中国でのいろいろ

中国での生活、出来事をぼちぼち綴っていければと思っています。

蘇州 蘇州御窯金煉瓦博物館

2023-09-21 00:09:21 | <蘇州>生活

蘇州の伝統産業と言えば、最初に思いつくのは絹と刺繍です。

でも、金煉瓦とも呼ばれる煉瓦(レンガ)も有名です。

 

 

蘇州御窯金煉瓦博物館では、レンガの製造方法、運河を使った運搬、使用場所などについての展示と、

明清代のものとされる窯の遺跡などを見ることができます。

 

 

と、偉そうに書いておきながら、実は金煉瓦の存在を知ったのは最近のことでした。

それも日本のドキュメンタリー番組で。。

 

 

2019年2月に放送された田辺誠一さんがガイドを務めるドキュメンタリー番組、

「中国大紀行"京杭大運河"王宮に繋がる水の路 1794キロを行く」

を中国のケーブルテレビで見て初めて知ったのでした。

 

 

蘇州御窯金煉瓦博物館が開館したのは2016年だと思うのですが、

この番組では蘇州御窯金煉瓦博物館は登場しませんでした。

 

 

映っていた風景からして、おそらくかなり郊外のような印象でしたが、

変化の速い中国なので、その場所も今はマンション群なのかもしれません。

 

 

展示の見学ルートはまず、1階の製造工程の解説と展示から。

原料、整形、焼きなど、結構詳しく解説されています。

陽澄湖畔で採れる黄泥は滑らかで光沢があり、酸化鉄の成分も含まれているため結合しやすいのだそうです。

 

 

蘇州のレンガは、主に地面に敷くために用いられます。

園林や、観光地、古い路地を歩くと道に黒い瓦みたいなものが敷き詰められているのを

きっと目にしたことがあるかと思います。

 

 

なぜ、金煉瓦と呼ばれるようになったかというのは、

叩くと金属音がする、とても高価、宮廷に用いられる特別なレンガというのが主な理由のようです。

 

 

蘇州から京杭運河を使って遠路はるばる北京まで運ばれた金煉瓦。

2階は金煉瓦の運搬や蘇州相城区の陸墓についての展示と解説で、

当時を再現した大きな船の模型が置かれています。

 

 

陸墓の御窯村には、清代の最盛時期に72のレンガ工場と78カ所の窯があり、

皇帝に献上するための金煉瓦を作っていたそうです。

 

 

3階では、金煉瓦が使われている主な場所を模型を使って説明しています。

もちろん、北京の紫禁城もそのひとつです。

 

 

また、レンガを使った彫り物も展示されています。

蘇州各地にある昔の大金持ちの邸宅には、様々な技法を用いた、

動物、鳥、花、吉祥図案や物語などを表現した彫刻が施されたレンガが飾られています。

 

 

博物館のある敷地は元の御窯煉瓦工場です。

おそらく、10年ほど前まではまだレンガを焼いていたのかと思います。

明清代の窯跡や、近年まで使用していた窯の見学ができます。

 

 

また、売店と喫茶店を併設した陶芸の体験館もあります。

陶芸体験は、たぶん1日に数回(午前と午後?)にやっているようです。

 

 

蘇州御窯金煉瓦博物館の最寄駅は地下鉄4号線の孫武記念園駅です。

駅を出て陽澄湖西路を真っ直ぐ東の方向へ1kmほど歩くと着きます。

御窯金煉瓦博物館のバス停もあって孫武記念園駅から公共バスも利用できるのですが、

ちょうど今は孫武記念園駅周辺の道路が工事中なので、どのバスが使えるのか分かりません。

 

 

今ではレンガを焼く窯を見かけることはありませんが、地元の人に聞くと、以前は陸墓だけでなく、

蘇州の郊外には、あちこちにレンガを焼く窯があったらしいです。

またそれは工場でもなく個人でレンガを焼いていたそうです。

蘇州御窯金煉瓦博物館、なかなか勉強になる場所でした。

 

 


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