じゃ、僕の話をします。

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数学の公式のような「茶月斎」の中華料理。

2018-07-01 | 中華
お料理を食べてて、「難しい…」と思ったのは久しぶりでして。

もちろん、味が分かりづらいとか、ネガティブな意味ではなく。

素材の組み合わせ、調味料の使い方、調理法。

確かに、「料理は素材に公式を当てはめて作り上げる、数学のようなもの」なんて話を聞いたこともありますが…

食べながら料理の因数分解をしている感覚と言うか、味覚の試験を受けてるような気分になった訳で。


前菜盛り合わせ。

手前から時計回りに…
噴火湾ボタンエビの紹興酒漬け、
ザーサイと干しエビにアナゴのうま煮、
サクラマスと自家製なめこ、
鹿児島産そら豆と雪菜「漬物」の合わせ練り冷菜、
鳥もも肉のアボカドパイン巻き、
ポテサラ。

お酒のおつまみにはこの上なく、「盛り合わせ」と言いつつも、少しずつ小皿に盛っていただけるのがありがたい。

海老の紹興酒漬けなどは、もはや定番とも言える中華ですが、ポテサラも口にすると何かこう…中華的なエッセンスを感じる…気がする。

なので、こうした一瞬中華以外のジャンルに思えるようなお料理にも、様々な中華の技法が取り入れられてるのでしょう。きっと。



かみこみ豚肩ロースと大根餅の黒酢。

いわゆる黒酢の酢豚ですが、豚のザックリした歯応えや旨みはもちろん、大根餅がすばらしい。

外側はカリッとしつつ、噛むとしっとり。黒酢をたっぷり絡めるとウットリする味に。


千歳原木椎茸シュウマイ。

これまたプリプリと言うか、もはやブリブリの歯応え。椎茸の旨味も噛む度じんわり。


三重産ハマグリと三つ葉の蒸しスープ。

三つ葉の鮮烈な香りも嬉しい、滋味深いスープ。身体に染み渡ります。


麻婆豆腐。

久しぶりに、こちらのお店の麻婆豆腐を頂きましたが…ガツンと来る辛さと、その裏に潜む深く独特な旨みは、他とは少し違う味わい。

他のお店とは一線を画す…のか、それともこれこそが本流なのか。

豆豉と思われる調味料が効いてる…ような気がするけど…むむっ…

油の量も比較的多くて、その油自体も味わい深いし…

一般的には片栗粉でトロミをつけるはずだけど、そのトロミと言うより、ペースト状になった豆豉がそれに代わってるような…

うーむ…

うーむ…

と、唸りつつ食べておりました。

昔から慣れ親しんだ、街の「中華屋さん」のお料理はよく頂きますが、思えば本格的な中華を食べる機会は少なく。

なので、何が「本格」かと言われると迂闊な事は言えない訳で、色々悩みつつも…そのストイックなまでに洗練された味を、しっかり堪能させていただきました。

また味覚の経験値が上がった気がします。

「試験」の結果はともかく。
コメント
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