『昨今は、とえどんなことをしても、それが法律に触れさえしなければいいのだと、ずいぶんあくどいことをしたり、人をだましてなんとも思わない人が多くなってきたように思えます。
しかも、「法律に触れる罪を犯せば悪人だが、自分はそんなことはしていない」と、少しも恥じるところがない人もいるのです。善悪のけじめが、いかに低い次元に落ちてしまったか、嘆かされます。
一方では、人が月にまで行けるほどの高度な技術を開発しながら、現代の社会は人間の心の開発をなおざりにしすぎたのではないでしょうか。
月に到達するには軌道に乗らなくてはならないように、人の心もまた軌道に乗らなくては、理想の境地に到達できません。お釈迦さまは、その人間がのっとるべき心の軌道を教えてくださったのです。
無軌道な生き方を自由であるかのように錯覚している現代社会にあって、私たちは法律を超えた高い次元での人のあるべき道を示していかなくてはならないのです。よほどの決意で取り組まなくてはなりません。』
庭野日敬著『開祖随感』より
PS 政治家に情けない人間が多いのは、投票する私たちのせいですね。