じゃ、僕の話をします。

『本気食聡咲』の記事は「居酒屋・和食」カテゴリーよりご覧下さい。/※各掲載店の閉店情報等は基本的に追記しておりません。

思えば初めて食べるかもしれない森駅の「いかめし」。

2021-01-10 | 旅行・駅弁
全国のデパートの駅弁大会などでは、常にトップクラスの売り上げを誇る、北海道・森駅の「いかめし」。

当然、その存在は子供の頃から知ってた訳です。

で、とある日、札幌駅前のデパ地下に入ると…売ってる。

催事で来てたんですね。

目の前には見慣れた掛け紙に包まれた「いかめし」が。


…冷静に考えると。

「食べたことねぇな、そう言えば。」

あまりにテレビとかで見かけ過ぎて、食べた気分になってたんですかね。

そんな訳で購入。

この「いかめし」。

全国の催事では、いかめしを作る上で右に出る者は居ないと言う、「精鋭部隊」のお姉様方が販売元の会社から全国各地に出向いているそうです。

そして当然ながら、その場で作り上げる。

イカにお米を詰め、楊枝で口を閉じ、秘伝のタレで茹で上げる。

ちなみに中に詰めるお米は、手で握っただけで正確に計量できるそうです。この精鋭部隊の皆さんは。

駅弁界のエリート。

確かに、渡してくれたお姉様からは、何とも言い難いオーラが。

そして自宅に帰り、ご対面。


素晴らしい色合いと照り具合ですね。


割るとこう言う感じ。見事に味が程よく染み込んでます。

イカの風味と旨味も吸い込んだ、もっちりとしたお米。

硬くなる直前でタレから引き上げたであろう、絶妙な食感のイカの身。

確かにこれは唯一無二。

でも、これを駅で買うには一旦森駅で列車を降りなくてはならない訳で、実際に駅で買った人は少ないような。

デパート等の物産展での販売がすっかり主流なんでしょうけど、こんな世の中の状況ながらも、今もきっと、精鋭部隊は全国を飛び回ってるんでしょう。

次に出会えるのは果たしていつになるやら。

ちなみにこの時は「イカ飯コロッケ」なるモノも売られてまして。

気になりつつも結局買わなかったんですが、購入した知り合いによれば、こちらも中々の味わいだそうです。

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東京・銀座「萬福」で町中華のルーツに触れる。

2021-01-08 | 中華
色々、大変な状況ですが。

諸々、ここまで大変になる以前に、東京に行っていたんですね。

で、意気揚々と銀座を闊歩し、「チョウシ屋」さんのコロッケを買い、銀座の片隅で齧り付いた後に、この町中華へと向かった訳です。

「チョウシ屋」さんから徒歩三分ほど。

まだコロッケをモグモグしつつ目にしたのは、何か「朝のテレビ小説」に出てくるかのような「ハイカラ」な風景。

思わず写真を撮ってしまいました。周りのビルより建物が低いのは、このお店の歴史を表す証拠ですね。たぶん。


映画のセットにそのまま使えてしまうような、瑞々しいまでのレトロ感。

さすがは大正時代から続く、町中華の老舗「萬福」さんです。

店内にはカウンターとテーブル席。モダンな内装に、年季の入ったアイテムが至る所に。

アクリル板の仕切りが置かれたカウンター席に座り、まずは瓶ビール。


期待通り、「赤星」があるのがありがたい。渋い店には「赤星」があるもんです。

換気のため、入口が開け放たれて割と涼しい風が吹き込んでましたが、町中華といえば瓶ビールです。


お料理は最初にエビチリを。この盛り付けにも郷愁を感じます。チリソースは辛さも程よく、エビはこれまた期待通りプリッとしています。


もう一品、何か欲しくなって卵とキクラゲと豚肉の炒め物を。オイスターソースの風味は、ビールにもご飯にも合います。

そして、外せないのが餃子。

ニンニクの入っていない餃子ですが、肉と野菜の旨味は十分。

一度、茹でてから焼いているらしく、そのためか、まるでパイのようなサクサク感ともっちり感。

元々、焼き餃子は冷めた水餃子を温かく食べる為に焼いたのが始まり、なんて説もありますから、それに倣った焼き方なのかも。

そして「萬福」の真骨頂。

「中華そば」です。

美しい。

直角二等辺三角形の形をした薄焼き玉子が独特。

チャーシューに、ナルトにメンマ、そしてやはり「中華そば」にはホウレン草が必須。

スープはひたすらあっさり。

澄み切った動物系の出汁に醤油が香り立つ。

これが老舗町中華の味かと、しみじみと食べてしまいました。

こちらのお店、元々は洋食と中華を両方出していたらしく、メニューには「ポークライス」なるものも。

ケチャップで炒めた「チキンライス」の豚肉版、といったところだと思うのですが、写真などを見る限りは完全に洋食。

これも食べたかったのですが、前菜がコロッケでしたし(笑)、やむなく今回は諦めました。

それにしても、この雰囲気でいただく町中華は格別。

ふと、窓の外を眺めたら「モダンボーイ・モダンガール」が歩いていそう。

そんな事を思いながら、中華そばのスープを飲み干しました。

いやはや。

「チョウシ屋」さんにしても「萬福」さんにしても、やはり東京の老舗には、積み重ねた歴史に裏付けされた凄みがあるなぁ、と感じましたね。


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