新・本と映像の森 312 藤田祐樹『南の島のよくカニ食う旧石器人』岩波書店、2019年
8月23日第1刷、岩波科学ライブラリー287、136ページ、定価本体1300円。
沖縄の洞窟で旧石器人を求めて発掘をしている著者。
玉泉洞(ボクたちが40年前、1979年に新婚旅行で行ったところ)から数百メートルの距離にある鍾乳洞サキタリ洞遺跡で発掘を始めた著者はくる日もくる日も「カニ、カニ、カニ、カワニナ、カニ、カニ」という状態になります。
そしてある日、これは旧石器人の「貝塚」いや「蟹塚」でないかと気づきます。そして「貝器」や旧石器を発見します。
ウナギを釣り、旬の蟹を食べ、貝のビーズでおしゃれをする。
沖縄の旧石器人は約2万年前の人類。当時の沖縄島の旧石器人の生活をリアルに生き生きと描き出します。
浜松付近のむかしの旧石器人は、三ヶ日人も豊川人も縄文人ということになり、浜北人だけが旧石器人で残りました。
沖縄は、いま旧石器人研究の最先端で注目です。