待望の公演当日がやってきました。
この日のために奮発して“S席” を取り、一昨日の “公開リハーサル” 見学によって、ますます期待感が膨らんでいました。
◆PMFオーケストラ演奏会
出演者
カリーナ・カネラキス(指揮)
五明佳廉(ヴァイオリン)
PMFヨーロッパ(PMFウィーン/PMFベルリン)
PMFオーケストラ
演奏曲目
♪シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
♪マーラー:交響曲 第1番 ニ長調 「巨人」
やっぱり泣いてしまいました。
「ヴァイオリン協奏曲」の出だしの部分を聴いた瞬間に鳥肌が立って、涙がどっと溢れてきたのです。
ピンと張り詰めた冬の大気を連想させるヴァイオリンのソロと、それを覆い隠してしまいそうな分厚い雲を思わせるオーケストラのサウンド。時折聴かせてくれる木管楽器の音色が温かい室内を連想させ、北国に生まれ育った過去の生い立ちが重なり一気に昂ってしまいました。
時として若いオケが陥りそうな力任せの演奏を、カリーナが優しく手綱を引いてコントロールし、魅力的なサウンドでソリストを包み込み、たった1週間前に結成したばかりとは思えないほど、短時間でこのレベルまで引き上げてくれた指揮者の情熱とその手腕に “大アッパレ” を贈りたいと思います。