Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を

2017年04月01日 00時00分36秒 | Weblog


先ごろ亡くなられた肥田舜太郎さんについて、マガジン9の水島さつき氏によるコラム【今週の「マガジン9」2017年3月22日号 vol.592 肥田舜太郎先生の教え】(http://www.magazine9.jp/tips/thisweek/32733/)。

 《先生は「過去の悲惨な体験だけでは解決にはならない。現代の核の恐ろしさを伝えないと」とおっしゃり、…。この時、私ははじめて低線量被曝についても知り、原爆と原発は両方とも「核」であり放射線による「ヒバク」は同じ、という今思えば当たり前のことに、気がついた瞬間でもありました》。

 東京新聞の記事【核禁止条約交渉が開幕 日本、不参加を表明】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032801001032.html)によると、《オーストリアなど条約推進国は7月までに条約案の作成を目指す。条約に反対の立場の日本の高見沢将林軍縮大使は演説で「建設的な方法での参加は難しい」と述べ交渉不参加を表明した。米英仏中ロの核保有五大国は参加を見送った。核戦力拡大に意欲を示すトランプ米政権が、オバマ前政権が掲げた「核兵器なき世界」の目標の見直しを示唆するなど逆風が強まる中、禁止条約を核保有国による実質的な核軍縮につなげられるかが焦点だ》…だそうです。
 「核兵器なき世界」ですら、デンデン王国「裸の王様」アベ様はヤル気がないということが明白。ましてや、核発電「麻薬」中毒であり、「原発は『プルトニウムをつくる装置』」な訳で、「核なき世界」など全く眼中になし。

   『●核の軍事利用と原子力の平和利用
   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
      原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人
   『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?
   『●室井佑月さん「金をバラまくだけの日本…
     米国の手下ですよ、という世界中へのアピール」…恥ずかしい
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
      自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
    《日本政府、つまり安倍首相の考えは、“核の保有や核兵器の使用は
     認められるべき”なのだ。…安倍首相は官房副長官時代の2002年に、
     早稲田大学で開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」と語っている》

   『●オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、 
          「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?
   『●《…death fell from the sky…》
       …「落ちたのではない。米国が、落としたんだ」
   『●「核なき世界」無き国…「日本や韓国など
     米国の「核の傘」の下にある国々は「勧告に同意しなかった」」
   『●日印原発輸出・輸入の狂気: 「安倍政権は
      インドが核実験した場合は協定を破棄する」という「空手形」
   『●「ヒロシマはどこにあるのか、ヒロシマはニホンにあるのか」? 
                そして、ナガサキは? フクシマは?
   『●東電核発電人災から6年が経過し、全て廃炉へ…
       な訳がない:高速炉「アベシンゾウ」がゴジラに変身する日

 要は、アベ様らは「核」を御所望な訳です…世界に向けての恥さらし

 肥田舜太郎さんは《「過去の悲惨な体験だけでは解決にはならない。現代の核の恐ろしさを伝えないと」とおっしゃ》ったそうです。また、《せめて未来の子どもたちのために、放射能の心配のない日本を残していけるよう、みんなで努力しましょうよ》とも。東電核発電人災を引き起こしたニッポンが、核発電再稼働・輸出を進める狂気。かつで、アベ様は…《官房副長官時代の2002年に…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」と語っている》…そういう思想の持ち主です。

   『●「津田敏秀教授が「甲状腺がん多発は
     原発被曝と関係ない」派に反論」…ヒトデナシな核発電「麻薬」中毒者


 アベ様らにとって、《内部被爆》《内部被ばく》なんて、どうでも良いこと。2011年の『X年後』に何の慄きも感じていません。

   『●内部被爆: 何の対応も取らなくて本当に大丈夫なのか?
    《マル激トーク・オン・ディマンド 第556回(2011年12月10日)
     内部被曝を避けるために今こそ広島・長崎の教訓を活かそう
     ゲスト:肥田舜太郎氏(医師、全日本民医連顧問)…
      …自身も広島で被爆した経験を持つ医師の肥田舜太郎氏は、
     原爆投下直後から広島の被爆者の治療・救援にあたった経験から、
     福島原発事故でわれわれは内部被曝にもっとも気を付けなければ
     ならないと警鐘を鳴らす
      肥田氏は、広島に原爆が投下された直後こそ、原爆の熱と放射線の
     直射によって火傷や急性放射線障害を受けた患者の治療に
     追われたがその後しばらくして、原爆投下後に救援や親類の
     捜索のために広島や長崎に入ったいわゆる入市者たちの間で、
     鼻血、下痢、内臓系慢性疾患などの症状を訴える人が続出している
     ことに気がついた。…
      しかし、肥田氏はどんなに微量であっても放射性物質は病気を
     誘発する可能性がゼロではない以上、食品の規制値にこれ以下なら安全
     という数値は存在しないことを常に念頭に置かなければならない
     としたうえで、今の政府の基準や検査体制では内部被曝から子供を
     守れないと主張する》

   『●内部被ばくについての鎌仲ひとみ監督新作
    《ドキュメンタリー映画「内部被ばくを生き抜く」は、東京電力
     福島第一原発事故による放射能汚染に、どう対処すべきかを説く。
     劣化ウラン弾の影響で白血病やがんになったイラクの子どもたちら、
     内部被ばくがもたらす深刻な被害を取材してきた鎌仲ひとみ監督の
     最新作。…「広島、長崎の被爆者と違うことが起きるとは考えられない
     放射線が漏れ、人体に影響が出るのは早くて半年かかる」。被爆者を
     長年治療してきた肥田舜太郎医師は作品冒頭で、こう語る》。

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http://www.magazine9.jp/tips/thisweek/32733/

2017年3月22日
今週の「マガジン9」
vol.592
肥田舜太郎先生の教え

 肥田先生の訃報に際し、今、様々なことが思い出されています。私が被爆医師・肥田舜太郎さんのお話を初めて聞いたのは、2006年に行われた伊藤塾の講演会でのことです。広島・長崎での被爆者の方々が被爆者援護法に基づく原爆症認定を求めた集団訴訟で、大阪地裁も広島地裁も、原告全員を原爆症と認め、国が認定を却下したのは違法だとする画期的判決が出されました。いわゆる入市被爆者の原爆症認定を認めた初の判決です。その弁護団の証言者のお一人として、お話をされたのが肥田先生だったのです。

 原爆投下のその時も、広島で軍医をされていた肥田先生は、虹色に輝くきのこ雲の下で繰り広げられる地獄図を、本当にその場で見た人にしか語れない描写で語ってくれたのでした。漫画「はだしのゲン」のシーンがそのまま目の前に浮かぶような様に、とにかく圧倒されました。

 私は「ヒロシマ」でのお話をさらにお聞きしたいと、先生のご自宅まで伺いインタビューをしました。しかし先生は「過去の悲惨な体験だけでは解決にはならない現代の核の恐ろしさを伝えないと」とおっしゃり、ご自分の体験だけでなく、様々な文献やデータを示しながら教えていただきました。この時、私ははじめて低線量被曝についても知り、原爆と原発は両方とも「核」であり放射線による「ヒバク」は同じ、という今思えば当たり前のことに、気がついた瞬間でもありました。

 そして3・11がおこりました。私はまっさきに、肥田先生はこの状況をどう考えてらっしゃるのだろうか、内部被爆が逃れるためにはどうしたらいいか教えてもらいたい、そんな気持ちで私は先生がお話をされるという場所を探し行きました。会場は先生の一言一言を聞き逃すまいとする人たちで満員でした。若いお母さんから「子どもがいます、これからどこに逃げたらいいんですか?」その問いかけに先生は「もう全員内部被曝をしているんです。覚悟をしなさい。落ち着いて、その上で何をするべきかを考えましょう」と強い口調でおっしゃったことをはっきりと覚えています。

 2012年に再び肥田先生にインタビューさせていただきました。

 「世界中探しても、あなたの細胞はあなただけしか持っていないもの。大事なかけがえのない命なのだから、他人任せにはしない。一番大事なことは、自分自身の価値に目覚めること。強い意志を持って乗り越えなさい。そして、せめて未来の子どもたちのために、放射能の心配のない日本を残していけるよう、みんなで努力しましょうよ」。先生はやさしい笑顔で最後におっしゃいました。

 肥田先生、ありがとうございました。生きている限り、先生の教えを守ります。

(水島さつき)



肥田先生は、医師として被爆者を診察しずっと寄り添ってきただけでなく、核廃絶のために、また広島の語り部として国内外においてずっと活動をしてきた方です。著書やドキュメンタリー映画も残されていますし、youtube上でも講演会の模様など見ることができます。マガジン9にも語ってくださったインタビューも是非、お読みください。

 ●肥田舜太郎さん「マガ9インタビュー」
   →「ヒロシマ・ナガサキ」だけでは核抑止論を乗り越えられない
                         (2006年8月30日)
   →「今も世界中で、生み出される“ヒバクシャ”たち」(2006年9月)
   →「内部被曝を乗りこえて生きるために」(2012年4月)
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●破滅的思考: 寿命核発電所伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働?

2016年08月13日 00時00分00秒 | Weblog


asahi.comの速報【伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目】(http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01)。

   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中…
                      どんどん壊れ行くニッポン

 《川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基…》。

 2016年7月参院選、都知事選、原爆の日平和祈念式典、リオオリンピック、…どさくさに紛れて高江破壊辺野古破壊の再開、そして、伊方原発3号機再稼働。アベ様は、2度目の夏休みを満喫中。

 怒りしか湧かない。狂気です。《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》。自公議員、原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会愛媛県知事、賛成派の「地元」民…言葉は悪いが、アタマオカシイのでは? 「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり
     現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
     社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
     になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」

 寿命核発電所 伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働? 「沖縄負担軽減」の名の下での高江破壊や、普天間返還のための辺野古破壊といったアベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官のいつものやり方。
 避難計画がいい加減? 事故時の対策が不安? 断層がある? そんなのシッタコトか!…再稼働さえすればいいのだ、という「川内方式」という悪しき先例の下、狂気の再稼働。アタマオカシイ人たちの次のターゲットは上関大間美浜、はたまた、柏崎刈羽でしょうか…。

   『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
           国破れて、山河も無し…となってもいいのか?
    「「九州電力が「巨大噴火は予知できる」などと言っていますが、
     あれは大嘘なんです」…命を賭した危険な博打を、
     東京電力原発人災で世界中の人々に迷惑をかけ続けている
     ニッポンがやるなんて、「」」


 東京新聞の記事【伊方原発3号機が再稼働、愛媛 四国電力、新規制基準5基目】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081201001392.html)によると、《事故時の避難計画の実効性や地震への懸念が全国的に根強いが、川内1号機の再稼働から1年たち、政府は原発活用を加速させたい考えだ。…プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を行う国内唯一の原発となる》…そうです。

   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ 
      いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?
   『●熊本大分大地震の最中、
     伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ
    「熊本大分大地震がまだ続いているというのに、正気か? 
     しかも、プルサーマル核発電「麻薬」患者の救いの無さ。破滅的思考。
     原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)や
     電力会社、自公議員、……、等々、(言葉が悪くて、すみませんが)
     はっきり言って、アタマオカシイのでは?」


 重要な書評だと思うので、付記します。CMLで知りました(http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-August/044653.html)。
 前田朗さんのブログに出ていた書評です。前田朗Blogの【根源的民主主義への変革を求める脱原発の哲学 佐藤嘉幸・田口卓臣『脱原発の哲学』(人文書院) http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b214457.html】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_10.html)。一部(ほとんど全部ですが…)を以下に引用させて頂きます。

   《「第一部 原発と核兵器」の3章では、原発と核兵器が歴史的に
    同根であり、「等価性」を有することを確認し、「核アポカリプス不感症」の
    現状を指弾し、絶滅技術の正体を撃つ。》
   《「第二部 原発をめぐるイデオロギー批判」の3章では、低線量被曝を
    めぐる「しきい値」イデオロギーを批判し、「安全」イデオロギーによる事故の
    隠ぺいを批判し、「ノーマル・アクシデントとしての原発事故」に
    いかに向き合うかを語る。》
   《「第三部 構造的差別のシステムとしての原発」の3章では、
    電源三法がいかにして地方を服従化させ、周縁地域や原発労働者を
    構造的差別の下に組み入れたかを解明し、その歴史的起源を系譜論的に
    たどりなおし、近代日本国家の「富国強兵」と「殖産興業」にたどり着く。》
   《「第四部 公害問題から福島第一原発事故を考える」の3章では、以上の
    考察を踏まえて、足尾鉱毒事件に遡行し、「富国強兵」と「殖産興業」の
    近代史の悲劇の実相を探り、それがゆえに公害が必ず回帰する
    日本現代史(高度経済成長)の必然性を明るみに出す。四大公害は、
    単に高度経済成長のひずみだったのではなく日本国家と資本の
    必然的帰結でありその延長に福島原発事故があったのだ。》
   《科学、科学批判、技術、技術批判、政治、経済、歴史、環境などあらゆる
    角度から原発問題に迫った末の「結論 脱原発の哲学」では、脱原発、
    脱被曝の理念をいかに構築し、具体化するか、そして脱原発の実現と
    民主主義をいかに考えるか、つまり「脱原発によってどのような社会を
    実現すべきか」に及ぶ。「原子力国家」あるいは「管理された民主主義」から
    分権的で直接民主主義的な根源的民主主義へと変革すること

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

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http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01

伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目
2016年8月12日09時08分

 四国電力は12日午前、伊方原発3号機(愛媛県、出力89万キロワット)を再稼働させた。これで国内で運転中の原発は九州電力 川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基となる。

 12日午前9時、伊方3号機の中央制御室で作業員が核燃料の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く操作をし、原子炉を起動させた。15日に発電と送電を始め、9月上旬には営業運転に入る予定だ。

 燃料に使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電の原発だ。伊方3号機が動くのは、定期検査で止まった2011年4月以来、5年3カ月ぶり

 東日本大震災後の新たな原発の規制基準下では、川内の2基と関西電力 高浜3、4号機(福井県)に続き、3カ所5基目の再稼働となるが、高浜の2基は3月に大津地裁の運転差し止め仮処分決定を受けて停止している。
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●ビキニ水爆実験からの『X年後』、そして、3.11東京電力原発人災からの・・・・・・

2015年02月19日 00時00分09秒 | Weblog


福島みずほのどきどき日記』より【ビキニ水爆実験問題で厚労省が新たに健康調査】(http://mizuhofukushima.blog83.fc2.com/blog-entry-2698.html)。

 「福島みずほ 厚労省はひどいと思いますよ。広島、長崎があって、福竜丸があって、ビキニの環礁の被曝があったわけで、それについてきちっとフォローアップすべきですよ。船員さんたちは、なぜ健康が悪くなったか分からず黙って亡くなっていった人もたくさんいるわけです。六十年間放置していたんですよ。低線量被曝が影響ないなんて何で分かるんですか。みんな海水でお風呂を浴びているし、泳いでいるし、マグロを食べているし、そうなんですよ」!

   ●『放射能を浴びたX年後』:
       「国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった」


 自民党やこの国ニッポンがやってきたことは、ずっと何も変わらない。そして、いま、東京電力原発人災からの『X年後』を怖れる。この状況下で平気でいられるアベ様達や電力会社、原子力「ムラ寄生」委員会は、正気とは思えないし、感じる心もないチクショウ、ヒトデナシ、である。

   ●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
       『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』

   『●東電原発人災の『X年後』:
       厚生省「1.68ミリシーベルト」 vs 研究者「1400ミリシーベルト」

   『●東京電力原発人災から『X年後』
       ・・・・・・取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?

   『●「アベノミクス選挙という愚」
       『週刊金曜日』(2014年12月05日、1019号)について


   『●「敗戦70年 日本人は、戦争で何をしたのか」
                   (2015年1月9日、1022号)

     ■⑭『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) / 
      岩崎大輔氏【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書
      時間との闘い続く『X年後』】の真相究明】、「伊東英朗監督・・・・・・
      開示された2700頁の重要な部分が黒塗り・・・なぜ、60年も経った
      今も黒塗りにしなければならないのか・・・・・・」
     ■⑮『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) / 岩崎大輔氏
      【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書 時間との
      闘い続く『X年後』】の真相究明】、「福島で上映会を行うと、
      500人の観客が集まった。上映後、いつまでも拍手が続いた」。
      取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?
     ■⑯『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) / 岩崎大輔氏
      【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書 
      時間との闘い続く『X年後』】の真相究明】、「福島での上映は
      悩みました・・・・・・乗組員の死をもって被曝が証明される最悪の
      状態となった・・・・・・福島の人から励まされたことに責任を感じます」

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http://mizuhofukushima.blog83.fc2.com/blog-entry-2698.html

福島みずほのどきどき日記

ビキニ水爆実験問題で厚労省が新たに健康調査
2015年01月05日(Mon)

 毎日新聞は本日(1月5日)付で、「1954年のビキニ環礁水爆実験に関して、厚労省が第五福竜丸以外の船の船員に対して初めて健康影響調査に乗り出すことを決めた」旨、報じています。

 この問題に関して長年にわたって取り組んでこられた全国の皆さんの努力のおかげです。私も心からうれしく思っています。

 私も昨年、参議院厚生労働委員会で以下のように質問しました。


(2014年10月16日参議院厚生労働委員会)

○福島みずほ 二〇一三年、アメリカ公文書館で、例えば船体の基準値を超えた船は五隻となっています。また、沖縄のビキニ事件、一九五三年から六〇年まで八年間にわたり、年間八回ずつ被災海域で操業していたマグロ漁船、銀嶺丸と大鵬丸、この乗組員六十八名がいるんですが、この調査の結果、これは民間で調査を日本でやったわけですが、十七人が四十歳代半ばから五十歳代で死亡し、死因はがんが最も多くて十一人。被害が本当に出ていますよ。

 それで、アメリカからの見舞金があり、八億ほどありましたよね。そのうち、百六十名に見舞金が払われています。少ないと思いますが、数も、でも、その百六十名、見舞金を払った人たちのフォローアップを厚生労働省はしていますか


○政府参考人(新村和哉) 見舞金を支払って、それを受けた方につきましては、その当時、見舞金を払った方の名簿はあったんだろうと思いますけれども、私ども、船体あるいは人体等の放射能の検査をして検出をしたその船、それから乗組員、そういった方々については今回徹底的に調査をして資料を出したわけですけれども、その名簿、船の船名なりその乗組員の方の名簿等がやはり十分残っているものではなくて断片的であったということでございますし、その見舞金を受けられた方との関係等についても明確でございませんので、その意味でフォローはされておりません

(中略)


○福島みずほ 厚労省はひどいと思いますよ。広島、長崎があって、福竜丸があって、ビキニの環礁の被曝があったわけで、それについてきちっとフォローアップすべきですよ。船員さんたちは、なぜ健康が悪くなったか分からず、黙って亡くなっていった人もたくさんいるわけです。六十年間放置していたんですよ。低線量被曝が影響ないなんて何で分かるんですか。みんな海水でお風呂を浴びているし、泳いでいるし、マグロを食べているし、そうなんですよ。そして、服などは洗っているから、それを放射線量が低いからといって被曝していないとは言えないし、むしろ四十、五十、六十で症状が出てくるからきちっとフォローアップすべきじゃないですか。それを六十年間やらなかったんですよ。こんなことをやっていると、今、福島の被曝でも低線量被曝、大したことないなんてなったら本当にこれは困ると思います。

 とりわけ外務省は、当時アメリカには資料を提供しながら日本では公表しない。厚労省も、資料を持って結果があって、少なくともそれを公表すべきじゃないですか。みんな福竜丸しか被曝していないと思っている人もいるかもしれませんが、全国的に被曝しているんですよ。大きな被曝があります。

 これについては、なかなか、歴史、六十年たっていますが、今からでも遅くない、何かやるべきだ。大臣、いかがですか。


○国務大臣(塩崎恭久) 先ほど橋本政務官から御説明申し上げたとおり、こういった資料が出てこなかったというのは極めて問題だったと思います。

 さらに、今御指摘の点について、今局長から説明したように、当時の判断としては、線量としてははるかに国際基準よりも低いという判断でそういうことになったんだろうというふうに思いますが、今日、先生、そういう形で問題点の指摘をいただきましたので、持ち帰ってまたみんなで検討してみたいというふうに思います。

(議事録おわり)


  これからも、厚労省の調査結果や、元船員の皆さんへのフォローアップなどについて、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
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●「袴田事件の次は狭山事件だ」 『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号)

2014年05月26日 00時00分24秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年5月23日、992号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、石坂啓さん【初めて老いった!?第88回/血をフリコメ詐欺】、「したいんです、と腹で思っても「戦争は、しません」とシレッと言ってのける。ペテン師か。・・・自作自演の狂言アリ捏造アリ冤罪アリの、「血をフリコメ詐欺」が始まろうとしている・・・「安全だから信じろ」ではなく、もう母船が何度傾いているかを察知すべきだ。「そこにいちゃ死ぬぞ!! 逃げろ!!」と、あなたは救命具をつけて待つ高校生に向かって、悔しい思いで叫ばなかったか」。

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■①『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 「袴田事件の次は狭山事件だ」「毒牙をあらわしたアベノミクス」。浜矩子さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8fd0e08da47a39ece1e0e2455b85d940)によると「アホノミクス」を通り越して「ドアホノミクス」だそう

■②『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 片岡伸行氏【アベノミクスで賭博を礼賛? カジノ解禁推進法案の廃案を】、「反対している・・・大門実紀史・・・福島みずほ・・・糸数慶子・・・も参加」。元「ト」知事の方々もお好きでした(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/07968cccb4abad0a01affdd3c37e0b4e

■③『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 満田夏花さん【原発事故による避難住宅の窮状 期限迫る無償支援の延長を】、「1年先の住居がどうなっているのかもわからないのに、生活の再建などあり得ない」。カジノ法案なんてやっている場合なのか? 原発再稼働や輸出なんて・・!?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2dd6819f03d34852519050b6a80592bf

■④『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 中島岳志さん【風速計/「創価学会の正念場」】、「理念を大切にしてほしい。/私は一人の歴史家として、同じ仏教を大切にする友人として、その行動を注視している」。う~ん、公明党は既に第3自民党と化し、既に一体化?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/08e4b176dd9a9e274deb5b34a1b9512a

■⑤『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 石川文洋さん【ベトナム50年を旅する】、「戦争はその〝いい人〟たちが、人を殺すし、拷問もする・・・それが戦争です。・・・私の仕事は、今、そこで起きてる事実を記録し、伝えること」。石川さんとベトナムと沖縄と(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6825289b60b19442e4ab8d25aab34a58

■⑥『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) /  【西川伸一の政治時評/安倍首相の集団的自衛権会見 評論にすら値しない猿芝居と横畠新法政局長官の変貌ぶり】、「視覚的に情緒を刺激し強迫観念を植え付けるとは、秀逸なセンスである。事の本質を隠蔽する陳腐な手法」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/28f2776c14d6c2da79a0c4220d510a79

■⑦『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 【佐高信の新・政経外科第2回/追悼 渡辺淳一様】、「城山三郎さん・・・「・・・を語る時、勲章拒否現行憲法擁護の二点だけは外してほしくない・・・『戦争で得たものは憲法だけ』と口癖のように・・・まさに城山さんの遺言というべきでしょう」」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/38fef8e43cb96129b5209ba4f5be0214

■⑧『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 対談金聖雄×小室等【映画『SAYAMA』が静かに伝える石川一雄さんの今 「みえない手錠」はいつはずれるのか】、「「袴田事件の次は、狭山事件の再審の扉を!」との声が高まるなか、逮捕から51年・・・」。「冤罪事件を「絶対に忘れるな」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/55763e0aa5cd1eeb323e47acc29f73da

■⑨『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 横田一さん【憲法骨抜き、安倍首相の集団的自衛権行使容認の今後 連立離脱賭けて公明党は抵抗するのか】、「今後の公明党や創価学会の動きから目が離せない」? そうかな~?、すでに自民党と一体化しているけれど(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/08e4b176dd9a9e274deb5b34a1b9512a

■⑩『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 金子勝さん【「異次元の金融緩和策」から1年 世界の潮流から外れるビジョンなき経済政策】、「出口失う金融緩和策・・原発と武器輸出・・・産業構造の転換を・・・ビジョンと戦略とが日本には、そして安倍政権にはまったく欠けているのです」。時代錯誤http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8fd0e08da47a39ece1e0e2455b85d940

■⑪『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 木野龍逸さん【「美味しんぼ」で問題提起された低線量被曝をごまかしたい人々の集団バッシング”】、「麻生太郎・・・佐藤雄平・・・菅義偉・・・森まさこ・・・石原伸晃」「鼻血は多かった・・・根拠言えない環境相・・・説明責任を果たせ」。誰にこそ責任があるのか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c56d9377915ebb7e4a0e6235f2081741

■⑫『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 本橋哲也氏【格闘する思想 中山智香子 消費中毒の日本でこそ「経済的不服従」を】、「全地球を支配するネオリベのトリック・・・中国やインドは本当に勝利しつつあるのか・・・新自由主義圧政への民主主義的抵抗とは・・・「新自由主義から不自由主義へ」」

■⑬『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 【佐々木実の経済私考竹中平蔵氏らの政治装置「国家戦略特区」が始動 熟議なしの強引なシステムに地元では軋轢も】、「特区制度は、多様な立場や意見を反映させる政治システムではない・・・民主主義の“抜け道”でしかない」。〝憲法番外地〟(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d9935b2b6742c0a4d3c9876943f71f4b

■⑭『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 永六輔さん【話の特集 無名人語録420】、「・・・何はさておいても。まずは東北復興って言ってたよなァ。そうしてないのに訂正してないよなァ」「東北の復興は最優先って言ってたよなァ。言ってたなァ。おい、忘れちゃったのかい」

■⑮『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 松元ヒロさん【写日記その31】、「「憲法フェスティバル」に出演・・・大林宣彦監督・・・「・・・芸能・芸術は風化しないジャーナリズム・・・ゲルニカがそうです。憲法くんもそうです。私はこの映画を『シネマ・ゲルニカ』にしたいのです」。私も憲法くんを『コミック・ゲルニカ』に!」。憲法くん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9cf92a972ac07b0d0538d9f8b4167b3a

■⑯『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人Vol.91/韓国沈没船事故で批判の矛先を逸らされ「美味しんぼ」で批判の口を閉ざされ――】、「ああ、どうかこの批判力を、自らの国に向けていただきたいです!と思うけれど、もしかしたら、メディアも・・・・・・」

■⑰『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人Vol.91/韓国沈没船事故で批判の矛先を逸らされ「美味しんぼ」で批判の口を閉ざされ――】、「・・・・・・メディアも自分の国を批判するの、怖いのかもしれないね。なぜって政府と違う意見を言ったら、つぶされるかもしれないという例が出来てしまったから・・・「美味しんぼ」批判だ」

■⑱『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 石坂啓さん【初めて老いった!?第88回/血をフリコメ詐欺】、「したいんです、と腹で思っても「戦争は、しません」とシレッと言ってのける。ペテン師か。・・・自作自演の狂言アリ捏造アリ冤罪アリの、「血をフリコメ詐欺」が始まろうとしている・・・・・・」

■⑲『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号) / 石坂啓さん【初めて老いった!?第88回/血をフリコメ詐欺】、「・・・・・・「安全だから信じろ」ではなく、もう母船が何度傾いているかを察知すべきだ。「そこにいちゃ死ぬぞ!! 逃げろ!!」と、あなたは救命具をつけて待つ高校生に向かって、悔しい思いで叫ばなかったか
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●放射能をあびてはいけない

2011年09月23日 00時02分33秒 | Weblog

本日も、videonews.comから2つの記事(http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/08/post_793.htmlhttp://www.videonews.com/press-club/0804/002020.php)。

 崎山さんや児玉教授、矢ヶ崎克馬さんがいくら国会その他で内部被爆や低線量被爆の危険性を訴えても馬耳東風。子供を持つ、せめて多くの父兄の耳にはこれらの危険性の情報が届き、何らかの適切な対処ができればよいのだけれども。本来、東電や国がやるべき仕事なのに、全く興味が無いようだ。10年後、20年後、成長した子供たちにどんな被害が起っているか、想像するだけで恐ろしい。東電や国は口をつぐみ、司法は人災と被害の因果関係は無いものとして結論づけるに決まっていて、これまでのこの国の来し方、処し方から容易に想像がつく。

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http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/08/post_793.html

 

マル激トーク・オン・ディマンド 第539回(20110813日)

人間は放射線を浴びてはいけない生き物なのです

ゲスト:崎山比早子氏(高木学校メンバー・医学博士)


 福島第一原発事故発生直後から、政府関係者や専門家たちの口からは「ただちに影響はない」の言葉が繰り返し発せられた。しかし、これほど不誠実かつ無責任な言葉はない。それを霞が関文学的かつ医学的に翻訳すると、現在の放射線のレベルでは、高い線量の放射線を浴びたことによる皮下出血や脱毛、下血、嘔吐といった急性障害は起きないかもしれないが、弱い放射線への被曝や放射性物質を体の中に取り込むことによる内部被曝によって、数十年後にガンや白血病などの晩発性障害が発症するリスクは十分にある、というものになる。その意味では、極めて不誠実な言い回しながら、彼らは本当のことを言っていた。現在進行形で原発事故を抱える今日の日本にとって、いまわれわれが抱える最大のリスクは、低線量被曝や内部被曝による晩発性障害のリスクといっても過言ではないだろう。
 放射線医学総合研究所に長年勤務し、現在は市民科学者の立場から生涯原発反対を唱えた高木仁三郎氏が創設した高木学校のメンバーでもある医師(医学博士)の崎山比早子氏は、事故発生当初から、こうした不誠実な情報発信のあり方に憤りを感じてきた。特に、科学者や医師たちのいい加減な発言によって、放射線の本当のリスクが見えにくくなり、誤った情報に基づく誤った判断で、多くの市民が命を危険にさらしている状況は看過できなかったと崎山氏は言う。
 確かに、被曝後、何十年も経ってからガンなどの病気が発症する晩発性障害は、因果関係の証明が難しい。がんの発症には、いろいろな原因が複雑に絡み合うからだ。しかし、だからといって、一部の専門家が強調するように、低線量放射能被曝の影響は無視してもよいということにはならない
 崎山氏は放射線被曝にはしきい値、つまりここまでなら浴びても大丈夫という量は存在しないと理解すべきだと言う。どんなに少量の放射線でも、人間がこれを浴びれば、放射線は人間の体の細胞の、とりわけ遺伝子を破壊する。そして、それによって将来それがガンになる危険性は僅かずつでも確実に増していく。がんの発症が放射線被曝の積算蓄積量に比例することは、国際的な放射線の防護基準を策定している国際放射線防護委員会(ICRP)も含め国際的に広く認められており、学問的にはもはや疑いの余地はほとんどないと崎山氏は言う。
 また、同じ理由から、大人と比べて子供は、細胞分裂が盛んな上に、大人より多くの放射線を吸収してしまう傾向がある。その後の長い人生の中で、他の様々な発がん因子の影響を受けることになる子供は、二重三重に大人よりも放射線に対する感受性が高い。その子供に年間20ミリシーベルトまでを許容量とした政府の決定は、言語道断だと崎山氏は言う。
 にもかかわらず、ある程度の放射線を浴びても「ただちに問題ない」といった発言が、十分な情報や専門的知識を持っているはずの政府関係者や科学者、そしてマスメディアの解説委員等から次々と発せられるのはなぜか。崎山氏は、自分が所属する組織に対する従属や忠誠心を優先するあまり、本来は正しくないことを重々知りながら、そのような発言をしてしまっているのではないかとの見方を示す。
 事故発生後、マスメディアで「ただちに」発言が横行し、政府や専門家に対する不信感が高まったことについて、崎山氏は日本で「市民科学者」が不在であることが問題だと言う。仮に、政府や電力会社から大きな助成金や寄付を受ける大学や研究機関に所属する科学者が政府よりの発言を繰り返したとしても、そのカウンターパートとなる市民科学者が科学的な根拠に基づいて、それに対抗できる情報を発信することができれば、市民は双方からの情報をもとに独自の判断を下すことが可能になる。
 また、そもそも日本は情報発信ができていないばかりか、情報の受信すら正しくできていないと崎山氏は言う。放射線被曝に関係する海外の文献や論文には、必ずといっていいほど広島・長崎の調査データが登場する。しかし、海外では放射線被曝研究の定番となっている広島・長崎のデータが、日本では必ずしも十分に活用されていないというのだ。
 医療の専門家として、国の専門機関である放医研(20014月から独法)から高木学校所属の市民科学者に転じた崎山氏と、いまだ政府によって十分に説明されていない放射線被曝の本当のリスクと、それがきちんと説明されない理由やその背後にある市民科学者不在の問題などを議論した。

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http://www.videonews.com/press-club/0804/002020.php

 

プレスクラブ (20110812日)

現行制度では子供や妊婦を被曝から守ることができない
注目の児玉龍彦東京大学教授が記者会見


 先月の衆議院厚生労働委員会で原発事故に対する政府の対応を厳しく批判したことで注目を集めていた東京大学の児玉龍彦教授が、812日、記者会見を行い、原発事故で放出された放射性物質の総量を明らかにしたうえで、子供や妊婦を守るための新たな検査・除染体制の構築が急務であると語った。
 児玉氏はまた、被曝検査や除染、補償などの体制を整備するために、透明性のある専門委員会を設置する必要があると語ったほか、子供と妊婦を守るために緊急避難の規定を含む新たな法律が必要との認識を示した。
 東京大学で先端科学技術研究センターの教授とアイソトープ総合センター長を兼務する児玉氏は、727日の衆議院厚生労働委員会で参考人として発言した際に、住民の被曝を防ぐことができていない政府の対応を厳しく批判していた。現在児玉氏は、福島県の南相馬市などで除染活動を指導している。

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●広島・長崎の教訓を活かせない日本

2011年08月23日 03時15分23秒 | Weblog


THE JOURNALに出ていた記事(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/08/post_121.html)。元記事は、神保哲生さんのvideonews.com。

 何度も繰り返し言ってきたけれども・・・。FUKUSIMA後も原発を廃止できず、その方向性さえも目指すことがない。核開発と原子力の安全利用がイコールであることに気づけない。とても広島・長崎の教訓を活かせているとは思えない。

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http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/08/post_121.html

広島・長崎の教訓を今われわれは活かせているか

マル激トーク・オン・ディマンド
538回(20110806日)
広島・長崎の教訓を今われわれは活かせているか
ゲスト:沢田昭二氏(名古屋大学名誉教授・原水爆日本協議会代表理事)

 原発事故の収束の目処が立たないまま、今日、日本は66回目の広島・長崎の原爆の日を迎えた。
 被爆国の日本が、なぜここまで原発に依存することになったかについて、われわれは説得力のある説明を持たない。しかし、原子爆弾が後にもたらす放射能被曝の恐ろしさを身をもって知る国として、今回の原発事故への対応に、われわれはその経験を活かせているだろうか。また、それができていないとすると、それはなぜなのか。
 自身が66年前の広島で爆心から1.4キロの地点で被爆した経験を持ち、その後、核兵器廃絶運動に参加した名古屋大学の沢田昭二名誉教授は、今、福島で起きていることと、自身も体験した広島で原爆投下後の状態に、強い共通点があると指摘する。
 広島で原子爆弾が爆発した際、その爆風と熱、そして爆発の際に飛び散った放射線によって、多くの人命が失われた。しかし、その後、キノコ雲から広い地域に降り注いだ放射性物質によって、何キロ、あるいは何十キロにもわたって多くの人が低線量被曝や内部被曝をしている。その状況は今の福島の状況と共通点が多いと沢田氏は語る。
 しかし、原爆を投下したアメリカは、原爆の爆風や放射能を直接浴びた近距離初期放射線による外部被曝者のみを原爆の影響の及ぶ範囲と定義し、遠距離の低線量被曝や内部被曝の影響は無視したと沢田氏は言う。広範囲に広がる低線量被曝や内部被曝も考慮に入れなければならなくなると、原爆の一般市民への影響はあまりにも大きくなり、その使用が国際法上も人道上も正当化できなくなるからだ。結果的に原爆の爆発後、キノコ雲から広範囲に降り注いだ放射性物質によって爆心から遠く離れた場所で被曝した人や、原爆が投下された後、救助などのために広島に入り被曝した人たちは、調査の対象ともなっていないため、実態も把握できていないと沢田氏は指摘する。そして、そのことが、原爆症の認定問題でも、後々多くの人を苦しめることになる。要するに、日本政府は66年前の原爆についても、未だにその影響の全体像を把握できていないのだ。
 世界で唯一原爆の被爆経験を持つはずの日本が、原発事故やその後の放射能汚染への対応がいたってお粗末だったことの理由の、少なくとも一端は、そこにあるのかもしれない。日本は66年前に、今の福島と同様の経験をしていたにもかかわらず、その総括ができていないことのツケが、こういう形で回ってきていると、言い換えることも可能かもしれない。
 非人道性や非倫理性を理由に核兵器を批判し、この廃絶を訴える沢田氏は、同じ理由で原発にも反対の立場を取る。仮に原発が効率的に電力を供給する手段であったとしても、一旦事故が起きれば、これだけ広範囲に深刻な被害をもたらす原発は、やはり非人道的なものと断じざるを得ないからだ。
 そして、自身が素粒子を研究する科学者でもある沢田氏は、とりわけ科学者の責任を強調する。原爆を開発したアメリカの科学者たちの多くは、ナチスドイツの前にアメリカが原爆を持たなければ大変なことになると考え、その力をマンハッタン計画の下、ロスアラモス研究所に結集させた。しかし、ドイツが無条件降伏した後、プロジェクトに参加する科学者の多くが原爆開発の中止を訴えたにもかかわらず、アメリカ政府はこれを却下し、様々な戦略上の判断から日本にこれを投下した。ルーズベルト大統領に原爆開発を進言する書簡を出したアインシュタインは、そのことを後世にわたり我が身の恥としたという。
 元々原爆の副産物だった原子力発電についても、1950から60年代にかけて、科学はこれを無限の可能性を秘めた夢のエネルギーと位置づけ、世界中で熱心に研究・開発が進められた。しかし、度重なる事故で原発が当初考えられていたほどいいものではないことがわかったあとも、日本を含む一部の政府はこれを推進し続けた。そして、そこには常に政治の意思と、政治の意を汲んだ御用学者の後押しがあった
 個々の科学者の意図の如何にかかわらず、科学が常に政治利用されることは歴史が証明している。沢田氏は科学者の責任として、人々を信頼し、常に社会にとって重要な情報を提供することの意義を強調するが、原爆投下から60余年がたった今、われわれはそれができているだろうか。
 原水協の世界大会に参加中の沢田氏を広島に訪ね、広島・長崎の教訓が福島で活かされているかを議論した。
・・・・・・。

投稿者: 神保哲生 日時: 20118 7 00:09
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