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●川内原発を稼働させてはダメ:重大事故は無く「避難計画を実行することはないだろ~」的な楽観的避難計画

2016年09月08日 00時00分12秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事。山川剛史記者による【川内原発の即時停止応じず 九電、鹿児島知事の要請拒否】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016090590135743.html)、
荒井六貴記者による【川内原発の停止拒否 鹿児島県知事が「遺憾」 地元の同意拡大など課題】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201609/CK2016090602000120.html)。

 《回答書を受け取った三反園知事は「(即時停止要請に応じてもらえず)極めて遺憾だ。必要なら安心・安全対策をあらためて要請する」と強い口調で述べた。知事に原発を停止する法的権限はないが、三反園氏が再度停止を要請するかどうかが注目される。…◆検査、停止後の対応焦点》。
 《三反園氏は「極めて遺憾」と述べた。川内原発には避難計画の実効性のほか、立地する薩摩川内市しか再稼働協議に参加できないなどの問題がある。三反園氏が今後、どんな手を打つかが焦点になる》。

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は
      電力会社側にあり…原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「数少ない朗報だった、《原発のない社会をつくる》という公約を掲げた
     三反園訓鹿児島県知事の誕生。今後、県議会とどう対決していくのか、
     注目。川内原発《1、2号機…運転開始後三十年を過ぎた両機の
     “六十年運転”の必要性を示唆》していた伊藤祐一郎元知事にようやく
     鹿児島県民の方々もウンザリしたのかな?」

   『●四国電力「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策無し
               …「想定外」「想定不適当事故」という悪夢
    《川内1号機の再稼働から一年たち政府は原発活用を加速させたい
     考えだが、伊方原発近くには長大な活断層「中央構造線断層帯」が通り、
     熊本地震を機に活発化する懸念や、事故時の避難計画の実効性に
     不安も根強い》。
    《「新規制基準を満たせば、事故はある程度で止まる」。
     そんな危うい仮定の上で、伊方原発の「安全」は成り立っている》
    「三反園訓鹿児島県知事は《原発のない社会をつくる》を標榜しています。
     しかし、先代の知事や九電、原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様らによる
     究極の無責任、悪しき「川内方式」を踏襲し、
     プルサーマル伊方原発3号機が再稼働してしまいました。再稼働してから
     考えましょ、方式。「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先…経済性についても怪しく、かつ、
     電力は余っている。内海の滅亡のリスクを高める無駄な再稼働」

   『●誰が為に核発電所は再稼働?…
      この酷暑、「電力各社が供給力に余裕をもって乗り切った」
   『●九州電力に「普通の社会通念」が通じるか?:
      三反園訓鹿児島県知事が川内原発を「直ちに一時停止」要望

 三反園訓さんは、是非、何度でも再要請ををすべきだ! 核発電「麻薬」中毒患者な皆さんは、いろんな手で直ぐに誤魔化すので、中毒でない皆さんに繰り返し訴えるしかない。
 ポイントは、定期検査後、三反園さんが踏ん張れるか。《再稼働の地元同意では、県と薩摩川内市だけが協議に加われる》。

 九電のいい加減さ…《原発から五キロ圏内の山間部に住む高齢者の避難支援》《新たに避難用福祉車両十数台を追加配備》って、熊本大分大地震の際に落橋まで起きたことを知らないのかな? 幹線がズタズタになったことを知らんのかね? 《事故時には社員らが駆け付け、山間部などの高齢者避難を助ける方針》って、どこにいる社員? 福岡? 川内原発?? 空港や新幹線は機能しているの? 川内原発に居る社員に時間的にも人員的にもそんな余裕はあるの?
 そもそも避難計画の責任者って誰? 鹿児島県? 薩摩川内市? 九電? 熊本大分大地震級の地震が川内原発近辺で起こった時に、あるいは、火山の大噴火が発生した時に、現状の「避難計画」は機能するのか? 現状の「避難計画」の責任者って誰?

 《知事に期待されるのは主に三点》…《安全協定に基づく立ち入り調査九電には「誠意をもって措置」(安全協定)する責務》を果たさせる、現状のお気楽なものを抜本的に《避難計画の見直し》、再稼働の《地元同意の枠組み》・範囲の見直し。三点目については、《福島の原発事故では、三十キロ圏のほぼ全ての地域で住民が行政の指示で避難を迫られている事故被害の現実と、川内原発周辺の自治体の発言権には大きなずれがあるそのあり方は知事が変えられる》。

 定期検査後の《再稼働への地元同意》に鹿児島県が入っている。三反園訓県知事の踏ん張りに期待している。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016090590135743.html

川内原発の即時停止応じず 九電、鹿児島知事の要請拒否 
2016年9月5日 13時57分

 鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事から川内(せんだい)原発(同県薩摩川内市)の即時一時停止を要請されていた九州電力の瓜生道明社長は五日、県庁で三反園知事と面会し、即時一時停止には応じない意向を回答した。法定の定期検査の中で、三反園知事が求める設備点検などを実施する方針を伝えた。

 回答書を受け取った三反園知事は「(即時停止要請に応じてもらえず)極めて遺憾だ。必要なら安心・安全対策をあらためて要請する」と強い口調で述べた。知事に原発を停止する法的権限はないが、三反園氏が再度停止を要請するかどうかが注目される。

 回答書で九電は、熊本地震の川内原発への影響について「熊本地震直後に、速やかに設備の一斉点検を実施し、損傷・漏洩(ろうえい)等の異常がないことを確認」していると表明。三反園知事の要請を踏まえて、定期検査に合わせて「特別点検」を行うと表明した。

 九電は特別点検に向け、約四十人でつくる「総点検チーム」を設置。定期検査項目に加え水中カメラによる原子炉圧力容器内の点検、使用済み核燃料保管場所の機器に問題がないかの確認などを行うとしている。

 三反園知事が求める活断層調査については、九電は「国の審査で『妥当』との判断を受けている」とした上で、川内原発周辺の地震観測点を十九カ所から三十カ所程度に増設し、詳細な調査・分析を行うと回答した。

 避難支援では、原発から五キロ圏内の山間部に住む高齢者の避難支援を行うほか、原発三十キロ圏内では新たに避難用福祉車両十数台を追加配備するとした。また、迅速で丁寧な情報発信も行い、県民の不安解消につなげたい考えを示した。

 回答書を手渡した瓜生社長は「原発の安全性を持続的・継続的に高めていくことが大事だ」と述べ、回答内容への理解を求めた。


◆検査、停止後の対応焦点

 <解説> 九州電力が五日、鹿児島県の三反園訓知事が求めた川内原発1、2号機の一時停止要請に応じないと回答した。予想通りの結果だが、1号機が十月、2号機が十二月に定期検査で停止してから二、三カ月後には検査を終え、再稼働の是非が問われる。それまでに、知事がどう対応するかが焦点となる。

 知事に期待されるのは主に三点まず県が、九電の言いなりでない形で、どう原発の安全性を判断するのか。停止を命じる権限はなくとも、安全協定に基づく立ち入り調査は可能だ。その結果を基に改善を求めることができ、九電には「誠意をもって措置」(安全協定)する責務がある

 二点目は、避難計画の見直し。前知事は重大事故は起きないことを大前提に「避難計画を実行することはないだろう」と楽観的だった。三反園氏は既に地元を視察し計画見直しの必要性を明言している。三十キロ圏の人口は二十万人を超え、熊本県に避難予定の人もいる。地震でともに被災した場合のことも検討する必要がある。

 三点目再稼働への地元同意が、県と薩摩川内市だけでいいのか再検討することだ。原発三十キロ圏の九市町のうち、薩摩川内市以外は地元同意の枠組みから外されている

 福島の原発事故で放射能汚染は広域と判明し、三十キロ圏の自治体に避難計画の策定が義務づけられた。「被害地元」という当事者なのに、再稼働の協議に加われない重大な矛盾が残っている。 (山川剛史

(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201609/CK2016090602000120.html

川内原発の停止拒否 鹿児島県知事が「遺憾」 地元の同意拡大など課題
2016年9月6日 朝刊


【↑(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201609/images/PK2016090602100036_size0.jpg
  コピペさせて頂きました】

 九州電力は五日、鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事が要請した川内(せんだい)原発の即時一時停止には応じないことを、三反園氏に伝えた。十月以降の定期検査で設備点検をし、通常より点検項目も増やすとしたが、三反園氏は「極めて遺憾」と述べた。川内原発には避難計画の実効性のほか、立地する薩摩川内市しか再稼働協議に参加できないなどの問題がある。三反園氏が今後、どんな手を打つかが焦点になる。

 この日、三反園氏は県庁で九電の瓜生(うりう)道明社長から回答書を受け取った。

 九電は熊本地震の影響は既に確認済みだと強調。1号機は十月、2号機は十二月に定期検査に入る予定で、停止中の二、三カ月の間に、検査項目とは別に、圧力容器や使用済み核燃料を収納するラックに問題がないかを水中カメラで確認することで理解を得たい考えを示した。

 三反園氏が要請していた避難計画への支援体制の強化については、三十キロ圏の自治体に避難用車両十数台を追加配備するほか、事故時には社員らが駆け付け、山間部などの高齢者避難を助ける方針を示した。

 九電から若干の回答を引き出した三反園氏。今後は避難計画など山積する問題を、知事としていかに解決できるかが焦点となる。

 原発で冷却機能が失われるなどの事故が起きれば、五キロ圏の住民をいち早く逃がすため、その外側の住民は自宅や避難所で屋内退避するのが原則とされる。しかし、熊本地震では避難所の天井の一部が崩れるなどの被害が発生した。避難指示が五キロ圏外にも及ぶと、避難ルートの確保や渋滞の回避、住民への確実な指示伝達、一部住民に関しては熊本県と受け入れ態勢を整える必要もある。

 再稼働の地元同意では、県と薩摩川内市だけが協議に加われる

 福島第一原発の事故後、薩摩川内市に隣接するいちき串木野阿久根両市は意見を言うことができるようになったが地元同意の枠組みからは外されている。鹿児島、出水(いずみ)日置姶良(あいら)の四市とさつま、長島の二町は、事故時は連絡をもらえるようになったが再稼働には意見すら言えないのが現状だ。

 福島の原発事故では、三十キロ圏のほぼ全ての地域で住民が行政の指示で避難を迫られている事故被害の現実と、川内原発周辺の自治体の発言権には大きなずれがあるそのあり方は知事が変えられる。 (荒井六貴
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●九州電力に「普通の社会通念」が通じるか?: 三反園訓鹿児島県知事が川内原発を「直ちに一時停止」要望

2016年08月31日 00時00分13秒 | Weblog


東京新聞の記事【知事 川内原発停止を要請 「熊本地震後、不安高まる」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082702000146.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016082702000148.html
社説【三反園知事 真価は秋に試される】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082702000170.html)。

 《鹿児島県の三反園訓知事は二十六日、県庁で九州電力瓜生道明社長と会い、川内原発を直ちに一時停止し、施設の安全性を点検・検証するよう求める要請書を手渡した。新規制基準施行後、知事が稼働している原発の停止を要請するのは初めて。法的に止める権限はなく、異例の要請》。
 《<私達は省略されてはならない私達は切り捨てられてはならない>▼だが、そんな思いも切り捨てられるのか。まともに機能しそうな住民の避難計画も整わぬまま、原発は再稼働している。原発の安全性を審査する原子力規制委員会は、避難計画は審査しない住民の安全に責任を持つべき自治体の長には原発を停止させる法的権限がない▼つまり、原発自体の安全性と避難計画を総合的に判断する権限を持った責任者は、いない
 《「県民の不安は高まっている」と、三反園知事は言う。震度7級の激しい揺れが頻発した熊本地震は、地震学の常識さえ揺さぶり、覆す衝撃だった》。

 九州電力に「普通の社会通念」が通じるだろうか? 大津地裁山本善彦裁判長は《安全性の立証責任は電力会社側にあり現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるものになっている》と仰っています。

   『●「福島の声」を聞き、避難者に寄り添っていたのは
      アベ様ら?、それとも、経産省前テントひろばの皆さん?

 3.11東京電力核発電所人災では誰も責任をとっていませんし、東電や大半の与党議員は福島の被災者や避難者に寄り添おうとはしていません。「福島の声」を聞こうとしてはいません。ましてや、「原状回復」できていません(できるはずもありません)。しかも、《原発自体の安全性と避難計画を総合的に判断する権限を持った責任者は、いない本当の責任の所在が省略されたままなのだ》そうです。川内原発の再稼働を支持している皆さんは、自身も《省略される》ことを、自身の《穏やかで幸わせ》で平和な暮らしも《切り捨てられる》ことを、良しとしている訳ですか?
 また、《原子力規制委員会の田中俊一委員長は「われわれがきちんと審査してきた原発の何を点検するのかと、三反園知事の方針に疑問を投げかけた》そうです。何という傲慢な姿! 事故が起きても責任は取らない、でも、「キチンと審査した」らしい原子力「ムラ寄生」委員会の「我々の命令」には逆らうな!、「科学者でもない君たち」は黙って従いたまえ!、と聞こえます。再稼働支持の「地元」民の皆さんは平気なのでしょうか?

 悪しき「川内方式」という前例を残してしまった九電と原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)の無茶苦茶なやり方…そして、熊本大分大地震が継続中の今、何としてもすぐに稼働を止めさせるべきです。三反園訓さん、ガンバレ! 期待しています。

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は
      電力会社側にあり…原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「数少ない朗報だった、《原発のない社会をつくる》という公約を掲げた
     三反園訓鹿児島県知事の誕生。今後、県議会とどう対決していくのか、
     注目。川内原発《1、2号機…運転開始後三十年を過ぎた両機の
     “六十年運転”の必要性を示唆》していた伊藤祐一郎元知事にようやく
     鹿児島県民の方々もウンザリしたのかな?」

   『●四国電力「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策無し
               …「想定外」「想定不適当事故」という悪夢
    《川内1号機の再稼働から一年たち政府は原発活用を加速させたい
     考えだが、伊方原発近くには長大な活断層「中央構造線断層帯」が通り、
     熊本地震を機に活発化する懸念や、事故時の避難計画の実効性に
     不安も根強い》。
    《「新規制基準を満たせば、事故はある程度で止まる」。
     そんな危うい仮定の上で、伊方原発の「安全」は成り立っている》
    「三反園訓鹿児島県知事は《原発のない社会をつくる》を標榜しています。
     しかし、先代の知事や九電、原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様らによる
     究極の無責任、悪しき「川内方式」を踏襲し、
     プルサーマル伊方原発3号機が再稼働してしまいました。再稼働してから
     考えましょ、方式。「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先…経済性についても怪しく、かつ、
     電力は余っている。内海の滅亡のリスクを高める無駄な再稼働」

   『●誰が為に核発電所は再稼働?…
      この酷暑、「電力各社が供給力に余裕をもって乗り切った」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082702000146.html

知事 川内原発停止を要請 「熊本地震後、不安高まる」
2016年8月27日 朝刊

 鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は二十六日、県庁で九州電力の瓜生(うりう)道明社長と会い、川内(せんだい)原発(薩摩川内市)を直ちに一時停止し、施設の安全性を点検・検証するよう求める要請書を手渡した。新規制基準施行後、知事が稼働している原発の停止を要請するのは初めて。法的に止める権限はなく異例の要請となる。

 三反園知事は「熊本地震後、県民の不安の声は高まっている。誠意ある対応を取ってもらいたい」と強調。瓜生社長は「要請内容を確認して検討を進める」と述べるにとどめた。九電は九月初旬をめどに回答をまとめる方針だ。

 要請書は「(九電は)原発を運転するものとして、県民の不安の声に真摯(しんし)に向き合い、その思いに応える責務がある」と指摘。原子炉容器や使用済み燃料の保管設備などの安全性確認を求めた。原発周辺の活断層の調査や、原発事故時の避難計画に対する支援強化非常時の正確な情報発信も要請した。

 川内原発は1号機が十月六日、2号機が十二月十六日にそれぞれ定期検査に入る予定で、二カ月程度運転を停止する。三反園知事は記者団に「できるだけ早くいったん停止すべきだ」とし、検査終了後の運転再開を認めるかには「九電が要請に対し、どういう対応を取るかによって総合的に判断したい」と述べた。瓜生社長は「しっかり検討する」とする一方、「熊本地震後に安全性について問題はないと確認した」と語った。

 川内原発は二〇一四年九月に新規制基準に合格。1号機が昨年八月、2号機が同十月に再稼働した。九電は四月の熊本地震後に点検し、安全性を確認したとしている
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016082702000148.html

【コラム】
筆洗
2016年8月27日

 福島県の浜通りに住む詩人みうらひろこさん(74)の詩集『渚(なぎさ)の午後』に、「省略させてはならない」という詩がある▼みうらさん一家は五年前の原発事故で、浪江町の自宅から離れることを強いられた。事故が起きても、町には東京電力から連絡がなく、町長らはテレビで避難の必要を知った▼みうらさんは、東電が<私達浪江町民達を/住民以下と切り捨て/省略してしまっていたのだ>と憤り、こう続ける。<私達は省略されてはならない/私達は切り捨てられてはならない>▼だが、そんな思いも切り捨てられるのか。まともに機能しそうな住民の避難計画も整わぬまま、原発は再稼働している。原発の安全性を審査する原子力規制委員会は、避難計画は審査しない住民の安全に責任を持つべき自治体の長には原発を停止させる法的権限がない▼つまり、原発自体の安全性と避難計画を総合的に判断する権限を持った責任者は、いない本当の責任の所在が省略されたままなのだ。そういう現状に一石を投じたのが、きのう鹿児島県知事が九州電力に要請した川内原発の一時停止だろう▼みうらさんは、うたっている。<私達の心に今でも突き刺っている/哀しい眼をして訴えかけてきた/置き去りにしてきた家畜やペット達/…穏やかで幸わせだった暮しの日々/それらを省略させてはならない/切り捨ててはならない>
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016082702000170.html

【社説】
三反園知事 真価は秋に試される
2016年8月27日

 原発推進の現職を破り、先月鹿児島県知事に初当選した三反園訓(みたぞのさとし)氏が、公約通り川内原発の一時停止を九州電力に要請した。住民の安全本位をこのまま貫徹できるかどうか。日本中が注視している

 「県民の不安は高まっている」と、三反園知事は言う。

 震度7級の激しい揺れが頻発した熊本地震は、地震学の常識さえ揺さぶり、覆す衝撃だった

 日本は地震国。原発に不安を感じているのは鹿児島県民だけではない。一時停止、再点検を求めた知事の背中を押しているのは、「国民」に違いない。

 二十五日、福島第一原発の“メルトダウン隠し”の謝罪に訪れた東電幹部に、泉田裕彦新潟県知事は「真実を明らかにし、事故を総括してほしい」と要請した。

 たとえ地元で十分な避難計画が策定されたとしても、福島の事故は終わっていない

 福島の事故原因が明らかになり、被災者の補償を含む事故処理が終了し、放射能に故郷を追われた人々が無事帰還できるまで、多くの国民が共有する再稼働への不安はぬぐえない。

 3・11ですべては変わった。そして熊本地震で、変革の必要性は高まった。県民や国民の安全が最優先だと言うならば、一時停止、安全再検討の要請は、現段階では立地県の知事として当然の判断に違いない。

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は「われわれがきちんと審査してきた原発の何を点検するのか」と、三反園知事の方針に疑問を投げかけた。

 しかし、規制委の審査は安全を保証するものではないと田中氏自身が明言しているではないか。それなのに、政府の方針転換に従って、原発事業者は再稼働を急ぎ、中立であるはずの規制委も、それに沿うかのようにも映る。

 このような状況下で「再点検が必要ないという方が無責任ではないのだろうか。

 九電が要請に従う見込みはなく、稼働中の原発を止める法的な権限は知事にもない。しかし、定期検査などで停止した原発の再稼働に際しては地元同意を取り付けるのが通例で、知事には影響力がある知事の同意のないままで再稼働させた例はない

 川内原発1号機は十月、2号機は十二月、約二カ月間の定期検査に入る予定だ。

 三反園知事が掲げた住民本位、安全本位。真価はその時表れる
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●四国電力「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策無し…「想定外」「想定不適当事故」という悪夢

2016年08月14日 00時00分33秒 | Weblog


東京新聞の山川剛史記者による記事【伊方、不安置き去り再稼働 周辺自治体に広がる懸念・反対】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016081202000241.html)。
LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の伊勢崎馨氏による記事【再稼働した伊方原発は日本で一番危険な原発だ! 安全審査をした原子力規制委の元委員長代理が「見直し」警告】(http://lite-ra.com/2016/08/post-2491.html)。

   『●破滅的思考: 寿命核発電所伊方原発1号機廃炉の
               プルサーマル伊方原発3号機再稼働?

 《川内1号機の再稼働から一年たち政府は原発活用を加速させたい考えだが、伊方原発近くには長大な活断層「中央構造線断層帯」が通り、熊本地震を機に活発化する懸念や、事故時の避難計画の実効性に不安も根強い》。
 《「新規制基準を満たせば、事故はある程度で止まる」。そんな危うい仮定の上で、伊方原発の「安全」は成り立っている》。
 《同原発の正門前では、朝早くから地元住民や市民団体が抗議を行い、3号機が起動した午前9時には「今すぐ止めろ」の怒号がとびかった。こうした声はたんに原発そのものへの反対というだけではなく、もっと切実なものだ。というのも、伊方原発は日本に55基ある原発のなかでも“もっとも危険な原発のひとつ”と指摘されているからだ》。

 三反園訓鹿児島県知事は《原発のない社会をつくる》を標榜しています。しかし、先代の知事や九電、原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様らによる究極の無責任、悪しき「川内方式」を踏襲し、プルサーマル伊方原発3号機が再稼働してしまいました。再稼働してから考えましょ、方式。「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先…経済性についても怪しく、かつ、電力は余っている。内海の滅亡のリスクを高める無駄な再稼働。

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁山本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり
     現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
     社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
     になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」


 熊本大分大地震の教訓は皆無。南海トラフの問題もある。四国電力は《瀬戸内海に津波は来ない》と津波対策は無し…「想定外」とか「想定不適当事故」という悪夢。東京電力核発電所人災の二の舞。
 しかも、地震そのものへの備えも、元原子力「ムラ寄生」委員会委員からその不備を指摘される始末。地震の備えも不十分、津波対策は無し、避難計画は無茶苦茶の三重苦


   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ 
      いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?
   『●熊本大分大地震の最中、
     伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ
    「熊本大分大地震がまだ続いているというのに、正気か? 
     しかも、プルサーマル核発電「麻薬」患者の救いの無さ。破滅的思考。
     原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)や
     電力会社、自公議員、……、等々、(言葉が悪くて、すみませんが)
     はっきり言って、アタマオカシイのでは?」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016081202000241.html

伊方、不安置き去り再稼働 周辺自治体に広がる懸念・反対
2016年8月12日 夕刊

     (伊方原発3号機(右)=12日午前、愛媛県伊方町で)

 四国電力は十二日午前、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)を再稼働させた。東京電力福島第一原発事故を踏まえ策定された原子力規制委員会の新規制基準に適合した原発では九州電力川内1、2号機(鹿児島県)、関西電力高浜3、4号機(福井県)に次ぎ五基目。川内1号機の再稼働から一年たち政府は原発活用を加速させたい考えだが、伊方原発近くには長大な活断層「中央構造線断層帯」が通り、熊本地震を機に活発化する懸念や、事故時の避難計画の実効性に不安も根強い

 日本一細長い半島に位置し、事故時には住民避難も収束作業も支援も困難が予想される四国電力伊方原発3号機(愛媛県)が再稼働した。九州から四国を通って本州に至る活断層「中央構造線断層帯」に沿って発生した四月の熊本地震後、豊後水道を挟んだ大分県各地の議会で、再稼働への懸念や反対を表明する動きが広がっている。その一方、暑い日が続く中でも四国の電力需給は安定無理をしてまで原発を動かす大義は見当たらない

 いくら地震や津波の対策をしても、原発のリスクはなくならない一般的な工業施設なら、事故の影響は限定的広範囲かつ長期にわたる影響が出る点で、原発はやはり別格と言える。

 何度、伊方の地を訪れても、雄大な美しい光景に圧倒される。その半面、尾根筋を走る一本の国道を除けば、道は細く険しく、岩肌ももろい。事故に備えて進めている道路拡幅は未完成のまま。住民避難計画では海を渡って大分などに避難するというが、現実的と受け止めている住民には出会ったことがない。地震が起きたら道は寸断される可能性があるためだ。「港に行く前に、閉じ込められる」と多くの人が語った。

 険しい半島の岩場を切り崩し、埋め立てて造った原発。敷地に余裕はない事故時の対策拠点も必要最低限の施設で、休むスペースはなく、トイレも仮設が一つあるだけ。福島のような高濃度汚染水問題が起きても、保管するためのタンクの置き場も見当たらない。「新規制基準を満たせば、事故はある程度で止まる」。そんな危うい仮定の上で、伊方原発の「安全」は成り立っている。 (山川剛史
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http://lite-ra.com/2016/08/post-2491.html

再稼働した伊方原発は日本で一番危険な原発だ! 安全審査をした原子力規制委の元委員長代理が「見直し」警告
伊勢崎馨
 原発 2016.08.12

     (四国電力HPより)

 本日12日、愛媛県にある四国電力伊方原子力発電所3号機が再稼働された。鹿児島県の川内原発、福井県の高浜原発に続く、新規制基準下では3番目の再稼働だが、同原発の正門前では、朝早くから地元住民や市民団体が抗議を行い、3号機が起動した午前9時には「今すぐ止めろ」の怒号がとびかった。

 こうした声はたんに原発そのものへの反対というだけではなく、もっと切実なものだ。というのも、伊方原発は日本に55基ある原発のなかでも“もっとも危険な原発のひとつ”と指摘されているからだ。

 その理由はいくつかあるが、いちばん大きいのは、伊方原発が日本でも有数の大地震に襲われるリスクを抱えているということだろう。伊方原発のそばには日本最大級の断層帯である「中央構造線断層帯」が、南には活発で大規模な地震発生源の南海トラフが走っている。

 特に「中央構造線」は、九州の西南部から、四国を横断し紀伊半島、関東にまで延びる日本最大級の活断層で、熊本大地震で大きな注目を浴びたものだ。これまでこの「中央線構造線」は活動していないと思われていたが、実際には九州、四国などでおよそ2000年に1回動いており、1595年に四国西部から九州東部にかけ、「中央構造線」を震源とするマグニチュード8クラスの巨大地震が起こっていたことも判明している。

 そして伊方原発は、この「中央構造線」が走る断層からわずか5キロ、ほぼ真上といってもいい場所に立地しているのだ。

 しかも、「中央構造線」は熊本地震をきっかけに活動が活発化、熊本地震で断層の延長上にひずみがたまったことで、四国側の「中央構造線」が動く危険性が指摘されている。もし「中央構造線」を震源とする地震が起きれば、伊方原発を10メートルを超える大津波が直撃する恐れがある。

 しかし、四国電力は一貫して「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策をとっておらずこのままでは福島第一原発事故の再現が起きかねない

 伊方原発は津波だけでなく、地震本体についてもまったく無防備だ。熊本大地震では垂直加速度1399ガルが記録されたが、伊方原発は最大でもたった基準地震動485ガルの想定でしか設計されていない。伊方原発付近でマグニチュード8〜9の巨大地震の可能性があることを文科省の特別機関である地震調査研究推進本部さえも認めているが、もしこの規模の地震が起きたら、とても耐えられる設計ではない。さらに発生確率が極めて高い南海トラフ巨大地震が起こった場合も同様だ。

 実際、今回、同原発の安全審査を合格させた原子力規制委員会で2014年まで委員長代理を務めていた島崎邦彦氏は、これまでの原発の耐震設計基準では熊本地震と同レベルの地震に耐えられないと基準地震動の「過小評価」を指摘、伊方原発3号機についても基準地震動の緊急な見直しが不可欠だと警告していたが、これも一切無視されたままだ

 そして一度事故が起こってしまえば、その影響は甚大なものとなる。伊方原発は、日本で唯一、内海に面している原発であり、外海に面していた福島原発事故と比べても、瀬戸内海における放射能汚染の濃度は格段に高くなることが予想され、またその影響は長期に及ぶだろう。しかも、伊方原発ではプルトニウムMOX燃料が使用されるが、これも事故の際のリスクを高めるものだ。

 さらに、事故の際の住民たちの避難も困難を極める。伊方原発は佐田岬半島の入り口、付け根部分に立地しているが、その先の半島部分には実に5000人もの住人が生活している。もし伊方原発で事故が起こり、放射性物質が放出されても、住民は原発に向かってしか避難できないことになってしまう。つまり逃げ場を失ってしまうのだ。

 こうした現実には一切目を向けず、「新基準に合格した」ことだけを突破口にして再稼働にひた走る電力会社と政府政府は「事故が起こったら責任を持って対処する」などとうそぶいているが、一旦事故が起きてしまったら、いくら「責任を持って対処」しても手遅れだし、そもそも福島原発事故の対応を見れば、政府が「責任を持って対処」することなど大ウソだということも明らかだ。

 伊方原発周辺で大地震が起きれば、必ず福島原発事故の再現となる。そして、多くの住民が犠牲となる。無謀な再稼働に対し、そのことだけははっきり明言しておきたい。

伊勢崎馨
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●破滅的思考: 寿命核発電所伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働?

2016年08月13日 00時00分00秒 | Weblog


asahi.comの速報【伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目】(http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01)。

   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中…
                      どんどん壊れ行くニッポン

 《川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基…》。

 2016年7月参院選、都知事選、原爆の日平和祈念式典、リオオリンピック、…どさくさに紛れて高江破壊辺野古破壊の再開、そして、伊方原発3号機再稼働。アベ様は、2度目の夏休みを満喫中。

 怒りしか湧かない。狂気です。《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》。自公議員、原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会愛媛県知事、賛成派の「地元」民…言葉は悪いが、アタマオカシイのでは? 「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先

   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                  原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり
     現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
     社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
     になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」

 寿命核発電所 伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働? 「沖縄負担軽減」の名の下での高江破壊や、普天間返還のための辺野古破壊といったアベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官のいつものやり方。
 避難計画がいい加減? 事故時の対策が不安? 断層がある? そんなのシッタコトか!…再稼働さえすればいいのだ、という「川内方式」という悪しき先例の下、狂気の再稼働。アタマオカシイ人たちの次のターゲットは上関大間美浜、はたまた、柏崎刈羽でしょうか…。

   『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
           国破れて、山河も無し…となってもいいのか?
    「「九州電力が「巨大噴火は予知できる」などと言っていますが、
     あれは大嘘なんです」…命を賭した危険な博打を、
     東京電力原発人災で世界中の人々に迷惑をかけ続けている
     ニッポンがやるなんて、「」」


 東京新聞の記事【伊方原発3号機が再稼働、愛媛 四国電力、新規制基準5基目】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081201001392.html)によると、《事故時の避難計画の実効性や地震への懸念が全国的に根強いが、川内1号機の再稼働から1年たち、政府は原発活用を加速させたい考えだ。…プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を行う国内唯一の原発となる》…そうです。

   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ 
      いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?
   『●熊本大分大地震の最中、
     伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ
    「熊本大分大地震がまだ続いているというのに、正気か? 
     しかも、プルサーマル核発電「麻薬」患者の救いの無さ。破滅的思考。
     原子力「ムラ寄生」委員会原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)や
     電力会社、自公議員、……、等々、(言葉が悪くて、すみませんが)
     はっきり言って、アタマオカシイのでは?」


 重要な書評だと思うので、付記します。CMLで知りました(http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-August/044653.html)。
 前田朗さんのブログに出ていた書評です。前田朗Blogの【根源的民主主義への変革を求める脱原発の哲学 佐藤嘉幸・田口卓臣『脱原発の哲学』(人文書院) http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b214457.html】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_10.html)。一部(ほとんど全部ですが…)を以下に引用させて頂きます。

   《「第一部 原発と核兵器」の3章では、原発と核兵器が歴史的に
    同根であり、「等価性」を有することを確認し、「核アポカリプス不感症」の
    現状を指弾し、絶滅技術の正体を撃つ。》
   《「第二部 原発をめぐるイデオロギー批判」の3章では、低線量被曝を
    めぐる「しきい値」イデオロギーを批判し、「安全」イデオロギーによる事故の
    隠ぺいを批判し、「ノーマル・アクシデントとしての原発事故」に
    いかに向き合うかを語る。》
   《「第三部 構造的差別のシステムとしての原発」の3章では、
    電源三法がいかにして地方を服従化させ、周縁地域や原発労働者を
    構造的差別の下に組み入れたかを解明し、その歴史的起源を系譜論的に
    たどりなおし、近代日本国家の「富国強兵」と「殖産興業」にたどり着く。》
   《「第四部 公害問題から福島第一原発事故を考える」の3章では、以上の
    考察を踏まえて、足尾鉱毒事件に遡行し、「富国強兵」と「殖産興業」の
    近代史の悲劇の実相を探り、それがゆえに公害が必ず回帰する
    日本現代史(高度経済成長)の必然性を明るみに出す。四大公害は、
    単に高度経済成長のひずみだったのではなく日本国家と資本の
    必然的帰結でありその延長に福島原発事故があったのだ。》
   《科学、科学批判、技術、技術批判、政治、経済、歴史、環境などあらゆる
    角度から原発問題に迫った末の「結論 脱原発の哲学」では、脱原発、
    脱被曝の理念をいかに構築し、具体化するか、そして脱原発の実現と
    民主主義をいかに考えるか、つまり「脱原発によってどのような社会を
    実現すべきか」に及ぶ。「原子力国家」あるいは「管理された民主主義」から
    分権的で直接民主主義的な根源的民主主義へと変革すること

   『●烏賀陽弘道さん
     『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
     「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
     論ずることはタブーになった》

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http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01

伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目
2016年8月12日09時08分

 四国電力は12日午前、伊方原発3号機(愛媛県、出力89万キロワット)を再稼働させた。これで国内で運転中の原発は九州電力 川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基となる。

 12日午前9時、伊方3号機の中央制御室で作業員が核燃料の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く操作をし、原子炉を起動させた。15日に発電と送電を始め、9月上旬には営業運転に入る予定だ。

 燃料に使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電の原発だ。伊方3号機が動くのは、定期検査で止まった2011年4月以来、5年3カ月ぶり

 東日本大震災後の新たな原発の規制基準下では、川内の2基と関西電力 高浜3、4号機(福井県)に続き、3カ所5基目の再稼働となるが、高浜の2基は3月に大津地裁の運転差し止め仮処分決定を受けて停止している。
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●「それ」がそこに無いことの立証に4年、では、どこにあるのか? どう対処するのか?・・・一体何年??

2015年03月21日 00時00分09秒 | Weblog


東京新聞の記事【核燃料 ほぼ全量溶融 宇宙線利用調査で確認】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015032002000126.html)。

 「東電は1号機について、事故時のデータ解析などから、ほとんどの燃料が溶融して格納容器に落下したとみており、今回の調査結果はこれを裏付ける内容」。

 メルトダウンメルトスルーした、溶け落ちた核燃料=「それ」がそこに無いことの立証に4年以上。では、「それ」はどこにあるのか?・・・それは分からない。「それ」をどのように取り出し、「それ」をどの様に処理、処分するのか? 一体何年かかるのか??・・・誰も知らない

 でも、「川内方式」という悪しき先例の下、再稼働するという。「騙された側」から「騙す側」にまわり、リトアニア等へ原発輸出したいという。上関大間に原発を造りたいという。トホホホ・・・・・・。

   ●すぐさま廃炉作業に着手を!
   『●東電原発人災「事故収束」=廃炉:
     最初の一歩ではあるが、とてつもなく遠く、とてつもなく危険な道のり

   『●打つ手なし、それでも原発を続けたいという。アホである

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015032002000126.html

核燃料 ほぼ全量溶融 宇宙線利用調査で確認
2015年3月20日 朝刊

     (ミュー粒子を使って福島第一原発1号機の原子炉を
      透視した様子。格納容器や圧力容器の輪郭が浮かび
      上がったが、核燃料があるはずの場所には何も
      写っていない=国際廃炉研究開発機構提供)

 東京電力は十九日、宇宙から地球に降り注ぐ宇宙線から生じる「ミュー粒子」を利用して福島第一原発1号機を調査した結果、原子炉内の核燃料がほとんど溶け落ちていることを確認したと発表した。燃料溶融を調査により確認したのは初めて。

 東電は1号機について、事故時のデータ解析などから、ほとんどの燃料が溶融して格納容器に落下したとみており、今回の調査結果はこれを裏付ける内容。今後、2号機でも調査を実施する。

 燃料溶融した1~3号機は原子炉建屋内の放射線量が極めて高く、人が入って調べることができない。東電は今回の結果を、廃炉工程で最難関となる溶けた燃料(デブリ)の取り出し方法の検討に活用する。東電は「(炉内に燃料が)ないと分かっただけでも絞り込んだ検討ができる。大きな進歩だ」としている。

 ミュー粒子はほとんどの物質を透過する一方で、ウランなど密度が高い物質にぶつかると吸収されたり進む方向が変わったりする性質がある。

 調査はこの性質を利用して開発された測定装置を使用。二月から原子炉建屋脇に設置した二台の装置で建屋を抜けるミュー粒子を測定し、燃料の位置や分布を調べたところ、炉内に燃料を確認できなかった。今後、データを蓄積し、炉内に大きさ一メートル未満のデブリが残っていないか調べる。デブリがたまっているとみられる格納容器底部は、今回の装置では観測できず、東電は遠隔操作のロボットによる調査を検討している。

<ミュー粒子> 宇宙から地球に無数に降り注ぐ宇宙線が大気に衝突して生じる「2次宇宙線」に含まれる素粒子の一つで、ミューオンとも呼ばれる。1930年代に発見された。地上には1平方メートル当たり毎分約1万個のミュー粒子が降り注いでいる。物質を通り抜ける透過力が強いため、火山のマグマ観測やエジプトのピラミッドの内部調査などに活用されるほか、テロ対策で核物質を探知する技術にも使われている。
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●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい: 高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」

2015年02月17日 00時00分03秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事【高浜3・4号機 意見公募 答えず「適合」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015021390070823.html)と、
【高浜・審査適合 「地元」とはどこなのか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015021302000160.html)。
asahi.comの社説【関西電力高浜原発―再稼働前に地元を見直せ】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)。
最後に、東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021302000129.html)。

 「パブリックコメント(意見公募)には、原発が集中立地する危険性や避難計画の実効性が審査されないことなどに多くの意見や疑問が寄せられた。だが、規制委は、事故が起きても一定レベルに収まると想定して判断する姿勢を変えず、すれ違いが目立った」・・・・・・。
 「すれ違い」どころか、原子力「ムラ寄生」委員会は「適当」過ぎる。責任感がなさすぎる

   ●日本中が「地元」・・・・・・
     大間原発と高浜原発の再稼働問題、「30キロ圏内の声を聴け」ではダメ


 「あとは地元同意があれば、関西電力 高浜原発(福井県)は再び動きだすという。原発事故の恐怖と影響は全国に降り注ぐ-福島の教訓だったはず。地元とはどこだろう地元同意とは何だろう」・・・・・・。「九州電力 川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に続いて2例目・・・・・・今後の焦点は地元自治体の同意だ。その範囲に法的な定めはない。川内原発では鹿児島県知事の判断で、県と薩摩川内市に絞られた。安倍政権はこれを基本としており、今回も関電と福井県知事は福井県と高浜町のみを同意の対象にする方向」・・・・・・・。
 悪魔の負の連鎖。自民党・電力会社をはじめ、原子力ムラ住人はやりたい放題やっている。
 アタマオカシイノデハ? 東京電力原発人災で何も学ばない「地元」とは何だろう? たとえ「法的な定め」はなくとも、「東京電力原発人災の教訓」から学べっ! 環境倫理観から、(世界のどこにも原発を稼働して良い場所などないが、百万歩譲っても)ニッポンで原発を稼働させるなんて許されないでしょっ!!

   ●原発再稼働の負の連鎖: 「川内方式」を「妥当」なんて、とんでもない!

 「原子力という巨獣が暴れだした時、神仏ならぬ身がいかに非力か。いやというほど悟ったはずなのに、事故対策の不備ぶりを裁判所も危惧するような状態で、なぜ再稼働を認めうるのか」?
 大津地裁再稼働を容認するとは到底考え難い」・・・・・・虚しい空しい、司法の無力。関電や自民党は、裁判所の判決を屁とも思っていないようだ。自身に都合よくしか判断しない。

   ●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
       「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです

     「【大飯、高浜再稼働 「早急な容認考えがたい」】
      http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014112802000128.html
      には、「大津地裁(山本善彦裁判長)は二十七日、
      「現時点で差し止める必要性はない」として、却下する決定・・・・・・
      決定文では、差し止めの必要性がないとした理由を原発の安全性の
      観点からではなく原子力規制委員会が、いたずらに早急に、
      再稼働を容認するとは到底考えがたいからとした
」」

   ●「アベノミクス選挙という愚」
       『週刊金曜日』(2014年12月05日、1019号)について

     「伊田浩之氏【大飯高浜原発めぐり大津地裁 再稼働の不備を指摘】、
      「原子力規制委員会・・・・・・がいたずらに早急に、新規制基準に
      適合すると判断して再稼働を容認するとは到底考え難い」。
      川内原発の現状を考えると・・・・・・??
      http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/437d41ad3bcdeef8c3d9569fd54d21af

 「愚」を繰り返すニッポン・・・・・・「このゴジラ最後の一匹だとは思えない」。

   ●東電の「万全」神話: 「作業員の安全を祈らずにはいられなかった」
     「東京・有楽町にあるゴジラ像のプレートにこんな言葉が刻まれている。
      「このゴジラ最後の一匹だとは思えない」・・▼怪物は、水爆実験に
      よって出現する。公開と同じ年の三月、ビキニ環礁で水爆実験の
      「死の灰」を浴びた、第五福竜丸事件が下敷きになっている。
      原作ではゴジラは第五福竜丸の帰還とともに日本にやってくる
      ▼「水爆などいい気になっていたら、人間は自分たちの力で完全に滅びる」。
      監督の本多猪四郎さん・・・・・・警告は、残念ながら現代に生かされていない
      ・・・・・・ゴジラは科学技術を使う人間の心の闇の中にすみ続けている
      ▼像の言葉は登場する科学者のせりふで、まだ続きがある。
      「同類が世界のどこかに現れてくるかもしれない」。ゴジラだらけである」

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015021390070823.html

【社会】
高浜3・4号機 意見公募 答えず「適合」
2015年2月13日 07時08分



【↑ブログ主注: 勝手ながらコピペさせて頂きました
   (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2015021399070823.jpg)】

 原子力規制委員会は十二日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)が原発の新しい規制基準を満たしているとの審査書を正式に決めた。パブリックコメント(意見公募)には、原発が集中立地する危険性や避難計画の実効性が審査されないことなどに多くの意見や疑問が寄せられた。だが、規制委は、事故が起きても一定レベルに収まると想定して判断する姿勢を変えず、すれ違いが目立った。

 意見公募には約三千六百件が寄せられた。この日の会合では、主な意見と規制委の見解を併記する資料も公表された。

 高浜原発が立地する若狭湾周辺には、関電大飯、美浜、日本原子力発電敦賀の三原発、高速増殖原型炉「もんじゅ」もあわせ計十四基が立ち並ぶ。同時多発的に事故が起き、事故収束の要員が不足したり、他の原発から高濃度の放射性物質が飛来し、高浜での作業ができなくなったりする懸念の声も寄せられた。

 規制委は、各原発で十分な要員や資材を準備しており、「それぞれの炉で独立して事故対応にあたれる」と回答。寄せられた疑問には直接答えなかった。

 記者会見で、集中立地の問題を問われた田中俊一委員長は「同時多発的に起きても、それぞれのところできちっと対策が取れる」とかわした。

 東京電力福島第一原発事故では、放射線量が上がったり、水素爆発の危険が増したりして作業員が待避する事態が何度も起きた。「新基準を満たせば、作業に影響がある事故にならないと決めつけているのはなぜか」との問いもあったが、規制委は新基準が求める対策により「作業に支障がないことを確認した」と回答するにとどまった。

 また、地図上では高浜原発に通じる道路は一本の県道しかなく、必要な外部支援が厳しい事態も起きうる。この懸念に対しては、七日間は支援なしに対応できることが新基準の要求だとして、問題ないとの考えを示した。

 複数の道があるような記述が回答欄にあったため、規制委や関電に取材すると、「機密」として具体的には明かさなかったが、徒歩による支援要員の投入しか審査していないと答えた。

 避難計画の実効性を、規制委が審査すべきだとの意見もあったが、田中氏は「そういう(避難の)事態にならないように規制サイドとしてやっている」と説明した。

(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015021302000160.html

【社説】
高浜・審査適合 「地元」とはどこなのか
2015年2月13日

 あとは地元同意があれば、関西電力高浜原発(福井県)は再び動きだすという。原発事故の恐怖と影響は全国に降り注ぐ-福島の教訓だったはず地元とはどこだろう。地元同意とは何だろう。

 何度でも繰り返す。原子力規制委員会の審査書は、安全のお墨付きではない。3・11後の新規制基準を満たすという、いわば車検証のようなものである。

 そんな規制委の手続きが終了し、地元同意が焦点になる。法的拘束力はないものの、事実上、再稼働への最後の関門だ。

 では地元とは、どこなのか。川内原発の時にも、議論になった。

 3・11後に改められた国の安全指針では、原発から半径三十キロ圏内の自治体に、原発事故を想定した避難計画の策定が義務付けられた。そこで、三十キロ圏内にある立地以外の自治体からも、同意を求める声が上がった。当然の要求だろう。

 ところが、原子炉の置かれた鹿児島県と薩摩川内市の同意を得ただけで、再稼働の準備は進む。

 高浜の場合は、川内よりも複雑だ。三十キロ圏が原発のある福井県だけでなく、京都府と滋賀県にもまたがっているからだ。

 京都府は先月末、同意権なしの協定を関電と結ぶ方向で一致した。自治体側からの意見表明は、原発の増設時などに限られる。

 滋賀県の嘉田由紀子前知事は「被害地元」という考え方を提唱し、現知事が引き継いだ。原発事故で被害を受ける自治体はすべて「地元」なのである。近畿の水がめである琵琶湖の汚染を恐れる人は、大阪などにも少なくない。

 福島の事故では、たとえば、村域のほとんどが三十キロ圏外の福島県飯舘村が、放射能による全村避難を余儀なくされた。どこが被害地元になるかは、その時々の複雑な気象条件次第である。科学的な線引きは難しい。福島の教訓を忘れてはならない。3・11後、地元の意味も大きく変化した。

 関電も福井県の西川一誠知事も川内同様、「地元同意は立地自治体(県と高浜町)だけだ」と言う。原発の恩恵を受けない自治体を含めれば、結論に時間がかかるだろう。

 電力自由化を控えて、電力会社は再稼働を急ぐ。利益が大きいからである。しかし、最優先すべきはいうまでもなく、安全だ。

 国が今なすべきことは、再稼働を急ぐより、原発ゼロへの道筋を示すことである。そうでなければ、多くの国民の不安は消えない。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

関西電力高浜原発―再稼働前に地元を見直せ
2015年2月14日(土)付

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)について、原子力規制委員会が「新規制基準を満たしている」と正式に認めた。九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に続いて2例目となる。

 今後の焦点は地元自治体の同意だ。その範囲に法的な定めはない。川内原発では鹿児島県知事の判断で、県と薩摩川内市に絞られた。安倍政権はこれを基本としており、今回も関電と福井県知事は福井県と高浜町のみを同意の対象にする方向だ。

 原発事故が広大な地域に被害を及ぼすことは、東京電力福島第一原発事故が示した現実だ。事故前と変わらぬ枠組みで原発を動かしていいはずがない。

 同意対象を県と立地の1自治体に限る方式を既成事実化するのではなく、再稼働の前に地元の範囲を定め直すことを改めて求めたい。

 高浜原発は、事故時に住民の即時避難が必要な5キロ圏に京都府舞鶴市が含まれる。国が避難計画策定を義務づけた30キロ圏内だと京都、滋賀両府県の8市町が入る。人口は12万人を超え、福井県側の約5万人を上回る。

 大飯(福井県)、玄海(佐賀県)、伊方(愛媛県)、島根(島根県)、志賀(石川県)。規制委の審査が進むこれらの原発も、近隣に他府県を含む。

 高浜原発での地元同意は、試金石となってこよう。


■立地の権限共有を

 地元同意の根拠は立地自治体が事業者と結ぶ安全協定だ。

 全国に原発が増えた70年代以降、トラブルも多発した。しかし情報は事業者と国に握られ、地元はしばしばかやの外に置かれた。住民の立場から安全を監視しようと、立地自治体は協定を結び、情報を求めてきた。

 福井県が各事業者と結んでいる協定には、事故後の再稼働の事前協議に加え、自治体が原発の運転停止を求めることができる条項もある。事故やトラブルのたび、事業者と粘り強い交渉を重ねて得てきた権限だ。

 一方で福島の事故後、周辺市町村の住民も事故に不安を抱き、「立地並み」の協定を望む声が各地の自治体から相次ぐ。

 関電はこの求めに否定的だ。京都府と協議中の新たな協定案でも、同意権は認めない方向だ。福井県知事も「立地自治体は責任を持ち、リスクを負ってきた経緯がある」と強調する。

 かかわりの薄い地域にカギを握られることには、警戒感もあるだろう。

 しかし周辺自治体が再稼働の判断に加わることは、より多くの目で安全性を広く監視していくことにつながる。安全性を独自にチェックし、不十分であれば再稼働にノーと言う。立地自治体が勝ち取ってきたこの成果を周辺自治体と共有することで、同意を得る地元の範囲を広げていきたい。


■避難と同意をセットで

 福井、京都、滋賀3府県と関係市町は、国の原子力災害対策指針にもとづき広域の避難計画をつくった。しかし計画通りに避難できるのか、細かな調整は緒に就いたばかりだ。

 福井で原発事故が起きれば、3府県の十数万人が主に関西方面へ避難する可能性がある。

 渋滞で混乱が生じる恐れもある。避難者用のバスの確保など、詰めるべき課題は多い。

 2府5県と4政令指定市でつくる関西広域連合は今年1月、広域避難の実効性確保などに、国が主体的に取り組むよう申し入れた。「実行されなければ、高浜の再稼働を容認できる環境にない」とくぎを刺している。

 住民の安全に責任を負う自治体からは、再稼働前の了解を得るのが筋だ。避難対象という側面から、当面は原子力災害対策指針が定めた30キロ圏を同意対象にすべきだ。そのうえで協定で位置づけている地元同意を、将来的には法に明記することを考えてもよい。それほど重いプロセスであることを、事業者側に認識させる意味もある。


「地元」を結い直す

 12年の大飯原発再稼働の時には消費地・関西の首長らが一時反対を表明し、福井県が孤立感を深めたことがあった。電力を使う側の一方的な主張に、福井県では不信感が根強くある。

 対立を乗り越え、広い意味での「地元」の関係を結い直す取り組みが不可欠だ。

 国主導で、福井と関西各府県の知事、原発30キロ圏の首長に集まってもらい、新たな地元の範囲や権限について、合意形成を図ってはどうだろう。

 原発内のプールにたまった使用済み核燃料をどこで貯蔵するか。老朽原発を廃炉にする場合、経済の柱を失う地域をどう支えるか。立地地域と、電力消費地が手を携えて解決しなければならない課題は数多い。

 手間はかかる。だが、福島原発事故が残した宿題に向き合う時間を惜しむべきではない。

 原発をどうするかは、国民全体で決めていくべきテーマだ。福井と関西とで、それに向けた一歩を踏み出してほしい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021302000129.html

【コラム】
筆洗
2015年2月13日

 「仏様のおかげとしか思えないんです」。福島第一原発の3号機ですさまじい水素爆発が起き、にもかかわらず一人も落命せずに済んだ時、当時の吉田昌郎所長は、そう思ったという▼原子力の巨大な力を人間は本当に制御しきれるのか。「できる」というのが原子力ムラの方々の答えなのだろうが、考えてみれば、福井にある技術開発用の原子炉の名は「ふげん」に「もんじゅ」だ▼「普賢菩薩(ぼさつ)は象、文殊菩薩は獅子に乗られ、それぞれ巨獣の強大な力を知恵と慈悲で制している。その姿にあやかり命名した」というから、原子力ムラにはもともと「仏様の力」に頼るところがあったのかもしれぬ▼きのう原子力規制委員会は、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働にお墨付きを与えた。この原発の再稼働をめぐっては大津地裁が昨年十一月、住民の避難計画など備えが整っていない現状では、「(規制委が)いたずらに早急に再稼働を容認するとは到底考えがたい」と指摘していたが、その考えがたいことが起きたわけだ▼原子力という巨獣が暴れだした時、神仏ならぬ身がいかに非力か。いやというほど悟ったはずなのに、事故対策の不備ぶりを裁判所も危惧するような状態で、なぜ再稼働を認めうるのか▼仏教界からも脱原発を求め、再稼働に反対する声が上がっているという。「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい
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●原発再稼働の負の連鎖: 「川内方式」を「妥当」なんて、とんでもない!

2015年01月23日 00時00分01秒 | Weblog


東京新聞の記事【30キロ圏自治体「妥当」は2割 再稼働同意 立地自治体に限定】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015010502000122.html)。

 「「川内方式」を「妥当」としたのは、全国の原発の半径三十キロ圏に入る百六十自治体のうち、約二割の三十五自治体にとどまる」。
 3.11東京電力原発人災で日本中が「地元」であることを嫌というほど分かったはずなのに・・・・・・「川内方式」を「妥当」と判断できる「原子力安全対策等特別委員会」「市議会」「県議会」、そしてそれを許す「地元」って一体何なんだろう?

   『●川内原発の原子力安全対策等特別委員会で
       「原発「ツーツー」「ズブズブ」関係者=委員」が再稼働推進票


 原発人災が起こった時に、薩摩川内市内や30キロ圏内で被害が収まるのか? 「「川内方式」を「妥当」としたのは・・・・・・約二割の三十五自治体」にも呆れてしまいます。

   『●日本中が「地元」・・・・・・大間原発と高浜原発の再稼働問題、
                  「30キロ圏内の声を聴け」ではダメ


 民を救わない自民党やアベ様に一体何を期待しているのでしょう?

   
●『放射能を浴びたX年後』:
       「国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015010502000122.html


30キロ圏自治体「妥当」は2割 再稼働同意 立地自治体に限定
2015年1月5日 朝刊

 原発再稼働の地元同意手続きについて、対象を九州電力川内原発の立地自治体の鹿児島県と薩摩川内市に限定した「川内方式」を「妥当」としたのは、全国の原発の半径三十キロ圏に入る百六十自治体のうち、約二割の三十五自治体にとどまることが共同通信のアンケートで分かった。

 政府は他の原発の手続きも「川内原発の対応が基本的」(菅義偉官房長官)としているが、三割強の五十五自治体が「妥当でない」と回答。立地以外の自治体も事故時に被害が及ぶ恐れがあり、同意手続きに加われないことへの不満が強いことが浮き彫りになった。

 同意を求める地元の範囲も、事故時の避難計画を策定する必要がある「三十キロ圏の自治体」(四十二自治体)との回答が「立地自治体のみ」(二十九自治体)を上回った。

 また原子力規制委員会の審査に合格した原発の再稼働に関し「容認する」と「条件付きで容認する」は計三十六自治体と約二割にとどまった。

 川内方式について「妥当」は十六自治体、「どちらかといえば妥当」が十九自治体に対し、「妥当でない」が三十三自治体、「どちらかといえば妥当でない」は二十二自治体だった。

 批判的な計五十五自治体は全て立地以外だった。川内方式への反発は強く、今後の同意手続きが難航する可能性がある。

 川内に次いで再稼働に向けた手続きが進む関西電力 高浜原発(福井県)の三十キロ圏に入る滋賀県は「妥当でない」を選択。「三十キロ圏に一部でも入る自治体には同意を求めるべきだ」と指摘した。

 一方、関電美浜原発がある福井県美浜町は「妥当」とした上で「町民の理解など問題を解決しながら原子力に貢献してきたのは立地市町と県」と強調。評価を避けた自治体も多く「分からない」「その他・無回答」が計七十自治体だった。

 川内原発の地元同意は、薩摩川内市議会、市長、鹿児島県議会、知事の順で了承。手続きは比較的順調に進み、今春以降の再稼働が見込まれる。

 アンケートは昨年十一月の鹿児島県知事の同意表明後、年末にかけて実施。建設中の電源開発 大間原発(青森県)も含め、各原発の三十キロ圏に入る二十一道府県と百三十九市町村を対象にした。
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