まるみのあっちこっち巡り

ー32,000枚を超える写真とともに綴るお出かけブログー

台湾に名を残す日本人の歴史*烏山頭ダム

2012-01-26 00:24:56 | 2012ノスタルジック台湾

台湾の農業水利事業の歴史の中で、
偉大な貢献をした一人の日本人技術者がいたのです。

当時不毛の地であった嘉南平野に農業をもたらした
広大な烏山頭ダム完成のために
全精力を尽くされました。






その人の名は、八田與一(はったよいち)
明治19年、現在の石川県金沢市に生まれ、
東大卒業後台湾総督府土木課に勤務、
台湾全島を視察、数々の水利工事に着手、
水利建設事業の第一人者となります。





どのような苦労も厭わず仕事をされ、
ついに烏山頭ダムの建設地点を発見し、建設します。





当時の日本においても最大のダム工事で
愛知用水工事の2倍以上の大工事。
調査から着工に4年、着工から10年の歳月と
巨額の工事費を費やして昭和5年に完成しました。





コンクリートは、中芯部の一部分に使うだけで、
あとの部分は土壌で、自然の湖水に近いダムのようです。
世界でも僅かに存在している独特の工法を採用、
世界遺産への申請もしているとか…





その功績が称えられ、
八田與一記念室が公開されています。





実際のダムです。
八田夫人は、日本に帰国せず夫が辛苦して築いたダムに
身を投げて夫の後を追ったのです。
無条件降伏の日でした。





八田氏の功績を後世に伝えるべく銅像も建造されています。
こういった姿でよくダムを眺めていたということです。
こうして今も花が手向けられています。





烏山頭ダム風景区として、政府公認の
風景リゾートともなっています。

台湾・台南県嘉南村

2012.1.2
コメント (2)