雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

新・本と映像の森 324 広津和郎『松川裁判(上・中・下)』中公文庫、昭和51年

2020年03月01日 10時29分41秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 324 広津和郎『松川裁判(上・中・下)』中公文庫、昭和51年

 上、317ページ。中、380ページ。下、327ページ。3巻で1024ページ。

 1949年(昭和24年)8月17日午前3時9分、福島県の東北本線福島駅ー松川駅間で福島駅を定時に発車した旅客列車412号が脱線し国鉄機関士2人が死亡した。

 作家広津和郎(ひろつかずお)さんは月刊雑誌『中央公論』に4年半、松川裁判第2
審判決を徹底批判した。

 いわば内在的批判であって、被告の実像とか、真犯人は誰とか言う議論はいっさいない。第2審判決だけを追っている。だからおもしろいのだと思う。

 大部の本だが、最近の推理小説よりもおもしろい。

 主な内容を紹介する。。

 自白のつくられかた。
 被告のアリバイ。
 謀議はあったのか。
 バールとスパナ。

 それから。
 
 「15 電話の問題」
 「16 謝礼金の問題」

 各章の目次でいうと。

 「2 「仮定」と「可能性」の裁判」
 「4 自白と事実の食違い」
 「9 証言を歪曲した判定」
 「13 詭弁と歪曲と捏造と」
 「30 網にかかった魚」

 三鷹事件、下山事件、松川事件、それから1950年の朝鮮戦争へ至たる歴史のみちのりについて考えたい。


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