赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

大事件のサイン? 習近平のBRICS演説パス! 

2023-08-31 00:00:00 | 政治見解



大事件のサイン? 習近平のBRICS演説パス!  :230831情報


先日8/22に開催されたBRICS首脳会談。世界中で注目されていたポイントは、「BRICS共同通貨ができるかどうか」ということでした。結果は、国際政治学者の予測通り、不発に終わりました。

しかしそれよりも、この首脳会談中、もっと重大な事件のサインとなるものが現れていたと国際政治学者は指摘しています。共同通貨の話題に隠れて、背後で起きていた事件とはいったい何なのでしょうか?

改めて解説をお願いしました。



■不発に終わった「共同通貨」

8月22、23日にBRICS首脳会談がありました。ここで一番注目されていたのは、共同通貨構想が出てくるのかどうかということでした。それが金本位的だった場合、国際為替市場・金融市場にかなりのインパクトを与えるのではないか? と不安に思う方も多かったようです。

しかし私がこれまで申し上げてきた通り、結局、不発に終わりました。ドル基軸通貨体制にひび割れを起こすとか、ドルが暴落するとか、そういうことは全くありませんでした。

たしかに「非ドル化」というのは、長期的な目で見れば実際に起きています。例えば、第三世界の国同士では、
今後はドルを使って輸出入しないという動きが出ています。チャイナとロシアも今は反米ですから、貿易の時にはルーブル、人民元で取引しようという動きがあります。ですから、長期的にドルの地位が、徐々に世界経済の中で揺らいでいくことは確かです。

しかしここに来て、BRICS各国の思惑がもう全然一致しなくなっているのです。そもそも中心になるチャイナ・習近平が、「今後ドルに対抗する通貨は我が人民元なんだ」という考えですから、共通通貨という中途半端なものをやる気はそもそもないのです。

ですから日本の投資家にとって、ドルが持つ重要性、資産の一部をドル建てに変えておくことの重要性は一向に変わりません。

日本とアメリカの経済動向を考えるとドルに対して長期の円安時代が来ています。140円台から150円台が定着し、これがさらに150円台から160円台になれば、日本の高いGDP成長率が望めて、経済全体が安定していくでしょう【※1】。

今回、そのことが再確認されたと言ってもいいのではないでしょうか。


【※1】国際政治学者の見解:「日本のGDP」6%成長は円安のおかげ...成長に必須な条件とは?
良いニュースとして日本のGDP6%成長を第二四半期に記録しました。これは円安のおかげだと思います。本日1ドル146円あたりです。日本のような製造業大国は自分の国の通貨が安くなって輸出しやすい状況にするのが一番楽です。

輸入インフレにはなりますが基本的に国内の雇用、賃金、輸出が増えれば税収も上がっていくことでしょう。円安に助けられて日本の製造業が復活していけば日本経済にとって一番の朗報です。
しかしながら、現政権が財務省の訳のわからない経済学に操られて、この円安による復活のシナリオを潰してしまわないか、見守る必要があります。



■大事件のサイン?習近平の演説パス

それともう一つ、気になることがあります。この8/22の冒頭、習近平さんが演説をするはずだったのですが、やりませんでした。首脳演説をパスしてしまい、しかもその時、会場にも姿を現さなかったのです。

これは非常に小さい出来事ですし、日本のマスコミもあまり報じてないですが、私は重大な事件が背後にあると考えています。可能性の1つは、チャイナ国内で、何かとんでもない事件が起きていたのではないか? ということです。

その時、習近平は本国と連絡をとらざるを得なくて、会場に姿を現すことができなかったという可能性がありますね。その場合、軍関係の事件である可能性が高いです。

習近平は今、人民解放軍に対して、相当な粛清をしています。ロケット軍のトップの首をすげ替えたり、そして現役国防大臣のことも今調査中なのです。彼も失脚するかもしれない状況にありますから、軍への粛清に反対して、軍の一部が反乱を起こしたとか、そういった可能性もあると思います。

他の可能性としては、習近平の健康問題ということもあり得ます。しかし今回のBRICS首脳会談は、BRICS以外の国も集まるような、国際的に注目を集める大イベントで、日本のテレビもかなり時間を割いて報道していました。

普通に考えれば、習近平としては、「BRICSのリーダーは何といっても我が中華人民共和国なんだ」と、世界に示す良いチャンスだったのですが、そのチャンスを棒に振ってしまったわけです。

そして当然、こうした場に出てこないとなれば、私を含め、世界中の国際政治ウォッチャー達は、チャイナで何かあったのでは?と勘ぐるわけです。そうすると、いろいろ腹を探られることになるわけですが、それも承知で、できなかったということ。これはかなり大きな意味があるのではないかと思います。

この事件については、今後もフォローしてまいります。



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