四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

信仰の原点

2019-05-15 04:44:57 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『家庭がうまくいっていないご主人が、法座で「奥さんにありがとうと言えるようになる」ことを約束したのですが、そのひと言が、なかなか言えない。「おれが女房を養ってやっているんだ」という気持ちがあって、「なんで自分のほうから」というこだわりで、その言葉が出てこないわけです。

けれども、法座にすわるたびに「もう、奥さんにありがとうと言えましたか」と確かめられて、ある日、思いきって「ありがとう」というひと言が言えたのですね。すると、それがきっかけで、奥さんの苦労がいろいろ見えてきたというのです。朝早くから起きだして食事を作り、下着まで洗濯してくれて、夜は、どんなに遅く帰っても、起きて待っていてくれる。心から「ありがたいな」と思えるようになったのですね。

私たちは、さまざまな人や物のお陰で暮らしていながら、ふだん、それが自分にとってどれほど大切な存在であるかが、まるで見えていないのです。相手のありがたさ、相手の尊さを思い知って、心から合掌するのが供養です。

その真心の供養ができると、まわりのすべてに感謝せずにいられなくなってきます。これが信仰の原点です。』

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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