今日は書を閉じて、タバコフ指揮ソフィアフィル演奏のマーラー全集を聞く。
夜は友人と豪徳寺改札で待ち合わせてインドカレー店パティヤラパレスに行く。
友人は作家の森見登美彦と万城目学を愛読していて、独特な感覚では群を抜いていると断言する。
今年は中津川のコンサートに行けなかった、五木寛之の短編小説は繰り返し読んでも飽きない、棟方志功の画集は是非見て欲しい、仏画などは大作で圧巻だった、無調音楽を危険視する当時の一部の人々の気持ちは判らないでもないが、自分はスキャットで歌うとほとんど無調に近くなる、などと言っていた。
そのあと駅併設のサンマルクで珈琲を飲んで談笑して帰る。
家に帰ってNHKの向田邦子ドラマ胡桃の部屋を見る。なぜ胡桃の部屋という題なのか、今回初めて明かされる。
胡桃には空洞がある、胡桃には開かずの部屋がある、誰でも飛び込んではいけない禁域がある、やがてはけじめをつけなくてはいけない時が来る、という話だった。
けれどもこのドラマは一つ終わったかと思うと次の波乱が無数に来る。
この手の波乱なら私はいくらでも書けますよと向田邦子が言っているような気がする。
今日もまた、波乱含みの際どい場面で深川バロン倶楽部のガムランが高らかに鳴っていた。
タバコフとソフィアフィルのマーラー全集はぶっきらぼうで、なかなか面白い。
ふつうはもっと丁寧に歌い上げるところで爆走する。
夜にこれまたぶっきらぼうな、ミヒャエル・ギーレンのベートーヴェンの交響曲を聞く。
私はミヒャエル・ギーレンのベートーヴェンの交響曲のDVDも持っている。
ミヒャエル・ギーレンとSWRの演奏を見て、無愛想ななかに時折見せる詩情に心打たれている。
私はタバコフのマーラー全集やミヒャエル・ギーレンのベートーヴェンの交響曲のような、ぶっきらぼうな変化球が好きで、クラシックの幅の広さを味わっている。
隣人の開かずの部屋を垣間見てぶっきらぼうな曲に安らぐ
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