[↑ ※「虎に翼」特集/日本国憲法も重要キャストだ 木村草太(週刊金曜日 1482号、2024年07月26日号)] (2025年02月24日[月])
ニッポン政府の《核兵器禁止条約第3回締約国会議へのオブザーバー参加》さえも決断できないとはね…。(毎日新聞社説)《…危機的な状況に対する警鐘だ。被爆80年を迎え、日本には核兵器の非人道性を世界に訴え、核廃絶への機運を高める役割が求められている。その可能性を自ら閉ざすことがあってはならない》はずなのに…。《核兵器禁止条約は現在、94の国・地域が署名し、73の国・地域が批准している》のに、その中に、ニッポンは居ない。《核保有》や《核共有》を口にする政治家までいる始末なニッポン、〝傘の下でノウノウ〟と、恥ずかしい。《日本は「核なき世界」に向けて努力を尽くす立場にある。その責務に背を向けるような姿勢には、失望を禁じ得ない》。
山田祐一郎記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/核禁止条約会議「石破首相が意味を検証する、と言っていたのに」 政府不参加表明に国内NGOの憤りと落胆】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/387119?rct=tokuhou)によると、《今年3月、米ニューヨークで核兵器禁止条約第3回締約国会議に日本から参加する非政府組織(NGO)が20日、東京都内で共同会見した。原爆投下80年の節目の年に、日本政府はオブザーバー参加を見送る方針を表明。昨年のノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のメンバーも含め、出席者からは、「不参加」に憤りと落胆の声が上がった。(山田祐一郎)》
さらに、毎日新聞の【社説/核禁会議に政府不参加 被爆国の責務忘れたのか】(https://mainichi.jp/articles/20250221/ddm/005/070/088000c)によると、《ウクライナに侵攻するロシアが核を脅しに使うなど、核使用のリスクが現実味を帯びる。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)へのノーベル平和賞授与は、危機的な状況に対する警鐘だ。被爆80年を迎え、日本には核兵器の非人道性を世界に訴え、核廃絶への機運を高める役割が求められている。その可能性を自ら閉ざすことがあってはならない》。
『●(東京新聞)【こちら特報部/朝ドラ「虎に翼」の三淵嘉子さんと
共に「原爆裁判」を担当した元裁判官、いま振り返る判決の意味】』
『●日本被団協がノーベル平和賞受賞…《被害者放置の「政治の貧困」は今も》
と言わざるを得ず、まずは何より #日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ!』
『●<ぎろんの森>《被団協の受賞は、地道な活動を通じた平和への貢献が認め
られたものですが、同時に核兵器の脅威が現実味を帯び出したことも意味》』
『●《原爆裁判…その責任について「立法府である国会及び行政府である内閣に
おいて果たされなければならない」》《被害者放置の「政治の貧困」は今も》』
『●《出席者は核廃絶に向けた具体的な行動を求めたが、首相は米国の「核の傘」
の必要性など持論を展開しただけで、被爆者らの要望には直接答えなかった》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/387119?rct=tokuhou】
こちら特報部
核禁止条約会議「石破首相が意味を検証する、と言っていたのに」 政府不参加表明に国内NGOの憤りと落胆
2025年2月21日 06時00分
今年3月、米ニューヨークで核兵器禁止条約第3回締約国会議に日本から参加する非政府組織(NGO)が20日、東京都内で共同会見した。原爆投下80年の節目の年に、日本政府はオブザーバー参加を見送る方針を表明。昨年のノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のメンバーも含め、出席者からは、「不参加」に憤りと落胆の声が上がった。(山田祐一郎)
◆オブザーバー参加「政府に最後まで訴え続ける」
「ぎりぎりでもオブザーバー参加は可能。最後まで日本政府に訴え続けていきたい」。被団協の事務局次長で長崎で被爆した和田征子さん(81)がこう訴えた。核兵器禁止条約は現在、94の国・地域が署名し、73の国・地域が批准している。日本は条約制定の交渉や条約に参加しておらず、第1、2回締約国会議も見送った。被団協メンバーが今年1月、石破茂首相と面会して第3回会議へのオブザーバー参加を求めたが、今月18日に岩屋毅外相が正式に見送りを発表した。
「石破首相や外務省が(オブザーバー参加する)意味を検証するというので、ずっと回答を待っていたが結局、何もなかった。どのような検証をして参加しない理由は何なのか知りたい。本当に残念だ」と和田さんは心境を吐露した。
(日本政府の「不参加」表明に「憤りを感じる」と話す
浜住治郎さん(左)、隣は和田征子さん=東京都文京区で)
◆外務省と自民党内に強固な反対勢力の存在
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員でピースボート共同代表の川崎哲さんは「今回、明らかになったのは外務省と自民党内の、参加に強固に反対する勢力の存在だ」と言葉に力を込めた。「以前の発言から考えると、岩屋外相は個人的にはオブザーバー参加は必要だと感じていたはず………」
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【https://mainichi.jp/articles/20250221/ddm/005/070/088000c】
社説
核禁会議に政府不参加 被爆国の責務忘れたのか
2025/2/21
(石破茂首相(右)と面会し、発言する日本被団協の
田中熙巳さん=首相官邸で2025年1月8日、平田明浩撮影)
唯一の戦争被爆国として、日本は「核なき世界」に向けて努力を尽くす立場にある。その責務に背を向けるような姿勢には、失望を禁じ得ない。
政府が、3月上旬に米国で開かれる核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を見送ると発表した。
核の保有、使用などを全面的に禁じる条約であり、73カ国・地域が批准している。だが、核保有国や、米国の「核の傘」に守られている日本などは加盟していない。
会議にはオブザーバーとして参加することもできるが、日本は過去2回とも出席しなかった。石破茂首相は今回、公明党などから要請を受け、ドイツや豪州などがオブザーバー参加した事例を「検証する」と述べていた。
会議では、ドイツが核実験の被害者支援などを表明した実績がある。にもかかわらず、検証結果にこうした貢献への言及はなかった。
核軍縮については、保有国も参加する核拡散防止条約(NPT)の下で進めることが望ましいとも説明した。
しかし、核禁条約が誕生したのは、保有国の核軍縮が進まないNPT体制の現状に、多くの非保有国が不満を募らせたためだ。
日本は長年、双方の「橋渡し役」を自任してきた。それならば、会議に参加し、非保有国と対話する機会を持つべきだ。
東アジアの安全保障環境は厳しさを増しており、日本が米国の抑止力に頼っているのは事実だ。政府は「日本の安全保障に支障を来す恐れがある」とも指摘するが、ドイツなどの実績を鑑みれば説得力を欠く。
残念なのは、首相がこの間、トランプ米政権への対応に追われ、指導力を発揮しなかったことだ。自民党議員の会議への派遣も一時検討されたが、実現しなかった。
ウクライナに侵攻するロシアが核を脅しに使うなど、核使用のリスクが現実味を帯びる。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)へのノーベル平和賞授与は、危機的な状況に対する警鐘だ。
被爆80年を迎え、日本には核兵器の非人道性を世界に訴え、核廃絶への機運を高める役割が求められている。その可能性を自ら閉ざすことがあってはならない。
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[↑ ※「虎に翼」特集/日本国憲法も重要キャストだ 木村草太(週刊金曜日 1482号、2024年07月26日号)] (2025年01月12日[日])
《被害者放置の「政治の貧困」は今も》…随分と失礼なイシバ首相。《「今日は皆さんの気持ちを聞かせてもらい、今後の糧にさせていただきたい」と話した》そうだが、実際には、「ゼロ回答」「収穫なし」…とはね、呆れる。ニッポンこそが批准すべき条約、《核兵器禁止条約第3回締約国会議へのオブザーバー参加》ぐらい決断してはどうなのか。恥ずかしくないのか。諸外国は呆れていることでしょうよ。
《「原爆裁判」…その責任について「立法府である国会及び行政府である内閣において果たされなければならない」と言及。「われわれは本訴訟をみるにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられない」と結んだ》《被害者放置の「政治の貧困」は今も。》(こちら特報部)。
《核兵器の廃絶》は当然として、《「…原爆被害に対する国の補償」を求めて運動に立ち上がった》田中熙巳さん。(NHK)【【詳細】ノーベル平和賞 授賞式 日本被団協 晩さん会出席】によると、《代表委員 田中熙巳さんの演説全文…「核兵器の廃絶と原爆被害に対する国の補償」を求めて運動に立ち上がったのであります。…しかしそれは社会保障制度でありまして、国家補償はかたくなに拒まれたのであります。…しかし、何十万人という死者に対する補償はまったくなく、日本政府は一貫して国家補償を拒み、放射線被害に限定した対策のみを今日まで続けております。もう一度繰り返します、原爆で亡くなった死者に対する償いは、日本政府はまったくしていないという事実をお知りいただきたいというふうに思います》。
川田篤志記者による、東京新聞の記事【核禁止条約会議への参加要望に石破首相は「ゼロ回答」 被団協、ノーベル平和賞後の初面会は「収穫なし」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/378150)によると、《ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員 田中熙巳(てるみ)さん(92)ら役員8人は8日、受賞後初めて石破茂首相と官邸で面会した。出席者は核廃絶に向けた具体的な行動を求めたが、首相は米国の「核の傘」の必要性など持論を展開しただけで、被爆者らの要望には直接答えなかった。面会後、田中さんは「収穫があったとは受け止めていない」と落胆を隠さなかった。(川田篤志)》。
『●(東京新聞)【こちら特報部/朝ドラ「虎に翼」の三淵嘉子さんと
共に「原爆裁判」を担当した元裁判官、いま振り返る判決の意味】』
『●日本被団協がノーベル平和賞受賞…《被害者放置の「政治の貧困」は今も》
と言わざるを得ず、まずは何より #日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ!』
『●<ぎろんの森>《被団協の受賞は、地道な活動を通じた平和への貢献が認め
られたものですが、同時に核兵器の脅威が現実味を帯び出したことも意味》』
『●《原爆裁判…その責任について「立法府である国会及び行政府である内閣に
おいて果たされなければならない」》《被害者放置の「政治の貧困」は今も》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/378150】
核禁止条約会議への参加要望に石破首相は「ゼロ回答」 被団協、ノーベル平和賞後の初面会は「収穫なし」
2025年1月9日 06時00分
ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員 田中熙巳(てるみ)さん(92)ら役員8人は8日、受賞後初めて石破茂首相と官邸で面会した。出席者は核廃絶に向けた具体的な行動を求めたが、首相は米国の「核の傘」の必要性など持論を展開しただけで、被爆者らの要望には直接答えなかった。面会後、田中さんは「収穫があったとは受け止めていない」と落胆を隠さなかった。(川田篤志)
(石破首相(右)と面会する日本原水爆被害者団体協議会
(被団協)の(左から)事務局次長浜住治郎さん、
代表委員の箕牧智之さん、田中重光さん、田中熙巳さん
=8日、首相官邸で(佐藤哲紀撮影))
首相は会談の冒頭、被団協の平和賞受賞に祝意を示し「今日は皆さんの気持ちを聞かせてもらい、今後の糧にさせていただきたい」と話した。その後、会談は非公開で約30分続いた。
出席者によると、被団協側はそれぞれ2分程度、自身の経験や核不使用の重要性、政府への要望を伝えた。3月に米国で開かれる核兵器禁止条約第3回締約国会議へのオブザーバー参加も求めた。
首相は、将来の核廃絶を目指す思いは同じだと説明したが、核戦力を増強させる中国やロシア、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮を念頭に、米国が核...
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(2024年12月13日[金])
冤罪で死刑執行されてしまった「福岡事件」西武雄さん《無実の罪の吾が身に涙のにじむのである》《叫びたし寒満月(かんまんげつ)の割れるほど》。
『●『冤罪File(2010年3月号)』読了』
「2008年10月28日、無実を訴えながら死刑執行された
久間三千年(くまみちとし)さんに対する「殺人問題」、
取り返しのつかない、その手遅れな再審にも重大な影響」
「池添徳明氏「コラム/「福岡事件」題材に裁判員裁判劇/
関東学院大生ら無罪評決」(pp.68-69)。博多駅近く。
一審段階で戦後初めて死刑判決が言い渡された事件。
射殺を認めた石井氏は1975年に恩赦で無期懲役に減刑、その後、
仮釈放。西武雄さんは「一貫して容疑を否認し無罪を主張したが、
石井さんに恩赦減刑の決定が伝えられた同じ日に、
死刑が執行された」。熊本県玉名市の生命山シュバイツァー寺、
古川龍樹代表」
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
「…など職業裁判官の怠慢の例は
数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件の西武雄さんや
飯塚事件の久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にして
しまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん
や志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です」
『●東電OL殺人事件元被告マイナリさん、冤罪15年間への償いはできるのか?』
「▼〈叫びたし寒満月(かんまんげつ)の割れるほど〉の一句を思い出す。
無実を訴えながら死刑を執行された西武雄さんが獄中で詠んだ」
『●初めての死刑執行後の再審請求「福岡事件」…《無実を訴えながら死刑を
執行された西武雄さんが獄中で詠んだ》〈叫びたし寒満月の割れるほど〉』
(『ドキュメント九州』)【その月が割れるまで ~福岡事件・再審請求
の行方~】(テレビ熊本TKU)《警察は計画的強盗殺人事件として
捜査し、取引の手付金を手にしていた西武雄さん(当時32)を主犯、
2人を撃った石井健治郎さん(当時30)を実行犯、5人の男を
共犯として逮捕した。西さんは関与を否定し…。…石井さんは
西さんを含め冤罪を主張し、2005年5月に福岡高等裁判所に
6度目の再審請求をした。日本の裁判史上初めての死刑執行後の
再審請求である。しかし、石井さんは去年11月に死亡。この
西さんと石井さんの名誉回復のため、
『叫びたし寒満月の割れるほど』という西さんが獄中で
詠んだ句を合い言葉に》
神戸金史報道局解説委員長による、RKBオンラインの記事【「私は無実だ」えん罪を訴えるも死刑に処せられた男性「福岡事件」50回忌】(https://rkb.jp/contents/202406/189677/)、《1. 「福岡事件」とは》《2. 神道・仏教・キリスト教が集う50回忌》《3. 「無実の罪の我が身に、涙のにじむ」》《4. 父から引き継いだ思い》。
飯塚事件の久間三千年さんは、最早、自分の口で無罪を訴えることも出来ない、冤罪なのに死刑にしてしまったから…。同様に、《「飯塚事件」より45年も前の1947年》、(これも福岡…)《「福岡事件」で冤罪を訴えながら1975年に処刑された西武雄さん》…〈叫びたし寒満月(かんまんげつ)の割れるほど〉、《無実を訴えながら死刑を執行された西武雄さんが獄中で詠んだ》(天声人語)そうだ。《西さんは「事件とは無関係」として一貫して無罪を…主張したが、1956年にともに最高裁で死刑が確定した。…「現場にいなかった」と訴える西さん》…。《日本の裁判史上初めての死刑執行後の再審請求》。最早、関係者も亡くなり、再審請求も出来ない。
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【https://rkb.jp/contents/202406/189677/】
「私は無実だ」えん罪を訴えるも死刑に処せられた男性「福岡事件」50回忌
2024/06/19 11:10
神戸金史 報道局解説委員長
目次
1. 「福岡事件」とは
2. 神道・仏教・キリスト教が集う50回忌
3. 「無実の罪の我が身に、涙のにじむ」
4. 父から引き継いだ思い
radiko podcastで聴く
死刑が執行されてしまったのに、えん罪の可能性がある。そんな問題をはらむ事件が、福岡には「飯塚事件」のほかにもう一つある。死刑執行から数えて50回忌を迎えた「福岡事件」だ。RKB神戸金史解説委員長が6月18日に出演したRKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』で、元死刑囚の法要のもようを伝えた。
■「福岡事件」とは
先日(4月30日)この番組で「飯塚事件」についてお伝えしました。1992年、福岡県飯塚市の小学1年生の女の子2人が殺害され、実行犯とされた男性が死刑に処せられた事件です。「えん罪だ」と主張する遺族が裁判のやり直し=再審を求めていました。死刑が執行された事件で再審が認められていれば、史上初めてのことでしたが、6月5日に棄却されました(遺族は抗告)。
女児を殺したのは本当に死刑囚だった? 映画『正義の行方』の“真実”
https://news.radiko.jp/article/station/RKB/106888/
実は同じような事件があります。「飯塚事件」より45年も前の1947年、終戦直後に福岡市で起きた「福岡事件」です。
今から77年前の敗戦直後の混乱の中、現在の福岡市博多区堅粕で、軍服のヤミ取引の最中に、中国人と日本人の商人2人が射殺され、現金が持ち去られました。警察は強盗殺人事件と断定して捜査し、西武雄さん(32)らを逮捕しました。
西さんは、取引の手付金として現金を持ち帰ったことは認めた一方、事件とは無関係だと全面否認しました。被害者2人を射殺した30歳の男性も逮捕されていますが「抗争相手と誤って撃ってしまった」と、強盗目的であることは否定しました。しかし2人は、強盗殺人罪で死刑が確定しました。
(祭壇に飾られた西武雄さんの写真)
2人を射殺した男性が、恩赦で無期懲役に減刑されたのが1975年6月17日。罪を認めていなかった西さんには恩赦が認められず、同じ日に死刑が執行されました。獄中28年、えん罪を信じて支援してきた方もたくさんいた事件です。
■神道・仏教・キリスト教が集う50回忌
それから49年が経った今年6月15日、西武雄さんの50回忌の法要が「生命山シュバイツァー寺」(熊本県玉名市立願寺)で開かれました。ノーベル平和賞を受賞したシュバイツァー医師の遺髪を本尊としている寺院です。
先代の住職、古川泰龍さんが西さんのえん罪を信じて、再審を開くため全国を奔走してきた経緯があります。仏教のお寺で開かれた50回忌ですが、神道・仏教・キリスト教の3宗派でそれぞれの弔いが行われました。
(カトリック、大本など50回忌の参列者)
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大本:(かしわ手)謹みかしこみ、かしこみ申す。福岡事件に関わる無実の罪にて、福岡刑務所に…
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まず、神道の宗派・大本(おおもと)教です。「大本」は死刑廃止運動を続けています。
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神父:わたしを、あなたの平和の道具として、お使いください。
(讃美歌)♪主は われらの 牧者
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キリスト教の讃美歌と祈りに続いて、最後は仏教です。
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(鉦に続いて読経)仏説 阿弥陀経…
僧侶・古川龍衍さん: 顧みれば、西武雄さんは無実を訴えながらも、獄中28年の苦吟の果てに処刑されし方なり。西さんのえん罪を晴らさんとする積年の悲願、道半ばなれど、確かに受け継がれ、今に至る。このような悲劇が二度と繰り返されぬよう、その実現に尽力せんことを誓う。
「叫びたし寒満月の割れるほど」
西武雄さんの魂の叫び、時空を超えて、世界に響き渡らんことを。
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(寺の前に掲示された西さんの句「叫びたし寒万月の割れるほど」)
こうして3宗派の祈りが捧げられました。「叫びたし寒満月の割れるほど」は、獄中で西武雄さんが読んだ句です。西さんは死刑確定後も、仏の絵を描き、写経を続け、無実を訴え続けました。
■「無実の罪の我が身に、涙のにじむ」
再審請求を続けてきた古川泰龍さんの「生命山シュバイツァー寺」は今、息子の龍樹さんが住職を務めています。50回忌に当たり、龍樹さんは西武雄さんが書き残した日記を読み上げました。
(西さんが書いた仏画を紹介する古川龍樹さん)
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(西武雄さんが1961年に書いた獄中句日記より)
無実の罪の吾が身に涙のにじむのである。この生ける屍と耐えることの苦痛は誰がしろう。ある人はいう、それは宿業なりと。しかし宿業なりというだけでこの苦悩をはかり越えることは不可能であろう。
一日のうちで一時間だけ獄庭に出て日光に立てるうれしさ。しかし、しみじみと思うのである。冤罪で十四年、生きがたい人生であることに号泣したい思いである。
自殺を何度考えたことか――自殺したあとで冤罪の晴れてくれればいいが、これさいわいとして闇から闇に扱われるのがおちだろうと思うと、死ねない。
俺は生きながらの仏鬼となって自らを見守りたいと思う。誰も信ずる必要はない。私は私を信じているしそれだけが安らぎである。口先の、ていさいのいい慰めや励みなどは悲しみが深い。念仏のみである。
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■父から引き継いだ思い
ヤミ商人2人を射殺した男性は89年に仮釈放された後、涙ながらに、死刑が執行されてしまった西さんは「その場には一切いなかった」と訴え、先代・古川泰龍さんとともに再審を求め続けましたが、2009年までに事件の関係者は全員が亡くなり、再審請求は終了しました。今、えん罪を晴らす術は失われている状態です。
戦後まもなくの混乱期に起きた事件でした。被害者の1人は中国人ですが、当時の日本は敗戦国で占領下にあり、被害者は戦勝国・中国の国民なんです。そういうこともあって、裁判では戦勝国への忖度が働いたのではないかと、えん罪を訴えてきた人たちは主張していました。
古川龍樹さんは、人生をかけてずっと運動を続けてきた父・泰龍さんの言葉を紹介しました。
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古川龍樹さん: えん罪で、身に覚えのないような破廉恥罪の強盗殺人の濡れ衣を着せられて死刑になるという不幸、つらさ、悲しさがあるだろうか、「こういう不幸はもう私だけでやめにしてほしい」と西さんが言っていたことは耳の底に残っている、と。
古川龍樹さん: こんな無残な死に方をさせていいものか。国家公権力によって力の弱い者が蹂躙(じゅうりん)されることが許されていいのか。そういう世の中、そういう日本に生きていることが、私は情けない感じがする。15年間も努力してついに通らなかったけれども、このままではやっぱり済まされない、という気持ちがあった、という風に最後に父が話しています。「このままでは済まされない」という言葉は、私の耳にも残っています。
古川龍樹さん: 「まだ何でやるんですか」「福岡事件て何の意味があるんですか」と言われるんですね。西さんのこの無念をもっと世の中に問いたい、知ってもらいたい。前はやっぱり司法に対しての戦いのような気もしていたけど、これはそうじゃない。西さんのことを知ってもらうことは、社会に対する問いかけとして考えていかなきゃいけないんじゃないかなと思っています。
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多くの警察官、検察官が真剣に事件を捜査して「真実を明らかにしたい」と思っていることは間違いありませんが、時に誤りもあるかもしれません。だから死刑制度そのものに対する疑問や問題点もあるわけです。起きてはいけないことが起こらないようにするために、「福岡事件」を語り継ぎ、再審請求運動を続ける人たちがいる、ということをお伝えしたいと思って取材しました。
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↑ ※「虎に翼」特集/日本国憲法も重要キャストだ 木村草太(週刊金曜日 1482号、2024年07月26日号)] (2024年12月11日[水])
《「原爆裁判」…その責任について「立法府である国会及び行政府である内閣において果たされなければならない」と言及。「われわれは本訴訟をみるにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられない」と結んだ》《被害者放置の「政治の貧困」は今も。》(こちら特報部)。
『●(東京新聞)【こちら特報部/朝ドラ「虎に翼」の三淵嘉子さんと
共に「原爆裁判」を担当した元裁判官、いま振り返る判決の意味】』
『●日本被団協がノーベル平和賞受賞…《被害者放置の「政治の貧困」は今も》
と言わざるを得ず、まずは何より #日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ!』
『●<ぎろんの森>《被団協の受賞は、地道な活動を通じた平和への貢献が認め
られたものですが、同時に核兵器の脅威が現実味を帯び出したことも意味》』
田中熙巳さん《日本政府の「戦争の被害は国民が受忍しなければならない」との主張に抗い、原爆被害は戦争を開始し遂行した国によって償われなければならない》。《国家補償はかたくなに拒まれた》、《もう一度繰り返します、原爆で亡くなった死者に対する償いは、日本政府はまったくしていないという事実をお知りいただきたい》。
NHKの記事【【詳細】ノーベル平和賞 授賞式 日本被団協 晩さん会出席】(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241209/k10014662521000.html)、《代表委員 田中熙巳さんの演説全文…「核兵器の廃絶と原爆被害に対する国の補償」を求めて運動に立ち上がったのであります。…しかしそれは社会保障制度でありまして、国家補償はかたくなに拒まれたのであります。…しかし、何十万人という死者に対する補償はまったくなく、日本政府は一貫して国家補償を拒み、放射線被害に限定した対策のみを今日まで続けております。もう一度繰り返します、原爆で亡くなった死者に対する償いは、日本政府はまったくしていないという事実をお知りいただきたいというふうに思います》。
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【https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241209/k10014662521000.html】
【詳細】ノーベル平和賞 授賞式 日本被団協 晩さん会出席
2024年12月11日 7時29分
ノーベル平和賞の授賞式が日本時間の10日夜、ノルウェーの首都オスロで行われ被爆者の立場から核兵器の廃絶などを訴えてきた日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会にメダルと賞状が授与されました。
演説を行った代表委員の田中熙巳さんは「核兵器をなくしていくためにどうしたらいいか、世界中のみなさんで共に話し合い、求めていただきたい」と訴えました。
授賞式は、ノルウェーのオスロ市庁舎で日本時間の10日午後9時から行われ、日本被団協の役員や支援者のほかノルウェーのハラルド国王などが出席しました。
代表委員の田中熙巳さん(92)、田中重光さん(84)、箕牧智之さん(82)の3人が登壇し、メダルと賞状を受け取りました。
このあと13歳のときに長崎で被爆し、伯母や伯父など5人の親族を亡くした田中熙巳さんが演説を行いました。
田中さんは「ウクライナ戦争における核超大国のロシアによる核の威嚇など『核のタブー』が壊されようとしていることに限りない悔しさと憤りを覚えます」としたうえで、「核兵器は一発たりとも持ってはいけないというのが原爆被害者の心からの願いであります」と述べました。
そして、「想像してみてください。直ちに発射できる核弾頭が4000発もあるということを。広島や長崎で起こったことの数百倍、数千倍の被害が直ちに現出することがあるということ。みなさんがいつ被害者になってもおかしくない、加害者になるかもしれない状況がございます。核兵器をなくしていくためにどうしたらいいか、世界中のみなさんで共に話し合い、求めていただきたい」と訴えました。
最後に「人類が核兵器で自滅することのないように、そして、核兵器も戦争もない世界の人間社会を求めて共に頑張りましょう」と述べ、およそ20分間の演説を終えると、会場は大きな拍手に包まれました。
被団協は、今月12日までオスロに滞在し、それぞれの被爆者が各国メディアの取材に応じたり、地元の学校で被爆体験を証言したりする予定で核兵器の廃絶などを世界に訴えることにしています。
代表委員 田中熙巳さん「しっかり言えたかなと思う」
ノーベル平和賞の授賞式を終えて、宿泊しているホテルに戻った日本被団協の田中熙巳代表委員が取材に応じ、自身の演説について「とちらないで書いてあることをしっかり言えたかなと思う」と振り返りました。
また授賞式については「歴史的なことであり、日本にとってもそうだと思う。実際に出席してみて大したことだったんだなと改めて思った」と述べました。
そのうえで、「大事なのはこれからで、次世代の人たちは自分で考えて行動してほしい」と話していました。
出席者は
授賞式に出席した被爆者で医師の朝長万左男さんは、「すばらしい授賞式で、内容が深く、涙が出ました。被爆者が人類の未来を心配して、これまで運動してきたことが受賞につながったと思います。核保有国の首脳が今後リーダーシップを発揮しないといけないことが、きょうのスピーチを聞けば、よくわかるはずだと思う」と話していました。
授賞式に出席した国連で軍縮部門のトップを務める中満泉事務次長は、「すばらしく感動しました。これをきっかけにして、再び核軍縮の道に戻らないといけないということがよくわかる決意表明のような受賞だと思っています」と話していました。
「高校生平和大使」の代表4人は
「高校生平和大使」の長崎、広島、熊本の代表4人は、授賞式に出席したあと、取材に応じました。
長崎県の被爆3世の大原悠佳さんは、「なぜ被爆者の方々がいま、ノーベル平和賞を受賞したか、なぜ私たちが活動をするのか、その意味を認識できました。被爆者の声を聞き、その声を未来や世界に残し、核兵器も争いもない世界を今を生きるすべての人とともに作っていくべきだと感じました」と話していました。
長崎県の被爆3世の津田凛さんは、「オスロで私の大好きな長崎の79年前の話が聞けるとは、1年前には思ってもみませんでした。授賞式では涙を流している人もいて、私たちは被爆者の心を受け継いでいかなければならないと改めて思いました」と話していました。
広島県の甲斐なつきさんは、「田中代表委員の『10年後には被爆者が何人残っているかわからない』ということばが特に印象に残りました。私自身もすでに亡くなった被爆者の曾祖父や曾祖母がいるので、被爆者の思いや怒りをどう後世につないでいくかが課題として見えた貴重な経験でした」と話していました。
熊本県の島津陽奈さんは、「鳥肌の立つような授賞式で、日本被団協の方の核兵器廃絶への強い願いや思いを生で感じ、私たち若い世代が引き継いでいかなければならないと強く実感しました」と話していました。
4人は11日、オスロで現地の若者と核問題について議論するイベントに参加する予定です。
…………。
たいまつを持ち平和を願って行進
ノーベル平和賞の授賞式のあと、ノルウェーの首都オスロではたいまつを持って街を歩くパレードが行われ、被爆者らが平和を願って行進しました。
パレードは日本被団協にノーベル平和賞が授与された現地時間の10日夜に行われ、授賞式にあわせて訪れた被爆者や被爆2世の一行が参加しました。
一行は、たいまつとともに、「ノーモア・ヒロシマノーモア・ナガサキ」と書かれた横断幕を掲げて行進し、ほかの参加者と一緒に、「ノーモア・ウォーノーモア・ヒバクシャ」と声を上げていました。
そして最後に日本被団協の代表団が出席する晩さん会の会場となるホテルの前に到着すると、テラスからは代表委員の田中熙巳さん、田中重光さん、箕牧智之さんの3人が姿を現しました。
3人は折り鶴が描かれ、核廃絶を願うデザインの旗を掲げていて、パレードの参加者からは大きな歓声が上がっていました。
6歳の時に広島で被爆した森川高明さんは「みんなでひとつになったことが忘れられない。これを契機にもう一度頑張らなくてはいけない」と話していました。
生後9か月の時に広島で被爆した佐久間邦彦さんは「かけ声をかけて歩くとだんだん熱くなりました。たいまつの光は平和を築いていく一歩一歩の明かりだと思います」と話していました。
代表委員 田中熙巳さんの演説全文
国王ならびに王妃両陛下、皇太子・皇太子妃両殿下、ノルウェー・ノーベル委員会のみなさん、ご列席のみなさん、核兵器廃絶をめざしてたたかう世界の友人のみなさん、ただいま紹介いただきました日本被団協の代表委員の一人であります、田中熙巳でございます。本日は受賞者「日本被団協」を代表してごあいさつをする機会を頂きありがとうございます。
私たちは1956年8月に「原水爆被害者団体協議会」(日本被団協)を結成しました。生きながらえた原爆被害者は歴史上未曽有の非人道的な被害をふたたび繰り返すことのないようにと、二つの基本要求を掲げて運動を展開してまいりました。一つは、日本政府の「戦争の被害は国民が受忍しなければならない」との主張に抗い、原爆被害は戦争を開始し遂行した国によって償われなければならないという私たちの運動であります。二つは、核兵器は極めて非人道的な殺りく兵器であり人類とは共存させてはならない、すみやかに廃絶しなければならない、という運動であります。
この運動は「核のタブー」の形成に大きな役割を果たしたことは間違いないでしょう。しかし、今日、依然として12000発の核弾頭が地球上に存在し、4000発近くの核弾頭が即座に発射可能に配備がされているなかで、ウクライナ戦争における核超大国のロシアによる核の威嚇、また、パレスチナ自治区ガザ地区に対しイスラエルが執拗に攻撃を加える中で核兵器の使用を口にする閣僚が現れるなど、市民の犠牲に加えて「核のタブー」が壊されようとしていることに限りない悔しさと憤りを覚えます。
私は長崎原爆の被爆者の一人であります。13歳の時に爆心地から東に3キロ余り離れた自宅において被爆しました。1945年8月9日、爆撃機1機の爆音が突然聞こえるとまもなく、真っ白な光で体が包まれました。その光に驚愕し2階から階下にかけおりました。目と耳をふさいで伏せた直後に強烈な衝撃波が通り抜けて行きました。その後の記憶はなく、気がついた時には大きなガラス戸が私の体の上に覆いかぶさっていました。しかし、ガラスが一枚も割れていなかったのはこれは私の奇跡というほかありません。ほぼ無傷で助かりました。
長崎原爆の惨状をつぶさに見たのは3日後、爆心地帯に住んでいた二人の伯母の安否を尋ねるために訪れた時です。わたしと母は小高い山を迂回し、峠にたどり着き、眼下を見下ろして愕然としました。3キロ余り先の港まで、黒く焼き尽くされた廃墟が広がっていました。煉瓦造りの東洋一を誇った大きな教会・浦上天主堂は崩れ落ち、みるかげもありませんでした。麓に降りていく道筋の家はすべて焼け落ち、その周りに遺体が放置され、あるいは大けがや大やけどを負いながらなお生きている人々が、誰からの救援もなく放置されておりました。私はほとんど無感動となり、人間らしい心も閉ざし、ただひたすら目的地に向かうだけでありました。一人の伯母は爆心地から400mの自宅の焼け跡に大学生の孫とともに黒焦げの死体で転がっていました。もう一人の伯母の家は倒壊し、木材の山になっていました。祖父は全身大やけどで瀕死の状態でしゃがみこんでいました。伯母は大やけどを負い私たちの着く直前に亡くなっていて、私たちの手で野原で荼毘にふしました。ほとんど無傷だった伯父は救援を求めてその場を離れていましたが、救援先で倒れ、高熱で1週間ほどで苦しみ亡くなったそうです。
一発の原子爆弾は私の身内5人を無残な姿に変え一挙に命を奪いました。その時目にした人々の死にざまは、人間の死とはとても言えないありさまでした。誰からの手当ても受けることなく苦しんでいる人々が何十人何百人といました。たとえ戦争といえどもこんな殺し方、こんな傷つけ方をしてはいけないと、私はそのとき、強く感じたものであります。
長崎原爆は上空600メートルで爆発し、放出したエネルギーの50%は衝撃波として家屋を押しつぶし、35%は熱線として屋外の人々に大やけどを負わせ、倒壊した家屋のいたるところに火をつけました。多くの人が家屋に押しつぶされたまま焼き殺されました。残りの15%は中性子線やγ線などの放射線として人体を貫き内部から破壊し、死に至らせ、また原爆症の原因を作りました。
その年の末まで広島、長崎の死亡者の数は、広島14万人前後、長崎7万人前後とされています。原爆を被爆しけがを負い、放射線に被ばくし生存していた人は40万人あまりといえます。
生き残った被爆者たちは被爆後7年間、占領軍に沈黙を強いられました。さらに日本政府からも見放されました。被爆後の十年間、孤独と、病苦と生活苦、偏見と差別に耐え続けざるをえませんでした。
1954年3月1日のビキニ環礁でのアメリカの水爆実験によって、日本の漁船が「死の灰」を被ばく、大きな事件になりました。中でも第五福竜丸の乗組員23人が全員被ばくし、急性放射能症を発症し、捕獲したマグロはすべて投棄されることになりました。
この事件が契機となって、原水爆実験禁止、原水爆反対運動が日本に始まりました。世界でも始まりました。燎原の火のように日本中に広がったのです。3000万を超える署名が結実し、1955年8月「原水爆禁止世界大会」が広島で開かれ、翌年の1956年、第2回世界大会が長崎で開かれました。この運動に励まされて、大会に参加した原爆被害者によって1956年8月10日「日本原水爆被害者団体協議会」が結成されたのであります。結成宣言で「自らを救うとともに、私たちの体験を通して人類の危機を救おう」との決意を表明したのであります。「核兵器の廃絶と原爆被害に対する国の補償」を求めて運動に立ち上がったのであります。
運動の結果、1957年に「原子爆弾被爆者の医療に関する法律」が制定されます。しかし、その内容は、「被爆者健康手帳」を交付し、無料で健康診断を実施するという簡単なものでありました。
さらにもうひとつ、厚生大臣が原爆症と認定した疾病にかかった場合のみ、その医療費を支給するというものでありました。1968年になり、「原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律」というのを制定させました。これは、数種類の手当てを給付するということで経済的な援助を行いました。しかしそれは社会保障制度でありまして、国家補償はかたくなに拒まれたのであります。
1985年、日本被団協は「原爆被害者調査」を実施しました。この調査で、原爆被害はいのち、からだ、こころ、くらしにわたるすべての被害を加えるというものでありました。命を奪われ、身体にも心にも傷を負い、病気があることや偏見から働くこともままならない実態が明らかになりました。この調査結果は、原爆被害者の基本要求を強く裏付けるものとなりました。自分たちが体験した悲惨な苦しみを二度と、世界中の誰にも味わわせてはならないとの思いを強くいたしました。
1994年12月、この2つの法律を合体した「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」が制定されました。しかし、何十万人という死者に対する補償はまったくなく、日本政府は一貫して国家補償を拒み、放射線被害に限定した対策のみを今日まで続けております。もう一度繰り返します、原爆で亡くなった死者に対する償いは、日本政府はまったくしていないという事実をお知りいただきたいというふうに思います。
これらの法律は、長い間、国籍に関わらず海外在住の原爆被爆者に対し、適用されていませんでしたが、日本で被爆し、母国に帰った韓国の被爆者や、戦後アメリカ、ブラジル、メキシコ、カナダ、このほかに移住した多くの被爆者は、被爆者特有の病気を抱えながら原爆被害への無理解に苦しみ、それぞれの国で結成された原爆被害者の会と私たちは連帯し、ある時は共同し、裁判など活動を通して国に訴え、国内とほぼ同様の援護が行われるようになってまいりました。
私たちは、核兵器のすみやかな廃絶を求めて、自国政府や核兵器保有国ほか諸国に要請運動を強めてまいりました。1977年国連NGOの主催で「被爆の実相と被爆者の実情」に関する国際シンポジウムが日本で開催されました。原爆が人間に与える被害の実相を明らかにしました。このころ、ヨーロッパで核戦争の危機が高まり、各国で数十万人の大集会が開かれました。これら集会での証言に日本被団協に対する依頼が続いたのであります。
1978年と1982年にニューヨーク国連本部で開かれた国連軍縮特別総会には、日本被団協の代表がそれぞれ40人近く参加し、総会議場での演説のほか、証言活動を展開しました。核兵器不拡散条約の再検討会議とその準備委員会で、日本被団協代表は発言機会を確保し、あわせて再検討会議の期間中に、国連本部総会議場ロビーで原爆展を開き、大きな成果を上げました。2012年、NPT再検討会議準備委員会でノルウェー政府が「核兵器の人道的影響に関する会議」の開催を提案し、2013年から3回にわたる会議で原爆被害者の証言が重く受けとめられ「核兵器禁止条約」交渉会議に発展いたしました。
2016年4月、日本被団協が提案し世界の原爆被害者が呼びかけた「核兵器の禁止・廃絶を求める国際署名」は大きく広がり、1370万を超える署名を国連に提出いたしました。その結果でもありますが、2017年7月7日に122か国の賛同をえて「核兵器禁止条約」が制定されたのであります。これは私たちにとって大変大きな喜びでありました。
さて、核兵器の保有と使用を前提とする核抑止論ではなく、核兵器は一発たりとも持ってはいけないというのが原爆被害者の心からの願いであります。想像してみてください。直ちに発射できる核弾頭が4000発もあるということを。広島や長崎で起こったことの数百倍、数千倍の被害が直ちに現出することがあるということ。みなさんがいつ被害者になってもおかしくない、あるいは、加害者になるかもしれない状況がございます。ですから、核兵器をなくしていくためにどうしたらいいか、世界中のみなさんで共に話し合い、求めていただきたいと思うのであります。
原爆被害者の現在の平均年齢は85歳。10年先には直接の被爆体験者としての証言ができるのは数人になるかもしれません。これからは、私たちがやってきた運動を、次の世代のみなさんが、工夫して築いていくことを期待しております。
一つ大きな参考になるものがあります。それは、日本被団協と密接に協力して被団協運動の記録や被爆者の証言、各地の被団協の活動記録などの保存に努めてきました、NPO法人の「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」の存在であります。この会は結成されてから15年近く、粘り強く活動を進めて、被爆者たちの草の根の運動、証言や各地の被爆者団体の運動の記録などをアーカイブスとして保存、管理してまいりました。これらを外に向かって活用する運動に大きく踏み出されることを期待いたします。私はこの会が行動を含んだ、実相の普及に全力を傾注する組織になってもらえるのではないかと期待しています。国内にとどまらず国際的な活動が大きく展開してくださることを強く願っています。
世界中のみなさん、「核兵器禁止条約」のさらなる普遍化と核兵器廃絶の国際条約の締結を目指し、核兵器の非人道性を感性で受け止めることのできるような原爆体験の証言の場を各国で開いてください。とりわけ、核兵器国とそれらの同盟国の市民の中にしっかりと核兵器は人類と共存できない、共存させてはならないという信念が根付くこと、自国の政府の核政策を変えさせる力になることを私たちは願っています。
人類が核兵器で自滅することのないように!! そして、核兵器も戦争もない世界の人間社会を求めて共に頑張りましょう!! ありがとうございました。
ノーベル委員会委員長「決して諦めてはならない」
授賞式でフリードネス委員長がスピーチを行い、受賞した日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会について「核兵器のない世界の実現に向けた努力、特に核兵器が2度と使われてはならない理由を身をもって立証してきた」と説明しました。
日本被団協と、代表委員の田中熙巳さん箕牧智之さん、田中重光さんの名前を挙げ、「これまで生涯行ってきた、そしてこれからも続けていくであろう、貴重な活動に対し深く感謝の意をささげたい」と述べました。
そのうえで「大国が核武装へと世界を導くなか、恐怖の念にかられながらも沈黙を拒否した。立ち上がり、かけがえのない証人として自身の体験を分かち合う選択をした」と述べました。
そして「核兵器のない世界への道のりはまだ長いと言わなければならない。たとえどれほど長く困難な道のりであっても、私たちは日本被団協から学ぶべきだ。決して諦めてはならない」と訴えました。
………。
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[↑ ※「虎に翼」特集/日本国憲法も重要キャストだ 木村草太(週刊金曜日 1482号、2024年07月26日号)] (2024年10月27日[日])
<ぎろんの森>《被団協の受賞は、地道な活動を通じた平和への貢献が認められたものですが、同時に核兵器の脅威が現実味を帯び出したことも意味します》。
そして、ニッポンの政…「われわれは本訴訟をみるにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられない」、《被害者放置の「政治の貧困」は今も。》…と言わざるを得ない。まずは何より、#日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ!
『●嫌がらせに負けない高校生平和大使の皆さん、
「被爆地の思いを伝える手段は他にもある。努力を続けたい」』
「アベ様に忖度するニッポン政府や圧力を掛ける核保有国の嫌がらせ、
それらに負けない高校生平和大使の皆さん。
《被爆地の思いを伝える手段は他にもある。努力を続けたい》そうだ。
偉いよなぁ。「唯一の被ばく国」と言う割に、《核兵器廃絶》に向けての
努力をしないアベ様や外相、外務省…。《核なき世界》を目指さない
ニッポン…情けない。」
『●「高校生平和大使」「憲法9条にノーベル賞を」やICANを
散々無視しておきながら…アベ様ときたら…』
「「高校生平和大使」「憲法9条にノーベル賞を」やICANを
散々無視しておきながら…アベ様ときたら…。《日本を代表》
しないでほしいし、《敬意》も込めないでほしいよなぁ、
恥ずかし過ぎる。リテラは《はっきり言うが、この国と
生活する人々の国際的評価を貶める“カス”である》と。全く同感。」
『●日本被団協がノーベル平和賞受賞…《被害者放置の「政治の貧困」は今も》
と言わざるを得ず、まずは何より #日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ!』
東京新聞のコラム【<ぎろんの森>被団協の平和賞と憲法9条】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/361244?rct=discussion)。《憲法9条は実際、平和賞に推薦されたことがあります。どの個人、組織が受賞対象になるかは議論が残りますが、戦争放棄と戦力不保持の9条が受賞すれば、日本国憲法の先進性と平和への貢献が認められたことになります。ただ、9条に平和賞が授与されるような状況は、核兵器の脅威が高まる中での被団協の受賞と同様、世界各地で紛争が頻発しているであろうことも容易に想像できます》。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/361244?rct=discussion】
<ぎろんの森>被団協の平和賞と憲法9条
2024年10月19日 07時54分
先週は「ノーベル賞週間」でした。北欧との時差で発表が日本時間の夕方以降になるため、受賞の可能性のある日本人を中心に毎年、社説原稿を用意していますが、そのほとんどが翌年以降に持ち越されます。逆に、想定していなかった人や組織の受賞が決まった場合は、急いで原稿を用意することになります。
東京新聞は社説で「世界各地で軍事侵攻や紛争が続き、核使用の脅威がかつてないほど高まる」状況にあり、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞の決定を「期待と希望のメッセージと受け止めたい」と訴えました。
内情を正直に申しますと、被団協の受賞は想定しておらず、一部地域では社説の掲載が遅れました。状況認識の甘さを反省するばかりです。
社説でも紹介したように、1956年に結成された被団協は、国連の軍縮総会などで「被爆の実相」を世界に発信して「核廃絶」を訴え続けてきました。核兵器の使用と開発を非合法化する核兵器禁止条約の採択では、300万の署名を提出するなどして強力に後押ししました。
読者からは「被爆者の言葉を胸に、少しでも平和に近づけるよう努力したい」との声が届きました。同感です。
被団協の受賞は、地道な活動を通じた平和への貢献が認められたものですが、同時に核兵器の脅威が現実味を帯び出したことも意味します。
被団協の活動に報いるには今回の受賞を核廃絶につなげなければなりません。東京新聞は核廃絶を訴え続けるとの決意を新たにしています。
今年の平和賞を巡り、論説室内で議論になったのは「日本国憲法9条」の受賞です。
憲法9条は実際、平和賞に推薦されたことがあります。どの個人、組織が受賞対象になるかは議論が残りますが、戦争放棄と戦力不保持の9条が受賞すれば、日本国憲法の先進性と平和への貢献が認められたことになります。
ただ、9条に平和賞が授与されるような状況は、核兵器の脅威が高まる中での被団協の受賞と同様、世界各地で紛争が頻発しているであろうことも容易に想像できます。
もちろん、そのような状況に至らないことを祈りつつ、国際情勢を注視して、来年の平和賞決定に備えたいと考えています。 (と)
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[↑ 『粗にして野だが卑ではない』(城山三郎、文春文庫)] (2024年09月11日[水])
城山三郎さん『もう、きみには頼まない』。内容をすっかり忘れていた。「財界総理」のことだったか! 経済同友会代表幹事・中山素平さんの話しとどうも混同してしまっていた。
《…経団連の第2代会長を務めた石坂泰三である。時の総理、鳩山一郎に退陣を求めたことまである。その威厳と強大なリーダーシップから付いた異名が「財界総理」。以来、この呼称は経団連会長に付いて回るようになった》(東京新聞【視点】、久原穏編集委員)。
労使の「労」があの有り様で、財界も…《「大企業のための利益団体」の職責を優先》《それは「財界総理」なる呼称は今は昔、もう政治家に物を申せる力関係になく、名ばかりなのである》。
久原穏編集委員による、東京新聞のコラム【<視点>庶民生活にも心砕ける人を 「もう1人の総理」選び 編集委員・久原穏】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/353344)。《城山三郎が小説「もう、きみには頼まない」で描いたのは、大局をつかむ力があり、懐の深い人間だった。そんな財界人が輝いた時代はもう現れることはないのだろうか。》、《「もう、きみには頼まない」。戦後の有力政治家で当時大蔵大臣(現・財務相)の水田三喜男に向かって、こう啖呵(たんか)を切り、席を蹴った気骨の経済人がいた。官僚から転じ、第一生命や東芝の社長で辣腕(らつわん)をふるい、1956年から12年間にわたって経団連の第2代会長を務めた石坂泰三である。時の総理、鳩山一郎に退陣を求めたことまである。その威厳と強大なリーダーシップから付いた異名が「財界総理」。以来、この呼称は経団連会長に付いて回るようになった》。
『●「経団連の忠誠ぶりを愛でて、安倍は「法人税を
さらに軽減する」…」…経団連が望む「1億総活躍社会」』
【高野孟 永田町の裏を読む/ナチスばりの総動員体制を拒絶する
意思】《「少なくとも石坂泰三、土光敏夫といった経団連会長だった
ら、政府の要請を断り政府がやるべきことは何かを諭していただろう」
と同コラム。同感だ。石川や土光の頃は「財界総理」と呼ばれて、
首相と同格か、それ以上の国家運営に関わるご意見番として重きを
なしていた。それに比べると、今の会長は「そういえばあの人、
どこの会社の出身だっけ?」と言われてしまうような(東レだが)
小者で、安倍のナチスばりの1億総動員体制づくりの提灯持ちを
演じて恥じるところがない。
その経団連の忠誠ぶりを愛でて…》
それが今や…。死の商人と化した経団連。軍事産業で儲けたいという悍ましさ。『●カルト協会とヅボヅボな利権裏金脱税党のどこが一体全体「自由民主」? 下駄の雪党のどこが「公明」正大? そっちこそ《党名変更》が必要だ』。
Tansa(旧ワセダクロニクル)の労作 … 銀行、トヨタなど経団連企業はなぜ「利権」「裏金」「脱税」党を「買」っているのか? 社会貢献? 民主主義のコスト? 「利権」「裏金」「脱税」党は反社、犯罪集団、泥棒でしょ?
『●「恥」…室井佑月さん「この国は人殺しの
道具の武器まで売って、金を稼ぎたい国になってしまった」』
『●「戦争屋」「死の商人」の胸に
「老人のワッペン」はお似合い……「血税と赤紙」の時代』
『●ノーベル平和賞「国民対話カルテット」は
「武器は何も解決せず」……ニッポンの経団連は武器輸出推進』
『●経営者団体を含むノーベル平和賞
「国民対話カルテット」は「武器より対話を」…ニッポンの経団連は?』
『●「戦争屋」国家に憬れるニッポン……
その内外で起こっていること、「歪んだ連鎖」』
『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!』
『●経団連榊原定征会長は、アベ様への政治献金…
「何か見返りを求めて呼びかけるわけではない」、白々しい!』
『●「死の商人」経団連会長人事…《安倍首相は「儲からない」
原発輸出に国民の血税を投入してバックアップ》』
『●軍事費倍増・消費税増税(法人税減税)…《政策をカネで買う》財界総理
《自民党への政治献金について「企業がそれを負担するのは社会貢献だ」》』
『●軍事費《43兆円ではやっぱり足りない?》…「減らせっ!」言うとるのに、
のに、FMSなど湯水のようにドブガネしてさらなる軍事費増、軍事国家化』
『●戦闘機輸出でゼニを稼ごうという卑しい国に成り下がり、随分と落ちぶれ
たものだなニッポン…中村哲さん「治安を良くするのは武力ではない」』
『●久原穏編集委員《政治献金するお金を被災地に送れば…。…利に聡い
経団連らしさや自民党への企業・団体献金を社会貢献だと言い張る独善性》』
『●《「集団的自衛権」容認10年 戦争する国》に…《戦後日本の「平和国家
の歩み」を踏み外した起点》以降、やりたい放題な利権裏金脱税党政権』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/353344】
<視点>庶民生活にも心砕ける人を 「もう1人の総理」選び 編集委員・久原穏
2024年9月11日 06時00分
「もう、きみには頼まない」。戦後の有力政治家で当時大蔵大臣(現・財務相)の水田三喜男に向かって、こう啖呵(たんか)を切り、席を蹴った気骨の経済人がいた。
官僚から転じ、第一生命や東芝の社長で辣腕(らつわん)をふるい、1956年から12年間にわたって経団連の第2代会長を務めた石坂泰三である。時の総理、鳩山一郎に退陣を求めたことまである。その威厳と強大なリーダーシップから付いた異名が「財界総理」。以来、この呼称は経団連会長に付いて回るようになった。
今まさに総理の椅子に直結する自民党総裁選が佳境を迎えたが、実は「財界総理」の後任選びも水面下で進んでいるのである。現在の第15代会長、十倉雅和(住友化学会長)の任期は来春の総会(5月末ごろ)までで、年明けには十倉の指名により後任が内定するのが慣例だからだ。
だが、多くの国民にとってはそれほどの関心事ではない。それは「財界総理」なる呼称は今は昔、もう政治家に物を申せる力関係になく、名ばかりなのである。
そんな「今は昔」を象徴するような出来事がある。第12代会長、米倉弘昌(元・住友化学会長)の一件だ。米倉は、政権への返り咲きがほぼ決まった安倍晋三に対し「近隣諸国はあなたの愛国主義を警戒している」と忠告、また講演でアベノミクスの看板となる大規模な金融緩和について「無鉄砲だ」と批判した。
まさに正論ではあったのだが、安倍の逆鱗(げきりん)に触れ、経団連と安倍との間に深い亀裂が入った。米倉は経団連会長の「指定席」だった政府の経済財政諮問会議の民間議員に選ばれず、干され続けた。米倉以降の会長は政治に、ほとんどひれ伏す状態が続く。
「歴代の経団連会長で思い浮かぶのは?」と問われたら、どんな名前を挙げるだろうか。「誰も知らない」が相当数に上る一方で、シニア世代からは第4代の土光敏夫(元・東芝会長)を挙げる人が多いのではないか。
石坂の強い推しにより77歳の高齢で就任、実直な人柄と「怒号敏夫」のあだ名が示すような厳しい姿勢で大きな仕事を次々と成し遂げた。それ以上に強い印象を残したのは、生き方だった。財界人に付き物である夜の宴席はすべて断り、夕食は自宅で夫人との粗食。メザシにかじりつく姿がテレビで流れ、清貧な暮らしぶりが庶民の心を打った。
さて後任会長候補だが、ソニーや日本製鉄、NTTなど巨大企業から名前が挙がる。誰になろうと「大企業のための利益団体」の職責を優先するだろう。それは仕方のないことだとしても富める者だけでなく、広く市井の暮らしにも心を砕いてほしいと思う。
城山三郎が小説「もう、きみには頼まない」で描いたのは、大局をつかむ力があり、懐の深い人間だった。そんな財界人が輝いた時代はもう現れることはないのだろうか。=文中敬称略
【関連記事】経団連・十倉雅和会長「ナンボでも政治献金することはない」けれど…メザシの土光さんの「廃止」論に同調せず
【関連記事】<視点>政治献金やめない経団連 「社会貢献」というカムフラージュ 編集委員・久原穏
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[↑ ※「虎に翼」特集/日本国憲法も重要キャストだ 木村草太(週刊金曜日 1482号、2024年07月26日号)] (2024年10月13日[日])
ノルウェー大使館のつぶやき:
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【https://x.com/NorwayinJapan/status/1844667574656880959】
ノルウェー大使館@NorwayinJapan
ノルウェー・ノーベル委員会は2024年の #ノーベル平和賞 を日本の日本被団協に授与すると発表しました。広島・長崎の被爆者による草の根運動として、核兵器のない世界を実現するための努力と、核兵器が二度と使われてはならないことを目撃証言を通じて示した功績による受賞です。おめでとうございます🕊
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The Nobel Prize@NobelPrize
BREAKING NEWS
The Norwegian Nobel Committee has decided to award the 2024 #NobelPeacePrize to the Japanese organisation Nihon Hidankyo. This grassroots movement of atomic bomb survivors from Hiroshima and Nagasaki, also known as Hibakusha, is receiving the peace prize for its efforts to achieve a world free of nuclear weapons and for demonstrating through witness testimony that nuclear weapons must never be used again.
#NobelPrize
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午後6:13 2024年10月11日
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1974年、佐藤栄作氏がノーベル平和賞を受賞した時、多くの人々が鼻白んだことかと思う。今回の日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞の受賞、とても喜ばしい。一方、ニッポンの政…「われわれは本訴訟をみるにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられない」、《被害者放置の「政治の貧困」は今も。》…と言わざるを得ない。まずは何より、 #日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ!
アサヒコムの【号外/ノーベル平和賞に日本被団協 授賞理由、核廃絶へ「証言してきた」】(https://www.asahi.com/articles/ASSB83HC3SB8UHBI035M.html?linkType=article&id=ASSB83HC3SB8UHBI035M&ref=app_flash)。《ノルウェーのノーベル委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に授与すると発表した。授賞理由について、「核兵器が二度と使われてはならないと、証言をしてきた」とした。また、「『ヒバクシャ』として知られる広島、長崎の原爆被害生存者による草の根運動である日本被団協は、核兵器なき世界を実現するために尽力し、核兵器が二度と使われてはならないと、証言を通じて示してきた」とした。日本のノーベル平和賞受賞は、1974年以来50年ぶり。》
『●原発稼働は経営だけの問題なのか?』
《核搭載疑惑を持たれた米フリゲート艦が一九八九年、長崎に寄港した。
艦長が平和公園で献花した花輪が偶然、倒れた。山口仙二さんは気が
付くと、何度も踏み付けていた▼原爆投下で苦しめた謝罪もない形式
だけの献花。被爆地への寄港を許した政府や自治体への怒りも
重なったのだろう。被爆者からも批判されたその激しさが、
反核平和運動を牽引(けんいん)した源泉だったのかもしれない
▼日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員を三十年近く
務めた山口仙二さんが亡くなった。八二年六月の国連軍縮特別総会の
演説は忘れられない▼ケロイドが広がる自身の写真を振りかざし
ながらの鬼気迫る訴えだった》
『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?』
『●《…death fell from the sky…》
…「落ちたのではない。米国が、落としたんだ」』
《オバマ氏は広島での演説で「七十一年前、雲一つない明るい朝、
空から死が落ちてきて、世界は変わった」と述べた。しかし、
井原さんは「落ちたのではない。米国が落としたんだ」と
がくぜんとしたという。
こうした思いを抱いたのは、井原さんだけではない。
日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は六月の定期総会で、
オバマ氏の広島演説について「米国の責任を回避する表現があり、
具体的な課題の提起もなかった」と批判する総会決議を採択した》
『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」』
《日本政府が核兵器禁止条約制定交渉への不参加を表明したことに
対し、被爆者代表として交渉会合に参加した
日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の藤森俊希・事務局次長は
「とても賛同できない」と強い口調で不満を表明》
『●「核兵器禁止条約」…「核なき世界」への
その先頭を走るべきアベ様やニッポン政府は一体何をしていたの?』
『●ニッポンの様に核の傘に頼る国々は「共犯者」
…「核兵器は必要悪ではなく絶対悪だ」(サーロー節子さん)』
『●ICAN・フィン氏、「核の傘」による核抑止は
「神話だ。…時代遅れの政策を継続していることこそ脅威」』
《討論会に出席した日本原水爆被害者団体協議会の田中熙巳(てるみ)
代表委員は、本紙に「中身がないと思った。核抑止は間違っている。
核兵器を使われた体験者として言ってきたが、やっぱり分かって
もらっていない」と苦言を呈した》
『●《政治家の仕事とは1日でも早く戦争を終わらせること…被爆国の
我が国は猛然と抗議し、国際社会をリードすべきなのにもかかわらず…》』
《維新代表の松井一郎・大阪市長は2月28日、核共有について
「議論するのは当然だ」と述べ、「非核三原則は戦後80年弱の価値観
だが、核を持っている国が戦争を仕掛けている。昭和の価値観のまま
令和も行くのか」などと発言。3月2日にも「昭和の価値観を改める
必要がある」と言い、維新は核共有や非核三原則の見直し議論を政府に
求める提言をまとめた。
これを受けて、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員
であり被爆者である田中重光氏は「心の底から怒りがわいている。
維新の言っていることが広がれば、すべての国が核を持つ。そのときは
人類の滅亡だ」と批判。日本被団協は「国民を核戦争に導き、命を奪い
国土を廃虚と化す危険な提言だ」として撤回を求めた。
あまりにも当然の批判であり、維新も3日に政府に提出した提言から
非核三原則の見直しをするべきとする文言を削除。だが、それでも
松井代表は「核を保有している国が力による現状変更を試みたという
事実を目の前にして、(核共有や非核三原則の見直しについて)議論も
するなというのは違うと思う。そのままやり過ごすのは無責任だ」
などと述べたのだ。
バカも休み休みに言え、という話だろう。》
『●《杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動...「市民の戦い」…70年前、
先人は声を上げ、局面を動かした…やすやすと諦めている場合ではない》』
《こうした動きは、広島・長崎の被爆者の団結にもつながった。
日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中熙巳代表委員(91)は
「70年前の事件がなければ全国の原爆被害者は救われなかったかも
しれない」と明かす。広島での世界大会後、各地で被爆者団体が結成
され、56年に長崎で開かれた第2回大会で被団協が誕生。被爆者への
補償や実相普及につながった。
原水爆禁止の署名運動の中心となり、その後の運動に大きな影響を
与えた杉並だが、当時を知る人が少ないのが現状だ。拠点となった
区立公民館は89年に廃館となり、跡地に建てられた記念碑には経緯が
短く記されているだけだ》
『●(東京新聞)【こちら特報部/朝ドラ「虎に翼」の三淵嘉子さんと
共に「原爆裁判」を担当した元裁判官、いま振り返る判決の意味】』
《国際社会でも判決は大きな意味を持つ。英訳され、原告の名前から
「シモダ・ケース」と呼ばれた。1996年に国際司法裁判所(ICJ)が、
核兵器使用は国際人道法に「一般的に反する」とした勧告的意見にも
影響を与えたとされる。この意見を踏まえ、2017年に核兵器禁止条約
が採択されたが、日本政府は批准していない。
13歳のとき長崎で被爆した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)
の田中熙巳代表委員(92)は「ICJの勧告的意見を巡る運動の中で、
国際法違反を指摘した原爆裁判の判決は大きなよりどころとなり、
後押しになった」と評価する》
東京新聞の記事【被団協にノーベル平和賞 核廃絶訴え、結成68年】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/359893)。《【オスロ共同】ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を日本全国の被爆者らでつくる日本原水爆被害者団体協議会(被団協、東京)に授与すると発表した。今年で結成68年を迎え、核兵器廃絶に向けた運動を長年リードし、被爆の実相を世界に伝えてきた取り組みを評価した。日本の個人や団体への平和賞は、1974年の佐藤栄作元首相に次いで2例目。同委員会は2017年に非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」にも平和賞を授与しており、核廃絶の運動を改めて後押しした形。ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮の核・ミサイル開発で核の脅威が高まる中「核なき世界」に向けた機運を高める狙いがあると言える。被団協は1956年に結成された。反核運動と被爆体験の伝承を先導し、後遺症に苦しむ被爆者の救済に取り組んできた。核拡散防止条約(NPT)再検討会議など核関連の国際会議にも代表団を派遣。核の脅威を生き証人として訴える被爆者の言葉は重く受け止められている》。
東京新聞の記事【ノーベル平和賞に被団協 「核兵器は二度と使われてはならないと証言を続けてきた」と受賞理由】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/359894)。《ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、今年のノーベル平和賞を、日本全国の被爆者らでつくる日本原水爆被害者団体協議会(被団協)に授与すると発表した。(オスロ・共同) ノーベル賞委員会は公式ホームページで、授賞理由について、日本被団協は「核兵器を世界からなくす努力を続けるとともに、核兵器は二度と使われてはならないと証言を続けてきた」と説明した》。
布施祐仁さんのつぶやき:
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【https://x.com/yujinfuse/status/1844672698057994729】
布施祐仁/新刊『従属の代償』講談社現代新書@yujinfuse
ついに。これは泣く。亡くなった被爆者の方々の顔が次々と浮かぶ。でも被爆者の方々が一番望んでいるのはノーベル平和賞ではなく核兵器の廃絶だろう。これを機に日本政府は米国の「核の傘」にしがみつくのを止めて核兵器禁止条約に署名したらどうか。そうしてこそ「唯一の戦争被曝国」としての役割を果たせる。
NHKニュース@nhk_news
【速報 JUST IN 】【ライブ配信中】ノーベル平和賞に日本被団協
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241011/k10014606851000.html
#nhk_news
午後6:33 2024年10月11日
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1年ほど前の東京新聞(2023年8月19日 07時38分)の記事【倒れてはいられない 「戦争で守られるのは『権力』だけ」<核なき世求めて 田中熙巳の歩み>(10)】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/271199)、《2015年の夏、田中熙巳(てるみ)さん(91)=日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員=は東京の首相官邸前にいた。路上には安全保障関連法案に反対の声を上げる人々が集まっていた。普段のひょうひょうとした様子から一変し、マイクを握った田中さんは叫んだ。「憲法の精神を曲げるな。法案に反対できない議員なんか引きずり降ろせ!」》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/271199】
倒れてはいられない 「戦争で守られるのは『権力』だけ」<核なき世求めて 田中熙巳の歩み>(10)
2023年8月19日 07時38分
2015年の夏、田中熙巳(てるみ)さん(91)=日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員=は東京の首相官邸前にいた。路上には安全保障関連法案に反対の声を上げる人々が集まっていた。普段のひょうひょうとした様子から一変し、マイクを握った田中さんは叫んだ。「憲法の精神を曲げるな。法案に反対できない議員なんか引きずり降ろせ!」
◆黙っていられない…「唯一の戦争被爆国」の裏腹な行動
「自分でもびっくりした。どうしても黙っていられなかった」。だが法案は強行採決され、日本が攻撃されなくても他国と共に武力行使が可能になる「集団的自衛権」が認められるなど、戦後の安全保障体制の大きな転換点となってしまった。
(世界の市民団体や核兵器の全廃を目指す若者と交流を深める
田中熙巳さん=2012年、ウィーンで(本人提供))
これまで田中さんが人生を懸けて原爆の被害と核廃絶を訴えてきたのは、「とにかく戦争をしちゃいけないという一心」からだ。だが「唯一の戦争被爆国」である日本の政府は裏腹な行動をとり続けている。
17年、被爆者にとっても悲願だった核兵器禁止条約が国連で採択される。米ロ中など5大国には核保有を認める核拡散防止条約(NPT)と違って、すべての国に保有や使用などを禁じる条約だ。核兵器は「必要悪」ではなく「絶対悪」だと高らかに宣言する条約は、122カ国が賛成した。ところが、日本は会議をボイコットした。
◆G7広島サミットで「核抑止論」が正当化された
田中さんは「核保有国が批准しないのは仕方ない。でも日本は別だ。条約に反対する米国に歩調を合わせたとしても、会場に同席して推移を見守るオブザーバー参加くらいはできなかったのか。これでは米国の同盟国ではなく従属国だ」と憤る。「これまで日本政府は、数々の国際会議で『核兵器は非人道的である』と主張してきたのに、肝が据わっていない」。
今年5月に広島で開かれた先進7カ国(G7)首脳会議では、核抑止論が正当化された。ウクライナ侵攻ではロシアが核兵器の使用をちらつかせ、核戦争の危機は目前に迫る。
◆戦争が守るのは人間じゃない
「核兵器がこの世にある限り、どんな人も被害をうける可能性がある」。戦争を知らない世代に、田中さんは語りかける。「僕は、戦争って何ですかと問いたい。戦争になったら誰かが死ぬ。必ず死ぬ。よく戦争は『国民を守るため』と言うでしょう。では死んでしまった人は国民じゃないのか? 運が悪いのか? そう考えれば分かる。守られるものは『権力』だけ。人間じゃないんですよ」
「核兵器禁止条約をどう世界に広げるか、いつも考えている」から、倒れるわけにはいかない。91歳は、戦後78年の夏も各地を奔走する。(この連載は出田阿生が担当しました)=おわり
【関連記事】連載<核なき世求めて 田中熙巳の歩み>記事一覧ページ
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最後に、『川崎哲のブログとノート』【日本被団協のノーベル平和賞受賞にあたって】を、是非、ご覧ください。#日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ。
【川崎哲のブログとノート/日本被団協のノーベル平和賞受賞にあたって】(https://kawasakiakira.net/2024/10/11/nihonhidankyo2024/)。《そしてまた、日本においても、戦争体験や被爆体験が風化している現実があります。政治家たちが、核抑止力の強化や、核共有までも口にしている状況です。日本被団協の平和賞受賞は、私たちが改めて、日本が唯一の戦争被爆国であリ、核兵器廃絶に向けて世界を主導する役割を担わなければならないということを思い起こす好機です。日本は、核兵器禁止条約に署名・批准すべきです。日本政府は、日本被団協に祝辞を贈るのであれば、その中で、日本が核兵器条約への署名・批准を目指すことを明言すべきです》。
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【https://kawasakiakira.net/2024/10/11/nihonhidankyo2024/】
日本被団協のノーベル平和賞受賞にあたって
日本被団協のノーベル平和賞受賞の報を聞き、心から喜んでいます。本当に嬉しいです。これまで、つらい記憶を思い出しながら、きつい体に鞭打ちながら、被爆の実相を語ってきてくださった一人一人のお顔が思い浮かびます。すでに亡くなられた方も数多くいます。そうしたお一人お一人のことを今、考えています。
今こそ世界は、被爆者の声に耳を傾けなければなりません。
ノルウェーノーベル委員会は、世界でまた核兵器が使われるかもしれないという危機的状況である今だからこそ、日本被団協に平和賞を授賞してくださったのだと思います。ヒロシマ・ナガサキを、世界のどこにおいても、決して繰り返してはなりません。
そしてまた、日本においても、戦争体験や被爆体験が風化している現実があります。政治家たちが、核抑止力の強化や、核共有までも口にしている状況です。日本被団協の平和賞受賞は、私たちが改めて、日本が唯一の戦争被爆国であリ、核兵器廃絶に向けて世界を主導する役割を担わなければならないということを思い起こす好機です。
日本は、核兵器禁止条約に署名・批准すべきです。日本政府は、日本被団協に祝辞を贈るのであれば、その中で、日本が核兵器条約への署名・批准を目指すことを明言すべきです。
私は、日本被団協の多くの被爆者の方々から、日本が手にした平和憲法、特に憲法9条がいかに大切であるかを教わってきました。私たちは今こそ、日本の戦後平和主義の原点に立ち返り、武力によらずに諸国民の信頼と国際協調によって平和を作るという原則を高く掲げるべきだと思います。
2024年10月11日
川崎哲
ピースボート共同代表
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員
核兵器をなくす日本キャンペーン専務理事
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[※ 沖縄復帰50年 利用され続けた海と大地/西山太吉 「密約」を語る (週刊金曜日、2022年5月13日1376号)↑] (2023年06月21日[水])
《偽りの日米関係、偽りの沖縄返還の尻尾を捕まえて、これをすっぱ抜いた伝説の記者》西山太吉さん。(神保哲生さん)《これだけの大ニュースだ。本来であれば、この記事を発端に、偽りの日米関係の実態が次々と明らかになり、アメリカに隷属することで日本国内で安定的な権力が確保できるという現在の日本の国辱的な属国体質は、もっと早くに改善されるはずだった》のだが…。様々な意味で、西山太吉さんは《見殺し》にされた。《ジャーナリズム界最高の栄誉とされるピュリッツァー賞を受賞》してもおかしくないレベルの大スクープだったのに…。「ペンタゴン・ペーパー」報道と比較して、《ところが、同じく政府の壮大な嘘がばれた日本はどうなっただろうか。》 《強面のニクソン政権と言えども、アメリカ中の新聞をすべて差し止めることなどできるはずもなかった》…一方、ニッポンでは、ニッポン《中の新聞をすべて差し止め》たかのように、《すっぱ抜きを後追いする社は一つも無かった》。日・米での結果の彼我の差はなぜ?
再びの引用。日刊ゲンダイのコラム【佐高信「追悼譜」/西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/319554)によると、《国家の嘘を暴いた元『毎日新聞』記者の西山太吉の死を各新聞を含むメディアがそれなりに大きく取り上げている。しかし、報じたメディアは西山の怒りがそのメディアにも向けられていることを知っているのだろうか》。
佐高さんの「追悼譜」タイトルが示す通り、《西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ》。無念だった、と思う。
『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》』
神保哲生さんのビデオニュースドットコムの記事【偽りの沖縄返還を暴いた伝説の記者・西山太吉の遺言/マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1101回)】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1101)によると、《なぜあの時日本は西山氏を見殺しにしたのか。西山氏の取材手法を非難したとしても、なぜ同時にそこで暴かれた密約をきちんと追求できなかったのか。その結果として、その後の日米関係はどのような「隷属の道」を辿ることになったのか。これは決して過去の話ではなく、今もわれわれ一人ひとりの喉元に突きつけられた匕首なのではないか。》
『●三十数年前の映画 ~『密約 ―外務省機密漏洩事件―』』
『●『密約 ~外務省機密漏洩事件~』読了』
『●西山太吉さん密約事件が示すもの:
「一人歩きし、拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」』
「「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」
(佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。
また、「西山事件が
示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。
その時の権力に
よって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)」
「「公務員法でも政と官がその気になれば、
ジャーナリストなんぞ簡単に逮捕できるということ」だったが、
それ以上の強力な「猛毒」を安倍首相や自公議員は欲しいらしい。
自公議員への投票者や支持者は、そんな「猛毒」をどう思っている
のでしょう?」
『●東京電力原発人災「被ばくに関する正確な情報が
伝えられなかった・・・身近で必要な情報が一層隠される」』
「田島泰彦氏の発言で気になるのは、「日本は今でさえ、
本来なら国民が知るべき情報が出てこない。原発事故で…
「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム
(SPEEDI)」や
被ばくに関する正確な情報が伝えられなかったのがその表れだ…
身近で必要な情報が一層隠される」という部分。
ホント~にロクでもない事ばかりする政権!」
『●西山太吉さん: 「特定秘密保護法制の実施機関に
メディアが入っている」非民主国』
『●密約破棄』
「自民党の政治家の顔色を見てもみ消したわけですね。西山太吉・
元毎日新聞記者の記者生命を奪っておいて、さんざん嘘を吐き、
最後はもみ消してあげるわけ」
『●『沖縄密約』文書破棄という歴史の冒涜
~「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国~』
『●沖縄密約文書:
「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国を許す最高裁』
《それ以外にも「秘密枠」が存在し、莫大(ばくだい)な金を日本が
積んでいた。核兵器の持ち込みなど「核密約」も含まれていた。
このような重要情報が米国からもたらされても、日本側は「ない」
と言い張ってきた状況は異様である》
『●情報公開法と公文書管理法: 「「何が秘密かすら秘密」
という特定秘密保護法が施行」、そして共謀罪へ』
『●特定秘密保護法案「改悪」協議:
沖縄密約事件時どころか、戦前の「治安維持法の再来」』
『●〝沖縄密約〟東京高裁判決、原告側の逆転敗訴』
「「無いんだから仕方ないジャン」、
「捨てちゃっただからもういいジャン」
という言い訳を認めて良いのかな。本当に廃棄してしまった
のならば、それはそれで大問題でしょう。これだけ議論を
呼んだこんな重要な文章が、
そういう風にいい加減に取り扱われていて大丈夫なのか?
廃棄を指示したのは一体誰で、実行したのは一体誰?」
『●西山太吉さんが喝破、
「うそをつく人たちが作ろうとしている危険な法案」』
『●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには
報道しかない」、でも、沖縄密約と西山太吉記者…』
「リテラの記事【森友文書改ざん問題を彷彿と話題の映画
『ペンタゴン・ペーパーズ』! 三浦瑠麗はまたトンチンカンコメント】」
『●政権広報「アベ様のNHK」への切っ掛け…アベ様や
中川昭一氏に「勘ぐれ、お前」と忖度を強要されて…』
《綿井健陽さん…「報道やジャーナリズムに携わる者が、
「言論・報道の自由」という言葉を抵抗手段として公に訴える場合は、
それは対国家、対公権力に向けて使うべきだと私は考えている。
たとえばNHKの「ETV番組改編問題」のときの
安倍晋三や故・中川昭一ら国会議員(当時)の対応、古くは毎日新聞
西山太吉記者(当時)の沖縄返還密約記事での逮捕・有罪、
最近では映画『靖国』上映中止問題のときに国会議員らが試写要求と
文化庁に口出しや取材対象者に接触する行為など、これらは
「言論・報道の自由」の問題として、それこそ良い意味での
〝メディア・スクラム〟でもって対応すべき出来事だった》
『●《権力にとって、これほど便利で御しやすい低能メディアも、
国民も珍しい…一刻も早く立て直さなければ、本当に危険》』
『●西山太吉さん亡くなる: 事件の本質のすり替えであり、「西山事件」に
非ず…《今も政府は密約を認めない…「返還密約事件」は終わっていない》』
『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》』
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【https://www.videonews.com/marugeki-talk/1101】
【西山太吉×宮台真司×神保哲生:偽りの沖縄返還を暴いた伝説の記者・西山太吉の遺言【ダイジェスト】】
(https://youtu.be/FYS1qSLLwoY)
完全版part1 ( 42分 15秒 ) https://youtu.be/6a-YWupmt10
完全版part2 ( 44分 14秒 ) https://youtu.be/fHyV8HzaSgw
2022年05月14日公開
偽りの沖縄返還を暴いた伝説の記者・西山太吉の遺言
マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1101回)
ゲスト
西山太吉 (にしやま たきち)
元毎日新聞記者
その他の放送 (3件)
1931年山口県生まれ。52年慶應義塾大学法学部卒業。54年慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻修了。同年毎日新聞社入社。横浜支局、経済部を経て、政治部記者として首相官邸、自民党、外務省などを担当。72年沖縄密約取材をめぐり、国家公務員法違反容疑で逮捕・起訴。一審無罪、二審で逆転有罪、78年、最高裁で有罪確定(懲役4ヵ月、執行猶予1年)。74年毎日新聞社を退社し西山青果勤務。91年退職。著書に『沖縄密約 「情報犯罪」と日米同盟』、『記者と国家 西山太吉の遺言』など。
概要
西山太吉さんの2023年2月のご逝去を受けて、過去の番組を追悼番組として無料で放送いたします。
この5月15日で沖縄は本土返還50周年を迎える。終戦と同時に始まった米軍の4半世紀にわたる占領が解かれ、沖縄の施政権が日本に返還された記念日は、本来であれば日本にとっても沖縄にとっても祝うべきおめでたい日なのかもしれない。
しかし、実は50年前、沖縄は完全に日本に返されたわけではなかった。それは沖縄の施政権を返還するにあたり、当時の日米政府間では米軍が沖縄の基地を自由に使用し続けることを認めるという密約が存在していたからだ。にもかかわらず当時の佐藤政権は「核抜き、本土なみ」などというスローガンであたかも沖縄が無条件で日本に返還され、これから沖縄は日本の他の都道府県と同様の地位を得るかのような幻想をしきりと喧伝した。もちろん核兵器もないし、基地負担も他県と同等程度になるはずだった。
ところが、これがとんでもない嘘だった。そして、沖縄はその後も基地負担に喘ぎ続けることになるが、それが沖縄返還時の両国が密かに合意した条件だったのだ。
その偽りの日米関係、偽りの沖縄返還の尻尾を捕まえて、これをすっぱ抜いた伝説の記者がいる。元毎日新聞記者の西山太吉氏だ。今年、齢91歳となる西山氏は、日米間で沖縄返還を巡る交渉が大詰めを迎えていた1971年6月、日米間の機密電文を入手し、両国の間には国民に説明されていない密約が存在することを暴く記事を書いたのだ。
これだけの大ニュースだ。本来であれば、この記事を発端に、偽りの日米関係の実態が次々と明らかになり、アメリカに隷属することで日本国内で安定的な権力が確保できるという現在の日本の国辱的な属国体質は、もっと早くに改善されるはずだった。
実はアメリカでもほぼ同時期に有名な機密暴露報道があった。西山氏が密約をすっぱ抜いた2日後の1971年6月13日、機密指定されていた国防総省の内部文書「ペンタゴンペーパー」が、内部告発者ダニエル・エルズバーグ博士によって持ち出され、これを入手したニューヨークタイムズがスクープしたことをきっかけに、それまでのアメリカ政府によるベトナム戦争に関する嘘が次々と明らかになっていた。
アメリカではペンタゴンペーパー報道の結果、アメリカ国民がベトナム戦争の実態を知ることとなり、ニクソン政権がベトナム戦争に対する国民の支持を失った結果、4年後のアメリカによるベトナムからの撤退につながっている。そして、これを報じたニューヨークタイムズのニール・シーハン記者はジャーナリズム界最高の栄誉とされるピュリッツァー賞を受賞する一方で、支持率が低迷したニクソン政権はその後、ウォーターゲート事件を引き起こし、アメリカ史上初の現職大統領の辞任へとつながっていった。ところが、同じく政府の壮大な嘘がばれた日本はどうなっただろうか。
まず、当時、西山記者のすっぱ抜きを後追いする社は一つも無かった。記者会見で密約の存在を質したりする記者もまったくいなかったと西山氏は言う。結果的に、国家機密を暴いた毎日新聞、とりわけ当時、同社の外務省記者クラブのキャップだった西山氏だけが矢面に立つこととなった。ペンタゴンペーパーをスクープしたニューヨークタイムズも、ニクソン政権が取った法的措置によって発行が差し止められていたが、ペンタゴンペーパーはワシントン・ポストを始めとする全米の新聞が後追いで内容を報じ続けたために、政府は嘘を隠し通すことができなくなっていた。強面のニクソン政権と言えども、アメリカ中の新聞をすべて差し止めることなどできるはずもなかった。
しかも、西山氏と西山氏に機密文書を渡した外務省の女性事務官を公務員法違反で起訴した検察が、起訴状の中で「密かに情を通じ」という表現で西山氏と事務官の間の男女関係にことさらに焦点を当てたことで、日本では西山氏の情報の入手手段に対する一斉攻撃が始まった。「沖縄密約=佐藤内閣が日本国民に対してアメリカとの合意内容について嘘の説明をしている問題」がいつのまにか「外務省機密情報漏洩事件」となり、気がつけば密約とはまったく関係のない「毎日新聞記者と外務省女性事務官の不倫スキャンダル」にすり替えられてしまったのだ。もはや日本には、密約や政府の嘘を問題視する空気感は残っていなかった。
それから4半世紀が過ぎ、アメリカで機密指定されていた沖縄返還交渉に関わる膨大な量の公文書の機密が解除されたことで、1990年代後半になって日米密約の存在が明らかになった。西山氏の報道内容が正しかったことも、初めてそこで裏付けられたが、時既に遅し。西山氏は裁判の一審で無罪判決を受けた1974年に毎日新聞を退社し、地元小倉に戻り家業の青果店を継ぐ選択を下していた。アメリカ側の公開文書によって密約の存在が明らかになった後、西山氏の名誉を回復するための国賠訴訟や密約の存在を確認するための情報公開請求訴訟などが提起されたが、裁判所はいずれもこれを退けている。アメリカ側の公式文書でその存在が確認された今となっても、日本政府は未だに密約の存在を正式には認めていないのだ。
アメリカではペンタゴンペーパーの存在を暴いたニューヨークタイムズのシーハン記者がピュリッツァー賞を受賞し、ニューヨークタイムズもその報道によって高級紙としての地位を確固たるものとした。その一方で、日本でほぼ同時期に政府の嘘を暴いた西山氏は、逮捕された上に筆を折りジャーナリスト活動を廃業せざるを得なくなった。この事件で社会から指弾された毎日新聞はそこから一気に部数を落とした挙げ句、事件から6年後の1977年には事実上の倒産をしている。また、アメリカではニクソン大統領がその後、辞任に追い込まれたが、一方の佐藤栄作首相は沖縄返還を実現したことが評価され、ノーベル平和賞まで受賞している。両国のこのギャップは一体何なのだろうか。
西山氏の情報入手方法の是非については、メディア論としては色々な議論があって然るべきだろう。また、西山氏が国会で政府を追及させるために、入手した機密情報の一部を当時の社会党の国会議員に渡したことも、仮に目的が公益的なものであったとしても、メディア倫理上、その是非は当然議論されて然るべきものだ。また、守秘義務を負っている公務員に機密を持ち出させてそれを報じた以上、公務員法違反(そそのかし罪)に問われることも覚悟はしなければならないだろう。しかし、それもこれも、その一方で、西山氏が暴いた政府の嘘がきちんと追求され、責任者がしかるべき責任を取らされるという大前提があればこその話だ。
西山氏の記事は密約のほんの一端を捉まえただけだった。西山氏はこれを「巨大な密約の尻尾を捕まえただけ」と表現する。しかし、例え尻尾でも、沖縄返還協定でアメリカ側が負担することになっていた原状回復費の400万ドル(当時のレートで約14億円あまり)を実は日本政府が負担し、国民には嘘の説明をして頬被りをしようとしていたことを白日の下に晒すものだったことに変わりはない。そして、実際には日本政府はアメリカとの間で沖縄の基地の自由使用の容認という、主権国家としては到底あり得ない密約まで結んでいたことが、後にこれもまたアメリカ側で公開された文書によって明らかになる。
なぜあの時日本は西山氏を見殺しにしたのか。西山氏の取材手法を非難したとしても、なぜ同時にそこで暴かれた密約をきちんと追求できなかったのか。その結果として、その後の日米関係はどのような「隷属の道」を辿ることになったのか。これは決して過去の話ではなく、今もわれわれ一人ひとりの喉元に突きつけられた匕首なのではないか。
沖縄が返還50周年を迎える今週、マル激はジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が福岡県の小倉に西山太吉氏を訪ね、西山氏とともに当時の日米関係と、その後、日本が歩んだ道をどう考えるかなどについて議論した。
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[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)] (2023年05月28日[日])
“茶番会見”、ヤラセ会見、世界に恥さらし…。茶番のG7議長国記者会見、ヤラセの議長国会見、情けなさ過ぎる。
『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の
核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判』
『●《「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁
でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!」の声が溢れるのも当然》』
リテラの記事【「総理、逃げるんですか」記者をバッシングする日本の後進性! 民主主義国では当然の質問、異常なのは記者クラブがグルの茶番会見】(https://lite-ra.com/2023/05/post-6278.html)によると、《しかし、いずれの記者からの質問に対しても、岸田首相は手元の紙をただ読み上げるだけ。ようするに、明らかに事前に記者から質問を集めて用意された答えを読むという“茶番会見”だったのだ。海外メディアも多く取材に訪れている場で、ヤラセの質疑応答を繰り広げる岸田首相、この茶番に手を貸す日本のメディア。まさに世界中に日本の後進性を晒すもので、恥ずかしいとしか言いようないが、しかし、ここで事件が起こった。4名の質疑応答が終わると、まだ挙手している記者がいるにもかかわらず、四方内閣広報官は会見の終了をアナウンス。岸田首相も壇上から降りようと背を向けたのだが、ある記者から「総理、逃げるんですか」と声が上がり、岸田首相がマイク前に再び戻って質問に答えざるをえなくなった。この「逃げるんですか」と声を上げた記者は、元朝日新聞記者で、現在は自ら立ち上げた独立メディア「Arc Times」編集長を務める尾形聡彦氏。》
尾形聡彦さんのつぶやき(https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1661000947013935104)によると、《日曜の岸田首相会見でなぜ、私が「逃げるんですか」と問いかけたのか。その動画を先ほどアップしました。会見中に最前列の中央で挙手し続けましたが無視され、終了時に「事前に決まっていた社だけではなく、質問させて欲しい」「核軍縮ビジョンについて聞きたい」などと7度呼びかけましたが無視され、さらに首相が帰ろうとしたので「逃げるんですか」と問いかけました。岸田氏はようやく回答しました…》(午後10:27 2023年5月23日)。続きはリンク先を。
それを受けて、望月衣塑子さんのつぶやき(https://twitter.com/ISOKO_MOCHIZUKI/status/1661239970609381376)によると、《私もこの会見にArc Times記者として参加していたが、他の記者の挙手がほとんどないのが気になった》、《どの記者が指され、何を質問するのか事前に決まっているなら「挙手は無駄だ」ということだろう》(午後2:17 2023年5月24日)。こちらも、続きはリンク先を。
アベ様や元最低の官房長官・ガースーオジサンらによる、唯一成功した〝政〟である《メディアコントロール》。《事前に決まっていた社だけ》《何を質問するのか事前に決まっている》《挙手は無駄だ》《ヤラセの質疑応答を繰り広げる》《首相と記者クラブがグルになった異常な馴れ合い状態》《〈…事前質問式・更問いなしの記者クラブに慣れ切った日本〉》、なんという情けなさ…。(リテラ)《まさに世界中に日本の後進性を晒すもので、恥ずかしいとしか言いようない》。一体どんな議長国記者会見? 《メディアコントロール》はさらに深化してしまっている。(リテラ)《国際的には民主主義の国の記者として「当たり前」の態度だったにもかかわらず、それがこの国では非難の対象となる──。しかも、岸田政権では、総理会見を骨抜きにした安倍政権や“パンケーキと恫喝”でメディアを懐柔した菅政権以上に、記者会見の場は最悪の状態に陥っている》、《不条理な会見の制限をかけられても言われるがまま、海外に発信されるサミット後会見でさえ出来レースの質疑応答を繰り広げる大手メディア。そうした報道を見続けてきた結果、ニュースの受け取り側である市民までもが本来あるべき記者の責務を「礼儀を守ること」だと考えているとすれば、もはやこの国は民主主義国として終わっているのではないだろうか》。
『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》』
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【https://lite-ra.com/2023/05/post-6278.html】
「総理、逃げるんですか」記者をバッシングする日本の後進性! 民主主義国では当然の質問、異常なのは記者クラブがグルの茶番会見
2023.05.23 11:55
(議長国記者会見(首相官邸HPより))
広島で開催されていた主要7カ国首脳会議(G7サミット)が閉会した。岸田文雄首相は「世界の政治のリーダーに被爆の実相に触れてもらうことについて、大きな成果を上げることができた」と成果を強調し、話題は解散総選挙に移っている。
いったい、何が「大きな成果を上げた」だ。実際、被爆地・広島で実施されたにもかかわらず、G7初の独立首脳文書「広島ビジョン」では「核抑止」論を肯定、正当化してしまった。これには2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のダニエル・ホグスタ暫定事務局長が「危険ですらある内容」「期待外れ」と言及。被爆者であるサーロー節子さんは「広島まで来てこれだけしか書けないかと思うと、胸がつぶれそうな思い。死者に対して侮辱。死者に対して大きな罪だった」と語り、平岡敬・元広島市長も「岸田首相が、ヒロシマの願いを踏みにじった」と言及するなど、批判が高まっている。
しかし、こうした批判の声は、とりわけテレビでは大きく取り上げられることもないまま、「各国首脳が原爆慰霊碑へ 歴史的な瞬間」など、成果を前面に出した報道に終始。その結果、「サミットは大成功」「岸田首相がリーダーシップを発揮」「「核兵器のない世界」に向けて国際的な機運が高まる」などと評価が集まり、読売や毎日新聞の世論調査では前回よりも支持率が急上昇している。
しかも、かつてない「岸田フィーバー」が起こるなかで、記者会見での記者の質問にバッシングが巻き起こる事態となっているのだ。
それは、岸田首相が閉会後におこなった議長国記者会見でのこと。記者会見は30分間と予定されていたが、冒頭から約23分にわたって岸田首相が発言。つづけて記者からの質問時間となり、四方敬之・内閣広報官が時事通信とNHK広島放送局の記者、海外メディア記者2名の計4名を指名。しかし、いずれの記者からの質問に対しても、岸田首相は手元の紙をただ読み上げるだけ。ようするに、明らかに事前に記者から質問を集めて用意された答えを読むという“茶番会見”だったのだ。
海外メディアも多く取材に訪れている場で、ヤラセの質疑応答を繰り広げる岸田首相、この茶番に手を貸す日本のメディア。まさに世界中に日本の後進性を晒すもので、恥ずかしいとしか言いようないが、しかし、ここで事件が起こった。
4名の質疑応答が終わると、まだ挙手している記者がいるにもかかわらず、四方内閣広報官は会見の終了をアナウンス。岸田首相も壇上から降りようと背を向けたのだが、ある記者から「総理、逃げるんですか」と声が上がり、岸田首相がマイク前に再び戻って質問に答えざるをえなくなった。
この「逃げるんですか」と声を上げた記者は、元朝日新聞記者で、現在は自ら立ち上げた独立メディア「Arc Times」編集長を務める尾形聡彦氏。尾形氏は米ワシントン特派員としてホワイトハウス取材の経験もあり、これまでも日本の記者会見のあり方に疑義を呈してきた人物だ。
おそらく、尾形氏は首相と記者クラブがグルになった異常な馴れ合い状態に、一石を投じようとしたのだろう。
ところが、ネット上では、この尾形氏へのバッシングが巻き起こっている。
■「逃げるんですか」と質問した記者がバッシングされる異常 民主主義国家なら当たり前なのに
たとえば、記者会見のこの一幕を伝えた毎日新聞の記事が転載されたYahoo!ニュースのコメント欄では、7000件を超えるコメントが殺到。「逃げるんですか」と声を上げた記者に対するバッシングが巻き起こっているのだ。
〈こういう言い方しかできないのはどこの記者だろう。〉
〈記者が自分本位でどうするんだ?〉
〈この記者はKYだ。何様だと自分を思っているのだ。言葉遣いがひどい。相手は一国の首相である。言葉遣いを一から勉強し直した方が良い。これに対して岸田首相は戻る義務もないのにわざわざ戻って誠実に答えていた。〉
〈逃げるんですか?っていう前に、誰に物を言うてんの??って話だがな。時間が決まった中で要点を絞って話したんだからそれ以外何があるのか??政治も腐ってるけど、それを監視し疑問を投げ掛けるメディアも腐ってる。〉
〈予定時間を過ぎた首相に向かって「逃げるんですか?」なんて、記者の都合からの上から目線で総理大臣のスケジュールを汲んでいないし、非常に失礼で傲慢な姿勢。岸田総理もよく怒らなかったと思うよ。〉
〈こういう場での記者会見でまで、逃げるのかという発言をする記者の品性を疑う。〉
「言葉遣いがなっていない」「空気を読め」「非常に失礼で傲慢」……安倍政権下でもこうした声が上がってきたが、ネトウヨに人気が広がらない岸田政権では異例の記者バッシングと言っていい。しかもその内容は、相も変わらずいずれも的外れな批判ばかり。「予定時間が過ぎていたのに」などと言うが、そもそもG7サミット閉会後の議長国記者会見という重要な場で記者からの質問時間を10分しかセットしていない時点で「逃げている」のは事実だ。にもかかわらず、質問を打ち切ろうとした岸田首相ではなく、記者のほうがここまで叩かれるとは……。海外からみれば、これこそが異常というものだろう。
実際、このヤフコメの異常な批判の声に対し、アカデミック・ジャーナリストである柴田優呼氏は自身のTwitterで〈この質問形式は、多くの民主主義国で一般的〉とし、〈米国では、記者が叫んで大統領に質問。事前質問式・更問いなしの記者クラブに慣れ切った日本で異例なだけ〉と解説。さらに、神田外語大学特別専任講師であるジェフリー・J・ホール氏も、〈多くの右派ネットユーザーはルールを守っていないとして同氏を非難しているが、この種の質問は多くの民主主義国家でよくあることだ〉〈大統領がこれらの質問に答える場合もあれば、答えない場合もある。しかし、質問しようとした彼らを責める人はほとんどいません〉と投稿している。
■コロナ5類移行でイベントの人数制限撤廃しておきながら、官房長官記者会見はいまだ人数制限継続
国際的には民主主義の国の記者として「当たり前」の態度だったにもかかわらず、それがこの国では非難の対象となる──。しかも、岸田政権では、総理会見を骨抜きにした安倍政権や“パンケーキと恫喝”でメディアを懐柔した菅政権以上に、記者会見の場は最悪の状態に陥っている。
というのも、新型コロナの感染症法上の分類を5類に引き下げ、イベントの人数制限をなくし声出し応援も可能にしたというのに、平日に午前と午後の2回開かれる官房長官の記者会見は、いまだに「感染防止対策」と称して人数制限を継続。コロナ前は会場に100席が設けられ、人数制限もなかったというのに、現在は43席しかない状態なのだ。その上、首相会見では質問ができなかった社に書面回答をおこなってきたが、官邸報道室はそれも取りやめると内閣記者会に通告している。
だが、情けないのは、首相会見および官房長官会見の主催であるはずの内閣記者会の姿勢だ。〈内閣記者会は人数制限と書面回答廃止に関する官邸報道室からの通告に対し、再三にわたり再考を求めた〉(東京新聞5月9日付)というが、このような岸田政権の理不尽な態度に対し、本来なら官房長官会見をボイコットしてでも抵抗すべきだ。ところが、そうしたアクションも起こさず、人数が制限された会見を引き続き実施しているのである。
不条理な会見の制限をかけられても言われるがまま、海外に発信されるサミット後会見でさえ出来レースの質疑応答を繰り広げる大手メディア。そうした報道を見続けてきた結果、ニュースの受け取り側である市民までもが本来あるべき記者の責務を「礼儀を守ること」だと考えているとすれば、もはやこの国は民主主義国として終わっているのではないだろうか。
(編集部)
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[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)] (2023年05月23日[火])
G7広島サミットが終わった。虚しい結果だ。
「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…。
『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止
条約の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン』
『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》』
核兵器禁止条約、どの国がまずは最初に批准すべきだったでしょうか? 「加害者性」を薄め、さんざん「被害者性」を前面に押し出してきのに…。独自の路線、「橋渡し役」はどうしたのですかね? G7サミット議長国として、キシダメ首相自身の選挙区「ヒロシマ」で開催しておきながら、(サーロー節子さん)《自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器を非難するばかりの発信を被爆地から》してしまった。(政界地獄耳)《内容は核保有・核依存を肯定したもので、いわば被爆地・広島や広島市民を否定したと取られても仕方あるまい》、《(ICAN)暫定事務局長・ダニエル・ホグスタは日本は「ある意味、核保有に加担している」と批判》。
沖縄タイムスの【[社説]G7と核軍縮 遠のく「核のない世界」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1155550)によると、《先進7カ国首脳会議(G7サミット)は、核保有国(米、英、仏)3カ国と、「核の傘」に頼る非核保有国(日、独、伊、カナダ)4カ国で構成される。米国は原爆を投下した国で、議長国の日本は世界で唯一の戦争被爆国。日米は強固な同盟関係にある》。
(川崎哲さん)《成果文書は「失敗」と酷評。「被爆地が踏みにじられた。深く失望し、憤りを感じる」と批判》。
川田篤志記者による、東京新聞の記事【「被爆地が踏みにじられた」 核廃絶を求めるNGO・ICANの川崎哲氏が挙げた広島ビジョンの問題点】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251475)によると、《21日閉幕した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では、被爆地・広島から「核なき世界」に向けた実効性を伴う発信があるかが注目された。2017年にノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の国際運営委員を務める川崎哲 (あきら) 氏は、首脳らが「被爆の実相」に触れたことは一定の評価をしつつ、成果文書は「失敗」と酷評。「被爆地が踏みにじられた。深く失望し、憤りを感じる」と批判している。(川田篤志)》。
サーロー節子さんも、「市民の声を聞いていない」「文書の文言から首脳の鼓動も体温も感じない。あの場で何を見て、感じたのかを一切非公表とし、広島に来た意義はあったと言えるのか」「長年、各国が言っていることばかり。核兵器を肯定しようとする限り、廃絶につながる新味のある核軍縮提案は打ち出せない」と。
東京新聞の記事【「サミットは大きな失敗」 被爆者サーローさんが批判】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251440)によると、《広島で被爆し、カナダを拠点に核兵器廃絶を訴えている被爆者のサーロー節子さん(91)は21日、広島市で記者会見し「G7広島サミットは大きな失敗だった。首脳たちの声明からは体温や脈拍を感じなかった」と批判した》。
金崎由美記者による、中國新聞の記事【サーロー節子さん、G7の広島ビジョンは核兵器の肯定「被爆地からの発信許されない」】(https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/308507)によると、《「自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判した。サーローさんは帰国前から、サミットに関与する市民社会のグループによる政策提言に注目。核兵器禁止条約の締約国との協働などを求める内容だったが、「岸田文雄首相は提言書を直接受け取ったのに、広島ビジョンでは全く無視されている。市民の声を聞いていない」と憤った。人間として原爆資料館の展示遺品や原爆慰霊碑と向き合うよう訴えてきた、G7首脳の平和記念公園(中区)訪問も疑問視。「文書の文言から首脳の鼓動も体温も感じない。あの場で何を見て、感じたのかを一切非公表とし、広島に来た意義はあったと言えるのか」と話した。核不拡散を巡り賛同できるくだりもあるとしつつ、「長年、各国が言っていることばかり。核兵器を肯定しようとする限り、廃絶につながる新味のある核軍縮提案は打ち出せない」と言い切った。(金崎由美)》。
「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…しかし、プーチン氏以上にニッポンにとっても大きな《痛手》。ウクライナに〝武器〟供与するし、一体どこが平和国家なのかね。
常盤伸記者による、東京新聞の記事【G7広島サミットがプーチン大統領にとって痛手となった理由とは? プロバガンダに広島を利用してきた過去】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251546)/《ウクライナのゼレンスキー大統領やインドなどグローバルサウス諸国の首脳も参加した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)はロシアによる核の恫喝(どうかつ)を非難し、ロシア包囲網を強化した。プーチン大統領は、米国の非人道性を強調するプロパガンダ(政治宣伝)に広島の原爆被害を利用してきただけに、被爆地広島でのサミットを苦々しく受け止めているだろう。(編集委員・常盤伸)》。
「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…《核保有・核依存を肯定》。カルトとヅボヅボな自民党などには核兵器保有論者までいる始末。「核シェアリング」!?、アホかっ。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/G7広島サミットの建前と現実…ゼレンスキー解散は消えたか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202305230000076.html)によると、《広島サミットとは何だったのか。空前の警備に世界の首脳が集い、首相・岸田文雄は「我々の子どもたち・孫たち・子孫たちが核兵器のない地球に暮らす理想に向かって、1歩1歩、現実的な歩みを進めていきましょう」と発言、G7首脳宣言では「核兵器のない世界という究極の目標に向け取り組みを強化する」がうたわれたものの、内容は核保有・核依存を肯定したもので、いわば被爆地・広島や広島市民を否定したと取られても仕方あるまい》。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/251475】
「被爆地が踏みにじられた」 核廃絶を求めるNGO・ICANの川崎哲氏が挙げた広島ビジョンの問題点
2023年5月22日 06時00分
(平和記念公園で記念撮影に納まるG7首脳ら。後方は
原爆ドーム=19日、広島市中区で(代表撮影))
21日閉幕した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では、被爆地・広島から「核なき世界」に向けた実効性を伴う発信があるかが注目された。2017年にノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の国際運営委員を務める川崎哲 (あきら) 氏は、首脳らが「被爆の実相」に触れたことは一定の評価をしつつ、成果文書は「失敗」と酷評。「被爆地が踏みにじられた。深く失望し、憤りを感じる」と批判している。(川田篤志)
◆原爆資料館の視察を完全非公開に
サミット初日の19日、G7首脳は史上初めてそろって原爆資料館を視察。8歳で被爆した小倉桂子さん(85)と面会して証言を聞くなど40分滞在した。川崎氏は、7年前のオバマ米大統領(当時)の滞在が10分間だったことを踏まえ「十分に長いとは言えないが意義はあった」と評価する。
ただ、日本政府は自国の核抑止政策への影響を懸念する核保有国の米英仏に配慮し、視察を完全非公開とした。メディアの館内取材を認めず、どんな展示品を見たかの詳細も非公表で、首脳らが視察を通じて感じたことや表情は伝わってこなかった。川崎氏は「なぜ隠すのか。政府の写真公開もない。被爆者と会うのが悪いことのようで、被爆者に失礼だ」と怒り、政治指導者の発信としては不十分だったと指摘する。
◆やらないための言い訳ばかり
さらに問題視するのは、G7首脳として初めてまとめた核軍縮に関する「広島ビジョン」と首脳声明という二つの成果文書だ。
19日発出の広島ビジョンでは、核兵器のない世界を「究極の目標」と位置付けたものの、中ロへの対抗を念頭に「全ての者にとっての安全が損なわれない形で」「責任あるアプローチを通じて」などの条件を付けた。「やらないための言い訳を並べ、核廃絶を達成するという政治的意思がない」と分析する。
原爆資料館の視察や、被爆者の証言を反映した記述も見当たらない。被爆の実相に触れた一連の行事を最初の日程に組み込んだにもかかわらず「被爆の実相と文書が断絶している。被爆地が踏みにじられた感じだ」と批判する。
◆廃絶の約束も、非人道性への言及もなし
(ICANの川崎哲氏)
核軍縮・不拡散に向け、広島ビジョンは核拡散防止条約(NPT)を基礎とすることを強調したが、NPTの過去の合意文書に明記されていた「核兵器の廃絶」の約束は盛り込まなかった。
川崎氏が最も注目していた核兵器の非人道性への言及もなく、核兵器禁止条約にも触れなかった。中ロを非難する一方でG7の核保有は「侵略を抑止するもの」と正当化しており、川崎氏は「自分たちは防衛目的だからいいんだという開き直りがある」とみる。
20日に公表された首脳声明は全40ページのうち、核軍縮の内容は1ページ分もなく、広島ビジョンの内容を踏襲しただけ。川崎氏は「成功か失敗かといえば失敗だ。政治的に何も約束していない。首脳たちに再考を促したい」と強調した。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/251440】
「サミットは大きな失敗」 被爆者サーローさんが批判
2023年5月21日 18時59分 (共同通信)
(記者会見する被爆者のサーロー節子さん
=21日午後、広島市)
(G7広島サミットで記念写真に納まる(左4人目から)
バイデン米大統領、岸田首相、ウクライナのゼレンスキー
大統領ら各国首脳=21日午前、広島市(代表撮影))
広島で被爆し、カナダを拠点に核兵器廃絶を訴えている被爆者のサーロー節子さん(91)は21日、広島市で記者会見し「G7広島サミットは大きな失敗だった。首脳たちの声明からは体温や脈拍を感じなかった」と批判した。「原爆資料館で何を感じ、何を考えたのか。その声を聞きたかった」とも指摘した。
被爆者らは核保有国や「核の傘」の下にある日本などに核兵器禁止条約参加を求めてきたが、G7の共同文書「核軍縮に関する広島ビジョン」などで条約への言及はなかった。サーローさんは「声明には何も新しい内容がなかった」と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領の出席に関して「武器支援のことばかりで、話し合いによる解決策が聞こえてこない。広島でそうした話をされるのはうれしくない」と複雑な心情を吐露した。
サーローさんは13歳の時、爆心地から約1・8キロの学徒動員先で被爆。姉や4歳のおいたち親族と、多くの級友が犠牲になった。
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202305230000076.html】
コラム
政界地獄耳
2023年5月23日7時18分
G7広島サミットの建前と現実…ゼレンスキー解散は消えたか
★広島サミットとは何だったのか。空前の警備に世界の首脳が集い、首相・岸田文雄は「我々の子どもたち・孫たち・子孫たちが核兵器のない地球に暮らす理想に向かって、1歩1歩、現実的な歩みを進めていきましょう」と発言、G7首脳宣言では「核兵器のない世界という究極の目標に向け取り組みを強化する」がうたわれたものの、内容は核保有・核依存を肯定したもので、いわば被爆地・広島や広島市民を否定したと取られても仕方あるまい。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領の参加で西側の結束、決起大会となり、広島で開いた意味は薄れた。ことに議論がウクライナへの武器供与など武器支援など前段の首脳宣言と逆の議論が進んだことで、ブラジルのルラ大統領などの発言が対ロシア圧力一辺倒の議論の中、光るものになった。
★岸田の政治活動の絶頂と言える広島でのサミット。先の大戦の戦勝国が広島で献花を行い平和記念資料館や被爆者との面会と外交的演出はできたものの国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)暫定事務局長・ダニエル・ホグスタは日本は「ある意味、核保有に加担している」と批判。岸田の遠縁で被爆体験を語り核兵器廃絶を訴え、ノーベル平和賞を受賞したサーロー節子は「G7広島サミットは大きな失敗だった。声明には何も新しい内容がなかった。首脳たちの声明からは体温や脈拍を感じなかった」と批判した。まさにその通りで「建前と現実は違うんだよ」を体感させられた3日間だった。
★この政治外交ショーのおかげか、20、21両日に読売新聞が行った世論調査で56%、毎日新聞も45%と内閣支持率は高騰。政治部は「さあ選挙だ、解散だ」と大いにあおるが、21日に行われた東京・足立区議選は19人を擁立した自民党がベテランを含む現職5人、新人2人の計7人が落選となった。ゼレンスキー解散は消えたとみるべきだろう。(K)※敬称略
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『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」』
『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…』
『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を』
『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
…自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない』
『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」』
『●核兵器禁止条約…核発電「麻薬」中毒者への忠告、
近衞忠煇氏「実際にはそれしか選択肢はないのです」』
『●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」
…アベ様の辞書には「倫理」無し』
『●「核廃絶の訴えは政府だけの役割ではない」…
とは言え、そこに居るべき国が居ない恥ずかしさ』
『●核兵器禁止条約不参加で、「どこの国の総理ですか」な
アベ様の「わが国のアプローチ」とやらは一体全体?』
『●「核なき世界」の足を引っ張る、平和を希求しないアベ様は、
よくノコノコと「あいさつ」に行けるモノだ…』
『●ささやかな核兵器廃絶の願い…高校生の言論封殺:
アベ様のメンツを守るための外務省の横やりという大愚』
『●「核兵器禁止条約」…「核なき世界」への
その先頭を走るべきアベ様やニッポン政府は一体何をしていたの?』
『●「核の傘」の下のニッポン…オーストリア軍縮大使
「世界で唯一の被爆国として特別な役割がある」』
『●ICAN・フィン氏、「核の傘」による核抑止は「神話だ。
…時代遅れの政策を継続していることこそ脅威」』
『●トランプ氏「学校の先生たちを銃で武装させる」…
アベ様は「戦争できる国」になり、「銃を持った善人」に』
『●《非核三原則や日本の憲法9条がハメネイ師から
高い評価を受けたとの一部情報もある》…なぜ主張しないの?』
『●(マハティール首相)「日本は核兵器が使われた際の
悲惨さを知っている」はずなのに、アベ様ときたら核兵器保有論者』
『●適菜収さん【それでもバカとは戦え】…《われわれ日本人が目指すべき
なのは「核兵器のない世界」の前に「安倍のいない世界」である》』
『●「核兵器なき世界」は未だに………自公お維を直接的に支持している
方々、選挙にも行かず眠り猫に徹している間接的支持者の皆さんの責任』
[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑] (2022年09月14日[水])
断固国葬反対、国葬儀反対。違憲にも憲法53条を無視し、国会も開かず、国葬か国葬儀か知らんが(少なくとも「国葬」ではないが、そう思い込ませようとキシダメ氏はしている)、閣議決定だけで実施しようとする非民主主義な進め方。非民主国家、独裁国家。人治主義国家。アベ様的デタラメさを見事に《継承》。
日刊ゲンダイの【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/「国葬」ではなく「国葬儀」でも、岸田首相は信用できない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311293)によると、《結論から書く。今月27日に予定されている安倍晋三元首相の“国葬”は、正式な「国葬」ではない。ハッキリ別のものなのだ。…今回だって、どんな誘導が待ち受けているかもわからない。“国葬”に反対する人間は「もう黙ってろ」とツイートした自民党の北海道議がいる。かの権力集団の、これぞ卑しくも悲しい本質ではなかろうか。私たちは自由な魂を湛えた主権者だ。心まで支配される臣民などでは絶対にない。断じて。》
自民党の北海道議・道見泰憲氏《“国葬”に反対する人間は「もう黙ってろ」》…。
キシダメ首相がアベ様の国葬を強行すれば、結果として統一協会が洗脳に悪用することになる。被害者が増えるだけだ。また、アノ酷い閉会中審査でも、キシダメ首相の挙げた理由《②経済や外交での実績》って何? ドアホノミクスや消費税増税などで、いま日本の経済はどうなってます? 生活は? アベ様の害交・害遊で何の成果が? 総理在任期間が長いから、何だというのか。数多のアベ様案件に何の責任も取っていない。
同コラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/岸田政権の国葬強行に、責任ある野党は何をしなければならないのか?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311311)によると、《国葬(儀)の判断根拠は岸田首相によれば、①総理在任期間が憲政史上最長の8年8カ月であること ②経済や外交での実績 ③各国が弔意を表明 ④選挙運動中の非業の死の4点を挙げた。まず①と②について、9月9日に行われた閉会中審査で、立憲民主党の泉代表が、それなら当時の「最長」でノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作氏はなぜ国葬ではなかったのかと問うた。岸田首相は「そのときどき、その都度、政府が総合的に判断」と答弁したが、これでは議論にならない。国の政策には一貫性が必要だ。それが変わる時はその説明が求められる。それを「そのときどき、その都度」変わるものだと言い放ってしまえば、そもそも国会での議論など必要なくなってしまう。…逆にこう問いたい。仮に、安倍元首相が旧統一教会と全く関係を持たず、選挙における票の差配などをしていなかったとして、それでも今回の事件は起きたのか? そう考える人は極めて少数だろう。つまり、旧統一教会と関係のあった自民党国会議員の筆頭に元首相がいなければ、少なくとも元首相が狙われることはなかったと考えるのが自然だ。…岸田政権は国葬を強行するだろう。その手法はまさに安倍元首相のそれで、結果的にこの政権を葬る儀式となるかもしれない。しかしそれで終わらないかもしれない。日本の民主主義を葬り去る儀式にもなり得るからだ。なぜなら民主主義とは、決定にあたって、それによって影響を受ける人びとが参加するシステムだからだ。その場が国民の代議機関である国会だ。有権者が選んだ議員の国会での議論を経ずに重要な決定が行われる国を民主国家とは呼ばない。責任ある野党は何をしなければいけないのか? これを真剣に考えなければいけない。普通に考えれば、非民主的に決まった儀式とは関わりを持たないということだろう》。
野党第一党党首が「国葬に出席するかどうかまだ決めかねている」と言っているようでは、センスがなさ過ぎる。
「憲法くん」・松元ヒロさんの弁舌。「こんな人たちと言われているみなさんは、負けるはずはない」。
レイバーネットの記事【「15%の国民が声を上げたら国は変わる」/松元ヒロさんが大弁舌】(http://www.labornetjp.org/news/2022/0908hokoku)によると、《ヒロさんはつづけた。「15%が声を上げれば変えられます。こんな人たちと言われているみなさんは、負けるはずはない。声を上げれば国葬を止めることができます。国葬をフンサイしましょう!」と呼びかけると、聴衆は万雷の拍手で応えた》。
『●統一協会汚染議員一掃…《支持者こそが提言しなければならない善後策
…あれだけ奉り続けた…元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》』
『●斎藤貴男さん《安倍政治の最大の罪は、民主主義を完全に形骸化し、
日本社会を根底から腐らせたこと…》《ネポティズム》《冷笑主義の蔓延》』
『●《〈関連団体とは存じ上げませんでした〉…「統一教会の何が問題
なのか正確に承知していません」…しらじらしいにも程がある》お維』
『●悍ましい構図…さらには、アベ様が票の差配までするほどズブズブ
ヅボヅボだった訳ですが、そんな自民党に投票するとはねぇ…』
『●統一協会…《自民党の政策決定や政権運営にどのような影響があった
のか、真相を解明して再発防止策を講じる》べきなのに、全くその気無し』
『●憲法53条…《本来国会は開かなければならないが、安倍内閣では
その要求を無視し続けていたことがある。岸田政権も応じる気がない》』
『●《自民党右派…政界の右派のみならず、それを支える日本最大の右派
改憲団体、日本会議など》も統一協会と《「蜜月」関係を築いてきた》??』
『●統一協会が《法令に反するなどの例》は山のようにある訳で、《実体が
変わらないのに、名称を変えることはできない》ことに何の問題?』
『●第2次キシダメ改造内閣の悲惨な船出 ―――― 統一協会非汚染者
による組閣や役員人事もままならない、ズブズブヅボヅボな自民党…』
『●《安倍元首相の側近で、安倍派内ではポスト安倍の一番手》だった
萩生田光一政調会長は加計学園問題等だけでなく、やはりヅボヅボだった…』
『●《保守の安倍が反日カルトとつながった》? 《保守ではなく、反日の
エセ保守…支持してきたのは新自由主義勢力と政商とカルトの複合体》』
『●【適菜収 それでもバカとは戦え/戦後を代表する“ホラ吹き”安倍
元首相の「思い出に残るデマと嘘」】…息吐く様にウソをつくアベ様』
『●《他人の不幸に付け込み…壺などを売りつけ、信者の家庭を破壊する
カルト教団に「信教の自由」などないことを、メディアは自覚すべき》』
『●統一協会事件と教育破壊…《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相
の系譜の酷さ…《下村博文、馳浩、松野博一、…柴山昌彦、萩生田…》』
『●票の差配をするほどズブズブヅボヅボなアベ様という壺の蓋…《壺の蓋が
吹っ飛んで…中から…熟成された汚物が出てくる、出てくる…》』
『●《この国の為政者たちが誰を見て誰のために政治をやっているのか、
憲法改定をはじめとする諸政策が目指す方向性とも深くかかわっている》』
『●《元首相が殺害されて以降の岸田氏は権力欲の権化だ。統一教会で大揺れ
の政局に乗じて…国民支配をもくろむ。…民意ごとき屁でもない…》』
『●《自慢の「聞く力」とはなんだったのかと思わせるほど、国民世論はまる
で耳に入っていないし、いわんや「バカ」呼ばわりまでしてバカ》なの?』
『●《7月に…安倍晋三元首相の葬儀に陸上自衛隊の儀仗隊が参列…防衛相の
指示で行った…。当時の防衛相は安倍氏の実弟の岸信夫氏だった》』
『●予備費…《財政民主主義は、国会での議論や議決のない税金の使い方を
防ごうと憲法からタガをはめているものだ。国葬への支出はこれに反する》』
『●《「信教の自由」は無制限ではない…。外形的に法に触れる行為や
反社会的行為があれば、制裁を受けるのは当たり前です》(南野森さん)』
『●《国葬業務の入札…政府は「適正な手続き」を強調するが…桜を見る会
では内閣府が入札公告前にムラヤマと打ち合わせをしていたことが発覚》』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311293】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
二極化・格差社会の真相
「国葬」ではなく「国葬儀」でも、岸田首相は信用できない
公開日:2022/09/14 06:00 更新日:2022/09/14 06:00
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(“言葉の綾”を巧みに操作(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ)
結論から書く。今月27日に予定されている安倍晋三元首相の“国葬”は、正式な「国葬」ではない。ハッキリ別のものなのだ。
この問題をめぐる閉会中審査が8日にあり、岸田文雄首相が「国葬儀を行うことが適切だ」と強調した。銃撃事件後6日目の記者会見の時のような、「国葬儀、いわゆる国葬」などという紛らわしい表現ではなくなっている事実に注目されたい。
どう違うのか。国葬とは①国の意思により、②国費をもって、③国の事務として行う葬儀をいう。国の意思が要件なら当然、立法・司法・行政の3権の合意が必要だ。1975年の佐藤栄作元首相死去の際、吉国一郎内閣法制局長官が三木武夫首相(いずれも当時)に示した見解で、現在も踏襲されている(同法制局「憲法関係答弁例集<天皇・基本的人権・統治機構等関係>」、2017年)。
しかるに岸田政権は今回、閣議決定だけで“国葬”を決めた。「国の儀式」に関する事務は内閣府が、と定めた内閣府設置法第4条3項33号を持ち出しつつ、特に根拠法のいらない「国の儀式」をメーキャップ。「国葬」に「儀」の字を足して、「いわゆる国葬」と呼んだところが、ああら不思議、国民の大多数が本物の「国葬」だと思い込んでしまいましたとさ。野党もマスコミも最近まで見抜けずにいた。私も例外になれなかった。
ともあれ「国葬儀」は、行政権のみによる独善の塊イベント以上でも以下でもない。とすればこれも当然、国民が弔意を強制・要請される筋合いもあり得ない道理だ。
なあんだ、と拍子抜けすることなかれ。問題はこの間、国会での説明を拒み続けていた岸田政権の姿勢だ。しかも、それは昨日、今日に始まったことではないのである。
実は1967年の、戦後唯一の“国葬”とされている吉田茂元首相の場合も、法的には「国葬儀」でしかなかった。衆議院法制局が先月の野党国対ヒアリングで明らかにした。それでも当時の佐藤栄作政権は当日、官公庁の職員を早退させ、国公立の学校を半休にさせた上、民間の学校や企業、一般家庭にもこれに倣うよう要請していたという。
今回だって、どんな誘導が待ち受けているかもわからない。“国葬”に反対する人間は「もう黙ってろ」とツイートした自民党の北海道議がいる。かの権力集団の、これぞ卑しくも悲しい本質ではなかろうか。
私たちは自由な魂を湛えた主権者だ。心まで支配される臣民などでは絶対にない。断じて。
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【http://www.labornetjp.org/news/2022/0908hokoku】
「15%の国民が声を上げたら国は変わる」/松元ヒロさんが大弁舌
「15%の国民が声を上げたら国は変わる」〜松元ヒロさんが大弁舌
→動画(神田香織・松元ヒロ 8分)
【安倍「国葬」やめろ!院内大集会(神田香織・松元ヒロ)&官邸前行動】
(https://www.youtube.com/watch?v=SYTYNNvYUy0&feature=youtu.be)
<安倍「国葬」やめろ!市民行動>の第三弾として、9月8日午後、院内大集会&官邸前行動が行われた。会場の参議院会館大講堂は、300人の参加者で埋め尽くされた。呼びかけ人の鎌田慧・神田香織・松元ヒロ・中垣克久による痛烈な国葬批判に会場は沸いた。また共産(伊藤岳)・社民(福島みずほ)・立憲(辻元清美)の議員も参加した。同時刻には衆院議院運営委員会が開かれ、岸田首相が国葬実施の説明などをしていたが、議員からは政府への批判が集中した。
「弔意を強制しないと言っているが、実際には府省庁に対して弔旗の掲揚や黙とうを強制していて、もっと広がる危険がある」(伊藤議員)、「安倍元首相の功績として長い首相在任が上げられているが、悪夢の8年ではなかったか」(福島議員)など。辻元氏が会場に現れると大きな拍手が起きた。曖昧な立憲の立場が問われているが、辻元氏は明確に国葬反対を訴えた。
2時間に及ぶ全体のスピーチで強調されたのは、国葬が法的根拠がないこと、憲法19条「思想信条の自由」を侵すものであること、旧統一教会との癒着の中心人物であった安倍が賛美されることはありえない、ということだった。
松元ヒロさんは、この日は30分近くに及ぶ「大弁舌」を行い、会場は笑いと怒りに包まれた。いくつも「ネタ」があったが、なんといっても「15%の国民が声を上げたら国は変わる」という話が印象的だった。ジャーナリスト伊藤千尋氏の本が元だそうである。それは、ルーマニアのチャウシェスク独裁政権が倒れるときの話だった。独裁政権の支持を固めるために政権が主催した1万人集会での出来事。チャウシェスクの演説が終わりかけたとき、一人の技師が逮捕覚悟でやむにやまれず「この人殺し!」と叫んだ。一瞬静まりかえったあと、あちこちから「そうだ、そうだ」の声が上がった。「この嘘つき野郎!」の声も上がった。チャウシェスクの演説は中断され、集会は流れた。そして、その4日後に政権が倒れたという。
ヒロさんはつづけた。「15%が声を上げれば変えられます。こんな人たちと言われているみなさんは、負けるはずはない。声を上げれば国葬を止めることができます。国葬をフンサイしましょう!」と呼びかけると、聴衆は万雷の拍手で応えた。
その後、参加者は官邸前に移動し「国葬反対」の声を直接、首相官邸に届けた。マスコミの関心も高くカメラの放列のなか、呼びかけ人や市民のアピールが続いた。官邸前集会には500人(主催者発表)が参加した。(M)
↓この日もさまざまなプラカードが掲げられた
………
Last modified on 2022-09-09 07:58:47
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[『放射線を浴びたX年後』(http://x311.info/part1.html)↑] (2022年04月17日[日])
東京新聞の【<社説>週のはじめに考える 「橋渡し役」と言うならば】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/170885?rct=editorial)。
《悲願の「核なき世界」へと、ヒロシマ、ナガサキの被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止条約の発効から一年余。あの門出に垣間見えた希望の光も、この戦禍でまた風前の灯(ともしび)でしょうか。核保有大国がよもや現実の戦線で「核使用」の恐怖を振りかざすとは。世界を凍らすロシアの蛮行が止まりません。結局、その裏に浮かび出たのは冷戦後、保有国の主導に任せた核軍縮がいかに「幻想」だったか、ということです。互いに角突き合わす抑止力の一角が一国の勝手で崩れたとたん、世界は核危機の崖っぷちです》。
東京新聞の【<社説>敵基地攻撃能力 専守防衛の意義は重い】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/171849?rct=editorial)によると、《しかし、否定してきた敵基地攻撃能力を持てば、国際法に反する先制攻撃の意図ありと疑われかねない。そもそも抑止力として機能するのかとの疑問もある。「自衛反撃能力」「ミサイル反撃力」などと改称しても、疑念は拭い去れず、軍拡の口実にされるだけだ。「専守防衛」の解釈や文言を変えるべきだとの意見も出たが、こうした議論自体、敵基地攻撃能力の保有が、憲法九条に基づく専守防衛を逸脱する可能性を認めたことにほかならない。専守防衛は、武力攻撃を受けた時に初めて防衛力を行使し、その防衛力は自衛のための必要最小限にとどめる安保政策だ。他国を先制攻撃する意思と能力を持たない国への侵攻に大義はなく、専守防衛は確立された戦略として機能してきた。日本は戦後、戦争に直接参加せず、武力攻撃も受けなかったことが証左である》。
《橋渡し役》どころか…《敵基地攻撃》したい、《核保有》したいと《火事場ドロボー》どもがウヨウヨ湧いてくる哀しい国・ニッポン。違憲に壊憲し、戦争できる国にしたいと喚いている。
政府の皆さんは、一体どのような《橋渡し役》を担ってきたでしょうか? 《核廃絶に向けた議論をリード》しただろうか? 一体どのような成果が? そもそも、何か行動を起こしただろうか? 《日本は戦争被爆国として核廃絶の目標を掲げ、核兵器保有国と非保有国の「橋渡し役」を担うと強調してはいるものの、具体的な成果は見えない》…世界の誰もが内心ニッポンに期待などしていなかったでしょうが、まさにこのザマです。せめてもの願いは、《条約発効後の締約国会議には、非締約国にもオブザーバー参加が認められるという。議論の場に加わり、条約の実効性を高める方策を一緒に探るべきだ》。
『●「核兵器なき世界」は未だに………自公お維を直接的に支持している
方々、選挙にも行かず眠り猫に徹している間接的支持者の皆さんの責任』
『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…》』
《火事場ドロボー》らに煽られて、違憲に壊憲する気ですか? 戦争できる国にしたい訳? 自公お維コミを支持し、彼ら・彼女らに投票している人たちの気が知れないね。
『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》』
『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない』
『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…》』
『●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽
な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!』
『●経済産業省資源エネルギー庁「復興のあと押しはまず知ることから」?
「復興のあと押しはまず〝原状回復してみせる〟ことから」です』
『●東電核発電人災から11年: 《原発事故は終わっていません。
政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》』
『●《やっぱりここさ帰りたい。親が開拓して受け継いだ土地。次の世代に
残してやりたい。汚したら、きれいにして返すのが当然じゃないか》』
『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない』
『●《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書に
まとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》』
『●《【原発耕論…】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる
未来を!(311子ども甲状腺がん裁判)》(デモクラシータイムス)』
『●《政府機関の地震予測「長期評価」に基づく試算から原発への大津波の
到来は予見できた…対策の先送りを許した国…国に重大な法的責任》』
『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●東電核発電人災…《あまりに切ない一枚です。…犬。…鎖につながれた
まま…取り残されたわが家で、何を思いながら力尽きたことでしょう》』
『●斎藤貴男さん《ロシア軍のウクライナ侵攻をダシにした、帝国主義への
妄執と言うべきか…日本の対米従属度が、いっそう高められるだろう》』
『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●「失敗から学べ」? 《火事場ドロボー》1号がよくもまぁ…《自分が
プーチンを増長させた張本人であるという事実を消し去ろうとしている》』
『●火事場ドロボー…《このような状況で便乗型の様々なショック・ドクト
リンが出てきている…その一つが安倍晋三元首相による「核の共有論」》』
『●「あほか」…3.11から11年、ウクライナへのロシア侵略に乗じて
《火事場ドロボー》らがウヨウヨ、ワラワラと湧いてくる始末なニッポン』
『●《「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆる
アベ案件から直ちに撤退しなければおかしい。二枚舌は通用しない》』
『●《火事場ドロボー》ぶりがとみに異常さを増してる? 前から正気では
ないと思っていはいたが、酷過ぎる…まずは数多のアベ様案件の清算を』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/170885?rct=editorial】
<社説>週のはじめに考える 「橋渡し役」と言うならば
2022年4月10日 14時53分
悲願の「核なき世界」へと、ヒロシマ、ナガサキの被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止条約の発効から一年余。あの門出に垣間見えた希望の光も、この戦禍でまた風前の灯(ともしび)でしょうか。。
核保有大国がよもや現実の戦線で「核使用」の恐怖を振りかざすとは。世界を凍らすロシアの蛮行が止まりません。結局、その裏に浮かび出たのは冷戦後、保有国の主導に任せた核軍縮がいかに「幻想」だったか、ということです。互いに角突き合わす抑止力の一角が一国の勝手で崩れたとたん、世界は核危機の崖っぷちです。
その一方、新たな光も見えました。デジタル社会に乗り、一瞬で世界中に拡散する非核反戦の盛り上がりです。国家や政治の枠を超え、ネット上などで戦争の目撃者となった地球市民が声を上げ、その非道を責め立てる。かつてなかった機運でしょう。
◆夏の条約会議で行動を
絶望と希望が交わる中、それでは誰が非核の歯車を回すか。世界の視線がこの国に注がれます。
唯一の戦争被爆国にして、米国傘下の抑止力に頼るため核禁止条約には参加しない。でも核の国際社会で「橋渡し役」は自任する。その日本政府に問いかけたい。
「橋渡し役」と言うならば、ほぼ絶望の保有国に渡す橋よりも、自国の被爆者に希望をつなぐ橋づくりが使命ではないか、と。それも口先ではなく行動で。
さしずめ六月にウィーンで開かれる条約の第一回締約国会議に、日本政府のオブザーバー参加を提起します。被爆国の気概を示す行動が、デジタル社会でつながる地球市民を勇気づけ、やがては保有国の政治をも動かす「近道」になりうるからです。
今より半世紀前の冷戦さなか。まさにその近道を体現した先達がいました。メキシコの外相も務めた外交官、ガルシア・ロブレス氏(一九一一〜九一年)=写真=です。六二年、米国とソ連が核戦争寸前までいったキューバ危機の後。近隣の中南米全域に湧き上がる非核機運を史上初の非核地帯条約に束ねた功績などで、八二年ノーベル平和賞に輝きました。
この条約の要は、中南米各国のみならず、域外の核保有国にも条約の一員として核兵器の域内全面禁止を確約させたことでした。
当時まだ開発途上の小国メキシコを支点に、米ソ英仏中の五大国を説得して回るような離れ業がなぜできたか。氏の外交人生を綴(つづ)る『賢者ガルシアロブレス伝』(木下郁夫著、社会評論社)には四〇年代半ば、国際連合の創設に向けた下交渉で、若き外交官が見せた気骨の逸話が出てきます。
安全保障など大国主導の国連憲章案づくりに歯向かい、メキシコ政府の一担当官として米当局に意見書を送ったことです。人類普遍の人権の重さに「大国も小国もないはず」。書簡で国連の公平な仕組みを求めた根拠は、ごく正当な国際法の基本精神でした。堂々たる主張ぶりには早くから、米当局者も一目置いていたようです。
いつの世も大国の身勝手に振り回される小国の悲哀は、小国にしか体感できないものでしょう。小国も等しく持つ主権と人権を、大国の身勝手から守り抜いてこそ真の世界平和は実現できる。いわば「小国ならではの正義」に立った訴えが、五大国をも説得できた橋渡しの極意でした。
◆被爆国の正義に立って
先達の教えを今、被爆国日本に置き換えるなら、果たすべき役割は明白です。自国で被爆者たちが体感した核兵器の非人道性を広く次代へ語り継ぎ、地上に核廃絶の理想を実現する。「被爆国ならではの正義」に立脚した、過去から未来への橋渡し役です。
けれど、その被爆者たちも今や平均八十代半ば。昨今募る不安は自分たちが一線を去った後、被爆国の正義を次代に継ぐ主役が途絶えかねないことです。途絶えぬよう、その主役を担うのは無論、日本政府でしかありえません。
もはや無用な核抑止力の駆け引きも米国への忖度(そんたく)も論外。政府がここで決断すべきは、被爆者たちの悲願が息づく核禁止条約に参加し核廃絶へとたどる一本道です。
その一歩となる六月の会議で、被爆者たちに同席する日本政府の姿は、この危機に世界が待望する真の橋渡し役の登場を印象づけることでしょう。非核の新たな歯車を回す原動力への期待です。
そして時は今−。この機を逃せば核禁止条約の次の締約国会議は多分二年後、検討会議は四年後か。高齢の被爆者たちには、いよいよ後がなくなります。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
―――――― 《警察庁幹部はこう漏らした。「当時、安倍首相の周囲がヤジを気にしているとの話があり、排除となったようです。裁判所はそれはやりすぎ、違法とまで断罪している。こちらが安倍首相側に忖度しすぎたのか…」》(AERA)
―――――― 《★警察組織は命令で動く。北海道以外にもいくつかの県で同様の事態が起きたことを鑑みれば組織の通達があったことは容易に想像がつく。当時の警察庁警備局長・大石吉彦(現警視総監)は局長に就くまで安倍の首相秘書官を長く務めた》(政界地獄耳)
―――――― 《警察が市民の「言論」を奪うことこそ、排除に値する》(東京新聞) (2022年04月07日[木])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/現場顧みぬヤジ排除通達の検証を】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202204020000075.html)。
《★それは東京から指示が飛んだ時から無理があった。19年7月、参院選の応援に訪れていた北海道・札幌で遊説中の首相・安倍晋三(当時)へのヤジから始まった。首相の周りには多くの警備と聴衆。20メートル離れた場所から男性が「安倍辞めろ」といった瞬間、5、6人の道警の警察官が男性をその場から排除した。直後には女性が「増税反対」と言い女性警官に両腕をつかまれその場から排除された。当時多くの国民はヤジも言えない国家や有無も言わさず排除をする警察に不安を覚えた》。
『●《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代…
こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?』
「桐山桂一さんの仰る通り、《今日では既に、首相の演説にやじを
飛ばしただけで、警官に排除される時代である。
こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだであろうか》?」
「《鹿児島県警から任意の「捜査関係事項照会」と呼ばれる依頼を受け、
うち4図書館で利用者の個人情報が提供》…。
《警察は政党の手先ではない》訳がないし、《警察は正義の味方と
呼ぶこと》もできない…悲惨な社会。最「低」裁を頂点とした司法も、
検察や警察も、いまやアベ様に忖度する時代。
《岸の末裔が首相では日本に未来はない》。」
『●《安倍政権下で始まった危険な言論統制に歯止めをかける判決…首相に
ヤジを飛ばした市民が、北海道警の警察官に違法に排除された事件》』
(桐山桂一さん)《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代…こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》? (リテラ)《現役の総理大臣へのヤジも許されず、それが報道もされない世界──》、(政界地獄耳)《ヤジも言えない国家や有無も言わさず排除をする警察》でいいの?
『●アベ様が《新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まる》、《官邸の
忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》が…』
《しかも、中村氏の警察庁長官就任と同時に発表された人事では、
第97代警視総監に大石吉彦・警察庁警備局長が就くことになったが、
大石氏も第二次安倍政権下で2012年から2019年まで首相秘書官を
つとめていた人物で、官邸の肝いりで警備局長に着任。今回の
警視総監への昇格は、沖田芳樹・内閣危機管理監の後釜として
再び官邸入りするための布石だと見られている》
『●(リテラ)《自民党政権の言いなりになっている警察幹部=官邸ポリス
の政治的な野党共闘攻撃…警察国家化はどんどんエスカレート…》』
《…やはり安倍首相の秘書官を2012年から2019年まで
務めた大石吉彦氏…》
『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
…検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定』
《…後任には警察庁の大石吉彦警備局長が就任する予定だ》
《報道を通じて自由を守り抜こうとする先人の決意》は失われていないか…。《いつの時代も強権体制にとって、自由な言論や報道は目障りなのでしょう》。
東京新聞の記事【ぎろんの森/「新聞はあなたを守る」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/169302?rct=discussion)によると、《終戦間もない第一回の標語は「あなたは自由を守れ、新聞はあなたを守る」。当時は新聞用紙が乏しく、通常二ページでの発行でしたが、中部日本新聞(東京新聞を発行する中日新聞の前身)は新聞週間初日、四ページに増やして特集記事を掲載しています。戦前や戦中、言論の自由が奪われていたとはいえ、戦争を防げず、むしろ積極的に協力して内外に多大な犠牲を強いたことへの反省と、報道を通じて自由を守り抜こうとする先人の決意を感じます。いつの時代も強権体制にとって、自由な言論や報道は目障りなのでしょう。ウクライナを侵攻したロシアでは、報道機関や情報発信への当局の圧力が強まり、プーチン政権を批判した独立系新聞が休刊に追い込まれました。昨年ノーベル平和賞を受賞したドミトリー・ムラトフ氏が編集長を務める「ノーバヤ・ガゼータ」です。反戦デモへの弾圧も続いています。日本では街頭演説中の安倍晋三首相(当時)にやじを飛ばした人を警察官が排除した行為に対し、憲法が定める表現の自由を侵害したと指摘する地裁判決が出ました》。
《権力の監視を生業とするはずのジャーナリズム》…下足番新聞・アベ様広報紙・大阪メディアの惨状…。《メディアの権力への迎合や誤った世論誘導が、戦争を引き寄せる》。
沖縄タイムスの【社説[戦争とメディア] 「権力監視」の役割刻む】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/938276)によると、《政権に批判的な独立系メディアは次々に閉鎖され、国外の報道サイトの閲覧も遮断された。昨年、ノーベル平和賞を受賞したドミトリー・ムラトフ氏が編集長を務める独立系新聞も、2度の警告を受け休刊に追い込まれた。…メディアの権力への迎合や誤った世論誘導が、戦争を引き寄せる。新聞、テレビ、ネットなどそれぞれの特性を発揮しながら、互いに権力を監視し、戦争反対の世論を形成していきたい》。
《施設外の民間人に銃口を向けるなど言語道断だ。記者と認識していたなら報道の自由への意図的な威嚇にほかならない》…番犬様には、沈黙の自公政権。
東京新聞の【<社説>記者に銃口 報道の自由への威嚇だ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/170051?rct=editorial)によると、《那覇市の米軍那覇港湾施設(那覇軍港)での警備訓練を施設外から取材していた沖縄県の地元紙・琉球新報の写真記者に、米兵が銃口を向けた。訓練中とはいえ施設外の民間人に銃口を向けるなど言語道断だ。記者と認識していたなら報道の自由への意図的な威嚇にほかならない。日米安全保障体制の信頼性をも揺るがしかねない事態だ。政府は真相解明と再発防止を、米側に強く申し入れるべきである。琉球新報の報道によると、三月三十一日夕、記者が訓練の行われた倉庫の正面で取材中、倉庫から出てきた兵士一人が銃を構えた。記者と目が合うと、銃口を向けたまま数秒間、静止したという。米側は、撮影場所と訓練場所とは約二百五十メートル離れていたことから「武器は記者に向けられたものではない」「兵士は銃を持ったまま、体を左右に回転させる標準的な警備を実施していた」「兵士は照準器をのぞいておらず、弾薬は入っていなかった」などと日本側に説明したという。しかし、たとえ訓練で弾薬が入っていなかったとしても銃口を向けたことは民間人を敵視し、恐怖を与えることにほかならない。ましてや記者と分かって銃口を向けたなら、表現の自由を保障する日本国憲法への重大な挑戦だ。米軍内にいまだに占領軍意識があるのではと疑わざるを得ない。理解できないのは、日本政府の対応だ。沖縄基地負担軽減担当相を兼ねる松野博一官房長官は米側の説明を追認するだけで、問題の重大性を認識し、真相を徹底解明しようとの姿勢はみられない》。
《強制排除》、「沖縄ではこういう暴力が日常的に起きている」…沖縄の辺野古や高江では日常茶飯事という訳だ。
再度引用。沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]やじ排除判決の行方】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/932990)によると、《北海道警による市民の強制排除を違法と断じた札幌地裁判決が、全国ニュースになっている。原告の桃井希生(きお)さん(26)は勝訴を喜びつつ、「沖縄ではこういう暴力が日常的に起きている」と話す ▼身をもって知っている。辺野古新基地建設に反対する座り込みに参加し、強制排除された》。
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202204020000075.html】
コラム
政界地獄耳
2022年4月2日7時58分
現場顧みぬヤジ排除通達の検証を
★それは東京から指示が飛んだ時から無理があった。19年7月、参院選の応援に訪れていた北海道・札幌で遊説中の首相・安倍晋三(当時)へのヤジから始まった。首相の周りには多くの警備と聴衆。20メートル離れた場所から男性が「安倍辞めろ」といった瞬間、5、6人の道警の警察官が男性をその場から排除した。直後には女性が「増税反対」と言い女性警官に両腕をつかまれその場から排除された。当時多くの国民はヤジも言えない国家や有無も言わさず排除をする警察に不安を覚えた。
★道警は排除の根拠を当初説明できなかった。道議会で問われても答えられず、2人が起こした裁判での道警の理屈は警職法4条1項の「生命もしくは身体に危険を及ぼす恐れのある危険な状態にあった」、同法5条の「犯罪がまさに行われようとしていた」というもの。札幌地裁は3月25日、訴えを認め、道に計88万円の支払いを命じた。
★警察組織は命令で動く。北海道以外にもいくつかの県で同様の事態が起きたことを鑑みれば組織の通達があったことは容易に想像がつく。当時の警察庁警備局長・大石吉彦(現警視総監)は局長に就くまで安倍の首相秘書官を長く務めた。当時の北海道警本部長・山岸直人は大石と同期入庁。組織内で幹部同士の忖度(そんたく)があったかもしれないが、この過剰警備を強いられた現場はさぞつらかったはずだ。局長の通達を全国の県警本部の幹部がどう受け止め、どう現場に降ろしたかはまちまちだろうが、職務を遂行してから判決まで現場の警官たちは針の筵(むしろ)だったのではないか。
★今回、裁判では一部始終が複数の映像で残されており、現場の裁量で過剰警備とされたかもしれない。それでも要人警護は日々続いているし現場では命を懸けて警察官が職務についている。道知事は8日までに控訴するかどうか判断するが、警察庁は現場の警官たちのためにも当時の通達をさかのぼって検証する気はないか。(K)※敬称略
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[『放射線を浴びたX年後』(http://x311.info/part1.html)↑] (2021年01月31日[日])
西日本新聞の二つのコラム【春秋/「核問題は超、自分事」。高校生が平和を願い…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/684056/)と、
【永田健の時代ななめ読み/「理想」を笑いますか?】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/684245/)。
日刊ゲンダイのコラム【中村敦夫 末世を生きる辻説法/日本はアジア初のカモ…廃物利用の原発を“万歳購入”した人】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284512)。
《▼「歴史を語り継ぎ平和を紡ぐ」(長崎)「核兵器の問題は、他人事じゃない。超、自分事」「核開発に使われるお金を、困っている人のために!」(佐賀)「まずは知ること」(静岡)》。
《川崎さんと話していると、世の中で一般に「現実主義」と呼ばれているものの多くは、実は「現状追認主義」にすぎないのではないか、と思えてくる。「無差別大量殺りく兵器である核兵器など、本来ない方がいい」という価値観はほとんどの人に共通するはずだ。「あるべき未来」を簡単に諦め、あしき現状を追認するだけなら、その「現実主義」には一体何の意味があるのだろうか。》
《原発が生み出すプルトニウムは、核兵器に転用しやすいのを知りながら、世界に向け大々的に売り出した。そのキャッチコピーが「原子力の平和利用」だった》
『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」』
『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…』
『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を』
『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
…自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない』
「「核なき世界」どころか、「核兵器のない世界」ですらアベ様の
「息吐く様に嘘つく」、アベ様のウソ吐きだったようです」
『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」』
「「核兵器なき世界」さへ目指さないアベ様の言う「核なき世界」が
如何にいい加減かが分かろうというもの…
「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
小型であればですね」というアベ様の思想は何も変わっていない
のでは?」
『●核兵器禁止条約…核発電「麻薬」中毒者への忠告、
近衞忠煇氏「実際にはそれしか選択肢はないのです」』
『●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」
…アベ様の辞書には「倫理」無し』
『●「核廃絶の訴えは政府だけの役割ではない」…
とは言え、そこに居るべき国が居ない恥ずかしさ』
『●核兵器禁止条約不参加で、「どこの国の総理ですか」な
アベ様の「わが国のアプローチ」とやらは一体全体?』
「《核兵器禁止条約…日本は条約に不参加》《首相は…
「わが国のアプローチと異なる。署名、批准を行う考えはない」》…
居るべき国がそこに居ない、という大恥。
「平和祈念式典」は、平和を祈るための式典では?
平和を祈念・希求しないアベ様は、よくノコノコと「あいさつ」に
行けるモノだ…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、
憲法上は。小型であればですね」という発想は何も変わっていないでしょ?
広島や長崎の皆さんに、あまりに失礼でしょ!」
『●「核なき世界」の足を引っ張る、平和を希求しないアベ様は、
よくノコノコと「あいさつ」に行けるモノだ…』
《参列した約5万人を前に「『核兵器のない世界』の実現に向けた歩みを
着実に前に進める」と誓ったが、その歩みの足を引っ張っている人こそ、
安倍首相自身なのである》。
《「核廃絶」より「トランプからの寵愛」を優先させたのだ》
『●ささやかな核兵器廃絶の願い…高校生の言論封殺:
アベ様のメンツを守るための外務省の横やりという大愚』
『●「核兵器禁止条約」…「核なき世界」への
その先頭を走るべきアベ様やニッポン政府は一体何をしていたの?』
『●「核の傘」の下のニッポン…オーストリア軍縮大使
「世界で唯一の被爆国として特別な役割がある」』
『●ICAN・フィン氏、「核の傘」による核抑止は「神話だ。
…時代遅れの政策を継続していることこそ脅威」』
『●トランプ氏「学校の先生たちを銃で武装させる」…
アベ様は「戦争できる国」になり、「銃を持った善人」に』
《日本政府、つまり安倍首相の考えは、
“核の保有や核兵器の使用は認められるべき”なのだ。
…安倍首相は官房副長官時代の2002年に、早稲田大学で
開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
小型であればですね」と語っている」》
『●《非核三原則や日本の憲法9条がハメネイ師から
高い評価を受けたとの一部情報もある》…なぜ主張しないの?』
『●(マハティール首相)「日本は核兵器が使われた際の
悲惨さを知っている」はずなのに、アベ様ときたら核兵器保有論者』
『●適菜収さん【それでもバカとは戦え】…《われわれ日本人が目指すべき
なのは「核兵器のない世界」の前に「安倍のいない世界」である》』
『●「核兵器なき世界」は未だに………自公お維を直接的に支持している
方々、選挙にも行かず眠り猫に徹している間接的支持者の皆さんの責任』
「原子力の平和利用」という核発電への幻想…「原発は『プルトニウムをつくる装置』」(内橋克人さん)にこだわる周回遅れのニッポン―――〝世界は電力タダの時代に〟。核発電なき世界どころか、「核なき世界」「核兵器なき世界」という《理想》さへ追い求めないニッポン。自公お維は「理想」を追わない。(中村敦夫さん)《正力、中曽根は2人とも、科学技術庁長官、原子力委員会委員長の役職に就き、この狭い地震列島に危険な原発を造りまくった。アメリカ政府にとっては、2人ともウハウハのオ友達だ。原爆を落として20万人も殺したはずの相手国が、今度は廃物利用の原発を、万歳しながら買ってくれたのである》…その悪夢から未だに覚めないニッポン。どこまでもオメデタイ。
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【https://www.nishinippon.co.jp/item/n/684245/】
永田健の時代ななめ読み
「理想」を笑いますか?
2021/1/24 11:00 (2021/1/25 9:45 更新)
史上初めて核兵器を全面的に禁止する「核兵器禁止条約」(核禁条約)が世界51カ国・地域の批准を得て、ついに発効した。
被爆者団体など核兵器廃絶に取り組んできた人々は「『核なき世界』の理想に一歩近づいた」と条約発効を歓迎している。
一方「核保有国が参加しない条約は無意味。核廃絶など理想主義者の夢物語だ」として、条約の意義を評価しない「現実主義者」たちも決して少なくない。
あなたはどちらのスタンスに共感しますか。
今回は「理想と現実」について考えてみた。
◇ ◇
核禁条約成立、発効のけん引役となったのが非政府組織「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)だ。ICANはこの功績でノーベル平和賞を受賞している。
ICAN国際運営委員の川崎哲(あきら)さんに聞いた。
-「核禁条約は現実的ではない」という批判があります。どう考えますか。
「私も条約発効で核保有国がすぐに核兵器を破棄するなどとは考えていません。しかし『現実的でない』という人は、何をもって『現実』とするのか」
「核保有国が核を捨てようとせず、日本が『核の傘』の下にいるのも確かに現実ですが、核禁条約が国連で成立し、発効したというのも紛れもない現実です。世界の将来に向けて、どの現実にもっと発展してほしいのか。どの現実はなくなってほしいのか。そこは価値判断の問題なのです」
「専門家のおじさまが出てきて『安全保障の現実』などと語ると、聞いた方はシュンとしがちですが、そんな専門家たちも古い現実の前で思考停止しているだけではないでしょうか」
◇ ◇
川崎さんと話していると、世の中で一般に「現実主義」と呼ばれているものの多くは、実は「現状追認主義」にすぎないのではないか、と思えてくる。
「無差別大量殺りく兵器である核兵器など、本来ない方がいい」という価値観はほとんどの人に共通するはずだ。「あるべき未来」を簡単に諦め、あしき現状を追認するだけなら、その「現実主義」には一体何の意味があるのだろうか。
川崎さんは言う。
「核廃絶の最大の障壁は、実は私たちの心に潜む『世界は変えられない』という諦めなのではないか」
◇ ◇
昨今「理想」は風当たりが強い。特にネットでは顕著だ。核廃絶だけでなく、隣国との関係、死刑制度や憲法に至るまで、さまざまな分野で理想主義的な意見を表明しようものなら「現実を知らない」「頭の中がお花畑」とばかにされる。理想を笑うのは一見賢そうで、ネット議論ではマウント(優位)を取った気にもなれる。そんな攻撃的な冷笑主義がはびこる。
しかし、と私は思う。例えば米国でその昔「黒人も白人も平等であるべきだ」と最初に唱えた人は恐らく「夢でも見ているのか」と笑われただろう。女性の選挙権、労働者の権利、環境保護…現在は当たり前のさまざまな価値観が、昔は「現実的」ではなかった。
世の中を良い方に変える-そんな歴史の小さな主人公たちは皆、初めのうちは笑われていた。笑われても諦めなかった。そして笑う方が主人公になることは、今も昔も決してない。
(特別論説委員・永田健)
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【https://www.nishinippon.co.jp/item/n/684056/】
春秋
「核問題は超、自分事」。高校生が平和を願い…
2021/1/23 10:40
「我(わ)が魂はこの土に根差し/決して朽ちずに決して倒れずに」。長崎への原爆投下で黒焦げになりながら、芽吹き青葉を茂らせた「被爆クスノキ」を題材に、長崎出身の歌手福山雅治さんが作った「クスノキ」だ
▼この歌が流れる中、国内外の高校生がリレー形式でメッセージを伝える動画が投稿サイト「ユーチューブ」で公開されている。核兵器廃絶を目指す高校生平和大使らが制作した
▼「歴史を語り継ぎ平和を紡ぐ」(長崎)「核兵器の問題は、他人事じゃない。超、自分事」「核開発に使われるお金を、困っている人のために!」(佐賀)「まずは知ること」(静岡)
▼札幌のクラーク像の横では「世界に平和を 大志を抱け」。福島の女子生徒は住宅地にある放射線量率の測定器の前で訴える。「この機械がある日常に疑問を持ち続ける自分でありたいです」
▼核兵器の開発や保有、使用を全面的に禁じる核兵器禁止条約が発効した。これを記念し動画は作られた。だが、核廃絶を求める大きなうねりから、日本政府は目を背け、条約への参加を拒む。米国の核の傘に守られているからだ
▼北朝鮮の核の脅威などを考えれば、すぐには難しいかもしれない。それでも背を向けたままでいいのか。「毎日何かに怯(おび)えることなく、みんなが笑顔になれる世界」(福岡)をと、決して朽ちず倒れずに平和を希求する真っすぐな問いから、目をそらしていいのか。
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284512】
中村敦夫 末世を生きる辻説法
日本はアジア初のカモ…廃物利用の原発を“万歳購入”した人
公開日:2021/01/29 06:00 更新日:2021/01/29 06:00
(日本の保有プルトニウムは国内外で45トン(関西電力高浜原発に
到着した輸送船から陸揚げされるMOX燃料)/(C)共同通信社)
いくら「反戦」を唱えても、なかなか戦争はなくなりそうもない。なぜなら、戦争は夫婦喧嘩と違い、経済行為だからである。
究極の経済政策とは、「強盗」のことだ。
他者の所有物を奪うのは、暴力が一番手っ取り早い。そして、暴力の決め手は大量破壊兵器である。人類は76年前に核兵器を発明し、広島、長崎の悲劇を実現した。その後は、他国にも核が渡ってしまったため、現実的に使用は不可能となった。
いやいや、必ずしもそうとは言えないか? 大統領退陣式でトランプがやけになり、イランに向けた核攻撃のボタンを押すことだってあり得た。無論、その時点で、人類史は終わっていただろうが。
さて、人間というのは一見賢そうに見えて、相当バカっぽい動物だ。原爆開発に大金をつぎ込んだ揚げ句、やたらに使用できないと知った米政府、軍部、投資家たちは原爆製造技術を利用し、元金を取り返そうとジタバタした。原子力潜水艦での応用には成功したが、何隻も需要がある代物ではない。苦しまぎれにたどり着いたのが、「原発」だった。
原発が生み出すプルトニウムは、核兵器に転用しやすいのを知りながら、世界に向け大々的に売り出した。そのキャッチコピーが「原子力の平和利用」だった。
アジアで最初のカモになったのは日本だ。1953年、米国の諜報機関は、当時改進党の若手代議士だった中曽根康弘をハーバード大学に呼び寄せ、3カ月間の原発教育を浴びせた。どう考えても異常な出来事だ。翌年には早くも、日本初の原発関係予算が、国会通過。
中曽根と並んで、日本の原発振興に身を投じた大物がもうひとりいる。読売新聞の創始者であり、後にNTVをつくった正力松太郎。公安警察出身、普通選挙運動弾圧、大政翼賛会幹部。戦後はA級戦犯として投獄されていたが、釈放後は政界に入る。
水爆実験反対の国民運動が広がるのを危惧し、米諜報機関と組んで、原発の安全神話デッチ上げに没頭した。
正力、中曽根は2人とも、科学技術庁長官、原子力委員会委員長の役職に就き、この狭い地震列島に危険な原発を造りまくった。
アメリカ政府にとっては、2人ともウハウハのオ友達だ。原爆を落として20万人も殺したはずの相手国が、今度は廃物利用の原発を、万歳しながら買ってくれたのである。
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[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑] (2021年02月14日[日])
日刊スポーツの二つのコラム【政界地獄耳/野党共闘の大義コロナ禍で見えてきたか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102090000068.html)と、
【政界地獄耳/安倍・菅「裸の王様」助長する二階】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102100000099.html)。
《『命とくらしを守る』…「菅総理がこの言葉を使うことは一向にかまいませんが、菅総理が使うことに因って、この言葉が、うすっぺらになったと思うのは私だけではないはずです」》。
《★首相・菅義偉の官房長官時代から今日までの発言-「その指摘は当たらない」「答弁を差し控える」「問題ない」のみならず「説明できることとできないことがある」も、政治は二重構造で、表と裏があると国会で堂々と答え、権力側の認定や裁定以外の答えはないという有無を言わさぬ政治の柔軟性や多様性を無視し続けた結果ではないだろうか。》
《この言葉が、うすっぺらになっ》てしまったが、『命とくらしを守る』といいつつ、利権漁り大好き・《自助》大好きカースーオジサンらは、その言葉と裏腹に一体何をやってきたのか?
『●壊れた国…金子勝さん《安倍サン、ひょっとして国会もない、
選挙もない国につくり変えたいのですか》!?』
『●斎藤貴男さん《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ。
卑しい。で、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》』
『●しんぶん赤旗スクープ…《官房機密費(内閣官房報償費)は95億
4200万円超…菅氏が自身に支出したのは86億8000万円超にものぼる》』
『●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも
誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?』
『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し』
『●厚労相「義務ではない」扶養照会…カースーオジサン、躊躇わずに
生活保護を申請できるようにしてから「生活保護がある」と言ってくれ』
『●意図的に《検査件数が大きく減っている…東京都は都内の保健所に
対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している》』
『●《菅政権は、規制改革を政策の重点事項としている。だったら、
国民生活を危機に陥れている感染症の利権を最優先の改革対象とすべき》』
『●《#罰則ではなく補償を》! 《やるべきことをやらず、余計な
制裁強化ばかりを先行させようとする。無為無策と逆行は続いている》』
『●スピード感な罰則導入…専門家も罰則を支持? 《『概ね賛成』という
かたちでありました》? 隠蔽・ウソ・詭弁もアベ様から《継承》』
『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》』
『●行政改革担当相兼COVID19ワクチン接種担当相の河野太郎氏に、
大変に名誉なことに、いつの間にかツイッターをブロックされていた…』
『●《愛知県で民主主義の根幹を揺るがす事態が明らかになった。知事の
リコールを求めた署名の八割余に無効》…リコールされるべきは?』
『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を』
《老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張って
きている》方々はたくさんいます。でも、シンキロウ サメ脳氏や
〝箕部幹事長〟はそうではないと言っているのです》
「1/4」の自公お維支持者の皆さん、「2/4」の眠り猫な自公お維間接支持者の皆さん、責任をとってください。《こんな政治と態度に慣らされていた国民が、森のストレートな差別的で前近代的な思考に不快感を持つのは当然としても、そう育成され、政治をつかさどる人たちの考えはこんなものという考えを定着させてきた責任は大きい》…直接・間接支持者の皆さんの責任も。
『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…』
《野党の動きも問題だ。徹底したコロナ対策こそが最大の経済対策になる。
全員検査で陽性者を隔離し、治療薬と治療方法を確立すれば経済は
持ち直す。野党はそこを第一目標にすべきだ》
『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる「世田谷
モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》』
『●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針…
が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)』
『●《住民の命を守るのが、自治体の責務である》…世田谷モデル《…周辺
自治体、もちろん東京から日本全体に広がっていかなければならない》』
《世界標準》な世田谷モデル…《「誰でも いつでも 何度でも」
検査できる「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の
広がりを抑える狙いだ》
《保坂展人区長…「最大の経済対策は誰でも、いつでも、何度でも
PCR検査をできる体制づくりだ。問題提起しながら走り出していく」》
『●《「(感染者を)見つけることに意味があるんだろうか」と疑義》派、
《大規模検査不要論》派の意味不明さに《ほとほとウンザリ》する…』
「《世界標準》な「世田谷モデル」。《住民の命を守るのが、
自治体の責務である》という保坂展人区長の「世田谷モデル」と
無為無策無能なアベ様や小池「ト」知事、お維の皆さんの放置モデル…。
《住民の安心感にもつながる最大の経済対策》、それは、
検査検査検査…・追跡・保護でしか達成し得ない」
『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し』
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102090000068.html】
コラム
政界地獄耳
2021年2月9日8時15分
野党共闘の大義コロナ禍で見えてきたか
★昨年5月29日、立憲民主党代表・枝野幸男は「命とくらしを守る」という政権構想を発表。5日の衆院予算委員会で立憲の逢坂誠二は不具合を起こした厚労省の新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAについて質問。「このアプリが単なるゲームやお遊びのアプリではなく、『国民の命を守るためのアプリ』だからだ」と指摘した。一方で、首相・菅義偉は昨年11月23日、講演でGo To トラベルの運用見直しに触れ「感染が相当拡大している地域に向けて、新規予約については一時停止する措置を導入することを決定した。国民の皆さんの命とくらしを守る、こうしたことを全力で取り組みたい」とした。
★立憲の海江田万里が5日のフェイスブックで指摘する。「(今日の予算委員会で)菅総理や与野党議員から頻繁に語られたのは『命とくらしを守る』という言葉です」とあるようにコロナ禍とはいえ与野党が同じフレーズを連呼するのも不思議なものだが海江田は続ける。「菅総理がこの言葉を使うことは一向にかまいませんが、菅総理が使うことに因って、この言葉が、うすっぺらになったと思うのは私だけではないはずです」。
★また海江田はこうも記している。「この『命とくらしを守る』というフレーズは、日本共産党が1970年代に選挙のスローガンなどで専売特許のようにたびたび使った用語です。当時、選挙ポスターに『いのちとくらしを守る』と大書されていれば、『ああ共産党の候補者だな』と認識していた記憶があります。もうひとつ、1970年代に日本共産党が、『いのちとくらしを守る』と並んで、多用したのは『平和と民主主義を守る』でした。菅総理には、この言葉もぜひ、使ってもらいたいものです」。コロナ禍で政治の目標がシンプルになってきたと同時に野党共闘の大義も見えてきたか。(K)※敬称略
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102100000099.html】
コラム
政界地獄耳
2021年2月10日8時16分
安倍・菅「裸の王様」助長する二階
★元首相で五輪組織委会長・森喜朗の発言を擁護する声を聞いていると、いかに安倍・菅政権で政治は詭弁(きべん)を弄(ろう)して国民をごまかし続けてきたかがわかる。「総理大臣の私が言うのですから間違いない」「私が国家です、総理大臣ですよ」「総理大臣は森羅万象を担当している」「日本を代表して、謹んでトランプ大統領を(ノーベル平和賞に)推薦する」(前首相・安倍晋三)とすり込まれた国民が、この国の進歩にどれほど妨げになったか計り知れない。首相の言うことだから絶対なのだという権力志向と裸の王様的な振る舞いが当たり前になり、森発言の温床を醸造し続けたとは言えまいか。
★首相・菅義偉の官房長官時代から今日までの発言-「その指摘は当たらない」「答弁を差し控える」「問題ない」のみならず「説明できることとできないことがある」も、政治は二重構造で、表と裏があると国会で堂々と答え、権力側の認定や裁定以外の答えはないという有無を言わさぬ政治の柔軟性や多様性を無視し続けた結果ではないだろうか。こんな政治と態度に慣らされていた国民が、森のストレートな差別的で前近代的な思考に不快感を持つのは当然としても、そう育成され、政治をつかさどる人たちの考えはこんなものという考えを定着させてきた責任は大きい。
★2人に共通するのは、答えは既に1つに決まっていて、それは絶えず政府が言うこと。それが唯一正しい答え。正解なのだ。それを実践してみたのが自民党幹事長・二階俊博だ。森発言を受けたボランティア辞退の動きは「瞬間的」とし、「落ち着いて静かになったら、その人たちの考えもまた変わる」と語った。また「どうしてもお辞めになりたいということだったら、また新たなボランティアを募集する、追加するということにならざるを得ない」と指摘した。落ち着けば解決。代わりはいくらでもいるというようにも聞こえるが、安倍・菅の政治用語にのみ込まれてはいけない。(K)※敬称略
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