Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●「核兵器禁止条約」…「核なき世界」へのその先頭を走るべきアベ様やニッポン政府は一体何をしていたの?

2017年10月31日 00時00分47秒 | Weblog

[※ 烏賀陽弘道さん 『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』↑]



東京新聞の記事【被爆者が平和賞演説へ カナダ在住サーロー節子さん】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201710/CK2017102702000121.html)。

 《授賞式にカナダ在住の被爆者サーロー節子さん(85)と、日本国内在住の被爆者二人の計三人が出席》。

   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
       …自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
    「「核なき世界」どころか、「核兵器のない世界」ですらアベ様の
     「息吐く様に嘘つく」、アベ様のウソ吐きだったようです」
    《日本政府、つまり安倍首相の考えは、
     核の保有や核兵器の使用は認められるべきなのだ。
     …安倍首相は官房副長官時代の2002年に、早稲田大学で
     開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」と語っている」》

   『●「台湾の原発ゼロ」…あ~ニッポンは、
     3.11東電原発人災に正しく学ばない中毒患者と『続・猿の惑星』
    「『猿の惑星シリーズの《続編では核爆弾を神とあがめる人々も登場》…
     ニッポンの核発電「麻薬」中毒患者の皆さんの愚かな姿は、もはや、
     宗教の域に達しており、「正気の沙汰じゃない。もはや「宗教」、
     「ビョウキ」」です。「核信者」「核燃料サイクル教信者」」

   『●石破茂氏「日本への核拡散」発言と
     山尾氏「私事」による離党の事の軽重…マスコミはわきまえているか?
    「石破茂氏の発言ですぐにブログ主の頭に思い浮かんだ風景…
     『続・猿の惑星』。自民党本部地下にて、《核爆弾を神とあがめ
     手を合わせる石破茂氏やアベ様らの姿」

 「核兵器禁止条約」…「核兵器なき世界」「核なき世界」へのその先頭を走るべき「国難」アベ様やニッポン政府は一体何をしていたの? 「ささやかな核兵器廃絶の願い…そんな高校生の言論さへも封殺、それはアベ様のメンツを守るための外務省の横やりという大愚」だったというウラアリ。大恥だ。世界の誰にも相手にされないアベ様やニッポンの政府。
 《サーローさんも「平和賞はわれわれの目標を前進させるための力強い手段となり得る。特にこれまで核兵器禁止条約への署名を拒否している国でそうだ」》。《川崎哲(あきら)氏(48)は二十六日、広島市を訪問。松井一実広島市長を表敬訪問し「核兵器を禁止し廃絶するための努力をしてきた被爆者に向けられたものだ」と強調》。

   『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
       唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」
   『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
        「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…
   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
       放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
       …自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
    「「核なき世界」どころか、「核兵器のない世界」ですらアベ様の
     「息吐く様に嘘つく」、アベ様のウソ吐きだったようです」

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
    「「核兵器なき世界」さへ目指さないアベ様の言う「核なき世界」が
     如何にいい加減かが分かろうというもの…
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」というアベ様の思想は何も変わっていない
     のでは?」

   『●核兵器禁止条約…核発電「麻薬」中毒者への忠告、
       近衞忠煇氏「実際にはそれしか選択肢はないのです」
   『●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」
                       …アベ様の辞書には「倫理」無し
   『●「核廃絶の訴えは政府だけの役割ではない」…
        とは言え、そこに居るべき国が居ない恥ずかしさ
   『●核兵器禁止条約不参加で、「どこの国の総理ですか」な 
          アベ様の「わが国のアプローチ」とやらは一体全体?
    「《核兵器禁止条約…日本は条約に不参加》《首相は…
     「わが国のアプローチと異なる署名、批准を行う考えはない」》…
     居るべき国がそこに居ない、という大恥。
       「平和祈念式典」は、平和を祈るための式典では?
       平和を祈念・希求しないアベ様は、よくノコノコと「あいさつ」に
     行けるモノだ…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、
     憲法上は。小型であればですね」という発想は何も変わっていないでしょ?
       広島や長崎の皆さんに、あまりに失礼でしょ!」

   『●「核なき世界」の足を引っ張る、平和を希求しないアベ様は、
                  よくノコノコと「あいさつ」に行けるモノだ…
    《参列した約5万人を前に「『核兵器のない世界』の実現に向けた歩みを
     着実に前に進めると誓ったがその歩みの足を引っ張っている人こそ、
     安倍首相自身なのである》。
    《「核廃絶」より「トランプからの寵愛」を優先させたのだ

   『●ささやかな核兵器廃絶の願い…高校生の言論封殺:
       アベ様のメンツを守るための外務省の横やりという大愚

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201710/CK2017102702000121.html

被爆者が平和賞演説へ カナダ在住サーロー節子さん
2017年10月27日 朝刊

     (7月、「核兵器禁止条約」が採択された会場で演説する
      サーロー節子さん=ニューヨークの国連本部で(共同))

 【ジュネーブ=共同】ノーベル平和賞に決まった非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))は二十六日、ノルウェー・オスロで十二月十日に開かれる授賞式にカナダ在住の被爆者サーロー節子さん(85)と、日本国内在住の被爆者二人の計三人が出席すると発表した。サーローさんはICANのフィン事務局長と共に演説し記念メダルと賞状を受け取る予定。被爆者がノーベル平和賞の授賞式で演説するのは初めてとみられる。

 サーローさんは十三歳の時に広島で被爆。自身の体験を英語で語る活動を続けている。ICANは「二〇〇七年に活動を始めたICANの中心人物」で、核兵器禁止条約制定交渉でも重要な役割を果たしたと強調した。

 他の被爆者二人については日本原水爆被害者団体協議会被団協)が人選を進めているとした。

 今回の発表に当たり、フィン氏は「広島と長崎の被爆者は核戦争の恐怖の生き証人だ。世界の指導者は核兵器なき世界という未来への彼らの呼び掛けを傾聴すべきだ」と指摘した。

 サーローさんも「平和賞はわれわれの目標を前進させるための力強い手段となり得る。特にこれまで核兵器禁止条約への署名を拒否している国でそうだ」とコメント。条約に反対する日本政府に対し、署名するよう改めて求めた。

 ノーベル平和賞を巡っては、広島と長崎の二人が被爆者として初めて一五年の授賞式に招待されている。

 一方、ICANで国際運営委員を務める川崎哲(あきら)氏(48)は二十六日、広島市を訪問。松井一実広島市長を表敬訪問し「核兵器を禁止し廃絶するための努力をしてきた被爆者に向けられたものだ」と強調。松井市長は「朗報だ。ありがたい」と歓迎した。
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●ニッポンの「トイレなきマンション」を核発電「麻薬」患者・管理無能者に永久(とわ)に管理させる…

2017年07月15日 00時00分22秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【肺から2万2000ベクレル…作業員にこれから出る健康被害】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207007)。

 《「半端な被曝量ではなく、事態は軽微なものではない。被曝限度を超えるのはほぼ確実だ」――。7日、原子力規制委員会の伴信彦委員が絞り出すような声でこう言った…検出されたのはプルトニウム239。長崎の原爆で使用された毒性の高い放射性物質として知られている。驚くのは、ちっとも危機感が感じられない原子力機構の対応だ…こんな状態で原発再稼働なんて論外だ》。

 アサヒコムの【(社説)作業員の被曝 想定外ではすまない】(http://www.asahi.com/articles/DA3S12977533.html?iref=comtop_shasetsu_01)によると、《50代の作業員は、肺から2万2千ベクレルのプルトニウムが検出された。1年間に1・2シーベルト、50年で12シーベルトの内部被曝をするのに相当する。原発作業員の被曝限度を上回るのは確実とみられ、内部被曝としては国内で過去最悪のケースだ》。

 その後、プルトニウムは検出されなかった、いや、やはり検出されたなどなど、情報が錯そう…。

 東海村JCO臨界事故を彷彿とさせるし、唖然とさせられる…。

   『●悲劇を回避してほしい・・・
   『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言
    「小出裕章さんが良く取り上げておられる
     『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』……
     JOC臨界事故で何が起きたでしょうか? そして、
     「二次被曝した救急隊員、大泉実成さんのご家族」に
     何が起こったでしょうか?」

   『●反省なき自民党を体現:
      「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」
   『●烏賀陽弘道さん
      『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
   『●原子力「推進」委員会であり、
       「規制」委でもなく、「寄生」委員会(2/2)
   『●立ち止まるなら今・・・「原発政策を福島第一原発事故以前に
                    先祖返りさせたのが自民党安倍政権」
    《■東海村JCO臨界事故――脱原発への伏線》

 《原子力規制委員会の田中俊一委員長はこの日、「プルトニウムに慣れすぎているとこういう事故が起きる。経営陣も含め、もっと真剣に反省するべきだ」と指摘》って、田中委員長がどの口で言うのだろうか? 3.11東京電力核発電所人災について、《真剣に反省》した結果が、川内・伊方・高浜核発電所の再稼働なのか? 「規制」をしない、「寄生」委員会の委員長。

 ニッポンでは、高濃度核廃棄物を10,0000年以上100,0000年以上管理するそうです。数十年すら管理できない核発電「麻薬」中毒患者の皆さんによって、永久(とわ)に管理…冗談のような話です。
 また、国内の大量在庫=48トンのプルトニウム…《こんな状態で原発再稼働なんて論外だ》。

   『●原発再稼働と「軍産複合体国家・米国の商売」と
      「原発は『プルトニウムをつくる装置』」と「閉じない環」

   『●核燃サイクル=「ホワイト・エレファント…
     …私たちはいつまで、エサ代を払い続けなくてはならぬのか」?

   『●湯水のごとくカネ浪費:核燃料サイクルに
     十二兆円をドブガネし、今後も毎年千六百億円ずつ増えていく悪夢
   『●プルトニウム報告漏れ: 「疑念」ね~?、 
     目的あっての「隠蔽」??・・・っていうのは穿ち過ぎ???
   『●核発電所は『プルトニウムをつくる装置』…
       《核兵器六千発分相当の四十八トンを抱える》ニッポン

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207007

肺から2万2000ベクレル…作業員にこれから出る健康被害
2017年6月8日

     (記者会見する量子科学技術研究開発機構の
      明石真言執行役(C)共同通信社)

 「半端な被曝量ではなく、事態は軽微なものではない。被曝限度を超えるのはほぼ確実だ」――。7日、原子力規制委員会の伴信彦委員が絞り出すような声でこう言った。

 日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)で6日、男性作業員ら5人が被曝した前代未聞の事故。当初、機構は3人の鼻腔内から最大24ベクレルの放射性物質が検出されたと説明していたが、この日、1人の肺からナントその916倍の2万2000ベクレルが検出されたと発表した。検出されたのはプルトニウム239。長崎の原爆で使用された毒性の高い放射性物質として知られている。

 驚くのは、ちっとも危機感が感じられない原子力機構の対応だ。すでに全員に放射性物質を体外に排出する薬剤を投与したというが、日刊ゲンダイが作業員5人の健康状態について質問すると、「現時点では本人たちから急性症状が出たという訴えはありません。将来的に影響が出る可能性は否定できませんが、詳しい検査結果を待って慎重に対応していきたい」(報道課担当者)と説明した。

 しかし、5人が搬送された放射線医学総合研究所が所属する量子科学技術研究開発機構の明石真言執行役は、「内部被曝で発がんリスクが上がることが科学的にはっきりしている」と指摘。5人の健康は大丈夫なのか。

   「放射性物質は体内に入ると細胞の遺伝子を傷つけ、
    長期的にがんなどを引き起こす恐れがあります。しかも
    今回は2万2000ベクレルという前代未聞の高い値ですから、
    もっと早期に別の症状が表れるかもしれません。
    免疫低下による感染症、多臓器不全などが懸念されます」
    (医学博士の米山公啓氏)


■規制委も呆れる原子力機構の大失態

 それにしても、どうして今回の事故は起きたのか――。作業員たちは約300グラムの核燃料物質が入った金属容器の点検作業をしていたところ、容器を包んでいるビニール製バッグが破裂し、プルトニウムなどを含んだ粉末を吸引したという。

 これについて、原子力規制委員会の田中俊一委員長はこの日、「プルトニウムに慣れすぎているとこういう事故が起きる。経営陣も含め、もっと真剣に反省するべきだ」と指摘した。彷彿させるのが、作業員2人が死亡、住民666人が被曝した18年前のJCO東海村の臨界事故だ。

   「JCOの臨界事故は、作業員が沈殿槽にバケツで高濃度の
    ウラン溶液を入れる混合作業中に起きました。放射性物質は
    常に慎重に扱う習慣が大切。今回の事故も、原子力機構の
    管理体制が適切だったか、厳しく検証されるべきです」
    (日本環境学会元会長の畑明郎氏)

 こんな状態で原発再稼働なんて論外だ
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●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を

2017年04月01日 00時00分36秒 | Weblog


先ごろ亡くなられた肥田舜太郎さんについて、マガジン9の水島さつき氏によるコラム【今週の「マガジン9」2017年3月22日号 vol.592 肥田舜太郎先生の教え】(http://www.magazine9.jp/tips/thisweek/32733/)。

 《先生は「過去の悲惨な体験だけでは解決にはならない。現代の核の恐ろしさを伝えないと」とおっしゃり、…。この時、私ははじめて低線量被曝についても知り、原爆と原発は両方とも「核」であり放射線による「ヒバク」は同じ、という今思えば当たり前のことに、気がついた瞬間でもありました》。

 東京新聞の記事【核禁止条約交渉が開幕 日本、不参加を表明】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032801001032.html)によると、《オーストリアなど条約推進国は7月までに条約案の作成を目指す。条約に反対の立場の日本の高見沢将林軍縮大使は演説で「建設的な方法での参加は難しい」と述べ交渉不参加を表明した。米英仏中ロの核保有五大国は参加を見送った。核戦力拡大に意欲を示すトランプ米政権が、オバマ前政権が掲げた「核兵器なき世界」の目標の見直しを示唆するなど逆風が強まる中、禁止条約を核保有国による実質的な核軍縮につなげられるかが焦点だ》…だそうです。
 「核兵器なき世界」ですら、デンデン王国「裸の王様」アベ様はヤル気がないということが明白。ましてや、核発電「麻薬」中毒であり、「原発は『プルトニウムをつくる装置』」な訳で、「核なき世界」など全く眼中になし。

   『●核の軍事利用と原子力の平和利用
   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
      原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人
   『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?
   『●室井佑月さん「金をバラまくだけの日本…
     米国の手下ですよ、という世界中へのアピール」…恥ずかしい
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
      自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
    《日本政府、つまり安倍首相の考えは、“核の保有や核兵器の使用は
     認められるべき”なのだ。…安倍首相は官房副長官時代の2002年に、
     早稲田大学で開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」と語っている》

   『●オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、 
          「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?
   『●《…death fell from the sky…》
       …「落ちたのではない。米国が、落としたんだ」
   『●「核なき世界」無き国…「日本や韓国など
     米国の「核の傘」の下にある国々は「勧告に同意しなかった」」
   『●日印原発輸出・輸入の狂気: 「安倍政権は
      インドが核実験した場合は協定を破棄する」という「空手形」
   『●「ヒロシマはどこにあるのか、ヒロシマはニホンにあるのか」? 
                そして、ナガサキは? フクシマは?
   『●東電核発電人災から6年が経過し、全て廃炉へ…
       な訳がない:高速炉「アベシンゾウ」がゴジラに変身する日

 要は、アベ様らは「核」を御所望な訳です…世界に向けての恥さらし

 肥田舜太郎さんは《「過去の悲惨な体験だけでは解決にはならない。現代の核の恐ろしさを伝えないと」とおっしゃ》ったそうです。また、《せめて未来の子どもたちのために、放射能の心配のない日本を残していけるよう、みんなで努力しましょうよ》とも。東電核発電人災を引き起こしたニッポンが、核発電再稼働・輸出を進める狂気。かつで、アベ様は…《官房副長官時代の2002年に…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」と語っている》…そういう思想の持ち主です。

   『●「津田敏秀教授が「甲状腺がん多発は
     原発被曝と関係ない」派に反論」…ヒトデナシな核発電「麻薬」中毒者


 アベ様らにとって、《内部被爆》《内部被ばく》なんて、どうでも良いこと。2011年の『X年後』に何の慄きも感じていません。

   『●内部被爆: 何の対応も取らなくて本当に大丈夫なのか?
    《マル激トーク・オン・ディマンド 第556回(2011年12月10日)
     内部被曝を避けるために今こそ広島・長崎の教訓を活かそう
     ゲスト:肥田舜太郎氏(医師、全日本民医連顧問)…
      …自身も広島で被爆した経験を持つ医師の肥田舜太郎氏は、
     原爆投下直後から広島の被爆者の治療・救援にあたった経験から、
     福島原発事故でわれわれは内部被曝にもっとも気を付けなければ
     ならないと警鐘を鳴らす
      肥田氏は、広島に原爆が投下された直後こそ、原爆の熱と放射線の
     直射によって火傷や急性放射線障害を受けた患者の治療に
     追われたがその後しばらくして、原爆投下後に救援や親類の
     捜索のために広島や長崎に入ったいわゆる入市者たちの間で、
     鼻血、下痢、内臓系慢性疾患などの症状を訴える人が続出している
     ことに気がついた。…
      しかし、肥田氏はどんなに微量であっても放射性物質は病気を
     誘発する可能性がゼロではない以上、食品の規制値にこれ以下なら安全
     という数値は存在しないことを常に念頭に置かなければならない
     としたうえで、今の政府の基準や検査体制では内部被曝から子供を
     守れないと主張する》

   『●内部被ばくについての鎌仲ひとみ監督新作
    《ドキュメンタリー映画「内部被ばくを生き抜く」は、東京電力
     福島第一原発事故による放射能汚染に、どう対処すべきかを説く。
     劣化ウラン弾の影響で白血病やがんになったイラクの子どもたちら、
     内部被ばくがもたらす深刻な被害を取材してきた鎌仲ひとみ監督の
     最新作。…「広島、長崎の被爆者と違うことが起きるとは考えられない
     放射線が漏れ、人体に影響が出るのは早くて半年かかる」。被爆者を
     長年治療してきた肥田舜太郎医師は作品冒頭で、こう語る》。

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http://www.magazine9.jp/tips/thisweek/32733/

2017年3月22日
今週の「マガジン9」
vol.592
肥田舜太郎先生の教え

 肥田先生の訃報に際し、今、様々なことが思い出されています。私が被爆医師・肥田舜太郎さんのお話を初めて聞いたのは、2006年に行われた伊藤塾の講演会でのことです。広島・長崎での被爆者の方々が被爆者援護法に基づく原爆症認定を求めた集団訴訟で、大阪地裁も広島地裁も、原告全員を原爆症と認め、国が認定を却下したのは違法だとする画期的判決が出されました。いわゆる入市被爆者の原爆症認定を認めた初の判決です。その弁護団の証言者のお一人として、お話をされたのが肥田先生だったのです。

 原爆投下のその時も、広島で軍医をされていた肥田先生は、虹色に輝くきのこ雲の下で繰り広げられる地獄図を、本当にその場で見た人にしか語れない描写で語ってくれたのでした。漫画「はだしのゲン」のシーンがそのまま目の前に浮かぶような様に、とにかく圧倒されました。

 私は「ヒロシマ」でのお話をさらにお聞きしたいと、先生のご自宅まで伺いインタビューをしました。しかし先生は「過去の悲惨な体験だけでは解決にはならない現代の核の恐ろしさを伝えないと」とおっしゃり、ご自分の体験だけでなく、様々な文献やデータを示しながら教えていただきました。この時、私ははじめて低線量被曝についても知り、原爆と原発は両方とも「核」であり放射線による「ヒバク」は同じ、という今思えば当たり前のことに、気がついた瞬間でもありました。

 そして3・11がおこりました。私はまっさきに、肥田先生はこの状況をどう考えてらっしゃるのだろうか、内部被爆が逃れるためにはどうしたらいいか教えてもらいたい、そんな気持ちで私は先生がお話をされるという場所を探し行きました。会場は先生の一言一言を聞き逃すまいとする人たちで満員でした。若いお母さんから「子どもがいます、これからどこに逃げたらいいんですか?」その問いかけに先生は「もう全員内部被曝をしているんです。覚悟をしなさい。落ち着いて、その上で何をするべきかを考えましょう」と強い口調でおっしゃったことをはっきりと覚えています。

 2012年に再び肥田先生にインタビューさせていただきました。

 「世界中探しても、あなたの細胞はあなただけしか持っていないもの。大事なかけがえのない命なのだから、他人任せにはしない。一番大事なことは、自分自身の価値に目覚めること。強い意志を持って乗り越えなさい。そして、せめて未来の子どもたちのために、放射能の心配のない日本を残していけるよう、みんなで努力しましょうよ」。先生はやさしい笑顔で最後におっしゃいました。

 肥田先生、ありがとうございました。生きている限り、先生の教えを守ります。

(水島さつき)



肥田先生は、医師として被爆者を診察しずっと寄り添ってきただけでなく、核廃絶のために、また広島の語り部として国内外においてずっと活動をしてきた方です。著書やドキュメンタリー映画も残されていますし、youtube上でも講演会の模様など見ることができます。マガジン9にも語ってくださったインタビューも是非、お読みください。

 ●肥田舜太郎さん「マガ9インタビュー」
   →「ヒロシマ・ナガサキ」だけでは核抑止論を乗り越えられない
                         (2006年8月30日)
   →「今も世界中で、生み出される“ヒバクシャ”たち」(2006年9月)
   →「内部被曝を乗りこえて生きるために」(2012年4月)
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●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…

2016年11月27日 00時00分19秒 | Weblog


日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/原発を売りっぱなしにしないため】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1737986.html)。

   『●日印原発輸出・輸入の狂気: 「安倍政権は
       インドが核実験した場合は協定を破棄する」という「空手形」
     「こんな《デタラメにもほどがある》こと、《ふざけたシナリオ》の強行を
      許していいのだろうか?
      原発輸出…ニッポン、インドはお互いに気は確かなのだろうか? 
     日本が輸出した核発電で核兵器製造…、アベ様や原子力ムラ住人は、
     いったい、どう責任をとるつもりか? 
     《原発は『プルトニウムをつくる装置』》だということを無視している」

 《非加盟国との調印は玉虫色で核拡散の不安が残る…我が国の原子力政策や核開発に対する考えもまさに玉虫色で、世界唯一の被爆国としての世界への核兵器不拡散の願いと安定エネルギーとしての原子力開発との整合性は見いだせない…原発を終わらせるビジネスこそ、日本のとる技術でもあるのではないか》。

 核発電「麻薬」中毒患者の皆さんから頂いた「空手形」を信じろと言われても…。《世界唯一の被爆国》であるにもかかわらず、《原発は『プルトニウムをつくる装置』》に何の疑問も持たず、《双子の兄弟》(烏賀陽弘道さん)であることを理解しようとしない。そして、東京電力核発電人災で日本中=「地元」を汚染し、世界中に迷惑をかけたニッポンが核発輸出=《海外に原発を販売》。世界は、こんなニッポンをどう見ているのでしょう。恥ずかしい。
 ニッポンの《原発を終わらせるビジネス》が真の意味で、この先に二度と核発電を再稼働しないことであるのならいいのですが…。核発電輸出という見返りにならなければいいのですが…。

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

   『●ベトナム、核発電建設「延期」…
      ハノイ・アジア大会開催権返上といい、至極真っ当な判断
   『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
      唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」
    「渡辺謙氏については、リテラにも記事が出ていました。
     【渡辺謙が「核兵器禁止条約」に反対した安倍政権を真っ向批判
     「核を持つ国に追従するだけで意見は無いのか」】
     (http://lite-ra.com/2016/11/post-2677.html)…《この議決に対して
     米露英仏の核保有国などとともに反対したのが、
     被爆国である日本だった》。」

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1737986.html

政界地獄耳
2016年11月14日10時13分
原発を売りっぱなしにしないため

 ★11日、首相・安倍晋三はインドのモディ首相と首相官邸で会談し、インドへの原発輸出を可能にする原子力協定に日印両政府が署名した。インドは核拡散防止条約(NPT)非加盟の核兵器保有国。非加盟国との調印は玉虫色で核拡散の不安が残る。

 ★我が国の原子力政策や核開発に対する考えもまさに玉虫色で、世界唯一の被爆国としての世界への核兵器不拡散の願いと安定エネルギーとしての原子力開発との整合性は見いだせない。それはコントロールできる核エネルギーとしての原子力発電を標榜(ひょうぼう)しながら東日本大震災や、それ以前の核施設での事故はいずれも人的コントロール下に置かれていたとは言い難く、時にはずさんな管理も浮き彫りになった。つまりコントロールできる核でありながら人的ミスで事故につながったというコントロール出来ていないという弱点と、地震や津波、活断層の存在など不安要素が多い国土での安全性の担保も胸を張れるものではないからだ。

 ★福島第1原発の沈静化や廃炉に関しても予算的要素も、廃炉技術も不透明なものばかりで、過去の説明とはずいぶんと違うようだ。その中で海外に原発を販売しようというのだから、日本の原発ビジネスは「売ったら売りっぱなし」のようなものだ廃炉作業まで責任を持てるのか。わが国でもやったことがない作業を無視して売り抜けようというのはかなり乱暴なビジネスといえる。

 ★そこで一部から声が上がり始めたのが、福島第1、第2、新潟・柏崎刈羽の一部原発の廃炉の作業とその研究を海外の専門家とともに行い、廃炉技術の確立とその技術者を育成しようという考え。廃炉の技術を持ってこそ安全で安定的な原発ビジネスになろうというものだ。原発を終わらせるビジネスこそ、日本のとる技術でもあるのではないか。(K)※敬称略
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●破滅的思考: 寿命核発電所伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働?

2016年08月13日 00時00分00秒 | Weblog


asahi.comの速報【伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目】(http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01)。

   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中…
                      どんどん壊れ行くニッポン

 《川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基…》。

 2016年7月参院選、都知事選、原爆の日平和祈念式典、リオオリンピック、…どさくさに紛れて高江破壊辺野古破壊の再開、そして、伊方原発3号機再稼働。アベ様は、2度目の夏休みを満喫中。

 怒りしか湧かない。狂気です。《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》。自公議員、原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会愛媛県知事、賛成派の「地元」民…言葉は悪いが、アタマオカシイのでは? 「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり
     現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
     社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
     になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」

 寿命核発電所 伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働? 「沖縄負担軽減」の名の下での高江破壊や、普天間返還のための辺野古破壊といったアベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官のいつものやり方。
 避難計画がいい加減? 事故時の対策が不安? 断層がある? そんなのシッタコトか!…再稼働さえすればいいのだ、という「川内方式」という悪しき先例の下、狂気の再稼働。アタマオカシイ人たちの次のターゲットは上関大間美浜、はたまた、柏崎刈羽でしょうか…。

   『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
           国破れて、山河も無し…となってもいいのか?
    「「九州電力が「巨大噴火は予知できる」などと言っていますが、
     あれは大嘘なんです」…命を賭した危険な博打を、
     東京電力原発人災で世界中の人々に迷惑をかけ続けている
     ニッポンがやるなんて、「」」


 東京新聞の記事【伊方原発3号機が再稼働、愛媛 四国電力、新規制基準5基目】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081201001392.html)によると、《事故時の避難計画の実効性や地震への懸念が全国的に根強いが、川内1号機の再稼働から1年たち、政府は原発活用を加速させたい考えだ。…プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を行う国内唯一の原発となる》…そうです。

   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ 
      いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?
   『●熊本大分大地震の最中、
     伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ
    「熊本大分大地震がまだ続いているというのに、正気か? 
     しかも、プルサーマル核発電「麻薬」患者の救いの無さ。破滅的思考。
     原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)や
     電力会社、自公議員、……、等々、(言葉が悪くて、すみませんが)
     はっきり言って、アタマオカシイのでは?」


 重要な書評だと思うので、付記します。CMLで知りました(http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-August/044653.html)。
 前田朗さんのブログに出ていた書評です。前田朗Blogの【根源的民主主義への変革を求める脱原発の哲学 佐藤嘉幸・田口卓臣『脱原発の哲学』(人文書院) http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b214457.html】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_10.html)。一部(ほとんど全部ですが…)を以下に引用させて頂きます。

   《「第一部 原発と核兵器」の3章では、原発と核兵器が歴史的に
    同根であり、「等価性」を有することを確認し、「核アポカリプス不感症」の
    現状を指弾し、絶滅技術の正体を撃つ。》
   《「第二部 原発をめぐるイデオロギー批判」の3章では、低線量被曝を
    めぐる「しきい値」イデオロギーを批判し、「安全」イデオロギーによる事故の
    隠ぺいを批判し、「ノーマル・アクシデントとしての原発事故」に
    いかに向き合うかを語る。》
   《「第三部 構造的差別のシステムとしての原発」の3章では、
    電源三法がいかにして地方を服従化させ、周縁地域や原発労働者を
    構造的差別の下に組み入れたかを解明し、その歴史的起源を系譜論的に
    たどりなおし、近代日本国家の「富国強兵」と「殖産興業」にたどり着く。》
   《「第四部 公害問題から福島第一原発事故を考える」の3章では、以上の
    考察を踏まえて、足尾鉱毒事件に遡行し、「富国強兵」と「殖産興業」の
    近代史の悲劇の実相を探り、それがゆえに公害が必ず回帰する
    日本現代史(高度経済成長)の必然性を明るみに出す。四大公害は、
    単に高度経済成長のひずみだったのではなく日本国家と資本の
    必然的帰結でありその延長に福島原発事故があったのだ。》
   《科学、科学批判、技術、技術批判、政治、経済、歴史、環境などあらゆる
    角度から原発問題に迫った末の「結論 脱原発の哲学」では、脱原発、
    脱被曝の理念をいかに構築し、具体化するか、そして脱原発の実現と
    民主主義をいかに考えるか、つまり「脱原発によってどのような社会を
    実現すべきか」に及ぶ。「原子力国家」あるいは「管理された民主主義」から
    分権的で直接民主主義的な根源的民主主義へと変革すること

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

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http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01

伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目
2016年8月12日09時08分

 四国電力は12日午前、伊方原発3号機(愛媛県、出力89万キロワット)を再稼働させた。これで国内で運転中の原発は九州電力 川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基となる。

 12日午前9時、伊方3号機の中央制御室で作業員が核燃料の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く操作をし、原子炉を起動させた。15日に発電と送電を始め、9月上旬には営業運転に入る予定だ。

 燃料に使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電の原発だ。伊方3号機が動くのは、定期検査で止まった2011年4月以来、5年3カ月ぶり

 東日本大震災後の新たな原発の規制基準下では、川内の2基と関西電力 高浜3、4号機(福井県)に続き、3カ所5基目の再稼働となるが、高浜の2基は3月に大津地裁の運転差し止め仮処分決定を受けて停止している。
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●オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?

2016年06月03日 00時00分31秒 | Weblog


asahi.comの平山亜理記者による記事【米核実験の被害者「私たちの実態見て」 オバマ氏に訴え】(http://www.asahi.com/articles/ASJ5W4WN7J5WUHBI01V.html?iref=comtop_list_int_n01)。

 《「トリニティ・サイト」…オバマ大統領に「私たちの所にも来て、実態を見てほしい」と訴え》。

   『●広島・長崎の教訓を活かせない日本
   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
      原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人
   『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?

 「核廃絶」「核なき世界」にはほど遠く、「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は? 「マンハッタン計画」の後始末、「ビキニ事件」の巨大な被害の放置、…プラハ演説以降の行動一つとってみても、オバマ大統領が広島訪問したからと言って、劇的に「核兵器のない世界」へとアメリカが変わるわけではないでしょうし、アベ王国・ニッポンを含む「世界」も「核廃絶」「核なき世界」へとは、残念ながら、向かわない。取りあえず、ニッポンでは、「ネジレ」を取り戻し、自公お維大地の議員を一人でも減らし、核発電を止め、「核廃絶」「核なき世界」を目指すところから始めないと。
 
   『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となった
      ハンフォードと東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…
    「『X年後』…そして、烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』。
      口にしたくは無いのだけれど、「棄民」という言葉が思い浮かびます。
      「マンハッタン計画」から『X年後』に何が起き、いま、ニッポンで
     何が起きているのか?」

   『●『放射線を浴びた『X年後』』: ビキニの海に居た
      元船員「行動しないと永遠に知る機会を失ってしまう」
   『●「太平洋核被災支援センター」事務局長
       山下正寿さん「『ビキニ事件』は終わっていないんです」
   『●核の軍事利用と原子力の平和利用
    「〝アメリカ定義の悪の枢軸国〟に対しての「開発」と「原子力開発」の
     使い分け。詭弁を弄しても、両方ともにやっていること、技術は同じこと。
      《米が臨界前核実験 2011年7月20日…オバマ政権下で
        明らかになった臨界前核実験は計三回。
        「核兵器なき世界」の追求を掲げつつ核兵器保有に執着する姿勢
        鮮明になった。…イランや北朝鮮の核開発を糾弾しながら自国の
        核戦力を保持する姿勢に非難が強まる可能性もある》」

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http://www.asahi.com/articles/ASJ5W4WN7J5WUHBI01V.html?iref=comtop_list_int_n01

米核実験の被害者「私たちの実態見て」 オバマ氏に訴え
トゥラローサ=平山亜理 2016年5月29日09時03分

     (世界初の核実験で、立ち上るキノコ雲を見たという
      ヘンリー・エレラさん。がんの治療に訪れたアルバカーキで、
      自分の写真を手にする=平山亜理撮影)

 広島への原爆投下の直前に、世界で最初の核実験が行われた米ニューメキシコ州の「トリニティ・サイト」。その周辺で健康被害を訴えている住民らが、オバマ大統領に「私たちの所にも来て、実態を見てほしい」と訴えている。

 トリニティ・サイトでは1945年7月16日、原爆を開発する「マンハッタン計画」の一環として、プルトニウム型原爆を使った実験が行われた。近くのトゥラローサに住むヘンリー・エレラさん(82)は、当時11歳。立ち上るキノコ雲自宅の庭から見たという

 核実験の実施を事前に知らされていなかった住民らは避難せず、その後も地元の農作物を食べ水を飲み続け。「トゥラローサ盆地風下住民組合」の共同創立者で、今は同州のアルバカーキに住むティナ・コルドバさん(58)は「サイト近くに住んでいた4万人は放射能の影響を受けた」と話す。実験から10年、20年と経つうちにがんで亡くなる人が増えたという。自ら始めた住民の健康調査のデータは約千人に上り、分析して公表する予定だ。………。
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●「五五年…以降、一切の追加調査や補償を放置してきた国の不作為」…『ビキニ事件』は終わっていない

2016年05月27日 00時00分30秒 | Weblog


東京新聞の記事『ビキニ被ばく 国賠提訴 「情報不開示」元船員ら初』(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016050902000237.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016051202000152.html)。

 《被ばくに関する調査結果を日本政府が長年開示せず、米国への賠償請求の機会を奪われた…》。
 《<目はあっても何も見ることができず耳はあっても何も聞くことのできない/…>(『脱原発・自然エネルギー218人詩集』)》。

 長年こつこつと、この問題に取り組んでこられた「太平洋核被災支援センター」事務局長山下正寿さん、「『ビキニ事件』は終わっていないんです」。

   『●「太平洋核被災支援センター」事務局長山下正寿さん
               「『ビキニ事件』は終わっていないんです」

 <目はあっても何も見ることができず耳はあっても何も聞くことのできない/…>その典型が、正にアベ様ら。

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

   『●核発電所は『プルトニウムをつくる装置』…
       《核兵器六千発分相当の四十八トンを抱える》ニッポン
   『●アベ様ら「貧しい人」=「ぜいたくな暮らしを際限なく求め、
                欲の奴隷となって」政を行い、人殺しへと誘う
    「ホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領は、《日本政府が憲法解釈を変更し、
     他国を武力で守ることを可能にした安全保障関連法を制定した
     ことについて「日本が先走って大きな過ちを犯していると思う」と批判》、
     《私たちには戦争を終わらせる義務がある。それは世界の若者が
     完成させなければならない大義であり、可能なことだ》。
       涙が出ました…《日本に来て広島を訪れないのは
     日本国民の皆さんに対して敬意に欠けるのではないか》…とまで言う、
     貴重な「先輩」「真の友人」の助言には、耳を傾けるべき。」

   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
       原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人

 広島や長崎で核兵器が使用され、ビキニ事件で多くの船員の皆様が亡くなり、福島では核発電所が人災を起こしても、何も変わらないニッポン。「核の非人道性」を訴えることもしません。それをタブー視しつつある、とさえ感じます。ヘレン・ケラーが指先で感じ取った《「戦争の早期終結に寄与したと米国が主張する核兵器の真の姿》や《人類の不条理》…ニッポンが主張せずして誰がするのでしょうか? そのためには、まずは、アベ様らがやることは何? 出来ないのならば、分からないのならば、分からないフリをしているのならば、政権から降りてもらうしかありません。

   『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの 
          参加者だということがわかっているのだろうか」?
   『●黙殺される東電原発人災『X年後』: 
     「100万人に2~3人という日本の全国平均を大きく上回ったもの」
   『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となった
      ハンフォードと東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…
   『●星北斗座長「甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」 
            …では、何が原因なのか?、を説明して下さい!
   『●2011年の『X年後』:星北斗座長「現時点で 
     放射線影響は考えにくい」…なんて気安く発言して大丈夫?
   『●『放射線を浴びた『X年後』』: ビキニの海に居た
      元船員「行動しないと永遠に知る機会を失ってしまう」
   『●「太平洋核被災支援センター」事務局長
       山下正寿さん「『ビキニ事件』は終わっていないんです」
   『●「教訓を学ばないアベ様ら」を教訓に選挙を:
       戦前を忘れて壊憲し、東電人災を忘れて核発電所再暴走

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016050902000237.html

ビキニ被ばく 国賠提訴 「情報不開示」元船員ら初
2016年5月9日 夕刊

 一九五四年の米国による太平洋・ビキニ環礁での水爆実験の際に周辺海域にいた元漁船員やその遺族ら四十五人が九日午後、被ばくに関する調査結果を日本政府が長年開示せず、米国への賠償請求の機会を奪われたなどとして、元船員一人当たり二百万円の慰謝料を求める国家賠償請求訴訟高知地裁に起こした。 

 原告側によると、ビキニ実験を巡る国賠訴訟は初めて。被ばくした第五福竜丸(静岡県焼津市)の元船員らには五五年に米側から見舞金が支払われており、提訴で国の責任を追及するとともに、救済実現を目指す

 訴状などによると、高知県選出で共産党の故山原健二郎元衆院議員が八六年、衆院予算委員会で実験による被ばくに関する過去の調査結果の開示を求めたが政府側は「見つからない」として拒否した。

 しかし支援者らの度重なる求めに応じ、国は二〇一四年に当時周辺海域にいた漁船延べ五百五十六隻の検査結果を開示。うち延べ十二隻に一定線量以上の被ばくがあったが「健康被害が生じるレベルを下回っているとの見解を示した。

 原告は主に高知県の漁船の元船員とその遺族らで、高知、神奈川、兵庫の各県在住。訴訟では、国が事前に実験について知っていたのに漁船に周知しなかったと主張。さらに被ばくに関する調査結果を意図的に隠し、実験から六十年もたった後に開示した結果、元船員らは米国への賠償請求権などを時効で失い、精神的打撃を被ったと訴える。また五五年の米側の見舞金で政治決着して以降一切の追加調査や補償を放置してきた国の不作為についても追及する。

 提訴を前に高知市で開いた原告団の結成会で、周辺海域にいて被ばくした漁船の元船員桑野浩さん(83)=同市=は「仲間の中には四十代で亡くなった人もいて、国の対応には怒りを感じる」と訴えた。

 ことし二月には、周辺海域で被ばくし、後にがんなどを発症したとして今回の原告のうち高知県内の元船員やその遺族ら十人が船員保険適用を全国健康保険協会(東京)に申請している。


◆1954年に6回、「死の灰」広範囲


ビキニ水爆実験> 米国は1954年3~5月、6回にわたり太平洋のマーシャル諸島ビキニ環礁などで水爆実験を実施、放射性物質「死の灰」が広範囲に降り注いだ。3月1日の水爆「ブラボー」の実験では静岡県焼津市のマグロ漁船、第五福竜丸の23人が被ばくし、半年後に無線長久保山愛吉さん=当時(40)=が死亡。日本で反核世論が高まる契機となった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016051202000152.html

【コラム】
筆洗
2016年5月12日

 ヘレン・ケラーは一九四八年の秋、広島を訪れた。見ることも聞くこともできぬ彼女は、原爆ドームを見ることも、被爆者の声に耳を傾けることもできなかった▼だが、一人の男性が彼女の手を自分の顔に導き、触れさせた。その顔に原爆が刻んだケロイドの感触が、「戦争の早期終結に寄与したと米国が主張する核兵器の真の姿を、ヘレン・ケラーにまざまざと伝えたのだ▼この逸話をもとに長崎の詩人・志田昌教(まさのり)さんは、こんな詩を書いた。<視覚も聴覚も失ったヘレンにとって/触れることが世界を知る唯一の術(すべ)であった/そしてヘレンの細いゆびさきは/健常者の目や耳の感覚を超えて/人類の不条理をあまねく読み取った…>▼<目はあっても何も見ることができず耳はあっても何も聞くことのできない/束(つか)の間の繁栄に執着するだけの/わたしたちの罪を受け止めるように/ヘレンのゆびさきは不条理と対峙(たいじ)する…>(『脱原発・自然エネルギー218人詩集』)▼米国のオバマ大統領が今月二十七日に、広島を訪れることになった。現職の米大統領による初の被爆地訪問だが、米政府の説明によると、被爆者と会う機会を持つかどうかは未定だという▼しかし米大統領は、その指で核兵器の発射ボタンを押すこともできる。だからこそ、ゆびさきで原爆の傷痕にじかに触れ核の不条理を読み取ってほしいのだ
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●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人

2016年04月13日 00時00分51秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016041202000141.html

 《米作家カート・ヴォネガットさんは晩年、人間の振るまいにあきれ果て、半ばサジを投げて…▼<そう、神ではなく悪魔がこの地球を創造し、「ろくでもない人類」というやつを創造したのだ>》。

   『●アベ様ら「貧しい人」=「ぜいたくな暮らしを際限なく求め、
                欲の奴隷となって」政を行い、人殺しへと誘う
    「ホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領は、《日本政府が憲法解釈を変更し、
     他国を武力で守ることを可能にした安全保障関連法を制定した
     ことについて「日本が先走って大きな過ちを犯していると思う」と批判》、
     《私たちには戦争を終わらせる義務がある。それは世界の若者が
     完成させなければならない大義であり、可能なことだ》。
       涙が出ました…《日本に来て広島を訪れないのは
     日本国民の皆さんに対して敬意に欠けるのではないか》…とまで言う、
     貴重な「先輩」「真の友人」の助言には、耳を傾けるべき。」

 《ケリー国務長官が広島市の平和記念公園、原爆ドームを初めて訪問した》というのは核兵器廃絶に向けての小さな一歩かもしれない。ただ、自公政権や政府の歯切れの悪さが、とても情けない。例えば、東京新聞の記事【広島宣言「核の非人道性」盛らず 政府、保有国に配慮】(http://www.asahi.com/articles/ASJ474HZHJ47UTFK004.html?iref=comtop_list_pol_f02)によると、《日本が国際会議の決議案でたびたび主張してきた「核兵器の非人道性」を盛り込まず、「核兵器の使用が壊滅的結末を想起させる」との表現にとどめる方針を固めた。核保有国の米英仏に配慮した》、とあります。一体どこに配慮しているのか、情けない。しかも、その配慮だけではないでしょう。核発電の再稼働や輸出、さらには、核兵器の保持です。

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

 核燃料サイクルに安倍政権や政府がこだわる理由は、核発電所は『プルトニウムをつくる装置』だからです。《核兵器六千発分相当の四十八トンを抱える》ニッポン。(アジアを侵略したという歴史的な後ろめたさも含めて)この点が、ニッポンの「核兵器廃絶」に対する歯切れの悪さを生んでいます。ブログ主は、核発電そのものが否定されるべきと信じます。

   『●核発電所は『プルトニウムをつくる装置』…
       《核兵器六千発分相当の四十八トンを抱える》ニッポン

 いつも引用していますが……核発電所は『プルトニウムをつくる装置』…プルトニウムの蓄積・核兵器転用=世界は「それも」怖れています。内橋克人さんは、「集団的自衛権の先に待っているのは、核兵器を持って抑止力にしようという政策原発はプルトニウムをつくる装置でもあり、原発を止めることは日本の核武装に待ったをかけることだ」と訴えました(『●原子力「ムラ寄生」員会ではなく、「風船爆弾」が語ることにこそ真実はある ~川内原発再稼働問題~』)。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016041202000141.html

【コラム】
筆洗
2016年4月12日

 軍拡や核兵器を痛烈に風刺した『猫のゆりかご』などの米作家カート・ヴォネガットさんは晩年、人間の振るまいにあきれ果て、半ばサジを投げていたのかもしれない。最後のエッセー集『国のない男』の中で悲観的な見方をしている▼<そう、神ではなく悪魔がこの地球を創造し、「ろくでもない人類」というやつを創造したのだ>。疑うのならと、こう続けている。<朝刊を読めばいい。どの新聞でもいい。いつの新聞でもいい>▼否定はしにくい。テロ、紛争、殺人。新聞を静かに閉じ、ため息をつきたくなる日もある。されど、被爆地・広島を訪れた経験もあるヴォネガットさんも昨日はほほ笑んでくれたか。原爆を投下した米国のケリー国務長官が広島市の平和記念公園、原爆ドームを初めて訪問した▼おわびや被爆した方と言葉をかわすことはなかった。それでもである。原爆投下から七十一年たって、足を踏んだ側の人間が、踏まれて傷つき今なお痛み続ける相手の足を直接見たのである▼「核兵器なき世界」に向けて小さな歯車が回る「カチャ」という音がかすかに聞こえた気がした。そう信じたい▼オバマ大統領の広島訪問もささやかれる。大統領退任前の「修学旅行」ではなく核廃絶という人類全体の「旅行」のスタートとしたい。そうでなければ、またあの作家から「悪魔」の話を持ち出されることになる。
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●核発電所は『プルトニウムをつくる装置』…《核兵器六千発分相当の四十八トンを抱える》ニッポン

2016年03月29日 00時00分59秒 | Weblog


東京新聞の記事【減らぬ日本のプルトニウム 米、核再処理に懸念】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016032702000121.html)。

 《米国で三十一日に始まる核安全保障サミットを前に、原発の使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、再利用する核燃料サイクル事業に米国が神経をとがらせている。背景にあるのはオバマ大統領が問題視するプルトニウムの大量保有だ。核兵器六千発分相当の四十八トンを抱える日本は核燃料サイクル事業実現で減らすと強調するが、めどが立たない現状に米国が疑問を呈した形だ》。

 核発電所は『プルトニウムをつくる装置』…プルトニウムの蓄積・核兵器転用=世界は「それも」怖れている。内橋克人さんは、「集団的自衛権の先に待っているのは、核兵器を持って抑止力にしようという政策原発はプルトニウムをつくる装置でもあり、原発を止めることは日本の核武装に待ったをかけることだ」と訴えました(『●原子力「ムラ寄生」員会ではなく、「風船爆弾」が語ることにこそ真実はある ~川内原発再稼働問題~』)。

 アメリカ合州国大統領を目指すトランプ氏からニッポンは御墨付きを頂けたようです。東京新聞の記事【トランプ氏、日韓の核保有容認も NYタイムズ電子版】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016032701001147.html)によると「日本と韓国の核保有を容認することもあり得るとの考え」だそうです。ハハハッ、アタマダイジョウブデスカ? アベ様が泣いて喜びそう。歴代自民党の皆さんが核発電、核燃料サイクルに拘り続けたその成果でしょうね。哀しい国です。HIROSIMA・NAGASAKI・FUKUSIMAは一体何だったのでしょうか。

   『●原発再稼働と「軍産複合体国家・米国の商売」と
      「原発は『プルトニウムをつくる装置』」と「閉じない環」

   『●核燃サイクル=「ホワイト・エレファント…
     …私たちはいつまで、エサ代を払い続けなくてはならぬのか」?

   『●湯水のごとくカネ浪費:核燃料サイクルに
     十二兆円をドブガネし、今後も毎年千六百億円ずつ増えていく悪夢
   『●プルトニウム報告漏れ: 「疑念」ね~?、 
     目的あっての「隠蔽」??・・・っていうのは穿ち過ぎ???
   『●核発電所は『プルトニウムをつくる装置』…
       プルトニウムの蓄積・核兵器転用=世界は「それも」怖れている

 「冷戦期に英米仏が日本に提供した研究用プルトニウム331キロ」は何のため? 何の「研究」なのか?

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016032702000121.html

減らぬ日本のプルトニウム 米、核再処理に懸念
2016年3月27日 朝刊

     (研究用プルトニウムや高濃縮ウランを積み米国に向け
      出航した輸送船「パシフィック・イグレット」(中央)
      =22日、茨城県東海村沖で)

 【ニューヨーク=北島忠輔】米国で三十一日に始まる核安全保障サミットを前に、原発の使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、再利用する核燃料サイクル事業に米国が神経をとがらせている。背景にあるのはオバマ大統領が問題視するプルトニウムの大量保有だ。核兵器六千発分相当の四十八トンを抱える日本は核燃料サイクル事業実現で減らすと強調するが、めどが立たない現状に米国が疑問を呈した形だ。

 米上院外交委員会が十七日に開いた公聴会。国務省で国際安全保障や核不拡散を担当するカントリーマン次官補は「再処理事業に経済的合理性はなく、核の安全保障と不拡散に懸念をもたらす。すべての国の撤退が喜ばしい」と言い切った。AP通信は「異例の踏み込んだ発言」と報じた。

 オバマ氏は「テロリストの手に渡らないよう努力している分離済みプルトニウムのような物質を絶対に増やし続けてはいけない」と述べている。

 一九七七年に再処理事業から撤退した米国は他国の参入を止める一方、日本には一九八八年に定めた日米原子力協定で例外的に認めた。協定期限は二〇一八年七月。いずれかが再交渉を求めなければ自動更新される。米国には期限前に問題提起する狙いがあった。

 背景には事業を請け負う認可法人を設ける日本側の法制定の動きが指摘されている。鈴木達治郎・長崎大教授は「法律は、使用済み核燃料が出たら再処理費用を積み立てると規定。必要以上に持たないとの合意に反すると米側がみなした可能性がある」と話す。

 公聴会で民主党のマーキー上院議員は「(事業認可を求める)韓国の後追いを促し、北朝鮮の核保有を防ぐ米国の努力を台無しにする危険がある」と更新交渉の必要性を指摘した。


<米国のプルトニウム回収> オバマ大統領は2009年、「核なき世界」を訴えたプラハ演説で、各国が保有する核物質がテロなどに悪用されるのを防ぐため、管理を強化する考えを示した。日本やドイツ、ベルギー、イタリアなどにあるプルトニウムが対象となっている。

 日米は14年の核安全保障サミットで、冷戦期に英米仏が日本に提供した研究用プルトニウム331キロの返還に合意。今月22日に英国の輸送船が茨城県東海村を出港した。ところが運搬先のサバンナリバー核施設がある米サウスカロライナ州の知事が「住民の安全と環境保護のために受け入れられない」と反発。5月ごろに到着する輸送船が滞留する恐れが出ている。
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●歴史的役割踏まえた原発に頼らない国へ: 「人の命と安全は経済性に優先する」=「人格権の尊重・倫理」

2016年03月15日 00時00分58秒 | Weblog


東京新聞の二つの社説【命の安全第一に 3・11から5年】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016030802000136.html)と、
【原発に頼らない国へ 2011年8月6日付】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016030802000135.html)。

 《本紙は五年前の一面に「原発に頼らない国へ」と題した下の評論を掲げた。事故への反省と未来に向かっての決意です。現実はそうは進んでいません。事故後、私たちは原発に対する認識をよくよく思い返したものでした。…五年は歳月の節目だが、被災者にはただ通過する一日でもあるでしょう。原発事故と地震津波被災への悲しみと苦しみ、そして怒りを私たちは日々共有しよう。よりよい社会、人を大切にする国にするために》。
 《広島、長崎の原爆忌が巡ってきます。毎年訪れる日ですが、今年は特別です。三月に福島原発事故が起きたからです。私たちは、日本は原発のない国に向かうべきだと考えます》

 慟哭や悲しみを無視するアベ様らではダメ。

   『●なぜ命を軽々しく賭して、「たかが電気」のために  
      核発電する必要があるのか? 次も神様・仏様は居るか?
   『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
      「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…

 第五福竜丸元乗組員大石又七さんは、《私たちビキニの被曝者がたどった道を、福島で放射能を浴びた人たちもたどっているんだと思います。本当に気の毒だと思うばかりです。福島の人たちの苦労が始まったわけですからね》と仰っています。映画・TVドキョメンタリー『放射線を浴びた『X年後』』にある通り、この人災の『X年後』への懸念が、ブログ主には、拭えません。アベ様ら核発電「麻薬」中毒患者は、なぜ、平気でいられるのか?

   『●第五福竜丸元乗組員大石又七さん
     「ビキニと福島はつながっている」「被曝者がたどった道を、福島で…」

 大石さんも同様なことを仰っていますが、烏賀陽弘道さんは《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人をいないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を論ずることはタブーになった》と述べています。「兄」の「核」はダメだけども、「弟」の「原発」は良いものとしてきた日本。でも本質は、「核兵器=原子力発電」じゃないのか。

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了

 原発に頼らない国を目指しましょうよ。《人の命と安全は経済性に優先する》=《裁判用語では人格権の尊重であり、社会用語なら倫理》を、福井地裁や大津地裁の仮処分決定のように、「司法の良識」として受け止め、《日本の歴史的役割》をそこに定めるべきです。

   『●大津地裁山本善彦裁判長、 
      高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分決定!
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●3.11東電人災の5年、王様・アベ様からして
        核発電「麻薬」中毒患者という哀しい国ニッッポン
   『●金沢地裁・井戸謙一元裁判長「「原子炉を運転してはならない」。
                      自ら発した声に法廷はどよめいていた」
   『●「効率より安全、経済より命」: 井戸謙一元裁判長、
       樋口英明・山本善彦裁判長の声は班目春樹氏には…?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016030802000136.html

【社説】
命の安全第一に 3・11から5年
2016年3月8日

 本紙は五年前の一面に「原発に頼らない国へ」と題した下の評論を掲げた。事故への反省と未来に向かっての決意です。現実はそうは進んでいません。

 事故後、私たちは原発に対する認識をよくよく思い返したものでした。

 五年前の評論にあるように、核制御の難しさはもちろん、日本は世界有数の地震国であること、また原子力の危険性を地方に押し付けてきたことをまざまざと思い知らされたのです。

 だが以来、私たち日本人は一体何をどう進めてきたのか。

 国会や政府の事故調は原因と責任をよく突き止めえず、そのため被災者らが中心となって東電元幹部を強制起訴へと持ち込んだのはつい先日のことです。事故にかかわるすべてを法廷で明らかにせよ、と願うのは福島県民だけでなく多くの国民の思いでしょう。

 原発再稼働は進むけれど、どこかに黒い雲のようなものがかかったままのようなのです。本当は進めてはいけない、原発はやはり危険だと考える人が世論調査などで過半を占めるのは当然なのではないでしょうか。

 それもこれも国が原発ゼロへの道筋を決めないからです。事故のあと、民主党政権は原発の寿命四十年を順守して自然的消滅の政策をいったんは立てたものの、政権も代わって今は原発維持策です。

 温暖化対策をいい、経済性をいい、エネルギー安保も持ち出される。それらはむろん重要です。しかしながらより守らねばならぬものは命の安全です。原発代替の手段も技術もあるのです

 五年前の評論では、なぜ原発に頼らないかは、人の命と安全は経済性に優先するからだと記しました。人間を大切にすることが、私たちの従来の主張だから、と。

 裁判用語では人格権の尊重であり、社会用語なら倫理ということになるでしょう。

 事故で私たちが思い知らされたのは、原発とは巨大な核施設であり、人間も組織もミスを犯しうるということです。

 五年は歳月の節目だが、被災者にはただ通過する一日でもあるでしょう。原発事故と地震津波被災への悲しみと苦しみ、そして怒りを私たちは日々共有しよう。よりよい社会、人を大切にする国にするために
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016030802000135.html

【社説】
原発に頼らない国へ 2011年8月6日付
2016年3月8日

 広島、長崎の原爆忌が巡ってきます。毎年訪れる日ですが、今年は特別です。三月に福島原発事故が起きたからです。私たちは、日本は原発のない国に向かうべきだと考えます。

 原発には賛否さまざまな議論があります。脱原発への一番の反論は、電力が足りなくなったらどうするのか、ということです。しかし、それには人の命と安全は経済性に優先すると答えたい。人間を大切にするというのが私たちの従来の主張だからです。核の制御の難しさはもちろん、日本が四枚のプレート上にある世界有数の地震国であることも大きな理由です。

 原発の安全、安価、クリーンの神話は崩れ去りました。私たちは電力の自由化、自然エネルギー庁の新設、徹底した情報公開を提言します。

 原発のない国へ、という挑戦はもちろん容易ではありません。日本は現在エネルギーの大半を海外に頼っています。経済活動に支障は出るでしょうし、弱い立場の人を苦しめることも許されません。実現には年月も努力も必要です。しかし、指針を掲げねば前へとは進めません。

 放射能被害は、被爆国の国民として、また福島の惨状を知った同胞として、深刻かつ重大に受け止めねばなりません。よく考え、議論し、行動しようではありませんか。一人の理想は小さくとも、合わせれば世界の理念にもなるでしょう。

 戦後日本の経済成長は世界を驚かせました。大いに誇るべきです。だが原子力については平和利用の名の下、その恐るべき危険性を見過ごし、原発の立地は多くを地方に押しつけてきました。率直に反省すべきことです。

 歴史を学ぶのは未来を考えようと思うからです。原子力の過去を知るほど、今が私たちの変わらねばならない時と考えます。それは欧米では再生エネルギーの活用という形で始まっているのです。

 世界では、原発は中国やインド、中東などで増えそうです。各国の事情はあります。しかし核はますます拡散し、巨大事故や核テロの危険性も増えると懸念します。日本は持ち前の技術と結束力で、原発がなくとも豊かな社会が築けるというモデルを世界に示すべきです。それは日本の歴史的役割でもあるのです。

(論説主幹・深田実
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●第五福竜丸元乗組員大石又七さん「ビキニと福島はつながっている」「被曝者がたどった道を、福島で…」

2016年03月03日 00時00分37秒 | Weblog


asahi.comの田井中雅人記者による記事【(核の神話:15)福島原発が呼び起こしたビキニの記憶】(http://www.asahi.com/articles/ASJ2N5D1MJ2NPTIL00P.html?iref=comtop_fbox_d1_01)。

 《日本のマグロ漁船「第五福竜丸」など多くの漁船の乗組員らが「死の灰」(放射性降下物)をあびて被曝(ひばく)したビキニ事件。2011年の福島原発事故を受け、「ビキニと福島はつながっている」と訴える第五福竜丸元乗組員の大石又七さん(82)の話に、今こそ耳を傾けた……私たちビキニの被曝者がたどった道を、福島で放射能を浴びた人たちもたどっているんだと思います。本当に気の毒だと思うばかりです。福島の人たちの苦労が始まったわけですからね》。

 映画・TVドキョメンタリー『放射線を浴びた『X年後』』にある通り、大石又七さんの仰るように、《あのころ、ビキニ環礁では、のべ1千隻に及ぶ日本の漁船が漁をしていて、アメリカの一連の核実験の放射能を浴びて、あとになって大勢の人が発病して亡くなっているんだけど、だれもその責任を認めていない》。本インタビュー記事を、是非、読んでもらいたい。

   『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
     「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」
   『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
       『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』
   『●『放射能を浴びたX年後』: 「国はこれまで
       福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった」
   『●人類は核と共存できるのか?
        『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議
   『●『放射線を浴びた『X年後』』: ビキニの海に居た
       元船員「行動しないと永遠に知る機会を失ってしまう」

 大事なことは、東京電力核発電人災との関連である。
 この人災の『X年後』への懸念に加えて、記事の末尾で、大石さんは、《核兵器とおんなじで、原発も被害を作り出すものだってことは証明されたよね、福島でね核兵器は悪いけど原発はいいもんだってことを盛んに言ってきたけど、そうじゃないわけで、いまや原発のほうが核兵器よりも直接の害を及ぼしてますからね。・・・、原発の方が直接的には悪いんじゃないの》とも仰っている。

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了

   『●社説:核廃絶と脱原発
   『●アメリカのちょっかいとナチソネ氏、原子力の「安全」利用
   『●原発と核兵器は同じ: 「怖いと思わなかった。何も知らなかったから」
   『●再稼働・輸出問題に続いて、東京電力原発人災下の
               五輪招致騒動: 「あろうことか」、の連続
   『●東電の「万全」神話: 「作業員の安全を祈らずにはいられなかった」
   『●米国ビキニ環礁水爆実験『放射線を浴びた『X年後』』:
           福島でも、X年後に「因果関係の証明は困難」と
   『●東京電力原発人災から『X年後』・・・・・・
        取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?
   『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい:
     高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」
   『●ビキニ水爆実験からの『X年後』、
      そして、3.11東京電力原発人災からの・・・・・・
   『●東電原発人災から『X年後』でも同じことが…
       「死は個人の不摂生のせい」に、そして、「上から口封じ」

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http://www.asahi.com/articles/ASJ2N5D1MJ2NPTIL00P.html?iref=comtop_fbox_d1_01

(核の神話:15)福島原発が呼び起こしたビキニの記憶
核と人類取材センター・田井中雅人 2016年2月23日14時30分

     (大石又七さん=東京・夢の島の第五福竜丸展示館、
      田井中雅人撮影)

 1954年3月1日、太平洋ビキニ環礁で米国が実施した「ブラボー」水爆実験で、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」など多くの漁船の乗組員らが「死の灰」(放射性降下物)をあびて被曝(ひばく)したビキニ事件。2011年の福島原発事故を受け、「ビキニと福島はつながっている」と訴える第五福竜丸元乗組員の大石又七さん(82)の話に、今こそ耳を傾けたい


     ◇


■第五福竜丸元乗組員・大石又七さん

 福島原発事故が起きるまでは、ビキニ事件のことは世間から忘れられていました。マスコミも私のところに全然来なかったです。福島の事故がなければ、完全に消えていったでしょうね。放射能と内部被曝っていう大きな問題を福島が呼び起こしちゃったよね。半世紀以上前にあったことを忘れていたのか、抑えられてきたからか。みなさんが知らないで生きているだけのことだと、私の目には映ります。知ってることは話しておかなきゃね。

 私たちビキニの被曝者がたどった道を、福島で放射能を浴びた人たちもたどっているんだと思います。本当に気の毒だと思うばかりです。福島の人たちの苦労が始まったわけですからね。

 第五福竜丸の乗組員23人のうち、半分以上は放射能が原因とみられる病気で亡くなりました。放射能の中に放り出されている福島の人たちには、これからいろんな形でいろんなことが起こる。そのことの始末ができない以上は、これから先もずっと続いていくということになりますのでね。あまり声を大きくして言えないようだけど、ほんとは声を大きくして言わないといけない。声を大きくすると困る人が出てくるってことが、まったく困ったことなんだよね。

 これから福島原発の放射能による病気が見つかっていくんでしょうけど、お医者さんはきちんと事実を発表して、それが起こらないようにしないと、いつまでたってもなくならない。まあねえ、国自体がこのことを隠そうとして一生懸命になってるんだから、お医者さんにしろ学者さんにしろ、わかってても手をつけないんでしょう。だって自分が不利になるもん。そういうものなんだよね、この放射能とは。日本はこれまで、核というものの扱いをそういうふうに持ってきたから、福島のの被災地にもそういうことが起こるんだよ。そんなことは分かってることなんだけど、やっぱりそれにお金がからむと、人間ってのはお金に弱いのかな。負けちゃうんだよね。いやだね。

 危険ということより、お金が先に来ちゃってる。よく調べたら、原発自体がやっちゃいけないことだったんだよね。よく調べないから、それに手を出して、つかんでしまう。いったんカネをつかんだら、放さないですからね。あとにひきずって、いま、こういう結果になってるんでしょ。どっかで道を間違えているわけですよ。人間の弱さが、そういう道をつくってるんですよ。だれを責めるっていうのは、難しいんですよね。責任者を探せばいないことはないけれども、だからっていってその人に決めつけられないし、歴史の大きな流れの中でそういうことが起こってくる。はっきりどっかで線引きしないと、また原発事故が起こっちゃうでしょう。


【被爆させられた船】

 (東京・夢の島の第五福竜丸展示館で展示されている)福竜丸を見るたびに思うのは、この船もおどらされたんだな、と。福竜丸自体が被曝したんじゃなくって、そういう時代の中で被曝させられた船なんだって。大きく考えたら、日本人の心がヒバクしたんだよね、あの時。それを船が警告してる。ずっと教えてるんだよ。「おれは被曝したあわれな船じゃないんだ」って言ってるように見えます。都合の悪いことは全部この船に押しつけて。この船だけが被曝したってことで終わらせてるわけでしょ。あのころ、ビキニ環礁では、のべ1千隻に及ぶ日本の漁船が漁をしていて、アメリカの一連の核実験の放射能を浴びて、あとになって大勢の人が発病して亡くなっているんだけど、だれもその責任を認めていない

 私は言わないと気がすまないっていうのがあったね。被曝させられたことすら知らずに死んでいった仲間がかわいそうでならなかった。福竜丸乗組員の中で短い人では今の私の半分くらいですよ、人生が。私は普通の人以上に長生きができたんだから、自分の寿命はまっとうできたと言っていいと思うんですよ。苦労はしたけどね。その代わり、いろんなことを教えてもらったよね。どっかで恩返ししなきゃ申し訳ない。ただ、だらだら長生きしたで終わりたくないから。使命なんて立派なもんじゃないけどね。

 私の最初の子供は死産、私も肝臓がん、慢性心房細動、高血圧、気管支ぜんそく、糖尿病、肺には腫瘍(しゅよう)を抱え、二十数種類の薬を飲みながら命をつないでいます。4年前、家内のアルツハイマー病の悪化による看病疲れで自分が脳出血で倒れ、右半身と言葉に支障をきたしました。

 もう、これ以上体が良くなることはないですけどね、仲間が若くして死んじゃってることを考えればまだまだ幸せなほうで、助けられてます。神様がビキニ事件のことを伝えるために、こいつだけは生かしておけと言ってるのかもしれない。そうでないと、死んでいった連中に申し訳ないもの。生き残ったことが幸せかどうかはわかんないけどね。ああだこうだと文句は言えるから、いいんじゃないですか。仲間は言いたいことも言えないで死んでいってるからね。

 ふるさとを捨てて出てきてますから、帰るところはない。つきあいはありません。生まれ変わったら、この船に乗って同じことをしたいとは思わないけど、海の生活や魚は好きだから、そこには戻りたいね。陸の生活っていうか、人間同士の生活はだましあいをしているようにしか見えません。

 もともと、静岡から東京に出てきたのは隠れるため。福竜丸の仲間うちで私が一番ガキだったんで、地元に残って静かに暮らしていくことができなかった。地元では「罪人」でしたよ。ほかの船の漁師たちを苦しめたんだからね。(ビキニ被曝事件によって)漁はできないし、お金は入ってこないし、生活も苦しいっていうのをみんなが味わったからそういう怒りは、それを持ってきた我々福竜丸のほうへと向けられたんですよ。人間ってそういうもんだよね。あいつらが持って来なきゃ、自分たちも苦労しなくてすんだんだっていう考えになるんですよ、単純に、事件の内容がわかんない人は。それが普通の漁師ですからね。カネが入らない、食うものがない、苦しい、となれば、その原因をつくったやつが悪いやつになるんだよね。

 地元に残った仲間もそういうことでずっといじめられて、いまもそれが抜けないんだよね。重荷をしょって地元で暮らしたって面白くもなんともない。ほんとに罪人とおんなじですよ。私はそんなこといやだから、せめて都会へ出て、みんなとおんなじような気分で生活したいと思って、おおぜいの中にまぎれこんだ。事件のことを言わなきゃわかんないんですから、東京ではね。

 だから、私は平和運動家じゃないんです。東京の雑踏にまぎれて洗濯屋になって隠れてたんです。それが半世紀の長い間に逆転しちゃった。ずっとビキニ事件のことは隠してたんだけと、政府と交渉したときに、私たちの病気はたいしたことないというふうに言われて、これは間違いなく放射能の影響があったんだ、それでずいぶん悩んで苦しんだんだっていうことを伝えなきゃ意味がないと思うようになったんだよね。

 アメリカの公文書館で調べて日米交渉の真実を教えてくれる人も出てきた。ビキニ事件そのものが根本的な解決をしていないし、このままでは人類のためにもマイナス面のほうが大きい。そういうことが年を追うごとにわかってきた。なのに日本の政治家や役人はアメリカの家来になって、今もひた隠しにしてる。裏切りですよ

 いまや戦争好きの軍国主義者らが政権を握っている。これも裏切りですよそういうことのために戦場に行かされた人たち、たくさんの人たちが帰りたくても帰ってこられなかったという歴史的事実をいまの若い人はなんにも知らない

 私は戦時中の教育を受けて、特攻隊員になろうと思って勉強してたんだから、当時の指導者がどういうことを言って若者を戦場に送ったか知っている。それはもう腹がたちますよ。表だっては言えないけどね。でも、それが本心なんですよ。それが私のいまの発言の根底にあるんですよ。怖いからみんなが黙ってるけどね、腹の中には私と同じ考え方を持っているはずです。


【政治決着という不合理】

 (ビキニ事件で、米政府は日本政府に200万ドルの「見舞金」を支払い、核実験で第五福竜丸の乗組員23人を被曝させた米国の責任を不問にすることに日本側が応じた)あの政治決着という、私たちが受けた扱いは正当じゃないですよ、不合理です。いくら敗戦国だといっても、当時は戦争中じゃなかったわけですからね。間違ってるよ。

 間違ってるけれども、そういう時代で、戦争に負けた国の弱さが、そういうところに出てくるってことを、みんな知らなきゃいけない。力で抑え込まれたっていう事実だけは、ちゃんと記しておかなきゃ。負けた国の弱みだよね。戦争に負けたってことなんだよね。

 当時の(日米政府交渉をめぐる機密)文書が少しずつ出てきてますね。そういったものが出てくるから、判断ができるわけです。何が間違ってたか。過去の歴史を学ばなかったら、今の判断が出てこないですよ

 福島原発事故について、政治家や科学者は自分たちの誤りで起こしてしまったという認識はあるのでしょうか。経済が優先され、ビキニ事件のように人権と命が無視され、真実は隠されている責任問題も補償問題も健康問題も、ビキニ事件に立ち返って考え直さないと答えは出てこないと思いますよ。

 ビキニ事件当時、日米政府は水面下で大変な取引をしたんだよね。それは、原発の導入です。「日本は地震大国であり、放射能についてはまだ十分に分かっておらず、危険である」と言って反対していた学者もいたんだけど、その考えは押しのけられた。ビキニ事件でこうむった膨大な被害を200万ドルというわずかな見舞金にすり替え、太平洋で行われていたアメリカの水爆実験を容認する代わりに、原子力技術と原子炉が日本に導入されたんです。ヒバクシャを切り捨て、地球汚染も容認し、地震大国である日本に危険な原発を安易に導入したんだよね。

 今また同じことをやってるな、と思います。過去を知らない人は、いいか悪いかが分からないまま過ごしていっちまう。それは、間違いだと思うんですよ。無責任。政治家にしても学者にしても、過去を知ってりゃ、こんなことは出来ないと思うよ。放射能が人間に及ぼす影響というものをはっきり知ってたらね。原発を再稼働させて、それをよその国にまで売ってカネにしようなんていう考え方は出てこないはずですよ。できないはずですよ、人間としてね。それを平気でやれるってことは、過去を知らないから、おカネになるんなら、事故が起こらないようにするんならっていう、そういうことに流されちゃう。もっとひどいことが必ず起こりますよ。

 核兵器とおんなじで、原発も被害を作り出すものだってことは証明されたよね、福島でね核兵器は悪いけど原発はいいもんだってことを盛んに言ってきたけど、そうじゃないわけで、いまや原発のほうが核兵器よりも直接の害を及ぼしてますからね。核兵器は持って威嚇してるだけだけど、原発は実際に人類に害を与えているんだから、原発の方が直接的には悪いんじゃないの。そういうふうに見えるもんね。

………。
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●「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォードと東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…

2016年01月21日 00時00分21秒 | Weblog


asahi.comの記事『(核の神話:9)農民が語る 汚染された米国の「真実」』(http://www.asahi.com/articles/ASJ1442R8J14PTIL00B.html?iref=comtop_fbox_d1_02)。

 《米国の原爆開発「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォード。その周辺住民らの健康被害をメディアで告発して訴訟を起こし、米国内に「ヒバク博物館」を造るためのNPOをトリシャ・プリティキンさん(「核の神話:8」で紹介)らとともに立ち上げたハンフォードの「語り部」農民トム・ベイリーさん(68)に、ハンフォードと福島の共通点などについて聞いた》

   『●社説:核廃絶と脱原発
   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
   『●人類は核と共存できるのか?
      『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議

 『X年後』…そして、烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』。
 口にしたくは無いのだけれど、棄民という言葉が思い浮かびます。
 「マンハッタン計画」から『X年後』に何が起き、いま、ニッポンで何が起きているのか?

   『●東京電力原発人災から『X年後』・・・・・・ 
       取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?
   『●「私たちは被ばく船員を見捨ててきたと痛感」
              ・・・2011年から「X年後」を怖れる
   『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの 
          参加者だということがわかっているのだろうか」?
   『●黙殺される東電原発人災『X年後』: 
     「100万人に2~3人という日本の全国平均を大きく上回ったもの」
   『●星北斗座長「甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」
            …では、何が原因なのか?、を説明して下さい!

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http://www.asahi.com/articles/ASJ1442R8J14PTIL00B.html?iref=comtop_fbox_d1_02

(核の神話:9)農民が語る 汚染された米国の「真実」
核と人類取材センター・田井中雅人 2016年1月13日17時38分

     (トム・ベイリーさん=米ワシントン州ハンフォード、
                            新井卓氏撮影)

 米国の原爆開発「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォード。その周辺住民らの健康被害をメディアで告発して訴訟を起こし、米国内に「ヒバク博物館」を造るためのNPOをトリシャ・プリティキンさん(「核の神話:8」で紹介)らとともに立ち上げたハンフォードの「語り部」農民トム・ベイリーさん(68)に、ハンフォードと福島の共通点などについて聞いた。


■「語り部」農民、トム・ベイリーさん

 福島第一原発事故後の2011年夏、原水爆禁止世界大会に招かれて長崎に行ったんだ。集会で日本人科学者が「福島の放射能は大丈夫。心配ない」と発言したから、俺は思った。「ばかじゃないか。原子炉が三つも爆発したんだぞ。自分は科学者じゃなくてただの農民だけど、大丈夫じゃないことくらいは分かる」と。

 福島住民の放射線被曝(ひばく)の「許容線量」を上げておいて、日本政府は「心配ない」って言っているんだろう。ここハンフォードでも同じさ。40年にわたって「許容線量」を上げ続け、がんで施設周辺の住民が次々と死んでいるのに、科学者は「これは安全なレベルの放射能です」ってね。

 確かに、ハンフォード周辺はワイン産地として売り出しているし、ジャガイモは日本のファストフード店用にも輸出しているよ。畑の緑の景色はきれいだから、放射能の危険性が見えなくなる。畑で働いているのは放射能について何も知らないメキシコ系移民たちが多い。危険性がわかっている科学者たちは自分の子どもや孫たちをここに住まわせたりしない。リタイアした裕福な老人たちには気候が良くて、いい所だがね。

 「マンハッタン計画」が始まった1940年代、ハンフォード核施設では放射性廃棄物を敷地の土中に直接埋めていた。それが施設沿いを流れるコロンビア川に漏れて汚染した水を当時の住民は飲んでいた。さらに49年の「グリーン・ラン実験」で前代未聞の大量の放射性物質が意図的に大気中にぶちまけられたハンフォードは地球上で最も放射能に汚染された場所になったにもかかわらず、政府や企業はそのことをずっと隠し続けてきた

 施設の風下にあたるうちの近所一帯は「死の1マイル」だ。家族や友人らが、がんや白血病で次々と死んでいく。俺が4歳くらいのころ、金属製の箱を持った男たちがうちの庭に勝手に入って、シャベルで土をとっていた。ガイガーカウンター(放射線測定器)で放射線を測っていたんだろう。暑い日なのに、SFの宇宙服のようなものを着ていたのは、防護服だったのだろう。俺は子どものころから病気がちで、他の子どもたちとともに甲状腺や全身、血液の検査を定期的に受けさせられた。好奇心を抑えきれない科学者たちが、人間を家畜のように扱って、放射線の人体への影響を定点観測していたんだろう。日本に行ってショックだったのは、原爆障害調査委員会(ABCC)の医師らが広島・長崎の被爆者たちの検査をしながら治療をしていなかったと知らされたことだ。俺たちと同じじゃないか、と。

 俺自身も皮膚がんを患い、無精子症と診断された。それでも子どもがほしかったから、国内外から7人の養子をもうけた。しかし、その遺伝していない養子たちにも放射能の影響がでている。俺の友達はほとんど亡くなり、きょうだいもがんを患っている。近所の女性たちは流産したり、奇形児を産んだり、世代を越えて被曝(ひばく)の影響が続いているんだ。………。
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●「パンドラの箱」を開けた張本人たちがこだわる「ベースロード電源」、そして原子力発電

2015年04月06日 00時00分24秒 | Weblog


東京新聞の記事【政府重視「ベースロード電源」 欧米では減少傾向】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015040402000149.html)。

 「政府と自民党は、二〇三〇年に総発電量に占める原発や水力発電など「ベースロード電源」の比率を東日本大震災前の六割(一三年度は四割)に戻す方向で検討に入った。背景には現在、稼働していない原発で発電量を二割程度、上積みしたいという意図」。

 政府・自民党や公明党、翼賛野党の考え・・・・・・全く理解不能、2011年の3.11東電原発人災とは一体何だったのでしょうか? パンドラの箱を開けたのは誰だ

   ●パンドラの箱を開けたのは誰だ?
   『●東京電力原発人災以降も続く無責任の連鎖
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●誰も責任をとらない自民党議員・・・・・・
       3.11東京電力原発人災以前に逆戻りしていて大丈夫?

   『●政治献金という名の「賄賂」:
          アベ様達は原発産業と「ズブズブ」の関係

   『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい:
        高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」

   『●東電原発人災: あ~アベ様の言う
      「完全にブロックされている」「状況はコントロール」の悲惨な現実

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
        虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」


 「パンドラの箱」を開けた張本人たちがこだわる「ベースロード電源」という発想。でも、記事によると、「欧州諸国を中心にベースロード電源という考え方が消えつつある」そうだ。「ベースロード電源」という発想にこだわり、「死の灰」を生み出し続ける原子力発電」=「潜在的にプルトニウムを欲する心を満たす「核発電」を市民に押し付け、市民の安全な暮らしを脅かし、被曝を強い、そして破壊する・・・・・・政府・自民党や公明党、翼賛野党は一体何を考えているのか? 「ツーツー」で「ズブズブ」。

   ●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
   『●「死の灰」を回避し得ない上に、
         「発電機能付き湯沸し装置」では温暖化は止まらない

   『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論する
        きっかけになるもの」 ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

   『●「原発に依存しない地域の未来図を」描くことは可能だ
   『●井戸謙一さん「高浜3、4号機再稼働差止仮処分」・・・
          「仮処分決定は、直ちに効果が発生」、再稼働不能


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015040402000149.html

政府重視「ベースロード電源」 欧米では減少傾向
2015年4月4日 朝刊


(↑ブログ主注: すいません、勝手ながらコピペさせて頂いております
 【http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/images/PK2015040402100046_size0.jpg】)

 政府と自民党は、二〇三〇年に総発電量に占める原発や水力発電など「ベースロード電源」の比率を東日本大震災前の六割(一三年度は四割)に戻す方向で検討に入った。背景には現在、稼働していない原発で発電量を二割程度、上積みしたいという意図もあるようだ。ベースロード電源とは何か、海外事情も併せて探った。 (吉田通夫


 Q ベースロード電源って?

 A 原子力や水力などいろいろある発電方法のうち、中核となる電源のことだ。燃料費が安く、毎日一定の電力をつくり続ける発電所がベースロード電源になる。政府は原子力、水力、石炭火力、地熱の四種類としている。燃料費が高いが出力を微調整しやすい石油火力は、電力の消費量が最も多い時間帯だけ稼働するピーク電源。燃料費も出力の調整力もそこそこの液化天然ガス(LNG)火力はミドル電源としている。
 原発は事故対策を含めた費用が高いし稼働も不安定という批判はあるが、政府は方針を変えていない。


 Q ベースロード電源を六割にすると、なぜ原発が二割になるの

 A 一〇年度にベースロード電源の発電比率は62%だった。震災後は原発が止まり、一三年度は計四割に下がった。最近になり経済産業省と自民党は諸外国のベースロード電源は六割以上あり、日本も六割程度に戻したいと言い出した。どのように戻すのかは明言していない。
 しかし、石炭火力を増やすのは二酸化炭素の排出抑制の観点から難しい。水力や地熱は大規模な開発に時間がかかる。必然的に原発を再稼働して二割程度を積み増す構図が浮かぶんだ。


 Q ベースロード電源は他国も重視しているのか?

 A いや、普及してきた太陽光や風力など再生エネを最優先で利用するため欧州諸国を中心にベースロード電源という考え方が消えつつある」(関西大の安田陽(よう)准教授)。国際エネルギー機関(IEA)の統計では、日本政府が言うベースロード電源は一二年に欧州で66%、米国は64%だったが、三〇年には双方とも50%前後に減ると予想されている。日本が経産省令で原発を最優先に使うと決め、太陽光や風力を抑えようとしているのとは対照的だ。
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●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」 ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

2015年03月12日 00時00分27秒 | Weblog


asahi.comの記事【双葉町、原発の広報塔撤去へ 事故後に補修できず劣化】(http://www.asahi.com/articles/ASH395RP4H39UGTB00Z.html?iref=comtop_6_01)と、
東京新聞の記事【双葉町「原発看板」撤去へ 「記憶消す」反対も】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015031002000256.html)。
東京新聞の記事【原発政策 日独落差 独メディア質問「日本なぜ再稼働」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015031002000129.html)。

   ●東電原発人災の3.11を再び目前に:
      「原発事故調書 原因不明、責任不在」でも再稼働できる神経を疑う

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」


 「東京電力福島第一原発が立地し、4年前の原発事故で全町民が避難を続ける福島県双葉町は、町内にある二つの広報塔を撤去する方針を決めた。いずれも両面に「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力郷土の発展豊かな未来」などの標語が書かれている」。
 原発を再稼働したい「地元」はよく噛みしめるべきだ。薩摩川内高浜大飯大間玄海・・・・・・「地元」の人たちは、本当にこのままで良いと思っているのか? ドイツのメルケル首相の話に耳を傾けてはどうか?

   『●「豊かな玄海町」へ:
      「原子力郷土の発展豊かな未来」「原子力正しい理解で豊かな暮らし」


 「かつて「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語を応募した大沼勇治さん(39)は事故で双葉町から茨城県古河市に移り住んでいる。「壊すのは簡単だが、事故を思い出して原発を議論するきっかけになるものだと思うので、残してほしい。町の歴史が消されてしまうように感じる」と語った」。
 「原子力  破 滅  未来のエネルギー」。

   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                  ・・・・・・いま、その〝少年〟は?


 「震災後の原発政策は対照的・・・・・・会見では、ドイツのメディアが「ドイツは福島の事故を受けて脱原発にしたのに、日本はなぜ再稼働を考えるのか」と素朴な疑問をぶつけた」。
 恥ずかし過ぎるアベ様・・・・・・本来、ニッポンが脱原発を世界中に訴えないといけないのに、「東電原発人災の3.11を再び目前に、「原発事故調書 原因不明、責任不在」でも再稼働できる神経を疑う」。逆に、呼び掛けられるなんて恥ずかしい。そして、それに答えられない、応えられないこと、さらなる「恥」だ

   『●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
     「「Nucler=核=原子力」を納得させられる。「核=悪」、「原子力=善」を
      使い分けてきた我国、世界でも稀なその独特の心理。でも、その本質は
      全く同じであり、「核兵器=原子力発電」。ヒロシマナガサキの「被害者
      としての感情の陰に、戦争の加害者」としての反省が曖昧にされたこと。
      そして、東京電力原発人災で核技術の加害者」となったことへの戸惑い。
       「兵器としてアメリカで生まれ、ヒロシマに落とされた「核」。
      その双子の兄弟「原発」・・・・・・」。そう両者は双子の兄弟」

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http://www.asahi.com/articles/ASH395RP4H39UGTB00Z.html?iref=comtop_6_01

双葉町、原発の広報塔撤去へ 事故後に補修できず劣化
根岸拓朗 2015年3月10日07時50分

     (撤去の方針が決まった広報塔。周辺は帰還困難区域であるため、
      バリケード(手前)で立ち入りが制限されており、歩く人の姿はない
      =9日午後、福島県双葉町)


(↑まことに勝手ながらコピペさせて頂いております
 【http://www.asahi.com/articles/photo/AS20150309004115.html】)

 東京電力福島第一原発が立地し、4年前の原発事故で全町民が避難を続ける福島県双葉町は、町内にある二つの広報塔を撤去する方針を決めた。いずれも両面に「原子力 明るい未来のエネルギー」「原子力 郷土の発展 豊かな未来」などの標語が書かれている。

 9日の町議会定例会で、撤去工事の費用約410万円を盛り込んだ新年度一般会計予算案を提出した。

 広報塔は1988年と91年に町が一つずつ整備した。原発と地域の共存共栄をうたうため、町が町民から標語を募った。

 事故後は周辺の放射線量が高いため補修ができず、次第に劣化。町は今回、住民の一時帰宅や業者の除染の際に強風で部品が落ちて人や車に当たる危険があるとして、撤去を決めた。

 かつて「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語を応募した大沼勇治さん(39)は事故で双葉町から茨城県古河市に移り住んでいる。「壊すのは簡単だが、事故を思い出して原発を議論するきっかけになるものだと思うので、残してほしい。町の歴史が消されてしまうように感じる」と語った。(根岸拓朗)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015031002000256.html

双葉町「原発看板」撤去へ 「記憶消す」反対も
2015年3月10日 夕刊

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県双葉町は、町の帰還困難区域内の道路に設置されている原子力推進に関する広報看板二枚の撤去を決めた。看板には「原子力明るい未来のエネルギー」=写真、2014年11月撮影=などと書かれ、第一原発の立地町を象徴していた。

 老朽化が進んでいる上、避難が続き安全点検ができないことが撤去の理由。九日開催の町議会に提出した二〇一五年度予算案に撤去費用約四百十万円が盛り込まれた。可決されれば、八月ごろから撤去の工事が始まる。

 町によると、看板は原発の理解促進のため、町民からの公募で標語が選ばれ、一九八八年三月に設置。

 町体育館近くの看板には表と裏に「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表記。役場近くのもう一枚は、九一年三月に設置され「原子力豊かな社会とまちづくり」「原子力郷土の発展豊かな未来」と書かれている。

 小学六年の時に「原子力明るい未来のエネルギー」の標語が選ばれた自営業大沼勇治さん(39)=茨城県古河市在住=は「撤去には反対。原発を推進してきた町の歴史や、事故の記憶を消すことになる。修繕して、原発を考えるきっかけとして残してほしい」と話した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015031002000129.html

原発政策 日独落差 独メディア質問「日本なぜ再稼働」
2015年3月10日 朝刊

 安倍晋三首相は九日の日独首脳会談後の共同記者会見で、原発再稼働を進める日本政府の方針をあらためて明言した。一方で、メルケル首相は会談に先立つ東京都内の講演で、東京電力福島第一原発事故を受けて脱原発に転換したドイツ政府の方針を説明。首脳会談では話題にならなかったが、震災後の原発政策は対照的だ。

 会見では、ドイツのメディアが「ドイツは福島の事故を受けて脱原発にしたのに、日本はなぜ再稼働を考えるのか」と素朴な疑問をぶつけた。

 これに対し、安倍首相は「再生可能エネルギーはまだわずか。国民に対し低廉で安定的なエネルギーを供給していく責任がある」と説明。原子力規制委員会の新規制基準に適合した原発は「再稼働していきたい」と従来の方針を繰り返した

 メルケル首相が会見で原発政策に触れる場面はなかったが、この日の講演では福島の事故に関し「(原発に)リスクはあることを如実に示した」と断言。来日前には、ドイツ政府のホームページで「日本も(ドイツと)同じ道を歩むべきだ」と呼び掛けている。

 メルケル首相はもともと原発推進論者。だが福島の事故後、二〇二二年までに国内の全原発を廃炉にする方針を決めた。再生エネルギーの導入も進め、一〇年に総発電量の17%だった再生エネは一四年に27%に達した。

 原発事故のあった日本では、これと逆の道をたどっている。安倍政権は昨年決定したエネルギー基本計画に「原発は重要なベースロード電源」と明記し、再稼働を進める。日本の再生エネ比率は、一三年度時点で二年前と比べて2ポイント増の11%にとどまっている。

 安倍首相は共同会見で、ドイツを「グローバルパートナー」と持ち上げたが、原発政策に関してはパートナーとは言えない。 (上野実輝彦)
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●神浦元彰さん「後方支援がなければ前線の戦闘は成り立ちません。後方支援は紛れもない武力行使」

2015年02月14日 00時00分54秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【人質殺害を口実に…安倍首相がNHKで「自衛隊派遣」を示唆】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156705)と、
東京新聞の二つのコラム【【私説・論説室から】 「線引き」への反省】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015012802000164.html)、
【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021102000150.html)。

 「さぞ自責の念に駆られているのだろうと思ったら違った。「反省」どころか、今回のテロ殺害事件を安全保障や集団的自衛権の法改正問題と結び付けて政治利用”しようとしているから許し難い・・・・・・今回のテロ殺害事件と集団的自衛権は何ら関係がないし、新3要件も当てはまらない。それなのに、安倍首相は今国会で審議される安全保障や集団的自衛権とテロ殺害事件をごちゃ混ぜにして自衛隊派遣に前のめりになっているのだ・・・・・・軍事評論家の神浦元彰氏はこう言う。「後方支援がなければ前線の戦闘は成り立ちません。つまり、後方支援は紛れもない武力行使です・・・・・・」」。
 あ~救い難いアベ様。自身の外(害)「遊」の「無責任」を壊憲の「きっかけ」に悪用、「政治利用」しようというのだから。

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
            火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる


 そんなマッチポンプな政権には、「線引き」なんて任せられない。人道支援、非軍事支援、非戦闘地域・・・・・・いくら言葉を繕っても、「軍事」につながり、「戦闘地域」との境界はあいまいで、拡大する。「ニッポンも戦争したい」というアベ様らの欲望へと拡大解釈される。
 「核」についても同様で、所詮、「原子力=核」「核=原子力」であり、「原子力の平和利用」と「核の軍事利用」の「線引き」なんて不可能だ・・・・・・「東京電力福島第一原発事故からまもなく四年。被ばくへの関心は薄れ原発再稼働と原発の輸出が着々と進められようとしている・・・・・・反省がある・・・・・・当時、「核の平和利用」すなわち原発ならOKで、「許せない」のは「核兵器開発」、という「線引き」で記事を書いていた。原発なら大丈夫なのか、怖いのは原子力そのものではないのか、といった問題意識は薄かった・・・・・・安全保障を重視する政権ならまず、原発輸出をやめるべきだ」。

   『●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了

 「災害救助、医療などに限定していると慎重論をなだめるが、相手は軍隊である。資金、物資が軍事に転用される危険もある。どう監視するかも定かではない。外交にとって資金援助は大きな武器だが、そこに「怪物」は棲(す)んでいないか▼恐怖を感じぬ安倍政権の「法則」か。「大丈夫だよ」「平気、平気」と気味悪い館へまた一歩。不安の声には「積極的平和主義」と耳を貸さぬ」・・・・・・いくら言葉を繕っても、「軍事」につながる。アベ様達の敷こうとしている線路の先は「ニッポンも戦争したい」という自公議員・翼賛野党議員らの欲望・「」へと繋がっている。

   『●正気?・・・アベ様「憲法9条をなぜ改正するかと言えば、
            国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156705

人質殺害を口実に…安倍首相がNHKで「自衛隊派遣」を示唆
2015年1月26日

    (日本も「有志国連合」の仲間入り/(C)AP)

 「最悪の事態」がとうとう現実となった。過激組織「イスラム国」による日本人人質殺害事件。こうなったのも、安倍首相が外遊先のカイロで、能天気ヅラして「イスラム国対策にカネを出す」と“宣戦布告”したのが原因だ。安倍首相は、イスラム国側から「アベ、おまえがハルナ殺した」と名指しされ、さぞ自責の念に駆られているのだろうと思ったら違った。「反省どころか、今回のテロ殺害事件を安全保障や集団的自衛権の法改正問題と結び付けて“政治利用”しようとしているから許し難い

 「この(テロ殺害事件)ように海外で邦人が危害に遭ったとき、自衛隊が救出できるための法整備をしっかりする」――。

 25日、NHKの日曜討論に出演した安倍首相。26日開会の通常国会で、安全保障と集団的自衛権の関連法案の成立に向けた意気込みを問われた際、こう強調していた。聞き手の島田敏男・解説委員が気心の知れた「寿司仲間」のために気が緩んだのだろうが、これは衝撃発言だ。

 安倍政権は昨年7月に国民の反対を押し切って「集団的自衛権」の行使容認をめぐる解釈改憲を閣議決定した。その際、武力行使できる新たな要件として、「日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由と幸福の追求権が根底から覆される明白な危険がある」「日本の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない」「必要最小限の実力行使にとどまる」の3つを挙げていたはずだ。今回のテロ殺害事件と集団的自衛権は何ら関係がないし、新3要件も当てはまらない。それなのに、安倍首相は今国会で審議される安全保障や集団的自衛権とテロ殺害事件をごちゃ混ぜにして自衛隊派遣に前のめりになっているのだ。


後方支援は実質的な武力行使

 さらに驚いたのは、イスラム国と戦闘状態にある米英などが主導する「有志国連合」との連携について、慎重姿勢を示しつつも「我々に求められるのは軍事的な貢献ではない。後方支援は武力行使ではない」と踏み込んだことだ。日本も「有志国連合」に名を連ねているとはいえ、これまで積極参加の姿勢は示してこなかった。後方支援とはいえ、日本が自衛隊を派遣して「武力行使」に加われば、自衛隊員が戦闘に巻き込まれたり、報復テロの標的になったりするのは避けられない

 軍事評論家の神浦元彰氏はこう言う。

   「後方支援がなければ前線の戦闘は成り立ちません。つまり、
    後方支援は紛れもない武力行使です。安倍首相は自衛隊を派遣したり、
    特殊部隊を作ったりすれば解決すると考えているようだが、
    最大の軍事力を持つ米軍でさえも、特殊部隊によるイスラム国襲撃が
    失敗しているのです。安倍首相が想定しているのは、しょせんは
    『戦争ごっこ』。軍事を何も分かっていない。そんな日本が
    『有志国連合』に加わり、自衛隊を派遣して一体何ができる
    というのでしょうか」

 「有志国連合」の軍事作戦に参加しているカナダやオーストラリア、フランスは、イスラム系過激派によるテロが相次いでいる。安倍首相の暴走を止めないと、日本は「テロの連鎖」の泥沼にはまることになる
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015012802000164.html

【私説・論説室から】
「線引き」への反省
2015年1月28日

 ここ数年に公開された米国のSF映画では被ばくを扱った作品が相次いだ。「スタートレック」最新作は被ばくを恐れず乗員を救おうとするカーク船長を描き、超格差社会をテーマにした「エリジウム」では事故で被ばくした作業員が再生を目指した。「GODZILLA ゴジラ」では福島を連想させる場面が描かれ論議を呼んだ。冷戦時代、長く核戦争の可能性を念頭に置いてきた米国社会では、被ばくの恐怖をより具体的なものととらえているのかもしれない。

 東京電力福島第一原発事故からまもなく四年。被ばくへの関心は薄れ、原発再稼働と原発の輸出が着々と進められようとしている

 反省がある。ウィーンの国際原子力機関(IAEA)でイランの核問題を取材していた当時、「核の平和利用」すなわち原発ならOKで、「許せない」のは「核兵器開発」、という「線引き」で記事を書いていた。原発なら大丈夫なのか、怖いのは原子力そのものではないのか、といった問題意識は薄かった。

 日本が原発を輸出しようとするアジアや中東で原発事故があれば、放射性物質は偏西風などに乗って飛来し日本も汚染される。パリの事件や、「イスラム国」によるとみられる日本人人質事件で脅威を見せつけたテロリストや過激派が原発を襲撃すれば、恐怖は世界中に広がる。安全保障を重視する政権ならまず、原発輸出をやめるべきだ。 (熊倉逸男)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021102000150.html

【コラム】
筆洗
2015年2月11日

 恐怖映画には一種の「法則」がある。「怪物」「悪魔」によって最初に殺される人物は「怪物」の存在を疑い、恐れない男である▼映画の冒頭で「この男がまず殺されるな」と分かる。役立つ情報ではないが、一応、見分け方を説明しておく。まず、腕力に自信がある向こう見ずなタイプで、何かと「大丈夫だよ」「平気、平気」「ちょっと様子を見てくるよ」というせりふのある人物である。怖がる別の誰かに、「へっ、臆病だな」などと言えばその男が犠牲になる場面は近かろう▼この「法則」は展開に現実味を出す工夫であろう。「怪物」の領域に最も接近する人物が最初の犠牲者になるという前提に立てば、その人物は恐ろしさをさほど感じず、人の意見を聞かない性格として描いておかないと、不自然な展開になってしまう▼政府は昨日の閣議で政府開発援助(ODA)の基本方針を見直して、事実上禁じていた他国の軍隊への支援を解禁した▼災害救助、医療などに限定していると慎重論をなだめるが、相手は軍隊である。資金、物資が軍事に転用される危険もある。どう監視するかも定かではない。外交にとって資金援助は大きな武器だが、そこに「怪物」は棲(す)んでいないか恐怖を感じぬ安倍政権の「法則」か。「大丈夫だよ」「平気、平気」と気味悪い館へまた一歩。不安の声には「積極的平和主義」と耳を貸さぬ
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