![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/27/ea7ab775fb5e80d20b6be693fc983e73.jpg)
午後1時頃には鳥島が見えてきました。
7階のスポーツデッキでは、
「鳥島を見ましょう」のイベント。
鳥島の簡単な説明をしていただきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/6a/1a28b40f879c9106b24a2130d6306034.jpg)
東京の南、都庁から約582kmに位置する、
伊豆諸島の島である鳥島(無人島)。
全島が国の天然記念物(天然保護区域)に指定、
ほぼ円形に近い二重式成層火山島です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/1a/cb68a85dc3e5bfd50f4b85d72be098d0.jpg)
鳥島は、日本の領域外の無人島でしたが、
幕末には、中濱万次郎など漂流者の奇跡的な
生還によって知られるようになり、
明治10年代には、小笠原航路が通り、
充分に認識される島となりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/a8/fcf8ce5588327698d4445cb4c62b07bb.jpg)
「遠目で見ると白雪が堆積するようであり、
近くで眺めれば、欧米でも類を見ない規模の
一大養鶏場のようである」という記述が残るほど
多くのアホウドリが生息していたのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/55/94a2a9e86195401b972658a27eeed678.jpg)
しかし、アホウドリの乱獲が行われて絶命危機に。
現在、鳥島に飛来するアホウドリは
40年以上に渡る保護活動によるもので、
絶滅が免れ順調に個体数を6000羽と伸ばしています。
望遠レンズで見ると白い個体が見えています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/73/150bbdf014ea06f0f47bc18c8e5f3d5b.jpg)
鳥島が火山島であることを懸念し、
小笠原諸島・聟島へひなを移動させ、
繁殖を分散させる活動も行われました。
アホウドリの繁殖に合わせ、10月~5月までを
鳥島で過ごし、ひなの巣立ちに合わせ、
5月後半に旅立つそうです。
飛来の季節でもあり、その姿を確認しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/46/aab65588b2e44991d92ffe4034397661.jpg)
海上保安庁の飛行機も飛んでいました。
何か災害が起きたのでなければ良いですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/9c/7e871fb7966030dd6be805f8652a75ed.jpg)
ジョン万次郎こと中濱万次郎は足摺岬の沖合で操業中、
突然の強風に船ごと吹き流され、難破。
漂流した後、鳥島に漂着、この島でわずかな溜水と
海藻や海鳥を口にしながら143日間を生き延びた島です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/99/c09a2d964a1ce1b0e78f22fc7f5ed7be.jpg)
日本は明治8年に小笠原諸島を回収、
政府は官吏を含む27人を小笠原に派遣。
その中に八丈島の大工、玉置半右衛門がおり、
アホウドリの乱獲などで巨万の富を築きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/c1/7658bbaea83c80f0d95e496cb5038038.jpg)
アホウドリの羽毛は真っ白なため、
大変高額で取引され、横浜港を経由し、
被服や寝具などに需要がある海外へ輸出。
アホウドリは、出稼ぎ労働者の鳥島初上陸から
半年で4万羽、明治35年8月鳥島大噴火で
労働者125人が全滅するまでの15年間で
約60万羽が撲殺されただけでなく、
その後も乱獲を続けた玉置半右衛門。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/81/8cb4d77b6f4e7909035ed56ca87c5061.jpg)
当時の年収は現在の貨幣価値に換算すると約10億円。
帝国ホテル近くに「アホウドリ御殿」と呼ばれた
大邸宅を建て、成り上がったとか。
現在は保護活動の懸命な努力で
次世代にその命をつないでいます。
無人島にもこのような歴史があったのです。
にっぽん丸は、鳥島を一周して
小笠原諸島を目指しました。
2023.3.18
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