赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

沖縄ははじめから日本、沖縄県民は日本人――沖縄論②

2023-10-08 00:00:00 | 政治見解



沖縄ははじめから日本、沖縄県民は日本人――沖縄論② 
:231008情報


沖縄は中国の属国だったのか?――沖縄論①』の続きです)

中国は、1429年成立の琉球王朝が中国に朝貢したことをもって、沖縄を中国の属領にしてしまいたいようですが、日本の文献のなかに、琉球王朝以前の沖縄が日本に帰属していたことが記されています。

例えば、日本書紀に、「和銅8年(715年)正月、立太子礼をすませた首皇子(おびとのみこ、後の聖武天皇)の朝賀の儀が執り行われた際、大極殿の前には北は陸奥、出羽の蝦夷たちが25人、南は奄美大島をはじめ、屋久島、徳之島、そして、沖縄の石垣島や久米島から、それぞれの代表52名が参列した」と書かれています。

また、「720年頃には大和朝廷が南島(沖縄)人に位を授けた」との記録や、753年には、遣唐使の船が沖縄に漂着し、その際、阿兒奈波と言う名前が国史に登場しています。

さらに時代をさかのぼれば、618年、推古天皇の御代に、「流求人約30人が大和に帰化した」と沖縄年表にあります。


「沖縄は日本ではない」という考え方は、アメリカの沖縄統治とかかわりがあるようで、アメリカの手によって獄中から解放され暴力革命を扇動した共産党の徳田球一(名護市出身)は「沖縄民族は少数民族であり、歴史的に搾取、収奪された民族である。」との主張を行っています。

その延長線上に、沖縄の独立論があり、今は沖縄奪取を目指す中国のプロパガンダに利用されているのが現状です。

したがって、言葉が日本語と違うとか、沖縄はもともと日本ではなかったなどという考え方は、風説の流布と同じ中国の最も得意とするやり方で、すべての日本人を騙そうとしているのです。


当ブログで再三登場していただいている伊勢雅臣さんも沖縄について正論を発しています。許可を得て引用いたします。



★国連で勝手に「先住民」とされた沖縄県民を救うには

同じ民族である沖縄を統合したのは「民族統一」であって、「異民族支配」ではない。


■1.沖縄の米軍基地は「先住民族」に対する差別的政策?!

2021年、「沖縄の人々を先住民族とする国連勧告の撤回を実現させる沖縄地方議員連盟」が発足しました。「沖縄の人々を先住民族とする国連勧告」とは、多くの日本国民にとっては「一体、何のこと」と初耳でしょうが、2018年に国連の人種差別撤廃委員会が、沖縄の人々は「先住民族」だとして、その権利を保護するよう勧告したことを指します。
その経緯を同年8月17日付けの『琉球新報』が次のように報じています。
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「糸数氏基地問題は差別 国連対日審査で訴え」: 国連人種差別撤廃委員会の対日審査が十六日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で始まった。審査に先立ち、沖縄から糸数慶子参院議員がスピーチした。糸数氏は沖縄の人々に対する差別の事例として、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設をはじめとする基地問題をあげた。日本政府に差別的な政策をやめさせ、先住民族としての権利を守らせるよう訴えた。
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「先住民」とは、たとえばアメリカのインディアンや、オーストラリアのアボリジニのように、もともとの土地に住んでいたのに進出してきた異民族に土地を奪われた原住民です。「先住民族の権利に関する国連宣言」の三十条では、先住民族の土地での軍事活動はその合意がない場合は、禁止されています。

糸数慶子参院議員が何のためにこんな訴えをしたのかは、この記事から明らかです。すなわち、沖縄県民は「先住民」であり、その合意がないままに、米軍基地が存在するのは「先住民」の権利を踏みにじる差別である、したがって米軍基地は撤去すべき、という主張なのです。

要は米軍基地反対のために、沖縄県民を勝手に「先住民族」だと決めつける暴論なのです。

慰安婦問題では、戸塚悦朗弁護士などが国連で執拗なロビー活動を行い、1996年にはクマラスワミ報告が出て、虚偽と判明している吉田清治証言などを根拠に「元慰安婦に対して、原状回復と賠償を行うこと」という日本政府への勧告が行われました。国内左翼勢力が、国連に巣くう左翼勢力と結託して、こうした活動を行うのは、すでに前例があります。

自分たちの政治的主張を通さんがために、我が国の国際的名誉に泥を塗り、かつ沖縄県民が知らないうちに県民の自尊心を踏みにじっても気にしない、非人間的なやり方です。これこそ人権蹂躙であると、日本国民は怒りの声を上げねばなりません。


■2.沖縄の人々の「祖国」は中国?

米軍基地に反対する国内左翼勢力の陰には、当然、中国が暗躍していると考えられます。「琉球諸島は日本に属さない。琉球は中国の藩属国だった」というのが、中国の主張なのです。

人民日報のネット版(2012年8月14日)には「釣魚島(尖閣諸島)が日本のものではない四つの理由」という論文が掲載されており、そこにはこう述べられています。
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琉球はかつて中国の藩属国だったのだ。琉球諸島は紀元一三七二年から中国の明朝に朝貢を始めた。国王は明朝の冊封を受け、官民は実に頻繁に明朝と往来していた。一八七九年に日本が出兵し、占領するまで琉球王国はずっと中国の朝廷に直属する独立王国であり、その国民の大部分は福建省、浙江省、台湾沿海地区の住民であり、祖国大陸と血筋が相連なるのみならず、言語も文字もみな中国語であり、法制や制度も大陸の朝廷と完全に一致していたのだ。
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こういう「真っ赤な嘘」を平気で主張するところに、中国共産党のやり口が現れています。


■3.血筋も言語も中国とは無関係

血筋と言語に関する「真っ赤な嘘」ぶりを明らかにしておきましょう。

まず血筋に関しては、分子人類学者の篠田謙一博士が、2019年刊の『新版 日本人になった祖先たち―DNAが解明する多元的構造』で、DNA分析により、沖縄の人々は本土の日本人と同じですが、韓国や中国とは全く異なっていることをデータで示しています。

DNAの特徴的なパターンを「ハプログループ」と言います。本土の日本人も沖縄の人々も、30~40%がハプログループDを持っていますが、韓国や中国ではハプログループOが中心で、Dの比率はせいぜい数%なのです。すなわち沖縄と本土の日本人は明らかに血筋を共有していますが、大陸の民は赤の他人です。

言語に関しても、『岩波講座日本語11 方言』は次のように断定しています。
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沖縄語は中国語かも…と漠然と考えたり、多少の知識をもっても、中国語と日本語の混交語では…という錯覚をつくりあげている人が、意外に多い。しかし、これはあまり問題にならない考え方である。[p184]
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「日本の言語学界では、沖縄語は日本語の中の大方言である、というのが定説である」からです。その例として、以下の対比が挙げられています。
 中国語・・・弟 念 書
 沖縄語・・・ウットー(弟は) スムチ(書物を) ユムン(読む)
 中国語と沖縄語は語順からして全く違います。
沖縄語と日本語では語順はまったく同じで、語彙もそれぞれ似通っています。

「いらっしゃい」を沖縄語で「メンソーレー」などと言われると、まったく外国語のように聞こえますが、これは「参り召しおわれ」が、「マイリメソーレ」→「マイリミソーレー」→「メンソーレー」と変化したものと説明されています。[外間守善『沖縄の歴史と文化』]

沖縄方言は12世紀、鎌倉時代初期頃から独自の発展を遂げたもので、「それまでは日本語と沖縄語はほとんど同一かそれに近い姿をもっていたであろう」[岩波]とされています。「参り召しおわれ」などという平安時代的な典雅な表現が残っている事から考えると、沖縄方言の方が元々の共通の姿に近い「本家筋」だと言えるかも知れません。



(つづく)


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