時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

ネットカフェ難民

2007年04月04日 | 格差社会
以前から、ネットカフェやまんが喫茶を宿泊施設として利用している若者が増えているということを聞いていたが、最近は新聞やテレビでもずいぶんと報道されるようになってきた。ネットカフェ難民と呼ばれているそうで、ホームレスと異なる点は、ただ、ネットカフェという屋根のある所で寝られるということだけである。
1泊1000円~1500円くらいで、狭い個室には、パソコンと椅子があるだけ。
店によって構造は多少異なるのだろうが、隣とは簡単な仕切りがあるだけで、ドアの高さが低くて上から中が覗けるような店もあるようだ。プライバシーも何もあったものではない。また、リクライニングシートやシャワーが完備されたところもあるようだ。
ビジネスホテルやカプセルホテルで宿泊するよりも格段に安いが、本来の利用方法を逸脱したこのような利用方法は、たとえば消防法などの法令に触れることはないのだろうか?そんなことも気になっている。
また、狭い空間で十分に足も伸ばせず、エコノミー症候群になったり、不眠症になるようなことはないのだろうか。
実家を飛び出した若者、上京して働いていたものの職場になじめず、バイトで食いつなぐ若者など、事情はそれぞれであるが、家賃を払うお金に窮しているため、アパートなどの定住場所を確保できず、ネットカフェなどを寝ぐらにして、バイト先や派遣先の会社に通っている。
カフェの近くからマイクロバスに乗って、そのまま工場に直行などというケースもあるようだが、こうなると、新しい形態の日雇い労働者のようだ。おそらく、偽装請負の巣になっているのではなかろうか。
10代後半の未成年の若者も多く、もちろん女性も含まれている。
現在のこのような境遇をバネにして、やがてはアパートを借り、正社員になり、立ち直っていく若者もいるだろう。
しかし、バイトを掛け持ちして頑張っても、月収が15万円程度では、なかなかこういう状態から抜け出せないのが現実であろう。
こういう働く意思のある若者たちに、一時的にでも宿泊施設を提供し、多少の蓄えができれば、アパートなどを借りて自立できる、そういう短期の宿泊施設を国や自治体の責任で作れないのだろうか?
また、企業が非正規雇用者を正規社員に登用するよう、政府や自治体は法的な規制を行うべきであろう。
こういう重層的な取り組みによってのみ、現在の格差を解消できるのである。


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