[↑ ※「虎に翼」特集/日本国憲法も重要キャストだ 木村草太(週刊金曜日 1482号、2024年07月26日号)] (2025年04月29日[火])
斎藤貴男さんの、日刊ゲンダイ(2024/08/27)のコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/NHK朝ドラ「虎に翼」は史実と違う展開になってきた】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/359671)によると、《ちょっとやり過ぎだと思う。少なくとも私は、こんな形で“矯正”されたくないので、もう見ない。NHKの朝ドラ「虎に翼」のことである。故・三淵嘉子氏(1914~84年)がモデルの一代記。日本初の女性裁判官で家庭裁判所の所長も務めた傑物の物語だから、フェミニズムの思想が強調さ…》。
そして、もう一つ。(2024/09/24)【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/「虎に翼」で鼻につく歴史上書きの上から目線】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/360965)によると、《再びNHKの朝ドラ「虎に翼」を取り上げる。最近またぞろ大新聞のヨイショが目立つ。大絶賛のうちに最終回、なんて予定調和は悲しすぎるので、もう一度書いておく。まず白状しよう。前々回の本欄で撤退を宣言した私だが、実はその後も見続けている。なかったことにすれば一件落着、という…》。
『●(東京新聞)【こちら特報部/朝ドラ「虎に翼」の三淵嘉子さんと
共に「原爆裁判」を担当した元裁判官、いま振り返る判決の意味】』
『●日本被団協がノーベル平和賞受賞…《被害者放置の「政治の貧困」は今も》
と言わざるを得ず、まずは何より #日本政府は核兵器禁止条約に参加せよ!』
『●<ぎろんの森>《被団協の受賞は、地道な活動を通じた平和への貢献が認め
られたものですが、同時に核兵器の脅威が現実味を帯び出したことも意味》』
『●《原爆裁判…その責任について「立法府である国会及び行政府である内閣に
おいて果たされなければならない」》《被害者放置の「政治の貧困」は今も》』
さて、ブルー・パージ。朝ドラ「虎に翼」で気になった桂場等一郎第5代最高裁長官(松山ケンイチさん)。最「低」裁の原点は、ここら辺にあるのか。
『●疑問はシンプル…岡口基一元判事がたとえヒラメ裁判官であったとしても
弾劾裁判で罷免しただろうか? 結論は《今回の弾劾裁判は間違っている》』
東京新聞(2024年5月13日)の記事をもう一度、【岡口基一氏が明かす、政治に逆らわない最高裁が抱える「トラウマ」 その影響は判決にまで<後編>】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/326372)によると、《「佐藤栄作政権時の人事が、今もトラウマ(心的外傷)になっている」と岡口氏は語る。佐藤元首相は1969年、長官含みで最高裁判事となった学者出身の田中二郎氏ではなく、旧司法省出身の石田和外氏を指名。石田氏は退官後に日本会議の前身団体の一つである「元号法制化実現国民会議」をつくった右派だ。石田氏は最高裁長官に就くと、立法や行政に対する司法の独立を訴えた「青年法律家協会」所属の裁判官を左遷するなどして排除。「青」からとって「ブルー・パージ」と呼ばれる。岡口氏は「最高裁はショックを受けて、立法府や行政府には逆らわないようになった」と言う》。
『●「絶望の裁判所」: 裁判所の頂点、最高裁からして……』
「《元最高裁調査官で明大法科大学院教授の瀬木比呂志氏の著書
「絶望の裁判所」(講談社)が話題だ。本書では、キャリア33年の
ベテラン裁判官だった瀬木氏が、3月末での退官を発表した
最高裁判所長官の竹崎博允氏が主導した司法制度改革の“利権″を
バクロ……だが、瀬木氏は、「制度によって刑事裁判が脚光を浴び、
刑事系の裁判官や書記官の増員につながったことにも注目すべきだ》」
……裁判員制度についての『最高裁やらせタウンミーティング事件』を
挙げるまでもなく、司法制度改革どころか、司法の腐敗」
『●真の司法改革とは?、そして「イヌのイヌのイヌのイヌ」』
『●②福井地裁「高浜仮処分」取消の背景《政府の意向》に従う
《各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映》』
『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
…「人権の砦」のはずが最「低」裁…』
こちらも再びの引用。前田朗さんBlog(APRIL 07, 2014)の記事【内側から明かされた裁判官の精神構造の病理/瀬木比呂志『絶望の裁判所』(講談社現代新書】によると、《政権追随司法、人権軽視司法を形成・維持した最高裁司法行政族による青法協攻撃以来の「司法の反動化」は有名である。政治的動機による裁判官弾圧と裁判官統制であり、それゆえ組織が歪み、人間が抑圧されていった。裁判官懇話会も白眼視された。青法協と懇話会は本書に登場する。その後、市民のための裁判官ネットワークもあったが、こちらは本書には登場しない。青法協、懇話会、ネットワーク、それぞれに自由で開かれた裁判所を目指したが、上からの弾圧で潰されていった。憲法に背を向け、平和や人権に冷酷な裁判官をつくりだすための猛烈な工作が、この国のエリート裁判官を堕落させたことは良く知られている事実だ》、《内側からの分析の強みであるが、「裁判官の精神構造の病理」として、(1)一枚岩の世界、内面性の欠如、内面のもろさ、(2)エゴイズム、自己中心性、他者の不在、共感と想像力の欠如、(3)慢心、虚栄、(4)嫉妬、(5)人格的な未熟さ、幼児性、(6)建前論、表の顔と裏の顔の使い分け、(7)自己規制、抑圧、(8)知的怠慢、(9)家庭の価値意識。ここまで書くか、と思うくらい厳しい批判である。もちろん、著者自身もその世界にいたのであり、そのことを著者は十分に自覚している》、《裁判官に常識の欠ける人物が多いことは私も良く知っている。かつて東京地裁の裁判官、東京地検の検察官が参加する研究会に数年間出ていたが、現職裁判官のオフレコ発言はまさにエゴイズム、自己中心性、他者の不在、慢心、虚栄、嫉妬。なるほどその通りである》。
さらに、こちらも再引用。『田中龍作ジャーナル』の記事(2014年2月27日)【「絶望の裁判所」 元判事が司法の腐敗を告発する】、《事務総局が人事を支配しているため、裁判官たちは事務総局にニラまれる判決を書かなくなる。瀬木氏はこうした裁判官をヒラメ(上ばかりを見ている)と揶揄する。問題を深刻化させているのはヒラメ(裁判官)の質の劣化だ。…最高裁事務総局は国の政策に異論を唱えるような判決を嫌う。劣化し上ばかりを見ている「ヒラメ裁判官」は盲目的に最高裁の判例に沿った判決を出す。個別の事情を考慮することなく、だ。その結果「これが国家賠償請求でなくて一体何が国家賠償請求になるというのか?」といった訴えまで棄却するケースもあった》。
最後に、福岡弁護士会の(2014年3月13日)【弁護士会の読書/絶望の裁判所】(https://www.fben.jp/bookcolumn/2014/03/post_3906.php)によると、《最高裁が青法協に加入していた裁判官を「いじめ」、きびしい思想統制を始めた事件のことです。「ブルー」とは青法協をさします。ブルーパージとは、いわば最高裁司法行政の歴史における恥部の一つ。…石田和外長官の時代以降に左派裁判官の排除にはじまった思想統制・異分子排除システムは、現在の竹崎長官の体制の元で完成をみた。一枚岩の最高裁支配、事務総局支配、上命下服、上意下達のシステムがすっかり固められた。個々の裁判官の事件処理については毎月、統計がとられて、「事件処理能力」が問われている》。
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【https://www.fben.jp/bookcolumn/2014/03/post_3906.php】
弁護士会の読書
※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。
2014年3月13日
絶望の裁判所
著者 瀬木比呂志、出版 講談社現代新書
最高裁中枢の暗部を知る元エリート裁判官、衝撃の告発。これが本のサブタイトルです。著者は私より5歳だけ年下の元裁判官です。現役時代から、たくさんの本を書いていましたが、今回は、裁判所の内情は絶望的だと激しい口調で告発しています。
市民の期待に応えられるような裁判官は、裁判所内で少数派であり、また、その割合はさらに減少しつつある。そして、少数派、良識派の裁判官が裁判所の組織に上層部にのぼってイニシアチヴを発揮する可能性は皆無に等しい。
訴訟当事者の心情を汲んだ判決はあまり多くない。
日本の裁判所、裁判官の関心は、端的に言えば、「事件処理」ということに尽きている。とにかく早く、そつなく、事件を「処理」さえすれば、それでよい。司法が「大きな正義」に関心を示すのは好ましことではない。
日本の裁判所は、「民を愚かに保ち続け、支配し続ける」という意味では、非常に「模範的」なところである。
裁判官と呼ぶにふさわしい裁判官も一定の割合で存在することを認めつつ、裁判所のトップと裁判官の多数派については、深く失望、絶望している。
1959年の砂川事件の最高裁判決における当時の田中耕太郎最高裁長官のとった行為、要するに当事者であるアメリカ大使に裁判所の合議の秘密を政治的な意図でもたらしたことが、ここでも大きく問題とされています。まったく同感です。これが、日本の司法の現実、実像なのである。
著者が最高裁調査官をつとめていたとき、ある最高裁の裁判官が、「ブルーパージ関係の資料が山とある…」と高言したといいます。最高裁が青法協に加入していた裁判官を「いじめ」、きびしい思想統制を始めた事件のことです。「ブルー」とは青法協をさします。
ブルーパージとは、いわば最高裁司法行政の歴史における恥部の一つ。それを大声で自慢げに語る神経は、本当にどうにかしています。しかし、最高裁の内部では、それが当たり前に堂々と通用していたのですね…。
現在、多くの裁判官がしているのは、裁判というより事件の「処理」である。そして、裁判官というよりは、むしろ「裁判をしている官僚」「法服を着た役人」というほうが、本質に近い。当事者の名前も顔も個性も、その願いも思いも悲しみも、その念頭にはない。裁判官を外の世界から隔離しておくことは、裁判所当局にとって非常に重要である。裁判所以外に世界は存在しないようにしておけば、個々の裁判官は孤立した根なし草だから、ほうっておいても人事や出世にばかりうつつを抜かすようになる。これは、当局にとって、きわめて都合のいい事態である。
石田和外長官の時代以降に左派裁判官の排除にはじまった思想統制・異分子排除システムは、現在の竹崎長官の体制の元で完成をみた。一枚岩の最高裁支配、事務総局支配、上命下服、上意下達のシステムがすっかり固められた。個々の裁判官の事件処理については毎月、統計がとられて、「事件処理能力」が問われている。
だから、裁判官はともかく早く事件を終わらせることばかりを念頭に置いて、仕事をする傾向が強まっている。
しかし、裁判において何よりも重要なのは、疑いもなく「適正」である。これを忘れて、裁判官は、とにかく安直に早く事件を処理できて件数をかせげる和解に走ろうとする傾向が強い。日本の裁判所の現状を、つい最近まで裁判官だったにた意見をふまえて鋭く告発した本です。
うんうん、そうだよねと深くうなずくところが大半でしたが、少しばかり視野が狭くなってはいないかと思ったところもありました。たとえば、著者は裁判官懇話会には一度も出席したことがなかったのでしょうか。
「左派裁判官」というレッテル張りよりも、いかがなものかと私は思いました。
要するに、親しい裁判官仲間がいなかったのかなという印象を受けたということです。大変インパクトのある本だと私は思いましたが、裁判所内部では、どうなのでしょうか。結局、変な男の変な本だとして、切り捨てられ、排除されてしまうのでしょうか…。
(2014年2月刊。760円+税)
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[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑] (2024年10月20日[日])
自民党山口県連、すっげぇなぁ。山口県連は杉田水脈氏推しだったようだが、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党も、さすがに衆院選の候補にはしなかった。あまりにも遅すぎる判断。でも、氏は、めげることなく、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党の参院選の比例候補者になる気満々のようだ。参院選では、元「利権」「裏金」「脱税」議員に対して、ヅボヅボ党はどんな判断をすることやら。
『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》だけ
《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…』
『●安倍昭恵氏に羞恥心があれば補欠選に立候補しないし、羞恥心あれば
山口4区の自公支持者の皆さんも安倍昭恵氏には投票しないでしょ?』
『●「私人」の《首相夫人…安倍晋三首相の妻昭恵さんが、国有地の破格
売却を受けた森友学園の名誉校長…「桜を見る会」の参加者推薦…》』
『●「私人」のアベ様元首相夫人・昭恵氏が今度は《政治資金の私物化》…
《政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承》していいのか?』
『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
…自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから』
『●杉田水脈氏は《啓発》されず…《この発言をゆるし公認を出し続けている
自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪》』
『●「公金チューチュー」という揶揄がブーメラン…【杉田水脈氏側への
「キックバック」は872万円 安倍派が政治資金収支報告書を訂正】』
『●「裏金」「脱税」党の杉田水脈議員…《スナックやキャンプ場で政治
活動?》《会合費…政治活動として会合…しかしスナック? バーベキュー?》』
『●未だに利権裏金脱税党の国会議員・杉田水脈氏…《彼女はもともと全方位的
に差別発言を撒き散らす人ではある。が、最近目立つのはアイヌ差別だ》』
長周新聞のコラム【お布施、持って行ったのか?/コラム 狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/32162)。《杉田水脈なんて、自民党本部の内規で比例単独は2回までがルールであり、3回目の今回承認されるなど誰も思っていない。しかも裏金議員であり、石破自民党本部にはじかれるのは目に見えている。しかし、わかっていてこっちはあえて公認申請して県連としては本部に杉田切りを委ね、吉田については屈服を迫る圧をかけ、煮え湯を飲ませている。新3区のコスタリカ方式とかの面倒臭い問題を引きずるくらいならいっそのこと――。そんな判断でも動いていそうな光景である。(追記:9日に自民党の比例名簿が発表され、吉田真次の比例名簿入りは果たされた)》。
こんなヘイト吐き、デマ吐きが、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党の国会議員だったことに絶望を感じる。しかも、《不記載額は1564万円》の「公金チューチューチューチュー」な、立派な「利権」「裏金」「脱税」議員でもある。
木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/杉田水脈氏に「国会議員の資格なし」 衆院選を控え問われる自民党の人権感覚、公認しないよう学者らが気炎】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/359676)、《衆院選で自民党の公認を求めていた杉田水脈(みお)前衆院議員(57)。アイヌ民族やマイノリティーへの発言でたびたび批判を浴び、要職を更迭されるなど物議を醸してきた。「国会議員にふさわしくない」と異例の署名活動も立ち上がった。自民党の人権感覚が問われている。(木原育子)》。
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【https://www.chosyu-journal.jp/column/32162】
お布施、持って行ったのか?
コラム 狙撃兵 2024年10月9日
7日に「自民党山口県連が杉田水脈を比例単独で本部に公認申請」「吉田真次は意思確認がとれておらず見送り」との報道がなされて、山口県内でもとりわけ自民党関係者がざわついている。SNSでは「石破自民党本部に反旗を翻す自民党山口県連」などというトンチンカンな評価までが飛び交い、杉田水脈のコアな岩盤支持層とやらは「さすが自民党山口県連」と盛り上がり、一方で杉田水脈について好ましく思わない方面からは「自民党山口県連はいったい何を考えているのか!」という批判が溢れた。しかし地元では、杉田水脈がどうなろうが誰も関心などなく、むしろ吉田外しへの驚きが広がった。
安倍晋三が急逝してからというもの、山口県の自民党は完全にパワーバランスが変化してしまい、自民党山口県連=柳居俊学(県議会議長)&林芳正コンビが牛耳ったという見立てがもっぱらである。なにか式典があると失礼なきよう下っ端の村岡県知事よりも先に県議会議長に来賓挨拶をさせるよう主催者は気をもみ、県知事と議長が同席するような場に来ると、県知事が議長の椅子を引いて先に着席させた後に自分が着席したり、「まるで親分子分みたいだね…」とその様子は話題にされてきた。県議会の廊下を通過しようものなら、目障りな野党議員は部屋から出てくるなと職員に指示される始末だそうで、まるで封建時代のお殿様かと思うような存在感である。河村建夫を引退に追い込み、安倍晋三は射殺され、実弟の岸信夫も重病、ゴッドマザーも亡くなったもとで、「自民党山口県連のドン」という異名をとるほど絶大な権力を持ってしまったというのである。何か頼み事があれば、周防大島町の端っこにあるお寺までお布施を持っていけという人までいるではないか。そんな関係者の陰口を聞きながら、自民党員でもないわたしたちはいつも思うのである。「独裁国家じゃあるまいし、本人に言えばいいのに…」と。
さて、今回の公認申請を巡る一件について関係する人々の話を摺り合わせてみると、もっとも飛び上がったのが衆院山口4区の補選で安倍後継として代議士ポストを得た吉田真次だそうで、本人も周囲もまるで寝耳に水の事態に混乱し、大慌てのようである。選挙区再編に際して、新3区を林芳正の選挙区とすることに同意するかわりに比例単独の上位に吉田真次をまわす――が条件だったはずなのに、ここにきて安倍派の筆頭県議だったはずの友田有(県連幹事長)からも「意思確認がとれていない」などと突き放され、もともと山口県には縁もゆかりもない杉田水脈が公認申請される一方で、あからさまな吉田外しが動いたからである。
見ようによっては吉田イジメでもあり、自民党総裁選で県連は林芳正支持で動いているにもかかわらず、吉田が単独でコバホーク支持で動いたことが逆鱗に触れ「ひよっこが勝手なことしやがって」という感情が働いて制裁した――という指摘もある。9月末には吉田後援会の会議まで開いて周囲は比例の戦い方について話をしていたのに、唐突に県連からハシゴを外されて公認申請見送りとなり、それはもう大混乱になるのも無理はない。報道があった翌8日に大急ぎで東京から本人が戻ってきて県連関係者のもとを回ることとなったが、果たして追加の公認申請で吉田真次は加わるのか否か、すべては11日までに決まるそうである。県連に首根っこを押さえられた状態にも見える。
杉田水脈は土下座でもなんでもするような勢いで周防大島町の寺まで柳居詣でをくり返して取り入っていたといわれる一方で、もともと一介の下関市議会議員に過ぎない吉田は安倍派をバックにしているとはいえ選挙区再編による新3区公認を巡っても楯突き、一丁前に比例単独の上位を求めてくる。安倍晋三が亡くなったもとで、なお安倍派残党の機嫌を伺う必要性などなく、国会議員気取りの若造を切ってしまえ――という判断が働いたのだとしたら、今回の吉田外しの意図は見えてきそうである。杉田水脈なんて、自民党本部の内規で比例単独は2回までがルールであり、3回目の今回承認されるなど誰も思っていない。しかも裏金議員であり、石破自民党本部にはじかれるのは目に見えている。しかし、わかっていてこっちはあえて公認申請して県連としては本部に杉田切りを委ね、吉田については屈服を迫る圧をかけ、煮え湯を飲ませている。新3区のコスタリカ方式とかの面倒臭い問題を引きずるくらいならいっそのこと――。そんな判断でも動いていそうな光景である。
(追記:9日に自民党の比例名簿が発表され、吉田真次の比例名簿入りは果たされた)
武蔵坊五郎
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/359676】
こちら特報部
杉田水脈氏に「国会議員の資格なし」 衆院選を控え問われる自民党の人権感覚、公認しないよう学者らが気炎
2024年10月11日 11時02分
衆院選で自民党の公認を求めていた杉田水脈(みお)前衆院議員(57)。アイヌ民族やマイノリティーへの発言でたびたび批判を浴び、要職を更迭されるなど物議を醸してきた。「国会議員にふさわしくない」と異例の署名活動も立ち上がった。自民党の人権感覚が問われている。(木原育子)
(衆院本会議に出席する杉田水脈氏=7日、国会で(佐藤哲紀撮影)
「圧倒的マジョリティーに支えられている首相なら、全ての人たちを守ると、考えてもらわないといけない」
10日、参院議員会館であった集会。東京造形大の前田朗名誉教授(人権論)が気炎をあげた。
◆「公認しないで」オンライン署名に3日間で1万1000筆
前田氏らは7日、自民党に対し、差別発言に加え、派閥裏金事件で多額の不記載があった杉田氏を公認しないよう求める共同声明を発した。並行してオンライン署名を開始。わずか3日だが、10日午後8時現在、1万1000筆余が集まっている。
その杉田氏。この集会の開催を知ると、すかさずX(旧ツイッター)に「あなた方がいくら騒ごうが、私にはなんの影響もありません!」「お疲れ様ですっ(笑)」と投稿し挑発。自身のユーチューブ動画でも裏金議員の処分を巡り「決まった形がまた覆るっていうのはどうかな」と石破茂首相に疑問を呈しつつ、地元の山口県で説明に回り、理解を得たと強調した。
◆法務局が人権侵犯を認定したあともお構いなし
あらためて杉田氏はどういう人物か。
2017年衆院選で比例中国ブロックから出馬し、3期。2016年に開かれた国連の委員会に、民族衣装を着て出席したアイヌ民族や在日コリアンを侮辱する投稿をブログでし、のちに法務局に人権侵犯を認定された。2018年には月刊誌「新潮45」に同性カップルを念頭に「『生産性』がない」と持論を展開し、休刊に。2022年には性暴力被害者を侮辱する投稿をし、総務政務官を辞任した。
裏金問題では今年1月、半年間の党役職停止に。不記載額は1564万円。処遇が注目される中、今月7日、杉田氏が所属する自民党山口県連が党本部に公認申請した。
どんな議論があったのか。県連の友田有(たもつ)幹事長は「個別取材には答えられない」としたが、県議らからは思わぬ言葉が返ってきた。
◆公認申請をした自民党山口県連、「異論なし」と県議が証言
ある県議は「異を唱える人はいなかった」と証言。他に「印象と違って優しくて明るくて好かれている」「安倍(晋三)さんにかわいがられた人。山口では『強い女性』の象徴」との声も。県連幹部の1人は「党本部から女性を出してと言われていた。人権侵犯もあったが意見を集約し、こうした結果になった」と認めた。
自民党は9日、第1次公認候補を発表したが、杉田氏の判断は先送りした。
◆差別か反差別か「衆院選の最大の争点だ」
ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「少し過激でモラルがなくても、自民の3割を占める保守層の存在は大きい。取り込むために杉田氏が必要との意見は党内にある」と話す。「保守派の再編が起きている」として、杉田氏の公認問題は政局化しているとみる。「選挙結果によって高市早苗氏ら保守層がまとまれば、石破降ろしをしかねない。杉田氏に公認を出せば、首相の懐の深さをアピールできる」
(集会に登壇する前田朗さん(左)と佐高信さん
=10日、東京・永田町の参院議員会館で)
国民の感覚と離れた党内論理のようだが、それでいいのか。冒頭の集会に登壇した評論家の佐高信氏はこう糾弾した。
「差別か反差別か。杉田氏が今回の選挙の最大の争点だと思っている。ヘイト横行の中でくさびを打てるかどうか、非常に重要な局面だ」
【関連記事】杉田水脈議員に「人権侵犯」の認識はあるのか? 繰り返す弱者への蔑み 自民党が責任問わないのはなぜ
【関連記事】杉田水脈氏はなぜ「重用」され続けるのか 弱者に攻撃繰り返し、自民党は黙認 <寄稿・小川たまかさん>
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[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑] (2024年03月03日[日])
立川談四楼さんのつぶやき:
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【https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1763772551376040136】
立川談四楼@Dgoutokuji
「『在日特権ない』国税庁明言『特別永住資格』法律の裏付けあり」 様々に在日特権はないと証明済みだが「実際には存在します」とXに投稿したのは杉田水脈議員だ。特権があるのは、こういうことが言えてしまう杉田議員ではないのか。更に強い特権を持つのは、彼女を抱える自民党だ。野放しなのだから。
午後0:45 2024年3月2日
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『●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権
には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)』
在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する在日米軍特権には沈黙する「愛国者」の皆さん…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)。そして、今やこれだけ特権をお持ちなのが明白になったのに、「利権」「裏金」「脱税」「不明」党を支持できるのですもの、オメデタイ「愛国者」の皆さん。それに、カルト協会とヅボヅボ壺壺なのにね、「愛国者」の皆さんはよくも支持できるものです。いまや、鈴木俊一財務相は《“納税行うかは議員が判断すべき”》とまで仰ってますが? 脱税・犯罪の勧めです。特権化した #自民党に投票するからこうなる。
《本来なら、政治家はこうしたヘイトやレイシズムに歯止めをかける立場だ。だが、岸田文雄首相が22年に杉田氏を総務政務官に起用するなど、自民党内には、歯止めをかけるどころかヘイトを容認したり、拍車をかけるよう動きや発言が後を絶たない》、《…政治家への税制上の優遇措置も問われている。安倍派から寄付された計1564万円が政治資金収支報告書に不記載だった杉田氏、同氏を重用した安倍晋三元首相の名を冠した安倍派の幹部らは裏金疑惑にまみれている。存在しない特権を唱えたり黙認したりしてきた側が、「政治家特権」を享受してきた》(こちら特報部)。
『●「裏金」「脱税」党の杉田水脈議員…《スナックやキャンプ場で政治
活動?》《会合費…政治活動として会合…しかしスナック? バーベキュー?》』
『●やりたい放題な「裏金」「脱税」党の鈴木俊一財務相《“納税行うかは
議員が判断すべき”》…んっ? 我々も納税するかどうかを判断可能?』
『●<政治まんが>佐藤正明氏《確定申告会場…「不明です」「はい国税が
お決めになることです」「書籍代です」「はい真摯に対応します」…》』
岸本拓也・西田直晃両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/繰り返す「在日特権」論は100年前のドイツと同じ 社会保障の行き詰まりを「あいつらのせい」に転嫁】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/312299)。《根強く繰り返される「在日特権」という言説。だが、税制面での特権について国税庁は2月28日、国会で「ない」と明言した。昨年11月には自民党の杉田水脈衆院議員が「実際には存在します」とX(旧ツイッター)に投稿するなど、保守系国会議員やネット右翼らの「ある」という主張はやまないが、政府が公式に否定した格好だ。杉田氏を含む裏金議員の問題が問われた政治倫理審査会開催の日に、本当の特権は誰にあるか考えてみた。(岸本拓也、西田直晃)》
『●沖縄市民の民意: 民意を何度明確にすれば、
アベ様や最低の官房長官らは理解しようとするのか?』
「「住民分断」「沖縄差別」に明確なNo!が示されたわけです。
辺野古破壊にNo!、「在日米軍特権」問題(これこそまさに存在する、
番犬様による「在日特権」でしょうに)にNo!、を突き付けました」
『●「日米地位協定が米軍に“特権”を与えているからだ。
「半分主権国家」…編集者で作家の矢部宏治氏」』
『●「在日米軍特権」…《事故の検証すらできない日本は
むしろ、法的従属を“放置”した国家》<金口木舌>』
『●横浜米軍機墜落事件: 「米軍が現場を占拠し、
警察は蚊帳の外。被害者のための救急車は一番最後に…」』
『●沖縄の心は踏みにじられっぱなし…「在日米軍特権」
「日米共犯」の下、《牧草地から土をどっさり》と盗難』
「日米地位協定という「在日米軍特権」の「大変な思いやり」の下、
同じことの繰り返し。今度は、《最も重要な物証》の墜落・炎上機体の
持ち去りに加えて、《土どろぼう》、《牧草地から土をどっさり》
と盗んでいったそうだ。な~んにもしない「国難」様・
「トンズラ総理」らも手を貸しているようなもので、沖縄では
「日米共犯」がまかり通っている。2017年10月衆院選で、
本土ではアベ様が「さらなる強硬手段に出る権力基盤を手に」し、
一方、《強烈な異義申立》が続く沖縄は一切無視…。沖縄には
法治主義は無く、放置主義。《眼中人無し》」
『●巨大新基地建設による辺野古破壊…
プーチン氏に《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末』
「一方で、プーチン大統領にまで《急所》を突かれる始末。日刊ゲンダイの
記事【安倍政権の急所突く プーチン「辺野古問題」に言及の衝撃】…によると、
《「日本は本当に主権国家なのか」――。ロシアのプーチン大統領から
仰天発言が飛び出した。…驚いたのはその先で、基地問題で主権を
行使できていない実例として、ナント、米軍普天間飛行場の辺野古移設に
ついてこう言及した。「知事が基地拡大に反対しているが、(日本政府は)
何もできない。人々が撤去を求めているのに、基地は強化される。みんなが
反対しているのに計画が進んでいる」》。辺野古破壊への世界の「目」は、
《日本は本当に主権国家なのか》? プーチン氏に《哂》われるって、
本土の「ホシュ」の皆さんは平気なの?」
『●「不条理で不公平極まりない日米地位協定…
基地周辺の住民に苦痛を強いて」いるのがアベ様ら』
『●「在日米軍特権」「日米地位協定」「日米合同委員会」
…《米国の言うことを聞くお友達は日本だけ》』
『●松川正則宜野湾市長殿、普天間運用停止の
新たな《期限》を設けたって無駄です…無惨な破壊「損」の辺野古』
『●番犬様との地位協定…《何のたがもはめず、米軍のやりたい放題を
許している》ニッポン、主権は何処に?』
『●阿部岳さん《法が誰にも平等に適用される「法治」が衰退し、
権力者が法を曲げる「人治」がはびこっている》』
「《法が誰にも平等に適用される「法治」が衰退し、権力者が法を曲げる
「人治」がはびこっている》。在日米軍特権を放置国家。アベ様は
「法治国家」と嘯くが、実際は、アベ様独裁による人治主義国家」
『●法治国家・主権国家? 「在日米軍特権」の下、炎上した番犬様ヘリ
機体や《牧草地から土をどっさり》と盗難…「被疑者不詳」で捜査終了』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/312299】
こちら特報部
繰り返す「在日特権」論は100年前のドイツと同じ 社会保障の行き詰まりを「あいつらのせい」に転嫁
2024年3月1日 12時00分
根強く繰り返される「在日特権」という言説。だが、税制面での特権について国税庁は2月28日、国会で「ない」と明言した。昨年11月には自民党の杉田水脈衆院議員が「実際には存在します」とX(旧ツイッター)に投稿するなど、保守系国会議員やネット右翼らの「ある」という主張はやまないが、政府が公式に否定した格好だ。杉田氏を含む裏金議員の問題が問われた政治倫理審査会開催の日に、本当の特権は誰にあるか考えてみた。(岸本拓也、西田直晃)
◆国税庁が国会できっぱり否定
「国税当局が、対象者の国籍や特定の団体に所属していることをもって特別な扱いをすることはない」
(「在日特権」について「ない」と答弁した国税庁の
田原課税部長=衆議院インターネット審議中継の動画から)
在日コリアンらへの憎悪をあおる悪質なデマとして知られる「在日特権」について議論された28日の衆院予算委員会分科会。高橋英明氏(日本維新の会)が、税制面の優遇などがあるのかとただすと、国税庁の田原芳幸・課税部長はきっぱりと否定した。
高橋氏が「朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)とか、それに関わる法人個人にも一切の優遇措置はないのか」と重ねて問うと、田原氏は「繰り返すが、特定の団体なり、その会員に対して、特別な取り扱いをすることはない」と明言した。
在日特権は、在日コリアンが、日本社会で優越的な「隠れた特権」を持っているとする言説で、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などが主張してきた。内容はデマにあふれ、ネットの検索動向を示すグーグルトレンドによると、14年をピークに世間の関心は薄れていった。
◆杉田水脈氏の「存在する」発言で再燃
しかし、特定民族などへの数々の差別発言で知られる自民党の杉田水脈衆院議員が昨年11月、X(旧ツイッター)で在日特権は「実際には存在します」などと投稿して批判を受けると、その言葉がにわかに注目された。
ただ、これまでも特権の存在は、ことごとく否定されてきた。在特会がやり玉に挙げてきた在日コリアンらに認められている「特別永住資格」もその一つ。1991年の出入国管理特例法で定められ、一般の永住者と違い、入国審査時の顔写真の撮影や指紋採取などが免除される。
(韓流ショップや韓国料理店が並ぶ新大久保で、旭日旗などを
掲げてデモ行進する在日特権を許さない市民の会(在特会)
=2013年3月17日、新宿区で)
これらは特権なのか。特別永住者について議論された2014年10月の参院内閣委員会で、山谷えり子・国家公安委員長(当時)は「特別永住資格は特権ではなく、法律や通達に基づくもの」と答弁。当時、在特会関係者と一緒に写真撮影したことが問題視された山谷氏でさえ、特権とは言わなかった。
◆特別永住資格には「歴史的な背景がある」
改めて出入国在留管理庁に聞くと、担当者は「歴史的な背景がある話で、優遇や特権と呼ばれるものとは性質が異なる」と話した。
日本は1910年に日韓併合で朝鮮人を「日本国民」にして、労働力として日本で炭鉱労働などに従事させた。しかし、終戦後の52年にサンフランシスコ平和条約が発効されると、在日コリアンらの日本国籍は剝奪された。
すでに日本に生活基盤のある在日コリアンらが引き続き暮らせるよう韓国政府と議論。その子孫を含め、安定的な生活が送れるように整備されたのが特別永住資格だった。先の担当者は「日本への定住性が強いことや、日本国籍を失わせてしまったことへの配慮は必要で、結果的に一般の永住者と違いが生じた」と説明した。
生活保護を巡っても在日コリアンが「優遇」されているとの主張もあった。改めて、厚生労働省保護課に尋ねると、担当者は「特別永住者だからゲタを履かせることはない。日本人と同じように、支給要件に合致すれば出すし、しなければ出さない」と否定した。
◆「荒唐無稽なデマ、口にする国会議員がいることに驚き」
在日特権は存在しない。政府があらためて示す見解に対し、ジャーナリストの安田浩一氏は「そもそも、この文言をまだ持ち出す人がいることに驚き。荒唐無稽なデマに過ぎないのに。ましてや国会議員が口にするのは異常としか言いようがない」と絶句する。
その上で、在日コリアンの置かれた現状について、「現実には多くの在日コリアンが日本国籍を取得している。優遇措置が存在するなら、わざわざ日本国籍を取得する必要はない。むしろ、日本人と同様に税金を払いながらも、外国人参政権がなく、政治参画の機会すら持てない。そちらのほうが問題だ」と指摘。「マイノリティーがこうした差別を訴えると、『不当な利益を求めるな』という主張が横行しがち。現代における差別扇動の典型的な表現だ」
◆差別のために妄想とデマを寄せ集める、レイシストの作法
ネット右翼の中には、過去に一部の自治体が行っていた在日コリアンへの税の減免措置を「特権だ」と決め付ける言説もある。安田氏は「植民地時代に国籍を一斉に剝奪され、終戦直後には社会保障から排除された無権利状態だった。行政による必要な措置であり、それは特権でも何でもない。在日コリアンを差別したいがために、あらゆる妄想の産物やネット上のデマを寄せ集め、形式的な理由をつくり、武装して差別の正当化を図る。それがレイシストの作法だ」。
今回も、国税庁が在日特権を公式に否定したにもかかわらず、いぜんネット上には、「実質的に特権まみれ」「通名悪用すればいくらでも悪さできる」「ナマポ(生活保護)在日に優先してんじゃん」といった書き込みがあふれる。こうした排外主義的な動きの源泉に何があるのか。
(「在日特権はない」と明言した国税庁が入る庁舎
=東京・霞が関で)
「ヘイトは愛国心の発露ではなく、『政府は私を大事にしてくれるのか』という不安感の裏返しでは」と語るのは、駒沢大の山崎望教授(政治理論)。「社会保障や安全保障の行き詰まりを考えたとき、国に見捨てられる恐れが潜在意識の中にある。その点が日本人と関係のない人々の排除に向かっていく」
東京造形大の前田朗名誉教授(人権論)は「『日本人が損している』『本来得られるはずの利益が得られていない』といった思い込みが背景にある。下に見ている旧植民地出身者に目を付け、そのいびつな感情を『あいつらのせいだ』と転嫁している。100年前のドイツでも、ユダヤ人に対して同じ見方をしていた。世界中どこでも起きうる現象形態だ」と話す。
◆「特権があって当然」という思いがあるからでは
本来なら、政治家はこうしたヘイトやレイシズムに歯止めをかける立場だ。だが、岸田文雄首相が22年に杉田氏を総務政務官に起用するなど、自民党内には、歯止めをかけるどころかヘイトを容認したり、拍車をかけるよう動きや発言が後を絶たない。
前田氏は「一部の地方議員にも排外的な言説をあおる動きがあるが、『差別するつもりはない』という言い訳がまかり通っている。歴史認識の違いで済まされてしまい、議論が成立しないまま、差別と迫害につながっていく」と危ぶむ。
(衆院政治倫理審査会での弁明と質疑を終えて引き揚げる
岸田首相=2月29日、国会で)
2月29日から岸田首相らが出席して始まった政倫審では、「政治資金は非課税」といった政治家への税制上の優遇措置も問われている。安倍派から寄付された計1564万円が政治資金収支報告書に不記載だった杉田氏、同氏を重用した安倍晋三元首相の名を冠した安倍派の幹部らは裏金疑惑にまみれている。存在しない特権を唱えたり黙認したりしてきた側が、「政治家特権」を享受してきた。
山崎氏は言う。「政治家には『特権があって当然』という思いが多かれ少なかれあるのでは。特権を持っていい人、よくない人という線引き、奇妙なおごりや選民意識が見え隠れする。非常にゆがんだ意識だ」
◆デスクメモ
「在日特権」などのヘイト言説は、旧ツイッターなどで根強く使われる。根拠を示さず短く攻撃的に言い切ってしまう危うさ。旧ツイッターより8字少ない132字制限のこのメモを5年9カ月書いてきて、痛感している。自分はきょうで最後。今まで本当にありがとうございました。(歩)
【関連記事】杉田水脈氏、在日コリアンへの侮辱で批判殺到 それでも更迭しない岸田首相
【関連記事】「日本で生まれ育った私に、どこに帰れと…」在日コリアンへのヘイト投稿を問う訴訟、焦点は「帰れ」の違法性
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[※サンデーモーニング(2017年10月1日)(三「ト」物語)↑] (2023年06月18日[日])
小池百合子東京「ト」知事もねぇ…。
『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》』
『●この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に
「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった都民の皆さん』
《そのひとつが「日本女性の会 そよ風」というヘイト団体だった。
「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、「慰安婦」問題や
関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には大阪・
鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく
『鶴橋大虐殺』を実行しますよ!」などとジェノサイドを先導した
ヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠・元在特会会長の
「日本第一党」の副党首まで務めている》
『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に
惨殺されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)』
『●11年そこそこで、東電核発電人災を「無かったこと」にしたくて仕方
ない自公政権。一方、99年目の史実・朝鮮人虐殺も無かったことに…』
大杉はるか記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「100年ぶり」の国会質問に政府の答えは? まもなく発生100年の関東大震災「朝鮮人・中国人虐殺」問題】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251995?rct=tokuhou)によると、《9月1日に発生から100年を迎える関東大震災。朝鮮人や中国人の虐殺をめぐって23日、国会で動きがあった。野党議員が参院内閣委員会で取り上げたのだが、市民団体によれば、国会の質問で政府の対応や責任を真正面からただすのは実に「100年ぶり」だという。その中身、意義を考えた。(大杉はるか)》、《杉尾氏は「(記録は)『見当たらなかった』ではなく、ある。問題の所在すら認めず、謝罪もしていないが、100年という良い機会に記録を精査してはどうか」とたたみかけた》、《野党議員は2015年以降、8回にわたり質問主意書で政府対応をただした一方、答弁書は毎回、「記録が見当たらないからお答えは困難」だった》。
小池東京「ト」知事からして…《この都知事のレイシスト・歴史修正主義体質は今年も変わらなかったということか。》(リテラ)。
大杉はるか記者による、同紙の記事 【こちら特報部/「朝鮮・中国人虐殺主導を認めよ」 関東大震災から100年、学者ら政府に賠償求める 「日本は責任逃れてきた」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/242997?rct=tokuhou)によると、《1923年9月1日の関東大震災から今年で100年。死者・行方不明者は10万5000人に上り、混乱のさなかに朝鮮人だけでなく中国人も、軍や警察、自警団によって虐殺された。学者や弁護士、ジャーナリストらでつくる「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺百年犠牲者追悼大会実行委員会」は政府に事実を認め、賠償することを求めている。来月には東京都内で記者会見を開く予定だ。(大杉はるか)》。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/242997?rct=tokuhou】
こちら特報部
「朝鮮・中国人虐殺主導を認めよ」 関東大震災から100年、学者ら政府に賠償求める 「日本は責任逃れてきた」
2023年4月9日 12時00分
1923年9月1日に発生から100年を迎える関東大震災。朝鮮人や中国人の虐殺をめぐって23日、国会で動きがあった。野党議員が参院内閣委員会で取り上げたのだが、市民団体によれば、国会の質問で政府の対応や責任を真正面からただすのは実に「100年ぶり」だという。その中身、意義を考えた。(大杉はるか)
◆「放火」「井戸に毒」 戒厳令下でデマ広がり
(内務省警保局から各地方長官に送られた電信の記録を
示す林伯耀さん)
「関東大震災の朝鮮人・中国人虐殺を主導したのは日本政府という事実と責任を認め、国家として犠牲者に謝罪し賠償すべきだ」
同実行委の世話人で、「関東大震災中国人受難者を追悼する会」共同代表の林伯耀(りんはくよう)さんが話す。
大震災では戒厳令下で「朝鮮人が放火した」「井戸に毒を入れた」といったデマが広まり、植民地支配下にあった朝鮮人とともに、中国人も虐殺された。内閣府中央防災会議の2008年の報告書は「殺傷の対象となったのは、朝鮮人が最も多かったが、中国人、内地人も少なからず被害に遭った。加害者の形態は官憲によるものから、官憲が保護している被害者を官憲の抵抗を排除して民間人が殺害したものまで多様」とし、犠牲者は「震災による死者数の1〜数%」と推計している。
林さんが「虐殺を主導したのは日本政府」と考える根拠の1つは、内務省警保局が9月3日に海軍船橋送信所に「朝鮮人は各地に放火し、爆弾を所持し、放火する者あり。厳重なる取り締まりを加えられたし」との電文を持っていき、各地方長官に送られたことだ。政府が流言を否定せず、虐殺を容認する空気がつくられた。
◆中国人虐殺は最大750人 「意図的に殺している」
(2018年9月11日、王希天氏が虐殺された東京都
江東区の逆井橋近くの現場を訪れ追悼する遺族ら
=木野村間一郎氏撮影・提供)
中国人の虐殺は、目撃者から直接聞くなどして調査した高校教諭仁木ふみ子さん(故人)らの研究があり、日弁連も2003年、被害者は最大750人との報告書をまとめている。それらによると、特に大きな被害を出したのが大島町(現東京都江東区大島)で起きた虐殺。同町に住んでいた浙江省温州市出身の中国人労働者らがターゲットになり、支援していた「僑日共済会」の王希天会長も軍に殺害されたという。
なぜ中国人労働者が狙われたのか。林さんは「震災前から日本の官憲や日本人労働者との間に緊張関係があった」と指摘する。日本は1920年に不況に陥り、中国人の入国制限や強制送還が始まっていた。「当時の日本政府の文書には朝鮮人と間違えたという『誤殺』の文字があるが、中国人独自の服装をしており、誤殺とは認められない。意図的に殺している」
林さんの父親は13年、福建省福清から来日。東京で呉服の行商人をしていたが、震災発生で「中国人も襲われる」と感じ、同居人らと警視庁に保護を求めた。通行証を発行され、難を逃れたという。
◆認めない政府に怒り「いつかまた世相が問題起こす」
虐殺はその後中国側も知ることとなり、国際問題となる。23年11月に外務省条約局が中国人虐殺問題に関して国家の責任を調査した文書には「暴動の行為が外国人に対し行われた場合は、官憲に身体財産の安全を確保する義務があると推定され、国家に賠償責任がある」と書かれている。中国側の調査団派遣などを受け、日本政府が24年5月に「支那人傷害事件慰藉(いしゃ)金20万円責任支出の決定」をした記録や、交渉が中断し支払われなかった記録も残っている。
にもかかわらず、日本政府はこの問題を公式に認めていない。野党議員が2015年以降、質問主意書で繰り返し聞いているが、「事実関係を把握できる記録が見当たらず、お答えは困難」と回答している。
林さんは、中国人虐殺の事実を認めない日本政府に「怒りを覚える」と話す。「嫌朝鮮、嫌中国という今の日本の世相が、いつかまたこのような問題を起こすのでは」。温州市を中心とした被害者の遺族会約250人は2014年、政府に要望書を提出。国家としての責任と事実を認め、謝罪と賠償を行うこと、次世代に事実を伝え教訓とすることなどを求めている。
◆バイデン氏は100年前の虐殺現場訪問 小池知事は…
海外では100年前の虐殺事件に向き合った国のトップもいる。1921年に白人暴徒による黒人虐殺事件が起きたオクラホマ州タルサ市を、バイデン米大統領が2021年に訪問。推定300人の被害者を追悼し「あまりにも長い間、歴史は闇に覆われていたが、なかったことにはできない」と強調。「良いことも悪いこともすべてを知るべきだ。それが偉大な国家のすることだ」と続け、「ここで起きたことは憎しみとテロであり、今日でも存在している」とも語った。
日本はどうか。朝鮮人虐殺すら否定する保守系団体は19年、東京都墨田区で開かれた犠牲者追悼式の近くで「犯人は不逞(ふてい)朝鮮人、朝鮮人コリアンだったのです」などと発言。都は翌年、ヘイトスピーチ認定をしたが、小池百合子都知事は17年以降、この式典への追悼文送付をやめている。
20年には川崎市ふれあい館に「在日韓国人をこの世から抹殺しよう」と書かれたはがきが届く事件があった。21年には、名古屋韓国学校や京都府宇治市のウトロ地区の家屋などに放火する憎悪犯罪(ヘイトクライム)も起きた。
中国人に対しても、20年に東京都港区の街宣活動で「支那人を叩たたき出せ」「鬼畜支那人を叩き出せ」との言動があり、東京都がヘイトスピーチと認定している。
◆事実を認めないことは「セカンドレイプと同じ」
(関東大震災犠牲者のために中国から贈られた「幽冥鐘」の
前で追悼する中国人犠牲者遺族ら。中国人の追悼碑は
まだない=2015年9月5日、東京都墨田区の横網町公園で
(木野村間一郎氏撮影・提供))
こうした動きをどう考えたらいいのか。東京造形大の前田朗名誉教授(人権論)は「この10年ほど、国際的には歴史的事実の否認や隠蔽(いんぺい)、忘却を巡る問題が議論されている」と話す。前田氏によると、ラテンアメリカの軍事独裁政権による弾圧や、欧州諸国のアフリカ植民地支配など、重大人権侵害の歴史論争で形成されてきたのが「真実の権利」だ。「被害者や遺族、コミュニティーの知る権利を出発点とし、国家全体で記憶にとどめるべきだ」という考えを基本としている。
すでに30カ国以上で、歴史の否定や称揚が犯罪化されており、「アウシュビッツの噓(うそ)」とも呼ばれるホロコーストの否定論争にも決着はついているという。前田氏は「被害者のコミュニティーにとって、自分たちの歴史はアイデンティティー。公然と否定することは民族の尊厳に対する攻撃という議論が欧州では広がっている」と続ける。
関東大震災時に起きた朝鮮人・中国人の虐殺を、前田氏は「ジェノサイド」(集団破壊を意図して行われる暴力的行為)と位置付ける。「日本でも重大な人権侵害の事実を公然と否定することは犯罪化できた方が良い」との考えを示した上で、こう続ける。「日本では、あいまいにし責任を逃れてきた。事実を認めないことは、被害者を改めて傷つけるセカンドレイプと同じ。国際社会における日本の名誉ある地位が損なわれている」
一橋大の田中宏名誉教授(日本アジア関係史)は「ブッシュ米大統領は1990年以降、太平洋戦争時の日系人強制収容を謝罪し、補償金も払って歴史の清算をした。ソ連のゴルバチョフ大統領は91年、来日時にハバロフスク郊外に立ち寄り、シベリア抑留犠牲者の墓に献花している」と指摘。被害者と向き合わない日本政府の姿勢は「理解できない」とし、「歴史への向き合い方では、相手の立場で見るということが大事だ」と語った。
◆デスクメモ
写真の「幽冥鐘」があるのは、関東大震災と東京空襲の遺骨が眠る東京都慰霊堂がある横網町公園内。都慰霊協会のサイトによれば、震災の甚大な被害を知った中国の仏教関係者が来日して慰問を行い、外相らに寄贈を申し出た。日中関係がぎくしゃくする今こそ、訪れたい場所だ。(本)
【関連記事】100年前の関東大震災が東京の「戦時体制」を加速させた…東京大空襲に至る防災と防空の歴史
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/251995?rct=tokuhou】
こちら特報部
「100年ぶり」の国会質問に政府の答えは? まもなく発生100年の関東大震災「朝鮮人・中国人虐殺」問題
2023年5月24日 12時00分
9月1日に発生から100年を迎える関東大震災。朝鮮人や中国人の虐殺をめぐって23日、国会で動きがあった。野党議員が参院内閣委員会で取り上げたのだが、市民団体によれば、国会の質問で政府に事実を認め、賠償することを求めている。来月には東京都内で記者会見を開く予定だ。(大杉はるか)
◆官憲や軍隊の関与、内務省の電報…政府の認識は?
(参院内閣委で質問する立憲民主党の
杉尾秀哉氏=23日、朝倉豊撮影)
「相当数の命が奪われたのは事実。重く受け止めて歴史の闇に葬ることなく、向き合って記録の精査を。謝罪すべきは謝罪して」
立憲民主党の杉尾秀哉参院議員はこの日、官憲や軍隊が関与したとされる当時の虐殺について、中学や高校教科書のほとんどが記述しており、裏付ける記録が国会図書館などにあると指摘した上で政府の認識をただした。
警察庁の楠芳伸官房長は「政府として調査した限り、事実関係を把握できる記録は見当たらず、仮に指摘の資料を確認しても、内容を評価することは困難」との答弁を繰り返した。
杉尾氏は「(記録は)『見当たらなかった』ではなく、ある。問題の所在すら認めず、謝罪もしていないが、100年という良い機会に記録を精査してはどうか」とたたみかけた。
答弁した谷公一防災担当相は「さらなる調査は考えていない」と突き放し「過去の大災害時における流言飛語への対応は、歴史から謙虚に学び、安全安心の確保につなげていく必要がある」と一般論に希釈した。
杉尾氏は「9月1日に向かってこの問題が繰り返し提起されるだろう。逃げ続けるわけにはいかない」と述べ、再度国会で取り上げる考えを示した。
◆「共生と人権の社会に進むシグナルを出すまともな答弁を」
政府に虐殺の事実を認め賠償することを求める市民団体「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺100年犠牲者追悼大会実行委員会」によると、政府の対応や責任を正面から追及する質問は100年ぶり。1923年12月15日には永井柳太郎衆院議員が本会議で「日本人は故なくして朝鮮人を殺す劣等民族にあらず」とし、内務省が震災直後に「在留鮮人放火、投弾」と警戒を求める電報を各地に発していたことに触れ「政府自ら出した流言飛語に対して、責任を感じないか」と追及した。
先の杉尾氏は委員会後、国会で100年間ほとんど取り上げられずにきた点について「不思議」とこぼし「公知の事実なのに、政府が認めず謝罪していないのはなぜかと疑問を抱き、質問しようと思った」と述べた。
野党議員は2015年以降、8回にわたり質問主意書で政府対応をただした一方、答弁書は毎回、「記録が見当たらないからお答えは困難」だった。杉尾氏は「答弁書は一方通行。質問で(政府と)やりとりしないといけない」と話した。
「関東大震災中国人受難者を追悼する会」共同代表の林伯耀(りんはくよう)さんは「政府は知らぬ顔、国会も関心を示さず議論にもならない状況下で、100年後に短時間だったが取り上げてもらえたことは良かった」と評価する。
一方、谷氏が調査を拒否したことには「歴史に向き合わない今の政府の傲慢(ごうまん)さが出ている。歴史をなかったことにするのは、日本社会になお広がる排外主義の流れを手助けするようなものだ」と懸念を示した。
傍聴した「実行委員会」事務局長の藤田高景さんは「100年前、軍国主義の時代でも良い質問があった。民主主義の時代になったが、本格的議論が行われなかったのは、おかしいというか残念」と話す。「日本近現代史の汚点ではあるが、あれだけの他民族虐殺が日本国内で起きた。他国では歴史上の間違いや汚点を認め謝罪している」と語り、政府に対し「共生と人権の社会に日本が進むシグナルを出すまともな答弁をしてもらいたい」と求めた。
【関連記事】「朝鮮・中国人虐殺主導を認めよ」 関東大震災から100年、学者ら政府に賠償求める 「日本は責任逃れてきた」
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【<金口木舌>二風谷判決と沖縄】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-845214.html)。
《「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み、独自の文化を保っており、先住民族に該当する」。1997年3月、札幌地裁で言い渡された判決に原告のアイヌ民族の人々は驚き、涙を流した ▼司法の場で初めてアイヌを先住民族と認めた、二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る訴訟の判決だ…▼しかし政府は沖縄の人々の権利保護を求めた国連自由権規約委員会の勧告を無視》。
『●「なぜ巨大な権力にあらがえるのか。人々は「世代の責任」を語る」
「子を守る「風かたか」になる」』
「『前田朗Blog』の記事【国連人権理事会で沖縄の山城博治釈放要求発言】
(…)によると、《64人の日本の刑事法研究者が山城博治の即時釈放を
求めている。山城(64歳)は沖縄でもっとも有名な平和活動家であり、
軽微な犯罪で140日間も身柄拘束されている。昨年10月17日に
平和への権利を求めて米軍基地反対行動したために逮捕された。弁護団は
保釈を要求しているが却下された。家族との面会もできない。この身柄拘束は
国際自由権規約に違反する。われわれは山城の釈放を求める》」
『●「人治主義国家」「放置国家」アベ様王国ニッポンへの
国際社会の眼差し…恥ずかしき「非文明的な国」』
「東京新聞の社説【対日人権勧告 聞きっぱなしにするな】」
《人権問題を扱う法務省は、二〇二〇年の東京五輪に向けて
「人権大国・日本」を掲げている。このスローガンに恥じないためにも、
より多くの勧告に耳を傾け、改善に取り組んでほしい》
番犬様や「在日米軍特権」のために、基本的人権が著しく侵害される沖縄。「日米共犯」で、「森」を殺し、「美ら海」を殺し、さらに、ニッポン政府は、「人殺し」のための米軍基地を沖縄に押し付けている。いま、巨大で恒久的な新基地建設のために辺野古を破壊している。沖縄の皆さんの民意は、何度踏みにじられるのか。
萱野茂さんについては、Wikipediaから(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%90%B1%E9%87%8E%E8%8C%82)。《萱野 茂(かやの しげる、1926年6月15日 - 2006年5月6日)は、日本のアイヌ文化研究者(博士(学術))であり、彼自身もアイヌ民族である。アイヌ文化、およびアイヌ語の保存・継承のために活動を続けた。二風谷アイヌ資料館(シシリムカ二風谷アイヌ資料館)を創設し、館長を務めた。政治活動面ではアイヌ初の日本の国会議員(1994年から1998年まで参議院議員)。在任中には、「日本にも大和民族以外の民族がいることを知って欲しい」という理由で、委員会において史上初のアイヌ語による質問を行ったことでも知られる…。息子の萱野志朗は、萱野茂二風谷アイヌ資料館館長、世界先住民族ネットワーク・AINU代表、FMピパウシ運営者、世界先住民族サミット2008の実行委員会最高責任者》。
『●『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了(4/4)』
「【田中伸尚著、『ドキュメント 憲法を獲得する人々』】……
その他、「「神主の娘」の意見陳述」の木村さん、
「揺れる心で「アイヌ宣言」」の多原さん、
「在日だけど、日本社会の一員だから」の徐さん、
「沖縄に基地があるかぎり」の中村さん」
『●「「希望はTPP。」なのか」
『週刊金曜日』(2013年4月12日、939号)』
「平田剛士氏【アイヌ人骨〝発掘〟研究の実態は依然不明
北大のずさんな管理が発覚】・・・・・・」
『●「安倍首相の暴走と「妄想」」
『週刊金曜日』(2014年2月7日号、978号)について』
「平田剛士氏【いまだ返還されず 全国12大学にアイヌ遺骨1636体!】、
「遺骨を返還すれば大学自体も癒される。アイヌも力を得て、
誇りを取り戻せるはず……より人間的な大学に変わるための
チャンスととらえることもできる」」
『●「国が象徴空間に集約することに我慢がならない。
先祖の遺骨をコタンに返してほしい」』
「「研究目的」(!!)で勝手に盗掘して「大量の遺骨や副葬品が
返還されないまま」に放置する大学人、そして、政府のいい加減な対応。
…当事者が「嫌だ」と言っているにもかかわらず、平気で「人権侵害」。
「墓を暴いて先祖の遺骨を集めた学者たちの責任をあいまいにしたまま、
国が象徴空間に集約することに我慢がならない。先祖の遺骨をコタンに
返してほしい」と云う叫びにどう応えるつもりか?」
『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」』
《■「怪獣使いと少年」で問うた人間の心の闇》
《登場人物の少年は北海道江差出身のアイヌで、メイツ星人が化けた
地球人は在日コリアンに多い姓『金山』を名乗らせた。1923年の
関東大震災で、『朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ』『暴動を起こした』
などのデマが瞬く間に広がった。市井の善人がうのみにし、軍や警察と
一緒になって多くの朝鮮人を虐殺したんだ。『発音がおかしい』
『言葉遣いが変』との理由で殺された人もいる。
琉球人の俺も、いたらやられていた。人ごとではない》
『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々』
《日本の近現代史の中で「土人」という言葉が使われていた例で
僕が思い出すのは、1899年に制定された「北海道旧土人保護法」
という法律だ。アイヌ民族についての「旧土人」という
表現および法律の内容が差別的であるとの批判が高まり、1997年、
アイヌ文化振興法施行に伴って廃止された。アイヌ保護を名目とは
していたが、アイヌの土地の没収、アイヌ語使用の禁止、アイヌ固有の
風習の禁止などが含まれていた》
『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」…
ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘』
《土人とは、土着の人を指す言葉で、軽蔑や侮辱の意味を含んで使われる。
かつてアイヌの人々に対しても使われたことがある。官憲が沖縄に
住む人を土人と呼んだことは先例に従えば、琉球民族が日本人とは違う
歴史を持つ先住民族であると公に認めたことになる》
『●「亡命」させられた辛淑玉さんは「一時帰国するにも勇気がいる…」とは、
一体ニッポンはどんな国なのか?』
「ブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/
辛淑玉さんの裁判を応援する。】(…)では、《…辛さんへの攻撃をはじめ、
ネトウヨ・ファシスト勢力の沖縄や在日、アイヌ、その他への差別と
暴力を許さないために、力を尽くしたい。憎悪を向けられている者が
泣き寝入りし、逃げていたら、いつか実体的に抹殺される》」
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-845214.html】
<金口木舌>二風谷判決と沖縄
2018年12月7日 06:00
アイヌ 先住民族 琉球人遺骨返還訴訟
「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み、独自の文化を保っており、先住民族に該当する」。1997年3月、札幌地裁で言い渡された判決に原告のアイヌ民族の人々は驚き、涙を流した
▼司法の場で初めてアイヌを先住民族と認めた、二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る訴訟の判決だ。ダムに水没した地域を含め、平取町(びらとりちょう)二風谷の沙流川(さるがわ)沿いはアイヌの伝統的な舟下ろし行事「チプサンケ」が伝わる聖地だった
▼町出身でアイヌ民族として初めて国会(参院)議員も務めた萱野茂さん(故人)らが、土地の明け渡しを拒否して法廷で闘った。判決はダムが完成していたことから建設差し止め請求を棄却したが、土地収用の違法性を指摘した
▼判決の根拠の一つに、民族的マイノリティーの権利保護を定めた国際自由権規約27条があった。政府が2008年にアイヌ民族を先住民族と認める前の画期的な判断だ。判例は4日に京都地裁に提起された琉球遺骨返還請求訴訟でも訴状に引用された
▼旧帝国大学の人類学者が持ち去った遺骨を取り戻す運動もアイヌ民族が先行し、一部で返還を勝ち取っている。近代以降の同化政策など、アイヌと沖縄に共通する点は多い
▼しかし政府は沖縄の人々の権利保護を求めた国連自由権規約委員会の勧告を無視している。米軍基地問題を含め、政府は沖縄に対する政策を見直す時期に来ている。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
東京新聞の社説【対日人権勧告 聞きっぱなしにするな】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017112002000119.html)。
《五年ぶりとなる国連人権理事会の対日審査で、特定秘密保護法をはじめとする日本の人権状況に関する勧告が相次いだ。政府は謙虚に受け止め、改善に努めるべきだ…本政府や、非政府組織(NGO)が提出した報告書を基に、今回、発言した国・地域は百六、勧告数は二百十八だった…見過ごせないのは二〇一三年に成立した特定秘密保護法と、メディアとの関係だ》。
2016年&2017年、2年連続「報道の自由度ランキング72位」のニッポン。
『●失われる「メディアの作法、矜持」…
「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」』
「青木理さん、「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、
かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」」
『●2016年報道の自由度ランキング72位:
「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪』
『●2016年、17年の「報道の自由度ランキング」、
2年連続72位なニッポン…「社会と政治も三流」』
『●アベ様や「政府のアシスト」に努める「メディアの欺瞞」と
「メディアが三流ならば、政治も社会も三流」』
『●「美しい国」の詐称・報道者(本質・アベ様宣伝官)の実情:
犯罪をもみ消してもらえる「仲」』
『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」』
『●「そんな当たり前のこと」が通用しない
最低の官房長官記者会見…「ここは質問に答える場所じゃない…」?』
「望月衣塑子さんの《「当たり前」は、メディアを覆う暗い闇のなかの、
一筋の希望だ》…「一筋」しかないか細さ、2016年&2017年、
2年連続「報道の自由度ランキング72位」のニッポン」
《人権理事会の勧告は、国連の総意ではなく、あくまで各国の意見表明を取りまとめたものだ。政治的な思惑を反映した発言が含まれる、との意見もある》…とは言え、「人治主義国家」「放置国家」アベ様王国ニッポンへの国際社会の眼差し…それは、恥ずかしき「非文明的な国」(室井佑月さん)。
トンデモの「ト」な自民党壊憲草案の云う「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項創設…。(城山三郎さん)《日本は先の戦争で、ほとんどすべてを失ってしまった。唯一、得られたのは、憲法九条だけだ》というのに…。ますます、恥ずかしき「非文明的な国」へまっしぐら。
《二〇二〇年の東京五輪に向けて「人権大国・日本」を掲げている。このスローガンに恥じないためにも》…まずは、アベ様に大見得・啖呵「議員辞職」を実行してもらうことだ。
『●原子力「推進」委員会であり、
「規制」委でもなく、「寄生」委員会(2/2)』
《福島事故後に政府や関係諸機関がとった実際の対応は、
人権保護の観点からも厳しい国際的批判にさらされている。
2012年10月に日本で行った調査にもとづく「国連人権理事会
からの特別報告」(以下「グローバー報告」)は、原発に関する情報が
国民に共有されない制度の不備と、事故後の政策決定への住民参加の
不足について警鐘を鳴らし、社会的弱者も積極的に参加できるシステムの
整備を求めている》
『●独裁国家・アベ様政権相手に「けんか」できる
翁長雄志知事の叫び、「うしぇーてぃないびらんどー」』
《5月に那覇市であった県民大会では、約3万5千人(主催者発表)を
前に「うしぇーてぃないびらんどー」と叫んだ。沖縄の言葉で
「見くびるな」「なめるなよ」という意味を含む、けんか腰の言葉だ。
9月にはスイスの国連人権理事会に出席し、「沖縄の人々は自己決定権、
人権がないがしろにされている」と訴えた》
『●アホらしき税収不足! 日本の「報道の自由度」72位で、
「パナマ文書を調査しない国は…と日本くらい」』
《国連人権理事会から特別報告者に選ばれたカリフォルニア大
アーバイン校教授のデビッド・ケイさんは、一度は去年の12月に
予定された調査を、日本政府になんたらかんたら理由をつけられ
先送りされた。しかし、世界で「国連の調査を妨害している」と日本批判が
起こったため、今回は予定通りに調査できたみたいだ》
『●記者排除: 「報道の自由、国民の知る権利の侵害を
容認する閣議決定であり、強く抗議し、撤回を求める」』
《今年4月に来日した国連人権理事会・特別報告者のデービッド・ケイ氏は、
日本のメディアの独立が深刻な脅威に直面し、報道が萎縮していると指摘した》
『●「なぜ巨大な権力にあらがえるのか。人々は
「世代の責任」を語る」「子を守る「風かたか」になる」』
「『前田朗Blog』の記事【国連人権理事会で沖縄の山城博治釈放要求発言】
(http://maeda-akira.blogspot.jp/2017/03/blog-post_87.html)によると、
《64人の日本の刑事法研究者が山城博治の即時釈放を求めている。
山城(64歳)は沖縄でもっとも有名な平和活動家であり、軽微な犯罪で
140日間も身柄拘束されている。昨年10月17日に平和への権利を
求めて米軍基地反対行動したために逮捕された。弁護団は保釈を
要求しているが却下された。家族との面会もできない。この身柄拘束は
国際自由権規約に違反する。われわれは山城の釈放を求める》」
『●世界に「恥」を発信: この現代において、さすがに
「平成の治安維持法」を強行しようというデンデン王国だ』
《5月18日付で、国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏
(マルタ大学教授)が、共謀罪法案について「プライバシーや表現の
自由を不当に制約する恐れがある」と指摘する書簡を、直接、
安倍首相宛てに送付したのである。ケナタッチ氏は、マルタ出身の
IT法の専門家。一昨年より国連人権理事会によりプライバシー権に
関する特別報告者に任命されている》
『●「戦前の治安維持法」の亡霊…「共産党幹部の夫のために
家事をしただけで処罰の対象に」という悍ましさ』
《「果たして先進国の姿なのか」。さすがに驚いたに違いない。
国連人権理事会の特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏が、安倍首相あてに
送った書簡で共謀罪法案の問題点をこう指摘していた…》
『●「国連とは別の個人の資格」な訳のない
国連特別報告者のアピールを無視?…沖縄でのプレ「治安維持法」』
「今回のアピールに関わるお一人は、以前も、《国連人権理事会・
特別報告者のデービッド・ケイ氏は、日本のメディアの独立が深刻な脅威に
直面し、報道が萎縮していると指摘》しています」
『●室井佑月さん「もう嫌だよ。この国の人間として、恥ずかしく思う。
…非文明的な国みたいじゃないの」!?』
『●「トンズラ総理」の広報機関やオトモダチ、取巻き連中…
どの辺が「中間中立」的な立ち居振る舞いなのか?』
《こうした重大な人権侵害に対しては、国連の
表現の自由に関する特別報告者であるデービッド・ケイ氏が
「不均衡な重い罪を課している」と指摘する報告書を国連人権理事会に
提出。また、山城さんはジュネーブでおこなわれた国連人権理事会に出席し、
「自供と抗議運動からの離脱を迫られた」「日本政府が人権侵害をやめ、
軍事基地建設に反対する沖縄の人々の民意を尊重することを求める」
と訴えた。〈国内で被告人席に座らされた博治が、国連で逆に政府を
告発する〉という事態となったのだ。このとき、国連スタッフたちは
「山城議長は人権の擁護者である」「今後も見守っていく。安心してほしい」
と述べたという》
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017112002000119.html】
【社説】
対日人権勧告 聞きっぱなしにするな
2017年11月20日
五年ぶりとなる国連人権理事会の対日審査で、特定秘密保護法をはじめとする日本の人権状況に関する勧告が相次いだ。政府は謙虚に受け止め、改善に努めるべきだ。
国連人権理事会は、全ての国連加盟国を対象に人権に関連する問題について、数年おきに審査している。日本が対象国となったのは今回が三回目だ。
日本政府や、非政府組織(NGO)が提出した報告書を基に、今回、発言した国・地域は百六、勧告数は二百十八だった。
日本弁護士連合会によると、女性や性的少数者(LGBT)、人種、民族的少数者などに対する差別の解消を求める勧告が六十以上、死刑制度の廃止に関連した勧告が三十以上あった。
社会的弱者に対する日本政府の保護が、まだ十分でないと考える国が多いということだろう。
また韓国と中国は、旧日本軍の従軍慰安婦問題を取り上げ、誠意ある謝罪と補償、公正な歴史教育の実施を求めた。
見過ごせないのは二〇一三年に成立した特定秘密保護法と、メディアとの関係だ。ブラジルとベラルーシは、特定秘密保護法が、メディアの独立性に影響を与えているとして懸念を示した。
米国は、政府による放送局の電波停止権限の根拠となる放送法四条に関連し、「メディアに対する規制の枠組みを懸念する」と発言、政府から独立した監視機関の設立を提言した。オーストリアもメディアの独立性の保証を求めた。
言論と表現の自由に関してはデービッド・ケイ 国連特別報告者が六月に人権理事会で演説し、日本の報道が特定秘密保護法などで萎縮している可能性に言及して、法改正などを求めている。
日本政府は「不正確で、不十分な内容」と反論したが、この問題に関心を持つ国は少なくない。
勧告は、来春の人権理事会本会合で正式に採択される。
人権理事会の勧告は、国連の総意ではなく、あくまで各国の意見表明を取りまとめたものだ。政治的な思惑を反映した発言が含まれる、との意見もある。
それでも、勧告を聞きっぱなしにしてはならないだろう。人権問題を扱う法務省は、二〇二〇年の東京五輪に向けて「人権大国・日本」を掲げている。このスローガンに恥じないためにも、より多くの勧告に耳を傾け、改善に取り組んでほしい。
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沖縄タイムスの阿部岳さんのコラム【[大弦小弦]出演者に囲まれて映画を見るという珍しい体験をした…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/87176)。
《三上智恵監督の新作「標的の島 風(かじ)かたか」…の試写会。客席に座る多くが抗議現場に通う市民で、眼前のスクリーンにも映っている…▼主役の一人、山城博治さんはいまだに勾留されていて試写会に来られなかった。でも、招待された家族の女性が感想を教えてくれた。「あの時なぜ何もしてくれなかったの、と子孫に問われないように。勝つ負けるじゃない。やらなきゃ」。山城さんも、きっと同じことを言うだろう。(阿部岳)》。
『●新作『標的の島~風かたか~』の監督・三上智恵さん、
「あなたが穴をあけた森はもう元には戻らない」!』
『●映画タイトルは、稲嶺進さんが「我々は、
また命を救う《風かたか》になれなかった」という嘆きの言葉」から』
《三上智恵監督の新作映画『標的の島 風かたか』の試写に行ってきました。
前作の『戦場ぬ止み』から2年近く。その2年の沖縄の状況が、
あますことなく描かれた映画》。
「《稲嶺進・名護市長が口にした「我々は、また命を救う“風かたか”に
なれなかった」という嘆きの言葉から》映画のタイトルは採られたそうだ。
《沖縄のことばで「風よけ」のこと》だそうです。
番犬様には何も言えないアベ様ら。一方で、番犬様にシッポを
振るために沖縄でやっていることは、「沖縄イジメ」そのもの」
山城博治さんの御家族の方の言葉《あの時なぜ何もしてくれなかったの、と子孫に問われないように。勝つ負けるじゃない。やらなきゃ》。デンデン王国の「裸の王様」らがやっている沖縄破壊という「暴風」…「本土」は「風(かじ)かたか」になろうともしない。沖縄の人々は、《なぜ巨大な権力にあらがえるのか。人々は「世代の責任」を語る…子を守る「風かたか(風よけ)」になる》。
『●3.11東京電力原発人災から4年:
虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」』
《◆広がる生業訴訟 「かながわ訴訟」の原告は、南相馬市小高区から
横浜に避難した村田弘団長(72)ら百七十四人》
《「原発事故の時、どこに住んでいたかで国は賠償に差をつけた。
でも日常生活や地域のつながりを突然奪われた痛みはみな同じ。
被災者を分断してはならない」》
《基地、原発「子に継ぐものでない」 久保田さん辺野古集会で訴え》
《「誰も原発事故の責任を取らないのは許せない」との思いで参加に
踏み切った。久保田さんら沖縄に住む原告たちは「福島と沖縄の問題を
互いに理解を深めていきたい」と…》
《4日間、座り込みに参加。機動隊に強制的な「ごぼう抜き」で
排除された。「国は住民の思いを聞かないんだな」と強く実感した》
《事故収束のめどは立たず、被災者の苦しい生活が続く中、各地で
原発再稼働の準備が進められている…「住民の反対にもかかわらず
国はここに新しい基地を造ろうとしている。原発も基地も子どもたちが
受け継いでいくものではない」》
《基地、原発「子に継ぐものでない」》、それは《世代の責任》。
ニッポン中の問題だけれども、特に、沖縄では、「政治判断」しかしない最「低」裁。山城博治さんの《異常な日々》は国際社会でも知れ渡ることに。
『前田朗Blog』の記事【国連人権理事会で沖縄の山城博治釈放要求発言】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2017/03/blog-post_87.html)によると、《64人の日本の刑事法研究者が山城博治の即時釈放を求めている。山城(64歳)は沖縄でもっとも有名な平和活動家であり、軽微な犯罪で140日間も身柄拘束されている。昨年10月17日に平和への権利を求めて米軍基地反対行動したために逮捕された。弁護団は保釈を要求しているが却下された。家族との面会もできない。この身柄拘束は国際自由権規約に違反する。われわれは山城の釈放を求める》。
『●沖縄平和運動センターの山城博治さん…
イジメ・見せしめな「反対運動つぶし」「国策捜査」「狙い撃ち」』
『●「国際人権法」違反: 山城博治さん長期「拉致」という
「独裁的な国家が反対派を黙らせる常とう手段」』
『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…
「目的がデマの拡散による沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」』
『●山城博治さん長期「拉致」…
「通常なら身柄拘束の必要がない事案。恣意的、差別的な対応だ」』
『●確信犯…「ジャーナリストが極右的言動で
活躍しはじめたことのほうが、より事態の深刻さを物語っている」』
『●異常な日々…「異常な状態が続く」山城博治さん長期「拉致」、
そして、いま、野蛮な辺野古破壊』
《山城博治さん、あなたが辺野古・高江の反対運動に絡む三つの罪で
逮捕・起訴され、名護署の留置場や那覇拘置所に長期勾留されてから、
6日で113日が経ちました。病を抱える身でありながら、弁護士以外、
家族さえ接見できないというあまりにも異常な状態が続いてます》
『●最「低」裁・大谷剛彦裁判長…またしても
「人権の最後のとりでである最高裁が問答無用で不当な決定」』
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【http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/87176】
[大弦小弦]出演者に囲まれて映画を見るという珍しい体験をした…
2017年3月6日 08:25 阿部岳 三上智恵 映画標的の島 山城博治 古謝美佐子 童神
出演者に囲まれて映画を見るという珍しい体験をした。三上智恵監督の新作「標的の島 風(かじ)かたか」(11日から桜坂劇場で上映)の試写会。客席に座る多くが抗議現場に通う市民で、眼前のスクリーンにも映っている
▼高江、辺野古、宮古、石垣。米軍と自衛隊の基地建設が同時多発で進む。なぜ巨大な権力にあらがえるのか。人々は「世代の責任」を語る
▼子を守る「風かたか(風よけ)」になる、と「童神」を歌う古謝美佐子さん。「てぃんさぐぬ花」が好きな宮古の若い母親は、祖先の平和の心を「心肝に染める」とさらり言う
▼世代をつなぐのは文化である。民俗学を研究する三上監督は石垣のアンガマを例に描く。お盆になれば祖先が帰ってくる。自分も死んだら子孫に会いにいく。無責任に生きられない規範が祭りに宿る
▼「祖先が私たちを思ってくれたと確信できる。だから受け継いだものを汚して子孫に渡すわけにはいかない。その哲学こそ、権力者が持っていない沖縄の強さだと思う」
▼主役の一人、山城博治さんはいまだに勾留されていて試写会に来られなかった。でも、招待された家族の女性が感想を教えてくれた。「あの時なぜ何もしてくれなかったの、と子孫に問われないように。勝つ負けるじゃない。やらなきゃ」。山城さんも、きっと同じことを言うだろう。(阿部岳)
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東京新聞の清水祐樹記者による記事【沖縄基地反対リーダーの勾留100日超 釈放求め国内外で抗議の声】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017013102000122.html)。
《山城博治議長(64)の勾留期間が百日を超えた。山城議長は反対派のリーダー格。長引く身柄拘束に、刑事法学者や国際人権団体らが「不当に長い」「政治弾圧だ」と訴え、早期釈放を求める行動が国内外で広がっている…声明の呼び掛け人の一人、東京造形大の前田朗教授は「通常なら身柄拘束の必要がない事案。恣意(しい)的、差別的な対応だ」と話す》。
《オーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」》は、少なくとも沖縄では既に実現している。
『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
・・・冷たい国だ』
『●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、
既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと』
最「低」裁を頂点とする司法は機能せず、「本土」マスコミはヘイトな「デマ」まで流し、沖縄イジメ。デンデン王国の国王様アベ様は沖縄破壊をやりたい放題。
裁判所が、またしてもまったく機能していない、山城博治さんの不当な「拉致」について、東京造形大の前田朗さんも《通常なら身柄拘束の必要がない事案。恣意的、差別的な対応だ》、と仰ってます。
『●沖縄平和運動センターの山城博治さん…
イジメ・見せしめな「反対運動つぶし」「国策捜査」「狙い撃ち」』
『●「国際人権法」違反: 山城博治さん長期「拉致」という
「独裁的な国家が反対派を黙らせる常とう手段」』
『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…
「目的がデマの拡散による沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」』
「平成の治安維持法」という凶器を御所望のアベ様。自民党「等」の公明「等」が、アベ様に市民の「人権」を謹呈するために、躍起。『●「平成の治安維持法」: 「もうすでに、政府に刃向かう人は一般人じゃないって解釈が許される世の中に」』なりつつある。
『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)での鈴木耕さんのコラム【風塵だより 鈴木耕/105 トランプの箱】(http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/31993/)によると…:
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《マッカーシズムと共謀罪 1950年代のアメリカは、まるで狂気のような「赤狩り」が横行した。東西冷戦を背景に、ジョセフ・レイモンド・マッカーシー上院議員が主導した、共産主義者や社会主義者と少しでも疑われた者を徹底的に痛めつけようとした熱狂。それが「マッカーシズム」である。疑われた者を擁護したリベラル派までが告発された。そしてその主戦場がハリウッドだったのだ。
「赤狩り」に徹底的に抗ったのは「ハリウッド・テン」と呼ばれた、脚本家ダルトン・トランボ(活動を禁止されていたため『ローマの休日』の脚本を別名で書いたことで知られる)ら10人。これは映画『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』に詳しい。
それに比べ、当局の圧力を受け、意に沿わないながら、結局は友人たちを密告してしまったエリア・カザン(『エデンの東』等の名監督として知られるのだが)は、後にアカデミー賞特別賞を授与された際、ニック・ノルティら多数のスターたちに抗議されるなど、後々までその暗い影を引きずらざるを得なかった。
権力が思想表現の自由に介入したときどんな悲劇が起きるのか、身をもって体験したハリウッドの記憶が、彼らの発言の背景にある。マッカーシズムの恐怖が、口を極めてメリル・ストリープを罵ったトランプ氏に通じていると、ハリウッドは肌で感じているのだろう。
同じことがいまの日本のネット上でも起きているような気がして仕方ない。とにかく、安倍政権に盾つく者には、すぐに「反日」のレッテルを貼って、徹底的に罵倒するというある種の熱狂。どこか似ていないだろうか?
いま問題になっている東京MXテレビの「ニュース女子」などという最低最悪の番組は、まさにそのマッカーシズムの矮小表現だ。
そんな風潮に輪をかけるように、安倍政権が目論む「共謀罪」は、まさに「赤狩り」のための武器だ。菅官房長官は「一般人は共謀罪の対象にはならない」と会見で言ったけれど、それは「共謀罪の対象になる人は一般人ではない」という逆転したリクツに取って代わられるのだと、東京新聞のデスクメモは喝破していた》
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…とのこと。《パンドラの箱》=《トランプの箱》は、とっくの昔に、デンデン王国ニッポンでは開かれている。《東京MXテレビの「ニュース女子」などという最低最悪の番組は、まさにそのマッカーシズムの矮小表現》…そんなものが沖縄イジメでは、現実に、行われている。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017013102000122.html】
沖縄基地反対リーダーの勾留100日超 釈放求め国内外で抗議の声
2017年1月31日
(米軍基地建設抗議行動で逮捕後、100日超の勾留が続く
沖縄平和運動センターの山城博治議長(昨年10月撮影)
=沖縄県東村で)
沖縄県で米軍基地建設に反対する抗議行動に絡んで逮捕、起訴された沖縄平和運動センターの山城博治(ひろじ)議長(64)の勾留期間が百日を超えた。山城議長は反対派のリーダー格。長引く身柄拘束に、刑事法学者や国際人権団体らが「不当に長い」「政治弾圧だ」と訴え、早期釈放を求める行動が国内外で広がっている。(清水祐樹)
県警は昨年十月、米軍北部訓練場(同県東村など)の敷地内の有刺鉄線を切断したとして、器物損壊の疑いで山城議長を現行犯逮捕した。さらに、沖縄防衛局職員の腕をつかんでけがを負わせたとして、傷害などの疑いで三日後に再逮捕。さらに、米軍キャンプ・シュワブ(同県名護市辺野古)のゲート前にブロックを積み上げて工事車両の進入などを妨害したとして、威力業務妨害の疑いで翌月に逮捕した。
弁護を担当する池宮城紀夫(いけみやぎとしお)弁護士は「威力業務妨害事件は昨年一月に起き、現行犯逮捕できたのに、十カ月もたってから逮捕している。リーダーの山城さんを外に出さないための口実がほしかったからだ」と批判する。
起訴後の勾留は、裁判所が証拠隠滅や逃亡の恐れがあると認めた場合に行われる。池宮城弁護士はこれまで複数回、保釈を求めてきたが、いずれも証拠隠滅の恐れがあるとして却下された。一連の抗議活動で、山城議長以外にも二人が起訴、勾留されている。
こうした捜査当局や裁判所の姿勢に対し、刑事法の研究者らは昨年十二月、早期釈放を求める緊急声明を発表。当初四十一人だった賛同者は増え続け、三十日現在で六十四人に上る。
声明は、事件はいずれも違法性が低いと指摘。根拠として▽切断されたのは二千円相当の有刺鉄線一本▽傷害事件などは、職員の腕などをつかんで揺さぶったことが原因で軽微-などと主張した。また、検察は既に必要な捜査を終えており、証拠隠滅をする恐れもないとした。
声明の呼び掛け人の一人、東京造形大の前田朗教授は「通常なら身柄拘束の必要がない事案。恣意(しい)的、差別的な対応だ」と話す。
山城議長の勾留を巡っては、海外識者や日本国際法律家協会などが反対声明を発表し、元裁判官らでつくる市民団体や著名人らが署名を那覇地裁に提出した。今月二十六日には、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが、即時釈放を呼び掛ける緊急行動を開始。日本で死刑囚以外を対象とした行動は、二〇〇四年に東京都立川市内の防衛庁(当時)宿舎内で反戦ビラをまいて逮捕された事件以来という。
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東京新聞の豊田洋一氏によるコラム【【私説・論説室から】「土人」発言の深奥を読む】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016102602000133.html)。
沖縄タイムスの二つの記事。平安名純代記者による記事【「非常に深刻な兆候」 “平和学の父”が警鐘 沖縄「土人」発言】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/68215)と、
【何が「土人」発言を生み、誰が許しているのか 人権問題に詳しい識者3人の視点】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67667)。
《琉球民族が日本人とは違う歴史を持つ先住民族であると公に認めたことになる。…そもそも琉球王国は日中両国に朝貢した両属国家だった。官憲によるシナ人発言は、沖縄に対して日本への帰属を強制しないことを、公権力が認めたことにもなる。一連の発言は、沖縄の独立運動に根拠を与えるかもしれない。日本国憲法に定める日本国民統合の危機である》。
《市民に対して「土人」と発言したことについて、「非常に深刻な状況となる兆候の一つだ」と警鐘…「…(沖縄が置かれている状況に関する)合理的な議論の欠如をも示したものだ」》。
《■少数者をたたき楽しむ空気 安田浩一さん(ジャーナリスト)…■自治体の長なら非難すべきだ 前田朗さん(東京造形大教授)…■親玉はあんたたちちゃうん? 谷口真由美さん(全日本おばちゃん党代表代行)》。
『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
ある平和学者の原義を跡形も無く破壊』
《この言葉を提唱したノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士
(84)が定義する意味とは異なる。博士は19日に来日し、
「本当の平和とは何か」を語りかける。ガルトゥング博士は1969年の
論文で、戦争のない状態を「消極的平和」としたのに対して、
貧困や差別といった構造的な暴力のない状態を「積極的平和主義」と
定義した……「私は、日本がこう主張するのを夢見てやまない。
『欠点もあるが憲法9条を守っていく』『憲法9条が当たり前の世の中に
しよう』『軍隊は持たず、外国の攻撃に備えることもない』
『そして核兵器は持たない』と」》
やはり「歴史的暴言」でした。アベ様定義の「積極的平和主義」の産物な「歴史的暴言」。「本土」による差別意識が顕在化し、表面化した「歴史的暴言」。安田浩一さん《社会的少数者や弱者をたたき、引きずり降ろすのを楽しむ空気が日本社会の一部に流れている》。歪んでる。
『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見』
『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々』
『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
無用な衝突を招いている張本人は誰か」?』
「「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。
それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの
社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。
《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は
誰か》?、を理解できないようだ」
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016102602000133.html】
【私説・論説室から】
「土人」発言の深奥を読む
2016年10月26日
沖縄県の米軍北部訓練場でのヘリパッド移設工事をめぐり、大阪府警から派遣され、現場を警備していた機動隊員が、工事に抗議する人々に「土人」などと暴言を吐いた。別の機動隊員も「シナ人」などとののしった。
いずれも、差別意識に基づく、官憲による暴言だ。断じて許してはならない。その怒りを前提に、一連の発言の深奥に潜む意味を考えてみたい。
土人とは、土着の人を指す言葉で、軽蔑や侮辱の意味を含んで使われる。かつてアイヌの人々に対しても使われたことがある。官憲が沖縄に住む人を土人と呼んだことは先例に従えば、琉球民族が日本人とは違う歴史を持つ先住民族であると公に認めたことになる。
一方、シナ人発言はどうか。そもそも琉球王国は日中両国に朝貢した両属国家だった。官憲によるシナ人発言は、沖縄に対して日本への帰属を強制しないことを、公権力が認めたことにもなる。一連の発言は、沖縄の独立運動に根拠を与えるかもしれない。日本国憲法に定める日本国民統合の危機である。
大阪府の松井一郎知事は自身のツイッターに、表現の不適切さを認めながらも「出張ご苦労様」などと書き込んだ。こののんきさには驚く。もし危機感を覚えたのなら、沖縄に自ら赴き、翁長雄志知事と県民にわびるべきである。そうでないのなら…、そこまで言うのはやぼであろう。 (豊田洋一)
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【http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/68215】
「非常に深刻な兆候」 “平和学の父”が警鐘 沖縄「土人」発言
2016年10月26日 05:00 土人発言問題 高江 ヘリパッド
平和学の父 平安名純代・米国特約記者 ヨハン・ガルトゥング 沖縄差別
【平安名純代・米国特約記者】 差別や貧困など構造的暴力が平和を阻害するとの理論を打ち立て、世界的に「平和学の父」として知られるノルウェー出身の政治学者ヨハン・ガルトゥング博士は24日、沖縄タイムスの取材に対し、沖縄県米軍北部訓練場のヘリパッド移設工事の現場で機動隊員が抗議活動をしていた市民に対して「土人」と発言したことについて、「非常に深刻な状況となる兆候の一つだ」と警鐘を鳴らした。
(ヨハン・ガルトゥング博士)
ガルトゥング博士は、機動隊員の発言について「人種差別的な中傷は、沖縄の人々に対して偏見を持っているだけではく、(沖縄が置かれている状況に関する)合理的な議論の欠如をも示したものだ」と指摘。発言した機動隊員が若いことから、「大阪府警の上司がそうした話し方をしているのかもしれない」と述べ、「東京とワシントンの沖縄に対する姿勢が民主主義ではなく、植民地主義だと知っていたのだろう」と懸念を示した。
ガルトゥング氏は、1959年に世界初の平和研究の専門機関、オスロ国際平和研究所(PRIO)を創設。57年からこれまでに200以上の国家間、宗教間の紛争を調停し、87年にもう一つのノーベル賞と言われる「ライト・ライブリフッド賞」を受賞している。
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【http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67667】
何が「土人」発言を生み、誰が許しているのか 人権問題に詳しい識者3人の視点
2016年10月21日 21:00 土人発言問題 高江ヘリパッド ヘイトスピーチ
沖縄差別 シナ人 安田浩一
大阪府警の機動隊員による「土人」「シナ人」発言について、ヘイトスピーチなど人権問題に詳しい識者は「不適切という言葉では済まない」と指摘。さらに同発言を擁護するような松井一郎大阪府知事の対応について「差別や偏見の助長につながる」と訴えた。
((左から)安田浩一さん、前田朗さん、谷口真由美さん)
■少数者をたたき楽しむ空気
安田浩一さん(ジャーナリスト)
「土人」発言を「不適切」とする政治家や官僚に憤りを覚える。社会の中でどんな文脈で使われてきた言葉なのか。その歴史的背景を考えれば、明確な差別発言で、不適切かどうかの問題ではない。
市民側の暴言を問題視する意見があるが、市民と公権力は対等ではない。人々を守るはずの警察が市民運動や社会運動を敵視し、排除の対象として監視する組織になっていることも大きな問題だ。
ヘイトスピーチ対策法は国や自治体に差別解消のための啓発や教育を求めている。
松井大阪府知事による差別発言の擁護は法の理念を無視するばかりか、差別や偏見の助長につながる。首長として許されない。
社会的少数者や弱者をたたき、引きずり降ろすのを楽しむ空気が日本社会の一部に流れている。社会を分断し壊そうとする勢力がいて、呼応する人々がいる。国や政治家は「差別は絶対許さない」と明確な言葉を発するべきだ。
■自治体の長なら非難すべきだ
前田朗さん(東京造形大教授)
「シナ人」「土人」の発言は、単に不適切な発言にとどまるものではない。市民に対する侮辱罪にあたる可能性もある。さらに「シナ人」という言葉を差別と侮辱の意味で用いている。
沖縄の人々だけでなく、中国人に対する侮辱としても忘れてはいけず、政治問題化しうる発言だ。基地問題など差別的な構図の中で、多くの県民が抗議の意思表示をしていることは政府も警察も知っているはずだ。その差別的な状況に乗っかり、今回の発言が出てきた。
人種差別撤廃条約では、政府や要職にある人は、差別と受け止められる言葉を非難すべき立場にある。だが松井大阪府知事は発言した機動隊員をかばい、ねぎらった。差別を助長し扇動することにつながり、自治体の長として差別をなくすための教育をしていないと疑われても仕方ない。
■親玉はあんたたちちゃうん?
谷口真由美さん(全日本おばちゃん党代表代行)
沖縄県外に住んでいる人間は、自分が「土人」という言葉を発したと思わなければいけない。基地が集中しているのはしゃあないと言い、沖縄を低く見る感性が「土人」という言葉を生んだ。私自身も、人権教育をしている大阪府民として加害者性を感じている。想像力の圧倒的な欠如。安全、安心に生きたいのはあなたも沖縄の人も同じだ、ということを伝えていくしかないのかもしれない。
8月に高江に行き、機動隊員が上司にお尻を蹴られているのを見た。彼らもしんどいのだろう。今回の発言は許せないが、誰が彼らを高江に向かわせたのか見誤ってはいけないと思う。
菅義偉官房長官が「許すまじきこと」などと第三者のようなことを言っている。親玉はあんたたちちゃうん? と言いたい。松井一郎府知事は「一生懸命職務を遂行していた」と言う。仕事に疑問を持たせず、思考させず、突っ込ませるのが良い指揮官ということか。
今回の出来事は現代日本の意識レベルの象徴だ。幾重にも差別の構造があってどこから論点を出せばいいか迷うが、ここで傍観者になったら末代までの恥だと思っている。
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asahi.comの書評「ベストセラー解読」【日本会議の正体 [著] 青木理/[文] 永江朗】(http://book.asahi.com/reviews/column/2016081600001.html?iref=comtop_list_cul_b01)。
《日本会議は右派団体で、安倍政権に強い影響を与えている。閣僚にも関係者は多い。彼らの歴史や思想、運動方法、そして今後について、ジャーナリストが調査し、取材して書いたのが本書である。「戦後日本の民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」と青木はいう》
平凡社のWeb頁によると(http://www.heibonsha.co.jp/book/b226838.html)、《安倍政権とも密接な関係をもち、憲法改正などを掲げて政治運動を展開する、日本最大の草の根右派組織「日本会議」。虚実入り混じって伝えられる、その正体とは。関係者の証言を軸に、その成り立ちと足跡、活動の現状、今後の行方を余すことなく描く。 反骨のジャーナリストがその実像を炙り出す、決定版ルポルタージュ》。
目次はコチラ(http://www.heibonsha.co.jp/book/b226838.html)…「プロローグ」「第1章 日本会議の現在」「第2章 “もうひとつの学生運動”と生長の家──源流」「第3章 くすぶる戦前への回帰願望──日本会議と神道」「第4章 “草の根運動”の軌跡」「第5章 安倍政権との共振、その実相」「あとがき」「参考文献・資料一覧」「関連年表」。この目次には「節」まで詳しく書いてありますので、ストーリーがかなり分かります。
【↑(http://www.heibonsha.co.jp//images/book/226838.jpg)
すいません、コピペさせてもらいました】
この強烈な「悪政」悪性ウィルスは「壊憲内閣」を確実に蝕み、与野党問わずニッポンの政治のDNAの中に潜んでいたものが、細胞内で無数のコピーを造り出し、親細胞を食い破り、ニッポン中に無数のウィルス粒子が放出されている。
前田朗さんのブログにも書評が出ていますので、是非、全文を読んでみてほしいです。その【日本会議の正体に迫る/青木理『日本会議の正体』(平凡社新書)】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_21.html)によると、《右派政界の次期エース》稲田朋美防衛相らのように青木さんのインタビューを受けた方々の一方で、《「あとがき」には、日本会議事務局長の椛島有三からも断られたが、明治神宮会館の「奉祝行事」の際に椛島を見つけて、再び取材を申し入れたが、「最後の最後まで椛島氏は口を開かなかった。応諾の言葉も、拒否の言葉も、あいさつの言葉すらも、まったく発しなかった。一言も、である。私たちとあいさつを交わすことすら拒絶する――そんな強固な意思を示しているかのようだった」という》。また、《青木も述べているが、取材を受けるも拒否するも自由である。だが、日本会議という巨大組織で、現実政治に圧倒的に強い影響を与え、安倍政権を動かしているとさえいわれ、憲法改正を呼号している団体の事務局長の行動としては異様というしかない。ここに日本会議の決定的に重要な特徴がある》と指摘されています。
『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます』
「《安倍首相が、多くの犯罪を犯したカルト教団「統一協会」や
ファシスト団体「日本会議」と密接な関係にあることは周知の
通り……もう一つ、安倍首相には表に出してもらいたくない関係が
あります。先日、組織のトップが殺人の関与で逮捕された
九州最大のヤクザ「工藤会」と密接な関係》……。
「とある暴力集団」との関係でさえウンザリなのに、「闇社会」との
関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます。
ますます国際社会の印象が悪くなる一方です」
『●アベ様のオツムの中身のネタ元:
「憲法改正、愛国心教育、自虐的歴史教育是正、戦後レジーム脱却」』
「政界には日本会議を支持する「日本会議国会議員懇談会
(日本会議議連)」があるが、そこには安倍政権の主要メンバーが
ズラリなのだ。特別顧問は安倍首相と麻生財務相で、会長は
次世代の党の平沼代表。石破地方創生相が相談役を務め、
副会長には菅官房長官、下村文科相、高市総務相が並ぶ」
『●「統一協会、暴力団、日本会議に
神道議員連盟・・・どうするの」?、とアベ様をヤジり返してみては?』
『●「日本最大の右派組織とされる「日本会議」」:
「ネジレ」を取り戻すためのステップを阻むもの』
《「統一地方選の議会議員選挙には、日本最大の右派組織とされる
「日本会議」の地方議員連盟メンバーが多く出馬する》
一方、「ネジレ」を取り戻すためのステップを阻むもの・・・・・・
「日本最大の右派組織とされる「日本会議」」。これは、「憲法改正、
愛国心教育、自虐的歴史教育是正、戦後レジーム脱却……」
といったアベ様のオツムの中身のネタ元。「右翼」「保守」というのも
随分と落ちぶれたものです。」
『●「戦後70年 統一地方選/その無関心が戦争を招く」
『週刊金曜日』(2015年4月3日、1034号)』
《佐高信の新・政経外科第31回/「日本会議」ならぬ「日本だけ会議」】、
「石原慎太郎たちが指を切って血判を捺し、青嵐会を作った時はキワモノ
扱いされましたが、安倍内閣は8割以上が…「日本会議国会議員懇談会」
(平沼赳夫会長)のメンバーだとか。…特徴は日本だけがすばらしいとする、
きわめて狭いナショナリズムにあり、つまりは「日本だけ会議」》
『●「“帰れ”や“戦争屋”の叫びが投げかけられ」る
世界でも稀有な王様・アベ様 ~壊憲を食い止める~』
《「ヌーベル・オプセルバトゥール」の論調は強烈だ。
先月21日号で「安倍晋三の隠された顔」という特集記事を掲載。
4ページにわたって〈閣僚の4分の3が、歴史修正主義で権威主義の
極右団体、「日本会議」に属している〉と指摘。
日本会議の夢は〈個人に天皇への全面服従を押し付けた
1890年代の帝国時代の法にできるだけ早く近づくこと〉と分析した上で、
〈大多数の国民は日本会議の思想に反対でも、アベノミクスに
気をとられていて、安倍首相と日本会議の思惑通りに事が運ぶ可能性は
十分ある〉と危惧していた。
これだけ世界に危ぶまれる首相のままでいいのか。
日本国民もよくよく考えるべきだ》
『●大水害被害者は癒えず……そんな時に
極右ネットテレビに出演して御自身が「癒される」アベ様の神経とは?』
《司会を務めたのは、今年8月6日の原爆投下日にわざわざ広島で
「反核平和70年の失敗」(主催は日本会議広島)というイベントに講師として
登壇した極右の女神・櫻井よしこ。ゲストは日本会議の会長・田久保忠衛という、
安倍首相にとっては最高の布陣。……この人は、どうやらほんとうに自分を
持ち上げてくれるメディアにしか出ないと本気で決めたらしい》
『●宜野湾市長選: 直近の沖縄主要選挙で5連敗目をアベ様に』
《もっとも、それ以前にこんな人物を再選したら、宜野湾市民は
常識を疑われることになりそうだ…日本最大の右翼組織
「日本会議」の中地昌平・沖縄県本部会長が開会宣言し、
宮崎政久衆院議員といった面々が「日本人の誇り」について
熱弁を奮う》
「番犬様に好き勝手やっていただくことが「日本人の誇り」?
中高生を「青田買い」…、それに続いて、宜野湾市では園児を「洗脳」」
『●「沖縄には明らかにおかしな新聞がある。
本当に潰れた方がいい」…自民党には「ロクなヤツがいない」』
「アベ様の内心を体現していて、「メディアの言論の自由に対する挑戦」です。
『琉球新報』『沖縄タイムス』以外で、《改憲積極派》《(相も変らぬ)
押し付けられた憲法》論者・《安倍政権を支える日本最大の右翼組織
「日本会議」の地方議員連盟幹事長代行》の小島健一神奈川県議は
「おかし」くはない報道機関としてどこを挙げるの?」
『●「人殺し」に行くのはアナタ、「自分は“お国のために
死ぬのはゴメンだ”と」言うヒトを支持する人って?』
《参院選勝利で日本会議会長が「我々は軍隊をつくる」と宣言!
安倍首相からは既に「日本人も血を流す国にする」との答え》
『●「あとの祭り」: 「自民党きっての極右議員」
「極右思想」大臣…こんな防衛相が誕生しちゃいました』
《実際、稲田氏は、日本会議関連の講演会にも登壇。
…そういう意味でも稲田氏の考えは、日本会議の思想と極めて親和性が高い
といえる。
現に、先月発売された『日本会議の正体』(平凡社新書)では、著者である
ジャーナリスト・青木理氏のインタビューに稲田氏が応じ…。
稲田氏は日本会議的な草の根運動に近いかたちで極右思想を培ってきた
“本気”の人物であることはたしかだ》
《ネット右翼と同様、稲田氏は、産経メディアで学んだ歴史修正主義や
日本会議的な復古主義を身につけると同時に、排外主義を振りかざす
ヘイト団体とも距離を縮めてきた》
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【http://book.asahi.com/reviews/column/2016081600001.html?iref=comtop_list_cul_b01】
ベストセラー解読(週刊朝日)
日本会議の正体 [著] 青木理
[文] 永江朗 [掲載]2016年08月08日
(表紙画像 著者:青木理 出版社:平凡社 価格:¥ 864)
■安倍政権に強い影響
なんで日本は急に右旋回しちゃったんだろう……唖然、呆然、慄然とする。ネットのせいなのか、民主党政権がスカだったからか。
青木理『日本会議の正体』を読むと、こうなった背景が理解できる。
日本会議は右派団体で、安倍政権に強い影響を与えている。閣僚にも関係者は多い。彼らの歴史や思想、運動方法、そして今後について、ジャーナリストが調査し、取材して書いたのが本書である。
「戦後日本の民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」と青木はいう。
日本会議はふたつの流れが合流したもので、ひとつは新興宗教の「生長の家」に関係した人びと。もうひとつは靖国神社を頂点とする国家神道の復活を望む人びと。国家神道は「村の鎮守の神様」とは違って明治以降につくられたイデオロギーだから、これも新興宗教といえる。
そういえば公明党と関係の深い創価学会も新興宗教だ。安倍政権は新興宗教に支えられた政権だったのだなあ。
日本会議の結成は1997年だが、源流は半世紀前の右派学生運動にある。彼らは地道に組織を広げ、影響力を強め、地方議会を動かし、国会に議員を送り、右派文化人を動かしてきた。元号法制化運動などの成功体験によって自信を深め、ついには内閣を牛耳るとまでいわれるようになったのだ。
『日本会議 戦前回帰への情念』(山崎雅弘著、集英社新書)や『日本会議の研究』(菅野完著、扶桑社新書)も併せて読むと、彼らがよくわかる。
気をつけよう、勇ましいことばと日本会議。
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asahi.comの速報【伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目】(http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01)。
『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中…
どんどん壊れ行くニッポン』
《川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基…》。
2016年7月参院選、都知事選、原爆の日・平和祈念式典、リオオリンピック、…どさくさに紛れて高江破壊・辺野古破壊の再開、そして、伊方原発3号機再稼働。アベ様は、2度目の夏休みを満喫中。
怒りしか湧かない。狂気です。《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》。自公議員、原子力「ムラ寄生」委員会=原子力「規制緩和」委員会、愛媛県知事、賛成派の「地元」民…言葉は悪いが、アタマオカシイのでは? 「「地元」市民の「命」より「経済性、経済神話」」を優先、「安全より効率、命より経済」を優先。
『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」』
「「「地元」市民の「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
良いのでしょうか? 今回も、大津地裁の山本善彦裁判長は、
「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
《安全性の立証責任は電力会社側にあり…
現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の
社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるもの
になっている》。関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…」
寿命核発電所 伊方原発1号機廃炉の代わりのプルサーマル伊方原発3号機再稼働? 「沖縄負担軽減」の名の下での高江破壊や、普天間返還のための辺野古破壊といったアベ様や「沖縄負担軽減担当相」最低の官房長官のいつものやり方。
避難計画がいい加減? 事故時の対策が不安? 断層がある? そんなのシッタコトか!…再稼働さえすればいいのだ、という「川内方式」という悪しき先例の下、狂気の再稼働。アタマオカシイ人たちの次のターゲットは上関や大間、美浜、はたまた、柏崎刈羽でしょうか…。
『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
国破れて、山河も無し…となってもいいのか?』
「「九州電力が「巨大噴火は予知できる」などと言っていますが、
あれは大嘘なんです」…命を賭した危険な博打を、
東京電力原発人災で世界中の人々に迷惑をかけ続けている
ニッポンがやるなんて、「恥」」
東京新聞の記事【伊方原発3号機が再稼働、愛媛 四国電力、新規制基準5基目】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081201001392.html)によると、《事故時の避難計画の実効性や地震への懸念が全国的に根強いが、川内1号機の再稼働から1年たち、政府は原発活用を加速させたい考えだ。…プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を行う国内唯一の原発となる》…そうです。
『●「原発さえなければ…」:
それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?』
『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」』
「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
カネの亡者。
《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい!
東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」
『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
放射線測定器で測ることはできない」』
『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
地震国日本では、これこそ社会通念」』
『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき』
『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…』
『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
…「規制緩和」委員会(©東新)』
『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…』
『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ
いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?』
『●熊本大分大地震の最中、
伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ』
「熊本大分大地震がまだ続いているというのに、正気か?
しかも、プルサーマル。核発電「麻薬」患者の救いの無さ。破滅的思考。
原子力「ムラ寄生」委員会=原子力「規制緩和」委員会(©東京新聞)や
電力会社、自公議員、……、等々、(言葉が悪くて、すみませんが)
はっきり言って、アタマオカシイのでは?」
重要な書評だと思うので、付記します。CMLで知りました(http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-August/044653.html)。
前田朗さんのブログに出ていた書評です。前田朗Blogの【根源的民主主義への変革を求める脱原発の哲学 佐藤嘉幸・田口卓臣『脱原発の哲学』(人文書院) http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b214457.html】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_10.html)。一部(ほとんど全部ですが…)を以下に引用させて頂きます。
《「第一部 原発と核兵器」の3章では、原発と核兵器が歴史的に
同根であり、「等価性」を有することを確認し、「核アポカリプス不感症」の
現状を指弾し、絶滅技術の正体を撃つ。》
《「第二部 原発をめぐるイデオロギー批判」の3章では、低線量被曝を
めぐる「しきい値」イデオロギーを批判し、「安全」イデオロギーによる事故の
隠ぺいを批判し、「ノーマル・アクシデントとしての原発事故」に
いかに向き合うかを語る。》
《「第三部 構造的差別のシステムとしての原発」の3章では、
電源三法がいかにして地方を服従化させ、周縁地域や原発労働者を
構造的差別の下に組み入れたかを解明し、その歴史的起源を系譜論的に
たどりなおし、近代日本国家の「富国強兵」と「殖産興業」にたどり着く。》
《「第四部 公害問題から福島第一原発事故を考える」の3章では、以上の
考察を踏まえて、足尾鉱毒事件に遡行し、「富国強兵」と「殖産興業」の
近代史の悲劇の実相を探り、それがゆえに公害が必ず回帰する
日本現代史(高度経済成長)の必然性を明るみに出す。四大公害は、
単に高度経済成長のひずみだったのではなく、日本国家と資本の
必然的帰結であり、その延長に福島原発事故があったのだ。》
《科学、科学批判、技術、技術批判、政治、経済、歴史、環境などあらゆる
角度から原発問題に迫った末の「結論 脱原発の哲学」では、脱原発、
脱被曝の理念をいかに構築し、具体化するか、そして脱原発の実現と
民主主義をいかに考えるか、つまり「脱原発によってどのような社会を
実現すべきか」に及ぶ。「原子力国家」あるいは「管理された民主主義」から
「分権的で直接民主主義的な根源的民主主義へと変革すること」》
『●烏賀陽弘道さん
『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了』
《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を
「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を
論ずることはタブーになった》
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【http://www.asahi.com/articles/ASJ8B6DJVJ8BPLFA00V.html?iref=comtop_8_01】
伊方原発3号機が再稼働 新規制基準下で3カ所目
2016年8月12日09時08分
四国電力は12日午前、伊方原発3号機(愛媛県、出力89万キロワット)を再稼働させた。これで国内で運転中の原発は九州電力 川内1、2号機(鹿児島県)に続き、計3基となる。
12日午前9時、伊方3号機の中央制御室で作業員が核燃料の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く操作をし、原子炉を起動させた。15日に発電と送電を始め、9月上旬には営業運転に入る予定だ。
燃料に使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電の原発だ。伊方3号機が動くのは、定期検査で止まった2011年4月以来、5年3カ月ぶり。
東日本大震災後の新たな原発の規制基準下では、川内の2基と関西電力 高浜3、4号機(福井県)に続き、3カ所5基目の再稼働となるが、高浜の2基は3月に大津地裁の運転差し止め仮処分決定を受けて停止している。
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『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】と武田砂鉄氏【新作ドキュメンタリーが公開された綿井健陽監督インタビュー イラク戦争が突き付ける日本の立ち位置】。
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■①『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 「歴史修正主義 日本の政治家に蔓延する病」。北方農夫人氏【政治資金の運用めぐり相次ぐ経産相の不祥事 安倍の〝ご都合閣僚人事〟露呈】。アベ様の暴走人事(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a5da5f4aa6d60a32ca0d977fac41ea64)に加えて、麻生太郎副総理とともに夜な夜な何をやっているのか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/53deb705b1b4e29d076b8fafa638dc35)
■②『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 俵義文さん【「道徳の教科化」答申で文科省は2018年度実施を表明 考え方や行動まで評価対象に】、「第一次安倍政権の「教育再生」政策の「目玉」の一つだった」。「教育破壊」。石坂啓さん曰く「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全かどうか、なぜ疑ってかからない」?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0d50fc835a5ca548b35c9ef75c68acb2)
■③『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 藍原寛子さん【福島県知事選で示された新たな課題 内堀氏圧勝で再稼働加速か】、「自民・民主党などのなりふり構わぬ相乗り・抱きつきで「敗北回避戦略」「原発論争潰し」が奏功」。原発人災に誰も責任を取らない自民党(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ac9dd80a2c09c853c915871008694a40)
■④『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 佐高信さん【風速計/『読売新聞』は新聞か?】、「内の権力者を批判できない記者に外の権力者を批判することは不可能」。『読売』君は、「アベ先生、悪いのは『アサヒ』君だけじゃありません!」ってなぜ言わぬ!(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/44adbca723d0de16cc51c008d7cb8eae)
■⑤『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 【黒島美奈子の政治時評/沖縄県知事選が告示 国策盲信と住民の命】、「翁長氏の矛盾をあぶり出そうとする3氏の態度は、図らずも今選挙に対する強い危機意識を露呈」。「(安倍首相の言う)『日本を取り戻す』の中に間違いなく沖縄は入っていない」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9e9a0e0a08814c53118382328bc87f7a)
■⑥『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】。アベ様のドアホノミクス・・・「相手を転ばせてケガさせておいて「さあ、クスリを買え」というような話」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/443ceb37b8a532030b763db154f88974)
■⑦『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】、「①原発再稼働の噓~国富流出は円安が原因」「②株価上昇への反論~貿易赤字国に転落」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/443ceb37b8a532030b763db154f88974)
■⑧『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】、「③経済的反日政権~中国との貿易も赤字に」「④大企業・富裕層優占から里山資本主義へ」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/443ceb37b8a532030b763db154f88974)
■⑨『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 能川元一氏【国会内外の妄言に見る「自民党・右派の醜態」】、「「強制連行」はあった・・戦時性暴力被害者に対する悪質な二次加害」。「産経のドン」故・鹿内信隆氏やナチ曽根氏も証言(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fd17f09a886a3b53315797304b4c033e)
■⑩『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 前田朗さん【右派に媚びた単なる国内向けポーズか 「クマラスワミ報告」に安倍内閣が修正要求】、「そうした行為が世界での日本の評価をどれだけ貶めるか、安倍首相は冷静に考えるべき」。『朝日』叩きに熱狂する人たち(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f41c1aaa053eab2ca02bbc5ad00553da)
■⑪『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 【福島みずほ参議院議員が語る「慰安婦」問題 女性への性暴力、人権侵害だということを今一度共有すべきです】、「日本のイメージを傷つけているのは一体誰なのか」?、それは『朝日』叩きに熱狂する人たちの方(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f41c1aaa053eab2ca02bbc5ad00553da)
■⑫『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 篠田悠三氏【復命書が示す「拉致同様」の動員 「百田尚樹さん!朝鮮人強制連行は戦時の徴用とは違いますよ」】、「百田・・がかみついた・・「日韓併合後に強制連行はなかった」・・。・・有無を言わさずに連行」。アベ様のお友達(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/58e212b5dfd5f86bcc2fa64d5d490603)
■⑬『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 【吉見義明・中央大学教授インタビュー 改めて「慰安婦」問題の本質を問う】、「日本を「貶めている」のは、安倍首相や自民党、右派ではないのか」。『朝日』の「誤報」よりも、誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/62a82250c5ba66a70f10829a76237225)
■⑭『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 武田砂鉄氏【新作ドキュメンタリーが公開された綿井健陽監督インタビュー イラク戦争が突き付ける日本の立ち位置】、「新作『イラク チグリスに浮かぶ平和』・・僕自身、石川文洋さんや沢田教一さん等の写真でさまざまな戦争を記憶してきた」
■⑮『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 武田砂鉄氏【新作ドキュメンタリーが公開された綿井健陽監督インタビュー イラク戦争が突き付ける日本の立ち位置】、「新作『イラク チグリスに浮かぶ平和』」。イラク人女性、「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/b7bf174830af46389179f7c8999df6c9)
■⑯『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 岩本太郎さん【「橋下vs桜井」面談の舞台裏でメディアも罵倒した桜井氏】、「この醜い攻防が全国に伝えられた価値はあったかもしれない・・・・・・在特会も・・・・・・逆に自らの首を絞めつつある」。本当に醜い攻防(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2e186baf9198ad9e6a18f782006789c1)
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CMLの記事【[CML 031811] 石原慎太郎、衝撃発言「皇室は日本の役に立たない」「皇居にお辞儀するのはバカ」(『Business Journal 』)】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-June/031843.html)。
『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁』
「これに関しては、都知事の顔色をうかがってばかりの都教委が問題でしょう。
小皇帝都知事は、祝日に国旗を掲揚していないとの都市伝説があります。
その一方で、教員に踏み絵させてるわけ。酷いものです。四選を阻止しなくて
いいんですか、都民の皆様。それじゃなくても、三度も、世界に恥をさらした
のですよ。出馬も許されるべきじゃないでしょう。
裁判所(東京高裁)までがそれになびくのですから、救い難いです」
立場の弱い教師に「ウタやハタ」を強制しておきながら・・・・・・都市伝説は事実だった・・・・・・「老化とともに、単なる独りよがりの思いつき政治家に・・・・・・二枚舌が過ぎますが、特権意識の塊」。それにしても「「わがひのもとは(私の日本は)」」だそうですよ、「たみがよ(民が世)」ならまだしも。それから、大阪市教委や大阪「ト」教委、橋下徹元大阪「ト」知事に、この件を、是非、インタビューしてもらいたいですね。もちろん、東京「ト」教委にもね。
『●ハタとウタと東京都教委:
強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・』
『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?』
『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい』
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-June/031843.html】
[CML 031811] 石原慎太郎、衝撃発言「皇室は日本の役に立たない」「皇居にお辞儀するのはバカ」(『Business Journal 』)
・・・・・・
2014年 6月 7日 (土) 09:11:21 JST
前田朗です。
6月7日
・・・・・・さん
ご苦労様です。
この話は、右翼の間でも以前から知られた話です。
三島由紀夫、江藤淳と比べて、石原慎太郎の独自性、特異性です。
青嵐会の時代から、石原は、保守でも、民族派でも、天皇派でもなく、
過激な「革新派」でした。
それが老化とともに、単なる独りよがりの思いつき政治家になってきました。
ご指摘の通り、二枚舌が過ぎますが、特権意識の塊というべきでしょう。
----- Original Message -----
> ・・・・・・です。
>
> 他の方が紹介されていたのですが、石原慎太郎氏が意外な発言をしているとのこと。
>
> 石原慎太郎、衝撃発言「皇室は日本の役に立たない」「皇居にお辞儀するのはバカ」
> http://biz-journal.jp/2014/03/post_4279.html
> (『Business Journal 』)
>
>
> それによると、
>
> ●石原氏「国歌は歌わない」
> 「文學界」(文藝春秋/3月号)に「石原慎太郎『芥川賞と私のパラドクシカルな関係』」
> と題されたインタビューが掲載されているのだが、そこで石原氏は「皇室について、ど
> のようにお考えですか」と聞かれ、次のような発言をしているのだ。
>
> 「いや、皇室にはあまり興味はないね。僕、国歌歌わないもん。国歌を歌うときには
> ね、僕は自分の文句で歌うんです。『わがひのもとは』って歌うの」
> つまり、石原氏は国歌を歌わないばかりか、仕方なく歌う場合には歌詞を「君が代
> は(天皇の世は)」ではなく「わがひのもとは(私の日本は)」と歌詞を変えてしまうとい
> うのだ。
>
>
> (中略)
>
> ●国歌斉唱時の起立義務付けをしながら、自分は斉唱拒否
> 先に紹介した「文學界」インタビューでも、石原氏は戦時中、父親から「天皇陛下が
> いるから皇居に向かって頭を下げろ」と言われた際、「姿も見えないのに遠くからみん
> なお辞儀する。バカじゃないか、と思ったね」と語っている。
> もちろん思想信条は自由だし、最近は反韓反中がメインで天皇に対しては否定的
> という右派論客も少なくない。だが、石原氏は都知事時代、都立高教員に国歌斉唱
> 時の起立を強制し、不起立の教師を次々に処分していたのではなかったか。また、
> 日本維新の会の共同代表で石原氏のパートナー・橋下徹氏も大阪府知事だった11
> 年、国歌斉唱時に教職員の起立を義務付けた、いわゆる「君が代条例」を大阪府で
> 成立させている。
> 一方で国民に愛国心を強制しながら、自分は平気で「国歌が嫌い」と斉唱を拒否す
> るというのは、いくらなんでもご都合主義がすぎるのではないか。
>
> この記事でも指摘するように、自分は「国歌が嫌い」と斉唱を拒否しながら、都知事
> 時代、都立高教員に国歌斉唱時の起立を強制し、不起立の教師を次々に処分した
> のは、いくらなんでもご都合主義がすぎる!
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CMLの記事【[CML 030591] 下村大臣の食言の意味について(村山談話関連)】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030606.html)。
『●一国の首相が歴史修正主義者なんて恥ずかしいし、
羞恥心の無さと自覚の無さという救いの無さ』
首相からして歴史修正主義者な国なのですが、その文科省下村博文大臣が村山談話について「食言」したそうです・・・・・・「「自虐史観」などというあいまいな造語でしか主張を展開できない人、組織の共通点の一つが、苦しまぎれに事実を二の次とした出まかせ、ウソをまき散らして恥じない、ということです」。この「食言」も当然の結果だと頷けるのは、以下のような経緯があったからです。
『●「僕らは「戦争」を知らない?」 『週刊金曜日』
(2014年4月25日・5月2日合併号、989号)』
■⑤『週刊金曜日』(2014年4月25日・5月2日合併号、989号) /
【村岡和博の政治時評/「閣議決定はされていない」 村山談話を
めぐり虚偽の答弁 下村文科大臣の訂正と誤算】、「「政府の
統一見的な見解」には当たらないと答弁・・断言」。歴史修正首相でも
否定できず (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/・・)
『●「闘うアート」 『週刊金曜日』(2014年4月18日、988号)
についてのつぶやき』
■⑬『週刊金曜日』(2014年4月18日、988号) /
高嶋伸欣さん【大臣の事実誤認発言を2度も見逃した記者の怠慢は
なぜ?】、「下村博文・文部科学大臣が・・
「村山内閣総理大臣談話、河野官房長官談話自体は、
これは閣議決定されたものではありません・・」」という誤認
『●呆れた!! 自公議員が、どの口で「憲法違反」を叫ぶのか!?
そして、国会は一体何をやってきたのか?』
「下村博文文部科学相も「議員辞職ものだ。これを認めれば、
いろんな行事で天皇陛下に手紙を渡すことを認めることになる。
政治利用そのもので、(足尾銅山鉱毒事件で明治天皇に直訴を試みた)
田中正造に匹敵する」と批判した」
『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件』
「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」」
『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
そして自民党も同じ穴のムジナ』
「橋下に対して「党を代表する人の発言ではない」と非難した下村博文
文科相も、第1次安倍内閣の官房副長官だった07年、ラジオ番組で
「従軍看護婦や従軍記者はいたが、従軍慰安婦はいなかった」
「親が娘を売ったことはあったと思うが、
日本軍が関与していたわけではない」などと発言して物議を醸した。
翌日の記者会見で「個人的な見解」と釈明していた」
「安倍内閣には極右的な思想の閣僚が多い。昨年11月に米国の
新聞に掲載された慰安婦問題を否定する意見広告には、
安倍首相はじめ、稲田行革相、下村文科相、新藤総務相、
古屋国家公安委員長の4閣僚が名を連ねています。
この意見広告は『彼女たちは当時世界中のどこにでもある
公娼制度の下で働いていた』などと主張するもの。
この大臣たちの歴史認識について、国会で追及することも
考えています」(民主党関係者)
『●原発推進: 国民が見えているとは思えない政権』
「■孤立招く歴史見直し
新政権の要職には、下村氏をはじめ、安倍氏がかつて事務局長を
務めた「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の
メンバーが並ぶ。この会は、歴史教科書の慰安婦をめぐる記述を
「自虐史観」と批判し、慰安婦への謝罪と反省を表明した河野談話の
見直しを求めてきた。
また、行政改革相に就いた稲田朋美氏は「南京大虐殺」を否定し、
東京裁判を「不法無効な裁判」と批判してきた。
河野談話や村山談話の見直しは「戦後レジームからの脱却」を
唱える安倍氏の持論だ」
==============================================================================
【http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030606.html】
[CML 030591] 下村大臣の食言の意味について(村山談話関連)
maeda at zokei.ac.jp
2014年 4月 1日 (火) 10:06:38 JST
前田朗です。
4月1日
[net21]からの転送です。
下村文科相答弁の虚偽は、いくつかのMLで指摘されていますが、高嶋伸欣さん
が、過去の経過も踏まええてきちんと分析しています。
********************************
皆様 高嶋伸欣です
1 下村博文大臣は26日の無償措置法改正案の審議の場で、共産党の
議員に対する答弁で、「村山内閣総理大臣談話、河野官房長官談話
自体は閣議決定されたものではありません。検定基準における『政
府の統一的な見解』には当たらないものであります」と明確に断定
しました(国会の議事録「議事速報」で確認できます)。
2 でも、”村山談話が閣議決定ではない”という発言は、明らかに誤り
です。「朝日」の縮刷版で見ると。1995年8月15日夕刊のトップ記事
で詳しく報道されている中、何度も閣議で決定したとあります。さらに
はよく16日朝刊の第1社会面の記事紙面の半分を費やして、自民党
議員が大半である大臣たちから異論を出させないようにするために、事
前の準備をどのようにしていたのかということや、実際に一切の異論が
なく全員が賛成した経過を詳しく伝える記事が、掲載されています。
3 大臣が基本的な事実の認識を誤っていることが、明確になったのです。
質問した議員からは「驚くべきことだと言わなければなりません。」な
どと追及されても、なお大臣は「私は事実関係を申し上げているわけで
ありまして、閣議決定されていないということは、これは事実でありま
す」と、発言しています。
4 大臣の勉強不足(?)は、責められるべきですが、不思議なのは大臣の
後ろに控えているはずの文科省の局長などは、村山談話が閣議決定されて
いることを知らないはずはないのに、そのことをすかさず大臣に囁いて発
言を訂正するように進言していないことです。議員からの質問項目は事前
に通告されているのですから、少なくとも事務方は関連情報を確認してい
て、大臣発言の誤りにはすぐに気付いたはずです。
5 このあたり、八重山教科書問題を含め、これまでの自民党政権でも自制
していた教育への政治的介入への限度を超えて「暴走」を続ける安倍政権
に対する文科省官僚たちが表明し始めた「反乱」・サボタージュの一端で
もありそうです。
6 ところで、これだけ明確な大臣の「食言」であるのに、ほとんどのメデ
ィアが報道していません。
7 わずかに、「朝日」の記者が、その後に改めて下村大臣に対し再確認の
取材をしたところ、大臣が「閣議決定されていないという事実の説明をし
た」と答えたという経過を、27日朝刊の第4面右下に横書きの囲み記事
という目立つ扱いで、伝えています。
けれどもこれは、大臣の事実誤認を問題にしたのではなく、河野談話と
村山談話を検定基準に言う「政府見解」に該当しないとする解釈の根拠の
再確認をしただけです。肝心の事実誤認の問題に記者が気付いていないの
明らかです。
8 上記のように、「朝日」は村山談話が閣議決定されたことを特筆大書の
報道で世の中に印象付けているのです。それなのに27日の4面下囲み記事
を書いた記者もこの紙面担当のデスクも、その事実について全く気付いてい
ないで、事実よりも解釈の論争のほうにこだわってしまった、ということの
ようです。
9 もともと、検定基準に「政府見解の記載を義務付ける」という規定を加え
ると下村大臣が昨年11月15日に明らかにした際、もっとも強く批判した
のも「朝日」でした。翌16日の朝刊では第1・2面で大々的に批判し、
そこには「政府見解といえば、1995年に村山富市首相がアジア諸国へ
の植民地支配を公式に認め、『心からのおわび』を表明した『村山談話』も
そうだ」と、いち早く言及しているのです。
10 この記事などで『村山談話』のことに気付いた八木秀次氏たちは、最近、
ことあるごとに同談話の無視や貶める情報の拡散を画策しています。そうし
た小細工に同調する意識が根強い下村大臣が、河野談話が閣議決定されて
いないということにかこつけて政府見解とみなさないという論理に結びつけ
て、目障りな村山談話も教科書に載せるべきではない、ということにしよう
としたのではないか、などとも推測できます。
11 因みに、「村山談話」はすでに実教出版の『日本史B』の現行版に、引用
されて載っています。それも明確に謝罪している後半部分の全文がです。
そして、新版のこの4月から高校2年生までが使用する新課程用の「高校日
本史B」にも全く同じ形で載っています。当然、この新版も検定に合格してい
ますし、検定に合格というお墨付きを同教科書に2013年3月に与えたのは、ほ
かならぬ下村博文・文科大臣だったのです。
12 この新版の実教「日本史B」は都教委と神奈川教委が採択妨害をした「高校
日本史B」とは別のものです。けれども、この「日本史B」も「自虐的」である
として、保守派は批判の対象にしています。その分、同署の内容をそれなりに
チェックをしているようで、批判の根拠として『村山談話』の記載を挙げてい
ます。挙句に、八木氏は自分が責任者である「日本教育再生機構」の会報『教
育再生』2013年12月号の座談会で、この「日本史B」も「東京と神奈川では」
「採択がゼロになりました」という、これまた事実無根の発言をしています。
東京都と神奈川県の採択結果はどちらも教育委員会のHPで検索が可能で、各
5校で採択されている事実の確認できます。このウソ発言はその後も訂正され
ていません。明らかに、営業妨害の発言です。
13 「自虐史観」などというあいまいな造語でしか主張を展開できない人、組織の
共通点の一つが、苦しまぎれに事実を二の次とした出まかせ、ウソをまき散ら
して恥じない、ということです。 この反社会的な特性を持つ人物たちが次々
と安倍政権では登用され問題発言を繰り返しているのは、周知のことですが、
とうとうそれが文科大臣にまで及んだことを事実をもって自ら示したのが、今
回の下村発言でもある、と私は受け止めています。
14 これで、下村大臣は夏の内閣改造で留任になる可能性は薄れたといえそうで
す。それとも、さらに「名誉挽回」のためにさらなる「暴走」をするのでしょ
か。とばっちりが竹富町やその他の人々に及ばないようにと願うばかりです。
以上 文責は高嶋です 拡散・転送は自由です
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CMLの二つの記事【[CML 030638] Re: 佐藤様 Re: 映画「ハンナ・アーレント」の書評の紹介】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030655.html)と、
【[CML 030643] Re: 「絶望の裁判所」なり瀬木比呂志 すさまじきかな講談社新書】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030660.html)。
前田朗さんのブログ【内側から明かされた裁判官の精神構造の病理】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2014/04/blog-post_7.html)。
「検察は警察権力のイヌであり、そのまた手先の裁判官は「イヌのイヌ」ということになります。もっとも、法学者の中には裁判所の御用聞きみたいなのがたくさんいますから、「イヌのイヌのイヌ」(笑)」・・・・・・ということは、それを持ち上げるマスコミは「イヌのイヌのイヌのイヌ」。
『●〝犬〟になれなかった裁判官』
『●「絶望の裁判所」: 裁判所の頂点、最高裁からして・・・・・・』
「法曹一元制をとれば、現状の司法官僚制の打破ができます。司法試験合格者はすべて弁護士になり、弁護士経験者の中から裁判官を募るという考え方です。司法修習も、最高裁が恣意的に運営するのではなく、むしろ弁護士会主導でやるべきです」・・・・・・真の司法改革を行うためには。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030655.html】
[CML 030638] Re: 佐藤様 Re: 映画「ハンナ・アーレント」の書評の紹介
・・・・・・・・・
2014年 4月 4日 (金) 09:55:00 JST
前田朗です。
4月4日
> 全く、同感です! 最近、元エリート裁判官だった瀬木比呂志氏の『絶望
>の裁判所』(講談社現代新書)を読みまして、裁判官も都教委並みで、権力者の
>「精神的奴隷」である…マスダ節で言えば「イヌ裁判官」(笑)ってことです…理
>由が、よ~~っく、理解できました。私の数々の裁判体験から、ウスウス(笑)は
>感じていたんですけど…
> この書物はオススメです! しかし、『絶望の裁判所』であることは分かっ
>ていても、ここ以外には人権侵害の救済を法的に求める場所はないのですからねェ…
まだ読んでません。これから読みます。
「イヌ裁判官」(笑)。
人様を動物に例えるのは失礼なことですが、この喩えはかつて裁判官自身が用い
ました。
(以下の引用はすべて私の記憶によるもので、出典確認はしていません。若干の
不正確さを伴うことをご了解ください。)
10数年前に、裁判所の中から、平裁判官による改革運動が起きた時に、「イヌ」
からの脱出、解放が語られたことがあります。結局、最高裁事務総局によって抑
え込まれましたが。
それ以前、東京地検特捜部が、警察の犯罪である神奈川県警盗聴事件を不起訴処
分にしたときに、「検察は警察の走狗」に陥っているのではないかということが
検察官自身によって語られたことがあります。「権力の走狗と言われないように」
と。
ですから、検察は警察権力のイヌであり、そのまた手先の裁判官は「イヌのイヌ」
ということになります。
もっとも、法学者の中には裁判所の御用聞きみたいなのがたくさんいますから、
「イヌのイヌのイヌ」(笑)。
自分でみじめだと思わないのか、本当に不思議。
・・・・・・・・・。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030660.html】
[CML 030643] Re: 「絶望の裁判所」なり瀬木比呂志 すさまじきかな講談社新書
・・・・・・・・・
2014年 4月 4日 (金) 15:58:57 JST
前田朗です。
4月4日
先ほど買ってきましたが、まださわりしか読んでません。
> なぜ解決策として法曹一元? 本書を読んでも分からない。
これは読まなくても、私なりの意見を出せます。
法曹一元制をとれば、現状の司法官僚制の打破ができます。
日本では、司法試験合格後の統一修習(裁判官、検察官、弁護士の供給源)の一
元化ができただけで、
これは法曹一元ではありません。
法曹一元というのは、国によって差異はありますが、
司法試験合格者はすべて弁護士になり、弁護士経験者の中から裁判官を募るとい
う考え方です。
司法修習も、最高裁が恣意的に運営するのではなく、むしろ弁護士会主導でやる
べきです。
弁護士の養成、後継者育成は弁護士会が責任を持ってやるべきです。
これによって、一方で、裁判官を民衆の中から選出するという位置づけにすると
ともに、
他方で同時に、裁判官を官僚制から引き離し、弁護士から裁判官へ、そして逆に
裁判官から弁護士へという流れを作る。
もちろん、一定程度の司法行政が必要になり、司法行政に強い人材が生み出され、
司法行政による裁判官支配がなされる危険性は残りますが。
前回の司法改革の時に、学界からは法曹一元の提案がありましたが、
最高裁は法曹一元だけは絶対に拒否し、
弁護士会も責任の重大さから逃げ腰となり、
しかも、裁判員制度や法科大学院という奇妙な改革に流れました。
学界では法科大学院制度には強い反対があったのですが、
最高裁と弁護士会の結託で制度ができました。
制度ができてしまえば、各大学とも懸命になって法科大学院を作り、宣伝し、維
持しなくてはなりません。
かつて法科大学院構想を厳しく批判していた教授たちが、懸命に法科大学院の授
業をやっているという漫画的な状況です。
あとは裁判官、検察官の天下り先をつくっただけです。
法科大学院制度の制度設計が失敗であり、次々と問題を引き起こしてきたことは
報道されている通りです。
法曹一元が基礎にあれば、法科大学院はもう少しましになったと思います。
・・・・・・。
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【http://maeda-akira.blogspot.jp/2014/04/blog-post_7.html】
前田朗Blog
MONDAY, APRIL 07, 2014
内側から明かされた裁判官の精神構造の病理
瀬木比呂志『絶望の裁判所』(講談社現代新書)
「最高裁中枢の暗部を知る元エリート裁判官 衝撃の告発!」「裁判所の門をくぐる者は、一切の希望を捨てよ!」。1954年生まれの著者は1979年に裁判官となり、東京地裁、最高裁に勤務、2012年に明治大学法科大学院教授に転身。30年余りの裁判官生活における実体験を多数紹介しながら、裁判所の実態を描き出す。
政権追随司法、人権軽視司法を形成・維持した最高裁司法行政族による青法協攻撃以来の「司法の反動化」は有名である。政治的動機による裁判官弾圧と裁判官統制であり、それゆえ組織が歪み、人間が抑圧されていった。裁判官懇話会も白眼視された。青法協と懇話会は本書に登場する。その後、市民のための裁判官ネットワークもあったが、こちらは本書には登場しない。青法協、懇話会、ネットワーク、それぞれに自由で開かれた裁判所を目指したが、上からの弾圧で潰されていった。
憲法に背を向け、平和や人権に冷酷な裁判官をつくりだすための猛烈な工作が、この国のエリート裁判官を堕落させたことは良く知られている事実だ。多数の批判書、研究書があった。黒木亮『法服の王国 小説裁判官(上・下)』(産経新聞出版)も出た。
http://maeda-akira.blogspot.jp/2013/12/blog-post_10.html
本書が取り上げた話題はほとんど既知のことであるが、著者自身の体験が裏打ちし、説得的であり、随所で「やっぱりそうだったのか」と繰り返すことになる。ただ、著者はそこで立ち止まらない。内側からの分析の強みであるが、「裁判官の精神構造の病理」として、(1)一枚岩の世界、内面性の欠如、内面のもろさ、(2)エゴイズム、自己中心性、他者の不在、共感と想像力の欠如、(3)慢心、虚栄、(4)嫉妬、(5)人格的な未熟さ、幼児性、(6)建前論、表の顔と裏の顔の使い分け、(7)自己規制、抑圧、(8)知的怠慢、(9)家庭の価値意識。ここまで書くか、と思うくらい厳しい批判である。もちろん、著者自身もその世界にいたのであり、そのことを著者は十分に自覚している。
裁判官に常識の欠ける人物が多いことは私も良く知っている。かつて東京地裁の裁判官、東京地検の検察官が参加する研究会に数年間出ていたが、現職裁判官のオフレコ発言はまさにエゴイズム、自己中心性、他者の不在、慢心、虚栄、嫉妬。なるほどその通りである。あまりに気持ち悪いので、数年で出席を止めたが、出席し続けて黙って聞いておけばよかったかもしれない。もっとも、大学に所属する研究者にも変人は少なくないが。
著者は関根牧彦という筆名で数冊の著書を出しているが、それは法律書ではなく、『内的転向論』『映画館の妖精』『対話としての読書』であり、音楽ファンでもある。本書にも、ビートルズ、ボブ・ディラン、ブルース・スプリングスティーンが出て来る。
Posted by 前田朗 at 6:25 AM
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