先日の深夜便「明日への言葉」は、NPO京都暮らし応援ネットワーク理事の梅林秀行の「引きこもりを生き延びる」
歪んだ現代社会に適応するには、そこへ自分を変形させて埋め込んで行くしかないが、それが長引くとストレスが溜って心身に様々な悪影響を及ぼし、真面目な人ほど深刻化して行く。
その昔、私の部署にも心を病んだ休職明けの社員が配属されてきたことがあった。
彼女の仕事ぶりはそこそこであったが多くは望まず、先ずは職場環境に馴れて貰うことを最優先に、何かと相談にも乗り寄り添っていたつもりだった。
ところが、職場環境に馴れるにつれ次第に不満を漏らしたり、批判めいた言動が目立つようになり周りと衝突する事が多くなっていった。
それは恐らく彼女なりの、これまでの生きにくい社会への反発や怒りに起因するものと思われ、職場で孤立しないよう陰になり日向になり心を砕いが、年明けの人事異動で他部署への配置替え案が持ち上がった。
職場復帰を果してようやく馴れてきた時期だっただけに、環境を変えることだけは絶対に避けなければいならないと粉骨砕身努力したが、自分の力不足で叶わなかった。
『誰でも皆、今が一番若い!』 もっと若い時分から学んでおけばよかった。
彼女は敬虔なクリスチャンで、海外旅行は好んでニュージーランドへ出かけた。いつも土産話を聞かせてくれ、一度は行ってみるべきと勧めてくれた。
平和なはずのそのニュージーランドで先日悍ましい事件が起きた。さぞかし心を痛めていることだろう。