石湖の行春橋と越城橋渡った先にある新郭老街。
ずっと閉まったままだったのが、中秋節、国慶節の連休中にオープンしたようです。
9月29日~10月3日の間は、手作芸術祭も開催されていて多くの人で賑わっていました。
昼間だけでなく夜もやっているようで、きっと中秋節の夜はもっと混んでいたのではと思います。
建物の中には芸術家さん達の作品の展示や販売、手作り工房体験があったり、
通りにぎっしり並んだ小さな露店にもたくさんの作品が並んでいます。
団体旅行客は来ていないようで、ほとんどが蘇州や近隣に住んでいる人のようでした。
連休中には観光客で身動きの取れない山塘街に行くよりこちらがお勧めかもです。
買い物しなくても通りのお店や展示を見て回るだけで結構楽しめます。
食べ物や飲み物を扱う露店もたくさんありますが、どの店もちょっとお洒落?な感じで、
中国で観光地でお馴染みの臭豆腐や串焼き屋台はありません。
中国国内では原発処理水うんぬんと騒がれています(最近はちょっと下火)が、
露店を覗くと、日式(日本風)の文字が書かれていたりします。
日本酒を売る店だってありました。
中国では昼酒を飲む人は少ないので、残念ながらあまり人気はなさそうでしたが、
国慶節のイベントで日本酒を売ってもお咎めなしということです。
作品を売る店も食品を売る店も店主はみんな若い人で、
何というか、うさん臭さみたいなものをあまり感じさせません。
中国らしい感じといえば、みなさんあまり商売っ気がないというか、積極的でないというか。
特に睡魔が襲う午後はどこに行っても大体同じです。
2012年には、まだここに歴史のある古い村があって人々が普通に暮らしていました。
その頃はこの村がなくなるとは想像もしていませんでした。
おそらくその後すぐに取り壊しと移住が始まったのだと思います。
2014年には、もう村は跡形もなくなって、このような更地になっていました。
2014年の過去記事
取り壊されて更地になった時点で、すでに越城橋の近くには観光用の新しい街を作る計画があり、
その後いくつかの建物はできたのですが、いつ行っても閉まっていてずっと中に入られませんでした。
こちらの写真は2021年に撮ったものです。
結局、村が取り壊された後、10年経ってようやく中に入ることができました。
もしかして、毎年、中秋節に行われる石湖串月の時だけはオープンしていたのでしょうか。
”老街”と名付けられていますが、蘇州の人達は古いものは何も残っていないことを知っています。
でも、新しい建物ができてからすでに10年経過しているので、ある意味”老街”とも言えるかもです。
大きな池や庭と昔風の建物が並ぶ長い通りも新郭老街につながっていて、
以前見たことのある開発計画図よりもっと大規模になりました。
石湖の漁庄の後ろ側(上方山の対面側)が全て新しい観光施設になった感じです。
ただし、まだ箱ができただけでテナントは入っていません。
入園料を取るわけでもないのですが、元々湖岸にある遊歩道からは自由に行き来できません。
出入りできるようになっている門が途中にありますが、全て閉まっていました。
石湖は、動物園が引っ越してきたり、湖岸の遊歩道がきれいになったり、
公園ができたりと、この10年でずいぶん変わりました。
新郭老街の最初の掴みはまずまずの出来だったようです。
国慶節の連休が終わってからも引き続き人気の場所になるのか、
それとも誰も来ないゴーストタウンになるのか、
今までどちらのパターンも見てきたのでどうなることか楽しみにしたいと思います。