書いてるうちに色々蘇ってくるものですね。。感想(ネタバレを含みますのでご注意をば)も兼ねて色々書いていきたいと思います。
まず思い出したのは星野架名さん。これまた幻想的な作品を書く方で、何より人物描写が溜め息が出るほどお美しいです。でも私が読んだ(読めた)のはほんの一部。なぜなら...出版された作品全体に漂う切ない感じに耐えきれなかったから(←また)。そんな状態の中で読み終え印象に残っていたのが『メイビー』という作品。
日本の女の子が昔偶然出会ったハリウッドスターの少年ビリーに憧れ、その想いの強さゆえ彼の元へ瞬間移動してしまうという...不思議な世界観を抱く作品です。
その移動時の表現等も素晴らしくて、あ~海を越えたよ~ロスへ行ったよ~...(←伝わらんなこれじゃ)とワクワクしました。感情移入できたことで飛んだことに違和感がなかったのですよね。でも、願いが叶い側に行けたここからが切ないのです。彼女は彼に想い人がいることを悟ってしまいます。苦しさをそっと胸にしまいつつ偶然与えられたエキストラのセリフで、ビリー演ずる人物について「それは恋?」的にセリフを投げかけられるのですが、それに対して「メイビー(多分ね)」と私情を込めて応えます。この時の彼女の表情が超絶美しくて悲しくて、メイビーという単語を見聞きする度私はこのシーンを思い出し切なくなるのでした(ちなみにセリフを言った途端体が揺らぎ茜空の日本に戻るという流れ...ちゃんとお別れの言葉を交わして)。
主人公の想いが実らないという結末に慣れていなかった当時の私はショックを受けましたね…ビリーとは本当に結ばれてほしかったな。。この後ビリーを主役とした単行本『アイムアライブ』も出て、こちらも好きでした。
それと、2人の少年と1人の少女が闇に染まっていく的な、多分単行本『Kの告白』の中に入っている作品だったと想うのですが、ここいら辺りは星野架名さんの絵が最高に洗練されてましたね。ホント、なんて魅力的な人物の描き方をする方なのでしょうね....。
他には河内美加さんの『弥生!』もなんとなく好きでしたがじっくり読んでません(悔やまれる←ネットで探していつか読もう)。ダーッと駆けてキスするシーンが印象に残っています。
あと、聖千秋さんの『イキにやろうぜイキによ』も好きでした。が、タイトルも作者名も忘れてしまい、なのにふと右手になんちゃら左手になんちゃらと思い浮かんで検索かけて聖千秋さんにたどりついて見つけ出せたというミラクルが発生しました。
で、、、色々書いていて気づいたのですが、私はどうも小さくて弱っちくて綿菓子のような女性キャラが苦手みたいです(だから『っポイ』の雛姫嬢も嫌いだったのかしらボソッ)。イキに─..の苫子さんの美人で格好良いところや、先日書いた薬子のどこか勇ましい所とか、真嬢についてもですがスラッと体型ハンサム系女子が好きみたいです。
こんな感じで自分の漫画の歴史を振り返って色々読み返してみたのですが─ここからは完全なる個人感想です─日渡早紀さんの『ぼくの地球を守って』は、やはり名作ですね。壮大なる世界観。木蓮さんが旅立つシーンは相当な大人になった今でも泣けて泣けて...あと、やはり彼女を失った紫苑の孤独の9年は心が酷く痛みました。畑の中から遠くの家を見つめるシーン(特に輪)は名場面中の名場面だと思います(通常版7巻)。
ただ、、、当時も多少気になったのですけど、木蓮と紫苑の来世である亜梨子と輪の意識が独立して、4人態勢になったこと...あれはどうなのでしょう?一成が自分の前世である槐の魂を放つシーンもありましたけど、覚醒してからは月基地の彼等の意識そのままで見た目だけ変わって地球で生きていく...というのでは駄目だったのでしょうか?(これ書いたら全否定になりかねんが)なので、この続編にあたる『ぼくを包む月の光』ではあれやこれや登場して心も体も入り組んでわけ分からん状態といいますか...まあ、でも作者さんが生み出した世界ですからね。納得いかなければ続編はなかったものと自己終了すればよろしいだけの話ry..
...でも私が一番納得いかないのは未来路さんのその後です。パメラさんとのカップリングは正直無いですね~。カチコちゃんの存在も(可哀想だけど)解せませぬ。彼にはもっともっともっと素敵な恋愛をしていただきたかったです(怒)。
それから、また戻りますが(熱く語り中)NARUTOのあのカップリングも納得いかんのですよやっぱり(ブルマとベジータは良かったけど←)&っポイ!の真嬢の扱いもやっぱり酷いなぁと......
結局のところここ何回か書いていて思ったのは、やはり物語における恋愛描写は色んな意味で大切だなと感じました。あ...この人とくっついてしまうんだというだけで気持ちが冷めてしまうのです私は(器狭小)。
さて、物語以外で気になるのは作家の皆さん今どうされているのかな...ということでした。私のように漫画離れした人(徐々に復活中)は結構いるかもしれませんし、少子化も相まって色々...気になるところです。星野架名さんとか紡木たくさんとか陸奥A子さんとか...他に畑変えて書かれている方もいらっしゃるようですが...
そこで余計なお世話的に調べてみた結果ちょっとびっくりなことがありました。少女漫画の先端を行ってらした、あさぎり夕さん...BL(ボーイズラブの略で男性と男性の恋を性描写等も含め描いたもの←私的に未開拓)作家さんになってたんですね~。BLがどーのこーのではなく(愛があれば相手はなんでもよい)検索中にあの絵でそれ的図を見る日がくるとは...驚き。『あこがれ冒険者』とか『なな色マジック』とか、内容もさることながら人物が本当に魅力的なのです。
ちなみに私がその手の世界の存在を知ったのは竹宮恵子さんの『風と木の詩』だったと思います(未読)。作品がその手の内容で結構あちこちで話題となった時期があり、本屋でチラと覗いて複雑な気持ちになった記憶があります...。今ならもう世の中の酸いも甘いも知っているし、恥じらう年齢でもないし(腐る通り越して発酵してるし←性格的にドロドロという意味で)抵抗も羞恥もなく読めるので、改めて読んでみたいですね。...ちなみにそれもあってか、源氏を読んだ時もあまりショックはありませんでした(ハッキリとした表現はなかったはずだけど確か会話が...やる?とか言ってな...)。
でも少なかったのですよね昔はBL系...(気づかなかっただけかしら)現在はブックオフ等にバンとスペース確保されていて、開けた世界になったな~と思います(一条ゆかりさんの『有閑倶楽部』とかそうじゃない系も同じ棚にあるのはなぜだ?)。
さてさて、現在の日本の漫画市場がどうなっているのかは分かりませんが...昭和な時代を生きた者としては、現在の何もかもが夢のように思えます。前にも書いたように描写が緩くなったというか、例えば『東京喰種』というのを偶然アニメで見た時は、これ...いいの..?と本気で冷や汗かきましたからね。相当自由になってると思います。昔はもっと厳しかった…はずなので諸々。
内容も様々。絵も様々。兎に角話し始めたらきりがないのでした。