よろずよもやまよろずたび

地元の写真と日々の雑感、写真日記です.
最近は陶芸三昧の日々ですが・・・

「古九谷の神秘」

2012-10-06 | 陶芸

 つい最近まで関心のなかった九谷焼ですが、絵付けの真似事などをやってみて妙に気になるこの頃です。

で、まんが 『 へうげもの 』を読んで、九谷焼(古九谷)を生んだ大聖寺藩主 前田利治は、安土桃山の流れを汲んで大いなる数寄者だったに違いない・・・なんて思ったものです。

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http://pub.ne.jp/kome_a/?daily_id=20120820

さて、本書はそんなミーハーなものではなく、古九谷に隠されたキリスト教的絵柄に視点をあて、キリストと無縁でもなかった利家から続く加賀藩3代藩主 利常(利治は利常の三男で、加賀藩を富山と大聖寺に分封したときに藩主になった)が、有田にいたキリシタンの陶工たちを九谷の地へ連れてきて、かくまったのではないか・・・という仮説を述べているのです。

え~、ほんまかいな? という気がしないでもないですが、本書に「解題」として石川県立美術館学芸専門員の村瀬という方が、「・・・古九谷がキリスト教と密接に関わる分化土壌に誕生したという認識で一致している」 としており、否定する証拠も無さそうなので、話半分に聞けば面白い話しです。

ところで、歴史が付きものの話しは、年代が分かっていないと全くついていけなくて、疑問を呈することすらできません。 本書の巻末には「古九谷をひも解くための日本略年史」というのが載っているのですが、いずれ自分なりに調べた項目も併せて並べてみたら、面白いことに気付くかもしれないと思うのですが・・・誰か代ってやってくれないだろうか・・・(^^;