東京電力の記事【福島第一 報道陣に公開 危険な現場 作業員頼み】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013110702000108.html)とコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013111002000110.html)。
「・・・・・・イタチやネズミや・・・ゾウ・・・・・・」、そんな東電の「万全」神話をどうやってい信じろと? 一つのミスも許されないUFOキャッチャー作業を、一体どうやって「万全」に? 完全形で残る使用前の核燃料でも細心の注意が必要であろうに、ましてや、この先、使用済みで、がれきの中で、完全でないかもしれない使用済み燃料、死の灰の詰まるものをどうやって「万全」に取り出し得るのだろうか?? 「除染特需の恩恵を自社に還流」したり、柏崎刈羽原発再稼働を画策したり、気が散りっぱなしではないだろうか? 「万全」神話などに頼らず、この途方もなく危険な作業に人も、お金も、資材も、全てを集中すべきである。
「・・・・・・イタチやネズミや・・・ゾウ・・・・・・」についで、「ゴジラだらけである」。
それにしても、現場で作業に携わる作業員の被ばくや精神的なプレッシャーは相当なものだろう。せめてもの十分な対価、補償が得られることを祈らずにいられない。過去に戻れるのならば、「原発さえなければ」・・・・・・。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013110702000108.html】
福島第一 報道陣に公開 危険な現場 作業員頼み
2013年11月7日 朝刊
東京電力は六日、月内に使用済み核燃料の取り出しが始まる予定の福島第一原発4号機原子炉建屋のプールなどを報道機関に公開した。八月に処理水漏れが発覚したタンク周りでは、現在も対応に追われていた。東電は、核燃料取り出しには万全を期していると強調するが心配も残った。 (大野孝志)
お盆明けに処理水漏れで大きな騒ぎとなったタンク群周辺では、あちこちにブルーシートが敷かれ「危険」を知らせるコーン標識が立っていた。地下に近くの無線中継所から配線がのびており重機が使えないため、まだ汚染土全てを除去できていないとのことだった。
取り除いた土は大型の土のうや小型のタンクに入れて保管しているが、中は放射性ストロンチウムなどに汚染された土。近くにはコーン標識があるが、敷地全体が一大工事現場と化し、どこが危険か分かりづらかった。
一方、4号機の建屋脇に逆L字形に建設された核燃料取り出し用の巨大な骨組みの中は整然としていた。
プール内には千五百体を超える核燃料が残る。骨組み内に設置された核燃料取扱機とクレーンが連携し、核燃料を一体ずつ引き抜き、水中で輸送容器に入れて地上のプール施設に移す。地道な作業が一年ほど続く。
取り出し作業自体は他の原発でもやってきたことだが、ここは事故現場。核燃料が抜けなくなったり、輸送容器が落ちたりする可能性もある。
プールの水には放出基準の数倍の放射性セシウムが含まれる。プールから輸送容器を引き上げ、水洗いした後に作業員が拭き取るという。容器のふたをボルト締めするのも作業員。廃炉に向けた重要な一歩だが、作業員の安全を祈らずにはいられなかった。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013111002000110.html】
【コラム】
筆洗
2013年11月10日
東京・有楽町にあるゴジラ像のプレートにこんな言葉が刻まれている。「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」▼映画「ゴジラ」が封切られたのは一九五四(昭和二十九)年十一月のことだった。怪物が都市を破壊する映画は大当たりした。生誕六十年の来年には米ハリウッド版の新作公開も予定されている。世界の「ゴジラ」である▼怪物は、水爆実験によって出現する。公開と同じ年の三月、ビキニ環礁で水爆実験の「死の灰」を浴びた、第五福竜丸事件が下敷きになっている。原作ではゴジラは第五福竜丸の帰還とともに日本にやってくる▼「水爆などいい気になっていたら、人間は自分たちの力で完全に滅びる」。監督の本多猪四郎さんは著書『ゴジラとわが映画人生』で語る。訴えたかったのは進んだ科学を持った人間の恐ろしさだった▼大戦中の原爆投下の記憶もまだ生々しい「あの時」からの警告は、残念ながら現代に生かされていない。核兵器や原発に限った話ではない。インターネットで知り合った一味がその日のうちに誘拐を働く。スパイ機関が別の国の首相の携帯電話を盗聴する。ネット上の憎悪発言。ゴジラは科学技術を使う人間の心の闇の中にすみ続けている▼像の言葉は登場する科学者のせりふで、まだ続きがある。「同類が世界のどこかに現れてくるかもしれない」。ゴジラだらけである。
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