読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

そのまんま東へ、「ニッポンを繁盛させる方法」(島田紳助、東国原英夫/角川oneテーマ21)

2008-02-17 07:29:11 | 本;エッセイ・評論
第1章 日本を元気にするために
(維新の志士となれ、日本型資本主義の功罪 ほか)

第2章 憂国論
(矛盾する国の政策、格差社会はしょうがない ほか)

第3章 地方から国を変える
(いま地方がすべきこと、県民総力戦で借金を減らせ ほか)

第4章 国家再建論
(自民党が変われば日本は変わる、資本主義と共産主義 ほか)


島田紳助―――――――
日本が狂い始めたのは、赤字国債を戦後初めて出した昭和40年から。なんでこんなに借金が膨らむまで、気がつかなかったのか。日本を救うためには、一度つぶれないといけない。

東国原英夫――――――
自民党が大敗した7月の参院選は地方の革命だった。いま地方から声を出せば、日本は再生する。今こそ地方が団結して改革を起こすべきだ。地方から日本を必ず変えられる。

東国原宮崎県知事誕生から一年。これほどメディアの注目を集めた首長は、長野県の田中康夫県知事誕生以来で、それを凌ぎます。田中長野県知事のときは県議会、県職員との対立に話題がメインでしたが、「ナガノ革命638日」を読むと就任以来様々な施策を打っていたことがわかります。しかしながら、その施策が今どうなっているのかわからないことが残念です。



「地方から日本を変える」とは石原都知事の「東京から日本を変える」と並んで、最近では聞きなれた言葉になっていますが、財政難に喘ぐ地方都市の再生はこの東国原知事によってしか達成できないというような勢いがあります。私は三年前に宮崎に住んでいましたが、中心街の閑散さを実感したものです。今宮崎在住の方に聞くと、県民が元気になっているようです。

島田紳助さんの話もポイントをついたものが少なくありません。商売のエッセンスを行政、政治に持ち込むことが地方再生につながることは確かなように思えます。橋元大阪府新知事の誕生は、たかじんさんと島田さんの後押しが「お笑い票」に繋がった圧勝といえるのでしょうが、やはり40~50代への気力、体力に期待する県民、府民の声が大きくなっています。

財政再建にとって支出を減らすことは当然ですが、何と言っても税収を県産品の売上拡大を目指す東国原知事の戦略は、元大分県知事の平松さんの「一村一品運動」に端を発し、今ではオーソドックスな風潮ではあっても、これまで有効的な事例は多くありません。それをトップ営業で変えようとしているのが今の宮崎県。おおいに期待したいところです。


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