四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

親の恩に気づく

2021-10-14 07:21:52 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 親の恩はよく分かっているつもりでいても、自分で子どもを持ってその大変さに音を上げて、初めて親の恩に気づくというのが大方ではないでしょうか。

目の前にいる親でさえそうなのですから、ましてや、仏さまが「みんな私の子どもなのですよ。私が守ってあげているのですよ」とおっしゃられても、その思いの深さを本当に知るのは大変なことなのです。

 日蓮聖人は、その仏さまのお言葉を、しっかり自分の耳に聞き取られたのです。

「今此の三界は 皆是れ我が有なり 其の中の衆生は 悉く是れ吾が子なり……

我一人のみ 能く救護(くご)を為す」と、仏さまが自分に向かっておっしゃってくださるのを、はっきりと聞かれたのだと思うのです。

 「法華経を人が読むとしても、口だけで読んだり、言葉だけで読んでいるだけで、心に読んでいない。心では読んでも体で読んでいない」と言われ、自分が受けた大難も風の前の塵のようなものだとして、すべての人を仏さまのみ手に導く柱となり、眼目となり、大船となろうと誓願を立てられたのでした。

 親の恩を本当に思い知ることが、仏さまの大恩を知ることにつながり、それが法華経実践の出発点になるのです。

          庭野日敬著『開祖随感』より

 


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