美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

先進の低侵襲性脂肪溶解システムの導入・・・Liposonix HIFU システム

2013-01-11 14:09:19 | Weblog

 

 美容外科において、顔や肌のアンチエイジング、目や鼻、顔の輪郭形成の治療、そして体のBody controlは、三つの柱とも言えます。そして、三番目のBody controlの中でも、豊胸術と共に患者さんの相談が多いのは、脂肪吸引術です。 様々なダイエット法はあっても、残念ながら未だ確実に痩せたい部位を減らす方法は、脂肪吸引の手術以上の効果がある方法はありません。しかし、やはり手術となると、様々な条件や手術に対する抵抗感や不安から決心できないという人も多いと思います。形成外科の専門医として、十分に手術の安全性や効果、そして治療後の経過やケアーなども説明することで、正しい治療をすれば、決して怖いものでも危険なものでもないことは理解していただけると考えます。しかし、それでも、もし手術に代わりうる治療があればという患者さんの気持ちは十分に理解できます。 ここ数年、そのような期待に応えるべく部分痩せを目的に、いろいろな機器が開発されましたが、今回導入したLiposonixは、一度の施術である程度の脂肪を実際に破壊し、サイズダウンを可能にした新しいシステムです。 

 Liposonixは、リフトアップ高周波のサーマクール(themage)や皮膚表面のしわ取り効果のフラクセル(fraxel)などで知られるアメリカのSolita Medixcal社で開発した新しい超音波機器です。Liposonixの特徴は、高密度焦点式超音波(HIFU)エネルギーを集束させて皮下組織を実際に破壊。溶解させることで低侵襲に部分的なサイズダウンを可能にしました。レンズによって特定の深さ(約1.3㎝)にある脂肪を約56度の熱作用により細胞変性、破壊が可能なため、安全に希望の部位を治療できるわけです。

 Liposonixの効果は、個人的な差はありますが、胴周囲を治療した場合、一回の治療で平均2.5㎝のサイズダウンが報告されています。効果が安定するのは平均8週間から12週間後です。治療時間は30分から1時間、基本的にその後の生活制限はありません。治療時に照射部位のチリチリとした刺激感はありますが、麻酔を必要とするほどではありません。治療部位にしばらくした後、軽い内出血が出ることはありますが、これも自然に吸収されます。

 脂肪吸引手術までは望まない、あるいは手術するほどまで脂肪が多くない方で、エステや一時的なマッサージ効果ではなく、一回で実際の戻らない効果を期待する患者さんには、Liposonix HIFU治療システムは、今までにない選択肢として期待できるものです。サイズダウンしたいけれども、手術かその他の治療法かで迷っている人は、まず、直接診察を受け、十分な説明を聞いて自分に合った納得治療を受けてください。

 

アジアン美容クリニック 院長、帝京大学附属病院美容センター  鄭 憲

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