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福岡髭爺の今日も絶好調!!

労働法、神社、郷土史、グルメ、他
※記載事項について、一切責任を負いません。

労働保険申告・社会保険算定

2009-06-21 12:57:31 | 社会保険労務士

労働保険概算確定申告、弊所では何とか目処がついてきた。
6月22日か23日には、全件完了報告と納付書を発送できそうだ。

しかし、一息つく間もなく、社会保険の算定届手続が始まる。
昨年までは労働保険申告は4月だったので、だいたいゴールデンウイーク前に完了し、6月下旬から社会保険算定の準備に入る、という流れだった。
今年は立て続けに行わなければならないから、少々きつい状況だ。

先週を振り返ってみる。
15日(月)
労働保険年度更新の件で久留米の関与先・久留米労働基準監督署へ。
ついでに久留米商工会議所に久しぶりに立ち寄った。
約16年ぶりに会った職員さんがとても懐かしかった。
16日(火)
労働保険年度更新の件で数件訪問、ご来所。
夕方からは、甘木商工会議所の職員さんが研修で福岡に来られていたので、一緒に飲んだ。
17日(水)
ほぼ先日と同様。
夕方からは、労働判例研究会分会。
18日(木)
昼食は環境事業をしている方と一緒に。
午後はSRアップ21福岡の定例会出席。
定例会では、講師を担当し、「就業規則の法的性質」について講義した。
講義は、受講者参加型で、広く意見を出してもらいながら行った。
19日(金)
昼食は、韓国の釜山から遊びに来た友人と一緒に。
その他の時間はずっと文書作成、電話相談等。
夕方から労働判例研究会分会。
20日(土)
外部の歴史講座等に参加した後、事務所でずっと文書作成。

気付けば、ゴールデンウイーク後は完全に休んだ日が一日もない...
どこか旅行にでも行きたいが、当分は難しそうだ。


過重労働とハラスメント

2009-06-14 21:23:38 | 社会保険労務士

先週は、珍しく体調が悪い日が続いた。
仕事は一日も休んでないが、1度だけ今年初の通院もあった。
特段の病気等でもなく、安心したところであるが、今後も健康でいられるよう努力したい。

ところで、最近の新聞記事を読んでいると、とにかく「心の病」に関する記事が目立つ。
そして、その心の病について、会社が責任を負うケースが注目されている。
会社が責任を問われるケースは、大きく分けて次のいずれかに該当するケースだ。

①過重労働
②ハラスメント

過重労働は、原則として長時間労働であるが、比較的短期間における責任等の負荷が大きな場合も対象となる。
長時間労働は、恒常的に法定時間外労働が1カ月当たり80時間以上ある場合及び直前1カ月の法定時間外労働が1カ月100時間ある場合は、ほぼ機械的に過重労働とされる。

80時間未満なら問題とならないわけではない。
法律上の法定時間外労働の上限時間が1カ月45時間以下とされている以上、この時間を超える時間数である場合は、過重労働と認定される可能性がある。

一つの目安として、「60時間」という数値に注目したい。
労働基準法改定により、中小企業等は実施が先送りされてはいるものの、通常25%割増である法定時間外労働割増賃金について、60時間超に対しては50%以上の割増を要することとなる。
実際、60時間という数値は、過重労働判定において大きな目安と考えられているようだ。

恒常的な労働時間数については以上だが、あとは臨時的な多忙等について考えてみたい。
会社によってまちまちであるが、私見は、「2週間連続労働」と「連日12時間以上労働」の両方を概ね満たせば、過重労働と認定される可能性が高いと考える。
労働基準法では、原則毎週1日の休日を義務づけている。
そして、1日12時間労働は1週間休み無く働けば週84時間労働であり、1週間で既に44時間も法定時間外労働となってしまう。
この状態が2週間続くようであれば、1カ月の法定時間外労働が100時間超である場合と比してもはるかに過重労働と考えられる。

過重労働である場合、その者が精神疾患等心の病が発症した場合、労働災害として使用者が責任を負う。

次にハラスメント。
最近注目されるパワーハラスメント(パワハラ)と、すっかり定着したセクシュアルハラスメント(セクハラ)が有名だ。
そのほか、ドクターハラスメント(ドクハラ)、アカデミックハラスメント(アカハラ)などの言葉もできている。
いずれも、人権侵害とされる。

被害者が精神疾患等の心の病になったときは、加害者であるハラスメントの実行者及びその使用者である会社が責任を負う。

ところで、会社が責任を負うとしても、本人としては心の病にならずに普通に幸せに生きていけるに超したことがない。
精神性の疾患であるため、まずは自分自身がそうならないように、セルフコントロールが必要だ。
それでも発症しそうな(又はした)場合は、早期対処が望まれる。
少なくとも、放置し続けた結果、精神的に追い込まれたりして過労自殺等に至ることだけは避けたいところだ。

会社としては、「今まで問題なかった」ことが「今後は大問題となるリスクがある」ことを強く認識する必要がある。
一般に、特に中小企業においてはトップ(社長)が変わらなければ変わらない、という構図があるため、リスク予防できるかどうかは社長次第、というところがある。

現在の30代後半以上くらいの世代は、サービス残業は当たり前、パワハラという言葉すら無い時代に厳しい上司・先輩と接した経験がある人が多い世代であり、現在の状況に合わせてリスク予防のために何か手を打とうにも根本的に何故そのような対策が必要であるか理解できないことが多い。
実際、小職も平成5年3月まで(もう16年前の話で恐縮)はサラリーマンだったが、残業代とかもらったことはないし、1カ月の法定時間外労働は100時間超だった。
そして、当時はこれらのことは、「当たり前」のことであり、社会習慣として何ら疑うことなく「こういうものだ」と思っていた。
しかし、当時のサラリーマンは、まだ終身雇用制も完全に崩壊したわけでもなく、事実上年功制賃金で将来の不安もそう大きなものでなく、「黙って勤めれば」将来は安泰だと思える背景もあった。

バブルが崩壊した。
そして、失われた10年があり、終身雇用制は崩れ、年功制賃金は成果主義にとって代わり、将来は安泰ではなくなった。
結果として「忠実なる従業員」が激減した。
そして現実に、リストラの嵐が吹きまくった。
このことが、退職者が過去のサービス残業代を請求する、という事件が続発することとなったが真の原因だろう。

精神的に追い込まれても、何とかついていけば何とかなる、という時代も過ぎ去った。
いつリストラ対象者となるかも知れない不安感も払拭できないため将来に夢を見いだすこともできない。
将来に夢や目標があり、それに向かって初めて生き生きと働けるのが人間であるが、これが無ければいつ心の病になってもおかしくない。
そして、実際に心の病が発症する者が続出する。

以上のように、時代背景が心の病を発症させる素因を有している。
そして個別的に過重労働やハラスメントがきっかけで、発症してしまう。
悪循環である。

会社は、どのような理由があろうとも、過重労働になりかねない長時間労働をさせてはならない。
そして、パワハラやセクハラの加害者となりかねない管理職クラス等への教育を通じて徹底的に周知しなければならない。
これらは、何よりも会社を守るためであり、同時に従業員を守り、ひいては社業を成長させるための必要最低条件といえるだろう。




吉田松陰

2009-06-06 17:49:10 | 社会保険労務士

6月に入って既に1週間経とうとしている。
5月末に労働保険料申告書が各事業所に送付された。
例年は、関与事業所の申告書は社会保険労務士事務所宛に送付されるものだが、今年は申告期間の変更、労災保険率の変更等で間に合わなかったようだ。

労働保険の申告時期は、社会保険労務士業の最も繁忙期といえる。
通常どおりの業務の他に、受託しているすべての事業所の申告手続をしなければならないからだ。
しかし、皆様のご経験がおありと思うが、こういうときに限って何故か突発的に通常あまり発生しないような事項が舞い込んでくるものだ。
それでも、忙しいことはいいことだ。

昨日は、赤坂政経塾が主催する、岡田幹彦先生の講演会に参加した。
タイトルは、「吉田松陰没後150年記念講演」。
吉田松陰の教えは、大きく分けて3つに集約される。

一 皇国の皇国たる所以
一 人倫の人倫たる所以
一 夷狄の悪むべき所以

日本は、皇国、神国等とも称される。
極めて残念なことだが、戦後の日本において「皇国」「神国」という表現は、何故か帝国主義や侵略主義のように誤解している人が多いように感じる。
吉田松陰の時代においては、皇国・神国たる日本は、間違いなく侵略を受けた側だ。
有色人種の国家で、欧米列強に抗し得たのは日本だけだ。
吉田松陰その他の志士が、皇国を脅かす存在に敢然と立ち向かったことが大きい。

人倫とは、人の道、道義である。
人として正しい道のことだ。
松陰のいう人とは、皇国の民としての人であることは言うまでもない。

最後に、夷狄を悪む、というのは、文字そのままの意味ではない。
日本を脅かそうとする外国に対する「攘夷」の念だ。
具体的な内容や方法は変わってきているが、現代においても通じるものがあると感じる。

吉田松陰の松下村塾からは、高杉晋作、久坂玄瑞を「双璧」として後世に多くの人が名を残すことになった。
高杉晋作は、福岡の野村望東尼と親交があり、望東尼の平尾山荘に潜伏していたこともある。
また、望東尼が姫島流刑となったときは、流刑先から助け出している。
久坂玄瑞は、禁門の変で自決するが、禁門の変は久留米藩の真木和泉も中心人物の一人だ。

小職の祖父は明治38年生まれ。
おそらく、祖父のさらに祖父の世代が幕末の志士たちの世代だと思われる。
意外と「遠い昔」でもないように感じる。
先人達が命を懸けて守ってきた日本を、現代の日本人はどう考えているのだろうか。


総会

2009-06-02 22:45:40 | 社会保険労務士

本日は、福岡県社会保険労務士会の総会に出席した。
朝10時から夕方17時半くらいまでの長時間に及ぶもので、多忙な時期に丸一日奪われてしまうことは非常に厳しい。
6,7年くらい前に、それまでの全会員が対象である総会制度が、代議員制に変更された。
今は、代議員による総会制度であるため、総会が成立しない心配をする必要はない。
なんだかんだ、おとなしく終わった。
代議員制によりメリットは大きいが、問題点も否定できない。
終了後、懇親会(立食バーティ)があるのだが、業務の都合上遠慮させていただいた。

会長選挙には2名が立候補した。
いずれも複数の職員を抱えた事務所の所長で、会長としてふさわしい人物だ。
結果は現職会長が当選した。
県会の会長は、毎月のように東京出張があるし、毎週のように県会事務局に出向かなければならない極めて大変な職務である。
今回は2名の立候補者があったが、将来にわたって複数の立候補者があり続けるとは考えにくいように思う。
会の重責を担う先生方には、心から敬意を表したい。