四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

京の旅(その3)ゆくかわのながれは

2010-02-27 06:23:45 | 生かされて今日
 宇治川はうねる波音に春の到来を知らせてくれ、鴨長明『方丈記』冒頭の名文を思い出します。豊かな長寿社会となりましたが、大自然を前にすると人生は水のアブクと同じで瞬間の生だ。ただ、死はサムシング・グレート、大いなるいのちに戻る希望だと高僧は教えます。
 けれどそこ、死に至るまでの「老と病と」がとても永いのが長明の鎌倉時代と違う点ですね。科学が進んだ現代でも肝心の自分の将来、寿命は分かりません。神仏のみ手のままにです。亡くなった親や親戚、友だちや会社の仲間の多きことよ。「諸行無常」と釈尊は喝破されました。
 
 『ゆくかわのながれはたえずして、しかももとのみずにあらず。よどみにうかぶうたかたは、かつきえかつむすびて、ひさしくとどまりたるためしなし。
よのなかにあるひととすみかと、またかくのごとし』 ホントに納得ですが、どうしよう。
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