※BLについて綴っております。ネタバレも含みますので、ご注意をば。
※できれば踏み込んでます1を読んでいただけると...ありがたいです。
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で、似たような感じでご縁があったのがナナメグリさんの『俺と上司の恋の話し』
1巻を読んでそこで終わりかと思ったら3巻まで続いていたという...(1巻2巻ではなくタイトル変わって続くもの)1巻を読んだ時は特に強く響いてくるというわけではなかったのですが、3巻にやられました。
こちらは上司と部下が登場して、部下がノーマル。タイトル通り恋だなんだとワチャワチャが時に楽しく時にしみじみとやはり丁寧に描かれています。でもこちらは上司のツンデレぶりが凄くて部下がおおらかにそれに対峙している感じ...だったのですが、3巻は出向した部下にシングルマザーとの出会いがあって...という、ちょっと笑えないような展開となっていました。
そこでお相手の子供との交流とか行き違いとか悶々とする流れとなっているのですけれども、まあ、その母親との間で何か話しが進むわけではないので良かったのですが、どーにも納得できないことが多々あって、それは部下が「子供がほしいな」と言ってのけたこと。これの何がいけないかというと(私的に)、なんの悪気もなくポロッと自然と言ったことですね。その後ハッとするでもなく、ということは本当に本心で無意識に言ったということなわけで。。描かれていたのがショックを受けた上司の姿のみなのが辛かったです。
そして更にいけなかったのは、距離を置こうとした上司に会いに行くといって行かない...ばかりか、その後も半年にわたり会いに行かなかったこと。毎日メールはしていたようですがね、メールと実際行くとでは雲泥の差がありますよ(よほどの理由がない限り)。出向してからの上司のツンぶりも良くないは良くないのですけど、相手を傷つけてからの部下の態度は何一つ納得できませんでした。
と、怒りで興奮してきたのでお話し的なことは少し置いておいて、このナナメグリさんの好きなところの一つが表情の描き方でした。上司が部下からの‘行けない’というメールを見た時の表情はショックを受けたことがハッキリと分かって、なかなかここまでしっかり書かれたものを見たことがなかったのでインパクトがありましたね。あと、出向が終わって本社に部下が戻ってきてからも、色々と疲弊した上司の表情がずっと暗いままというのも良かったです。パッと落ち込みパッと立ち直るのではなく、それだけ辛い出来事だった...というのがよく伝わってきました。
そろそろお話しに戻って...2人はその後一緒に暮らし始めます。でもしばらくはただそれだけで徐々に徐々に詰まっていく距離。そんな流れも良いな~と思いました。
でもほんと、親しき仲にもで暴言には気をつけた方がいいですね(私含め)。これで大切な存在を失ったり壊したりした人多いと思うのです(私含め)。失ってからでは遅いんだぞ!(←自分にいってます)と、完結巻に魅せられた作品でした。
この流れで、丁寧にお話しが書かれていたことで例外的にもう一つ上げておきたいのが水城せとなさんの『窮鼠はチーズの夢を見る』と、その続編『俎上の恋は二度跳ねる』
とはいえ、本当によく書かれていてなかなかの名作だと思うので、詳しく書くのはもう少し向き合ってからにしたいと思います...なので今は少し?だけ。
これはBL...ですよね?いや、内容はまごうことなきBLなのですけれども、あとがきにてレディースコミックにて連載云々とあったので。ちなみに私はレディースコミックなるものについてよく知りませんで(踏み込む前に漫画熱が冷めてしまったのですヌググ)。なのでWikiで調べてみました...そして理解。
読んでいた方達はどんな印象を受けたのでしょうか...ジャンル違いな気もして全員にすんなり受け入れられたかは分かりませんけれども、とても良い作品なので指示する方は多かったのではないかな~と思います。
この作品は本当に丁寧に丁寧に心の中を描いていると思います(絵もとても丁寧)。色んな葛藤が詰め込まれていて、読んでいて疲れてもおかしくないくらいなのですが、途中でやめようと思わなかったのは、ひとえにこの作者様の力量でしょうね。総体的に漫画やお話しを書くのが上手なのだと思います。
で、気になったので検索をかけてみたら『失恋ショコラティエ』の方でした。私これ、ドラマで見てました(原作は未読)。この方の書いたものならそりゃドラマの原作にもなるだろうな...と素直に納得(ドラマの内容が好きだったかは別として)。それくらいこの二冊(特に俎上)は魅せてくれる作品でした。
その中で今、特筆しておきたい心に残ったストーリーがありまして、主人公と同じようにゾクリともしたのですけど、、、それはタイミングの描き方について。
入院している彼女の元へ別れ話しをきりだしに行く時足止めをくらうのですよね。それを主人公は何かに止められているような…と考えるのですけど、彼女の元へたどり着くと紹介されるはずだった母親と入れ違いだったという…つまり止められていたのは別れ話しではなく、母親と会うことだった、という...。。こういうエピソードを描く所がなんだか凄いなと驚嘆させられましたし、最後の腹のくくり方にしても、そういう唸るようなシーンがこの作品には沢山あります。
表紙の4つのモチーフも興味深かったです(全て後輩のことを表しているのではないかな)。で、もっとこの方の作品を色々読んでみたいな~と思うのですけど、失恋~を見た限りちっちゃ可愛い女子が出てきそうなので拒否感が(←苦手なのです)。なのでBLでもっと読んでみたいですね…無いみたいですけど..。でもまあ、逆に考えると大変貴重な作品ともいえます。
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