Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●東京電力原発人災から『X年後』・・・・・・取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?

2014年12月25日 00時00分34秒 | Weblog


東京新聞の記事【水爆実験映画「X年後」伊東英朗監督が出版 調査報道の足跡を本に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2014120402000189.html)。
レイバーネットTVhttp://www.labornetjp.org/tv)の『●木下昌明の映画の部屋』(http://www.labornetjp.org/Column)に出ていた映画批評【★木下昌明の映画の部屋・第187回 ●『続・放射線を浴びたX年後~日本に降り注いだ雨は今』をみて 昭和史に埋もれた史実を発掘~消せない記録「放射能と日本」】(http://www.labornetjp.org/news/2014/1002eiga)。
東京新聞の記事【福島で甲状腺がん増加か 子ども4人、放射線影響か確認】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014122301001939.html)。

 「一九五四年三月、米国が太平洋・マーシャル諸島のビキニ環礁で行った水爆実験の真相に迫り、大きな反響を呼んでいるドキュメンタリー映画「放射線を浴びたX年後」。映画を製作した南海放送(松山市)の伊東英朗(ひであき)ディレクター(54)が、十年余りの調査報道の足跡、映画化までの舞台裏を明かした著作(映画と同一タイトル)を出した。「一人でも多くの人に、未解明のビキニ被害へ関心を寄せてほしい」との願いを込めた力作だ」。

   『●映画『放射線を浴びた『X年後』』: 
      「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」

    「たとえば「第二幸成丸」の乗組員20人中17が、「新生丸」では
     19人中17が死亡している。それなのに米政府は、200万ドルの
     慰謝料を支払うことで“完全解決”を図り、日本政府が受諾し、
     一切の調査を打ち切って隠蔽した。翌年から、すべての魚が無検査で
     全国の食卓にのぼった
」・・・・・・。
    「山下は語る。「こんな巨大な事件が、全体像が明らかにされないまま
     現代史に埋没するなんてことは、日本人としての資質が問われる
」と。
     この映画から、フクシマの「X年後」が見えてきて誰しも愕然となろう」


   『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
       『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』

   『●東電原発人災の『X年後』:
       厚生省「1.68ミリシーベルト」 vs 研究者「1400ミリシーベルト」

    「厚生労働省は・・・・・・「被曝線量1.68ミリシーベルト」と算定し、
     「1事故あたり100ミリシーベルト」という国際基準を大幅に
     下回っているという結論、を示していた。・・日大(放射線防護学)
     野口邦和准教授は、「1400ミリシーベルト(1.4シーベルト)」という、
     桁違いの被曝量の可能性を指摘している!! 厚生省の言う
     「1.68ミリシーベルト」に対して、船員が何も除染しなければ
     「1400ミリシーベルト」・・・・・・事実、多くの船員が亡くなっていった」


   『●「アベノミクス選挙という愚」
       『週刊金曜日』(2014年12月05日、1019号)について

    「【金曜日から】の「単行本『放射能を浴びたX年後』・・・
     その「ただちに」から「X年後」、我々は黒塗りの理由を知ることに
     なるのだろうか。(本田政昭)」」


 同じ構図を・・・・・・3.11東京電力原発人災でもやってしまっているのではないか・・・・・・、ということをとても怖れる。過小に見積り、情報が隠され、「ただちには影響はない」とした「X年後」に、取り返しのつかない何かが起こってしまいはしないか? ・・・・・・「事故直後の1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども4人が、4月から始まった2巡目の検査で甲状腺がんの疑いと診断・・・・・・1986年のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した」。取り返しのつかない「X年後」が経過してしまったのではないでしょうか。親御さんの心情を察するに、たまりません・・・・・・。電力会社も自民党議員も、原発賛成派の誰も責任の取りようがありません。汚れた大地を元に戻して見せてほしい! 子供たちの体を元の健康なものに戻してほしい!

 自公投票者や「眠り猫」の皆さんは、アベ様達が川内原発高浜原発を再稼働させようとしたり、大間原発を稼働させようとしていることをこのまま放置していて大丈夫、とお考えなのでしょうか? 想像を絶します。あまりの愚かさに、腹立たしい。


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2014120402000189.html

【放送芸能】
水爆実験映画「X年後」伊東英朗監督が出版 調査報道の足跡を本に
2014年12月4日 朝刊

 一九五四年三月、米国が太平洋・マーシャル諸島のビキニ環礁で行った水爆実験の真相に迫り、大きな反響を呼んでいるドキュメンタリー映画「放射線を浴びたX年後」。映画を製作した南海放送(松山市)の伊東英朗(ひであき)ディレクター(54)が、十年余りの調査報道の足跡、映画化までの舞台裏を明かした著作(映画と同一タイトル)を出した。「一人でも多くの人に、未解明のビキニ被害へ関心を寄せてほしい」との願いを込めた力作だ。 (安田信博)

 「広島、長崎に続く第三の被ばくの真実を闇に葬ってはいけない」-。伊東さんがこんな思いから取材を始めた水爆実験の真相。史実としては、一隻の日本漁船が「死の灰」を浴び、無線長の久保山愛吉さんが亡くなった「第五福竜丸事件」として記録されている。しかし、高知県で他の元漁船員の調査を地道に続ける教師と出会ったのを機に、自らも証言を求めて各地に足を運んだ。

 コツコツと集めた彼らの証言を軸に「第五福竜丸」は千隻近い被災船の一隻に過ぎなかったという衝撃的な事実を突き止め、二〇〇四年に「わしも“死の海”におった」のタイトルで全国放送。その後も、被災船の三分の一を高知県籍が占め、乗組員の多くががんなどで早世していること、米国エネルギー省の機密文書から死の灰は日本列島全体を覆っていたことなどを次々と白日の下にさらし、ローカル枠や全国枠で放送。専門家から評価されても、視聴者の反応は期待していたほどではなかったという。

   「画面に集中してもらいやすく、観客の息遣いも手に取るように
    分かる映画を作りたいとの思いがたぎってきました」

 映画化に向けて始動したのと相前後して起きたのが二〇一一年三月十一日の東日本大震災。福島原発事故で被ばくに対する世間の関心が一気に高まり、一地方局の調査報道がにわかに脚光を浴びた。「ただちに健康に影響はない」-。原子力の専門家らがそろって口にする光景を目の当たりにして、「X年後」という語句が生まれ、一二年一月に全国枠で「放射線を浴びたX年後」を放送した。

 同一タイトルの映画は同年九月十五日に東京、松山の劇場で公開されたのを皮切りに、全国各地で上映。ギャラクシー賞報道活動部門大賞など数々の賞に輝き、自主上映を希望する声も続々寄せられ、二百を超えた。伊東さんは可能な限り、現地に足を運ぶ。「観客の皆さんに直接被害実態の調査を呼び掛けることも映画化の大きな目的でした」

 今回の出版に際しては、放送、上映されなかった取材映像をすべて保存、膨大な時間数の証言を丹念にすべて文字に起こしていたことが功を奏した。「大変労力のいる作業でしたが、その証言が将来大きな意味を持つ可能性もあるので、捨てるという判断はありえなかったのです」

 ことし九月十九日、厚生労働省は、これまで「保有していない」としてきた第五福竜丸以外の船の被ばくを裏付ける文書を開示。これを受け、高知県は国に対し科学的な検証を行うよう求める方針を明かした。六十年の歳月を経て、被ばくの実態解明への厚い扉が開かれようとしている。損害賠償を求めて訴訟を起こす動きもあるという。

 伊東さんは今後も取材を継続、さらに多くの証言を集めて、「できれば来年秋には映画の続編を公開したい」と明かす。自らの死で「ビキニのX年後」を伝えている数多くの元漁船員。「ビキニの真相を解明することが、福島の明日にも役立つ。第五福竜丸以外は日本人の記憶から消えてしまったビキニ事件から学ぶことは多いのです」

 本は講談社から出版。千七百二十八円。

 <ビキニ事件のその後> 米の水爆実験による放射性物質に汚染されたマグロの被害が相次ぎ、反核世論が高まるきっかけとなった。マグロの汚染規制値は当初の100カウントから500カウントに緩められ、1954年12月28日にはマグロ放射能検査の打ち切りを閣議決定。55年1月、米が日本に見舞金200万ドル(当時のレートで約7億2000万円)を支払うことで政治決着した。
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http://www.labornetjp.org/news/2014/1002eiga

●『続・放射線を浴びたX年後~日本に降り注いだ雨は今』をみて
  昭和史に埋もれた史実を発掘~消せない記録「放射能と日本

 『昭和史全記録』(毎日新聞社)の昭和29年のぺージを開くと、「第五福竜丸ビキニ被爆」の見出しと写真が目をひく。同じ年、放射能雨による野菜の汚染や京都で8万カウント、山形で12万カウントの雨が降ったと問題にされ、同11月には写真入りで「水爆大怪獣ゴジラ現る」が……。

 この年、日本人がいかに核実験に翻弄されていたかが推察できる。では、あの放射能雨はどうなったか。

 一昨年、南海放送の伊東英朗監督がつくった『放射線を浴びたX年後』は、被曝したのは第五福竜丸だけでなく992隻もの漁船が被曝し、多くの漁船員は人知れず次々とがんや心臓マヒで亡くなった…と告発していた。

 ビキニから35年後、高知の海岸に放置された漁船に放射能検知器を当てるとガーガーと不気味な音を発するシーンは衝撃的だった。どんなに歳月がたとうと放射能は生きている。これは高知の高校教師・山下正寿とその教え子たちのゼミナールが、地道な聞き取り調査で掘り起こしたものだ。

 今年8月には、続編とも言うべき30分TV番組『続・放射線を浴びたX年後~日本に降り注いだ雨は今』が放映された。この作品も伊東・山下のコンビだが、今度は福島の原発事故をきっかけに、60年前の大地に降った雨の行方を追いかけたものだ。ここでは特に沖縄に焦点を当てている。

 当時、沖縄は米軍の統治下にあり、マグロの被曝で大騒ぎしていた本土とは違って、同じ汚染海域のマグロを獲っても、米軍が測定して安全を宣言していた。伊東・山下は元漁船員を訪ね歩き、それが米軍による「完全なごまかし」だったと明らかにしていく。

 驚くのは、沖縄の古書店にあった『気象要覧』になんと17万カウント(3万7000ベクレル)もの雨が降っていたと記載されていたこと。また、沖縄などの住居を訪ね、床下の土壌を採集して調べる徹底ぶり。埋もれた歴史が顔をのぞかせる。

 伊東は「新事実が浮かんできたので、早い時期に映画の続編を公開したい」と言う。待ち遠しい。(『サンデー毎日』2014年10月12日号)


〔追記〕この伊東・山下両氏の追求しているビキニの問題は、遠い過去のことではありません。それはフクシマにつづくいまの日本人の問題であります。わたしはこうした問題意識をふまえ、来る10月4日(土)午後2時からハウズ(TEL03-5804-1656)の「映像をみながらビキニからフクシマを考える」という講座で報告します。みなさんの参加をお待ちしています。大いに語り合いましょう。10.4ハウズ講座
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014122301001939.html

福島で甲状腺がん増加か 子ども4人、放射線影響か確認
2014年12月24日 02時00分

 福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、事故直後の1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども4人が、4月から始まった2巡目の検査で甲状腺がんの疑いと診断されたことが23日、関係者への取材で分かった。25日に福島市で開かれる県の検討委員会で報告される。

 甲状腺がんと診断が確定すれば、原発事故後にがんの増加が確認された初のケースとなる。調査主体の福島県立医大は確定診断を急ぐとともに、放射線の影響かどうか慎重に見極める。

 1986年のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した。

(共同)
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