福岡髭爺の今日も絶好調!!

労働法、神社、郷土史、グルメ、他
※記載事項について、一切責任を負いません。

大祓式

2009-06-30 19:35:49 | 郷土史

本日は、年間の前半の最後の日。
福岡県護国神社の大祓式に参列した。

大祓は、半年間の罪や穢れを祓い清め、後半の半年間を清く正しく生きるための祭祀だ。
最後に宮司さんのお話をいただいたが、日本人が「感謝の心」を失いつつあることに強く懸念されているようだった。
全く同感だ。

古来日本人は、他人に迷惑をかけるような行為を慎み、そして自らの行いにより社会に貢献しようとする思いが強かった。
それが今日では、歪んだ個人主義がまかり通り、他人への迷惑等もかえりみず、都合の悪いことは責任転嫁するような有様だ。

もちろん、そうでない人は多い。
そして、日本人として、そうでない人でありたい。

やはり神社はいい。
日本人の心の拠り所だ。


国境紛争(福岡藩と佐賀藩)

2009-06-28 20:26:32 | インポート

今日は、福岡地方史研究会の定例会に出席した。
今日の研究報告は、江戸時代の福岡藩と佐賀藩との国境紛争だった。
背振山の頂上付近がどちらのものであるかについての紛争である。

結果的には佐賀藩の主張が認められた。
この結果、なんと今でも背振山頂は佐賀県だ。

この話は知っていたが、単にその前に幕府に提出した地図に福岡藩が背振山を記載していなかったこととしか知らなかった。
実は、深いところで信仰の問題があったようだ。

佐賀藩は、背振系の千栗八幡宮を大切にし、法要等も背振系の僧正を度々指名して行ったようだが、福岡藩にはこれらの事実がない。
福岡藩は、ひとえに太宰府天満宮と彦山(英彦山)を重視していたようだ。
背振山頂には弁財天があるが、佐賀藩が幕府に提出した地図には、この弁財天の記載があった。

ところで、弁財天は、古くは弁才天で、読みも「べざいてん」だったらしい。
そのうち、財産的御利益の意味が強まって才が財に変わったとのことだ。
読みも漢字に合わせて「べんざいてん」に変わった。

ちなみに、個人的に「一所懸命」という言葉が好きだ。
もともと、鎌倉時代の守護地頭が「一所」に「命を懸ける」という意味だったものが、耳で聞くと「いっしょ」と「いっしょう」が混同され、「一生懸命」という漢字が充てられるようになった。
もともとの意味と全く違う。
そして今では、どちらの表記でも正しいとされている。

気付けば6月最後の日曜日。
今年もあと2日で折り返しに入る。
本当に早いものだ。

今日は長男の誕生日。
満10歳。
これも早いものだと思う。
あと10年で成人だ。

とても偶然であるが、当所の職員の息子も年は違うが同じ誕生日。

今日は、筥崎八幡宮で子供達の健やかな成長を祈願した。


労働保険申告・社会保険算定

2009-06-21 12:57:31 | 社会保険労務士

労働保険概算確定申告、弊所では何とか目処がついてきた。
6月22日か23日には、全件完了報告と納付書を発送できそうだ。

しかし、一息つく間もなく、社会保険の算定届手続が始まる。
昨年までは労働保険申告は4月だったので、だいたいゴールデンウイーク前に完了し、6月下旬から社会保険算定の準備に入る、という流れだった。
今年は立て続けに行わなければならないから、少々きつい状況だ。

先週を振り返ってみる。
15日(月)
労働保険年度更新の件で久留米の関与先・久留米労働基準監督署へ。
ついでに久留米商工会議所に久しぶりに立ち寄った。
約16年ぶりに会った職員さんがとても懐かしかった。
16日(火)
労働保険年度更新の件で数件訪問、ご来所。
夕方からは、甘木商工会議所の職員さんが研修で福岡に来られていたので、一緒に飲んだ。
17日(水)
ほぼ先日と同様。
夕方からは、労働判例研究会分会。
18日(木)
昼食は環境事業をしている方と一緒に。
午後はSRアップ21福岡の定例会出席。
定例会では、講師を担当し、「就業規則の法的性質」について講義した。
講義は、受講者参加型で、広く意見を出してもらいながら行った。
19日(金)
昼食は、韓国の釜山から遊びに来た友人と一緒に。
その他の時間はずっと文書作成、電話相談等。
夕方から労働判例研究会分会。
20日(土)
外部の歴史講座等に参加した後、事務所でずっと文書作成。

気付けば、ゴールデンウイーク後は完全に休んだ日が一日もない...
どこか旅行にでも行きたいが、当分は難しそうだ。


過重労働とハラスメント

2009-06-14 21:23:38 | 社会保険労務士

先週は、珍しく体調が悪い日が続いた。
仕事は一日も休んでないが、1度だけ今年初の通院もあった。
特段の病気等でもなく、安心したところであるが、今後も健康でいられるよう努力したい。

ところで、最近の新聞記事を読んでいると、とにかく「心の病」に関する記事が目立つ。
そして、その心の病について、会社が責任を負うケースが注目されている。
会社が責任を問われるケースは、大きく分けて次のいずれかに該当するケースだ。

①過重労働
②ハラスメント

過重労働は、原則として長時間労働であるが、比較的短期間における責任等の負荷が大きな場合も対象となる。
長時間労働は、恒常的に法定時間外労働が1カ月当たり80時間以上ある場合及び直前1カ月の法定時間外労働が1カ月100時間ある場合は、ほぼ機械的に過重労働とされる。

80時間未満なら問題とならないわけではない。
法律上の法定時間外労働の上限時間が1カ月45時間以下とされている以上、この時間を超える時間数である場合は、過重労働と認定される可能性がある。

一つの目安として、「60時間」という数値に注目したい。
労働基準法改定により、中小企業等は実施が先送りされてはいるものの、通常25%割増である法定時間外労働割増賃金について、60時間超に対しては50%以上の割増を要することとなる。
実際、60時間という数値は、過重労働判定において大きな目安と考えられているようだ。

恒常的な労働時間数については以上だが、あとは臨時的な多忙等について考えてみたい。
会社によってまちまちであるが、私見は、「2週間連続労働」と「連日12時間以上労働」の両方を概ね満たせば、過重労働と認定される可能性が高いと考える。
労働基準法では、原則毎週1日の休日を義務づけている。
そして、1日12時間労働は1週間休み無く働けば週84時間労働であり、1週間で既に44時間も法定時間外労働となってしまう。
この状態が2週間続くようであれば、1カ月の法定時間外労働が100時間超である場合と比してもはるかに過重労働と考えられる。

過重労働である場合、その者が精神疾患等心の病が発症した場合、労働災害として使用者が責任を負う。

次にハラスメント。
最近注目されるパワーハラスメント(パワハラ)と、すっかり定着したセクシュアルハラスメント(セクハラ)が有名だ。
そのほか、ドクターハラスメント(ドクハラ)、アカデミックハラスメント(アカハラ)などの言葉もできている。
いずれも、人権侵害とされる。

被害者が精神疾患等の心の病になったときは、加害者であるハラスメントの実行者及びその使用者である会社が責任を負う。

ところで、会社が責任を負うとしても、本人としては心の病にならずに普通に幸せに生きていけるに超したことがない。
精神性の疾患であるため、まずは自分自身がそうならないように、セルフコントロールが必要だ。
それでも発症しそうな(又はした)場合は、早期対処が望まれる。
少なくとも、放置し続けた結果、精神的に追い込まれたりして過労自殺等に至ることだけは避けたいところだ。

会社としては、「今まで問題なかった」ことが「今後は大問題となるリスクがある」ことを強く認識する必要がある。
一般に、特に中小企業においてはトップ(社長)が変わらなければ変わらない、という構図があるため、リスク予防できるかどうかは社長次第、というところがある。

現在の30代後半以上くらいの世代は、サービス残業は当たり前、パワハラという言葉すら無い時代に厳しい上司・先輩と接した経験がある人が多い世代であり、現在の状況に合わせてリスク予防のために何か手を打とうにも根本的に何故そのような対策が必要であるか理解できないことが多い。
実際、小職も平成5年3月まで(もう16年前の話で恐縮)はサラリーマンだったが、残業代とかもらったことはないし、1カ月の法定時間外労働は100時間超だった。
そして、当時はこれらのことは、「当たり前」のことであり、社会習慣として何ら疑うことなく「こういうものだ」と思っていた。
しかし、当時のサラリーマンは、まだ終身雇用制も完全に崩壊したわけでもなく、事実上年功制賃金で将来の不安もそう大きなものでなく、「黙って勤めれば」将来は安泰だと思える背景もあった。

バブルが崩壊した。
そして、失われた10年があり、終身雇用制は崩れ、年功制賃金は成果主義にとって代わり、将来は安泰ではなくなった。
結果として「忠実なる従業員」が激減した。
そして現実に、リストラの嵐が吹きまくった。
このことが、退職者が過去のサービス残業代を請求する、という事件が続発することとなったが真の原因だろう。

精神的に追い込まれても、何とかついていけば何とかなる、という時代も過ぎ去った。
いつリストラ対象者となるかも知れない不安感も払拭できないため将来に夢を見いだすこともできない。
将来に夢や目標があり、それに向かって初めて生き生きと働けるのが人間であるが、これが無ければいつ心の病になってもおかしくない。
そして、実際に心の病が発症する者が続出する。

以上のように、時代背景が心の病を発症させる素因を有している。
そして個別的に過重労働やハラスメントがきっかけで、発症してしまう。
悪循環である。

会社は、どのような理由があろうとも、過重労働になりかねない長時間労働をさせてはならない。
そして、パワハラやセクハラの加害者となりかねない管理職クラス等への教育を通じて徹底的に周知しなければならない。
これらは、何よりも会社を守るためであり、同時に従業員を守り、ひいては社業を成長させるための必要最低条件といえるだろう。




台湾特別講演会

2009-06-07 20:19:15 | 郷土史

今日は、日華(台)親善友好慰霊訪問団主催の台湾特別講演会に参加した。
毎年1回開催されている行事で、今年が第7回目。
記憶では、第3回目から5年連続での出席だ。
本日の講師は黄文雄先生と柳沢憲一先生。
お二人とも台湾生まれの台湾人だ。
黄文雄先生は、毎年一度「七夕」のように東京からお見えいただいている。

台湾について無関心な日本人が多い。
戦前は日本領だったから、当然戦前の台湾人は「日本人」だった。
敗戦により放棄することで、当時の「中華民国」の支配下に入る。
中国の国共内戦で共産党が勝利を収め、中華人民共和国が成立するが、そのとき蒋介石は台湾に逃げ込み、そのまま台湾の支配を続け、「大陸反攻」を狙った。
しかし、大陸反攻も実現しないまま今日に至ったため、今も台湾は「中華民国」として存在している。
あの孫文の辛亥革命で建国された中華民国だ。

台湾では、戦前から台湾に住んでいた者を本省人、戦後大陸からやってきた中国人を外省人という。
戦後やってきた外省人は、2.28事件に象徴される本省人弾圧を続けることになるが、実に戒厳令が38年にもわたって継続された世界に例のない事態となる。

台湾には親日的な方が多いが、それは戦前の日本人に好感を持っている、ということであり、現代の日本人に好意を持っているとは限らない。
日本人は、もっと台湾のことを知ることが必要だ。