東京・ウサギSATELLITES

兎についてきた人だけが迷い込む不思議な衛星

進撃の巨人とかカバネリとか

2017-05-21 | 漫画・ドラマ・アニメ・ゲーム


虐殺器官についてモソモソ述べている間に、桜の時期もハナミズキの時期も過ぎてましたよ。。



(赤坂見附付近で見た今年の桜)



そして進撃の巨人の二期も始まりました。

もう…色々と衝撃展開で、容赦なく巨人の口の中はどーしても好きになれないのですけど(作者を嫌いになったさ)それ以外の展開には脱帽(作者を尊敬しましたさ←もちろん制作陣も)。

今のところ二期でグッときたシーンは

…この先ネタバレ注意…








同じ104期生のメンバーが鎧と大型巨人になる時の演出、その全て。

風にさらわれた旗の柄が壁にカンカンあたって訪れる緊張とか、流れる雲間からの光の差し方、鎧と…特に大型巨人の腕を伸ばした迫力とか人物の立ち位置など、鳥肌がたつのも忘れて魅入るという稀な現象が発生しました。

この時の音楽もとてもよくてですね、これは、一期のオリジナルサウンドトラックの【Vogel im Kafig】のアレンジだと思うのですけれども(後半に聞こえてくるメロディー※Season2のサントラ【YouSeeBIGGIRL/T:T 】ですな←追記)、荘厳で、やはり澤野弘之さんは天才だなと思いました。一期のリヴァイ班と女型の対峙がメインになってゆく際に流れる【Bauklotze】も印象的で好きです(その後の展開は受け入れられなかったけれど)。


それにしても、、、鎧と大型に変身は、悲しい悲しいシーンでした。こんな形で仲間を失うことになるとは。。。

エレンが目を閉じて浮かべる、彼らと仲間であった頃のシーンは泣けましたね。

声優さんたちも本当に素晴らしくて、特にエレン役の方は喉が心配になるほどの声の張り方で(アルミン役の方も一期で凄い時あったな~)、毎回ドキドキしながら聞いております(そして鎧の方は屍者の帝国のワトソンの
方という驚き)。

ところで、ずっと気になっているのが最初のお話しのサブタイトル『二千年後の君へ』。これについての考察とか一切読んでいないので、ちゃんとした意味は知らんのですけれども、昔誰かに(アニメとか関係なく)人って旅立つと時間が飛ぶ的な話しを聞いたことがあって、それが確か二千年だったな…と。なんだか自分の中でちょっと特別な記憶になっていて、進撃を見る度、いつもなんとなく思い出します。


で、甲鉄城のカバネリも二期が始まるとのことで感想をすこ…し。

このアニメはポイントポイントで心を鷲掴んでくるシーンがあるのですけど、一期を見終えた今の印象は、全体の流れが優しいかな?と。

なんというか、残酷になりきれないというか(心が痛くなるシーンはあるんだが!)、上手く言えないのですけど根が優しい人たちが作っている感じがしました。そういうのが作品の評価にどう繋がるかは分からぬ所でもあるけど(全て私の思い込みという可能性も大いにあるけど)。

そしてカバネリといえばアニメのクオリティーの高さが凄いのですが、そのせいで逆に気になる部分もありました。主に小さい人物の描写について。

アップはどれも美しいのですけど、時々引き?小さめの人物のクオリティーがかなり低い時がありまして(私のような素人にも分かるレベル)、他が美しいだけに不意に下手な絵がくると結構イラッとしましたね。でもこれ他のアニメ作品でもよく感じることなんだよな…ボソボソ。


そして今更気づいたのですけど、この二作品は同じWIT STUDIO。…ということは、カバネリが放送されるあたりは進撃は止まるということでしょうか?(熱量云々同時進行は不可能と思われ)

…こちらも正直申すと、進撃を続けてほしいかなと。

カバネリの美しさとか、もちろん素晴らしいのですが、進撃の巨人は日本漫画&アニメの特別枠にある代表選手的な気がしまして、私本当に阿呆なものですから見ているだけなのに「(凄いでしょ!日本のアニメ凄いでしょ!!)」といつも鼻息フンフンさせてどや顔で見てるんです。

原作漫画も(未読なのだが)巻数出ているようなので、どんどんアニメ化していってほしいのが本音。まあ色々難しいかもですが。

で、ちょっと話し繋がるかもですが(やはり熱く語り中)オイコノミアという番組でアニメーターについて放送しておりまして、過酷な労働環境が多いようですね。働きに準じた報酬を与えられていないというか。

今、日本ではアニメが大切な文化&産業として根付きつつあるように感じるので、それに見合っていない現場の状況ってどうなだろう?

とはいえ、番組でも色々おっしゃっていたように一筋縄ではいかないというか…。

でも私は、アニメーターの中には職人といえるような高い技術をお持ちの方もいると思いますし、好きという気持ちを支えに身を削っている方もいると思うので、そういう方たちにはやはり見合ったものをと思いました。


いずれにしても、ワクワクさせてくれる物語を与えてくれる全ての方に感謝です。


語らずにはいられない9

2017-05-17 | 漫画・ドラマ・アニメ・ゲーム


というわけで、ここまでが映画『虐殺器官』を見た感想です。



はい。これだけ語っておきながら、小説はこれから読むという……。

でも楽しみです(理解できるかは別として)。


実は今回、映画館で本に挟む栞をもらえまして(宣伝風のものではなく特典的なもの)、虐殺器官が描かれた栞で虐殺器官を読むというのは、オリエント急行に乗りながらオリエント急行殺人事件(アガサクリスティー著)を読むようだな~と何か違う考えが浮びつつ、まあとにかく落ち着いて読もうと思います。。。

それにしても、原作映画もそうですけど、伊藤計劃さんのブログを読んでいると勉強になるというか、物事を見渡す眼をお持ちというか(うまくいえん)、惜しい方が去っていったなと。

パンフレットに載っているウェブマガジンからのインタビュー(Online Web Magazine[Anima Solaris No.90])でも「…終わらないのは日常でなくむしろ終末…」「…日々それぞれが世界の終わりであるような日常…」と興味深いことを言ってらして、ちょっと全文書けないのでなんなのですけど、まるで今の世界の不安定な状況を指しているようで唸りました。

とにもかくにも、映画の感想は一端ここで区切るとして、小説に関する感想はまたおいおい書こうと思います。

…虐殺器官でこんな感じなので、続くハーモニーと屍者~もどうなることやら、、、でもダラダラごそごそ書くのもまた一興(言い訳)。今はまず、読まねば。



語らずにはいられない8

2017-05-14 | 漫画・ドラマ・アニメ・ゲーム
※映画『虐殺器官』について綴っております。ネタバレも含みますのでご注意をば。

※いつにもまして、まとまりなく身勝手に語っております。






で、音楽について。

あの…もの凄く正直にのべますと、、


この映画で記憶に残っているメロディは、ティーザーでもインパクトを残していたベートーヴェンの[月光 第三楽章]とEGOISTさんのエンディングの[リローデッド]のみ。

あとは、何も、おぼえていません。

作曲されていた方には非常に失礼なことだと思うのですけれども、本当に何も覚えていなくてですね、多分…先に書いたとおりセリフにこだわりを感じてそちらに集中してしまったからなのではないかと(言い訳)。一言一句聞き漏らすまい!と気張った結果&映像的ショックとあれやこれやで、音楽を受け取る余力がありませんでした。次に見る時は集中しようと思います(思えばプロジェクトの他の2作品もそうだったような…)。

覚えていた二曲の印象については、エンディング曲はティーザーとの方がよく合っているように感じました。まあラストで呆気にとられたというのもあるのでしょうけれど。。。

そしてやはり月光ですよ。

個人的には一度は弾いてみたい曲ですが(技術はもってない)、映画の中でとてもいい使われ方をしていましたね。カオス的な状況と曲との対比が凄い重なり方で、この旋律ですら何か言語的な意味があるんじゃないか?と錯覚しそうでした。

ちなみに下の写真はショパンの[別れの曲]にトライしていた時のもの。後半怒濤の展開なんだこれが…





そして声優さんについても少し。

皆様の声が素敵なのは聞いてもらえば分かるとして(主人公と、追われる人物は大人の男性の声の中に少年ぽさも残しているような印象)、パンフレットにインタビューが載っていたのですけれども、特にメインのお二方は私が言いたかったことを簡潔にのべられていて、ちゃんと理解しているからこそ、それが演技に滲み出ているのだな~と思いました。

語らずにはいられない7

2017-05-12 | 漫画・ドラマ・アニメ・ゲーム

※映画『虐殺器官』について綴っております。ネタバレも含みますのでご注意をば。

※いつにもまして、まとまりなく熱く語っております。







さて、内容についてあれやこれや語りましたが(まとまりのない萌語りだったさ…)絵や全体の雰囲気は、その内容をとてもよく表していたと思います。

とはいえ、近未来の描写についてハッキリと描かれている部分と(ナノディスプレイとかクラブの床の奈落とか)、暗くてよく見えない部分があって(これはパンフレットにてCGディレクターの方も語っているのですけど…スクリーンでちゃんと見える状態にできるのか気にかかった的な)私は黒いメカの細かい動きを(それこそ筋肉構造とか)もっとよく見たかったなぁと思いました。

あと、ここ数年でつくづく感じたのはCGとかVFXとかそういう類いにだいぶ慣れたな~と。

私が初めてそれらしきものを見たのは確か『漂流教室(1987年)』だったのですが、振り返った人物の口からダーッと砂が流れ落ちるシーンで(あれCG…ですよね?←)「なにこれーっ!?」と驚愕した記憶がありまして、あれから早30年…これほど進化した状態を見られる日が来るとは。

でも、だからこそ話しが重要になってくるわけで、虐殺器官はいい具合にバランスがとれていたように思います。


そして人物描写について。

小さめの顔のパーツはリアル寄りというんでしょうか、『屍者の帝国』が目が大きめのアニメ寄りでそちらもとても好きだったのですけど、虐~のリアルさも内容とよく合っていると思いました。

で、キャラクターデザイン(原案)はどなただろう?と思ったら、redjuiceさんという方。

『屍者の帝国』『ハーモニー』もそうとのことですが三者三様で違った印象があって、特に屍者~と虐殺器官はだいぶ違うイメージがあったので意外だったのですけど、パンフレットによると自分の絵に固執せず作品の世界観に合わせているとのことで納得。しかも今回はかなり監督の絵になっているみたいですね。

文庫カバーの方はアニメ寄りにしたとのことですが、確かにそちらで見た方がこれまでのredjuiceさんのイメージだなと思いました。でも先に書きましたけど、今回の映画はリアルな感じの方が合っていたと思います。

ところでredjuiceさんはあのEGOISTのジャケットも描いていらしたんですね~昨年ノイタミナ枠で知った『甲鉄城のカバネリ』のエンディング曲で知り、そこから検索かけて素敵なジャケットだ~と思っていたら繋がりましたか。

そして、そこから更にTwitter経由でBOOM BOOM SATELLITESに繋がったのですけれども……

メンバーの方が旅立たれたことを知りました。

最後のアルバムは全体的に宇宙を感じさせて銀河鉄道の夜を思い出し泣けました。


音楽については、また次に語ろうと思います。


語らずにはいられない6

2017-05-08 | 漫画・ドラマ・アニメ・ゲーム
※映画『虐殺器官』について綴っております。ネタバレも含みますのでご注意をば!

※いつにもまして、まとまりなく熱く語っております。







で、、、ここで特筆しておきたいのですけれども…


賛否両論あると思うのですけれども…



ラストが不満でなりません。


これは、例の何が主人公によって発動されると思うのですよ。で、その予感に背筋がゾクゾクしてくるわけです。

そうして気持ちが盛り上がりに盛り上がったところで……エンドロール。

「(は?)」と固まる私。

「(いやいや、その先を映すことに意味があるんじゃないの?)」としばし呆然。

でもまだエンドロール後という希望が残されていたのでいつも通りそのまま座っていると(スタッフリスペクト)、何もありませんでした。

残ったのは結構な尻すぼみ感。

でもそう感じたのは私だけではなかったようで、エンドロール中に誰も去らないという私史上まれな現象が発生していました(それとも余韻に浸っていただけかなぁ?)。


それまでは物語の流れに多少唐突に感じる部分あれど、とても良い流れできていたな~と思うのですよ。なので、あとは自分で判断を~的な終わり方に本当にがっかりしたというか。‘終わりよければすべてよし’といいますが、終わり悪けりゃそれまでの流れすら~と思いかけました。

映画に限らずラストをこちらに委ねてくる作品ってありますけど、今回は正直に思いましたね「(ゆだねなくていいから)」と。

そこに価値を見いだす方にとってはつまらん人間に見えるでしようし(実際つまらんし)、また時期を違えて見れば別の印象もあるかもですが、でもほんと今回は、お願いですからそちらで書ききってくださいまし!と考えずにはいられませんでした。


とまあラストについては不満が残ったのですけれども、全体の見応えは最初に述べたとおりなので…はい。


それはそれとして、

近未来的な世界観や良く描き込まれた絵を見ながら感嘆しつつも、同時にずっと平和についても考えていたようにも思います。

ここまで現実の世界情勢に色々あると、さすがになんとかならないものかと考えてしまうわけで…。でもじゃあどうすれば?となると果てしない気持ちになるのですけれども、映画の中の追われていた人物はその一つの結論として究極の仕組みを発動させてしまうんですよね。

同じ地球上での奇妙なバランスの取り方と、そうして保たれた平和な空間の中で主人公たちがアメフトを見てピザを食べている姿は任務で投じる悲惨な紛争地域とは真逆で、色々考えさせられました。

まあ、この頭脳じゃ一向に答えは出そうにないんですけどね。。。




語らずにはいられない5

2017-05-03 | 漫画・ドラマ・アニメ・ゲーム
※映画『虐殺器官』について綴っております。ネタバレも含みますのでご注意をば。

※いつにもまして、まとまりなく熱く語っております。









さて、アーミー的なことや男同士の頭脳戦といったものの中に、一輪の花のごとく美しい女性が登場してくるのですが、そこから恋心という面倒くさい感情…ゴホッ、一筋縄ではいかない感情が絡んできます(主に主人公)。

主人公はこの女性に対して、そしてこの女性は主人公が追う人物に対して、追われる人物は奥さん子供に対してそれぞれ抱く想いというのがあるのですが、それらが作中で起きる様々な出来事の一つの鍵を握っているように思いました。

ただですね…

主人公が任務中にまで彼女に対する私情を持ち込むようになるのがちょっと納得いかんといいますか、一体いつそこまで好きになったんだ?と。

ラストで彼がとった行動も彼女を失ったことによるショックが(衝撃的なシーンなので今後見る方は心した方がいいかと思われ)そうさせた部分もあるようにも感じ、カフカについての会話などで色々気が合ったのかもしれませんけれども(というかここにカフカを持ってきた意味ってなんだろう?&余談ですがカフカの「変身」は私の初めてのモヤリショック作品だった記憶)、部下や子供たちに対してもフラットだった心が動揺するほどの何かがあったかなぁ?と。それとも追っていた人物との対峙の時そういった部分の開放的心の操作が及んでいたのだろうか…謎です。


で、お相手の彼女は彼女で主人公が追う人物とかつて不倫関係にありまして、逢瀬の最中に彼の妻と子供が悲惨な目にあっていたことで苦しんでいる状態にあります。

正直、それが分かった段階で今後彼女に何があっても同情しないわ~とシラッとなったのですが、そういった怒りフィルターを通してみていたとしても気になる部分がありました。

それは、この映画における性別的な意味での女性の立ち位置について(彼女個人にではなく、あくまでも女性という立ち位置)。

その柔らかい雰囲気に癒されるところも確かにあったのですけれど…時に格好良く、時に残酷な漢の世界の中にあって言葉だけで語る姿が本当に軽く見えたといいますか(上手く説明できないのだけれども)女々しさがなんだかとっても鼻につきました。

特に三人が対峙するシーンでは彼女が急にもっともらしく語り始めて、どこかでよく見るような女のしゃしゃり出てきた感にイライラ。この辺り含め、惹かれる過程とかもう少しじっくりと描かれていれば、もっと色々納得出来たように思いました(それともあえての抑えた表現だったのか…)。

とはいえ、映画ではまとめられてしまっているかもですし(映画全体は上手くまとまっていた印象)、原作でどう描かれているのか楽しみなところでもあります。