雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森 129 いわさきちひろ絵本美術館編『ちひろ・子どもの情景』講談社文庫

2011年02月05日 05時05分19秒 | 本と映像の森
本と映像の森 129 いわさきちひろ絵本美術館編『ちひろ・子どもの情景』講談社文庫、1993年9月15日第1刷、110ページ、定価602円+消費税=620円

 ぼくと則子さんが共通に大好きな画家(絵本画家)が、いわさきちひろさんです。
 いつごろか、ぼくがちひろさんを好きになったかは、記憶にないのですが、30数年
前の独身で知り合った頃に保母さんだった則子さんからの影響もあるかも知れません。

 当時は、ちひろさんの本を出版されるたびに買っていたので、わが家の中を捜せば、たぶん、ちひろさんの絵本や、画集は数十冊あると思います。

 部屋を片付け始めて、でてきた、この1冊の小さな文庫本を見て、あらためて、自分たちの感性・感情に与えた、ちひろさんの影響を感じました。

 いちばん感じたのは、ちひろさんの描く子どもたちの眼です。

 ふつうは眼の中に瞳があると思いますが、ちひろさんの描く子どもたちは、真っ黒い眼か、灰色の眼か、白い眼か、瞳と眼の区別がないのですね。

 あれ、こういう感じって何かに、と、今思ったら、そうだ、こういう感じは能面の感じなんだと思いました。

 同じ能面が、場面場面で、いろんな目線と表情をする、そういう能と、ちひろさんの絵は、どういう関係にあるんでしょうか。

 ちひろさんの「父は日本陸軍築城本部の技師で小説、俳句を雑誌によく投稿し絵を描くのも好きだった。母は、女学校の博物家事の教師で、白馬岳に初めて登った女性の一人」という、知識人の家庭です。

 ちひろさんは、どこかで能や狂言を見たことがあったんでしょうか?

 ぼくの大好きな少女マンガ、例えば萩尾望都さんや竹宮恵子さんの作品とは、かなり違いますが、どういう伝統関係なんでしょうか?

 こう書いてくると、夏目房之介さんの名作「漫画学」(ちくま文庫)のような、得に即した詳しい解明をしたくなりました。
 でも、そういう余裕時間はないですね。
 
 昨夜は、則子さんに「時間がないの」と、まるで『幻魔大戦』の東丈(あずまじょう)さんのような言葉をいただいてしまいました。
 はい、すみません。
 ほんとうに、切迫しているんですね。
 
 

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