初めて、済生会に緩和ケア病棟があることを知った。それが、実に素晴らしい環境で、ゆったりとした個室が、一階に20室ある。滞在型ホテルも、こんな環境だったら1週間や10日、いや1ヶ月でも暮らせるかもしれない。
悲しいかな、末期癌患者の週末医療施設で、主に精神面のケアを目的に作られているようだ。最近、海外小説だが、死刑囚の死刑寸前の様子を描いた本を2冊も読んでしまったが、どちらも自分の「死」と直接対面する。
ワイフと二人、昭和31年生まれの従姉妹を見舞いに出かけ、心地いい病室で2時間余り、たくさん笑ってきた。初期の手術ですっかり痩せてしまっているが、抗がん剤治療など一切していないので、点滴は受けながらも、彼女は元気に応対する。それをいいことに、私は、「人生、60年以上も生きてきたのだから、もう、諦めろ!」などと言い放った。
残酷な話だが、早く死ぬことのいい面もある。ボケた旦那を老老介護して、一人寂しく死ぬよりいいかもしれない。
余命がどれくらいかは、決して医者は言わないので、本人も知らないらしい。それなら、私と同じだ。明日かもしれないし、半年後かもしれないし、10年後かもしれない。10年後と明後日と、どれほど差があるだろうか?
生き延びている方は、よほど一日、1年を大事にしなきゃ、とつくづく思う。
悲しいかな、末期癌患者の週末医療施設で、主に精神面のケアを目的に作られているようだ。最近、海外小説だが、死刑囚の死刑寸前の様子を描いた本を2冊も読んでしまったが、どちらも自分の「死」と直接対面する。
ワイフと二人、昭和31年生まれの従姉妹を見舞いに出かけ、心地いい病室で2時間余り、たくさん笑ってきた。初期の手術ですっかり痩せてしまっているが、抗がん剤治療など一切していないので、点滴は受けながらも、彼女は元気に応対する。それをいいことに、私は、「人生、60年以上も生きてきたのだから、もう、諦めろ!」などと言い放った。
残酷な話だが、早く死ぬことのいい面もある。ボケた旦那を老老介護して、一人寂しく死ぬよりいいかもしれない。
余命がどれくらいかは、決して医者は言わないので、本人も知らないらしい。それなら、私と同じだ。明日かもしれないし、半年後かもしれないし、10年後かもしれない。10年後と明後日と、どれほど差があるだろうか?
生き延びている方は、よほど一日、1年を大事にしなきゃ、とつくづく思う。