東京・ウサギSATELLITES

兎についてきた人だけが迷い込む不思議な衛星

心の中で②

2011-04-24 | 日記
地震後すぐに変化は始まりました。


携帯でのネットの閲覧や通話ができなくなり、交通の大規模な混乱が発生。多くの帰宅困難者が各地に溢れる事態となりました。


目にする光景も明らかにいつもと違っていて、路上に座る人々がいたり、動く可能性のあるバスや電車を求めて長蛇の列ができたり、長い道のりを歩いて帰り始める人もいました。



ただ・・・そのような状況でも、人々は比較的冷静だったように思います。地震が発生した時も、私が知る限りではそうでした。頻繁に揺れる大地の上で暮らしてきたせいで、ある程度慣れてしまっているのかもしれませんが、多くの人が被災地に思いを寄せていたように思います...。



そうした状況の中で、徐々に帰宅支援ステーションができ、トイレや休憩の場を提供する企業が現れはじめました。個人で動き始める方もいました。──自分に何ができるのか、震災直後も今も、沢山の人が考えているように思います。それは日本人に限らず外国の方たちも。この1ヶ月は、人の温かさを強く感じる日々でもありました。。。




起きた変化はそれだけではありませんでした。ガソリンが不足し、スーパーでは多くの品物(トイレットペーパー、水、レトルト食品、米類、納豆、乳製品、パンやカップ麺など)の姿がみあたらなくなり、更に原発の影響で計画停電も始まりました。


約3時間程ではありましたが、夜行われた際には家の中も外も暗いという真っ暗闇で、それでも容赦なく訪れる余震と寒さは本当に辛かったです。地震の前に、寒ければ着ればいい・・・というようなことを書きましたけれど、暖がとれない状況にあっては人は凍えるのですね・・・被災された方たちは、その辛さにいつまでも耐えなければならないわけで、、、やるせない気持ちになりました。




...今回の事態で原子力発電の危険性と影響力の大きさを改めて感じましたが、ここで賛否を述べるつもりはありません。けれども、何が起きようとも決して壊れないという、そんな絶対的な強さをもっていてほしかったです。




停電によって、注意してローソクを使用しながらもう1つ私が考えたのは、昔テレビで見た国際宇宙ステーションからの日本の姿でした。それは宝石箱をひっくり返したようなまばゆい明るさで、小さな灯りと比べると、自分がどれ程恵まれた世界で生きてきたのか考えずにはいられませんでした。・・・・・恵まれすぎていたのかもしれません。。。


心の中で①

2011-04-11 | 日記
今日、春雷とともに再びの強い余震がありました。大震災のあった日から1ヶ月・・・。いつも揺れているような、緊張状態の日々が続いています。


そうした状況から、あの日のことを振り返るのはどうなのだろうかと思いましたが、胸に刻みこんでおくためにも、あえて記しておこうと思います。




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その大きな揺れは3月11日、午後2時半をしばらく過ぎた頃(PM14:46)ふいに訪れました。揺れ幅が大きく、時間も長く、幾度も地震を経験した身でも命の危機を感じるほどのものでした。


いったいどうなってしまうのだろうと不安が増す中で、ようやく揺れはおさまっていったのですが、ホッとすることはできませんでした。これまでの経験から、どこかでもっと大きな地震があったのではないかと思ったからです。それは東海か北陸か・・・近くのテレビで緊急特番が一斉に始まり、そこには〈東北沖〉と表示されていました。



津波への注意喚起は既に始まっていたように思います。その時点で考えたのは、潮位上昇に伴う床上浸水・・・そのようなものでした。でも、、、自分のこの考えの甘さを思い知らされることになります。



時間の経過と共に映し出される映像は予想をはるかに越えて、自然の恐ろしさというものを余すことなく感じさせられるものでした。

強い不安がよぎりました・・・。






私がいた場所では、周囲の物が床の上などに沢山散らばり、固定していなかった別のテレビが大きく動いていました。どこかで、ボリュームの上げられたラジオの音声が響き、緊張感が増す中で、災害というものはこんなにも突然に訪れるものなのかと愕然としました。


ほんの少し前まで、昨日となんら変わらぬ平凡な1日だったのです。それが一瞬にして変わってしまったという現実。。。地球の自転と共に必ず朝は来たとしても、その朝をむかえられる保障は誰にもないのだということを強く感じさせられました。


だとしても、、、です。同じ日本という地で先程まで共に生きていた人々が、突然去っていかなければならないということが、あまりに辛く、胸がしめつけられるようでした。




日本で、そして世界で悲しい出来事が起きる度に感じてきた胸の痛み・・・、それを今、私は再び感じています。



そして震災の日を境に、自分を取り巻く環境も一変しました。


桜咲く

2011-04-03 | 日記
桜が咲きました。



青い空を背にした、淡い淡い紅色が、胸にしみます...。



幾度も試練を受け、今もその只中にある日本。



自分に何ができるのか、考えながら見つめました。