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●山口県上関町…《僅か2週間足らずの期間に、電力会社や自治体上層部の幾人かの勝手な決断によって、トントン拍子で事を前に動かしていく》

2023年11月02日 00時00分12秒 | Weblog

元福井県高浜町助役から関西電力側への資金提供のイメージ (東京新聞2019年9月27日)↑]


(2023年10月10日[火])
この勢いでどんどんと関西電力の核のごみを受け入れる方向に暴走する気満々。狂気を感じる。
 関電で思い出すのはやはりこのこと ―――――― やっぱり金のなる巨大木に蝟集し、金を還流、政治家 (閣僚、しかも行政府の長・首相) に濁流。(リテラ)《まさか、現役の総理大臣にも直接、原発マネーが流れていたとは──》《公共性が高い企業から、よりにもよって現役の総理大臣が事実上の献金を受け取っていたという事実は、極めて重大な問題がある。いや、それどころか「口利きさえ疑われかねない問題だ》った。さしずめ、いまは、《吹田愰の娘婿西村康稔経産相あたりか。

   『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?  
      関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!
    《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
     ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》

   『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発: 
      「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです
   『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも
       再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木」
   『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
     高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》
   『●(リテラ)《まさか、現役の総理大臣にも直接、原発マネーが流れて
      いたとは──》《それどころか「口利き」さえ疑われかねない問題》
   ●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
     ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》

 そんな「まるで反社以下の関電」の核のごみを、なぜに山口県上関町に〝捨てる〟のか?
 関電の核のごみをなぜに山口県上関町中間貯蔵(という名の最終処分)を? 中電や経産省、国が散々市民を分断してきた山口県上関町、《問われる町衰退の責任》(長周新聞)。そして、何より、祝島の皆さんがお気の毒で仕方ない。絶対にコンナモノを受け入れてはいけない。(長周新聞)《「なぜ山口県が関電の原発のゴミ捨て場にされないといけないのか」と山口県中で驚きを持って話題にされている。中電の必要性というより、客観的に見ると関電の必要性のために上関を差し出すような格好》、《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ捨て場正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》、《「なぜ関電の原発のゴミをわたしたち上関が引き受けなければいけないのか」と疑問を口にしていた。40年以上も原発騒動でもめてきて、上関原発建設計画については実質的に破綻して建設のメドもないなかで、今度は中間貯蔵施設というわけで、要するに上関をゴミ捨て場にする…》。
 長周新聞の記事【吹田愰の娘婿が持って来た? “核の便所”扱いされる山口県 西村康稔経産大臣面会後に一気呵成 兵庫9区に持って行け】(https://www.chosyu-journal.jp/yamaguchi/27414)によると、《山口県熊毛郡上関町に原発から出る使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が突如浮上したことを巡り、山口県内では波紋が広がっている。地元自治体である上関町では、例の如く調査受け入れの是非について町議会で採決に諮るでもなく、盆明けの818日には西哲夫町長が調査受け入れを表明。計画が降ってわいた8月初旬から僅か2週間足らずの期間に、電力会社や自治体上層部の幾人かの勝手な決断によって、トントン拍子で事を前に動かしていく様に山口県中で反発が強まっている》

   『●祝島…《調停を申し立てた側の中電が「法律論争をするつもりはない」
     といって議論を避け、調停は不成立…法律論争は不利と判断したから》
   『●《「原発ができれば町が活性化する」という空疎なスローガンのもとで、
      町の基幹産業…漁業…など生産振興や生活の向上をめざす活動は停滞》』 
   『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
      中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】
   『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
     捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》
   『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
     ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》
   『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
     ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》
   『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
     プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?

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https://www.chosyu-journal.jp/yamaguchi/27414

吹田愰の娘婿が持って来た? “核の便所”扱いされる山口県 西村康稔経産大臣面会後に一気呵成 兵庫9区に持って行け
山口県 2023年8月27日

     (登庁前に西町長(中央奥)の車を取り囲む住民たち
      (18日、上関町役場前))

 山口県熊毛郡上関町に原発から出る使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が突如浮上したことを巡り、山口県内では波紋が広がっている。地元自治体である上関町では、例の如く調査受け入れの是非について町議会で採決に諮るでもなく、盆明けの8月18日には西哲夫町長が調査受け入れを表明。計画が降ってわいた8月初旬から僅か2週間足らずの期間に、電力会社や自治体上層部の幾人かの勝手な決断によって、トントン拍子で事を前に動かしていく様に山口県中で反発が強まっている。山口県内における反応や現地の様子について、取材にあたる記者たちで状況を集中してみた。


衆院山口2区でケリつけよう

 A 盆休みを挟んで上関町では町議会の全員協議会で町長が説明し、調査受け入れを巡る議決をとるとみられていたが、14日に予定していた中電による議会への説明会は祝島をはじめとした原発反対派の住民たちが役場を取り囲んで抗議行動をくり広げ、開催には至らなかった。そして、盆明けの18日に臨時議会を開催し、使用済み核燃料の中間貯蔵施設設置にかかわる立地可能性調査の実施について議論した。議長を含む10人の町議がそれぞれ意見をのべたうえで、採決はおこなわず最終的に町長が調査受け入れを表明した。
 庁舎前には反対派住民が押しかけ、西町長を車から出られないように取り囲み、一時周辺は騒然として警察まで出動する事態となった。また、傍聴を希望する人が多数いたため、抽選となった。さらに庁舎ロビーでも議会中継がおこなわれた。
 西町長は「議員の皆様の意見を聞いて総合的に判断したい」とのべていたが、臨時議会が開かれる前からメディア関係者には「議員が意見をのべ、町長が調査受け入れを表明し、中電にFAXを流して会見をおこなう。FAXした内容はマスコミにも配布する」とすべての段取りが明かされており、事態はその通りに進行した。有り体にいえば茶番だ。
 原発41年間のすべてにいえることだが、初めからすべてが出来レースで、こうした「抗議行動にあってしばらく揉める」の演出と物撮りまで含めてセレモニーと化している一面は否めない。“上関仕草”といったらアレだが、ガス抜きしつつ押し切っていったり、あるいは「反対が強く(着工その他)できません…」の理由付けになったりもする。そんなことに毎度エネルギーを費やさなければならない住民の苦労はそれとしてある。

 B 18日の臨時議会は午前9時からの予定だったが、8時前からマスコミ各社が押し寄せていた。大手新聞やテレビ取材班が各社複数人体制で乗り込み、福井県や愛媛県、島根県など他県からも地方紙記者が来ていて、全国的な注目度の高さを物語っていた。議場に入ることができるのは各社一人ずつに制限されたが、それでも取材ブースは身動きがとれないほど記者やテレビカメラなどでごった返していた。
 上関あるいは山口県だけのローカルな問題などではないのだ。むつ市に続く、国内2番目の大型中間貯蔵施設の建設、すなわち使用済み核燃料のゴミ溜め候補に名乗りを上げている訳で、世界的にも忌諱(きい)されている迷惑施設このご時世に喜んで誘致したがる地方自治体というのは上関町を除いてほかにはない。それだけ存在としては特異ではあるが、世間の常識が通用しない中電支配の町でそれらがくり広げられているのだ。

 A 9時の開会にあわせて町議たちは議場入りしていたが、町長は町役場の駐車場で反対派住民が取り囲んで抗議をおこなったため、しばらく車から出られない状態が続いた。最終的に警察が介入して、力ずくでドアを開けてもみ合いになりながら、西町長は9時ギリギリに議場に姿をあらわした。

     (上関町議会が開いた臨時議会の様子(18日))

 臨時議会は「議員の意見を聞く」とはいいつつ、実際には出来レースだった。そもそも中電が申し入れたこの立地可能性調査に対しては議会の採決など必要ない「行政報告」とし、形だけ議員の意見を聞いてあとは町長判断で受け入れを表明するというものだった。
 議会では、原発反対を標榜する3人の議員が調査受け入れに反対。推進の立場の7人(議長・岩木を含む)が賛成を表明した。反対したのは秋山、清水、山戸の3人。賛成したのは柏田、古泉、右田、海下、山村、山谷、岩木。ちなみに、上関町議会も定数が10まで減っているなかで、表向きこれらの議員が「議会制民主主義」の建前のもとでは住民代表という格好にはなっているものの、前回の町議選は無投票で、投票行動によって選ばれた面々ではないことははっきりさせておく。

     (西哲夫・上関町長)

 B 行政報告や囲み取材の過程で西町長が何度も強調していたのは「これは調査の受け入れであって、中間貯蔵施設の設置を認めるというものではない」「調査と建設は別物」ということだった。そして、「人口が年間約100人減少し、高齢化率は約59%と中国5県でもっとも高い状況」「若い人がこの町で生活し、お子さんを育て、“持続可能な上関”を次世代に繋げることが使命」だとし、そのための地域振興策につながる選択肢の一つになりうるとりくみとして調査を受け入れる考えをのべた。調査受け入れにともなって町に入る関連の交付金は年間1・4億円。10月までに申請すれば間に合うのだそうだ。それならふるさと納税を頑張ればすぐに稼げる金額ではないかとも思うが、とどのつまり、そのカネが欲しいのだろう地獄の沙汰もカネ次第とはいうが、地獄を見るにしてはあまりにも端金ではないかと思えてならない。
 囲み取材のなかで西町長は、記者から「40年間ずっと原発を待っていて中間貯蔵施設というのはどうなのかという話もあるが、町民に対して中間貯蔵施設に切り替わることについてどう説明するのか」と聞かれ、「国が原発の新増設についてまったく触れていないなかで、いつまでも待っていては町は疲弊する一方だ。今、中間貯蔵施設をやらなければ財政的にも厳しくなるし、町内の商工業者も経営が厳しくなるので、まずはやれることからやる」といっていた。原発新設を諦めるのかという問いには、「私の口からやめる、やめないということは、これは大きな問題だからいえない」というものだった。

 C 原発については、まったくメドがないことは推進派が一番よくわかっている。新増設が動きもすごきもしないし、そのなかで一部上層部のなかに、中間貯蔵施設ならいけるんじゃない? が動いているわけだ。その他の山口県民や周辺自治体の住民からすると「上関は本当にいい加減にしろよ!」の声も強いが、核のゴミでも何でも食ってやろうというのだろう。
 4年前の柏原前町長の時から水面下では中間貯蔵施設誘致の話が動いており、そのさいは1人でも反対する議員がいるなら前には進めないという態度を柏原はとっていた。その後も議会として視察に行っているくらいで、反対派議員が水面下の動きをまるで知らなかったというのもまたあり得ない。柏原が病気を理由に町長を退いた後、西哲夫が町長になってから中間貯蔵施設の誘致に本格的に身を乗り出した。


西村経産相と関電の取引 山口・上関は生け贄か

 推進派の面々に事情を聞いてみると、この間、町長の西と議長の岩木が西村康稔経産大臣に呼ばれて東京に出向き、そこから中間貯蔵施設建設の話が一気呵成で動き始めたという。ほとんどの町民は寝耳に水だ。これは要するに西村すなわち経産省が国策として動かしている話ということだ。
 上関側が願望したからできるという代物ではなく、中央政府をしてダボハゼみたくカネを欲しがっている上関町のような過疎自治体を飴と鞭で釣り上げていくという構図だ。原発計画を巡って41年にもわたってすったもんださせた挙げ句に、最後は使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」という名最終処分場にするというものだ。

     (西村康稔・経済産業相)

 A 西村康稔といえば、自民党山口県連の関係者のなかでは「吹田愰(ふきだ・あきら)の娘婿」として誰もが知っている。吹田愰(2017年に90歳で没)は代議士引退後も土改連(全国土地改良事業団体連合会)のボスとして隠然として力をふるっていたが、現役時代には自治大臣や国家公安委員長をしていた山口県選出の清和会所属代議士だ。岸信介が引退した後に代議士ポストを引き継ぎ、県東部を中心に吹田派をまとめていた言わずと知れた自民党山口県連のボスだ。
 20年近く前だったか、経済産業省のエリート官僚を吹田が娘の婿にしているのだが、コイツをどこの選挙区から国会議員にさせようか…と岸派の御大たちが話題にしていたのを思い出す。まだ西村康稔が国会議員になる前の話だ。やれ、無所属で挑んだが落選したとかの話ではあった。その後、兵庫県を地盤に自民党代議士となり、清和会のなかで登用されて現在に至る。安倍内閣で出世したのも、安倍家を支える側近だったからにほかならない。そして、清和会の重鎮として、安倍晋三亡き後の派閥の跡目争いにまで名前が取り沙汰されるまでになった

 B この男が経産大臣として、吹田愰の地盤であった山口2区、そのなかでも原発建設計画に揺れる上関町に中間貯蔵施設建設を持ち込んだ格好になっている。本人の選挙区の兵庫県は関西電力の管内だが、福井で困っている関電のゴミを山口県に持ってきて恩を売ろうとでもいうのだろうか。関西電力からするとそれはもう万々歳で、西村の選挙については統一教会以上に応援に熱が入るかもしれない山口県は吹田愰のおかげで娘婿郷土を差し出されたかのようだとんでもない話だ
 そのように、見ようによっては山口県民にとっては吹田愰繋がりでとんだとばっちりを食らっているようにも見えるのだが、「西村経産大臣が直々に町長と議長を呼び出して以後、一気呵成で動き始めた」と推進派が話題にしており、事は国レベルで動いているのだ。
 従って関電と中電が主体となって動いているというより、どうも経産省の存在感、なかでも西村康稔の存在感が大きいようだ。40年かけて山口県に原発1基作れない中電があろうことか「中間貯蔵施設を作ります」などと大きく出たものだから、どの口がいっているのだろうか? オマイら正気か? と一般的には思うが、カルテル問題で700億円の追徴課税をくらったりして経営トップの首が飛び、監督官庁には逆らえないなかで、恐らく無理難題を押しつけられているのだろう。中電にとってのメリットが何も見えないし、要するに誰がどう見ても「関電のゴミを押しつけられる中電・上関」なのだ。
 西村自身が経産省の官僚出身で、大臣としても原子力政策の中心にいる。得点を稼いでさらに中央政界でのし上がるというなら、その生け贄にされるのが上関という関係にほかならない。人の見方にもよるが、そのように見なされたっておかしくないのだ。


身売りを迫る自民党 未来永劫核政策で翻弄

 C だから山口県民としては是非とも2区で決着をつけなければならない話になってくる。清和会のヒヨコである岸信千世も無関係ではいられない関係だ。これまたとばっちりではあるが、岸派―吹田派の後継者として2区に君臨する以上、西村康稔の弾よけになるほかない。自民党山口県連としては被弾して倒れた場合、恨むなら「吹田愰の娘婿」を恨めということだ。その引きずり引っ張りが郷土山口県を使用済み核燃料のゴミ捨て場にするというのなら、山口県中で「やめろ!」の大運動を展開していくほかない。
 2区の保守層も怒っているし、「どうして関西のゴミを山口県に受け入れるのか」「山口県はゴミ捨て場なのか?」「上関は毎度身勝手に暴走して、いい加減にしろ!」と大半の人が憤りつつ疑問に感じている。当たり前に考えて、到底受け入れられない筋の通っていない計画なのだ。
 原発も建っていないのに、原発から出て行き場のない何万年と厳重に冷却管理しなければならない核のゴミをもらって、「トイレなきマンショントイレになるというものだ。山口県や上関町は公衆便所ではない!と山口県民が怒るのは当然だ。上関町民ももっと怒らないといけない。日本中の原発の便所にされかねないという屈辱的な話に、おカネになる!」などと有頂天になっているわけにはいかない。そんなものを誘致したらますます人は住めない町になるし、核の墓場との共生などあり得ない町は決して豊かにはならない。上関出身者は郷土には帰ってこなくなるだろうし、移住したがるような人間もいない。わかりきった話だ。

 A 役場前に抗議行動に来ていた祝島の住民とも話したが、「原発で出た核のゴミの処分場もなく、核燃サイクルも破綻しているにもかかわらず、無謀にも原発を続けていること自体がおかしい。そもそも電気も余っている状況で、日本中の原発を止めれば核のゴミも出ない。簡単なことじゃないか」と話していた。原発を止めれば使用済み核燃料は増えないのだ。
 あと、「これまで原発の話がストップしてきたなかで、祝島では移住者が少しずつ増え、島内の人口ピラミッドの形も少しずつ変わっている子どもも増え、閉まっていた小学校も復活した。別に大きなお金を産み出さなくても、自分たちに必要なお金を稼ぎ、自然とともに共生して生活していけば、それこそ持続可能なまちづくりができるということを祝島は背中で示していると思う。それだけのポテンシャルがあるのだ。こんなことをしていては、外からの移住者は上関に来なくなる」と話していた。
 あと、抗議行動に参加していた祝島の住民に対して、本土側の推進派住民が「今回ばっかりはあんたらと同じ意見だ」といって激励の言葉をかけていったという。

 C 上関町内で推進派、反対派にかかわりなく話を聞いて回ってみたところ、従来の推進派に属していた人々のなかでも、「どうして関電のゴミを上関に持ってくるのか」という素朴な疑問を口にする人は多かった。「ゴミはいらん!」と吐き捨てるように口にする人もいた。
 中電は約1000軒の住民を訪ねて説明したというが、これは説明が目的ではなく、住民のファーストインプレッションをリサーチしているに過ぎない。アドバルーンを上げて、面通しにて反応を伺っているのだ。中電のいつもの手口だ。とはいえ、近年は尾熊毛の立地事務所も体制としてやる気がなく、上関については投げ出している様を実感してきたし、いまさら中電がなにを驕(おご)り高ぶっているのか、という感情は推進派住民のなかにもある。福浦地区にある立地事務所職員たちの社宅なんてガラガラのもぬけの殻で、立地マンたちもかつてのような精鋭揃いとは訳が違う。上関原発のメドはないとわかっていながら撤回するとはいえず、かといって経産省や電力業界の睨みもあるなかで生殺しにしてきたのだ。

 A 住民のなかでは、41年間も原発で揉めに揉め、地域コミュニティのなかで疑心暗鬼になったり、圧力をくらったり、物言えぬ生活を余儀なくされてきた経緯もあるだけに、今度は中間貯蔵施設の計画が持ち込まれて引き続き国の原子力政策に翻弄されるという事態について、そろそろ堪忍袋の緒が切れるというか、「いい加減にしろよ!」という思いが鬱積している。要はカネでやりたいように町を乗っとり、中電支配の構造だけは温存して、西哲夫なり飼い慣らしてきた町議連中を動員して、最終的に上関を核のゴミ捨て場にするというのだ。


なぜ町が寂れたか 意図的に芽摘んだ40年

 B 西哲夫が何度も「人口は年間100人の減少が続き、高齢化率も約59%と中国五県で一番高い状況」と口にするように、確かに町は惨憺たる状況に直面している。これはこの間、取材に入ってみても痛感する。とりわけ長島奥地の四代、白井田の廃屋だらけの現実には愕然とするものがある。
 室津や上関地区も同じで、廃れ方が尋常ではない。かつて推進、反対の旗を振っていた御大たちも多くが鬼籍に入り、よく取材で話を伺っていた住民たちも次々と亡くなってしまい、「あのおっちゃんによく怒鳴られていたっけな…」とか、二度三度会いに行くうちに仲良くなって、毎回漁でとってきた魚をくれてたよな…とか、色んな顔を思い出して寂しさすら感じるほどだ。新聞社としても計画浮上からの40年で記者たちは世代をまたいで追いかけてきたし、小さな町が国策に翻弄される様をこの目で見てきた。原子力政策の罪作りな実態を広く世間に訴える責任があると思う。

 C 原発騒動の40年で人口は4分の1まで減少し、2000人そこらにまで激減してしまった。これは偶然そうなったのではなくて、「原発ができれば」ばかりを唱え、町の産業振興策をまるで実行してこなかったことの弊害だ。
 原発建設が行き詰まってダメなので、「ならば中間貯蔵施設を」ではなく、まずは原子力政策で翻弄したこの40年に対して、国や電力会社に責任をとらせなければ話にならない。国策によって町の発展を阻害されたわけで、戦後賠償を求めるべき性質のものだ。それだけ住民の暮らしは蹂躙されたのだ。そして、なるべくして廃れた。これは偶然の代物などではない。
 国そのものが衰退の道をたどっているなかで、バラ色の未来などどこにもないが、せめて住民が安心して暮らせる環境、衣食住が保たれる生活環境や地域にすることは必要だ。
 人口激減のなかで上関では食料品を買える店もなくなり、医療機関は柳井や周辺地域まで出向かなければならず、介護は受けたくても受けられず、極端な話が上関全体を姥(うば)捨て地域かと思うほど寂れさせ、人がますますいなくなったところで中間貯蔵施設の話が湧いている。これまた偶然の代物などではない。
 人口が減る=抵抗要素が減る=管理しやすいを意味しており、原発なり原子力関連施設を持ち込む側からすると、むしろ好都合なのだ。従って豊かな町に発展させるわけがないことを念頭に考えなければならない。郷土を差し出させる側の都合からすると、住民が豊かに暮らす必要などないし、「いなくなればいいのに…が本音だろう。生殺し状態からの町の衰退はその過程に過ぎないことを物語っている。ここからの転換が上関にとっては喫緊の課題であるし、これ以上国策に振り回されることはない。

 A すんなりこの中間貯蔵施設の話が動くとは思えないほど、住民の反発は強い。中電支配の町で大きい声ではいえないが、電力会社の驕りに対する憤りでもある。同時に、山口県内では「上関だけで勝手に進めるな!」という世論が高まっているし、周辺住民の反発はそれどころではない。
 まずは山口2区で岸信千世が洗礼を受けるべきだろうし、「吹田愰の娘婿」は何をしてくれてんだ! の世論を形にしていくことが重要だ。中間貯蔵施設を作るなら兵庫9区に作りやがれ! といったら兵庫9区の住民に叱られるが、経産大臣が嫁の親元を過疎地だからといって生け贄に差し出すというのだから、山口県民が西村康稔に抱く感情はわかってもらわないといけない。山口県を核のゴミ捨て場・便所にするな! ということだ。山口県でダメなものはどこでもダメで、ゴミ捨て場がないならゴミを出すな、だいたいゴミ(使用済み核燃料)を生み出す原発をやめてしまえ! ということだ。
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●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬくぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》

2023年09月26日 00時00分56秒 | Weblog

元福井県高浜町助役から関西電力側への資金提供のイメージ (東京新聞2019年9月27日)↑]


(2023年08月20日[日])
核発電は「金のなる巨大木」…蝟集する核発電「麻薬中毒者」ども。
 やっぱり金のなる巨大木に蝟集し、金を還流、政治家 (閣僚、しかも行政府の長・首相) に濁流。(リテラ)《まさか、現役の総理大臣にも直接、原発マネーが流れていたとは──》《公共性が高い企業から、よりにもよって現役の総理大臣が事実上の献金を受け取っていたという事実は、極めて重大な問題がある。いや、それどころか「口利きさえ疑われかねない問題だ》った。

   『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?  
      関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!
    《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
     ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》

   『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発: 
      「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです
   『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも
       再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木」
   『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
     高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》
   『●(リテラ)《まさか、現役の総理大臣にも直接、原発マネーが流れて
      いたとは──》《それどころか「口利き」さえ疑われかねない問題》

 さらには。関電の核のごみをなぜに山口県上関町中間貯蔵(という名の最終処分)を? 中電や経産省、国が散々市民を分断してきた山口県上関町、《問われる町衰退の責任》(長周新聞)。そして、何より、祝島の皆さんがお気の毒で仕方ない。絶対にコンナモノを受け入れてはいけない。(長周新聞)《「なぜ山口県が関電の原発のゴミ捨て場にされないといけないのか」と山口県中で驚きを持って話題にされている。中電の必要性というより、客観的に見ると関電の必要性のために上関を差し出すような格好》、《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ捨て場正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》、《「なぜ関電の原発のゴミをわたしたち上関が引き受けなければいけないのか」と疑問を口にしていた。40年以上も原発騒動でもめてきて、上関原発建設計画については実質的に破綻して建設のメドもないなかで、今度は中間貯蔵施設というわけで、要するに上関をゴミ捨て場にする…》。
 dot.のコラム【関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」だ 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/articles/-/198163)。《「まるで反社以下の関電」と聞いて、すぐにその意味がわかる人は多くはないかもしれない。しかし、関西電力という会社は驚くようなスキャンダルを量産し続け、しかも、ほとんど何の痛手も被らずに、今も経済産業省と岸田政権に守られてぬくぬくと生き延びている》、《これだけの反社会的行動をとっている関電23年度の純利益の見通しは、3050億円。06年3月期に記録した過去最高益(1610億円)を大幅に上回る》、《大嘘つきの関電、これに完全にからめ捕られた経産省、そして安倍内閣を超える原発ゴリ押しの岸田内閣。私は、これを亡国トリオと呼ぶことにした》。

   『●祝島…《調停を申し立てた側の中電が「法律論争をするつもりはない」
     といって議論を避け、調停は不成立…法律論争は不利と判断したから》
   『●《「原発ができれば町が活性化する」という空疎なスローガンのもとで、
      町の基幹産業…漁業…など生産振興や生活の向上をめざす活動は停滞》』 
  『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
      中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】
   『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
     捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》

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https://dot.asahi.com/articles/-/198163

関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」だ 古賀茂明
政官財の罪と罰
2023/08/08/ 06:00

 「まるで反社以下の関電」と聞いて、すぐにその意味がわかる人は多くはないかもしれない。

 しかし、関西電力という会社は驚くようなスキャンダルを量産し続け、しかも、ほとんど何の痛手も被らずに、今も経済産業省と岸田政権に守られてぬくぬくと生き延びている

 今回は、少し長くなるが、その許し難い構造について、ごく一部だけでも見ていただいて、それでも、憤りを感じないで済むかどうかを確認していただきたい。

 関電の不祥事と言えばすぐ思い出すのが、2019年9月に発覚した、岩根茂樹社長(当時)ら歴代経営幹部83人が福井県高浜町の元助役(故人)から金品を受け取っていた事件だ。公益事業のトップらが長年にわたって大金を受け取ることを習慣化していたことに国民は驚愕した。受領した金品の総額は約3億7000万円相当。内訳は、現金が1億4500万円、商品券6300万円分、金貨365枚(1枚約15万円相当)、小判型金貨3枚、金杯8セット、金500グラム、スーツ75着などで、一人で1億2367万円相当を受け取った者もいた。

 しかも、関電経営陣は、この金品受領事件で所得税の追加納税を余儀なくされた元役員1人に計120万円を支払い、追加納税分を補填すると決めたことが発覚している。これは、関電が金銭受領問題について何ら反省をしておらず、むしろとんだ事故に巻き込まれたという程度の認識しか持っていなかったということの証左である。

 次に、2022年12月に発覚した顧客情報の盗み見事件もまた世間を驚かせた。大手電力7社で行われていた不正だが、中でも関電など5社は悪質だとして経産省から業務改善命令を受けている。とりわけ私が注目したのは、関電では事件が発覚した後に、システム上は盗み見をやめたことになっていたのに、引き続き一部社員が盗み見を続けていたことだ。この会社の特質、悪いことがバレた後でも決して反省しないというところがここでもよく表れている。

     (関西電力美浜原子力発電所。(左から)1号機、2号機
      3号機=2023年7月27日、福井県美浜町)

 関電は、この他にも、建設工事に関する社員らの国家資格不正取得や、一部送配電営業所での検査不正なども報じられているが、最も衝撃的だったのは、カルテル主導事件だ。法人向けに顧客の争奪戦を回避するカルテルを行っていたとして、公正取引委員会が、中国電力など4社に総額1000億円超の課徴金を課したのだが、そのカルテルを主導していたのが関電だったのだ。電力自由化の根幹を崩壊させるようなとんでもない事件である。

 ここでも関電はその悪質性を存分に発揮した。自分が主導した犯罪であるのに、公取委に仲間を売ったのだ。独占禁止法には最初に犯罪を申告して捜査に協力すれば責任を免れるという制度(リニエンシー)があるが、関電は最初に自主申告して良い子になり、処分を免れた。本当に悪かったと反省しているのであれば、なぜ自分だけでなく、仲間に一緒に申告しようと声をかけなかったのか。悪に手を染めるだけでなく、仁義にも悖(もと)る。反社の暴力団が聞けば、「俺たちよりも酷い」と言われるだろう

 本件では、このカルテルを主導したとされる森本孝・前社長は、この事件を公取委に報告したのちも特別顧問として高額の報酬を受けていたそうだ。ここでも、腹の中では全く反省していなかったことが見てとれる。

 そして、これから注目を浴びるタチの悪い詐欺的行為が、核のゴミ処理のやるやる詐欺である。

 放射性廃棄物の処分は答えのない大問題だ。本来は、これを解決しないまま原発を動かすことなど許されないはずであるが、実際には全く見通しが立たない。

 とりわけ、7基の原発が稼働する予定の関電は大量の核のゴミを現在も生産中で、その処理策を示すことは地元のみならず、社会全体に対する責任である

 ところが、関電は、ゴミを何とかしろと言われると、「はいわかりました」と安易に答えるだけで本気では何もしない。数え方にもよるが、私が知る限り、これまでに、5回も大嘘をついてきた。

 最初は、1998年に中間貯蔵施設福井県外につくると約束した。その見返りに燃料プールの容量を増やすことを認めてもらった。

 次の嘘は2015年、高浜原発の再稼働を認めてもらうために、20年ごろの中間貯蔵施設の県外建設により核のゴミを県外に持ち出すと約束。もちろん、大嘘だった。

 17年に大飯原発再稼働を認めてもらう際には、18年中に候補地を決めると約束した。その後、関電は、18年に東京電力と日本原電が建設中の青森県むつ市の中間貯蔵施設に関電が出資して相乗りするという虫の良い計画を立てたが、むつ市長が不快感を示したことで頓挫。さらに、懲りない関電は、今度は、電気事業連合会を使って、むつ市の中間貯蔵施設の電力大手による共同使用案を検討させようとした。しかし、さらにむつ市長の怒りを買い、「むつ市は核のゴミ捨て場ではない」と激怒されて、結局この案もお蔵入りとなった。

 そして、関電は運転期間40年超の美浜3号機高浜1、2号機の再稼働を認めてもらう必要に迫られると、中間貯蔵施設の候補地を23年末までに決めるとし、「できなければ美浜3号機、高浜1、2号機の運転を停止する」と、とんでもない空約束をした。もちろん、口から出まかせだということは誰の目にも明らかだった。

 23年の半ばになりいよいよ追い詰められた関電は、経産省と結託して、とんでもない「解決策」を発表した。高浜原発の使用済みMOX燃料10トンに普通の使用済み燃料190トンを混ぜて行う再処理の実証試験をフランスで行うというのだ。これで合計200トンの使用済み燃料をフランスに搬出することになるのだが、関電の廃炉を決めた原発を除く原発7基では年約130トンの使用済み燃料が発生するという。200トンなどあっという間に超過してしまう。しかも200トンは、関電が保有する核のゴミ全体の5%程度でしかない。現状のままでは、貯蔵用のプールは、5~7年で満杯になる予定で、今回の計画は全くの焼け石に水だ。

 しかし、関電の森望社長は「県外に搬出されるという意味で、中間貯蔵と同等の意義がある」と胸を張った。中間貯蔵施設建設候補地の決定と同じというのだが、あまりの図々しさに呆れてしまう。もちろん、地元も世論も強い反発を示したのだが、そんなことは計算済みだ。関電は経産省に手を回し西村康稔経産相に「中間貯蔵と同等の意義があると言わせて、国のお墨付きを得た。ふざけるなという話である。

 さらに、関電は、「ズルの上塗り」を進めようとしている。

 8月2日、中国電力山口県上関町に新設を計画する上関原発周辺の所有地に、中間貯蔵施設の建設を検討する方針を発表した。矢面に立つのは中国電だが、実は、関電と組んで進めるという。関電は中国電を後ろで操り、地元との調整は中国電にやらせる関電は成果だけを享受するわけだ。カルテルの時も関電が主導して利益を得ながら、最後は中国電だけでも700億円超の課徴金を課され、関電は無傷で逃げ切った。今回この計画が頓挫しても、傷を負うのは中国電だけという図式である。

 とんだとばっちりに遭ったのが上関の町民だ。中国電の原発建設計画を反対運動で何とか止めているのに、またもや「札束で横面を張る」やり方で、強引に核のゴミ捨て場にされそうになっている。その裏には関電がいて、さらには経産省と原発ゴリ押しの岸田内閣がいる。大変な相手との闘いがもう一つ増えたわけだ。

 ここまで書いてきて、わかるのは関電という企業の稀に見る悪質性である。単にスキャンダルまみれだというのにとどまらない。関電の特徴は、第一に企業トップが犯罪を主導するということ。第二に、発覚すると表向きは謝罪するが、裏では経営トップが不正を行った者に損失補填をするなど、腹の中では全く反省していないということ。第三に、自己が利益を得るためなら他人を裏切ることなど何とも思わないというヤクザも驚くような不誠実さである。こんな企業が原発という危険なものを動かして良いのだろうか

 とりわけ、関電の原発は日本海側に集中している。岸田政権は、北朝鮮のミサイルの脅威を強調し、中国の危険性も強調する。もしこれが正しいのであれば、日本海側にある原発は直ちに稼働を止めて、核燃料などは、地中深くの施設に移してミサイル攻撃を受けないようにすべきであることは誰にもわかる。原発そのものがミサイル攻撃で破壊されれば大惨事になるが、それよりも脆弱な構造の核燃料プールが破壊されても同じことが起きるし、それらの施設ではなくても電源を完全に断つような攻撃で大変なことが起きる。

 それにもかかわらず、関電が漫然と自社の利益を求めるために老朽化原発まで動かそうとするのを政府は後押しし、関電の嘘をむしろ庇いながら、原発再稼働に邁進している。現有の原発が安全保障上日本の最大の弱点になっていることを全く無視しているのはどういうことなのか。

 これだけの反社会的行動をとっている関電23年度の純利益の見通しは、3050億円。06年3月期に記録した過去最高益(1610億円)を大幅に上回る。その最大の理由が原発再稼働が進んでいることだというが、競争を回避する体質で電気料金が高止まりしている効果も大きい。いずれにしても、電気代上昇に喘ぐ我々国民から見れば理不尽としか思えない

 大嘘つきの関電、これに完全にからめ捕られた経産省、そして安倍内閣を超える原発ゴリ押しの岸田内閣。私は、これを亡国トリオと呼ぶことにした。

 ここまで読んでいただければ、私が冒頭で紹介した「まるで反社以下の関電」という意味を理解していただけると思うのだが、いかがだろうか。
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●飯塚事件…《裁判所は…検察に証拠品のリストの開示を勧告…したが、検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はない」などと拒否》

2023年06月22日 00時00分04秒 | Weblog

(20230605[])
冤罪死刑飯塚事件飯塚冤罪事件) … 検察が《証拠品のリストの開示》を拒否!?

   『●飯塚冤罪事件で死刑執行されてしまった久間三千年さん…福岡地検に、
     《裁判所が検察に対し、証拠品のリストを開示するよう勧告》した!

 なぜに堂々と《開示》しないのかね? リストを公開したからといって、一体全体何の問題があんの? 公開しない方が要らぬ疑いを持たれることになるでしょうに。(清水潔さん)《裁判所にも見せられない危ない証拠がゴロゴロしているということなのだろう》。

   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                   司法の良心を示せるか?
   『●憲法《37条1項が保障する『公平な裁判所による裁判を受ける権利』が
      侵害され》ている…飯塚事件、大崎事件の裁判に「公正らしさ」は?
    《根底には再審法(刑事訴訟法)の不備がある。冤罪(えんざい)から
     無実の人を早期救済するため(1)証拠開示の制度化
     (2)審理を長引かせる検察官抗告の禁止-などの法整備を
     日本弁護士連合会や市民グループが求めている。加えて、
     同一事件の審理を同じ裁判官が繰り返し担うことを、
     再審請求審でも禁じると規定するべきではないか。》

   『●《判決後、大西直樹裁判長は、捜査の問題点と刑事司法の改善の必要性
     を説き、「西山さんの15年を無駄にしてはならない」と話している》
    《西山さんは担当刑事に「いろいろ言いたいこともある」と言う。
     だが、過去を恨むのではなく「冤罪で苦しむ人を救済できる、
     再審法の改正が進んでほしい」と冤罪支援を必要とする人には話を
     しにいったりしている》

   『●日野町事件《遺族による「死後再審」の請求を認めた大津地裁の決定を
     支持…決め手は、元の公判で検察が開示していなかった実況見分の際の…》
   『●事件から五十七年。無実を訴え続けても、なぜこんなに歳月を費やしたのか。
     刑事訴訟法の再審規定(再審法)が大きな欠陥を抱えつつ放置されているからだ

 《「事案の解明に意味はない」》というのは、どういう開示拒否の理由なのか?
 FBSのニュース映像【女児2人殺害『飯塚事件』の再審請求 弁護側の証人が法廷で語る】(https://www.youtube.com/watch?v=v3Z7t2-wrtQ)によると、《弁護団は、検察が都合の悪い捜査資料を隠しているとして、事件に関わる証拠を開示するよう求めていました。裁判所は3月、検察に証拠品のリストの開示を勧告していましたが、検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はないなどと拒否したということです》。


清水潔さんのつぶやき:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1664141522852532225

清水 潔@NOSUKE0607

冤罪死刑の可能性が争われている福岡の「飯塚事件」。
今年3月に裁判所が、検察に対して「証拠品のリストを開示するように」勧告したのだが、なんと検察はこれを拒否。裁判所にも見せられない危ない証拠がゴロゴロしているということなのだろう。これはもうアウトだろう

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nhk.or.jp

「飯塚事件」の再審請求で新たな目撃証言の男性への証人尋問|NHK 福岡のニュース
【NHK】31年前、飯塚市で小学生の女の子2人が殺害されたいわゆる「飯塚事件」で、すでに死刑が執行された元死刑囚の家族が裁判のやり直しを求める2度目…
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午後2:27 · 2023年6月1日
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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1664143130239852545

清水 潔@NOSUKE0607

これまで多くの冤罪事件で、検察・警察が隠していた証拠が開示されたことで無罪が証明された。だから捜査当局はどんな証拠があるのか、そのリストを見せたくない。しかし公務員が税金を使って集めた証拠が、有罪判定だけに使われてはならない民主主義社会なら当然のことだ

午後2:33 · 2023年6月1日
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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1664143967074799616

清水 潔@NOSUKE0607

飯塚事件の捜査は決して揺るがない…、などといいながら、疑惑が浮上しても原判決裁判に出された証拠しかみせない国民一人を死刑にしておいて、隠すものなどあってはならない。飯塚事件の疑惑がいよいよ深まったといえる重大な局面であろう。

午後2:36 · 2023年6月1日
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 布川事件氷見事件東電OL殺害事件志布志事件村木厚子氏冤罪事件足利事件…も確かにとんでもないのだけれど、飯塚事件は極めつきなのだ。冤罪者を死刑にしてしまったというとんでもない事件。国家による殺人。時の法相は、麻生太郎内閣の森英介氏。警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?
 飯塚事件…既に死刑執行してしまった。山口正紀さんの記事《「飯塚事件」をご存知だろうか。1992年、福岡県飯塚市で起きた2女児殺害事件で逮捕され、無実を訴えていた久間三千年(くま・みちとし)さんが死刑判決を受け、2008年に死刑が執行された(当時70歳)。…オンライン集会は、この第2次再審請求の意義・内容を報告し、支援の輪を広げていこうと企画され、飯塚事件再審の実現に向けて尽力してきた九州大学の大出良知・名誉教授、再審法改正をめざす市民の会木谷明代表(元裁判官)、布川事件の冤罪被害者・桜井昌司さんら幅広い支援者たちの呼びかけで開催された。…布川事件冤罪被害者桜井昌司さん…「こんなことを優秀な裁判官がなぜわからないのか日本の警察はこれまでも証拠を捏造してきました。そうして、どれだけの人が刑務所に入れられ、殺されてきたか。すべてが無責任です。冤罪事件で国家賠償しても、だれも懐が痛まない。そのお金も税金です。足利事件、布川事件、ゴビンダさんの事件東電事件)、東住吉事件だれもその責任を追及しない。再審法を改正しないといけない。税金で集めた証拠を法廷に出すのは当たり前じゃないですか。久間さんの無念は必ず果たせると確信しています。必ず勝ちます。一緒にがんばりましょう。無惨に殺された人の無念を晴らす殺したのは誰か検察庁です」》。

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https://www.youtube.com/watch?v=v3Z7t2-wrtQ




女児2人殺害『飯塚事件』の再審請求 弁護側の証人が法廷で語る
FBS福岡放送ニュース
2023/05/31

31年前に福岡県飯塚市で小学生の女の子2人が殺害された『飯塚事件』についてです。死刑になった男性の家族が、裁判のやり直しを求めている再審請求の証人尋問が、福岡地方裁判所で31日に行われました。

再審=裁判のやり直しを申し立てているのは、久間三千年元死刑囚の家族です。久間氏は31年前、福岡県飯塚市で女児2人を殺害したとして、死刑が執行されました。

弁護団はおととし、久間氏は無実だとして、2度目の裁判のやりなおしを申し立てました。この時に弁護団は、ある男性の証言を無実を主張する新たな証拠として提出しました。福岡地方裁判所では31日、この男性の証人尋問が行われました。

男性は「事件当日に女児2人を乗せた白い軽ワゴン車を男が運転しているのを見た。男の特徴は久間氏とは違った」と証言しています。

弁護団によりますと31日の尋問で男性は、女の子の寂しそうな顔が「脳裏に焼きついていて、記憶違いはない」と話しました。また、当時訪ねてきた警察官が男性に対し「普通車ではないか? 紺色のワゴン車ではなかったかなどと聞いてきたと、新たに明らかにしました。紺色のワゴン車は当時、久間氏が所有していた車で、弁護団は警察が久間氏が犯人だとの見立てのもと、証言を得ようとしたのでは」と説明しています。

弁護団は、検察が都合の悪い捜査資料を隠しているとして、事件に関わる証拠を開示するよう求めていました。裁判所は3月、検察に証拠品のリストの開示を勧告していましたが、検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はないなどと拒否したということです。
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   『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
                飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

    「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
     2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
     2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
     ……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
     久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日
     DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
     だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、
     大変に大きな疑問である」

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                    無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」
    「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
     DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
    《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
     福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
     冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
     呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
     『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
           死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
    「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
     再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず 
     福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」

   『●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、
     国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)
   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●飯塚事件は《足利事件に続いて「DNA冤罪=DNA型鑑定を悪用した
     冤罪」が発覚するのを恐れた検察による口封じ殺人ではなかったか……》
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●(東京新聞社説)《死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・
       停止は、もはや世界の潮流となっている》…死刑存置でいいのか?
   『●(FBS)【シリーズ『飯塚事件』検証】…《死刑執行は正しかった
     のか》? 罪なき人・久間三千年さんに対しての《国家による殺人》!
   『●NNNドキュメント【死刑執行は正しかったのかⅢ ~飯塚事件・真犯人
      の影~】…《死刑冤罪の闇を12年間追跡し続けたドキュメンタリー》
   『●【<土曜訪問>表現の幅、狭めない 冤罪事件から着想 ドラマ
     「エルピス」で脚本 渡辺あやさん(脚本家)】(東京新聞・石原真樹記者)

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●「妖怪の孫」アベ様は息吐く様にウソをつき、カルトとヅボヅボだった……さらには、「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン

2023年04月02日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


// (2023年03月18日[土])
「妖怪のひ孫」までもが出てくる始末なニッポン。無能な3代目どころか、4代目まで……壊れ切っている国。醜悪な《妖怪の棲む国》。

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
       の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?
   『●そして、いまや、『妖怪の孫』どころか「妖怪のひ孫」までもが…《安倍
      晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か?》(長周新聞)

 スッゲェなぁ、山口2区4区……岸信千世氏も《東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? 世襲4代目も、そんなに政治家になりたいのなら、東京かどこかで立候補すればいいのにね。
 再度引用。長周新聞の【コラム 狙撃兵】…(信千世のミス?➙) 《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

 《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? これでも、世襲4代目を選ぶつもり? 投票者や支持者、恥ずかしくないのでしょうか? 《何をしても勝てるといいたいのだろうか。》、舐められたものだ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/山口2区 何をしても勝てるというのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303020000064.html)によると、《本人の人物像よりもまず華麗なる家系図を示し、続いて後援会組織づくりということが優先されたようだが、これも今は閉鎖。サイトのプロフィルにはフジテレビ報道局、警視庁担当などが書かれていたが世襲、個人情報、家系図に男性だけの表記など、国会でも大いに話題となるテーマを一切無視するところがすごい。ところがこの選挙区、17年以降、対立候補は共産党だけとなっている。何をしても勝てるといいたいのだろうか。》





【『妖怪の孫』】
 (https://youkai-mago.com/

 さて、息吐く様にウソをつきカルトとヅボヅボだった「妖怪の孫」について。
 小塚かおるさんによる、日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/古賀茂明氏「アベ政治は終わったはずなのに、何か得体の知れないものに支配されている」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319824)によると、《衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのかと思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される。企画プロデューサーを務めたのは、元経産官僚のこの人。2時間のストーリーから何が見えるのか。》

   『●《健全な官僚制を破壊し「亡国の官僚」が闊歩》…自民党内部からも
      《安倍氏の政権運営が「…官僚機構まで壊した。国賊だ」と批判》
   『●《財務省では多くの人がかかわっていたのに、何故誰も異論を唱え
     なかったのか、官僚の倫理観はどうなっているのか》?(古賀茂明さん)

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303020000064.html

コラム
政界地獄耳
2023年3月2日7時39分
山口2区 何をしても勝てるというのか

★2月25日、自民党本部で開かれた全国幹事長会議で党総裁(首相)・岸田文雄は4月23日に行われる見通しの衆参5補欠選挙について「今後の政局に大きな影響を与えるかもしれない大事な選挙だ」と強調した。その補選のひとつ、衆院山口2区補欠選挙に出馬表明した元防衛相・岸信夫の長男・岸信千世が不思議な選挙戦術をとっている。

★過日はホームページに掲載した世襲自慢ともとれる家系図をトップページに掲載、既に削除されているが、そこには岸信夫(父)、安倍晋三(伯父)、安倍晋太郎(祖父)、安倍寛(曾祖父)。岸信介(曾祖父)、佐藤栄作(曾祖叔父)と記されていた。不思議なのは、この家系図には一切女性が出てこない。信千世はどうやって生まれたのか。当該事務所は「一族の中に政治家を務めた方がたくさんいたことは事実で、それを表記するということ」と説明したようだが、それでは佐藤栄作の次男で旧山口2区から衆院8期、参院1期を務めた通産相、運輸相を歴任した佐藤信二はなぜ書かれないのか。本来なら元首相・吉田茂、元外相・松岡洋右も親戚だ。

★そして今度はホームページトップに「岸のぶちよ後援会入会申込フォーム」との表記があり、お名前、ふりがな、生年月日、郵便番号、ご住所、お電話番号、メールアドレスとあり、任意でファクス、企業・団体名、ご紹介者のお名前、LINEID、その他とある。まず個人情報を記入しないと入れない新人候補のホームページとは恐れ入った。ところがこのページも今では閲覧できなくなっている。本人の人物像よりもまず華麗なる家系図を示し、続いて後援会組織づくりということが優先されたようだが、これも今は閉鎖。サイトのプロフィルにはフジテレビ報道局、警視庁担当などが書かれていたが世襲、個人情報、家系図に男性だけの表記など、国会でも大いに話題となるテーマを一切無視するところがすごい。ところがこの選挙区、17年以降、対立候補は共産党だけとなっている。何をしても勝てるといいたいのだろうか。(K)※敬称略
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319824

注目の人 直撃インタビュー
古賀茂明氏「アベ政治は終わったはずなのに、何か得体の知れないものに支配されている」
公開日:2023/03/13 06:00 更新日:2023/03/13 06:00


古賀茂明(映画「妖怪の孫」企画プロデューサー)

     (古賀茂明氏(C)日刊ゲンダイ)

 衝撃的な銃撃死から半年以上が経ったが、岸田政権や自民党を見ていると、いまだこの国は安倍晋三元首相に支配されているのかと思わずにはいられない。「彼がもたらしたのは、美しい国か、妖怪の棲む国か?」──。そんな視点で検証したドキュメンタリー映画「妖怪の孫」が今月17日から公開される。企画プロデューサーを務めたのは、元経産官僚のこの人。2時間のストーリーから何が見えるのか。


 ──選挙、憲法、官僚、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)、地元・下関など、映画ではいくつものテーマが扱われていますが、見どころは?

 もちろん全部僕が手掛けているわけじゃないので、驚きがたくさんありました。中でも、安倍さんの幼少期や性格も熟知している野上忠興さん(政治ジャーナリスト)のパートはすごく面白い。「アベノミクスなんて見せかけで、要領のいいやつだった」と。アベ政治の本質を突いているなと思いましたね。下関の元市議の女性の話も面白い。東京では見えてなかった地元の安倍さんのことが浮き上がってきました。


 ──企画プロデューサーに就かれた経緯は?

 企画の発想は、菅前総理を題材にした映画「パンケーキを毒見する」や「新聞記者」のプロデューサーであるスターサンズの河村光庸さん。実は「パンケーキ」を撮っている時から、河村さんは「本当は俺がやりたいのは安倍さんなんだよな」と言っていたんです。それで、「パンケーキ」と同じテレビマンユニオンの内山雄人監督に頼むとか、具体的に動き始めたところで、昨年6月、河村さんが急逝してしまった。実は、亡くなる前夜に河村さんから電話がかかってきて、「古賀さん、とにかくこの安倍の映画を出さないと、俺は死んでも死に切れないんだ」という話をしていたんです。翌日に亡くなったと知って、びっくりしたんですが、その後、監督らから僕に「プロデューサーをやってくれませんか」という話があって。「えー、できるわけないよ」と言ったんだけど、結局、お引き受けしました。


 ──河村さんの「遺言」みたいなものだったんですね。

 もともと製作サイドからは、「安倍氏を扱う映画だから風当たりが強くなる。打たれ強い人が(スタッフに)欲しい」というリクエストがあったそうです。河村さんの企画にずっと携わってきたから引き継いで欲しいというのと、社会的、政治的に難しい映画だから、そこを支える役割。その2つをやってくれということでした。


 ──主役の安倍氏まで亡くなってしまって、製作は大変だったのでは。

 もうできないんじゃないか、という時期はありました。安倍さんの呪縛から解かれて自由になるかと思ったら逆なんですよ。「死者に鞭を打つのか」と、日本的なあの言葉です。監督は最初、いろんな政治家にインタビューしようと考えていたけれど、野党議員も逃げちゃう、スポンサーも引いていくみたいな感じでね。ただ、意外だったのは、松竹が新宿ピカデリー(映画館)をおさえているからやろうと決断してくれたことです。きちんと客観的に見つめ直した映画を見てみたいという人はたくさんいるんだろうな、ということはみんな分かっているんですよ。松竹の決断は、エンターテインメント業界として、観客が求めているものを世に出すのが我々の仕事だ、という筋を通してくれたと感じています。


■中枢官僚の絶望は想像以上

     ((C)2023「妖怪の孫」製作委員会)

 ──古賀さん自身は映画で覆面官僚2人にインタビューしていました。

 安倍さんを評価できる人っていうのは、各省庁で官房に近いところにいた人とか、内閣府や内閣官房にいて官邸に出入りするなど、中枢にいた人じゃないと分からないんですね。そういう経験のある2人ですが、想像以上に深い絶望にあるという感じでしたね。


 ──「我々が習った憲法学では集団的自衛権は違憲。これからは合憲と答えないと公務員になれない」という言葉には背筋が凍りました。法律を作る官僚が「もう憲法は変わった」とはっきり言う。すごいことだな、と。

 
「テロだ」いう言葉も出ました。国家の根本規範である憲法を正当な手続きを踏まずに変えることは、暴力は使わずとも、テロ以外何ものでもない、ということですよね。あの安保法制反対のデモまでは、わりと一般の人が参加するムードがあった。でも結局、あれだけやっても止まらなかったっていうことが、その後の日本の一般市民に、相当影響を与えたと思います。何も変わらないという諦めになってしまった。あれが止まっていたら、日本はまったく変わっていたんじゃないかと思います。


 ──覆面官僚の「そんな勇気ある官僚は残念ながらいない。(官僚は)臆病で弱くて卑怯な人間なんです」という言葉も強く印象に残りました。

 財務省の公文書改ざんで自ら命を絶った赤木俊夫さんについて聞いた部分ですね。妻の雅子さんに聞くと、最初は財務省本省からもお花を送った人がいたそうなんですが、途中から音信不通になったと。裁判になったこともあるけれど、赤木さんに花を手向けるとか、お線香をあげるなどしたら、きっと安倍さんに睨まれるという恐怖感が官僚にはあるんだろうな、と思っていて、それを聞いてみたんです。そうしたら出てきたのが、あの名ゼリフでした。


 ──「妖怪の孫」というタイトルは直接的な意味だけではないですよね?

 河村さんが「タイトルは妖怪の孫だ」と。ただ当初は、「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介元総理の孫で、脈々と伝わる保守の思想……というところまでだった。岸さんのことをあまり知らない人もいるし、僕はタイトルとしてどうかな、と思っていたんです。だけど、旧統一教会のこともあったし、安倍さんが亡くなった後でも岸田総理は「アベ的なものを否定できず防衛費のGDP比2%とか原発の新増設とか、むしろ先鋭化している。それで、後から解釈を付け加えたんです。「妖怪の孫」とは、岸さんの話をしているというより、もう安倍さんはいないし、そういう意味ではアベ政治は終わっているはずなのに、何か得体の知れないものに支配されているという状況。それを許してしまうのは、もちろん岩盤保守層の人たちであり、それをしっかり固めた安倍さんの最大の功績です。ちょっとやそっとじゃ壊れない。


■心の中に妖怪が仁王立ち

     ((C)2023「妖怪の孫」製作委員会)

 ──まさに日本中が妖怪に支配されている。

 今の日本のしくみは、憲法が想像していた世界を完全に逸脱しているんですよ。憲法では国民主権であり、国民が国民の代表である国会議員を選び、国会が国権の最高機関です。その国民の代表である国会が選んだ内閣総理大臣が政治をするのだから、この人に任せれば国民のための政治が行われるという前提なんですね。しかし、内閣が国民のために働かない、あるいは米国のために働いているとしたら……そんな酷い内閣は選挙で落ちるでしょ、というのが憲法のしくみなんです。ところが、何をしたって選挙で勝っちゃう、というのが安倍政権だった。もうどうすればいいのか分かりませんよね。国民が正しいんだってことであれば、国民が勝たせたんだから、安倍さんがやってることが正しいと、安倍支持派の人は言うでしょう。公約を掲げて選挙に勝ったんだから、その公約を前に進めて何が悪いのかと。でも、最後は国民自身に返ってくるんです。映画にアニメが登場します。人の心の中に妖怪が仁王立ちしているのは、「国民自身がなにか変えられちゃっていませんか」というメッセージになっている。もう一度、みんなで考え直してみようというメッセージです。4月に統一地方選や国政の補欠選挙がありますから、映画を見て、よく考えてもらいたいなと思っています。

(聞き手=小塚かおる/日刊ゲンダイ)


古賀茂明(こが・しげあき)
1955年、長崎県生まれ。東大法卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。ベストセラーとなった「日本中枢の崩壊」(講談社)ほか著書多数。映画「妖怪の孫」の原案となった新著「分断と凋落の日本」(発行・日刊現代、発売・講談社)が4月刊行予定。
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●そして、いまや、『妖怪の孫』どころか「妖怪のひ孫」までもが…《安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か?》(長周新聞)

2023年03月28日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年02月07日[火])
そして、いまや、「妖怪の孫」どころかひ孫までもが…。
 スッゲェなぁ、山口2区4区…《…信千代 (信千世のミス?) も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は?

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》
   『●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族
      の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?

 再々度引用。長周新聞の【コラム 狙撃兵】…(信千世のミス?➙) 《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

 さて、『妖怪の孫』。
 長周新聞の記事【映画『妖怪の孫』――安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か? 監督・内山雄人】(https://www.chosyu-journal.jp/review/25992)によると、《あれだけ世間を騒がせたモリカケ桜統一教会の問題も、今ではまるでなかったかのような空気をメディアが醸し出すなか、安倍晋三元首相やその背景を改めて検証することで、彼は日本になにをもたらしたのか、今の自民党や岸田政権はどこへ向かおうとしているのかを、ユーモアたっぷりに描いた映画『妖怪の孫』が完成した。制作したのは、菅義偉元首相のドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』をつくった内山雄人監督とそのスタッフだ。その時々の実際の映像と、右左関係なく関係者に突撃インタビューした内容をつなぎ、そこに突っ込みを入れるという、マイケル・ムーアを彷彿とさせる手法をとっている。3月17日からの全国公開を前に、2月23日には特別限定上映会「サクラが見る会」が、一日にはマスコミ試写会がおこなわれた。映画『妖怪の孫』はなにを描いているのか――。》

   『●自公お維支持者はカースー独裁《パンケーキ政権を毒見》して…
     「私は選挙に影響する映画をつくりたい」(河村光庸プロデューサー)
   『●《最初はふわふわ膨らんでおいしそうだったのに、だんだんしぼんで、
      中から出てきたものは……? 菅パンケーキ政権の実態に迫った…》




【3月17日公開!『妖怪の孫』公式サイト】
 (https://youkai-mago.com/

 アベ様著『安倍晋三 回顧録』(アノ北村滋氏が監修らしいいです。中央公論新社、2023/2/8)が出版されたそうです。
 昔のつぶやき: 「■昔のブログ: ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実。キョウソ様ともはやカルトなディストピアの信者様方。「選挙妨害…」について問題にし続けていた山岡俊介さんは謎の事故…。国内はさておき、世界に拡散中(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c1777c7973a737c55a9d935e31ca085c)」。
 アノ山口敬之氏には《安倍ヨイショ本『総理』(幻冬舎)》なんてのもありました。
 それよりも、『「安倍晋三」大研究』の方が面白いですよ。

   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
        「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
    《◇武富士事件と同様に記者クラブメディアは沈黙するが…》
    《また、警視庁が、犯歴情報という個人情報を消費者金融の武富士に流し、
     武富士からはお中元お歳暮などが出ていたほか、個人の信用情報を警察に
     流していた事件(いわゆる武富士事件)も、
     山岡氏は積極的に取材していた》
    《しかし、山岡氏自宅電話の盗聴を指示していたとして、武富士の
     武井保雄会長が03年12月2日、電気通信事業法違反容疑で逮捕され、
     形成は一気に逆転した》
    《国会という場で「早く質問しろよ! 」とヤジを飛ばし、挙げ句、
     市民に向かって指を指して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
     などと口走る、あの人が、“悪口を言わない”“意地悪をやろう
     と思ったことがない”って……。》

   『●『「安倍晋三」大研究』(望月衣塑子&特別取材班著)読了
     …《「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という…疑問…》
    「《『安倍三代』…を書き上げた青木理さんは若き日の安倍晋三を
     評して「恐ろしくつまらない男だった」とし…》(p.83)、それが、
     今やニッポン国の首相。」

 財務省の公文書改ざん強制問題について、「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。数多のアベ様案件の一つ、《メディアコントロール》の下、「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を大きく委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。有耶無耶にしていいのか…(リテラ)《国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い》。さて、「捏造」でないことが分かった今、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか…。
 日刊ゲンダイの記事【注目集まる放送法文書の真贋 総務省から怒りの内部告発続出!“安倍政権の膿”噴出の可能性】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319629)によると、《放送法の政治的公平性の解釈を巡り、安倍政権が総務省に圧力をかけた記録とみられる「内部文書」の真贋に注目が集まっている。省内から入手した文書を基に「個別の番組に圧力をかける目的で法解釈を変えた」と追及する野党に対し、岸田内閣が「文書は捏造」「文書の正確性、正当性に疑義」と主張しているからだ。この政府の態度に、総務省内部から怒りの声が噴出。今後、内部告発が続出する可能性がある》。
 もう一つ、同紙の記事【総務省の内部文書に“クビ”を懸けた高市早苗氏の大誤算…行政文書認定でも「捏造」強調】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319680)によると、《「捏造でなければ辞職」と威勢よくタンカを切ったものの、どうも旗色がよくない。高市早苗経済安保相にとっては誤算だったのではないか。放送法の政治的公平性の解釈をめぐり、第2次安倍政権が総務省に“圧力”をかけたとされる内部文書が注目を集めていたが、松本総務相が7日午前、「すべて総務省の行政文書であることが確認できた」と明らかにした》。
 さらにもう一つ、【放送法の公平性「番組全体を見て」は麻生太郎氏の04年国会答弁 安倍官邸に解釈“歪曲”疑惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319656)によると、《放送法に基づく政治的公平性は「一つの番組」ではなく、「番組全体」を見て判断する――。麻生氏が国会でこう断言していたにもかかわらず、いつの間にか「一つの番組でも判断し得るケースがある」と変更されたわけで、小西氏が「都合のいい解釈に放送法が私物化されている」と指摘するのも当然なのだ》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
リンク   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…』
りんく   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》』
りんく   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》』

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https://www.chosyu-journal.jp/review/25992

映画『妖怪の孫』――安倍晋三がもたらしたのは美しい国か、妖怪が棲む国か? 監督・内山雄人
書評・テレビ評 2023年3月6日

 あれだけ世間を騒がせたモリカケ桜統一教会の問題も、今ではまるでなかったかのような空気をメディアが醸し出すなか、安倍晋三元首相やその背景を改めて検証することで、彼は日本になにをもたらしたのか、今の自民党や岸田政権はどこへ向かおうとしているのかを、ユーモアたっぷりに描いた映画『妖怪の孫』が完成した。制作したのは、菅義偉元首相のドキュメンタリー『パンケーキを毒見する』をつくった内山雄人監督とそのスタッフだ。その時々の実際の映像と、右左関係なく関係者に突撃インタビューした内容をつなぎ、そこに突っ込みを入れるという、マイケル・ムーアを彷彿とさせる手法をとっている。3月17日からの全国公開を前に、2月23日には特別限定上映会「サクラが見る会」が、一日にはマスコミ試写会がおこなわれた。映画『妖怪の孫』はなにを描いているのか――。


3月17日から全国上映開始

 映画は冒頭、「安倍さんはなぜ選挙に強いの?」と問いかける。確かに第二次安倍政権は選挙に勝ち続け、憲政史上最長の政権となった。

 一つのカギはメディア戦略で、野党に転落した自民党がもっとも重視した。大手広告代理店と手を組んで「T2」を立ち上げ、どんな話題をとりあげればネット・ユーザーが反応するか、選挙運動にどう反映させるかを研究し、若者対象のネットファンクラブもいち早く立ち上げた。

 そして、安倍政権になってからのメディアトップとの“濃厚接触”、頻繁な会食。「『ニューヨークタイムズ』の社長がオバマ大統領と食事することはありえないメディアの独立を冒すからだ政権と癒着すると読者の信頼を失う」とは、米国のジャーナリストの意見だ。

 安倍政権は選挙前、在京テレビ局に「報道の公正・中立」を申し入れた。日本のメディアの選挙報道量の調査では、衆院選のあった2005年が300時間をこえていたのに対し、同じく衆院選のあった2014年は50時間をこえた程度に激減。それに比例して投票率が、2005年の67・51%から2014年の52・66%(戦後最低)にまで落ち込んだ。メディアが萎縮して選挙報道を減らし、連動して投票率は低下し、自民圧勝が演出されたわけだ。

 安保法制強行採決のとき、ニュースキャスターの降板があいつぎ、高市早苗総務相(当時)の「電波停止」発言まで飛び出した。「報道の自由度ランキング」で日本は世界72位に。

 しかし冷静に見れば、権力者の横暴は世の常。問題は、政権を監視する役割を持つはずのメディアの側があまりにも腰砕けで、政権とズブズブの関係になっていることだ。そもそも『朝日』『読売』『毎日』にせよ、NHKにせよ、日本のメディアは戦時中、天皇制政府の情報局の中枢におり、「鬼畜米英」「一億玉砕」を煽って国民の犠牲を増やした側だ。それが敗戦後、新聞社の解散を免れてその体質を温存したまま、対米従属下の政府広報紙になって今に至る。

 メディアの問題といえば、映画の中に出てくる霞ヶ関の現役官僚たちの覆面座談会には、思わず身を乗り出した。財務省の公文書改ざん問題が論議されるなか、「マスコミにネタを提供しても、新聞社内で通らないんだ。社内で握りつぶされる。ひどいですよ。場合によっては自分が通報されてるんじゃないかという気すらした」「マスコミには二重スパイがいて、マスコミにいろいろ聞かれたことがいつの間にか上司に伝わっていて、身の危険を感じたことがある」。心ある有能な新聞記者たちが大手新聞社を次々に去っていくはずである

 安倍晋三が強いわけではない。「選挙に勝てば正義」という理屈だが、憲政史上最長の政権は、メディアと野党に支えられた砂上の楼閣だ、問題は国民がそれに気づくことなのだ、とのメッセージを受け止めた。


岸信介から続く系譜

     (「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介)

 次に「安倍さんはどんなふうに育ってきたの?」に画面は移る。

 長年安倍晋三を取材してきた年輩のジャーナリスト。机の上にはオフレコの取材メモの山。安倍晋三の生育過程について、いったいなにが明かされるのか。

 「(小さい頃)あの子は強情で、一度いい出したら聞かない子だった」
 「宿題やったの? といったら、やったよというが、ノートを見ると真っ白だった」
 「(両親の愛情不足から)かまってほしいタイプ」
 「中学生になっても乳母のふとんにもぐりこんでいた」
 「(大学生のとき)大学校内をアルファロメオで走っているバカがいると評判になった」
 「勉強はしなかった。卒業できたのは“要領”だといっていた」

 このジャーナリストが示した安倍晋三の本音の政治信条とは、「要領のいい演出家」。みせかけ政治とやってる感。「アベノミクスもやってる感なんだから。成功とか不成功とかは関係ない」。ちょっと軽すぎないか? こうした幼少期からの自分の弱さやコンプレックスを隠して、安倍晋三が目標としたのは誰か?

 父方の祖父は安倍寛で、戦時中は大政翼賛会に抗って出馬し当選した、反骨と平和主義の人として地元では信頼が厚い。しかし彼がめざしたのは、それとはまったく方向性が異なる、「昭和の妖怪」と呼ばれた母方の祖父・岸信介だった。

 岸は戦前、満州国経営の中心人物の一人で、東条内閣の閣僚の一員。戦後はA級戦犯として投獄されるが処刑を免れ、米国に拾われて、出獄からわずか9年で首相に登り詰めるCIAとの癒着もとり沙汰された。やったことは日米安保条約改定で、「米国の戦争に巻き込まれる」と全国的な60年安保反対闘争が巻き起こった。

 「なんでも一番でないと気が済まない安倍晋三さんは、憲法改正をやって岸信介をこえようと思ったんだ」


安倍8年とは何だったか

     (映画『妖怪の孫』の一場面)

 そんな安倍晋三が手を染めたのがモリカケ桜集団的自衛権安保法制統一教会との関係も、安倍政権8年で一気に強まった。

 「もし私や妻がかかわっていたのなら、総理大臣も議員も辞める」といって財務省近畿財務局職員の赤木俊夫氏を自殺に追い込み、「ウソなんかつくわけないじゃないですか」といって虚偽答弁を118回おこなった、安倍晋三元首相。「知りうる立場にあったが、実際には知らなかった」など、かなり無理のある国会答弁の映像が続く。

 これも霞ヶ関の官僚たちの覆面座談会だが、財務省の公文書改ざんについて、「個人的にはものすごくショックだった。総理が平気で嘘をつくのだから。そして赤木さんがあんなことになって…」と語る言葉に無念さがにじむ。

 「国民の公僕として本当に正しいことを直言する、という精神文化はまったく失われた。ポーンと首が飛ぶのだから。それを露骨にやり始めたのが安倍政権」「今の政権の方向性と違うことは一切考えるなと上司からいわれた」

 さらに安倍政権は、それまで歴代政権が認めてこなかった集団的自衛権の行使を、内閣法制局長官をかえ、解釈改憲の閣議決定をして、行使容認に転換させた。これについても「今までの判例や学説をすべてひっくり返すようなものだ。自分の仕事をやるのがバカバカしくなる」「時の総理大臣がルールを無視してテロをやるんだ」と憤懣やる方ない。

 安倍政権8年で、三権分立や法治国家といった国のあり方をぶっ壊してしまった。これに対して霞ヶ関の官僚のなかでも、いかに「いいかげんにしろ!」の思いが渦巻いているか。このあたり、ぜひ本作をみてほしい。

 自民党と統一教会との関係も、「安倍さんが仲いいんだから、つきあわなかったら怒られる」(自民党議員)。統一教会と関係の深い議員が大臣やさまざまな役職に就き、国政に影響を与えてきた。きっかけは2009年、全国で統一教会の霊感商法が摘発され、渋谷区松濤の本部教会へのガサ入れも秒読みになったとき、止めたのが警察官僚出身の亀井静香だった。その後、第二次安倍政権では国家公安委員長に統一教会と親しい議員が次々と就任し、警察の捜査がゆがめられたいまだに統一教会関係議員はおとがめゼロだ

 「政策がゆがめられた」のは、財界との関係でも同じ。自動車業界や化学業界など、自民党への大口献金が多い業界ほど、政策減税の恩恵が大きいことが数字にあらわれているアベノミクスの結果、「賃金は上がらず、トリクルダウンは起こらなかった」(岸田首相)。一人当りGDPで日本は世界27位まで急降下し、先進国から脱落した。


火炎ビン事件の真相も

 では、「安倍さんの選挙区はどうなっているのか?」

 江島潔が下関市長であった時期、多くの公共事業の入札で官製談合が疑われたが、そのなかで安倍晋三ととくに関係の深い業者にかかわる入札といわれたのが、奥山工場ごみ焼却施設建設工事、新環境センター・リサイクルプラザ建設工事、下関市社会教育複合施設(ドリームシップ)整備運営事業の三つだ。映画では当時の本紙の記事を紹介しながら、なにがおこなわれていたのかに迫っていく。

 このうち奥山工場ごみ焼却炉(落札価格110億925万円)とリサイクルプラザ(59億9550万円)は、安倍晋三の出身企業といわれる神戸製鋼を指名した入札で、ドリームシップ(下関市生涯学習プラザ)は安倍晋三の実兄が支社長(当時)をしていた三菱商事中国支社が落札した。

 「私物化は昔からだった」。こうして彼らが利権をあさった結果、首相お膝元の下関は全国トップクラスで人口減少が進む街となった。閑散とした街の姿をカメラが映し出すのを見ながら、郷土を豊かにできない政治家が国を豊かにできるわけがない、と改めて考えさせる。

 1999年の下関市長選で、安倍事務所が推す江島潔に対抗した古賀敬章に対して、「あいつは北朝鮮とつながっている」と誹謗中傷するビラをヤクザに配らせたあげく、その報酬を安倍事務所がケチったことに腹を立てたヤクザが、安倍晋三宅などに火焔瓶を投げ込んだ事件があった。映画では、この問題を国会の場で、山本太郎(当時、自由党)が「民主主義の根底をひっくり返すような、相手候補に対する選挙妨害を発注した」と追及する場面が出てくる。安倍晋三は関与を否定したが、画面には、安倍事務所秘書の直筆の名前「竹田」が記された念書が映し出された。

     (安倍事務所への火炎瓶投げ込み事件の捜査現場
      (2000年6月28日、下関市))


この国に棲みついた妖怪とは

 映画のなかでときどき登場する風刺絵本(マンガに吹き出しがついたもの)。安倍晋三がもたらしたのは「美しい国」ではなく、妖怪が棲みついた国だった。

 「電車に乳母車を押して乗ってくるな!」「近所に保育園を建てるなんて、子どもの声がうるさいじゃないか!」。これは妖怪「不寛容」にとりつかれている人たち。
 「大学に入れないのも、就職が見つからないのも、結局自己責任なのさ」というのは妖怪「慈虚(じこ)責任」で、能力主義から傲慢さが増幅し、自信を失った者はもっと自虐的になる。
 隣に自分勝手な人が住んでいると、「ウチの生活を守るんだ」と勝手にエスカレートしてミサイルなどを次々に購入し、最後には自爆してしまう家族。これは妖怪「セメ・テクール」の影響だ。

 いつから日本人は、周りの人に深い思いやりを持ったり、弱きを助け強気をくじく美風を忘れてしまったのか。この種の妖怪にとりつかれて、気分・感情を蝕まれてはいないか。まったく他人事ではない。

 とはいえ、ラストはいたって真面目。自民党の改憲案は、「憲法は政治権力を縛るもの」という立憲主義を逆転させて、国民を縛るものにかえている。そして、憲法九条の「必要最小限の防衛力」を「必要な防衛力」にかえ、際限のない軍拡に進もうとしている。岸信介や安倍晋三が残したものは、戦争への道だった。最後の場面、監督が自身の幼い娘をひきあいに出しつつ、次世代のために平和な社会を残すのはわれわれ大人の責任ではないかと問いかけて終わる。

 17日より新宿ピカデリーなど全国で上映が始まる。上映時間115分、『妖怪の孫』製作委員会。制作・テレビマンユニオン、配給・スターサンズ。


■ 内山雄人監督インタビュー

 ――なぜ今、この時期に『妖怪の孫』を世に問おうと思ったのか?

     (内山雄人監督)

 内山 この映画の企画自体は安倍さんが亡くなる前から動いていた。しかし、牽引者であったスターサンズのプロデューサー・河村光庸氏が亡くなり、安倍さんも亡くなって、映画自体が頓挫しかかった。

 そうした紆余曲折をへたわけだが、「なぜ今」といわれれば、一つは統一地方選が近いということがある。そこに向けて意識を喚起してもらいたいという思いがあった。同時にこの年明けから、岸田政権が閣議決定を含めてかなり強引に物事を進めていく姿勢を一気に強めた気がしたし、その背景には安倍政権から引き継いでいるものが大きいと感じている。

 そこで、この映画は早くみなさんに知ってもらった方がいい、そして今の軍拡だとかマイナンバーだとか、国民が置いてきぼりをくいながらどんどん進んでいくことへの危機感をなんとか共有できないか、みんなが気づかないといけないんじゃないかという気持ちがあって、このタイミングでの公開になった。

 そして、テレビがこういう発想におよそ至らなくなっているという現実をすごく感じる。安倍さんが亡くなった後、安倍政治の10年の功罪を検証する特番やスペシャルがどんどん出てきておかしくなかったが、それがまったくなかった。国葬のタイミングでやるかと思っていたら、それもなかった。あまりにもそういうことをテレビが避けている。

 ただ僕の今回の作品は、「検証」とか「総括」というニュアンスで受け止められがちだが、僕のアプローチは上から目線で安倍さんに切り込むというのとは違っている。僕はテレビで当時は伝えられなかった、したがってみんなが知らなかった安倍さんの一面をもう一度見つめ直そうという姿勢で臨んでいる。自民党のメディア戦略というのもテレビでは扱えないことだけど、それを表に出すことでテレビの限界ということも知ってほしいし、そこで知らなかった安倍さんに出会えるといいなと思っている。


 ――この映画をつくるうえで心がけたこと、気をつけたことは?

 内山 僕らに対して、「アベガー」みたいに安倍さんを批判するために映画をつくっていると見られることはまったくの誤解なので、まずそこを理解してほしい。

 僕自身はテレビマンとしておもしろいもの、視聴者の興味をひくものを提供したいという思いがある。ただ権力を監視するという姿勢は持っていたい。たとえば現役官僚の座談会で、赤木さんが亡くなって官僚のみなさんはどんな気持ちだったのか、この10年間で官僚組織がどう変わったのかを語っていただいたが、それはびっくりすることでもあるし、ほんとの気持ちを少しは伝えることができたかなと思っている。ああそうだったのか、あのときはこうだったのか、と謎解きみたいなことが一つ一つできたらいいなという思いの方が強いので、「糾弾する!」とか「安倍やめろ!」というようなスタンスはまったくとっていない。

 ただ、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」という安倍さんの言葉は、それは一国の総理がいう言葉だろうかという疑問があるからとりあげる。しかし、それを「よくないじゃないか」とは提示せず、見ている人がそれを受け止めて考えてもらえばいいと思っている。


 ――映画のなかで、マンガで書かれた人たち(風刺絵本)を通じて、安倍政治の国民の心への浸透をとり上げている。

 内山 「不寛容」とか「忖度」とか、なにかこの10年の間にわれわれがおかしな空気にとりつかれているような気がして、それが妖怪の魔力の影響だと描いている。身近にこんなことたくさん起きてるなと、風刺として受け止めつつ、「あれ、自分もそうだな」と気づいてもらえたらなと思っている。


 ――今から映画館に足を運ぶ方に一言。

 内山 知らなかった安倍さんに出会えるというつもりでみてもらえたらと思っている。同時に、今の自民党政権の背景というものがわかるし、LGBTの問題とかいろんな問題がつながってきて、今起こっている問題を紐解くヒントが見えてくるのではないか。今の岸田政権の背景が見えてくると思う。


【リンク】映画『妖怪の孫』公式サイト
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●飯塚冤罪事件で死刑執行されてしまった久間三千年さん…福岡地検に、《裁判所が検察に対し、証拠品のリストを開示するよう勧告》した!

2023年03月27日 00時00分59秒 | Weblog

(2023年03月25日[土])
飯塚事件飯塚冤罪事件)で重要な動きがあった。《服役中に病死した阪原弘元受刑者》の日野町事件や、抗告断念し再審開始の決まった袴田冤罪事件に続く動き。

   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                   司法の良心を示せるか?
   『●《死刑を忠実に実行している》のはニッポンだけ…
       飯塚事件でも、《十三人の死刑執行》でも揺るがず…
   『●日野町事件《遺族による「死後再審」の請求を認めた大津地裁の決定を
     支持…決め手は、元の公判で検察が開示していなかった実況見分の際の…》
   『●《いまも、死刑囚のまま》な袴田巖さん、再審開始決定…せめて
    《一刻も早く「無罪」とすべく、検察は不服を唱えるべきではない》
   『●袴田巖さん、袴田秀子さん ――― 《捜査機関による証拠捏造》とまで
     言われているのだ、検察側が特別抗告を断念するのも、当然の結果だろう
   『●袴田冤罪事件: 《「…第三者がみそ漬けにした可能性がある」》《捜査
      機関による証拠捏造》《犯行着衣について捜査機関の捏造とまで…》

 飯塚事件久間三千年さん。布川事件氷見事件東電OL殺害事件志布志事件村木厚子氏冤罪事件足利事件…も確かにとんでもないのだけれど、飯塚事件は極めつきなのだ。冤罪者を死刑にしてしまったというとんでもない事件。国家による殺人。時の法相は、麻生太郎内閣の森英介氏。警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?
 NHKの記事【飯塚事件の再審請求で福岡地裁が証拠品の開示を検察に勧告】(https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20230324/5020013057.html)によると、《31年前、飯塚市で小学生の女の子2人が殺害された、いわゆる「飯塚事件」で死刑が執行された元死刑囚の家族が、裁判のやり直しを求める2度目の申し立てをめぐり、弁護団は、裁判所が検察に対し、証拠品のリストを開示するよう勧告したことを明らかにしました。平成4年、飯塚市で小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られ、遺体で見つかったいわゆる「飯塚事件」では、殺人などの罪に問われ、一貫して無罪を主張していた久間三千年元死刑囚(70)の死刑が確定し、平成20年に執行されました。元死刑囚の家族は、再審=裁判のやり直しを求める2度目の申し立てをおととし7月に行っています。弁護団によりますと、24日、福岡地方裁判所で協議が開かれ、裁判所が検察に対して、事件に関わる証拠品のリストを開示するよう勧告したということです。また、裁判のやり直しを求めた今回の2度目の申し立ての際、証拠とした新たな証言について、目撃者の男性の証人尋問が実施される見通しが出てきたということです。弁護団は「証拠品のリストが開示された場合、これまで検察が『不存在』としてきた証拠が見つかる可能性もある大きな前進だと捉えたい」と話しています。》

 FBSニュース【『飯塚事件』三者協議 裁判所が証拠リストの開示を検察に勧告】(https://youtu.be/kChLxd8oN7k)によると、《福岡県飯塚市で31年前、女児2人が殺害された『飯塚事件』について、裁判のやり直しをめぐる協議で、福岡地方裁判所は24日、検察に証拠リストの開示を勧告しました。久間三千年元死刑囚は1992年2月、福岡県飯塚市で女児2人を殺害したなどの罪で死刑が執行されました。家族が無実を訴え、裁判のやり直しを求めていて、裁判所、検察、弁護団による三者協議が続いています。弁護団によりますと、24日午後開かれた協議で、福岡地方裁判所は、事件が警察から検察に送致された時の証拠リストを開示するよう、福岡地方検察庁に勧告しました。福岡地方検察庁は「時間を下さい」と応じたということです。弁護団は、「疑問点の具体的な裏付けにつながる可能性があり、一歩前進と捉えている」と話しています》。


【『飯塚事件』三者協議 裁判所が証拠リストの開示を検察に勧告】
 (https://youtu.be/kChLxd8oN7k


 以下の清水潔さんのつぶやきにも出てくるのですが、飯塚事件(飯塚冤罪事件)についてつぶやくと、必ずと言っていいほど、「飯塚事件の犯人は久間三千年です。○○を見て下さい」的なリプライが来ます…、ウンザリします。

 《飯塚事件が、免田事件袴田事件と違うのはすでに死刑が執行されてしまっている点だ》。《飯塚事件という司法の闇を隠蔽し続けることはもはや限界だ》。
 清水潔さんの最初のつぶやき(https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1639391809133744129)から、一連のものを以下にコピペ:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1639391809133744129】(これ以降のつぶやき)

清水 潔@NOSUKE0607
死刑が執行されてから冤罪の可能性が浮上し、再審が請求されている「飯塚事件」に大きな動きがあった。地裁が検察に対して当時の捜査・証拠品の目録開示を勧告したのだ。これにより今後の再審請求に大きな影響が出ることは必須だろう(続)

――――――――――――――――――――――
nhk.or.jp
飯塚事件の再審請求で福岡地裁が証拠品の開示を検察に勧告|NHK 北九州のニュース
【NHK】31年前、飯塚市で小学生の女の子2人が殺害された、いわゆる「飯塚事件」で死刑が執行された元死刑囚の家族が、裁判のやり直しを求める2度目の申…
――――――――――――――――――――――
午前7:20  2023年3月25日


なぜこれが重要か?これまでの裁判で検察側から法廷に出されてきた証拠はすべてが「有罪立証」のものつまり無罪につながってしまう証拠は隠されてきたからだ。弁護側からすればどんな証拠は何があるかすらわからなかった。これが白日の下に晒されるのが「証拠目録」なのだ(続)

目録開示で冤罪が明らかになったケースは過去何件かあるのだが、特に飯塚事件では重要だ。判決文を読めばわかるが、有罪立証はすべてが状況証拠でありすべてを使い切っているからだ。つまり今後開示されるものは無罪につながる証拠の可能性が高いのだ。これは検察からすれば厳しい事態である(続)

飯塚事件が、免田事件袴田事件と違うのはすでに死刑が執行されてしまっている点だ。そんな事があり得るのか?と普通は思うが、有罪証拠の柱のひとつ「DNA型鑑定」が死刑執行後になって疑惑が生じ、事実上証拠から排除れてしまったのだ。足利事件で問題となったあのMCT118鑑定だったのである(続)

これにより他の証拠は関係車両の目撃者の証言などまったくの状況証拠だけになっている。現代ならばこんな捜査では起訴すらしないであろう証拠である。今回の開示勧告でそれすらも揺らぐ可能性が出来てきた事になる(続)

飯塚事件捜査の危うさ。それはこの事件だけを見てもわからない。足利事件の再審セットで流れを見ていかないと気づかないことが多いのだ。
しかしネットなど飯塚事件を検索するとこの事件は絶対に有罪的な不気味なサイトも多い。誰が何のために主張しているのか。そこにもこの事件の謎がある(続)

今回の地裁の証拠開示勧告に対し検察が従わなければそれこそが無実の疑惑を生む。
当たり前だが「死刑執行」は絶対に間違ってはならない1%の疑惑があっても許されないのだ。しかしこの事件はDNA鑑定排除などすでに疑惑だらけ。久間死刑囚は逮捕前から死刑執行まで無実を主張していたのだ(続)

袴田事件も同じだったが、死刑求刑に一点の揺るぎもないと検察が言うなら、それを再審法廷で立証すればいい。その再審開始に検察が反対することが社会の目からすればいかに疑惑を生じさせているを考えるべき時代となったのだ。(続)

飯塚事件という司法の闇を隠蔽し続けることはもはや限界だ。再審により真実を明らかにしてほしいと願う。なお飯塚事件の詳細については拙著の「殺人犯はそこにいる」(新潮社)で、足利事件からの流れの中で触れているので興味ある方はご覧頂きたい。
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   『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
                飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

    「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
     2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
     2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
     ……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
     久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日
     DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
     だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、
     大変に大きな疑問である」

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                    無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」
    「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
     DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
    《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
     福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
     冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
     呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
     『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
           死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
    「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
     再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず 
     福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」

   『●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、
     国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)
   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●飯塚事件は《足利事件に続いて「DNA冤罪=DNA型鑑定を悪用した
     冤罪」が発覚するのを恐れた検察による口封じ殺人ではなかったか……》
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●(東京新聞社説)《死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・
       停止は、もはや世界の潮流となっている》…死刑存置でいいのか?
   『●(FBS)【シリーズ『飯塚事件』検証】…《死刑執行は正しかった
     のか》? 罪なき人・久間三千年さんに対しての《国家による殺人》!
   『●NNNドキュメント【死刑執行は正しかったのかⅢ ~飯塚事件・真犯人
      の影~】…《死刑冤罪の闇を12年間追跡し続けたドキュメンタリー》
   『●【<土曜訪問>表現の幅、狭めない 冤罪事件から着想 ドラマ
     「エルピス」で脚本 渡辺あやさん(脚本家)】(東京新聞・石原真樹記者)

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●岸信夫前防衛相の辞職にともない、後継候補としての信千世氏が「家族の意志を受け継ぐ」と表明…どこまで私物化すれば気が済むのか?

2023年02月22日 00時00分28秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]


(20230210[])
スッゲェなぁ、山口2区4区…《…信千代 (信千世のミス?) も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》。《当選するか、しないかは地元有権者の判断次第》(日刊ゲンダイ)、さて、山口2区の皆さんの判断は? 世襲4代目も、そんなに政治家になりたいのなら、東京かどこかで立候補すればいいのにね。
 再度引用。長周新聞の【コラム 狙撃兵】…(信千世のミス?➙) 《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

   『●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、
       山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》

 日刊ゲンダイの記事【岸信夫前防衛相が辞職へ 後継候補に長男・信千世氏浮上で<封建社会か>と世論反発】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/318193)によると、《岸信夫前防衛相(63)=衆院山口2区=は2日、所属する自民党安倍派の会合に出席し、近く議員辞職する考えを表明した。3日に細田博之衆院議長(78)に議員辞職願を提出する方針で、安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区補欠選挙とともに、4月23日投開票で補選が実施される見通しとなった。…SNSなどで<封建社会か>といった声が出ているのが、辞職に伴う補選に岸氏の長男・信千世氏(31)が出馬する意向を固めた──と報じられたことだ。…もちろん「世襲候補」とはいえ、あくまでも当選するか、しないかは地元有権者の判断次第。》

 「家族の意志を受け継ぐ」…どこまで政治を私物化すれば気が済むのか。<封建社会か>!?
 川本裕司記者による、アサヒコムの記事【岸信千世氏、衆院山口2区へ立候補を表明「家族の意志を受け継ぐ」】(https://www.asahi.com/articles/ASR276JQDR27TZNB007.html)によると、《また、曽祖父の岸信介元首相や伯父の安倍晋三元首相ら親族が安全保障や経済、憲法改正に取り組んだことに触れたうえで、自身も「家族の意志をしっかり受け継ぐ」と述べた。世襲への批判に対しては「いろんな意見があることは認識している」とする一方、「こういう家庭環境であったからこそ政治の話題が比較的身近なものとなった」と語った》。

 一方、日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/自民党総裁の「バカ息子」トップ5 岸田文雄、菅義偉、純一郎の息子がランクイン】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/318230)によると、《特に安倍政権以降、権力の私物化公私混同縁故主義が目に余るようになったが、現在岸田文雄の息子が注目を集めている。そこで自民党総裁のバカ息子トップ5を振り返ってみた》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/318193

岸信夫前防衛相が辞職へ 後継候補に長男・信千世氏浮上で<封建社会か>と世論反発
公開日:2023/02/02 16:10 更新日:2023/02/02 16:43

     (岸信夫前防衛相と長男の信千世氏(C)日刊ゲンダイ)

<親が政治家ならその子も政治家になって当然─という風潮は、政治家という職業の「家業」としての固定化につながりかねない(略)政治の恩恵を国民各層に行き渡らせる上で、能力や適性を度外視した世襲制は政治の矮小化につながる懸念がある>

 昨年12月20日付の北海道新聞朝刊の<読者の声>欄で、こう嘆いていた70代の男性派遣社員は今、どう感じているのだろうか。

 岸信夫前防衛相(63)=衆院山口2区=は2日、所属する自民党安倍派の会合に出席し、近く議員辞職する考えを表明した。3日に細田博之衆院議長(78)に議員辞職願を提出する方針で、安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区補欠選挙とともに、4月23日投開票で補選が実施される見通しとなった。

 大臣在職中から体調を崩し、車いすに座った状態のまま予算委員会などに出席していた岸氏。支持者らに対して「辞職するのはじくじたる思いがあるが、やむを得ない事情で申し訳ない」などと語ったというのだが、SNSなどで<封建社会か>といった声が出ているのが、辞職に伴う補選に岸氏の長男・信千世氏(31)が出馬する意向を固めた──と報じられたことだ。

 開会中の国会では、岸田文雄首相(65)の長男で首相秘書官を務める翔太郎氏(32)が岸田首相の外遊に同行した際、公用車で観光していた疑惑が報じられ、野党側は「身内びいき」と激しく追及している。その最中の「世襲候補」報道だけに注目が集まったようだ。

 時事通信によると、昨夏の参院選で当選した125人のうち、「父母、義父母、祖父母のいずれかが国会議員」「三親等内の親族に国会議員がいて同一選挙区内から出馬」のいずれかを満たす議員を「世襲」と定義した場合、14人が当選。当選率は73.7%で、全体の当選率の22.9%を大きく上回っていたという。

 2021年10月17日付の日本経済新聞は、1996年以降の衆院選の全選挙区、全候補者について傾向を分析したところ、候補者全体の13%が「世襲」で、その勝率は重複立候補した比例代表による復活当選を含めて80%あり、世襲候補は7割が自民党から出馬していた──と報じていた。

 自民党国会議員にとって、もはや「世襲」は当たり前なのだろうが、世論の反発は強いようだ。

<つらい仕事であれば子どもに継がせない。そう考えれば、国会議員はよっぽどオイシイ仕事なんだろう>

<議員報酬を半額にして、献金をなしにしたら、いったどれくらいの世襲議員が減るのだろうか>

戦国時代や江戸時代か。この感覚が日本をダメにしているのが分からないの?>

 もちろん「世襲候補」とはいえ、あくまでも当選するか、しないかは地元有権者の判断次第。さて、どうなるのか。
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https://www.asahi.com/articles/ASR276JQDR27TZNB007.html

岸信千世氏、衆院山口2区へ立候補を表明「家族の意志を受け継ぐ」
川本裕司 2023年2月7日 20時55分

     (立候補を表明する岸信千世氏=2023年2月7日
      午前10時39分、山口県岩国市、垣花昌弘撮影)

 健康悪化を理由に衆院議員を辞職した岸信夫・前防衛相の長男で、秘書を務めていた岸信千世氏(31)が7日、山口県岩国市内で記者会見し、4月23日に投開票される衆院山口2区補選に父の後継として立候補する意向を表明した。自民党県連の候補者公募に応募する。同補選への立候補表明は信千世氏が初めて。

 信千世氏は会見で、立候補を決意した時期について「区切りになったのは、父の病状が悪化した年末年始」と説明。人口減少が進み、中山間地域が過疎化する山口2区は「日本の社会問題が顕在化した日本の縮図」だと指摘し、地域課題の克服に取り組みたい考えを示した。

 また、曽祖父の岸信介元首相や伯父の安倍晋三元首相ら親族が安全保障や経済、憲法改正に取り組んだことに触れたうえで、自身も「家族の意志をしっかり受け継ぐ」と述べた。世襲への批判に対しては「いろんな意見があることは認識している」とする一方、「こういう家庭環境であったからこそ政治の話題が比較的身近なものとなった」と語った。

 信千世氏は米国で生まれ、東京都港区で育った。慶応大を卒業後、2014年にフジテレビへ入社し、社会部記者を務めた。20年10月に岸氏の秘書となり、翌11月には防衛相秘書官に就任。19年ごろから田布施町に住民票があるという。

 衆院2区補選を巡っては、立憲民主党や共産党など県内の野党も候補者の擁立を模索している。(川本裕司)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/318230

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中


適菜収「それでもバカとは戦え」
自民党総裁の「バカ息子」トップ5 岸田文雄、菅義偉、純一郎の息子がランクイン
公開日:2023/02/04 06:00 更新日:2023/02/04 06:00

     ((左上から時計回りに)1位、3位、4位、5位… 
      うううん…(C)日刊ゲンダイ

 特に安倍政権以降、権力の私物化公私混同縁故主義が目に余るようになったが、現在岸田文雄の息子が注目を集めている。そこで自民党総裁のバカ息子トップ5を振り返ってみた。


■3人は現職議員

【第1位】文雄の息子

 岸田の欧米訪問中、随行した長男の翔太郎は、ロンドンやパリ市内を公用車で観光。パリではビストロに行き、ロンドンでは高級百貨店のハロッズでショッピング。

 昨年10月に首相秘書官に就任した際には「身内登用と批判されたが、岸田は「適材適所」と言い張った。その後、閣僚の辞任や中国外交などに関する官邸のトップシークレットがメディアにダダ漏れに。翔太郎の関与を指摘する報道もあった。

 なお、公用車を使った観光について政府は「対外発信用の撮影」だと説明していたが、翔太郎が撮った写真は対外発信では使われていなかった。この先、クビになったら“観光大使”になればいい。


【第2位】義偉の息子

 衛星放送は総務省の許認可事業である。衛星放送のチャンネルを運営する東北新社が総務省幹部を違法接待していた事件では、菅の長男で東北新社の前部長だった菅正剛が注目を浴びた。汚い「ロン毛」も話題に。東北新社は菅の威光を利用して官界工作をしていたのではないかと国会でも追及された。

 正剛は大学卒業後、バンド活動に明け暮れていたが、菅は「バンドをやめてプラプラしていたからという理由で息子を総務大臣の政務秘書官にした。家業かよ


【第3位】純一郎の息子

 人妻と不倫し、その際利用したホテル代を政治資金で支払っていたと報じられた。同時期には復興庁の元部下の女性とホテルで密会、さらにメーキャップアーティストの女性を赤坂の議員宿舎に呼びつけていた疑惑も。小泉ジュニアの“ジュニア”が暴走したというオチ。


【第4位】康夫息子

 統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党の関係について「何が問題か正直分からない」と発言。おじいちゃんの赳夫は「アジアに偉大なる指導者現るその名は文鮮明ということでありますと言っている人なのにね。


【第5位】洋平息子

 自己愛過剰で幼児性全開。ツイッターには、自分のかわいい似顔絵が描かれた「太郎のクッキー」をアップしていた。
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●核発電復権? 核発電所停止期間を控除? 「狂ったゴジラ」「老朽原発」「寿命核発電所」を再稼働したい? 福島の「原状回復」はいつ?

2023年01月14日 00時00分35秒 | Weblog

(2023年01月02日[月])
こんな簡単なことも理解できない裁判長…《生き物にも機械にも「不老不死」はあり得ない》、ましてや地震大国ニッポンで。
 樋口英明さんは、以前から、《地震大国の日本には、北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》と。まともな裁判官が、もっと増えないものか…。《老朽原発はもちろん、日本には強い地震に耐えられる原発はひとつたりともない》。高度な工学的知識や科学的な知識は不要だ、だって、《原発の耐震性は一般住宅よりもはるかに脆弱》《原発の耐震性は信頼度も基準値も一般住宅より、はるかに劣る》のだから。《住民や電力会社、弁護士や裁判官までもが「難しいに違いない」と“魔法にかかってしまう》必要などない。
 《毎年のように頻発する、やや強めの地震に襲われても危険ということです。原子炉は強い地震に耐えられても、原子炉に繋がっている配管や配電の耐震性は低い上に耐震補強も難しい。断水しても停電しても原発は大事故につながる。それが福島の教訓です》…何の教訓も得ていません。そのためには、最後に、樋口英明さんは《あらゆる運転差し止め訴訟で裁判官に原発の脆弱な耐震性を知らしめ、電力会社の非科学性と非常識を理解させることによって、日本の全ての原発は必ず停止できます》と仰っています。
 (樋口英明さん)《私が大飯原発を止めた理由は4つです。①原発事故のもたらす被害はきわめて甚大。だから、②原発には高度の安全性(事故発生確率が低いこと)が求められるべき。③地震大国日本において高度の安全性があるということは、高度の耐震性があるということにほかならない。④しかし、我が国の原発の耐震性はきわめて低い。ですから原発の運転は許されないのです。これは「樋口理論」と呼ばれています》。

   『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則
     40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…

 東京新聞の【<社説>老朽原発の追認 不老不死はあり得ない】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/221218?rct=editorial)によると、《老朽化による危険があるとして、全国で唯一、四十年を超えて稼働する関西電力 美浜原発3号機(福井県美浜町)の運転差し止めを求めた地元住民の訴えを、大阪地裁は退けた。「原発復権」を加速する政府の方針を追認するような判断だ》。
 ギロチン破断事故 (蒸気噴出事故) の美浜原発3号機を稼働って、正気なのかね、関電や原子力〝寄生〟委員会、経産省、自公政権やお維。そして、司法。

   『●大飯原発再稼働の恐〝負〟の連鎖:
      40年間も動かした美浜原発2号炉をさらに10年稼働延長
   『●東京電力人災が続く中、なに寝ぼけてんだか!?
    《11人が死傷した関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の
     蒸気噴出事故から丸8年となった9日、同原発で追悼式典が開かれ、
     八木誠社長が慰霊碑の前で「事故の反省と教訓を風化させることなく、
     安全の実績を積み重ねるべく全力を尽くす」と再発防止を誓った》

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに……
    《「判決を聞いて5人の仲間のことを思った」 
     原告の一人で元原発作業員の山本雅彦さん…=福井県敦賀市=は
     判決後の記者会見でそう話し、04年にあった美浜原発3号機の
     蒸気噴出事故で亡くなった5人の作業員を悼んだ》

   『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?  
      関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!
    《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
     ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》

   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中
                    …どんどん壊れ行くニッポン
   『●関西電力美浜原発3号機再稼働に同意した戸嶋秀樹美浜町長や
     竹仲良広町議会議長らは、《大阪地裁訴訟の原告》達の声を聞いたのか?
   『●「狂ったゴジラ」「老朽原発」「寿命核発電所」…40年超核発電所
       の稼働という「麻薬」に手を出す核発電「麻薬」中毒者らの暴走

 そして、核発電人災を起こした東電。はぁぁ…正気なんだろうか? まず、福島を「原状回復」して見せてよ。全ての《生業なりわい)》を返して見せてくれよ。出来ないのならば、即時、全炉で廃炉作業に入るべきだ。この11年間、何やってたの?
 小野沢健太増井のぞみ両記者による、東京新聞の記事【原発賠償基準を9年ぶり見直し 東京電力の不誠実な姿勢に「警告」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/221175)によると、《◆東電社長、それでも「柏崎刈羽原発の再稼働目指す」 指針改定が決まった20日、経済産業省は東電の小早川智明社長を呼び出し、迅速な賠償を求めた。「福島への責任を果たす」と、沈痛な表情の小早川氏。報道陣の取材で、政府の原発活用策への対応を問われ「柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を目指したい」と答えた。果たしてこれが被災者に寄り添う姿勢なのか、疑問は尽きない。(小野沢健太増井のぞみ)》。

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも
          責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《馬奈木厳太郎弁護士…樽川さんのお怒りは、まっとうなものなんです。
     今回の福島の被害の象徴と言ってもいいかもしれない。
     彼が求めていることは責任をとってくれ」です。
     「あれだけの事故を起こして被害を出してだれか1人でも責任とって
     やめたか申し訳ないと謝罪したか」と。そう思っているのは、
     樽川さんだけではない。国と東京電力を相手に、事故から2年後の
     2013年3月11日に福島地裁に起こした
     「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟
     には約4千人の原告がいて、樽川さんもそのお一人です》

   『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を見て
      みたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?
    《40年間も運転し続ければ、脆性劣化と呼ばれる金属疲労が起きて危険性が
     増す、というのは2011年3月の福島第一原発事故の大爆発以前から、
     ずっと言われてきたことではなかったか。そのために、何度も
     過酷事故(シビアアクシデント)の瀬戸際まで行ったことがあった
     ではないか。
      美浜原発3号機(関西電力、福井県)では、2004年8月9日に
     配管破断という大事故を起こし、11名が被災、うち5名が死亡している。
     その美浜3号機がこの6月23日に再稼働したのだ。もう一度事故を
     起こさないと懲りないのか!

   『●核発電の《オープンな議論を通じて国民の幅広い理解を得ることが
     不可欠》? まずは福島を《原状回復》して見せてくれ、議論はそれから
   『●東電核発電人災の被害者が「私たちは生きている限り、原発の時代を
     背負ったということ」と強調、一方、政府や電力会社は核発電の継続と…


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https://www.tokyo-np.co.jp/article/221218?rct=editorial

<社説>老朽原発の追認 不老不死はあり得ない
2022年12月21日 07時00分

 老朽化による危険があるとして、全国で唯一、四十年を超えて稼働する関西電力 美浜原発3号機(福井県美浜町)の運転差し止めを求めた地元住民の訴えを、大阪地裁は退けた。「原発復権」を加速する政府の方針を追認するような判断だ。

 美浜原発3号機は、一九七六年十二月に運転開始。福島第一原発事故後の停止期間を経て、二〇一六年十一月、原子力規制委員会に運転延長を認められ、二一年六月に再稼働した。

 裁判では、四十年超の長期運転による原発設備への影響が争点になった。

 原告住民は、炉内で発生する中性子の照射によって原子炉圧力容器がもろくなるなど設備の劣化が進み、「事故の恐れが飛躍的に高まる」と訴えた。

 これに対して関電側は、劣化状況を適切に把握し、改修を施した上で、3・11後の新規制基準に「適合」とされており「高経年化に問題はない」と主張した。

 大阪地裁は「関電による経年劣化対策に不合理な点はなく、耐震性にも問題はない」と、関電側の主張をそのまま受け入れた。

 ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機と脱炭素の要求を背景に、政府は原発復権に大きくかじを切った

 3・11の教訓を踏まえて定めた「原則四十年最長六十年」の運転期限を撤廃し、三十年目から十年以内ごとの審査に通れば、無期限に運転が可能になるような仕組みづくりを進めている。政府の方針にお墨付きを与えたような大阪地裁の判断は疑問である。

 そもそも原発の“健康管理”には限界がある。原子炉の本体である圧力容器の交換は不可能だ

 配管延長は数十キロにも及び、部品数は一千万点に上るという。点検漏れのリスクも付きまとう。

 美浜原発3号機でも〇四年、長年点検リストから漏れていた配管が劣化して破れ、噴き出した熱水と蒸気を浴びた作業員五人が死亡する惨事が起きている。

 「六十年超」の原発は、現在世界にない。規制手法にも前例がなく、「老朽化」を高経年化と言い換えて延命を図るのは、危険である。

 生き物にも機械にも不老不死はあり得ない。そんな基本に立ち返り、原発の運転期限を維持しつつ、依存を弱めていくべきだ。
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●スッゲェなぁ、山口2区、4区…《…信千世も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない…》

2023年01月13日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2022年12月30日[金])
[※230213: タイトルの「信千代」を「信千世」に修正しました。コラム【狙撃兵】中はそのままとしています。]

すっげぇなぁ、山口4区。呆れたねぇ~。国会が終わったかと思ったら、総務政務官を漸く〝馘首〟されたが、本来ならば議員辞職でしょうにね。この半年ほど、一体何を成し遂げたのか。福島みずほさんらとの参院予算委員会 (221202) での酷い質疑しか記憶にないのだが?
 地元のアベ様事務所が閉鎖だそうだが、いいのかね。数多のアベ様案件が放置されたままなのだが…。最後あたりの案件としての統一協会票の差配問題や、また、統一協会の名称変更問題などはどう決着をつけるつもりなのかね、ヅボヅボ党やその下駄の雪党は?

   『●安倍昭恵氏に羞恥心があれば補欠選に立候補しないし、羞恥心あれば
     山口4区の自公支持者の皆さんも安倍昭恵氏には投票しないでしょ?
    「お得意の閣議決定で「私人」認定された安倍昭恵氏が《経営していた
     東京・内神田の居酒屋「UZU」》についての記事。ところで、
     詐欺師《48HD淡路社長は安倍首相の地元・下関市で昭恵氏が経営
     する複合型ゲストハウス「uzuhouse」(ウズハウス)》…の方は、
     どうなっているんでしょう? 《この「ウズハウス」に、淡路社長が
     出資していたことまで判明している》。淡路明人元会長の48HD
     (48(よつば)ホールディングス)。」

   『●お維系の杉田水脈議員を、櫻井よしこ氏の助言を基に引き抜いたのは
     アベ様であり、なんとキシダメ首相は総務政務官に指名してしまったょ…

 毎日新聞の記事【安倍氏後継に杉田水脈氏? 昭恵さんの擁立断念 衆院補選の人選難航】(https://mainichi.jp/articles/20221213/k00/00m/010/329000c)によると、《安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区(下関市、長門市)の補欠選挙で、安倍氏の後継候補選びが難航をきわめている。これまでに安倍氏の妻昭恵さんや実弟の長男、現職参院議員らの名前が挙がったが、いずれもまとまらなかった。県連内では、窮余の一策として、お騒がせの「あの人を擁立する奇策まで浮上している》、《江島潔参院議員や前田晋太郎・下関市長らの名前が挙がるが決め手に欠け、一時は昭恵さんを擁立する案もあった。だが、昭恵さんの説得は不調に終わった模様だ。下関と長門にある安倍氏の事務所は11月、22年12月末で事務所を閉鎖すると発表した》、《そこで取り沙汰されるのが、安倍氏に近かった杉田水脈(みお)総務政務官(55)=衆院比例中国ブロック=の擁立だ》。
 しかし、酷い面子ばかりの名が挙がっています。

   『●《ジャパンライフ…最後の荒稼ぎをやろうとしたときに手を貸したのが、
      この総理の招待状》…これも忘れてはいけない数多のアベ様案件の一つ

 すっげぇなぁ、山口2区、4区
 日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/「後継は息子に」なんてお殿様みたいな発言…もう議員の世襲はやめにしませんか?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/315943)によると、《まだ3年も任期があるのになぜ今表明するのか。山口4区では亡くなった安倍晋三氏の補選が来年4月にあり、信夫氏の長男の信千世氏の擁立の動きがある。2区である信夫氏はその動きをストップさせ自分の後継にする路線を固めるべく、このタイミングで発表したのではないかと言われている。なにやら話は鎌倉幕府の後継者争いを描いた「鎌倉殿の13人」のような様相だが、そもそも政治家という職業は世襲するのが当たり前と考えるのもおかしいし、それをそのままの表現で伝えるメディアもおかしい》。

   『●《保守の安倍が反日カルトとつながった》? 《保守ではなく、反日の
     エセ保守…支持してきたのは新自由主義勢力と政商とカルトの複合体》
    《晋三氏の父方の系譜をたどった『安倍三代』の著者でジャーナリストの
     青木理さんとともに、「三代目世襲政治家・安倍晋三」の実像に迫った》

   『●息吐く様にウソをつくアベ様は如何に〝誕生〟したのか? そして、
     数多のアベ様案件の〝トドメ〟が統一協会とのズブズブ壺壺ヅボヅボ

 「安倍三代」。
 同コラム【ラサール石井 東憤西笑/「後継は息子に」なんてお殿様みたいな発言…もう議員の世襲はやめにしませんか?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/315943)によると、《信介信和信夫、そして信千世と続く、まるで日本史で暗記する将軍の家系図のようなつながり。これは日本の家長制度の象徴であり、世襲議員がなくならない理由でもある。こんな中で育てば「後継は息子に」なんてお殿様みたいな発言もするだろう。さらに、不勉強ながら知らなかったのだが、安倍晋三氏の祖父安倍寛氏は、戦前から非戦・平和主義を貫き、東条英機氏らの軍閥主義を鋭く批判、大政党の金権腐敗を糾弾し清廉潔白な人格者として知られ、地元では「今松陰」と呼ばれていた政治家だったことがわかった。とすれば、その孫たちが今や敵基地攻撃能力だ防衛費倍増だと謳っているのは誠に皮肉な話だ》。

 すっげぇなぁ、山口2区、4区…その実情は?
 長周新聞の【コラム 狙撃兵/追い込まれてんじゃないの?】(https://www.chosyu-journal.jp/column/25288)によると、《岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうかという思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千世も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもないもともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る》。

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https://www.chosyu-journal.jp/column/25288

追い込まれてんじゃないの?
コラム 狙撃兵 2022年12月16日

 防衛大臣当時から病を患って車いす生活を余儀なくされていた岸信夫がこのほど政界引退を表明し、「わたしも60を過ぎたので、次の世代を考えなければいけない」「このあたりで息子に譲りたい」として、後継に長男の信千代を指名した。岸信介から数えると世襲4代目へのバトンタッチということで、このご時世になんと厚かましいといおうか、いったいいつまで国会議員ポストを特定の一族で私物化するつもりなのだろうか…という思いしかない。選挙区が「地元」といっても、岸信夫もその子息である信千代も東京生まれの東京育ちで、山口県なり2区は故郷といえるほどの生活実態などなにもない。もともとこの地をルーツにした世襲政治家一族が握って離さない選挙区というだけなのである。地元の人々にとっては、「信千代? 誰だよそれ」が一般的であり、見たことも話したこともない若造にほかならないが、このまますんなりと30そこらの4代目を担いで岸家の命脈を継承するというのだろうか。同じ山口県民として、選挙区は違えど2区の人たちの心境やいかばかりかと慮る

 岸信夫が地盤にしてきた衆院山口2区といえば、古くは中選挙区時代に岸信介、佐藤栄作が兄弟で競って選挙区内に派閥を築いた地域として知られる。年配の保守層のなかでは佐藤派と岸派は明確に分かれていたし、同じ自民党といえど自派閥のプライドみたいなものを持っていた人も少なくなかった。県西部の下関における安倍vs林ではないが、県東部でくり広げられていた岸vs佐藤にもどこか似たようなところがあった。そういう意味では血のつながった兄弟・一族といえど、選挙区では同じ政党でありながら火花を散らしていた時代もあったのだ。

 その後、岸信介の後継としては吹田愰(元自治大臣、西村康稔の義父)がボスとして君臨し、これが90年代の政界再編を通じて自民党県連のなかでは浮き上がる一方で、小選挙区になった2区では佐藤栄作の子息である佐藤信二が地盤を継いだ。ところが、2000年代に東海村臨界事故によって原子力政策が行き詰まったさい、巻き返しで通産大臣経験者として得点稼ぎに走ったのか、「上関原発計画は私しか推進できない!」と選挙区内でも有権者から反発の強かった原発計画推進を叫んで落選するという番狂わせが起こった。民主党から対抗馬として出ていた平岡秀夫に議席を奪われ、鉄壁と思われていた「岸・佐藤の地盤」は落城。山口2区はしばらく民主党の国会議員を輩出していた。選挙区内には上関原発計画を抱え、さらに岩国市では極東最大の米軍基地の拡張問題、厚木基地からの艦載機移転問題などを抱え、強権的にこれらの国策を進める自民党への反発が平岡を押し上げていた。それは2区の有権者の意地にも見えるものだった

 自民党としては選挙区奪還に何度挑んでも跳ね返されていたが、米軍再編問題を含めた民主党政権の大裏切りによって今度は平岡及び民主党が有権者から見離され、あろうことか当て馬として擁立され、落選するはずだった福田(当時岩国市議、吹田愰の元秘書)が国会議員に当選したものだから、1期でこれを引っ込めて(代わりに岩国市長のポストを与えられた)本家・岸信夫のデビューとなって今日に至る。こうした過程には中央政界で権力を欲しいままにしていた実兄の安倍晋三や吹田愰の豪腕や影響力が及んだことは想像に難くないが、2区で途切れたかに見えた岸家のお家存続が叶ったのは、いわば民主党自爆のおかげでもあり、もとを正せば佐藤信二自爆のおかげであり、世襲政治家同士の地盤争奪において、佐藤家を押しのけての選挙区奪還でもあった。そして、佐藤信二の娘婿もまた、バーターなのかちゃっかりと自民党山口県連所属の参議院議員として比例でポストをもらい、血はつながらずとも准世襲議員として政界にイスを得ているのが実態なのである。

 「息子に譲りたい」――。選挙区で実力を持った地方議員等々を差し置いて、一族による露骨な選挙区私物化と30そこらのお兄ちゃんの緊急登板であるが、果たして父及びゴッドマザーの願い通りになるかどうか――。2000年代に自民党山口県連にとって鬼門だった2区において、「ええ加減にせいよ!」の有権者の世論に火が付いた時には、いかに候補者が岸・佐藤の末裔であろうと叩き落とされるというのは実証されており、すべては有力な受け皿となり得る対抗馬が出てくるか否かがカギとなる。その後、自爆の民主党にたいそう幻滅した有権者は少なくなく、非自民を標榜する野党も含めて「ええ加減にせいよ…」という思いがくすぶり続けているものの、既存の選挙構図を乗り越えてバチバチの選挙になった場合、お祭りになりかねない選挙区でもあるように思う。何も知らない外野席から一概に「世襲を輩出するバカな選挙区の有権者」と括ることなかれ。その地に暮らしながら、分厚い保守政治、自民党支配のもとで米軍基地や原発計画に抗い、時として為政者を震え上がらせてきた暗闘の歴史もあるのだ

 岸信夫といえば、壺に選挙で支援を受けていたことでもわかるように、選挙地盤における存在感といってもかつて岸派vs佐藤派が火花を散らしていた時代に比べればスッカラカンで、それは地元の秘書の体制を見ても歴然としている。猫の手でも借りたいくらいなのだろう。岸家としては安倍晋三逝去によって山口4区を失い、いよいよ最後の牙城が先祖返りとなる山口2区で、なおかつ30そこらのお兄ちゃんに命運を委ねるという。それ自体、傍から見ていて結構苦し紛れの光景に見えて仕方ないものがある。昭和の妖怪の末裔は追い込まれてんじゃねぇか! と――。

                        吉田充春
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●NNNドキュメント【死刑執行は正しかったのかⅢ ~飯塚事件・真犯人の影~】…《死刑冤罪の闇を12年間追跡し続けたドキュメンタリー》

2022年10月08日 00時00分13秒 | Weblog

(20220923[])
NNNドキュメント’22で、飯塚事件についてのシリーズ【死刑執行は正しかったのか 飯塚事件】の第三弾、【死刑執行は正しかったのかⅢ ~飯塚事件・真犯人の影~】が放送される (放送された)。
 2013年の【死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 切りとられた証拠】、2017年の【死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻】】に続くもの。

 飯塚事件で冤罪にもかかわらず、死刑執行されてしまった久間三千年さん…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)。

 NNNドキュメント’22【死刑執行は正しかったのかⅢ ~飯塚事件・真犯人の影~/次回放送内容 2022年9月25日(日) 24:55【拡大枠】】(https://www.ntv.co.jp/document/)(https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894ujh81wjor6o3hesn.html)。《死刑執行後に冤罪の可能性が浮上。1992年、福岡県で女児2名が殺害された「飯塚事件」。逮捕された男は一貫して無実を主張していたが、いくつかの状況証拠で死刑判決を受け執行された…。ところが、その後になって証拠のひとつDNA鑑定に疑義が生じ、事実上排除される。現在、再審請求が行われているが、昨年「犯人かもしれない人物を見た」という証言が浮上する。死刑冤罪の闇を12年間追跡し続けたドキュメンタリー》。

 清水潔さんのつぶやき:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1573254125219094528

清水 潔@NOSUKE0607

NNNドキュメント「死刑執行は正しかったのか?」ショートドキュメントが公開されました。6分間バージョンです。ご覧ください。

https://youtu.be/YyaflJGlJWY

午後7:13 2022年9月23日
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https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894ujh81wjor6o3hesn.html

【NNNドキュメント】死刑執行後に"冤罪"の可能性… 飯塚事件の真相に迫る 福岡 NNNセレクション

2022/09/23
日テレNEWS



本編は9月25日(日)24:55〜日本テレビ系列にて放送
こちらでご覧いただけます ⇨ https://www.dailymotion.com/video/x8e0fuj

1992年、福岡県で女児2名が殺害された「飯塚事件」。犯人とされた男は、無実を訴え続けたが死刑は執行された。しかし、その後浮上したえん罪の可能性。浮かび上がる捜査へのいくつもの疑問。「死刑冤罪の闇を12年間にわたり追い続けました。
制作:福岡放送・日本テレビ


【NNNドキュメント‘22】
 毎週日曜日深夜24時55分~ 日本テレビ系列全国放送
https://www.ntv.co.jp/document/

#飯塚事件 #死刑 #Nドキュ #犯人 #裁判 #DNA #証拠 #捜査 #警察 #福岡 #ドキュメンタリー #ドキュメント #NNNドキュメント #NNN #日テレ​​ #ニュース​​ 
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 一貫して無罪を主張、死刑執行のその日まで…。にもかかわらず、「飯塚事件」で死刑が執行された久間三千年さん。罪なき人に対しての国家による殺人》。検察は、全ての証拠を開示すべきだ。
 DNA型鑑定のいい加減さ。弁護団は「改ざん」「ねつ造」とまで主張している。足利事件での再鑑定が明らかになり(2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ)、なぜ、慌てるように死刑執行(2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行)を強行したのか? 《最高裁で死刑が確定します。その2年後でした》死刑執行されたのは。たった2年後の死刑執行、これも異例中の異例。この1点でも異常だ。無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」したのだ。菅家利和さんは、会見で、「無実の私が足利事件の犯人にされたのは、科警研の間違ったDNA型鑑定のためであり、絶対に許さないと思いました。なぜなら私と同じ間違ったDNA型鑑定で、飯塚事件の久間三千年さんを死刑を執行されてしまったからです」と語っておられます。
 (目撃18日後の)〝詳細〟な「紺色ワゴン車」目撃証言の滅茶苦茶。75人で検証実験しても、誰一人として詳細な証言を出来ず。一方で、他の重要な目撃証言を一切無視。
 もう1点、どうしても主張したいことは、冤罪者が死刑執行されたことは、被害者への冒涜であり、その遺族・関係者の皆さんをバカにした話であること。

 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?

 2022年2月の福岡FBSのニュース報道【シリーズ『飯塚事件』検証① 事件と裁判の経緯】(https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news96s3pcomtmowz24mzh.html)によると、《事件発生からまもなく30年。裁判のやり直しをめぐる裁判所、検察、弁護団の協議がいまも続いています。果たして、死刑執行は正しかったのか。》
 【シリーズ『飯塚事件』検証② 証拠となった『目撃供述』】(https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news966w0mq34br5l236em.html)によると、《久間氏は、任意の捜査段階から一貫して無実を訴えましたが、最高裁で死刑が確定しました。その2年後には。》《■森法相 「久間三千年を本日死刑執行。」 死刑執行の2か月前に市民団体に届いた手記です。「真実は無実であり、これはなんら揺らぐことはない」と書かれています。弁護団によると久間氏は、死刑執行のその日まで無実を訴えていたと言います。》
 【シリーズ『飯塚事件』検証③ 誘導されたのか『目撃証言』】(https://www.fbs.co.jp/news/news969to2bulxiekek9or.html)によると、《実は久間氏の車には標準のデザインとしてオレンジ色のラインがありましたが、久間氏はそのラインを剥いで使っていました。弁護団は、久間氏の車を事前に見た捜査員が、その特徴にあうように男性の供述を誘導した」と指摘します。》

   『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
                飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

    「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
     2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
     2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
     ……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
     久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日
     DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
     だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                    無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」
    「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
     DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
    《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
     福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
     冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
     呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
     『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
           死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
    「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
     再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず 
     福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」

   『●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、
     国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)
   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●飯塚事件は《足利事件に続いて「DNA冤罪=DNA型鑑定を悪用した
     冤罪」が発覚するのを恐れた検察による口封じ殺人ではなかったか……》
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●(東京新聞社説)《死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・
       停止は、もはや世界の潮流となっている》…死刑存置でいいのか?
   『●(FBS)【シリーズ『飯塚事件』検証】…《死刑執行は正しかった
     のか》? 罪なき人・久間三千年さんに対しての《国家による殺人》!

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●(FBS)【シリーズ『飯塚事件』検証】…《死刑執行は正しかったのか》? 罪なき人・久間三千年さんに対しての《国家による殺人》!

2022年02月20日 00時00分34秒 | Weblog

20220219[]
一貫して無罪を主張、死刑執行のその日まで…。にもかかわらず、「飯塚事件」で死刑が執行された久間三千年さん。罪なき人に対しての国家による殺人》。検察は、全ての証拠を開示すべきだ。
 DNA型鑑定のいい加減さ。弁護団は「改ざん」「ねつ造」とまで主張している。足利事件での再鑑定が明らかになり(2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ)、なぜ、慌てるように死刑執行(2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行)を強行したのか? 《最高裁で死刑が確定します。その2年後でした》死刑執行されたのは。これも異例中の異例。この1点でも異常だ。無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」したのだ。菅家利和さんは、会見で、「無実の私が足利事件の犯人にされたのは、科警研の間違ったDNA型鑑定のためであり、絶対に許さないと思いました。なぜなら私と同じ間違ったDNA型鑑定で、飯塚事件の久間三千年さんを死刑を執行されてしまったからです」と語っておられます。
 (目撃18日後の)〝詳細〟な「紺色ワゴン車」目撃証言の滅茶苦茶。75人で検証実験しても、誰一人として詳細な証言を出来ず。一方で、他の重要な目撃証言を一切無視。
 もう1点、どうしても主張したいことは、冤罪者が死刑執行されたことは、被害者への冒涜であり、その遺族・関係者の皆さんをバカにした話であること。

 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?

 福岡FBSのニュース報道【シリーズ『飯塚事件』検証① 事件と裁判の経緯】(https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news96s3pcomtmowz24mzh.html)によると、《事件発生からまもなく30年。裁判のやり直しをめぐる裁判所、検察、弁護団の協議がいまも続いています。果たして、死刑執行は正しかったのか。》
 【シリーズ『飯塚事件』検証② 証拠となった『目撃供述』】(https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news966w0mq34br5l236em.html)によると、《久間氏は、任意の捜査段階から一貫して無実を訴えましたが、最高裁で死刑が確定しました。その2年後には。》《■森法相 「久間三千年を本日死刑執行。」 死刑執行の2か月前に市民団体に届いた手記です。「真実は無実であり、これはなんら揺らぐことはない」と書かれています。弁護団によると久間氏は、死刑執行のその日まで無実を訴えていたと言います。》
 【シリーズ『飯塚事件』検証③ 誘導されたのか『目撃証言』】(https://www.fbs.co.jp/news/news969to2bulxiekek9or.html)によると、《実は久間氏の車には標準のデザインとしてオレンジ色のラインがありましたが、久間氏はそのラインを剥いで使っていました。弁護団は、久間氏の車を事前に見た捜査員が、その特徴にあうように男性の供述を誘導した」と指摘します。》

   『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
                飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

    「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
     2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
     2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
     ……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
     久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日
     DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
     だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                    無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」
    「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
     DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
    《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
     福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
     冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
     呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
     『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
           死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
    「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
     再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず 
     福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」

   『●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、
     国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)
   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●飯塚事件は《足利事件に続いて「DNA冤罪=DNA型鑑定を悪用した
     冤罪」が発覚するのを恐れた検察による口封じ殺人ではなかったか……》
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●(東京新聞社説)《死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・
       停止は、もはや世界の潮流となっている》…死刑存置でいいのか?

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https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news96s3pcomtmowz24mzh.html

シリーズ『飯塚事件』検証① 事件と裁判の経緯
福岡 2022/02/17 18:57


【めんたいニュース】
https://youtu.be/KGR2TqCwb74

1992年、福岡県飯塚市の女児2人が殺害された『飯塚事件』で死刑を執行された元死刑囚の遺族が無実を訴え、再審=裁判のやりなおしを求めていています。争点などをシリーズで検証する『30年目の飯塚事件』1回目は事件と裁判の経緯です。

2022年1月、福岡県朝倉市の山中を通る国道に市民が集まりました。

■日本国民救援会 清水信之 福岡県本部事務局長
「いまからこの判決が認定した八丁峠の目撃供述の見学と検証というのをやります。」

いまも再審=裁判のやり直しをめぐって協議が続く『飯塚事件』。その判決が示す事実認定を市民の目線で考えようと、再審開始を支援する市民団体が企画しました。

■参加者
「あの事件自体は知っていたんですよ。だけど新聞ぐらいでしか知らんし、もう日にちがたっているからですね。」

■参加者
「Q.事件が起きた時は何歳ですか? 生まれていないです。」

いまから30年前、福岡県飯塚市の小学1年生の女の子2人が登校途中に行方不明になりました。地域の人たちが、懸命に2人を探しますが、最悪の結果となります。

■当時のニュースの音声
「林の中で7~8歳くらいの女の子2人の遺体が見つかりました。警察は事件に巻き込まれた可能性があるとみて調べています。」

2人は行方不明になった翌日、約30キロ離れた峠道の脇の林の中で遺体で発見され、3キロ離れた場所からは、ランドセルや着衣など複数の遺留品が見つかりました。警察は殺人事件として捜査、そして2年7か月後、女の子と同じ校区内に住む久間三千年元死刑囚を殺人などの疑いで逮捕しました。久間氏は、任意の事情聴取の段階から一貫して無実を主張、逮捕前FBSの記者に対しても次のように話していました。

■久間三千年元死刑囚
「アリバイ以上のものを持っている。100%関係ないということを、あんた達が即信じるわ。やっていないものをやったと思われることだけは、これは必ず白黒つける。」

福岡地方検察庁は、久間氏を容疑否認のまま殺人などの罪で起訴します。この事件では、久間氏を犯人と断定できる直接的な証拠はなく、福岡地方裁判所は複数の状況証拠を総合的に評価・検討しました。現場から見つかった犯人のものとされるDNA型と、久間氏の型が一致したとされたことや、久間氏の車によく似た『紺色ワゴン車』を遺留品発見現場の近くで目撃したという男性の証言。さらに、車の中から血痕と尿痕が見つかったことや、女の子の着衣についた繊維片が、久間氏が乗る車のシートのものと同じ可能性が高いこと、久間氏に土地勘がありアリバイがないことなどです。

■福岡地方裁判所の判決
「個々の状況証拠も、単独では被告人を犯人と断定することはできないものの、これを総合すれば、被告人が犯人であることについては、合理的な疑いを超えて認定できる。」

福岡地方裁判所は、このように述べ、死刑を言い渡しました。そして、2006年に上告が棄却され、最高裁で死刑が確定します。その2年後でした

■森法相(当時)
「本日、久間三千年死刑囚。高塩正裕死刑囚。2名の死刑を執行しました。」

弁護団によると久間氏は、死刑執行のその日まで、一貫して無実を訴え続けたと言います。

■富永記者
「死刑が執行されて1年目の命日となるきょう、弁護団は裁判のやり直しを求めて福岡地裁に入ります。」

久間氏の遺族は、無実を訴え、福岡地方裁判所に再審請求を行いました。死刑執行後の再審請求は、極めて異例です

徳田靖之弁護士
「久間さんの無実が、これで確実に決定的に明らかにされる」

弁護団が重視したのが、警察庁科学警察研究所・科警研が行ったDNA型鑑定と目撃証言の信用性を争うことです。DNA型が一致しないと犯人にはなれず、目撃されたワゴン車が久間氏の車ではなければ、そのほかの状況証拠もその価値が低くなるからです。さらに弁護団は、これらの証拠に重大な疑問があると指摘しました。

■徳田弁護士
「我々弁護人からみると、(DNA型鑑定が)改ざんされている。もしくは、捏造されている。」

DNA型鑑定について弁護団は、鑑定写真の一部が意図的に切り取られていて、切り取られた部分には、別のDNA型が出ていると主張しました。その頃、DNA型鑑定の信用性も揺らいでいました飯塚事件と同じ時期に同じ方法で行われた鑑定の間違いが明らかになったのです。

菅家利和さん
「無実の私が足利事件の犯人にされたのは、科警研の間違ったDNA型鑑定のためであり、絶対に許さないと思いました。なぜなら私と同じ間違ったDNA型鑑定で、飯塚事件の久間三千年さんを死刑を執行されてしまったからです。」

一方、目撃証言の内容は、あまりにも詳しすぎると主張しました。車で通りすぎる間に見たとするワゴン車と男の特徴が、10項目以上も警察の調書にあげられていたのです。弁護団は現場で再現実験を行いましたが、証言のように詳しく記憶できた人はいませんでした。

岩田務弁護士
「信用できるのは、一番最初の『紺色のワゴン車は見た』という証言だけ。後はほとんど誘導だと思います。」

しかし、裁判所は科警研のDNA型鑑定は直ちに有罪認定の根拠にできないとしたものの高度に立証されているとして弁護側の主張を退けました。

■徳田弁護士
「私個人に言わせると、その結論の重大性におびえて、請求棄却という結論に都合がいい証拠だけ取り出して、これに反する決定的な証拠を無視しているんです。」

最高裁判所も請求を棄却し、再審請求の審理は11年半に及びました。久間氏の遺族は去年7月、2回目の再審=裁判のやり直しを福岡地方裁判所に申し立てました。弁護団が、新たな証拠として示したのは、事件当日の午前、久間氏とは別の男が運転する白い車に、幼い女の子2人が乗っているのを目撃したという男性の証言です。

■木村泰治さん
「(女の子の表情が)とにかく楽しくなく、悲しく泣き出しそうじゃないけれど、だから一瞬誘拐でないかなと、でもまさか2人も女の子を乗せとるから。」

■徳田弁護士
「木村さんの話を前提とすると、遺留品発見現場で車両を見たという供述は、まったく意味がなくなる。いずれにしても目撃した中身が、この事件の誘拐状況であるということを立証できるかということがカギになる。」

事件発生からまもなく30年。裁判のやり直しをめぐる裁判所、検察、弁護団の協議がいまも続いています。果たして、死刑執行は正しかったのか。詳しく紐解きながら、再審請求の協議の行方を伝えていきます。
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https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news966w0mq34br5l236em.html

シリーズ『飯塚事件』検証② 証拠となった『目撃供述』
福岡 2022/02/17 19:24


【めんたいニュース】
https://youtu.be/fr9iA_JrRQU

1992年、福岡県飯塚市の女児2人が殺害された『飯塚事件』で死刑を執行された元死刑囚の遺族が無実を訴え、再審=裁判のやりなおしを求めていています。『30年目の飯塚事件』2回目は、裁判所が有罪と判断する上で柱となった『目撃供述』についてです。

福岡県朝倉市の峠道を進んだカーブの脇の斜面にある岩陰に小さな地蔵が2体置かれています。

いまから30年前の1992年2月、この場所で福岡県飯塚市の小学1年の女の子2人が遺体で見つかりました。

事件から2年7か月後、警察は久間三千年元死刑囚を殺人などの疑いで逮捕しました。

久間氏は、任意の捜査段階から一貫して無実を訴えましたが、最高裁で死刑が確定しました。その2年後には。

■森法相

「久間三千年を本日死刑執行。」

死刑執行の2か月前に市民団体に届いた手記です。「真実は無実であり、これはなんら揺らぐことはない」と書かれています。

弁護団によると久間氏は、死刑執行のその日まで無実を訴えていたと言います。

久間氏と犯行を直接結びつける証拠はなく、福岡地方裁判所は、複数の状況証拠を積み重ねて久間氏を犯人と認定しました。

有罪認定の柱の1つが現場から見つかった犯人のDNA型と、久間氏のDNA型が一致したとされたこと。そして、もうひとつの柱が、久間氏の車と特徴がよく似た『紺色ワゴン車』を被害者の遺留品発見現場のそばで見たとする目撃証言です。

その状況をCGで再現しました。目撃されたのは遺体発見現場から3キロ離れた峠道のカーブです。

事件当日の午前11時すぎ、軽ワゴン車を運転するAさんが車とそばにいる男を見ました。

車の速度は、時速25キロから30キロ目撃して通り過ぎるまでは、十数秒とみられます。Aさんが、その間に見たと供述した内容は、『・普通の標準タイプのワゴン車。・やや古い型で車体の色は紺色。・トヨタや日産ではない。・車体にはラインが入ってなかった。・確か後部タイヤがダブルタイヤ。・ホイルキャップの中に黒いラインがあった。・車の窓ガラスは黒く、ガラスにフィルムを貼っていたのではないかと思う。』ということです。

調書には男の特徴も書かれています。『①年齢30歳~40歳くらい。②髪は長めで分けていたように思う。③頭の前の方がはげていた。④車を見て慌てたようで前かがみになり、すべったようだった。⑤白の長袖カッターシャツを着て。⑥毛糸みたいで胸はボタンで留める式のうす茶色のチョッキを着ていた。⑦右斜め後方から見るとワゴンの横に立ち背を向けて立っていた。』

わずか十数秒の間に記憶されたのは10項目以上の特徴です。警察が調書をまとめたのは、目撃した日の18日後です。裁判で弁護側は、あまりにも詳しすぎると信用性を争いました。しかし、裁判所は信用できるとして、ほかの状況証拠とともに検討し、久間氏の車と認定しました。

■清水さん

「車が止まっていたのが、そこなんですね。」

1月、その目撃証言が得られた状況を検証しようと、現地で見学会が行われました。飯塚事件の再審請求を支援する市民団体が企画したものです。

■参加者
「おかしいと思いますね。いろんな点がですね。」

■参加者
「やっぱり、実際現場に来てみないと、分からんなと思いますね。」

見学会には、飯塚事件弁護団の岩田務さんも参加しました。

いまのような状況下で、十数項目の目撃情報が得られたことに対して岩田さんは。

■岩田さん
「あり得ない、あり得ない。そんなことあり得ないです。車を見ていたら人が見えないし、人を見ていたら車が見えないし、車についても、ひとつかふたつしか特徴を覚えられない。実験をやったら皆そうだった。」

果たしてAさんのように詳細に記憶できるのか。疑問を持った弁護団は目撃供述を心理学的の観点から考察している厳島行雄教授に協力を依頼し実験を行いました。

実験では当時の状況をできるだけ再現し、2週間後に車や人の特徴などを、どのくらい覚えているか調査しました。

実験は条件を調整しながら2回行われましたが、Aさんのように詳細に記憶できた人はいませんでした。

■厳島教授
「トータルで第1実験で40人、第2実験で35人で75名が誰もダブルタイヤのことに言及できなかったというのは、記憶がないから。」

さらに、現場の左カーブを走行する際、ドライバーがどこを見ているのか科学的に分析しました。実験には『視線』の動きを計測する『アイマークレコーダー』という測定機器が使われました。

この結果、向かって右側に停車しているワゴン車に視線がとどまった時間は、平均で1.18秒、人物に対しては0.43秒でした。

いわゆる『チラ見』にとどまり、粗い情報しか取得できないと弁護団は結論付けました。

■厳島教授
「1つや2つ出てくるのなら分かるんですよ、詳細がね。そこだけ注意して見ていたというのならわかるんですけれど。たった1秒、2秒の目撃、もしくは、もっと長くてもいいですよ、3秒でもいいけれど、そんな時間でですね、そんな細かな詳細が出てくる
ということはあり得ない。」

では、なぜAさんは詳細に供述することができたのでしょうか?

■岩田弁護士
「体験した以外の事が、どこからか情報が入ってこないと、こういう調書はつくれない。」
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https://www.fbs.co.jp/news/news969to2bulxiekek9or.html

シリーズ『飯塚事件』検証③ 誘導されたのか『目撃証言』
福岡 2022.02.18 18:36


【めんたいニュース】
 (https://www.youtube.com/watch?v=ynZvlJEXtA8

1992年に福岡県飯塚市で幼い女の子2人が殺害された『飯塚事件』から30年。裁判のやりなおしをめぐる争点を検証しています。久間三千年元死刑囚の有罪の根拠の1つとなった『目撃証言』について、弁護側は「誘導されたもの」と信用性を争っています。

久間三千年元死刑囚は、1992年2月に女の子2人を殺害したなどとして、最高裁で死刑が確定し、無実を訴える中、2008年死刑が執行されました。

遺族が裁判のやり直しを求める中、弁護団は有罪認定をめぐる裁判所の判断について異議を訴え続けています。

とりわけその信用性を争うのが、久間氏を犯人と認定する上で重要な状況証拠となった目撃証言です。

久間氏の車によく似た『紺色ワゴン車』を事件当日、遺留品発見現場で見たという男性の供述です。

軽ワゴン車を運転しながら見たというその特徴とは、次のような内容です。

「普通の標準タイプのワゴン車で、メーカーはトヨタや日産ではない。やや古い型で車体の色は紺色、車体にはラインが入っていなかったと思う。確か後部タイヤがダブルタイヤでタイヤのホイルキャップに黒いラインがあった。車の窓ガラスは黒く、ガラスに何か貼っていたのではないかと思う。」

さらに調書には人物について、年齢や頭髪、着衣など9項目にのぼる特徴が書かれていました。

この証言について裁判所は信用できるとしましたが、飯塚事件弁護団の岩田務さんは次のように考えています。

■飯塚事件弁護団・岩田務主任弁護士
それは捜査官が誘導したというか、その話に持っていったとしか考えられない。」

裁判資料などによると事件発生から11日後の3月2日、捜査員が初めてAさんから話を聞きます。その2日後に男性と捜査員が八丁峠に同行し、ワゴン車を目撃した場所を特定します。3月9日に調書が作成されます。

2日の段階では「紺色ワゴン車」「男が乗り降りしていた」という情報でしたが、4日午前には「後輪がダブルタイヤ」に「男の年齢と動作」が加わります

そして、同じ日の午後には男の特徴も追加されました

さらに9日の調書には「車体にラインがない」「メーカーはトヨタや日産ではない」などあらたな車の情報が加わり日を追うごとにその内容は詳しくなっていきました

この点について目撃証言の信用性を、心理学の観点から研究し、飯塚事件でも再現実験を行って検証した厳島教授は次のように分析しています。

■人間環境大学心理学部・厳島行雄教授
「今回の飯塚事件で裁判官がよく言っているのは、目撃者が目撃した翌日のラジオで聞いて自分が車を見たんだと、それを友だちに話している。これが印象を強くして、記憶に残っているんだというんだけれど、事後にそんな話をしてもね、元の記憶が良くなるわけないんですよ。ある意味、目撃者も被害者と僕は思ってるんですけれど。彼は何もうそをつこうと思って証言したり、供述している訳ではない。たぶん彼自身がどれが正しくて、どれが間違っているか、というのは分からないという状態であるかもですね。」

3月9日の調書に記された「車体にラインがなかった」という特徴は、その調書がつくられる2日前に、捜査員本人が久間氏の車を見て、ラインがないことを知っていたことが、再審請求をめぐる審理の過程で明らかになりました。

実は久間氏の車には標準のデザインとしてオレンジ色のラインがありましたが、久間氏はそのラインを剥いで使っていました。

弁護団は、久間氏の車を事前に見た捜査員が、その特徴にあうように男性の供述を誘導した」と指摘します。

■岩田弁護士
「信用できるのは、一番最初の紺色のワゴン車は見たという証言だけ。後は、ほとんど誘導だと思います。」

今回私たちは、目撃供述をまとめた元捜査員に話を聞きました。今回、私たちは目撃証言の供述をまとめた元捜査員に話を聞きました。元捜査員は取材に対し「ダブルタイヤなどの詳細な情報は最初から出ていた」3月7日の「下見」については「絶対にない」と否定、また「誘導など出来る訳はなく」「当時のことは捜査報告書に書いてあるはず」と話しました。

■岩田弁護士
証拠開示で、いろいろもっと出てくるはずなんですよ3月7日に下見に行った時の捜査報告書が出てないからですねそれが出てくれば、この話はまた進展すると思います。」

弁護団は、これまでにまだ検察側から示されていない捜査資料の開示を求め、主張を裏付けたいとしています。
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●「狂ったゴジラ」「老朽原発」「寿命核発電所」…40年超核発電所の稼働という「麻薬」に手を出す核発電「麻薬」中毒者らの暴走

2021年05月17日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


(2021年05月01日[土])
東京新聞の3つの記事、【福井県知事、40年超原発の再稼働に同意 全国初 国から計50億円の交付金提示】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/100986)と、
小川慎一記者による記事【脱炭素で原則40年なし崩し 着々と進む原発再稼働、福井の老朽原発「同意」で新局面】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/101000)と、
小川慎一・山本洋児・今井智文の3記者による記事【「脱炭素」の声に押され…老朽原発が再稼働へ 使用済み核燃料の行方も決まらず見切り発車】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/101090)。

 《運転開始から40年を超えた福井県の関西電力美浜原発3号機(美浜町)、高浜原発1、2号機(高浜町)の再稼働について、「地元同意」の最終判断を担う杉本達治知事が28日、県庁で会見し、「地元の町、県議会などの意見を総合的に勘案した」と述べ、再稼働に同意する考えを示した。同日中に梶山弘志経済産業相に伝達する。東京電力福島第一原発事故後、原発の運転期間を原則40年と定めた法律下で、全国で初めての最大20年の延長運転に入ることになった ◆知事、関電に「安全神話に陥ることなく進めて」》。
 《原発が集中立地する福井県で、運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基について、杉本達治知事が再稼働に同意した。世界最悪レベルとなった東京電力福島第一原発事故後に、原発の運転は原則40年と定められ、運転延長は「例外的」とされていた。しかし、今後は政府と電力会社が「脱炭素」「地球温暖化対策」を前面に押し出し、ルールがなし崩しになるのは避けられない。…◆運転延長に頼る政府、地元に「アメ」
 《運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基の再稼働に、福井県知事が28日同意した。ただ、知事が条件とした使用済み核燃料の県外搬出は、実現の見通しすらない。政府による「脱炭素」の声に押された見切り発車で、例外的とされた運転延長の道へ先陣を切った》。

   『●汚染水の海洋放出…《避難したままの人たちは、いまだ4万人を
      超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?

 《アンダーコントロール》も出来ず、二進も三進もいかない核発電所。汚染水を海洋放出するという。《避難したままの人たちは、いまだ4万人を超えるどれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか》?
 「濁流」さえ疑われる、関西電力による「還流」問題は一体どうなったのか? 九州電力も似たようなものです。

   『●自公議員投票の大罪: 「九電元幹部は「政治家側から
                 支援を頼んでくるのが昔からの伝統」」
   『●核発電は「金のなる巨大木」…《自民党の最近のルールは
        「返せば問題ない」と、なかったことにできるというもの》
    「《還流》だけでなく、自民党やお維のセンセ方への「濁流」も、
     各党で調べた方がよくはないのかな? 他の電力会社も、特に
     九州電力は「クリーン」なのでしょうかね? ウルトラ差別主義者
     副首相と浅からぬ関係ですけど。

   『●《稲田朋美…世耕弘成…安倍側近が…関電受注企業から献金…
        証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない》
   『●「桜を見る会」税金接待というアベ様模倣犯・世耕弘成経産相
          関西電力〝濁流〟問題でも《関電受注企業から献金》
   『●関西電力美浜原発3号機再稼働に同意した戸嶋秀樹美浜町長や
     竹仲良広町議会議長らは、《大阪地裁訴訟の原告》達の声を聞いたのか?

 《地元に「アメ」》《国からは美浜、高浜原発合わせて計50億円の交付金が提示されている》…それは麻薬です。核発電「麻薬」中毒者らに、麻薬を渡すようなもの。日本中が「地元」であり、「地元」の市民はたまったものではない。例外中の例外が、もはや通例に。狂っています。「狂ったゴジラ」「老朽原発」「寿命核発電所」…九州電力も〝通例〟を求めているようだ。《杉本知事は報告を踏まえ「再稼働後も安全神話に陥ることなく安全最優先で進めてほしい」と関電に求めた》…核発電は、《安全》と対極にある概念だ。 

   『●九電玄海原発も廃炉に
    《玄海原発、想定以上の劣化か 専門家指摘「廃炉に」
     原子炉は運転年数を経るにつれ、中性子を浴びて次第にもろくなる。
     その程度を調べるため、電力各社は圧力容器内に容器本体と同じ材質の
     試験片を置き、もろさの指標である「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度
     を測っている。温度が上がるほど、もろさが増しているとされる。
      1975年に操業を始めた玄海原発1号機は九電管内で最も古い原発で、
     想定している運転年数は2035年までの60年間。脆性遷移温度は
     76年、80年、93年に測定し、それぞれ35度、37度、56度
     
だった。ところが、09年には98度と大幅に上昇した。
      九電はこの測定値から、容器本体の脆性遷移温度を80度と推計。
     「60年間運転しても91度になる計算で、93度未満という
     新設原子炉の業界基準も下回る数値だ」と説明している》

   『●東京電力原発人災以降も続く無責任の連鎖
    「経済産業省原子力安全・保安院は玄海原発1号機の老朽化問題について、
     検討を終え、報告書をまとめるそうだ。「脆性遷移温度が急激に
     高まっているにもかかわらず、「十分に健全だ」と主張している。
     「1993年に取り出した金属片は56度だったのが、2009年は
     98度にまで上昇」し、「予測値を14度超えていた」にも係らず
     である。つまり、高い温度でも原子炉の材料がガラスのように
     脆くなり、破壊されてしまう恐れが高まっていることを意味している。
     保安院は「事故時に原子炉を急激に冷やすと壊れないか検証」し、
     原子炉内に設置していた金属片について「取り出した金属片を分析し、
     圧力容器の溶接部を調べたが、異常は見つからなかった」ので、
     「急激に冷やしても圧力容器が耐えられることも確認した」そうである。
     どこが原子炉が破壊されない「確認」になっているのか。むしろ、
     リスクが上がっていることが確認されたのではないのか。
     電力会社や原子力ムラの住人のいい加減さ、それを見過ごした専門家や
     我々一般市民・利用者にも責任があったはずだ。東京電力原発人災で
     少なくとも我々は気づいたはずで、このままズルズルと原発再稼働・
     原発輸出・原発建設再開という「無責任」を続けてはならない」
 
 「脆性遷移温度」が急激に高まっているのではないか。データは公開され、十分に検証されているのか。

   『●60年間稼働させたい高浜原発:
     「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」
   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」:
      「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…
   『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい: 
     高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」
   『●なぜ命を軽々しく賭して、「たかが電気」のために 
     核発電する必要があるのか? 次も神様・仏様は居るか?
   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中
                 …どんどん壊れ行くニッポン
    《原子力規制委員会は3日、定例会合を開き、運転開始から40年の
     法定寿命が近づいている老朽原発の関西電力美浜3号機(福井県)
     について、新規制基準を満たしているとする「審査書案」を了承》

   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より
      経済優先の時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)
    《これでは“規制緩和委員会”。そんな声も聞こえてきそう。安全より
     経済優先の時代へと逆戻りしたかのような、関西電力高浜原発
     延命適合。熊本地震に不安を抱く、人々の目にはどう映る》

   『●寿命核発電所再稼働:「世界は既に廃炉時代
        時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い」
    「東京新聞の記事【「40年廃炉」なし崩し 老朽原発に初の延長認可
     高浜1・2号機に最長20年】…と、
     社説【高浜原発 延命よりも新産業だ】…。
     《四十年廃炉が原則だが、条件を満たせば一回に限り二十年の延長が
     認められる。延長は例外中の例外とされてきたが、初の適用例が
     決まった。ただ、再稼働するには、大規模な改修工事が必要で、
     三年ほど先になる見通し》。
     《原子力規制委員会が、運転四十年を超える関西電力 高浜原発(福井県)
     の延長を初めて認可した。世界は既に廃炉時代。無理な延命を図るより、
     時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い》」

   『●東京電力核発電人災から10年経って、この有様…アンダーコントロール
         どころか人災は継続中、しかも、まだ核発電を続けたいという…
    「東京新聞の【<社説>老朽原発 新しい未来図描く時】…
     東京電力核発電人災から、10年が過ぎ、未だにこの有様だ。
     《例外》が通例に…核発電「麻薬」中毒者が暴走し、「老朽原発」さえも
     再稼働させたいらしい。狂っている。関西電力だけでなく、九州電力、
     さらには、東京電力、マトモではない」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/100986

福井県知事、40年超原発の再稼働に同意 全国初 国から計50億円の交付金提示
2021年4月28日 12時48分

 運転開始から40年を超えた福井県の関西電力美浜原発3号機(美浜町)、高浜原発1、2号機(高浜町)の再稼働について、「地元同意」の最終判断を担う杉本達治知事が28日、県庁で会見し、「地元の町、県議会などの意見を総合的に勘案した」と述べ、再稼働に同意する考えを示した。同日中に梶山弘志経済産業相に伝達する。東京電力福島第一原発事故後、原発の運転期間を原則40年と定めた法律下で、全国で初めての最大20年の延長運転に入ることになった。

     (事故対策工事が進む関西電力高浜原発=2021年2月、
      福井県高浜町で、本社ヘリ「まなづる」から)

◆知事、関電に「安全神話に陥ることなく進めて」

 老朽化した3基の原発の安全性を巡っては、県原子力安全専門委員会が今月22日、「必要な対策が講じられている」との報告書を杉本知事に提出。杉本知事は報告を踏まえ「再稼働後も安全神話に陥ることなく安全最優先で進めてほしい」と関電に求めた。

 国からは美浜、高浜原発合わせて計50億円の交付金が提示されている。国の将来的な原子力政策については27日、杉本知事とオンライン会談した梶山経産相が、持続的に原発を活用する方針を打ち出した。

 政府は2050年の温室効果ガス排出実質ゼロを定め、菅義偉首相も今月、温室効果ガス排出量の30年度削減目標を13年度比で46%減に上方修正したことから、既存原発の活用を積極的に進めたい考え。一方で老朽化した原発の安全性や、周辺自治体にも及ぶ事故時の避難計画の実効性の懸念は根強く残る。


◆使用済み核燃料、搬出先未定なら「停止」

 また、県が県外への搬出を求めている原発の使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設について、関電は青森県むつ市を候補地として提示したが、同市は受け入れないことを明確にしている。関電は23年末までに施設の計画地を確定できない場合、3基の原発を停止すると明言している。

 再稼働を巡っては地元の美浜、高浜町が同意し、県議会も容認していた。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/101000

脱炭素で原則40年なし崩し 着々と進む原発再稼働、福井の老朽原発「同意」で新局面
2021年4月28日 12時45分

 原発が集中立地する福井県で、運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基について、杉本達治知事が再稼働に同意した。世界最悪レベルとなった東京電力福島第一原発事故後に、原発の運転は原則40年と定められ、運転延長は「例外的」とされていた。しかし、今後は政府と電力会社が「脱炭素」「地球温暖化対策」を前面に押し出し、ルールがなし崩しになるのは避けられない。


◆段階的に進む再稼働

 福島第一原発事故後、原発の再稼働は基数は少ないものの、着々と進んでいった。これまでを振り返ると、原発再稼働の道は3つのステップがあった。

 第一に、福島第一原発(沸騰水型)とは異なる発電方式である加圧水型の原発が、相次いで再稼働した。西日本に立地する関電、四国電力、九州電力の5原発9基は、司法判断で停止を余儀なくされた原発もあるが、地元同意を得て運転を継続している。

 第二に、東日本大震災で被災した原発が、再稼働へ向かっている。昨年11月、東北電力女川原発2号機(宮城県)の再稼働に宮城県知事が同意した。宮城県は、多くの住民が避難生活を続けている福島に隣接し、原発事故の影響をなお受けている自治体だそのトップが、原発の稼働にゴーサインを出した。東日本に立地する原発を保有する電力会社にとっては、これ以上の「追い風」はない


◆2030年には老朽原発15基に

 第三に、今回の老朽原発の再稼働だ。関電の美浜原発3号機高浜1、2号機は最長20年の運転延長が認められている。関電が巨額を投じた事故対策と、それを認めた原子力規制委員会の判断を、住民の安全に責任を有す自治体トップが「是」とした。運転延長を目指す他の電力会社にとって、良い先例とされる。

 東日本では、日本原子力発電の東海第二原発(茨城県)が運転延長を認められている。他に、規制委が認可した原発はないが、2030年には、全国で新たに11基が運転開始から40年を迎え、40年超えは計15基になる。老朽原発の稼働の是非は、原発立地自治体にとって他人ごとではない。


◆運転延長に頼る政府、地元に「アメ」

 菅義偉首相は昨年10月、2050年までに二酸化炭素(CO2)を主とする温室効果ガスの排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)を目指すと宣言した。発電時にCO2を排出しない原発は「脱炭素電源」としての存在感が高まっている。

 ただ、政府は原発の新増設には消極的だ。あくまでも既存原発のフル活用を目指す立場で、その要が運転延長だ。再稼働している関電高浜原発3、4号機や九電川内原発1、2号機(鹿児島県)は4、5年で運転40年を迎え、延長手続きのリミットが迫る。

 菅首相は4月22日、30年度の温室効果ガス削減目標を「13年度比46%」と、これまでより20%引き上げた。目標達成へ、政府は原発に頼ろうとしている。そのため政府は今回、老朽原発の再稼働に計50億円の交付金を地元に「アメ」として示し、知事同意につなげた。

 古ければ古いほど原発はリスクが高まるが、運転延長で原子炉が交換されるわけではない老朽原発再稼働という道を拓いた福井県知事の判断は、事故リスクから目を背けられない「いばらの道」への一歩でもある。(小川慎一
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/101090

「脱炭素」の声に押され…老朽原発が再稼働へ 使用済み核燃料の行方も決まらず見切り発車
2021年4月29日 06時00分

 運転期間40年を超えた関西電力の老朽原発3基の再稼働に、福井県知事が28日同意した。ただ、知事が条件とした使用済み核燃料の県外搬出は、実現の見通しすらない。政府による「脱炭素」の声に押された見切り発車で、例外的とされた運転延長の道へ先陣を切った。(小川慎一、山本洋児、今井智文)


◆「いたずらに延ばすわけには…」

 「(県原子力安全専門委員会に)5年前から安全性を確認してもらい、避難計画も1月に出された。いたずらに延ばすわけにはいかない」。杉本達治知事は県庁での定例記者会見で、同意表明を急いだのではという質問にこう答えた。

 老朽原発の再稼働という全国初の手続きは、4月に入って急加速した。知事は県議会に、再稼働すれば国から県に計50億円の交付金が入ることなどを提示。県議会はすぐに応じ、2週間余りで容認した。

 「関電の現場から再稼働を急ぎたいとの声が上がっていた」と、ある中堅県議は取材に明かした。高浜原発1、2号機はテロ対策施設の工事が間に合わず、設置期限の6月9日以降は完成まで運転できない。それでも同県議は「再稼働すれば、短期間でも10年間動かしていない原発の不具合を確かめられる」と指摘した。


◆県外搬出が再稼働の条件だったが…

 同意表明を巡っては、知事の態度軟化もあった。福井県は、関電が3つの原発で出る使用済み核燃料を県外に搬出するよう求め、候補地の提示が再稼働の議論の条件と突き付けてきた

 関電は実現を約束したものの、昨年末に県外候補地の自力提示を断念。その代わりに電力業界と国が、東京電力と日本原子力発電の使用済み核燃料の保管先である青森県むつ市の中間貯蔵施設の共同利用案を提示し、関電は2023年末までに候補地を示すとした。できなければ、「老朽原発を運転しない」と約束した

 杉本知事は関電の背水の陣の覚悟に対して「一定の回答があった」と評価し、途端に前のめりに。ところが、むつ市の宮下宗一郎市長は共同利用案に否定的で、本紙の取材に「受け入れの可能性はゼロと断言。実現の見通しはない。

 杉本知事は27日、関電の森本孝社長と梶山弘志経済産業相とのオンラインの面会で約束を守るよう念押ししたが、いずれも「むつ市」に言及しなかった。


◆自治体と関電の思惑が一致

 「梶山経産相から、将来的にも原子力を活用すると言い切りの形での表明がされた」。杉本知事は会見で、同意表明の理由の一つに政府の原子力政策の方向性が示されたことを挙げた。

 菅義偉首相が50年までに二酸化炭素(CO₂)を主とする温室効果ガスの排出を実質ゼロにすると宣言して以降、発電時にCO₂を排出しない原発は脱炭素電源として存在感が高まっている。老朽原発の運転延長は、原発に地域経済を依存する自治体と、化石燃料コストを削減できる関電の思惑が一致した面も強い。

 ただ、政府は太陽光や風力による再生可能エネルギーに注力する方針で、原発の新増設や建て替えに消極的だ。運転延長という既存原発のフル活用で、30年度の電源構成で原発を20%台にすることを目指すが、それには30基程度の稼働が必要となる。日本には建設中の3基も含め計36基しかなく、「不可能だ」という声が経産省や電力会社からさえ出ている。
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●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)

2021年04月28日 00時00分48秒 | Weblog

(20210425[])
時事通信の記事【飯塚事件、再審認めず 元死刑囚側の特別抗告棄却―最高裁】(https://www.jiji.com/jc/article?k=2021042300996&g=soc)。

 《福岡県飯塚市で1992年、小学1年の女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人罪などで死刑が執行された久間三千年元死刑囚=執行時(70)=の再審請求審で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は23日までに、元死刑囚側の特別抗告を棄却する決定をした。21日付。再審開始を認めない判断が確定した》。

   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
                飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行』  

    「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
     2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
     2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
     ……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
     久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日
     DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
     だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                    無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」
    「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
     DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
    《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
     福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
     冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
     呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
     『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
           死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
    「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
     再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず 
     福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」

 酷いなぁ…。予想通り…(2018年06月18日)裁判官も含めて《司法》は意地でも非をを認めることはできないでしょうね、だって、「無罪の久間三千年さんを死刑」にしてしまっているのですから。「死刑のスイッチ」は既に押されてしまっています。いまや、取り返しようも無いのです。責任の取りようがない。最「低」裁というアタマも腐敗しきっています。《司法》が非を認めたとたんに、崩壊のスタートですから。決して認めないでしょうね。マスコミもダンマリ。
 アベ様には寛大なるご判断、一般市民には《あまりにも横暴》、冷酷な小池裕最高裁判事は大崎事件でも…再審するかどうかを延々と議論し、三度にわたる再審開始決定をちゃぶ台返しした方。

   『●大崎事件…再審するかどうかを延々と議論し、
      三度にわたる再審開始決定を最「低」裁がちゃぶ台返し
    「まず、小池裕裁判長について。《小池裕氏は、NPO法人による
     森友学園問題で国側が持つ交渉記録等の証拠保全の申し立てについて、
     最高裁の裁判長として保全を認めなかった高裁判断を支持し、
     抗告を棄却した》方です。アベ様には寛大なるご判断、一般市民には
     《あまりにも横暴》、冷酷。「司法判断」としてもデタラメ」

 現在の最高裁裁判官は、アベ様の息のかかった方々ばかりだ、と言われています。

   『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?  
                「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?
   『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏…
        《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!
    「【2017年最高裁判所裁判官国民審査】によると、以下の7名だそうです。
      ①小池裕
      ②戸倉三郎
      ③山口厚 
      ④菅野博之
      ⑤大谷直人
      ⑥木澤克之
      ⑦林景一
     …最後にもう一度、思い出そう…《はたしてこれらは、単なる偶然なのか
     つまり、安倍首相は最高裁人事まで私物化し、“オトモダチのオトモダチ”
     のために、ポストを用意してやったのではないか。そういう疑念が
     頭をもたげてくるのである》」

   『●「完全に司法に影響を与えようとする
     露骨な圧力にほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果
   『●「上告断念は、最高裁への抗議と不信任「最高裁には
         もはや何も期待できない」」…アベ様支配の最「低」裁
   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
              核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
   『●《第二次安倍政権以降、司法の独立は脅かされつづけている》…〝本土〟
       マスコミの無関心も相まってソレが沖縄では如実に表れ続けている

 青木俊@AokiTonkoさんと清水潔@NOSUKE0607さんのつぶやき:

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https://twitter.com/AokiTonko/status/1385568659125334016

青木 俊@AokiTonko

〔同小法廷は、鑑定結果を証拠から除いた場合でも、元死刑囚が犯人であることへの高度の立証がされており…〕←ウソ
福岡高裁の「車の目撃証言は信用できる」も、ウソ

なぜウソかは事件について書かれた文献を読めばわかる。本でいえば、例えば「殺人犯はそこにいる」(清水潔

午後9:18  2021年4月23日
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https://twitter.com/AokiTonko/status/1385577215102910468

青木 俊@AokiTonko

………
NNNドキュメントが実験をしている。目撃者の言うような状況で、車の側面のラインの色が識別できるか? 日大の教授が研究室のメンバーを率いて事件現場で科学的に実験した。結論は「不可能」。もちろん裁判所はこういう実験はしていない。

午後9:52  2021年4月23日
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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1385572625653526528

清水 潔@NOSUKE0607

当時のDNA鑑定が証拠能力失い、残るあの一瞬の車両の目撃証言で人一人が死刑になってしまったとすれば本当に恐ろしい
しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、国家による殺人を無かった事にする国家の強引さであろう。

午後9:33  2021年4月23日
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 ついでと言っては何ですが…桜井昌司さんについて:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1382664962091339780

清水 潔@NOSUKE0607

【放送告知】強盗殺人容疑で有罪判決を受け、罪を償わされてから冤罪が明らかになった男性をカメラが追いました。裁判の間違いを裁判所が認めるまでに38年。ようやく潔白を手に入れて今度は10年で末期がん宣告です。壮絶な人生を描くヒューマンドキュメンタリー。日曜日深夜です。

午後8:59  2021年4月15日
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https://twitter.com/n_docu/status/1382622646618050561

NNNドキュメント【公式】@n_docu

今度の #NNNドキュメント

「濡れ衣」
~闘い続けた余命一年~

制作:#日本テレビ
ナレーション:#石井康嗣

殺人の「濡れ衣」を着せられ「29年投獄」された男。闘い続け…ようやく「潔白」を手にした。しかし「がんで余命一年宣告」今度は病魔が男を襲う。

#布川事件 #桜井昌司 #冤罪 #清水潔
午後6:11 · 2021年4月15日
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 免田栄さん《朝は「針一本落としても聞こえるくらい静か今日も誰かが召されると思うと体がぎゅーっと緊張した」と目をつむった》そうだ。ましてや、飯塚事件久間三千年さんは…。《森雅子法相…回答はにべもなかった。「個々の事項については答えを差し控える慎重な検討を経て執行命令を発した」》。〝急いで〟久間さんの死刑を執行した、当時の法相は……「『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」: 無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」』…冤罪者を死刑! 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?」

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https://www.jiji.com/jc/article?k=2021042300996&g=soc

飯塚事件、再審認めず 元死刑囚側の特別抗告棄却―最高裁
2021年04月23日17時26分

     (最高裁判所=東京都千代田区)

 福岡県飯塚市で1992年、小学1年の女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人罪などで死刑が執行された久間三千年元死刑囚=執行時(70)=の再審請求審で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は23日までに、元死刑囚側の特別抗告を棄却する決定をした。21日付。再審開始を認めない判断が確定した

 久間元死刑囚は無罪を主張したが、遺体に付着した血液のDNA型鑑定や目撃証言などに基づき死刑が確定した。しかし、鑑定が再審無罪となった足利事件と同じ時期や手法で行われたことなどから、執行後の2009年、妻が「誤りがある」などと再審請求していた。

 同小法廷は、鑑定結果を証拠から除いた場合でも、元死刑囚が犯人であることへの高度の立証がされており、「確定判決に合理的な疑いは生じない」と結論付けた。

 福岡地裁は14年3月、鑑定について「単純に有罪認定の根拠にはできない」とする一方、試料が残っていないため再鑑定ができず、元死刑囚とDNA型が合致する可能性も十分にあると指摘。元死刑囚の車から女児と同じ血液型の血痕が検出されたことなどを理由に「高度の立証がされている」として請求を棄却した。

 福岡高裁も18年2月、遺留品の発見現場付近で「元死刑囚の車と似た車を見た」とする目撃証言の信用性を認め、元死刑囚側の即時抗告を棄却した。
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●関西電力美浜原発3号機再稼働に同意した戸嶋秀樹美浜町長や竹仲良広町議会議長らは、《大阪地裁訴訟の原告》達の声を聞いたのか?

2021年03月08日 00時00分02秒 | Weblog

(20210221[])
西日本新聞の記事【福井・美浜町長、再稼働に同意】(https://www.nishinippon.co.jp/item/o/693065/)。

 《運転開始から40年を超えた関西電力 美浜原発3号機福井県美浜町)を巡り、同町の戸嶋秀樹町長は15日、竹仲良広町議会議長と面談し、再稼働に同意すると表明した》。

 四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…またしても、あの関西電力美浜原発3号機の再稼働をしたいらしい…。正気じゃないね。《日本の国策は「安全な原発を動かす」》…《安全》な《原発》というのは、形容矛盾だと思います。

   『●小出裕章さんの謝罪
    「自民党の政治屋の皆さんをはじめとして原発を推進して甘い汁を
     吸ってこられた方に、この講演会の最後…に流された姫野洋三
     「若狭の海」…を聞いてみて欲しい」

   『●第八回竜一忌、涙が出ました:
      松下竜一さん「暗闇の思想」を語る小出裕章さん
    《姫野洋三さんの「若狭の海
     原発のうたは良かったです。
      「夜をあんなにあかるくしといて
       夏をあんなにさむくしといて
       まだまだ 足りないなんて~♪」》

   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…
      日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…
    《日本原電は、来年四十年の運転期限を迎える東海第二原発
     二十年延命を、原子力規制委員会に申請した。3・11後の
     安全強化で、原発はもはや割に合わなくなった。老朽化が進めば、
     なおさらだ…3・11後、安全対策のハードルは高くなり、
     四十年廃炉のルールもできた。延長は、本来例外的に認められるが、
     さらに特別な対策が必要とされている》。

   『●核発電は「金のなる巨大木」…《自民党の最近のルールは
     「返せば問題ない」と、なかったことにできるというもの》
   『●《稲田朋美…世耕弘成…安倍側近が…関電受注企業から献金
     証人喚問を含め、国会の場で徹底的に調査するほかない》
   『●「桜を見る会」税金接待というアベ様模倣犯・世耕弘成経産相
         …関西電力〝濁流〟問題でも《関電受注企業から献金》

 政府や与党自公・癒党お維はどうしても発電機能付き「海暖め装置」を動かしたくて仕方ないらしい。「たかが電気のために」。地球温暖化対策の切り札とでも嘯きながら。よほど美味しいおカネの「濁流」があるようだ。

   『●姫野洋三さんの「若狭の海」: 核発電銀座…
     《地元の人間にしてみれば原発があっても怖いし、なくても怖い》…
   『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、
      北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》
    《二〇一四年五月に福井地裁の裁判長として、関西電力
     大飯原発3、4号機(福井県)の運転差し止め判決を出した。
     今も自分が正しいと確信を持っている。大飯原発の基準地震動
     (耐震設計上の想定の揺れ)は七〇〇ガル(揺れの勢いを示す加速度の
     単位)で、重大事故につながる限界点は一・八倍の一二六〇ガルだと
     関電は主張していた。私は裁判前は、三〇〇〇ガルのような強い揺れに
     原発が耐えられるかどうかが争点になると予想していた。ところがふたを
     開けてみれば、一二六〇ガルが来たらおしまいだというのは争いが
     なかった。主な争点は「敷地内に一二六〇ガルを超える地震は来ない」
     という関電の主張の信用性だった。それが争点なら難しい工学的判断は
     不要で、理性と良識があれば簡単に解ける問題となる。地震大国の
     日本では、原発で基準地震動を超える地震が頻発しており、大飯も
     「ロシアンルーレット状態だった。日本の国策は「安全な原発
     動かす」であって、「何が何でも動かす」ではない。私の「極めて
     危険だから動かしてはいけない」という判断は、国策にも忠実だった
     と思っている。仮に私が日本原子力発電(原電)東海第二原発の
     差し止め訴訟を指揮するなら、ポイントは三つあると思う。一つは、
     基準地震動を超える地震が来ないと言えるかどうか
     これは他の原発と共通の問題だ》

   『●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を
         超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》

 関西電力 美浜原発3号機福井県美浜町)再稼働に同意した戸嶋秀樹町長や、竹仲良広町議会議長らは、《大阪地裁訴訟の原告》達の声を聞いたのか? 「美浜のギロチン事故、ギロチン破断」が再び起こった時、「若狭の海」どころか、日本中が御終いでしょうに。どう責任をとってくれるのですか?
 なんとしても、核発電「麻薬」中毒者の暴走を止めねければ…。

 以前も引用させていただいたが、東京新聞の記事【原発40年超再稼働不同意を要望 大飯判決原告、美浜議会に】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/73074?rct=national)によると、《関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の設置許可の取り消し判決を出した大阪地裁訴訟の原告の一部が8日、福井県美浜町議会に、運転開始から40年を超えた関電美浜原発3号機の再稼働に同意しないよう求める要望書を提出した。関電は美浜3号機を早ければ来年1月にも再稼働させる工程を示しており、町議会は近く同意の是非を示す見込み。町議会では、再稼働を求める請願を審査する特別委員会が今月9日に予定されている。4日の大阪地裁判決は、大飯3、4号機の耐震性が新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は誤りだとして、設置許可を取り消した》。

   『●大飯原発再稼働の恐〝負〟の連鎖:
      40年間も動かした美浜原発2号炉をさらに10年稼働延長
   『●東京電力人災が続く中、なに寝ぼけてんだか!?
    《11人が死傷した関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の
     蒸気噴出事故から丸8年となった9日、同原発で追悼式典が開かれ、
     八木誠社長が慰霊碑の前で「事故の反省と教訓を風化させることなく、
     安全の実績を積み重ねるべく全力を尽くす」と再発防止を誓った》

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに……
    《「判決を聞いて5人の仲間のことを思った」 
     原告の一人で元原発作業員の山本雅彦さん(57)=福井県敦賀市=は
     判決後の記者会見でそう話し、04年にあった美浜原発3号機の
     蒸気噴出事故で亡くなった5人の作業員を悼んだ》

   『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?  
      関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!
    《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
     ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》

   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中
                    …どんどん壊れ行くニッポン

 まもなく、東京電力核発電人災から10年。あの人災から何の教訓を得ることもなく、何も変わらないニッポン。民主党政権末期・野田政権、アベ様・カースーオジサンによる《悪夢のような》、〝地獄〟の自民党政権は、核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないままです…。

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https://www.nishinippon.co.jp/item/o/693065/

福井・美浜町長、再稼働に同意
2021/2/15 9:56 (2021/2/15 9:57 更新)

     (関西電力美浜原発3号機=福井県美浜町)
     (再稼働の同意を伝えた町議会議長との面談後、取材に応じる
      戸嶋秀樹福井県美浜町長=15日午前、美浜町役場)

 運転開始から40年を超えた関西電力 美浜原発3号機福井県美浜町)を巡り、同町の戸嶋秀樹町長は15日、竹仲良広町議会議長と面談し、再稼働に同意すると表明した。地元町長が40年超再稼働に同意するのは、関電高浜原発1、2号機(同県高浜町)に続き2例目となる。

 町長の同意後は県議会や知事の判断となる。杉本達治知事は、今月16日に開会する県議会で議論を促す方針を示しているが、自身の判断時期のめどは「全くない」としている。関電は当初、美浜3号機を1月に再稼働させる計画だった。

 美浜町では昨年12月、町議会が同意し、戸嶋氏は「重く受け止める」としていた。
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●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》

2021年02月10日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版↑]


(2020年12月13日[日])
東京新聞の【社説/大飯許可違法 誰がための規制委か】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/72853?rct=editorial)。

 《関西電力 大飯原発3、4号機(福井県)の安全性に問題があるとして、大阪地裁は国の原子力規制委員会が関電に与えた原発の設置許可を取り消した。国の原子力政策を根元から揺るがす判決だ。「原子力規制委員会の判断に看過しがたい過誤、欠落がある」−。大阪地裁は、強い言葉で規制委を指弾した。原発の稼働に際し、想定すべき最大の揺れの強さを示す「基準地震動」の算定方法が、最大の争点だった》。

 琉球新報の【<社説>大飯原発違法判決 全ての原発審査を見直せ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1237175.html)によると、《日本の原子力行政が根底から否定された。関西電力 大飯原発(福井県)3、4号機の耐震性を巡る訴訟で、4日の大阪地裁判決は原発設置許可を違法として取り消した。判決は原子力規制委員会の判断に対し「地震規模の想定で必要な検討をせず、看過しがたい過誤、欠落があると厳しく指摘した。規制委の審査が不十分であることが司法によって示されたのだ。大飯だけでなく再稼働を目指す東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)や東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)など、審査に合格した施設でも規制委の審査が十分だったのか疑問符が付く


 《どこまで巨費をつぎ込めば安定稼働できるのか》…核発電「麻薬」中毒者たち…核発電と《安全》は対極にあるものだということを決して理解しようとしない。

 同核発電所については、《二〇一四年五月に福井地裁の裁判長として、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の運転差し止め判決を出した》樋口英明元裁判長は、のちに、《基準地震動を超える地震が来ないと言えるかどうか。これは他の原発と共通の問題だ》と仰っています。本来であれば、過去最大の地震動に、さらに、《想定外》を考慮して〝上乗せ〟すべきであるのに、なんと、関電方式では過去の地震動の平均値を基準地震動としているというでたらめ。さらには、それを許容する核発電「推進」委員会・核発電「寄生」委員会。
 樋口さんの経歴は、《<ひぐち・ひであき> 1952年、三重県鈴鹿市生まれ、京都大法学部卒。83年、判事任官。静岡、名古屋などの地裁・家裁、大阪高裁などを経て、2014年5月に福井地裁で大飯原発差し止め判決、15年4月に高浜原発再稼働差し止めの仮処分決定を出した。17年8月、名古屋家裁を最後に定年退官》。

   『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、
      北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》
    《二〇一四年五月に福井地裁の裁判長として、関西電力
     大飯原発3、4号機(福井県)の運転差し止め判決を出した。
     今も自分が正しいと確信を持っている。大飯原発の基準地震動
     (耐震設計上の想定の揺れ)は七〇〇ガル(揺れの勢いを示す加速度の
     単位)で、重大事故につながる限界点は一・八倍の一二六〇ガルだと
     関電は主張していた。私は裁判前は、三〇〇〇ガルのような強い揺れに
     原発が耐えられるかどうかが争点になると予想していた。ところがふたを
     開けてみれば、一二六〇ガルが来たらおしまいだというのは争いが
     なかった。主な争点は「敷地内に一二六〇ガルを超える地震は来ない」
     という関電の主張の信用性だった。それが争点なら難しい工学的判断は
     不要で、理性と良識があれば簡単に解ける問題となる。地震大国の
     日本では、原発で基準地震動を超える地震が頻発しており、大飯も
     「ロシアンルーレット状態だった。日本の国策は「安全な原発
     動かす」であって、「何が何でも動かす」ではない。私の「極めて
     危険だから動かしてはいけない」という判断は、国策にも忠実だった
     と思っている。仮に私が日本原子力発電(原電)東海第二原発の
     差し止め訴訟を指揮するなら、ポイントは三つあると思う。一つは、
     基準地震動を超える地震が来ないと言えるかどうか
     これは他の原発と共通の問題だ》


 《あの未曾有の福島第一原発事故を招いた“最大の戦犯”》元行政府の長・アベ様は司法も掌握していたようで…《大飯原発…福井地方裁判所の樋口英明裁判長…運転差止めという判決を出した原発だ。…この判決後、露骨な圧力を思わせる事態が起きる。…名古屋家裁に“懲罰左遷”》《大飯原発…福井地方裁判所の樋口英明裁判長…運転差止めという判決を出した原発だ。…この判決後、露骨な圧力を思わせる事態が起きる。…名古屋家裁に“懲罰左遷”》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e35cfa8de5d1762f13e0c7534b05a7bd)。
 一方、福井地裁の名判決そのものは、その後どういう経緯をたどったのか? ――― 《極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない》…経済活動よりも生存に関わる人格権を優先。核発電「麻薬」中毒患者・関西電力の大飯原発についての福井地裁の名判決…。《住民の人格権を認めた画期的判決》でした。なのに、司法判断放棄な内藤正之裁判長、大飯核発電所《危険性は社会通念上、無視しうる程度にまで管理・統制》? 《住民の「人格権」を尊重し…大飯…の運転差し止めを認めた一審の判断は、いともあっさり覆された。「原発の是非は政治に委ねる」という裁判所。一体誰のため》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9e50e3695c9a006efb2a073a3fad1548)? 

 引用した東京新聞の【社説/大飯許可違法 誰がための規制委か】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/72853?rct=editorial)には、《関電幹部も悲鳴を上げているというが、再生可能エネルギーが世界の主力電源になりつつある今、安全対策に無限とも思える投資をし続けてまで原発の維持を図ることにこそ、どだい無理があるのだろう。今回の司法判断は、国の原発政策そのものにも、疑問を投げかけているようだ》。
 何度も何度もすいませんが…何度でも、貼ります。《世界は電力タダの時代に》…核発電を続けたい、という「麻薬」中毒者達の気が知れない。復興五輪」どころか、「復興原発」などというふざけた言葉も耳に入ってくる。最近は、「経済性を度外視して、核発電をやらなけらばならない」といった支離滅裂な言説も出てきているようだ。ニッポンは世界中に迷惑を振りまき続けている…。



【【金子勝の言いたい放題】NO5 世界は電力タダの時代に エネ転が拓く経済転換(飯田哲也さんと) 20191230】
https://www.youtube.com/watch?v=eMDjFFFo3qY&t=186s



【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】
[https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/images/PK2020031002100041_size0.jpg]


 さらに、デモクラシータイムスでの対談の第二弾。


【【金子×飯田の言いたい放題】目指せ!分散革命ニューディール~電力の転換が生む新しい未来 20201024】
https://www.youtube.com/watch?v=wME6ynlCXWQ


 刑事裁判として、画期的な今回の判決。気になることは、今回の素晴らしい判決を出してくれた大阪地裁森鍵一裁判長。生まれ変わったのでしょうか? 沖縄でだけ、冷酷なのだろうか?
 《那覇地裁(森鍵一裁判長)…「県の訴えは裁判の対象にならない」として却下した。実質的な中身に立ち入らず、門前払いした。工事差し止めの仮処分申し立ても退けた》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/922d08b904750712aeb2f6b8cac4f449)。
 琉球新報の記事【与那国陸自配備、住民の工事差し止め訴えを却下 那覇地裁「武力衝突ない」】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-201438.html)においても、《[2016年1月10日]与那国島への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備に反対する住民30人が国を相手に駐屯地の工事差し止めを求めた仮処分命令申し立てについて、那覇地裁(森鍵一裁判長)は9日までに却下》しています。

 なんとしても、核発電「麻薬」中毒者の暴走を止めねければ…。
 東京新聞の記事【原発40年超再稼働不同意を要望 大飯判決原告、美浜議会に】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/73074?rct=national)によると、《関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の設置許可の取り消し判決を出した大阪地裁訴訟の原告の一部が8日、福井県美浜町議会に、運転開始から40年を超えた関電美浜原発3号機の再稼働に同意しないよう求める要望書を提出した。関電は美浜3号機を早ければ来年1月にも再稼働させる工程を示しており、町議会は近く同意の是非を示す見込み。町議会では、再稼働を求める請願を審査する特別委員会が今月9日に予定されている。4日の大阪地裁判決は、大飯3、4号機の耐震性が新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は誤りだとして、設置許可を取り消した》。

   『●大飯原発再稼働の恐〝負〟の連鎖:
      40年間も動かした美浜原発2号炉をさらに10年稼働延長
   『●東京電力人災が続く中、なに寝ぼけてんだか!?
    《11人が死傷した関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の
     蒸気噴出事故から丸8年となった9日、同原発で追悼式典が開かれ、
     八木誠社長が慰霊碑の前で「事故の反省と教訓を風化させることなく、
     安全の実績を積み重ねるべく全力を尽くす」と再発防止を誓った》

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに……
    《「判決を聞いて5人の仲間のことを思った」 
     原告の一人で元原発作業員の山本雅彦さん(57)=福井県敦賀市=は
     判決後の記者会見でそう話し、04年にあった美浜原発3号機の
     蒸気噴出事故で亡くなった5人の作業員を悼んだ》

   『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?  
      関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!
    《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
     ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》
   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中
                    …どんどん壊れ行くニッポン

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/72853?rct=editorial

社説
大飯許可違法 誰がための規制委か
2020年12月7日 07時42分

 関西電力 大飯原発3、4号機(福井県)の安全性に問題があるとして、大阪地裁は国の原子力規制委員会が関電に与えた原発の設置許可を取り消した。国の原子力政策を根元から揺るがす判決だ。

 「原子力規制委員会の判断に看過しがたい過誤、欠落がある」−。大阪地裁は、強い言葉で規制委を指弾した。

 原発の稼働に際し、想定すべき最大の揺れの強さを示す「基準地震動」の算定方法が、最大の争点だった。

 規制委は、関電が算出したデータに基づいて、福島第一原発の事故後に厳格化された新規制基準に「適合」すると判定し、二〇一七年五月に設置許可を出していた。

 しかし、大阪地裁は「関電が算定に用いた数式は、過去に発生した地震の平均値にすぎない国の審査ガイドにも、ばらつき(平均値からかけ離れた強さ)が出る恐れを考慮するとある」と指摘。「ばらつきによる上乗せの必要性を検討せずに、許可を与えたのは違法である」と断じた。

 大飯原発3、4号機に関しては、元規制委員長代理の島崎邦彦・東京大名誉教授(地震学)も「関電の計算式では、基準地震動が過小評価される恐れがある」と、別の訴訟の法廷などでも証言に立ち、訴えてきた

 原子力規制委員会は福島第一原発の惨事を踏まえ、「想定外」による事故を二度と繰り返してはならないと、設立された機関のはずだ。過小評価の指摘を見過ごすということは、「想定外」を許容するということにはならないか。

 もしそうなら、規制委の存在自体の基盤が揺らぐ。

 関電が用いた計算式は、国内のほぼすべての原発で、基本データとして重要視されているという

 福島の事故後に各地で相次いだ運転差し止めの司法判断でも、想定される地震の揺れや火山リスク、避難方法などに関する想定の甘さが指摘されてきた。電力側のデータによって立つ現状も含め、すべての原発で、審査過程の再検証が必要だろう。

 「どこまで巨費をつぎ込めば安定稼働できるのか

 関電幹部も悲鳴を上げているというが、再生可能エネルギーが世界の主力電源になりつつある今、安全対策に無限とも思える投資をし続けてまで原発の維持を図ることにこそ、どだい無理があるのだろう。今回の司法判断は、国の原発政策そのものにも、疑問を投げかけているようだ。
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