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●《この国の為政者たちが誰を見て誰のために政治をやっているのか、憲法改定をはじめとする諸政策が目指す方向性とも深くかかわっている》

2022年09月13日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 統一教会との関係 「わからなかった」から「答える必要はない」まで 国会議員たちの弁明 (週刊金曜日 1390号、2022年08月26日号) ↑]


(2022年08月29日[月])
統一協会…《自民党の政策決定や政権運営にどのような影響があったのか、真相を解明して再発防止策を講じる》べきなのに、全くその気無し。

 長周新聞の記事【国葬より政界のカルト除染が先 壺の沼に国民を巻き込むな 萩生田光一は更迭でよろしく】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/24307)によると、《自民党とカルト教団・統一教会(世界平和統一家庭連合)との持ちつ持たれつの深い関係性が、安倍元首相銃殺事件を契機に芋づる式に明るみに出ている。国の中枢を司る行政府が丸ごとカルト宗教に冒されていたという笑えもしない仰天事実だが、それはタブーとして触れられてこなかっただけで戦後何十年も半ば公然とくり広げられてきた。少しばかり関係していたというよりも初めから一心同体といえるほど歴史性をもった深い因縁がある。多くの人々にとっては知り得ようのない魑魅魍魎の世界ではあるが、この国の為政者たちが、誰を見て、誰のために政治をやっているのか、憲法改定をはじめとする諸政策が目指す方向性とも深くかかわっている。人々を欺いてきた戦後政治のタブーを引きはがし、抜本的にメスを入れることが求められている》。
 《この国の為政者たちが、誰を見て、誰のために政治をやっているのか、憲法改定をはじめとする諸政策が目指す方向性とも深くかかわっている》訳ですが、キシダメ首相や自公政権、自公お維コミ(立憲にも居られるようですが)の議員の皆さんは、統一協会が《諸政策》にどのような影響を及ぼしたのか、解明する気はあるのでしょうか? アベ様が票の差配までもやっていた訳ですから、選挙にどのような影響を及ぼしたのかの解明も必要です。
 汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…。自民党とズブズブじゃん。《いまや閉じてきた壺のフタが吹っ飛んで、ズブズブの壺の中身が丸見えになってしまった》。もう、後戻りはできませんし、後戻りさせてはいけません。

   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
     統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
     (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
         できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》
   『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
      物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…
   『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
     個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》
   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
     爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》
   『●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が
       判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》
   『●《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたと
     すれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったの?
   『●安田菜津紀さん《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、
      弱きをへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》
   『●統一協会汚染議員一掃…《支持者こそが提言しなければならない善後策
      …あれだけ奉り続けた…元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》
   『●斎藤貴男さん《安倍政治の最大の罪は、民主主義を完全に形骸化し、
     日本社会を根底から腐らせたこと…》《ネポティズム》《冷笑主義の蔓延》
   『●《〈関連団体とは存じ上げませんでした〉…「統一教会の何が問題
     なのか正確に承知していません」…しらじらしいにも程がある》お維
   『●悍ましい構図…さらには、アベ様が票の差配までするほどズブズブ
       ヅボヅボだった訳ですが、そんな自民党に投票するとはねぇ…
   『●統一協会…《自民党の政策決定や政権運営にどのような影響があった
     のか、真相を解明して再発防止策を講じる》べきなのに、全くその気無し
   『●憲法53条…《本来国会は開かなければならないが、安倍内閣では
     その要求を無視し続けていたことがある。岸田政権も応じる気がない》
   『●《自民党右派…政界の右派のみならず、それを支える日本最大の右派
     改憲団体、日本会議など》も統一協会と《「蜜月」関係を築いてきた》??
   『●統一協会が《法令に反するなどの例》は山のようにある訳で、《実体が
       変わらないのに、名称を変えることはできない》ことに何の問題?
   『●第2次キシダメ改造内閣の悲惨な船出 ―――― 統一協会非汚染者
     による組閣や役員人事もままならない、ズブズブヅボヅボな自民党…
   『●《安倍元首相の側近で、安倍派内ではポスト安倍の一番手》だった
     萩生田光一政調会長は加計学園問題等だけでなく、やはりヅボヅボだった…
   『●《保守の安倍が反日カルトとつながった》? 《保守ではなく、反日の
     エセ保守…支持してきたのは新自由主義勢力と政商とカルトの複合体》
   『●【適菜収 それでもバカとは戦え/戦後を代表する“ホラ吹き”安倍
    元首相の「思い出に残るデマと嘘」】…息吐く様にウソをつくアベ様
   『●《他人の不幸に付け込み…壺などを売りつけ、信者の家庭を破壊する
     カルト教団に「信教の自由」などないことを、メディアは自覚すべき》
   『●臨時国会どうなった? ゴルフをやってる場合だったのか? 質問したい
       「右派記者」と質問する気のない「左派記者」ももっと突っ込んでよ
   『●票の差配をするほどズブズブヅボヅボなアベ様という壺の蓋…《壺の蓋が
            吹っ飛んで…中から…熟成された汚物が出てくる、出てくる…》


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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/24307

国葬より政界のカルト除染が先 壺の沼に国民を巻き込むな 萩生田光一は更迭でよろしく
政治経済 2022年8月27日

 自民党とカルト教団・統一教会(世界平和統一家庭連合)との持ちつ持たれつの深い関係性が、安倍元首相銃殺事件を契機に芋づる式に明るみに出ている。国の中枢を司る行政府が丸ごとカルト宗教に冒されていたという笑えもしない仰天事実だが、それはタブーとして触れられてこなかっただけで戦後何十年も半ば公然とくり広げられてきた。少しばかり関係していたというよりも初めから一心同体といえるほど歴史性をもった深い因縁がある。多くの人々にとっては知り得ようのない魑魅魍魎の世界ではあるが、この国の為政者たちが、誰を見て、誰のために政治をやっているのか、憲法改定をはじめとする諸政策が目指す方向性とも深くかかわっている。人々を欺いてきた戦後政治のタブーを引きはがし、抜本的にメスを入れることが求められている。この間、明らかになった事実をもとに記者座談会で論議した。


人の不幸の上に築いた権力構造

 A 安倍晋三の銃撃事件から1カ月半余りが経過した。当初は、「一強」とか「戦後最長の総理」と崇められ、退いた後も政界の「キングメーカー」として振る舞うであろうと思われていた人物が、思いもよらないあっけない終わり方をしたものだから世間は騒然としたし、メディアも「悲劇の元宰相」として神格化キャンペーンに熱をあげて追悼ムードを演出した。

 だが、犯人である山上某の銃撃動機が、安倍晋三の政治信条への反発や安倍本人への直接的な恨みではなく、家庭を蝕み崩壊させた統一教会への私怨を拗らせたものであり、「(安倍晋三が)現実世界で最も影響力のある統一教会のシンパ」(山上)であることも「思い込み」ではなく、祖父の岸信介と教祖・文鮮明の時代から親子3代にわたってズブズブの関係にあったことや、さらには統一教会は清和会(安倍派)を中心に自民党との濃厚な関係を築き上げ、自民党にとって重要な存立基盤となっていることが白日の下にさらされ、銃撃事件の背景だけにとどまらず、近年の安倍一強や右傾化なるものの根底にあったものまでがズルズルと引きずり出されてきた。


      (第2次岸田内閣の面々)


 首相側近をはじめ、防衛大臣、文科大臣、経産大臣などの閣僚、反社組織を取り締まる国家公安委員長にいたるまでが統一教会と浅からぬ関係を築いており、選挙で教団組織や信者たちから献身的な支援を受ける見返りに、教団が望む名称変更(統一教会であることをカモフラージュできる)を許可したり、多数の被害者を生み出している霊感商法や家庭を破産させるほどの法外な献金ノルマなどの違法活動の摘発をせず、野放しにしてきた。取り締まるどころか教団の各種イベントの実行委員長になったり、韓鶴子総裁を「マザームーン」と崇め立てて花束を贈呈したり、安倍晋三みたく教団を全面的に支持するメッセージを送ってみずから広告塔になっていたのだ。異常であるがゆえにタブーとされてきた両者の契りが、近年はむしろそれを誇示するように公然とおこなわれていたわけだ。いまや閉じてきた壺のフタが吹っ飛んで、ズブズブの壺の中身が丸見えになってしまった。


 B 当初、自主規制を敷いたメディアは「(統一教会といわず)特定の宗教団体」とか「犯人の思い込み」と真相をぼかしていたが、霊感商法や献金被害者の救済にとりくんできた弁護士やカルト研究者たちが暴露した政界汚染が広く知れ渡ると、雪崩を打つように統一教会と自民党との関係性を報じるようになった。「安倍一強」のもとで数々の不祥事を積み上げてきた清和会からのシフトチェンジの力も働いているようにみえる。NHKは最後まで統一教会を名指ししなかったが、「NHKも相当に壺に毒されているのではないか?」との世間の疑念を膨らませ、慌てて方針転換した。それでもまだ腫れものに触るような報道に終始している。


 C 世間一般からすればドン引きもいいところだ。むしろ怒りに変わっている。「マザームーン」「真の父母様」あたりから、追悼ムードはサーッと潮が引くように沈静化したし、8月頭の世論調査(共同通信)では「国葬」実施に「反対」が過半数をこえ、統一教会と政界との実態解明が「必要」が80%以上にものぼった

 これまで統一教会といっても、70~80年代に各地の大学ではびこった原理研究会(サークルを装った布教活動)とか桜田淳子の合同結婚式などが社会問題になった時代を知らない世代としては、数ある怪しげな新興宗教の一つくらいの認識しかなかったが、今でも全国に数万人もの信者を抱え、教団の内部資料で1999~2008年までだけ見ても、日本の信者から年間600億円もの献金を韓国の教団本部が召し上げていたというのだから驚かされる。一般信者だけでなく、企業ぐるみの一大コンツェルンができあがっているのではないかと思うほどの巨額献金だ。

 山上一家のように家庭内の不幸につけ込まれて入信させられ、「この世の不幸は地獄にいる先祖からのメッセージ」「地獄で苦しんでいる先祖を救うために徳を積め」と献金を迫られ、身ぐるみを剥がされて家計も家族関係も破綻するような家庭がゴロゴロしていることも弁護士たちの発信によって顕在化した。

 教義でも、旧約聖書になぞらえて「韓国はアダムの国、植民地化をやった日本は(禁断の果実を食べた)エバの国であり、エバはアダムを支えなければならない」と説き、日本の信者からむしりとれるだけむしりとって韓国や米国の教団支部に配分して世界的な布教戦略を展開していたわけだ。これを「日本をとり戻す!」「戦後レジームからの脱却を!声高にいってきた自民党や安倍界隈が崇め奉り、さまざまに便宜を図ったり、二人三脚で選挙をやってきたのだから、いい加減にしろ! と思う。よくいえるものだ、と。


日本の右傾化の推進役 自民党と統一教会

 D
 矛盾だらけで、にわかに理解しがたいものがあるが、統一教会の成り立ちから探れば、韓国では親米独裁政権を敷いた朴正煕(岸信介と満州時代からの師弟関係)の時代にKCIA(米CIAをモデルにした国家諜報機関)と結びついて勢力を拡大し、米国では反共主義を掲げるニクソン政権のころから共和党保守派を買収し、日本では戦犯を免れてCIAに抱えられた岸信介や児玉誉士夫、日本財団の笹川良一といった右翼人士と繋がって、「反共」を旗印にした国際組織として形成している。要するに、米国を中心にした戦後の権力構造の一翼を為していたわけで、それを維持するためにカルト宗教を利用したし、教団としては権力に支えられることで財を成して勢力を拡大した。

 だから「美しい国」「日本をとり戻す!といいながら、「日本はエバの国」というようなマザームーンを崇め立てる矛盾に満ちた関係が生まれるのだ。いずれにせよ、日本に生きる人々は搾取の対象でしかなく、どれだけ人々が苦しんでいようが、家庭が崩壊しようが関係ない教義からして「日本人は苦しめ!」という教団とタッグを組んで、日本社会を蝕んでいたわけだ


 B SNS上でも、普段はあれほど「反日パヨク」とか「北の工作員」といって他者を攻撃するネトウヨが、この「反日カルト」の統一教会に対しては一斉に口をつぐんでいる。以前、自民党から資金提供を受けて世論煽動に勤しんでいたツイッターアカウント「Dappi」などが問題になったが、ネトウヨの正体って壺なんじゃね? と臭わせるものがある。

 やれ従軍慰安婦徴用工問題は「反日プロパガンダなどと声高にいっていた杉田水脈衆議院議員(なぜか自民党山口県連所属)も、統一教会の関連団体で講演していたり、「旧統一教会から支援や協力を得ることは何の問題もない」と開き直っている。なるほど持論の「子どもを産まないもの(LGBT)は生産性がない」は統一教会の主張そのものでもある。


 A そもそも安倍晋三自身が、一度か二度メッセージを送ったことがあるという程度の関係ではなく、まさに統一教会そのものだった。死後になって、参議院議員の青山繁晴とか、元参議院議長の伊達忠一、統一教会の支援を得られずに出馬を辞退したことがある宮島某などの自民党関係者が、「教団票」の割り振りを安倍晋三自身がやっていたことを暴露しているし、統一教会幹部の講演録画でも、統一教会のイベントにメッセージを送るに至った安倍晋三との生々しいやりとりを勝共連合の梶栗会長みずから明かしている。壺の中で統一教会と抱き合っていた自民党議員らが「名前が違うのでわからなかった」としらばっくれているが、そのための名称変更の承認もすべて安倍政権下でおこなわれてきたことなのだ。


     (統一教会が韓国・ソウルで開催した大規模な
      安倍晋三追悼セレモニー(12日))


 C 統一教会としても、教団本部がある韓国ソウルで大規模イベント(12日)を開き、「統一と平和のための運動にご尽力」(教団)した安倍晋三を弔うセレモニーを大々的にやっている。壇上には安倍晋三の「平和は人から与えられるものではない。勝ち取るものだ」という言葉が写真とともに映し出され、献花する儀式がおこなわれた。安倍晋三がどれだけ教団にとって重要人物だったかを物語っているし、統一教会葬そのものだ。トランプが動画メッセージを送ったほか、カナダのハーパー前大統領、ポンペオ前米国務長官などが参列して献花するなど、いまさらこれに輪を掛けてわざわざ「国葬」をする必要があるのか? と思わせるものがある。


行政府に巣喰う壺議員 「日本を神の国に」とも

 A
 報道や世論の変化で泡を食っているのが岸田政府で、支持率低迷に慌てふためいて内閣改造を1カ月前倒し、自身を除く19閣僚のうち統一教会との関係を認めた閣僚7人を交代させ、閣僚や副大臣や政務官に対しても「教団との関係を点検・見直すことを求め、了解した者のみを任命した」と説明した。だが、フタを開けてみると、政務三役(大臣・副大臣・政務官)のうち少なくとも30人以上が統一教会と何らかの接点をもっていたことが明らかになっている。閣僚級では10人、そして副大臣、政務官54人のうち半数を占める24人にのぼる【表参照】。

 しかも、その直後、統一教会と閣僚ら政務三役の関係については「個人の政治活動に関するもので、調査を行う必要はない」とする答弁書を閣議決定。元首相銃撃にまでいたった統一教会との政界癒着の除染はおこなわず、そのまま闇に葬ることを宣言した。

 さらに浮上したのが、政調会長の萩生田光一と統一教会との蜜月関係で、先の参院選では、自民党が東京選挙区に擁立した元タレントの生稲晃子候補を連れて統一教会の教団施設に出向いていたことが露呈。さらに統一教会との関係を掘り下げると、萩生田が八王子市議だったころからの30年来の付き合いで、落選中の2009年~2012年には毎月1、2回、教団施設の礼拝や会合に出席し、青年部を相手に説教や講演をおこなっていたことが教団サイドの資料から明らかになっている。


     (萩生田光一生稲晃子


 TBS『報道特集』が報じた信者たちの生々しいインタビューでは、「私もご父母様(総裁夫婦)の願いを果たせるように頑張るから、皆さんも一緒に頑張りましょう。一緒に日本を神様の国にしましょう」とか、「あなたたちの信仰で、日本の未来がかかっているから死ぬ気でこの自民党を復活させてほしい」と若手に力説していたと信者たちが赤裸々に語っていた。

 長年来、教団や信者から幹部以上の扱いを受けていたのに、今になって萩生田自身が「そんな事実は一切ない」「お願いしたこともない」と知らぬ存ぜぬをやるものだから、腹を立てた信者たちが「私は選挙で電話がけとか決起大会のスタッフで誘導や案内係をやってました」「ウグイス嬢も教会員」「いつもポスター貼りは青年部の仕事です」「国際勝共連合のスタッフも選挙事務所に常駐しています」など、ボロボロと内幕を暴露している。

 そのため萩生田も、今後はきっぱり「関係を絶つ」とはいえず、「適切な対応をする」と言葉を濁すほかなく、いまさら掌返しは通用しない。閉じていたはずの壺のフタはいまや全開しているわけだ安倍晋三にかわる自民党と統一教会とのパイプ役といわれ、ポスト安倍として有力視された人物の生態が暴露されたことは大きい。

 政調会長といえば、党内で政策や法律を立案して予算案に反映させるうえでのとりまとめ役であり、カルト教団の代理人が国の舵取りをしているに等しい。こんなものを党三役ポストに起用すること自体、壺の、壺による、壺のための政府を今後も続けていくことであり、岸田政権への世間の目は厳しいものがある。


国葬費用は天皇以上か 総額37億円とも

 B 国民の過半数が反対している国葬だが、国として国民に弔意の強制はしないものの、「企業や学校などに対し弔旗掲揚や葬儀時間中の黙とうを要請するかどうか、葬儀の在り方は現在検討中」などと報じられている。実際7月には、山口県では安倍晋三の葬儀の時間にあわせて「哀悼の意を表すため半旗掲揚すること」を求める教育委員会から通知が県内の小中高校や特別支援学校にもなされた。「強制はしないのなら、なぜそんなことをやるのか?」と現場で気持ち悪がられている。

 国葬を定義する法律は存在せず、そもそも法的根拠はない。そんなものを全額国費でやるという。それでも実施にこだわる理由は、自民党内の安倍派を繋ぎ止めるという党利党略があるだけで、それ以上でも以下でもない。しかも、国葬の責任者である森首相補佐官がかつて乱倫パーティーに参加していたとか、運営業務を担うのはまた電通といった情報も噴き出して、壺内閣の迷走とあいまってカオス状態となっている。悲嘆に暮れている自民党や壺関係者の合同葬にしておけばいいものを、わざわざ国葬にこだわるばかりに胡散臭さが増している印象だ。

 C 国が全額負担する国葬の費用についても、献花用の菊の花だけでも2000万円とされ、警備費用では、昭和天皇の「大喪の礼」では24億円、今上天皇の「即位礼正殿の儀」では28億5000万円がかかっているといわれる一方、今回は6000人も集めるうえに時節柄、警備を強化せざるを得ないので35億円はかかるという試算もある。武道館の会場費や設営費、海外からの来賓の接待費などを含めると、少なくとも37億円になると見積もられている。安倍晋三が天皇以上の扱いというのだから呆れる。

 この一件だけみても、誰を見て、誰のための政治をやっているのか、疑うべきものがあるし、国民としては黙祷どころか激怒する案件だ。

 しかも日本中がコロナ禍第7波で過去最多、世界最多の感染者で溢れ、医療現場も保健所などの自治体現場はひっ迫して悲鳴を上げている。高齢者など救える命が、入院すらできずに亡くなっている緊急事態に、政治は一体何をしているのか?だ。

 壺に冒されたあげく、コロナまん延を手放しで放置し、人々の生命や社会を危険に晒す為政者こそ駆逐されるべき“サタン”そのものではないか

(8月22日付)
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●《自民党右派…政界の右派のみならず、それを支える日本最大の右派改憲団体、日本会議など》も統一協会と《「蜜月」関係を築いてきた》??

2022年08月29日 00時00分44秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2022年08月20日[土])
本来は支持者こそが提言しなければならない善後策であるはずだ》(斎藤貴男さん)。アベ様大々大々支持の日本会議の皆さんは、我先に、統一協会批判を展開すべきなのでは?
 ブログ主は、なぜに真の右翼や真の保守の人たちが統一協会に文句の一つも発さないのか?、…を理解できません。「反共」? 《日本人信者を食い物にした資金が、旧統一教会から北朝鮮の現体制に流れていた構図がある》、統一協会のどこが「反共」なのですかね? 《旧統一教会問題が再燃して以来、日本会議系の右派文化人らは総じて口を閉ざしているそうした沈黙自体が旧統一教会による右派工作の産物の一つといえそうだ》、まぁ、所詮は「ウヨク」「ウハモドキ」なんでしょうね。真の右翼、真の極右とは違う訳だ。

 室井佑月さん《安倍元首相が、旧統一教会の天敵だった? ふぁっ、飲んでるお茶を噴いてしまったぜ。教会のダミー団体の人を、安倍さん主催の『桜を見る会』に招待していたじゃん。教団の大会に、嬉々としてお祝いメッセージ出してたじゃん。最近の報道では、安倍さんの了解がなければ、選挙の時、教団に応援を頼めなかった、ということまでわかっている。他の番組出演者も、なぜそのことを指摘しない? 情弱か?》、また、《「岸田さん突然目覚めて検察動かしてくれないかな」(中野昌宏・青山学院大学教授)…あれほど韓国に拳を振り上げていた清和会の人たちが、韓国の宗教、旧統一とズブズブだった。宗教というか、宗教を隠れ蓑にし、日本人を騙して、国民の財産や女性を強奪している犯罪集団な。そして、その教えも反日だ。サタンの国の日本人は、過去の罪の清算をしろという。つまり、清和会の政治家たちも、自分らの支持者を騙してたってわけよ。そりゃあ、反社の詐欺集団とも気が合うべ。このことは、知ってる人は知っていた。もちろん、中野先生も、メディア業界にいるあたしも知っていた。しかし、清和会の圧力なのか、そのことがメディアで取り扱われることはほぼなかった。そして、中野先生がTwitterでついその真実をつぶやくと、清和会のゲッベルスとあだ名される世耕参議院幹事長が、速攻で訴えてきた嫌がらせだな。さすが、ゲッベルス(あ、褒めてません)! こんな恐ろしい恫喝を見せられたら、みんな萎縮するじゃん。お仲間には地上波の「電波を止める」と恫喝する美女(怖いから、褒めときます)もおるんだし。そんな人らとおれば、岸田さんはまともに見える。ちょっと夢見てしまうんだよな。》

 さて、田原牧論説委員による、東京新聞の記事【旧統一教会と日本会議、「野合」の運動史…歴史認識が対立しても「とりあえず共闘」の打算】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/196569?fbclid=IwAR062OaE_BFjyD7L_JCamI14QyEHMcRMwEb5AhJOZDMsM1q6fR6iBJ0yhOU&fs=e&s=cl)によると、《原理講論は、旧統一教会の会員向けホームページで読める。それによれば、「日本はサタン側の国家」で「あらゆる民族はこの祖国語(韓国語)を使用せざるを得なくなる」のだという。こんな教団側と共闘してきた右派が、他者を「反日」だと攻撃する資格は全くないと思うのだが。》…うぅ~ん、それでも理解できないです。要は、カネ? 《しかし、教会側にも利用する意図がある。相手が議員の場合、官憲からの組織防衛とともに、政策面への影響も狙ってきた…活動方針の一つとして「議員教育の推進」を掲げている》…自民党の闇は深い。ニッポンはホントにこのままでいいのだろうか? 《「こちら特報部」が指摘したように、少なくとも自民党の改憲たたき台案(18年)は、その前年に勝共連合が公開した改憲案と内容がほぼ一致している》、あぁぁ…。

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
     統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
     (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
         できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》
   『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
      物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…
   『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
     個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》
   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
     爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》
   『●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が
       判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》
   『●《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたと
     すれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったの?
   『●安田菜津紀さん《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、
      弱きをへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》
   『●統一協会汚染議員一掃…《支持者こそが提言しなければならない善後策
      …あれだけ奉り続けた…元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》
   『●斎藤貴男さん《安倍政治の最大の罪は、民主主義を完全に形骸化し、
     日本社会を根底から腐らせたこと…》《ネポティズム》《冷笑主義の蔓延》
   『●《〈関連団体とは存じ上げませんでした〉…「統一教会の何が問題
     なのか正確に承知していません」…しらじらしいにも程がある》お維
   『●悍ましい構図…さらには、アベ様が票の差配までするほどズブズブ
       ヅボヅボだった訳ですが、そんな自民党に投票するとはねぇ…
   『●統一協会…《自民党の政策決定や政権運営にどのような影響があった
     のか、真相を解明して再発防止策を講じる》べきなのに、全くその気無し
   『●憲法53条…《本来国会は開かなければならないが、安倍内閣では
     その要求を無視し続けていたことがある。岸田政権も応じる気がない》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/196569?fbclid=IwAR062OaE_BFjyD7L_JCamI14QyEHMcRMwEb5AhJOZDMsM1q6fR6iBJ0yhOU&fs=e&s=cl

旧統一教会と日本会議、「野合」の運動史…歴史認識が対立しても「とりあえず共闘」の打算
2022年8月18日 16時00分

 自民党右派を中心とする政界に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が浸透していた問題では、一つの素朴な疑問が浮かぶ。政界の右派のみならず、それを支える日本最大の右派改憲団体、日本会議なども同教会と「蜜月関係を築いてきたことだ。日本の右派と同教会は戦前の日本のアジア侵略をめぐる歴史認識では全く相いれない立場だ。「反共」が共通項とはいえ、なぜ数十年にわたって協調してきたのか。(論説委員・田原牧


◆「ジェンダー・フリー」を標的に

 蜜月の象徴的な場面があった。2000年代前半に全国で吹き荒れた「ジェンダーフリー・バッシング」だ。ジェンダー概念や性教育などが標的とされた。

 鹿児島県議会でも03年7月、「ジェンダー・フリー教育を行わないよう求める陳情」が採択された。

 提出団体の代表は歴史教科書批判の右派団体の事務局長で、陳情の紹介者は自民党の県議だった。

 この県議は当時、取材に1冊の冊子を示して「この内容に沿って県議会で質問した」と明かした。

 「これがジェンダー・フリーの正体だ」と題された冊子の発行元は、日本会議のシンクタンク的存在である日本政策研究センター

 冒頭に「暴力革命は不可能になった代わりに、共産主義者は別の方法で必ず日本解体を目指す(略)ジェンダー・フリーによる性別秩序の解体という事態とは、まさしくこの『暴力革命』を代替する『別の手段』の一つなのです」と記されていた。


◆酷似した論理展開

 旧統一教会も当時、バッシングに狂奔していた。関連団体「国際勝共連合勝共連合)」の同年の運動方針「内外情勢の展望」には「共産主義者は青少年の堕落を誘うべく過激な性教育論を学校に持ち込んで(略)」とあった。

 右派は復古的な家父長制の尊重、同教会は教義に沿った「純潔教育」が主張の根底にあったが、その論理の展開は酷似していた。

 当時、国会でバッシングの急先鋒だった山谷えり子氏(現・自民党参院議員)も旧統一教会の関連新聞「世界日報」の紙面に再三登場する一方、事務所のニュースレターには日本会議系団体が推奨する性教育批判の論文を紹介しており、双方に「配慮」していた

 しかし、不可解なのは歴史認識では対立するはずの両者の協調関係だ

     (1978年10月、日の丸はち巻姿で「元号法制化実現総決起
      国民大会」に参加した人たち=日本武道館で)


◆不可解な協調関係

 日本会議は右派団体の連合体だが、天皇主義の宗教団体「生長の家」の元信者らが中枢を担ってきた。生長の家は1983年以降に自民党と距離を置くようになったが、元信者らの現役時代には「靖国神社の国家護持」を掲げ、「自虐史観の克服」を訴えていた。

 一方、韓国が本拠である旧統一教会は、戦前の日本のアジア侵略に対し「日本の国家的悔い改めが必要」「日本という国の存在が人類全体にとってプラスなのか?マイナスなのか?」(関連団体「全国大学連合原理研究会」の青少年問題研究報告書2005)という立場だ。

 にもかかわらず、両者の協調は長い。日本会議は97年に設立されたが、その準備過程ともいえる70年代後半の元号法制化運動では、熊本県で生長の家政治連合(生政連)と勝共連合などが協力し、法制化推進のための県民会議を結成している。

 生政連が支援母体で、総務庁長官を務めた自民党議員、玉置和郎氏は勝共連合の顧問でもあった

 この協調関係は右派系文化人らの動きからも明らかだ。日本会議と関係する大学教授らは同教会系の団体「世界戦略総合研究所」でしばしば講演していた。彼らは同教会の関連団体「世界平和教授アカデミー」の機関誌にも執筆している


◆右翼陣営の一部を激怒させた「事件」

 では、日本の右派や民族派はこぞって、こうした旧統一教会側との関係を持っていたのだろうか。必ずしもそうではない。

 勝共連合設立に向け、旧統一教会創立者の文鮮明氏と笹川良一氏、白井為雄氏(児玉誉士夫氏の代理)、畑時夫氏ら右翼の実力者らは67年、山梨県本栖湖畔で会合を開いたが、赤尾敏氏(大日本愛国党総裁)らは呼ばれなかった。

 赤尾氏はその後、週刊誌で「あんなの(勝共連合)反動的ブルジョア反共運動だ。(略)現体制の擁護じゃないか」と批判した。

 さらに右翼陣営の一部を激怒させる事件が起きた。世界日報元編集長の副島嘉和氏と元幹部の井上博明氏が月刊「文芸春秋」84年7月号に執筆した旧統一教会の内部告発である。副島氏らは編集方針の違いから解任され、同教会からも脱会していた。

     (旧統一教会の関連団体「勝共連合」の活発な活動ぶり
      =1970年、東京・赤坂の勝共連合事務所で)

 記事の中で、副島氏らは旧統一教会には文鮮明氏と家族を前に主要国の元首たちがひざまずく儀式があり、天皇陛下の役を日本の旧統一教会会長が担っていると暴露した。この記事が出版される直前、副島氏は何者かに刃物で襲われ、重体に陥っている。

 事件後、民族派団体「一水会」の代表だった鈴木邦男氏は「『彼らは反共だから味方ではないか』と言っていた右翼の人々も、これを読んだら、とてもそんなことはいえないはずだ。実際、『許せない』『こんな反日集団は敵だ』と激高していた人が多くいた。僕としても前から、その性格は漠然と知っていたが(略)愕然とする思いだった」と週刊誌に寄稿している。


◆カネと動員力の「血盟」

 だが、そうした批判が後に日本会議を設立する人びとに響くことはなかった

 それはなぜなのか。

 ある右翼関係者は「日本会議を切り回す生長の家の元信者と原理研は『戦友』だから」と説明した。

 60年代末に学園闘争が盛んだった時代、長崎大などで民族派学生運動を担っていた元信者らと旧統一教会の学生(原理研)らは全共闘系の学生らとの衝突で、ともに闘った間柄だった。その「血盟」が続いているという解釈だ。

 一方、一水会の現代表である木村三浩氏は「勝共はカネも動員力もある。そして『反左翼』でとりあえず共闘する。同床異夢でも、安倍政権を支えることで一致していた」と話す。いわば、打算による野合だ

 加えて「勝共の初代会長は立正佼成会出身の人物。『日本の統一教会と韓国のそれとは違う』と説明した可能性がある」と語る。

 実益のための利用だとすれば、自民党などの一部議員たちが、選挙などに無償で提供される労働力ほしさから、旧統一教会と関係を結んだことと大差はない


◆協調関係をどう正当化? 沈黙する右派文化人

 しかし、教会側にも利用する意図がある。相手が議員の場合、官憲からの組織防衛とともに、政策面への影響も狙ってきた。旧統一教会の月刊誌「世界家庭」(2017年3月号)には関連団体の総会長が活動方針の一つとして「議員教育の推進」を掲げている。

 「こちら特報部」が指摘したように、少なくとも自民党の改憲たたき台案(18年)は、その前年に勝共連合が公開した改憲案と内容がほぼ一致している

 日本人信者を食い物にした資金が、旧統一教会から北朝鮮の現体制に流れていた構図がある。旧統一教会の教典「原理講論」では、朝鮮半島における日本帝国主義の「虐殺」「殺戮さつりく」が説かれている。反共で一致するにせよ、旧統一教会との協調を日本会議などはどう正当化するのか

 旧統一教会問題が再燃して以来、日本会議系の右派文化人らは総じて口を閉ざしているそうした沈黙自体が旧統一教会による右派工作の産物の一つといえそうだ


◆デスクメモ

 原理講論は、旧統一教会の会員向けホームページで読める。それによれば、「日本はサタン側の国家」で「あらゆる民族はこの祖国語(韓国語)を使用せざるを得なくなる」のだという。こんな教団側と共闘してきた右派が、他者を「反日」だと攻撃する資格は全くないと思うのだが。(歩)

【関連記事】旧統一教会系と歩んだ安倍氏「3代」…スパイ防止法を巡る歴史から闇を読み解く
【関連記事】旧統一教会と岸一族と北朝鮮 この奇妙な三角関係をどう考えるべきか
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●統一協会…《自民党の政策決定や政権運営にどのような影響があったのか、真相を解明して再発防止策を講じる》べきなのに、全くその気無し

2022年08月27日 00時00分54秒 | Weblog

[※ 「国葬反対」(週刊金曜日 1388号、2022年08月05日・12日合併号) ↑]


// (2022年08月16日[火])
アベ様が票の差配をするほど、統一協会とズブズブヅボヅボなので、自民党にそれ (真相解明) を期待しても無理というものです。アレから、何週間も経つのに、《関係隠蔽》ばかり。《再発防止策を講じる》なんて全くやる気がないし、自公お維コミにはそれは無理です。キシダメ首相の改造内閣の面子や自民党役員の面子を見れば明らか。《各議員が旧統一教会との関係や接点を持っているか否かが、起用の基準》になったはずが、なんですかアリャァ? 杉田水脈氏が総務政務官に、また、萩生田光一氏が政調会長に…などがその典型例。《接点を持って》いない自民党議員で組閣できないのです。自民党役員人事が出来ないのです。それほどヅボヅボ。自由民主ツボ党な訳です。
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>関係隠蔽でなく真相解明を】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/194707?rct=discussion)によると、《ただ、本当に必要なことは旧統一教会との関係や接点を覆い隠すことではなく自民党の政策決定や政権運営にどのような影響があったのか、真相を解明して再発防止策を講じることです》。

 (リテラ)《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたとすれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブヅボヅボだったのか。民主主義の根幹《選挙のルール》を破壊。血税を使った国葬など許される訳がない。生前のアベ様や自民党議員が何をやっていたのか、国会で議論して、その真相を白日の下に曝すべき。「輿論」(公論)にすべき。それでも、「1/4」の支持者の皆さんは自民党に投票するのか、という話。選挙に行かないことで間接的に自公を支持する「2/4」の方、目覚めてほしいよ。
 《黒い噂が立つカルト宗教にまで手を借りる》《宗教を隠れ蓑にし、日本人を騙して、国民の財産や女性を強奪している犯罪集団な。そして、その教えも反日だ。サタンの国の日本人は、過去の罪の清算をしろという》そんな統一協会…(リテラ)《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたとすれば…》…もはや開いた口が塞がらないでしょ? 何なの一体、この構図は!?、真の右翼の皆さん、保守の皆さん? 恥ずかしくないのかね?

 さて、統一協会"王国"の国葬が開かれたようなので(https://mobile.twitter.com/cult_and_fraud/status/1557900649479622657)、もう国葬は十分ですよね。ニッポンでの国葬に断固反対します。
 鈴木エイト氏のつぶやき:

――――――――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/cult_and_fraud/status/1557900649479622657

鈴木エイト ジャーナリスト/作家/物書き@cult_and_fraud

韓国ソウル蚕室ロッテホテルで開催中の統一教会系UPFによる『Summit 2022 & Leadership Conference』において安倍晋三元首相への追悼献花式

……

#安倍晋三 #統一教会 #山上徹也 #鈴木エイト #UPF #韓鶴子 #尹鍈鎬 #文鮮明

午前10:23 2022年8月12日
――――――――――――――――――――――――――――


   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
     統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
     (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
         できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》
   『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
      物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…
   『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
     個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》
   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
     爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》
   『●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が
       判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》
   『●《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたと
     すれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったの?
   『●安田菜津紀さん《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、
      弱きをへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》
   『●統一協会汚染議員一掃…《支持者こそが提言しなければならない善後策
      …あれだけ奉り続けた…元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》
   『●斎藤貴男さん《安倍政治の最大の罪は、民主主義を完全に形骸化し、
     日本社会を根底から腐らせたこと…》《ネポティズム》《冷笑主義の蔓延》
   『●《〈関連団体とは存じ上げませんでした〉…「統一教会の何が問題
     なのか正確に承知していません」…しらじらしいにも程がある》お維
   『●悍ましい構図…さらには、アベ様が票の差配までするほどズブズブ
       ヅボヅボだった訳ですが、そんな自民党に投票するとはねぇ…

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/194707?rct=discussion

<ぎろんの森>関係隠蔽でなく真相解明を
2022年8月9日 07時11分

 岸田文雄首相が十日に内閣改造・自民党役員人事を行います。一連の人事は当初、九月前半に行われる見通しでしたが、首相は前倒しについて緊迫する台湾情勢への対応などを挙げ「早く新しい体制をスタートさせなければならない」としています。

 七月の参院選後、賛否が分かれる中で安倍晋三元首相の国葬を閣議決定したことや、悪質商法などの不法行為を行ってきた旧統一教会(現在の世界平和統一家庭連合)と自民党議員との接点が次々と明らかになったことで内閣支持率が急落したため、人事を刷新してイメージ回復を図る狙いもあるのでしょう。

 内外の課題は山積していますし、国会議員を退いても民間人として職にとどまる閣僚もいますから、早急に人事を断行して体制を整える必要性は理解します。

 今回の人事では、各議員が旧統一教会との関係や接点を持っているか否かが、起用の基準になる見通しです。

 本紙には読者から「自民党は旧統一教会との関係をさかのぼって総括すべきだ」「不法行為を行う宗教団体と政治家が堂々とつながっていることに暗澹(あんたん)たる気持ちだ」との意見が多数届いています。

 かつて「リクルート事件」では未公開株を受け取った議員はしばらく、閣僚や自民党役員などに起用されない時期がありました。今回の人事でも、旧統一教会と関係や接点がある議員を要職に起用しないのは当然でしょう。

 ただ、本当に必要なことは旧統一教会との関係や接点を覆い隠すことではな自民党の政策決定や政権運営にどのような影響があったのか、真相を解明して再発防止策を講じることです。

 例えば、夫婦別姓反対など自民党のいわゆる「保守的」な政策に、旧統一教会の影響はなかったのか。旧名称「世界基督教統一神霊協会」から現在の教団名称への変更を文化庁が認めた際、特定の政治家の影響力は働かなかったのか、などです。

 旧統一教会と政治家との関係や国葬の問題は、国政調査権を有する国会が審議・調査すべきなのに、岸田政権は応じず、臨時国会を会期三日で終わらせてしまいました

 人事が関係の隠蔽(いんぺい)であってはなりません速やかに国会を召集して真相を解明するよう重ねて求めます。 (と)
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●《経済政策の使命は…(1)経済の均衡保持と(2)弱者救済》…ドアホノミクスは《経済政策の本来の使命からあまりにもかけ離れていた》

2022年08月24日 00時00分58秒 | Weblog

[※ 「国葬反対」(週刊金曜日 1388号、2022年08月05日・12日合併号) ↑]


(20220809[])
週刊朝日のシリーズタイトル【“安倍政治”の功と罪】に大きな違和感。アベ様の政の「功」??
 「功」を一つも思い出せないが、「罪」と言われれば、最後のアベ様案件としての統一協会問題…票の差配までもやっていた訳で、ズブズブヅボヅボだった訳です。〝感染者〟によって、どれだけ選挙や投票行動が歪められていたのか…。それでも、自公お維コミを支持するのですか? 正気ですか? アベ様の国葬をやりたいって、正気ですか?
 統一協会汚染議員の一掃…《本来は支持者こそが提言しなければならない善後策であるはずだ。あれだけ奉り続けた元総裁であり、元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》(斎藤貴男さん)。真の保守・真の右翼の皆さん、何してるんですか? 斎藤貴男さんの仰る通り、《自民党は独善の塊カルトに支配された政権では国民は救われない》。

 斎藤貴男さんは《日本社会を根底から腐らせた》《安倍政治の最大の罪民主主義を完全に形骸化し、日本社会を根底から腐らせたことです》と。同様に、小出裕章さんは《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争ができる国への道づくりだった》、また、安田菜津紀さんは《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、弱きをへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》

 あぁ、ドアホノミクスがニッポン経済を破壊。そのダメージは計り知れない。
 週刊朝日の記事【【“安倍政治”の功と罪】浜矩子「安倍政権は経済政策の“使命”からかけ離れていた」】(https://dot.asahi.com/wa/2022080300014.html)。《“安倍政治”の功と罪…。政治家としての評価が分かれる安倍晋三元首相について、同志社大学大学院教授の浜矩子さんに聞いた》、《経済政策の使命は次の二つ。(1)経済の均衡保持と(2)弱者救済です。…いずれも経済政策の本来の使命からあまりにもかけ離れていた。「アベノミクスの継承」を確認した岸田政権において、この枠組みが大きく変わるとは思えません。重苦しい空気の中で、「国葬」に向かって時が刻まれていきます》。
 財務省や麻生太郎元財務相は大喜びだったでしょうね、消費税増税を2回もやってくれたのですから。その最悪の税制で、市民生活は…。それでも、自公お維コミを支持し続けるのだから、ホントにオメデタイ〝信者〟の皆さん。

   『●内部留保と消費税増税:
     雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化
   『●アベノサギのキモ(経済=ドアホノミクス)もサギだった
            という二重のサギな話…壮大な「あとの祭り」
    《またアベノミクスの嘘を証明する統計が! 増えたのは企業の
     内部留保と役員報酬、株主配当だけ、賃金はさらに減少 
     …国民はこの数字をもっとしっかりと見るべきだろう。そう、
     アベノミクスはインチキだったことを改めて証明する統計結果が
     明らかになったのだ。…つまり、待てど暮らせど、トリクルダウン
     やってこないということだ

   『●斎藤貴男著『決定版 消費税のカラクリ』…消費税制は《いかに
           不公正で…「魔法の杖」》かを指弾した《警世の書》
   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
   『●年金自助努力問題…《単なる金ヅルとして、
      社会保障の“充実”だの“安定化”だのをエサ》に消費税を増税
   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《消費税が抱える根源的な問題》はなにか? 《常に弱い
       立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な消費税制…
    「斎藤貴男さん…【政府やメディアが刷り込んだ“消費税の目的”
     の嘘/“社会保障の充実と安定化”のための増税という
     謳い文句とは正反対の現実】」

   『●消費税…《自分よりも弱い立場の取引先に負担を回し、
     そうされた者はさらに弱い取引先に……最も弱い者が破滅する》…
   『●最悪な税制・消費税制30年…《弱い者いじめができなければ
          生き残れない社会は、消費税によっても形成された》
   『●斎藤貴男さん《こうまでわかりやすく、アホらし過ぎる現実を
         突き付けられて、それでも騒然とならない日本社会…》

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https://dot.asahi.com/wa/2022080300014.html

【“安倍政治”の功と罪】浜矩子「安倍政権は経済政策の“使命”からかけ離れていた」
2022/08/04 07:00

     (浜矩子さん/同志社大学大学院教授)

 “安倍政治”の功と罪…。政治家としての評価が分かれる安倍晋三元首相について、同志社大学大学院教授の浜矩子さんに聞いた。

*  *  *

 「国葬」を辞書で引けば「国家の大典として国費で行う葬儀」と定義されています。経済政策に関していえば、安倍氏が残したものは、この対応に値するとは思えません

 経済政策の使命は次の二つ。(1)経済の均衡保持と(2)弱者救済です。(2)があるから(1)がある。なぜなら、経済の均衡が崩れると、最も深く傷つくのが弱者だからです。

 経済均衡がデフレ方向に崩れれば、賃金が下がり、たちまち弱者の生活は行き詰まってしまう。それが安倍政権下の状況でした。逆にインフレ方向に均衡が崩れれば、真っ先に物価が上がり、やはり弱者が困窮する。これが、安倍政権の流れをくむ岸田文雄政権における日本の現状なのです。

 かくして安倍政権の出現以来、経済政策はその使命を果たしてきませんでした。それは安倍氏が、経済政策を彼の政治的野望実現のための手段として扱ったからです。

 本人の言葉を借りれば「私の外交・安全保障政策は、アベノミクスと表裏一体であります」(2015年4月、米国笹川平和財団の講演)。これはいけない。「表裏一体」という言葉を使うなら、経済政策の二つの使命を指すべきです。経済政策が他の何かと表裏一体であってはいけません

 しかも安倍氏の外交・安全保障政策の眼目は「戦後レジームからの脱却」にありました。戦後が嫌なら、戦前に戻るしかない。そこは大日本帝国の世界。つまり安倍氏は“21世紀版大日本帝国の構築をもくろんでいたともいえます。彼の経済運営が目指したのは、新大日本帝国の大きく強い経済基盤づくりでした。

 だからこそ、彼は日本を「世界で一番企業が活躍しやすい国」に仕立て上げようとしました。「働き方改革」もそこにつながっていた。日本銀行を政府の子会社と位置づけ財政資金の供給マシンと化すことを求めたのも、強く大きな経済基盤づくりのため。いずれも経済政策の本来の使命からあまりにもかけ離れていた

 「アベノミクスの継承」を確認した岸田政権において、この枠組みが大きく変わるとは思えません。重苦しい空気の中で、「国葬」に向かって時が刻まれていきます。(寄稿)

※週刊朝日  2022年8月12日号
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●斎藤貴男さん《安倍政治の最大の罪は、民主主義を完全に形骸化し、日本社会を根底から腐らせたこと…》《ネポティズム》《冷笑主義の蔓延》

2022年08月20日 00時00分13秒 | Weblog

[※ 「国葬反対」(週刊金曜日 1388号、2022年08月05日・12日合併号) ↑]


(2022年08月07日[日])
「功」を一つも思い出せないが、「罪」と言われれば、最後のアベ様案件としての統一協会問題…票の差配までもやっていた訳で、ズブズブヅボヅボだった訳です。〝感染者〟によって、どれだけ選挙や投票行動が歪められていたのか…。それでも、自公お維コミを支持するのですか? 正気ですか?
 統一協会汚染議員の一掃…《本来は支持者こそが提言しなければならない善後策であるはずだ。あれだけ奉り続けた元総裁であり、元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》。真の保守・真の右翼の皆さん、何してるんですか? 斎藤貴男さんの仰る通り、《自民党は独善の塊…カルトに支配された政権では国民は救われない》。

 斎藤貴男さんは《日本社会を根底から腐らせた》《安倍政治の最大の罪民主主義を完全に形骸化し、日本社会を根底から腐らせたことです》と。同様に、小出裕章さんは《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争ができる国への道づくりだった》、また、安田菜津紀さんは《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、弱きをへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》。
 週刊朝日の記事【【“安倍政治”の功と罪】ジャーナリスト斎藤貴男日本社会を根底から腐らせた」】(https://dot.asahi.com/wa/2022080300019.html)によると、《第2次安倍政権は、特定秘密保護法安保法制などで強行採決を連発し、森友加計学園問題や「桜を見る会」を巡る問題などスキャンダルが続出した。長期政権が残した歪みは大きい。ジャーナリストの斎藤貴男さんに聞いた》。

 統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表した》ズブズブヅボヅボな“天敵”! 票の差配までしていたヅボヅボな“天敵”。
 再度引用。日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/安倍元首相が旧統一教会の“天敵”って…飲んでるお茶を噴いてしまったぜ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/309337)によると、《安倍元首相が、旧統一教会の天敵だった? ふぁっ、飲んでるお茶を噴いてしまったぜ。教会のダミー団体の人を、安倍さん主催の『桜を見る会』に招待していたじゃん。教団の大会に、嬉々としてお祝いメッセージ出してたじゃん。最近の報道では、安倍さんの了解がなければ、選挙の時、教団に応援を頼めなかった、ということまでわかっている。他の番組出演者も、なぜそのことを指摘しない? 情弱か?》

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
     統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
     (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
        できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》
   『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
      物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…
   『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
     個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》
   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
     爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》
   『●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が
       判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》
   『●《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたと
     すれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったの?
   『●安田菜津紀さん《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、
      弱きをへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》
   『●統一協会汚染議員一掃…《支持者こそが提言しなければならない善後策
      …あれだけ奉り続けた…元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》

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https://dot.asahi.com/wa/2022080300019.html

【“安倍政治”の功と罪】ジャーナリスト斎藤貴男「日本社会を根底から腐らせた」
2022/08/04 08:00

     (斎藤貴男さん/ ジャーナリスト)

 第2次安倍政権は、特定秘密保護法安保法制などで強行採決を連発し、森友加計学園問題や「桜を見る会」を巡る問題などスキャンダルが続出した。長期政権が残した歪みは大きい。ジャーナリストの斎藤貴男さんに聞いた。

*  *  *

 安倍氏への銃撃事件には大変な衝撃を受けました。謹んでご冥福をお祈りしたい。しかし、7年8カ月に及んだ「安倍政治」の評価を問われれば、それはまた別の話です。

 集団的自衛権行使容認アベノミクスなど個別の政策については、議論が分かれるところだと思います。それよりも、安倍政治の最大の罪民主主義を完全に形骸化し、日本社会を根底から腐らせたことです

 安倍氏なりの理想とする“国家像”というものがあったのでしょう。けれども、それを実現するためには手段を選ばなかった自分の理想以外の価値観を軽視し、踏みにじってきました

 異論に耳を傾けず、重要法案を数の力で押し切った特定秘密保護法安保法制、「共謀罪」法などで強行採決を連発しました。安倍氏の考えに共感できる人たちにはすごく頼もしくも映ったでしょうが、反感を持つ人たちは強烈な怒りを覚え、国論が両極端になっていきました。

 森友加計問題桜を見る会では、公文書の改竄(かいざん)や廃棄が常態化。具体的な証拠を突きつけられても「批判は当たらない」で済ませ、権力者は何をやってもよいのだ、というのが自民党や官僚の常識になりました

 こうした強権的な手法やスキャンダルを巡って国論は二分され、ネット上などで互いに罵詈(ばり)雑言を浴びせ合うようになりました。社会が分断されたのは、新自由主義によって格差が広がったのも主因です。公正な競争など望むべくもない条件の差をそのままに、いわゆる“負け組”はすべて自己責任で片付けられてきた。新自由主義は小泉純一郎政権の時に顕著となり、当然の帰結として安倍政権ではネポティズム縁故主義がはびこりました

     (安保法制に反対する国会前デモ)

 今回の国葬を決めた岸田首相は政権維持のため、安倍派を取り込みたいという思いもあったのでしょう。しかし、国葬を巡っても賛否は真っ二つに分かれています。これ以上、国民を分断することは避けるべきです。

 分断と対立が進んで最も懸念されるのは、冷笑主義の蔓延(まんえん)です。安倍氏は国会で質問中の野党議員に対して、「日教組、日教組」とヤジを飛ばしたことがありました。日本教職員組合の何が問題かを説明もせずに、日教組という名称そのものを悪口にして、せせら笑ったのです真っ当な批判に耳を傾けるどころか、お互い議論をしようという態度さえ冷笑の対象になる。これでは罵(ののし)り合っているほうがまだマシ。社会の閉塞(へいそく)感はますます高まるばかりです。

(構成 本誌・亀井洋志)


※週刊朝日  2022年8月12日号
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●統一協会汚染議員一掃…《支持者こそが提言しなければならない善後策…あれだけ奉り続けた…元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》

2022年08月19日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 「国葬反対」(週刊金曜日 1388号、2022年08月05日・12日合併号) ↑]


(2022年08月07日[日])
それでも、自公お維コミを支持するのですか? 正気ですか?
 統一協会汚染議員の一掃…《本来は支持者こそが提言しなければならない善後策であるはずだ。あれだけ奉り続けた元総裁であり、元首相が、彼らのせいで殺されたのだから》。真の保守・真の右翼の皆さん、何してるんですか? 斎藤貴男さんの仰る通り、《自民党は独善の塊…カルトに支配された政権では国民は救われない》。

 日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/自民党は独善の塊…カルトに支配された政権では国民は救われない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309181)によると、《つくづく呆れた連中だ。実兄あるいはボスが殺された元凶とされる組織を、この期に及んで擁護した。どちらも釈明に躍起だそうだが、もう遅い。腐れ縁は安倍晋三元首相にとどまらず、安倍派、さらには自民党全体に根を張っている現実を、モロに見せつけられた感がある》。

   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
      「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」…「珍芸」
   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』… 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●「教育立国協議会」会長による「珍芸」…「不正文科相が子どもに
     「道徳心」を説き得る」「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」等々

 名称変更問題…元「珍芸」文科相案件ということは、数多のアベ様案件の一つということでもある。
 日刊ゲンダイの記事【追い詰められる自民党…旧統一教会の名称変更問題で「下村議員許すまじ」と文科省反乱か】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309247)によると、《■なぜ文化庁が間違いだらけの文書を開示したのか それにしても興味深いのは、なぜ文化庁が間違いだらけの文書を野党議員に開示したのか、だ。自分たちの対応が、いかにデタラメだったのか、自ら公表するようなものだからだ。名称変更当時の文科相・下村博文衆院議員に対する“反乱”が文科省内で起きているという見方がある。「下村氏は当初、ツイッターで『文化庁によれば、通常、名称変更については大臣に伺いを立てることはしない。今回の事例も最終決裁は、当時の文化部長』と弁解した。全責任を役人に押し付けようとした。しかしその後、有田芳生前参院議員が保有していた文書で、文化庁が大臣に事前報告していたことが明らかになり、下村氏は説明を変えた。文科省内では『下村氏は文化部長に全責任を押し付けるつもりなのか』と怒りが渦巻いています」(文科省関係者)》。

 統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表した》ズブズブヅボヅボな“天敵”! 票の差配までしていたヅボヅボな“天敵”。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/安倍元首相が旧統一教会の“天敵”って…飲んでるお茶を噴いてしまったぜ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/309337)によると、《「(前略)統一教会の“天敵”だった安倍晋三氏を真逆の“シンパ”に仕立てあげる地上波とアベガーの酷さ、創価学会丸抱えで中国共産党の主張と同一化する公明党の問題点を指摘。反響が大きくて驚いた」(門田隆将・作家、ジャーナリスト)…安倍元首相が、旧統一教会の天敵だった? ふぁっ、飲んでるお茶を噴いてしまったぜ。教会のダミー団体の人を、安倍さん主催の『桜を見る会』に招待していたじゃん。教団の大会に、嬉々としてお祝いメッセージ出してたじゃん。最近の報道では、安倍さんの了解がなければ、選挙の時、教団に応援を頼めなかった、ということまでわかっている。他の番組出演者も、なぜそのことを指摘しない? 情弱か?…門田氏と門田氏の番組を観ている人だけが理解できないでいるみたいだが、そういう関係を“天敵”とはいわない。むしろ、“ズブズブ”とか“仲良し”という言葉が適切である。…あのね、必死になってそんなことをしても、統一教会がこれまで日本でしでかした史上最大の消費者被害は消えないの。日本人が今も苦しめられているの。韓国の反社会的な夫婦に(韓国という国ではないからね)。そのことについて、どう思う? この人と、この人のシンパは、始終とんでもない陰謀論やデマを流し、隣国に拳を上げてみせることが愛国だと思ってる。今度の敵は、公明党と中国共産党だって。そういうの、同じ日本人として、恥ずかしいし、迷惑なんです》。

 統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表した》ヅボヅボな《関係は一切ない》人! 票の差配までしていたヅボヅボな《関係は一切ない》人!
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/旧統一教会に手助け持ちかけられると断れない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202208050000094.html)によると、《★自民党もいろいろ考えなくてはならない。…旧統一教会が手を差し伸べるのは元首相・安倍晋三の指示ばかりではない。大方、選挙に弱いところに入り込んでいくものなのではないか。帯広市議会(自民会派)・清水誠一市議のように「霊感商法というのは勝手にマスコミが造語しただけの話」とまで言う。これが自民党幹事長・茂木敏充の言う「党との組織的な関係は一切ない」と同義語なのだろうか。つまり旧統一教会は組織的な関係ではなく党承知の裏部隊だったのではないか。…あれだけ旧統一教会との関係を開き直っていた自民党参院議員・井上義行は3日、「お騒がせ、ご心配をかけていることをおわび申し上げる」とコメントを発表。名称が変更された当時の文科相だった自民党衆院議員・下村博文までもが4日、「今となったら責任を感じる。大臣だったので(状況を)踏まえながら考えていく必要があった」と言い出した。茂木は修正した方がいい》。

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
     統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
     (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
        できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》
   『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
      物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…
   『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
     個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》
   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
     爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》
   『●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が
       判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》
   『●《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたと
     すれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったの?
   『●安田菜津紀さん《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、

      弱きをへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309181

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
自民党は独善の塊…カルトに支配された政権では国民は救われない
公開日:2022/08/03 06:00 更新日:2022/08/03 06:00
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     (1960年代の創設当初から社会問題を引き起こし
      続けている「旧統一教会」/(C)日刊ゲンダイ)

 「軽々に答えることはできない」と岸信夫防衛相が語った。旧統一教会による支援を認めた先月26日、今後を問われての反応だった。「何が問題なのかわからない」と言い放ったのは自民党の福田達夫総務会長。こちらは29日の会見で、党と統一教会の関係をただされて。

 つくづく呆れた連中だ実兄あるいはボスが殺された元凶とされる組織を、この期に及んで擁護した。どちらも釈明に躍起だそうだが、もう遅い。腐れ縁は安倍晋三元首相にとどまらず、安倍派、さらには自民党全体に根を張っている現実を、モロに見せつけられた感がある

 もちろん今に始まった話じゃない。1960年代の創設当初から社会問題を引き起こし続けている統一教会=国際勝共連合の後ろ盾にはKCIA(韓国中央情報局)があり、彼らに人やカネの世話になっている自民党政治家が珍しくもない実態は、早くから知られていた。「検証 安倍晋三と統一教会」というリポートが「週刊現代」に掲載されたのも、故人が最初に自民党総裁となった2006年9月のことである。

 なにしろ結党間もない1950年代後半、岸信介・池田勇人両政権の時代からCIA(米中央情報局)の資金で育てられたのが自民党だ(06年7月に公開された米国務省文書による)。反共のためなら何をしても許されるという、歪んだ“正義”が、そこにあった。

 冷戦が終わって30年余。もはや自民党は、反共うんぬんというよりは、己と己の権力を保障してくれる米国のためなら何でもする独善の塊だ。政権与党の情報を統一教会経由でダダ漏れさせる一方で、デジタルでがんじがらめの監視社会構築に血道を上げる。かの経済安保の文脈でも、いずれ「セキュリティークリアランス」なる制度の導入が急がれることになるだろう。機密情報に触れる可能性のある人物の家族や友人・知人の属性、職業、言動の履歴、思想傾向までを洗い出して評価・格付けする。「権力に従順であるべしとする“調教”効果も狙われている

 考えてみれば、安倍氏の国葬だなんて、それだけでカルトではないのか最悪の腐れ縁を絶てない権力に支配され続ける限り、日本国民は永久に救われない。自民党はこの際、徹底した自己検証の上で統一教会絡みの人とカネだけでも一掃し、ゼロから出直すべきである

 本来は支持者こそが提言しなければならない善後策であるはずだ。あれだけ奉り続けた元総裁であり、元首相が、彼らのせいで殺されたのだから
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●《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたとすれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったの?

2022年08月16日 00時00分25秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2022年08月01日[月])
衝撃的。(リテラ)《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたとすれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったのか。民主主義の根幹《選挙のルール》を破壊。血税を使った国葬など許される訳がない。生前のアベ様や自民党議員が何をやっていたのか、国会で議論して、その真相を白日の下に曝すべき。「輿論」(公論)にすべき。それでも、投票するのか、という話。

 選挙に行かないことで間接的に自公を支持する「2/4」の方、目覚めてほしいよ。
 週刊朝日のコラム【室井佑月「民主主義の正しさ」】(https://dot.asahi.com/wa/2022072700010.html)によると、《その上で、あたしたちの代弁者たる政治家や、政治のあり方も変わってほしいあたしたちの情報源であるメディアのあり方も、忖度ばかりの方向から変わってほしい。…大切な民主主義の大切な選挙。選挙で選ばれ当選する政治家にとって、票は大事で、それを堅持できる団体を重宝するのは理解できる。しかし、黒い噂が立つカルト宗教にまで手を借りるのはいけないことだと、誰もがわかるだろう。票集めや街頭演説での動員を、そういったところに頼むということがどれほど恐ろしいことであるか。また政治家との付き合いが宗教を広めるための宣伝として使われ、さらなる被害者を生み出してしまう》。

 国葬で「民主主義を断固として守る」なんて言ってますものねぇ…。唖然とします。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/その気持ち、わかるぅ~! 岸田さんが突然目覚めないかと夢を見てしまう】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308966)によると、《「岸田さん突然目覚めて検察動かしてくれないかな」(中野昌宏・青山学院大学教授)…あれほど韓国に拳を振り上げていた清和会の人たちが、韓国の宗教、旧統一とズブズブだった。宗教というか、宗教を隠れ蓑にし、日本人を騙して、国民の財産や女性を強奪している犯罪集団な。そして、その教えも反日だ。サタンの国の日本人は、過去の罪の清算をしろという。つまり、清和会の政治家たちも、自分らの支持者を騙してたってわけよ。そりゃあ、反社の詐欺集団とも気が合うべ。このことは、知ってる人は知っていた。もちろん、中野先生も、メディア業界にいるあたしも知っていた。しかし、清和会の圧力なのか、そのことがメディアで取り扱われることはほぼなかった。そして、中野先生がTwitterでついその真実をつぶやくと、清和会のゲッベルスとあだ名される世耕参議院幹事長が、速攻で訴えてきた嫌がらせだな。さすが、ゲッベルス(あ、褒めてません)! こんな恐ろしい恫喝を見せられたら、みんな萎縮するじゃん。お仲間には地上波の電波を止める」と恫喝する美女(怖いから、褒めときます)もおるんだし。そんな人らとおれば、岸田さんはまともに見える。ちょっと夢見てしまうんだよな。》

 《黒い噂が立つカルト宗教にまで手を借りる》《宗教を隠れ蓑にし、日本人を騙して、国民の財産や女性を強奪している犯罪集団な。そして、その教えも反日だ。サタンの国の日本人は、過去の罪の清算をしろという》そんな統一協会…(リテラ)《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたとすれば…》…もはや開いた口が塞がらないでしょ? 何なの一体、この構図は!?、真の右翼の皆さん、保守の皆さん?

 そんなアベ様を国葬だって!? キシダメ首相、《国葬は民主主義の破壊》です。
 日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/民主主義の破壊「国葬」でアベノミクス批判は封じ込められない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308826)によると、《岸田政権は銃撃された安倍元首相の「国葬儀」を9月27日に日本武道館で行うと閣議決定した。全額国費負担、つまり血税で賄うことも決まった。岸田首相は銃撃事件を「民主主義への挑戦」と言うが、国葬は民主主義の破壊である》。
 同紙のコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/ファクトを積み重ねた上での議論がなければ民主主義は形骸化する】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308843)によれば、《そして、今私たちが世論と言う場合、もう少し深い内容を含んでいる。それは、元来「輿論」と書いたヨロンだった。この「輿論」こそが、英語でpublic opinionと書かれる、いわば公論だ。それは公開議論された意見を意味したという。そこで私たちは気づく。この国葬にしろ、旧統一教会と政治との関係にせよ、そこに「輿論」が欠如していることを。人々の感情の発露はあっても、公開議論された意見がない》。

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
     統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
     (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
        できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》
   『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
      物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…
   『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
     個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》
   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
     爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》
   『●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が

       判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308826

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
民主主義の破壊「国葬」でアベノミクス批判は封じ込められない
公開日:2022/07/27 06:00 更新日:2022/07/27 06:00
今だけ無料

     (政治的な悪用がプンプンする(写真は、安倍元首相の通夜)
      /(C)日刊ゲンダイ)

 岸田政権は銃撃された安倍元首相の「国葬儀」を9月27日に日本武道館で行うと閣議決定した。全額国費負担、つまり血税で賄うことも決まった。岸田首相は銃撃事件を「民主主義への挑戦」と言うが、国葬は民主主義の破壊である。

 まず、法的根拠が乏しい。戦前は国葬令があったが、1947年に失効した。岸田は国の儀式は内閣府が行う事務だと定めた内閣府設置法を根拠としているが、所管事項に国葬は書かれていない。従って、規定も基準もない。野党が反対するのは当然だ。

 安倍は閣議決定で集団的自衛権の行使を容認し、野党が繰り返し求めても臨時国会を開かず、モリカケ桜事件では山ほど嘘をつき、公文書改ざんをめぐっては死者まで出た。にもかかわらず、国民の税金を投じて弔う国会で何ら議論せず、閣議決定で強行するのは民主主義に反している山際経済再生相が参院選で「野党の話を政府は聞かない」と口を滑らせた通りになっている。

 この間、岸田は、国会審議なしに執行できる今年度予算の予備費を含む5.5兆円を使って「インフレ対策」をやっているが、これもまた憲法上の財政民主主義を踏みにじっている何よりも悪質なのは国葬のタイミングだ

 9、10月は、もはや何度目かわからない値上げラッシュに見舞われる。急速な景気後退により、世界で日本が真っ先にスタグフレーション化する恐れがある。FRB(米連邦準備制度理事会)は今週のFOMC(連邦公開市場委員会)に続き、9月の会合でも利上げに動く公算が大きい。かたや金融緩和に固執してきた日銀の黒田総裁は打つ手なしで金利を全く引き上げられず、円売りがさらに加速する可能性がある。

 まさにその時、メディアは国葬一色となり、アベノミクスが経済危機の最大要因であるという事実は覆い隠されることになる国葬は安倍の負の遺産であるアベノミクスへの批判を封じるため政治的悪用のにおいがプンプンする。

 この物価上昇は一過性ではない。ウクライナ戦争は終わらないし、新型コロナウイルスの感染拡大の波は何度も襲ってくる。資源や食料の高騰は収まらないだろう。競争力が著しく低下した日本は輸入額増大をカバーする地力がない。今年1~6月の貿易赤字は過去最大の7.9兆円に膨らみ、ドル需要に対して、ドルを稼ぐ力はない。日本売りは止まらない。国葬どころでは、もうゴマカシはきかないだろう
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308843

立岩陽一郎 ジャーナリスト
NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部客員教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」発売中。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」に出演中。

ファクトチェック・ニッポン!
ファクトを積み重ねた上での議論がなければ民主主義は形骸化する
公開日:2022/07/27 06:00 更新日:2022/07/27 06:00

     (そこに「輿論」はあるのか…(C)日刊ゲンダイ)

 政府が安倍元首相の国葬を閣議決定した。松野官房長官は、国費を使うに際して国会で議論する必要がないのか会見で問われたが、「既定の方法にのっとって行われる」としか答えなかった。さまざまな議論を封じるかのような政府の動きには違和感しか覚えない。しかし、その賛否に踏み込む気はない。そもそも元首相をめぐってはさまざまな疑惑が指摘されてきたが、一方で、元首相を熱烈に支持する人々も少なくない。国葬をめぐる声は、私には両者の意見の反映にしか見えず、頭の中が整理できる状況ではない。

 旧統一教会と政治との関係についても同様だ。この宗教法人がその強固な反共主義的な主張で日本の保守層に食い込み特に自民党との関係を築いてきたことは事実だ。それを検証すべき時期にきているが、立場による意見が冷静な議論を上回っている。

 小欄のタイトルであるファクトチェックでは、立ち位置から離れてものを見ることを重視しているが、私たちが目にするのは、政治的立ち位置に固執した意見と、それぞれを支持する世論だ。そうなると、この国の世論とはなんだろうかと疑問に思う。


■「輿論と世論」

 実は、その世論とは、もともとは私たちが使っているような意味をあらわす言葉ではなかったというファクトをご存じだろうか。京都大学の佐藤卓己教授が「輿論と世論」(新潮選書)で詳述している。それによると、この「世論」は「セロン」であって「ヨロン」ではなかった。それは英語にすればpublic sentiment。「センチメンタルジャーニー」で分かる通り、センチメントとは私的な感情を意味する言葉だ。そこには深い議論や洞察があるわけではない。そして、当然だが、感情の赴くままに行動してうまくいかないのは個人も組織も国も変わらない。

 そして、今私たちが世論と言う場合、もう少し深い内容を含んでいる。それは、元来「輿論」と書いたヨロンだった。この「輿論」こそが、英語でpublic opinionと書かれる、いわば公論だ。それは公開議論された意見を意味したという。

 そこで私たちは気づく。この国葬にしろ、旧統一教会と政治との関係にせよ、そこに「輿論」が欠如していることを。人々の感情の発露はあっても、公開議論された意見がない

 国葬の是非を国会で議論しても与党が多数を占めている以上、結論は変わらないだろうしかし、結論ではなく議論こそが重要だなぜ国葬をするのか? なぜしてはいけないのか? 国会で議論を行うことで、私たちは双方の主張を吟味することが可能になるそして「世論」は輿論となり、判断の基準を持てる。旧統一教会と政治との関係にしても、まずは国会で議論すべきだ。そして教会の幹部を呼んで事実関係を問いただすべきだ。それらを私たちは確認し、その内容を国会の記録に残すことが重要だ

 そうしたファクトを積み重ねた上での議論でなければ、それは空論でしかない。今、最も懸念されるのは国葬でも旧統一教会でもなく、公の議論を踏まえた「輿論」の欠如なのかもしれない。


※コラムへの感想や意見は以下のアドレスへ。
 tateiwa@infact.press
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コメント
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●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》

2022年08月15日 00時00分35秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2022年07月31日[日])
真の右翼・保守の皆さんは統一協会をどう思ってるんでしょうね、不思議でしょうがないのだけれど…。清水潔さん《日本国民を騙し金を巻き上げ被害者続出のカルト宗教。その団体から支援を受けて便宜を図るのはなんと日頃は嫌韓主張の国会議員カルトが巻き上げた金はあろうことか韓国に送られる》。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自民党は「反共」ならなんでも協力するのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202207260000100.html)によると、《30年前から教会に苦しめられた人たちがいることよりも反共をうたうことで、一切がとがめられず事件化しなかったのかと思うと、祝電を出しただけ、後援会から頼まれて付き合っただけと関係の薄さを強調する政治家は「反共」といえば、なんでも協力する政治活動をしてきたのだろうか》。

   『●「本土」のデマ・ヘイトなオトナ達…
     《子どもたちの日常にある「異常」を放置しているのはだれなのか?》
    《事実かどうかは二の次弱い立場の者をに仕立てて暴言を吐く
     基地に反対する沖縄の人たちを一方的にたたき、留飲を下げる
       基地問題でヘイトスピーチ(憎悪表現)まがいの言説があからさまに
     表面化したのは13年1月。全市町村長らがオスプレイ配備の撤回などを
     求め、東京・銀座でデモ行進した。沿道から浴びせられたのは
     「売国奴」「中国のスパイ」などの罵声だった

   『●沖縄を分断・破壊し尽すような日本会議系・
     自公系候補者では絶対にダメ! 玉城デニーさんを沖縄知事に!
   『●沖縄デマによる市民の分断: 『沖縄スパイ戦史』の両監督
               …「反基地運動は中国のスパイ」デマも同根

 日本会議系知事の誕生なんて、悪夢そのもの…その界隈の人々は、人に向かって「中国のスパイ」だのなんだの言っておいて、何なのか?
 沖縄タイムスの記事【旧統一教会の関連団体 沖縄の政治家も会合に出席 佐喜真淳氏もあいさつ「旧統一教会との認識はなかった」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/998426)によると、《安倍晋三元首相の銃撃事件を機に政治家との関わりが焦点となっている宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」を巡り、沖縄県内の複数の保守系政治家が関連団体の会合に参加していたことが27日までに分かった。9月11日の知事選に立候補している佐喜真淳前宜野湾市長も集会に参加していた。旧統一教会はかつて霊感商法で社会問題化し反社会的との指摘もある団体で、政治と宗教の在り方が改めて問われそうだ。佐喜真氏は2019年9月に台湾で開催された世界平和統一家庭連合の会合に出席し、あいさつした。同連合はインターネットの交流サイト(SNS)で、佐喜真氏と現職議員5人が「私たちの記念式典のために(特別に)来台し、式典に関する全日程に参加した」と投稿していた。別の投稿では複数の宜野湾市議の姿もあった》。

 たった3日間の国会で、COVID19、市民生活の逼迫、銃撃事件や数多のアベ様案件、国葬強制、統一協会と政治…等々、議論できるの?
 沖縄タイムスの【社説[旧統一教会と政界]国会で説明責任果たせ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/998417)によると、《安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、政界と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係について調査を求める声が相次いでいる。不安をあおる霊感商法が問題となった宗教団体と政治家の間で指摘される「持ちつ持たれつ」の関係とりわけ関与する議員が多い自民党の対応が問われている。事件後、閣僚だけでも3人が旧統一教会との接点を認めた。安倍氏の実弟の岸信夫防衛相は、教団所属の人物から選挙の際に手伝いを受けたと説明。二之湯智国家公安委員長は、関連団体のイベントであいさつしたと公表した。末松信介文部科学相は、教団関係者にパーティー券を購入してもらったという》。

 それにしても、アベ様が銃撃されたというのに、真相解明や悲劇の防止、カルトと政治の関係の解明に向け自公がその先頭に立たない不思議。
 琉球新報の【<社説>政治と旧統一教会 関係を徹底検証すべきだ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1556590.html)によると、《安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、宗教団体の「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と政治との関係が浮かび上がってきた。旧統一教会は、かつて「霊感商法」によって多くの被害者を出した。反社会的と指摘される宗教団体が政治家と結びつくことは、団体の社会的信用を高め、影響力拡大に利用されると指摘されてきた。旧統一協会との関与が次々と明らかになっている自民党内部調査に消極的だ。国民に対し説明責任を果たすべきだ。旧統一教会と政治の関わりについて、国会で徹底的に検証してもらいたい》。

 清水潔さんのつぶやき:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1552567165085093889

清水 潔@NOSUKE0607

日本国民を騙し金を巻き上げ被害者続出のカルト宗教。その団体から支援を受けて便宜を図るのはなんと日頃は嫌韓主張の国会議員カルトが巻き上げた金はあろうことか韓国に送られるここまで見事な売国者たちは日本初登場では? さあネトウヨの皆さん最高の出番です。あれ、どした? 寝たの?

午後5:10  2022年7月28日
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   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
      統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
      (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
        できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》
   『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
      物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…
   『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
     個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》
   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
     爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202207260000100.html

コラム
政界地獄耳
2022年7月26日7時51分
自民党は「反共」ならなんでも協力するのか

★旧統一教会を巡り、30年前からのさまざまな事件や出来事が掘り返されている。現場記者や国民には知らない出来事や忘れ去られたことかもしれないが、アスリートや高名な作家の娘でタレント、アイドル歌手らも教会に深く関与していたと、連日大騒ぎとなった。当時の手法ではないかもしれないが、今でも経済的、または教会との関わりに苦しんでいる人や家族が多くいることを思い知らされる。

そこに多くの自民党を軸とする政治家が関与していたことが改めて浮き彫りになると、「反共」一点で政治家が教会を守り、「反共」というつながりだけで自民党と組めたということになる。30年前から教会に苦しめられた人たちがいることよりも「反共」をうたうことで、一切がとがめられず事件化しなかったのかと思うと、祝電を出しただけ、後援会から頼まれて付き合っただけと関係の薄さを強調する政治家は「反共」といえば、なんでも協力する政治活動をしてきたのだろうか。

★今回は元首相・安倍晋三射殺事件もあり、警察は警察庁長官・中村格、警視総監・大石吉彦がそろって引責となるだろうし、奈良県警本部長をはじめ、大物警察官僚が更迭、または人事異動となるとメディアは伝える。まさに安倍に重用された警察官僚が、責任を取る立場となる。一方、読売新聞は早くから国家公安委員に事件の受け止めを求めたが回答がないという。国家公安委員長・二之湯智は昨年4月、旧統一教会系のイベントに呼びかけ人として名前を連ねていることはわかっているので、答えられないかもしれないが、5人いる委員の1人、小田尚は(株)読売新聞グループ本社取締役論説主幹、(株)読売新聞東京本社取締役副社長・論説担当という経歴。17年5月に新聞界の最高峰、日本記者クラブ理事長に就任したが翌年1月に辞任。国家公安委員に就任した。読売は元編集幹部にも回答してもらえなかった。(K)※敬称略
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/998417

社説[旧統一教会と政界]国会で説明責任果たせ
2022年7月28日 06:50

 安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、政界と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係について調査を求める声が相次いでいる

 不安をあおる霊感商法が問題となった宗教団体と政治家の間で指摘される「持ちつ持たれつ」の関係。とりわけ関与する議員が多い自民党の対応が問われている

 事件後、閣僚だけでも3人が旧統一教会との接点を認めた。

 安倍氏の実弟の岸信夫防衛相は、教団所属の人物から選挙の際に手伝いを受けたと説明。二之湯智国家公安委員長は、関連団体のイベントであいさつしたと公表した。末松信介文部科学相は、教団関係者にパーティー券を購入してもらったという。

 1954年に韓国で創設された統一教会は、世界中から男女が集まる合同結婚式などの活動で知られる。日本でも多くの信者を獲得したが、霊感商法で高価なつぼや印鑑を買わされたなどの被害が相次ぎ社会問題化した。

 全国霊感商法対策弁護士連絡会によると相談は今も後を絶たず、2009年以降、分かっているだけで被害総額は約175億円に上る

 元信者の女性が教団に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は20年、多額の献金を求めた行為を「社会的に相当な範囲を逸脱し違法」と指摘し、教団の使用者責任を認定した。

 自民党は教団との組織的な関係を否定するが、選挙応援の見返りはなかったのか、物品販売などを巡る問題をどのように認識していたのか。

■    ■

 安倍氏への銃撃で逮捕、送検された山上徹也容疑者は、旧統一教会と安倍氏がつながっていると思い、狙ったと供述。母親が約1億円もの多額の寄付をしたことで家庭が崩壊し、恨みを抱いた経緯があるとされる。

 教団の友好団体「天宙平和連合」が昨年9月に催したイベントに、安倍氏はビデオメッセージの形で祝辞を寄せている。

 もちろん容疑者の行為は許されるものではないが、メッセージを送った背景などの検証は必要だ

 旧統一教会は1968年、反共産主義を唱えて政治団体の「国際勝共連合」を発足させた。安倍氏の祖父の岸信介元首相は教会創設者の文(ムン)鮮明(ソンミョン)氏と近く、団体の設立を支援したとされる。

 勝共連合が掲げる憲法改正、防衛力強化、同性婚合法化反対などで自民党保守系議員との共通点も浮かぶ

■    ■

 県内でも知事選に立候補を予定している佐喜真淳氏が教団の会合に出席していたことが明らかになった。旧統一教会と政界との関係は、野党や地方議員にも及んでいる。

 立憲民主党などは所属議員への調査を始め、政界全体を対象とした追及に乗り出す考えだ。宗教団体の政治関与が秋の臨時国会に向けた課題として急浮上している。

 法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題になっているのである。

 次々と関与が判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべきだ
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●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…

2022年08月11日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(20220730[])
汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…。自民党とズブズブじゃん。
 日刊ゲンダイのコラム【「知らなかった」と大嘘 自民党“統一教会汚染”議員の見苦しい言い訳】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308941)によると、《まさに“総汚染”である。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党議員との癒着が次々に明らかになりはじめている。現職大臣だけでも3人が旧統一教会と関わっていたことが発覚している。二之湯国家公安委員長は、2018年に旧統一教会の関連団体が開催したイベントの実行委員長…》。

 自民党と統一協会の関係やその実態…今、明らかにせずに、いつやるのか?
 長周新聞の記事【記者座談会 安倍晋三は神様なのか? やるなら統一教会葬でどうぞ 英雄扱いする報道の異様さ】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/24185)によると、《カルト宗教である統一教会への恨みから、その親派として元首相が射殺されるという衝撃的事件から1週間以上が経過した。その後、メディアは気味悪いほど元首相である安倍晋三の神格化に勤しみ、お涙頂戴キャンペーン一色に染まっている。問題の宗教団体と自民党の癒着やその構造、戦後からこの方に至る歴史的な経緯、政教分離の実態について迫るものは乏しく、むしろ亡くなった途端に生前の数々の疑惑は帳消しとなり、まるで国家の英雄であったかのような持ち上げっぷりである。そして、岸田政権はあろうことか吉田茂以来、55年ぶりの国葬(開催費用はすべて国家負担)を実施するなどといい始め、その是非を巡って波紋が広がっている。各種媒体や関わってきた弁護士等々の努力によって、徐々に明るみになってきた自民党と統一教会の関係やその実態…》。

 清水潔さんのつぶやき:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1551431511626330112

清水潔@NOSUKE0607

かつての首相が深く関わった宗教。そのトラブルに起因して溺愛していた孫の元首相が殺害されるというストーリーがかなり怖い。

さらにその容疑者の自供を無きものにするため精神鑑定し、国葬で全てを終わらせる政府という続編に凍りつく夏。
……

午後1:57  2022年7月25日
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 前川喜平さん《カルト対策が進まないのは、政治家と宗教団体が持ちつ持たれつの関係だからです。政治家は集票や選挙中の勤労奉仕を期待し、教団側は所轄庁や税務署との緩衝材の役割をあてにする》、《図らずも、銃撃事件によって政治家とカルトの関係が明るみに出て、カルト問題を顕在化させた。対策を取らないのは政治の怠慢だと思います》。
 《さらにその容疑者の自供を無きものにするため精神鑑定し、国葬で全てを終わらせる政府》…怖すぎます、ニッポン。自公お維コミに投票した「1/4」、選挙に行かないことで間接的に自公を支持した「2/4」がもたらしたニッポンの惨状、あとの祭りだ。いま、自民党と統一協会のズブズブの関係を炙り出せないようであれば、お終いだね。

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
      統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
      (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
        できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》

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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/24185

記者座談会 安倍晋三は神様なのか? やるなら統一教会葬でどうぞ 英雄扱いする報道の異様さ
2022年7月21日

 カルト宗教である統一教会への恨みから、その親派として元首相が射殺されるという衝撃的事件から1週間以上が経過した。その後、メディアは気味悪いほど元首相である安倍晋三の神格化に勤しみ、お涙頂戴キャンペーン一色に染まっている。問題の宗教団体と自民党の癒着やその構造、戦後からこの方に至る歴史的な経緯、政教分離の実態について迫るものは乏しく、むしろ亡くなった途端に生前の数々の疑惑は帳消しとなり、まるで国家の英雄であったかのような持ち上げっぷりである。そして、岸田政権はあろうことか吉田茂以来、55年ぶりの国葬(開催費用はすべて国家負担)を実施するなどといい始め、その是非を巡って波紋が広がっている。各種媒体や関わってきた弁護士等々の努力によって、徐々に明るみになってきた自民党と統一教会の関係やその実態について見ながら、記者たちで議論を深めてみた。


 A その後のメディアの扱いがあまりにも酷すぎると各所で話題になっている。異様さを感じとっている人は少なくない。こぞって「悲しみに暮れる日本国民みたいなものばかりを強調し、泣きながら献花を捧げる人にインタビューしたりして、まるで「安倍晋三天皇」の如く偶像崇拝しているのに特徴がある。突然射殺されて、それ自体ショッキングな事件であることは疑いないが、「日本国の父・安倍晋三様の逝去みたいな世界観が滲み出ていて、極めて宗教的であるし気色悪さすら感じる
 淡々と事実報道に徹すればいいのに、同調圧力をともなったプロパガンダを仕掛けている。ウクライナを巡ってもそうだが、異論は許さぬといわんばかりに染め上げていく。ファッショ的だ。小学生が「安倍元首相は天に昇られるのだと思います」とインタビューに答えているのを見て、「天に昇る」ってまさに統一教会の教えじゃないのか? ひょっとして信者に動員かかってるんじゃないの? と鳥肌が立ったほどだ。いったい延々と何を見せられているんだろうか…と思う。「鬱陶しいからテレビを消す」という人も多い。

 B 何年か前に選挙の街頭演説で「安倍帰れ!」コールをくらって、「あんな人たちに負けるわけにはいかない」と叫んだ後の街頭演説を東京で取材していた際、アンチに対抗して脇を固めるように応援部隊として動員されていたのは明らかに宗教団体だった。今思うに統一教会だったのではないかという気がしてならないが、一般人ではない人々、勢揃いするように目つきの厳しい集団が一群を占めていて、異様な光景だったことを思い出す。安保法制を巡って国会前に群衆が押し寄せていた際も、それに対して統一教会の学生組織が安倍晋三支持でデモを仕掛けるなど、きわめて戦闘的な印象がある。統一教会が安倍親衛隊として動いていたのだろう。
 いずれにしても、その後のキャンペーンはあまりにも安倍晋三を持ち上げ過ぎで、生前の実態についてかき消すように神様扱いしていて驚かされる。日本会議とか統一教会、あるいは安倍晋三教団の信者でもない者としては、事件そのものへの衝撃こそあれ涙を流すほどの感情もないし、そこに同調せよと迫られても正直引く。偶像崇拝したい人々がいるなら勝手に崇拝すれば良いしそれは自由だと思うが、周囲に迫ってくる圧がそれこそ統一教会ではあるまいか? と思うほど強引なのだ。「立派な政治指導者だった」「国のために尽くした偉人だった」と思わない人々は、サタンにとり憑かれているとでもいい出しかねない空気が煽られている個人崇拝も大概にしなければならない

 C とはいえ、世間はメディアが思うほどプロパガンダに染まっていないし、冷静に眺めている人がほとんどだと思う。国葬についても「やるならホテル・ニューオオタニで会費は5000円サントリーが酒を無料提供し、統一教会葬として実施したらよいのではないか」と桜を見る会前夜祭に重ねて提案する声だってある。それに共感する人々も意外に多い。本当にその通りだなと思う。死に様が衝撃的だったとはいえ、それだけをもってどうして国家あげて葬儀する必要があるのかと――
 国葬に法的根拠もないが、どうして統一教会との密接な関係があったが故に狙われた一人の政治家に対して、統一教会の信者でもない者までが「一億総喪中」をしなければならないのかだ。ボスを失って安倍派とか清和会が悲しいというなら、彼らが政教分離など知ったことかと宣言して、統一教会や日本会議などといっしょに身内でやればよいだけで、国家あげて天まで持ち上げて葬儀をあげるなどどうかしている。吉田茂以来55年ぶりというが、だいたい吉田茂の国葬そのものがおかしいのだアメリカの対日支配に協力した為政者ほど崇め奉られるようなのが伝統なのかだ。

 D 国費を投じた国葬といっても、どうせ電通とかパソナが請け負うんだろうと思うとゲンナリする。なんのことだか。それで国をあげてのお涙頂戴キャンペーンが秋になってもまだくり広げられ、「一億総号泣」でもしろというのだろうか。いい加減にしてもらいたい。

     (統一教会の関連団体・UPF(宇宙平和連合)の大会に
      送られた安倍晋三元首相のメッセージ)

 A 今回の事件は、自民党のなかでもとりわけ清和会と宗教団体との歴史的なつながりが仇になったもので、日本の政治の裏側を引きずり出すものになった。日本の独占大企業や資本家にとって、またその上段に君臨して戦後の対日支配を実行してきたアメリカにとって、岸信介(CIAのエージェント)から安倍晋三につながる政界の権力というのは、彼らが与えて育んできた権力にほかならない。いわゆる戦後の冷戦期から今日に至る右の軸なわけだ。そこにカネが集まるから最大派閥というものができあがり、日本の政界において隠然たる地位を築くことができたのだ。
 自民党の結党資金をCIAが提供していたことなども既に周知の事実ではあるが、親米右派であったり、親米左派をも培養し、いわば右手と左手を使いこなしながら対日支配を実行してきたのがアメリカだ。そのなかで、統一教会や勝共連合も右派運動の一翼として存在を認められ、右派政治家たちと密接な関係を切り結びながら今日に至るも活動をくり広げているに過ぎない。「神様のご加護」ではなく「為政者及び権力者のご加護」、力添えのおかげで統一教会みたいな宗教団体がのさばり、どれだけ信者が苦しもうが存在を許されてきたのだ。

 C 「統一教会はCIAがカネを突っ込んでつくった右派セクター」という指摘もあるが、教祖の文鮮明とつながってその設立に関わった岸信介自身がCIAのエージェントとして戦後の歩みを進めたわけで、まったく無関係とも思わないし、特にビックリ仰天するような話でもない。60年安保とか70年安保など、冷戦期の激動の時代にあって、対日支配の道具として過激な右側である国際勝共連合は育まれたし、その必要から笹川良一や岸信介が立ち上げたのだ。
 だいたい世界中で宗教組織、テロ組織を培養して政権転覆なり恐怖支配をくり広げてきたのがCIAで、謀略などなんでもあり。その基準は民主主義の実現とか善悪ではない。アメリカにとって都合が良いなら恥も外聞もなくテロ組織だろうが宗教団体だろうが培養するのだ戦犯の岸信介だろうが手先として使う。その岸信介をルーツとした統一教会についても、政治的な存在として捉えないといけない。信者を塗炭の苦しみに追い込むほどカネを巻き上げるひどいカルト宗教であるが、そのようなものがどうして自民党政治と癒着し、存在を許されてきたのかだ

 D 統一教会そのものは朝鮮動乱を経た50年代頭に韓国で産声を上げ、アメリカが作り上げた韓国の軍事独裁政権ともつながって、まさに右派セクターの一翼として出発している。日本と韓国の戦後出発は、ともにアメリカの軍事支配から始まった。韓国ではアメリカ仕込みの李承晩が送り込まれて軍事政権で国内を抑え込み、一方の日本では天皇のみならず岸信介をはじめとした日本軍国主義の為政者や統治機構が丸ごとアメリカに屈服して武装解除をやり、戦後の地位を保証されたもとで占領統治が実行された。つまり、日本の独占企業なり為政者はアメリカに屈服したもとで首の皮をつなぎ戦後出発したのだ。
 官僚機構もそのまま。大本営を主導した朝日新聞の緒方竹虎や読売新聞の正力松太郎などもCIAのエージェントとなってメディアの世界に居座り続けた。先程から論議になっているように、岸信介もCIAのエージェントだったことが明らかになっているし、笹川財団の笹川、右翼のドンといわれた児玉など、アメリカの占領支配に協力するものはみな抱えられ、戦後もポストを与えられた。いわば間接統治の駒として機能していく。アメリカが最上段に君臨したもとで、それら対日支配の協力者の国内での権力は与えられたのだ。

 A 一方で、統一教会と日本国内の右派がズブズブだった関係と関わって韓国でどうだったかというと、これもあまり日本国内では報道されないものの、日本の占領統治に協力していた朝鮮総督府の面々や日本陸軍士官学校関係者などが復職を許され、アメリカはおおいに統治に利用した。それこそ徴用工問題と関わって1965年の日韓請求権協定を結んだ朴正煕は日本陸軍士官学校卒の軍人で、昵懇(じっこん)の関係を結んでいた岸信介などは占領時代の上司みたいなものだ。
 それで8億㌦の経済支援で戦後賠償は終わったみたいなことをいうが、要するにODA方式で三菱重工業はじめとした大手企業が地下鉄工事その他の事業を請け負い、日本にバックさせる、自民党政治家にバックさせるという手法だった。総元締めにいたのが岸信介であり、脇を固めたのは満鉄調査部の幹部だった連中など植民地支配を実行していた面面だ。満鉄調査部の人員は戦後、電通がごっそりとひきとり、それがメディアを支配する電通の今につながるルーツでもある。その電通に首根っこを抑えられたメディアが「安倍晋三様のご逝去」報道をくり広げているのだから笑えない。

 D 岸信介といえば韓国利権で有名だが、いわゆる韓国の保守というのが、日本の旧植民地主義者たちにとってはかつての目下の部下であり、彼らは深くつながりを持ちながら共にアメリカの支配下で戦後出発を迎える。日米韓を又にかけて宗教活動をくり広げた統一教会も反共右派の一翼だったというだけだ。アメリカにも拠点がある。そうして、日本国内から巻き上げた信者からの多額の献金によって、韓国では財閥のような存在となり、系列の有名な飲料会社がサッカーチームを持っていたほどだ。

     (政治と宗教の解明必須 統一教会野放しの背景)

 A 『週刊文春』が山上某の伯父へのインタビューを掲載していたが、まことに過酷な人生を歩んでいたことがうかがえて、ちょっと言葉がない。詳しくは『文春』を読めばいいが、宗教団体に家族を狂わされた二世の気持ちを想像すると、どうしてこのような宗教団体が野放しにされてきたのかと心底思う。弁護士たちものべていたが、このような社会悪がとり締まられることなく、むしろ政界にも侵食していたのだから異常事態だそれこそ民主主義への挑戦だろう。

     (統一教会の機関紙の表紙を何度も飾っていた)

 なぜ安倍晋三を狙ったのか本人が理由にもあげていた統一教会の関連団体であるUPFの大会メッセージを見てみたのだが、「ご出席の皆様、日本国前内閣総理大臣の安倍晋三です。UPF主催のもと、より良い世界実現のための対話と諸問題の平和的解決のために、およそ150カ国の国家首脳、国会議員、宗教指導者が集う希望前進大会で、世界平和を共に牽引してきた盟友のトランプ大統領と共に演説機会を頂いたことを光栄に思います。特にこの度出帆したシンクタンク2022の果たす役割は、大きなものであると期待しております。今日に至るまでUPFと共に世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁(統一教会総裁)をはじめ、皆様に敬意を表します――」の挨拶に始まるメッセージは、広告塔としても十分過ぎるが、単純に広告塔だったというだけでは済まない

 D この間の報道で明らかになったことを見てみると、統一教会のイベントに祝電を送ったり、講演したり、来賓挨拶したり、機関紙のインタビューに応じたり、公に関係を持っている政治家だけあげつらっても相当数にのぼる。安倍晋三に始まり、菅義偉麻生太郎下村博文高市早苗稲田朋美細田博之加藤勝信萩生田光一岸信夫平井卓也山谷えり子猪口邦子逢沢一郎衛藤征士郎といった清和会を中心としたメンバーの他に、野党関係者のなかでも前原誠司細野豪志なんかも関係がとり沙汰されている。竹中平蔵も日韓トンネル財団の関係の催しで挨拶している。まだまだこんなものではないのだろう。統一教会が姿を変えるのを得意技とし、企業に扮したり様々な業態に七変化することから分かりづらいものの、「政治と宗教」の関係がどうなっているのか実態解明は必要だ。

 B 残酷な献金や詐欺まがいのカネ集めはどう見ても反社会的なもので、オウム真理教と同じように犯罪捜査の手が及ばなければならないのに、2006年の第一次安倍政権のもとで公安が統一教会を重点監視対象から外し、第二次安倍政権下の2015年には、1994年から認めてこなかった統一教会の名称変更を文科省が承認した。あの宗教団体の衣替えを公認したのだ。当時の大臣は清和会所属の文教族・下村博文だ。そして安倍晋三の私物化疑惑と同じように同教団のおこないは厳しく報道されることもなく、むしろ闇の勢力として政界でも存在感を強め、暗躍していたのが実態なのだろう。政治家がこぞって統一教会とつながり、隠すことなくメッセージを寄せたりするのが常態化し、むしろ統一教会にすり寄った者ほど安倍政権のもとで大臣に出世したのだ。
 信者からの激しい献金の巻き上げで悲劇がいくつも起きていることは霊感商法対策弁護士連絡会の会見でも浮き彫りになったが、そのカネは政界にも流れていたことは容易に想像がつく。それが自民党だけでなく民主党にも及んでいる。国会議員の秘書として三桁に届くくらい統一教会から送り込まれているというが、これをズブズブといわずしてなんというのだろうか

 A 国際勝共連合の運動方針を見てみると、第一次、第二次安倍政権で安倍晋三やそのとり巻きたちが力を入れてきた政策とぴったり符号するものばかりだ。非核三原則の改廃、日本版NSCの設置、集団的自衛権の行使容認、武器輸出三原則の改廃、防衛産業を成長戦略に盛り込む、宇宙の軍事利用促進、緊急事態基本法の制定、憲法改正、男女共同参画社会基本法の改廃、青少年健全育成基本法の制定、勝共思想の定着、共産主義の脅威から国を守る、ジェンダーフリーや過激な性教育の廃止、夫婦別姓の阻止などがテーマとして掲げられている。家族の絆云々をことのほか強調するのも特徴だ。まあ、山上一家みたく家族を切り裂いておいて何をかいわんやでもあるが、日本会議とか自民党右派の特徴ともかぶる

 C 軍事的な要求としては、アメリカの対日政策ともぴったり符号するもので、まさに安倍政権の8年で実現してきたことばかりなのだ。日本版NSCを発足させ、特定秘密保護法を制定し、消費税は二度の増税を実施し、内閣人事局を発足させて官僚支配を強めたり、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案を成立させ、共謀罪を盛り込んだ組織犯罪処罰法を成立させ、一方ではモリカケ桜、お気に入りのブレーンを検事総長につけようとしたり、河井案里事件があったり大暴走をくり広げてきた八年といえる。それ自体前代未聞の権力の私物化がとり締まられることなく黙認されたり、何もなかったように誤魔化されてきたのも、対中国の軍事的拠点としてアメリカの盾となる道を進み、そのための法整備を大暴走してでもやり遂げる駒だったからであり、独占資本にとっては大企業天国を保証してくれる政策の実行者だったからにほかならない。

 A 安保法制などが最たるものだが、それはすなわち自衛隊の米軍の二軍化であり、一連の法整備や安倍政権のもとで進んだ軍事戦略・配置は、アメリカの盾となって日本をウクライナのように最先端の戦場にしてしまいかねないものだ。それらは強面の右傾化勢力にガッチリと支えられ、自民党内でも他がチンとおとなしくなるような力でもっておし進められた。最終的に改憲で戦争できる国作りの総仕上げにかかっている。口先とは裏腹に「日本を守る」ではなくミサイルの標的に立候補して「アメリカを守る」をやっているわけだ鉄砲玉になる道に誘っているのだから売国奴といわなければならない。そのような政治を実行してきた者を、なぜ神様の如く国葬で一億総号泣して送らなければならないのかだ

 B 安倍晋三の射殺事件後、なぜかネトウヨが統一教会には寛容でおとなしいことが不思議がられている。実はこの何年来かの右傾化の主体的勢力だったのではないかという見方もされているが、過激で戦闘的な宗教団体が組織的にこの数年来の右傾化なるものの担い手となり、安倍晋三親衛隊として支えていたとしても何ら不思議ではない。それはもう、お爺さんの代から密接なのだ統一教会と自民党及び政治の関係について、引き続き報道の手を緩めてはならないし、依存している政治家の存在に光を当て、一人残らず引きずり出すことは重要だ。依存しているとは要するにカネもかかわった話であろうし、それは統一教会信者たちへの残酷な搾取の賜であることからも許しがたいものなのだ。号泣するどころか、むしろ激怒しなければならない性質の問題だ
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●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

2022年02月21日 00時00分48秒 | Weblog

(2022年02月13日[日])
リテラの記事【右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!】(https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html)。

 《そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ》。

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》
   『●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に…
     ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?

 《保守》? 《プロパガンダ》?? 〝否定派〟の論客の皆さん《自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など》は…カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなのか? 
 (リテラ)《彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。当然の判決だろう》。

   『●《○○しかいない》お維の《言論の自由…憲法に反する発言を
           言論府が放置することこそ自らの首を絞める行為》
           ↓   ↓   ↓
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 デマ屋・ヘイト者についての話題。…言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満なのか
 東京新聞の小倉貞俊記者による記事【慰安婦問題に迫るドキュメンタリー 映画「主戦場」めぐりバトル】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019053102000136.html)によると、《旧日本軍の慰安婦問題に迫るドキュメンタリー映画「主戦場」をめぐり、場外バトルが過熱している。四月に封切られるや、ネットを中心に賛否が噴出。出演した保守系論客らは三十日、都内で会見を開き「だまされた」と抗議した。日系米国人で来日中の監督側は六月三日に反論の会見を開くという。 (小倉貞俊)…元慰安婦の支援団体や研究者だけではなく、慰安婦問題に否定的な立場からも「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝副会長や米国の弁護士ケント・ギルバート氏、ジャーナリスト櫻井よしこ氏、杉田水脈衆院議員らが出演し、持論を展開している…作品中では複数の保守系出演者から差別的な発言が続出する。会見ではこの点もただされたが、発言内容の訂正などはなかった…デザキ監督は公式サイトで「彼らの発言は、彼らの自由意思。一般公開も考えている、との合意書を交わしている」とコメント…慰安婦問題の激戦地となりつつある作品について映画監督の森達也氏は「慰安婦問題を取り上げる映画は多いが、主張が対立する人たちが同じ作品中で語る例はほとんどなく意義がある。ドキュメンタリーは作家性もあり、完全な中立にはなり得ない。対象者が主張したいことと、監督が聞きたいことが食い違うのは当然だ」と話した》。
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   『●国連《表現の自由侵害許されぬ》…アベ様や最低の官房長官ら
                 馬さんや鹿さんの耳には、哀しき馬耳東風…
           ↓   ↓   ↓
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 ところで、映画『主戦場』について。《保守》? 《プロパガンダ》?? カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなか? 与党自公や癒党お維を支えているニセ保守・ニセ右翼な人たちは、恣意的な言論の自由、表現の自由の使い分けがお好きだね。アベ様の《メディアコントロール》を放置した〝毒〟は、ニッポンの社会のいろいろな部分に相当な悪影響を及ぼしている。
 マガジン9のコラム【こちら編集部/映画『主戦場』その後〜デザキ監督の記者会見から】(https://maga9.jp/190605-5/)によると、《藤岡氏らの記者会見では、内容が「フェア」なものになっておらず、「一方的なプロパガンダ映画だ」との主張も展開されました。デザキ氏は、「物事がフェアであるかどうかという判断は常に主観的なものです。もし、映画が彼らの主張に沿った(『慰安婦』問題の存在を否定するような)内容になっていたら、彼らはこれ以上フェアな映画はないと言っていただろうと確信しています」と指摘…「さまざまな意見に耳を傾けた上で、自分なりの結論を映画の中に入れることが、責任を果たすことだと考えました。すべての主張に同等の説得力があるわけではないことを示すのが重要だと思ったのです。私は、どちらの意見に説得力があるかを自分で判断して結論を導いたし、そのプロセスは映画の中で明らかになっています。それを見た上で、観客は私の結論に同意することも、同意しないこともできるのだから、プロパガンダとはいえません。私の出した結論そのものは重要ではなくて、観客自身が映画を見てそれぞれの論点について検証することを推奨しているのです」…そうした状況を生み出してきた責任の一端が、「慰安婦」問題を「タブー」としてなかなか扱わず、歴史修正主義の言説のおかしさをきちんと指摘してこなかったメディアにあることは言うまでもありません》。
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https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html

右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!
2022.02.06 05:00

     (『主戦場』公式HPより)

 戦時中に朝鮮人の強制労働が行われていた歴史をめぐり韓国が異を唱えていた、「佐渡島の金山」の世界遺産登録への推薦に踏み切った岸田政権。「登録が見込めない」としていったんは推薦見送り方針だったにもかかわらず、「歴史戦」とやらを連呼する安倍晋三元首相ら極右勢力に媚びる形で一転、推薦強行に転じたのだ。

 戦時中、佐渡鉱山でも長崎の端島をはじめとする地域と同様、朝鮮人が強制的に連行された上で危険な労働を強いられていたことは新潟県が編纂した通史でも記述されている史実にもかかわらず、「韓国人強制労働の痛ましい歴史に目を背けている」という韓国政府からの当然の抗議に、林芳正外相は「韓国側の独自の主張は受け入れられず遺憾」などとフェイクまがいの反論

 「ハト派」「リベラル」を自称する岸田首相だが、岸田政権になっても歴史修正主義・韓国ヘイト路線を改めるつもりはまったくないらしい

 そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。

 旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ。

 2019年に公開された映画『主戦場』は、日系アメリカ人のデザキ監督が、慰安婦問題をめぐる“否定派”と“リベラル派”双方の主張を対比させ、一次資料を分析しつつ検証するという内容。なかでも見所は、自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など右派論客が垂れ流す歴史修正や差別主義丸出しの言辞の数々だ

 たとえば、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は「フェミニズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と性差別を剥き出しに。杉田水脈議員は「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」などと陰謀論をぶちまけている

 同作はこうした“否定派”のトンデモ発言や、監督によって緻密に論点整理された構成が話題を呼び、国内外の多くのメディアに取り上げられた。2019年4月の東京を皮切りに全国順次公開し、大きな話題になったのだが、これに対してインタビューでトンデモ発言を口にしていた一部の右派論客が上映を中止させようと裁判を起こしたのである。

 訴えたのは、“否定派”の出演者であるケント・ギルバート氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏、元「在日特権を許さない市民の会」の山本優美子氏(「なでしこアクション」代表)ら5名。彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。

 当然の判決だろう。実際、藤岡氏らの主張は説得力に欠けるものばかり。たとえば映画で「歴史修正主義者」「否定論者」「ナショナリスト」「極右」「性差別主義者」などと紹介されたことで著作者人格権を侵害されたと主張したが、その発言や主張から考えれば、正当な論評であると言っていい。

 また、「商業映画と知らされていなかった」などと難癖をつけていたが、事前にデザキ監督側の用意した「承諾書」「合意書」にサインしていた。この経緯については、2019年藤岡氏らが上映中止要求の会見を開いた際、本サイトでも報じていたが(https://lite-ra.com/2019/06/post-4752.html)、今回の判決でも退けられた。

 デザキ監督は判決後の会見で「この裁判の勝利は、日本における表現の自由の勝利」と判決を評価したうえで、右派連中の狙いについてもこう喝破した。

裁判の目的は、この映画の評価を毀損し、上映を止めるためのものだと明らかになったと思います」
「裁判に負けてしまうと、原告は慰安婦自体をフェイク、嘘の話と言ったはずですそういうことがあってはいけないということで、裁判に対して非常に重みを感じながら今日にいたりました」

 デザキ監督の言うとおり、歴史戦叫ぶ極右連中のやり口は、慰安婦問題の本質とは関係のない裁判を持ち出して「慰安婦はフェイク」「慰安婦は嘘」など史実を捻じ曲げるものだ。実際、映画『主戦場』でも彼らの歴史否認の本音がどこにあるかが否応なく伝わってくる。

 本サイトでは、2019年4月映画公開当時、デザキ監督のインタビューとともに映画『主戦場』を紹介する記事を配信した。以下に再録するので、歴史修正主義がいかに差別と表裏一体であるか、極右連中の「歴史戦」なるものの正体をあらためて認識してほしい。

(編集部)


■テキサス親父は慰安婦像を「ブサイクのガラクタ」杉田水脈は韓国を「嘘は当たり前の社会」と、加瀬英明は吉見義明も秦郁彦も「読んだことない」

 戦中の日本軍による慰安婦問題を題材にした映画『主戦場』が、反響を呼んでいる。

 出演者には杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏などといった従軍慰安婦を否定・矮小化する極右ネトウヨ論客が勢揃い。「慰安婦はフェイク」と喧伝する歴史修正主義者たちと、慰安婦問題に取り組むリベラル派の学者や運動家らがスクリーンのなかで“激突”するドキュメンタリー作品だ。

 同作の見所は何と言っても、慰安婦問題をめぐる国内外の“論客”を中心とする30名余りへのインタビューだろう。

 櫻井よしこ氏ら“極右オールスターズ”の面々は「慰安婦は売春婦だった」「合法であり犯罪ではない」「慰安婦像設置の背景には中国の思惑がある」などの主張を展開。これに対して、吉見義明・中央大学名誉教授や「女たちの戦争と平和資料館」の渡辺美奈事務局長、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)の尹美香常任代表らが反論を展開する。

 出演者らは顔を付き合わせて討論するわけではないが、論点を明確にして構成されていることで主張の対立点や強度を意識しやすく、ハイテンポなカット割りも相まって飽きさせない。映画は双方の主張を取材や資料を用いて細かく比較・検証し、その矛盾や恣意性を明らかにしていく

 とくに、本サイトがオススメする同作の鑑賞法は、歴史修正主義者の口から発せられる主張のトンデモさをじっくりと吟味することだ。

 たとえば保守派の重鎮で、慰安婦否定論者の加瀬英明氏(日本会議代表委員)の場合、「慰安婦問題に関して正しい歴史認識をしている歴史家は?」と聞かれて「私がそのひとり」と自認する。しかし驚くことに、加瀬は慰安婦問題研究の第一人者のひとりである吉見名誉教授のことは「知りません」と嘯く。それどころか、保守派の歴史家である秦郁彦・千葉大学名誉教授の著書すら「読んだことない」「人の書いたものあまり読まないんです。怠け者なもんで」などと宣うのだ。

 ちなみに、加瀬氏は「『慰安婦の真実』国民運動」という団体の代表も務めている。この極右団体は昨年、監事(当時)の藤井実彦氏が台湾で慰安婦像を蹴り、大きな国際問題になったことも記憶に新しい。他にも、同会は加瀬氏自身の名義で地方地自体が慰安婦問題を扱う映画を後援することにクレームをつけている。そんな人物が、基本的な慰安婦研究すら「知らない」「読んだことない」などと恥ずかしげもなく開陳するのだから、呆れてものも言えない。

 もちろん、右派のトンデモはこれだけではない。右派陣営のインタビューからは明確な人種差別・性差別の意識が浮かび上がる。

 たとえば杉田水脈は“米国での慰安婦像設置のバックにいるのは中国”などと言い出し、「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」と陰謀論を全開。さらには「日本が特殊なんだと思います。日本人は子どものころから嘘をついちゃいけませんよと(教えられてきた)」「嘘は当たり前っていう社会と、嘘はダメなのでほとんど嘘がない社会とのギャップだというふうに私は思っています」とヘイトスピーチを連発する。

 また、テキサス親父は「慰安婦像を見に言ったとき、私は(像の顔にかぶせるための)紙袋を持って行った。それがふさわしいと思ってね。ブサイクのガラクタには紙袋がお似合いだ」などと笑いながら語り、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は、「フェニミズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と言い放つ

 映画のなかでもナレーションで「差別意識が元慰安婦は偽証しているとの考えに繋がっているようだとはっきり指摘されていたが、まさにその通りとしか言いようがないだろう。


■暴かれるIWG報告書の虚構と櫻井よしこの調査費支払いの事実

 慰安婦問題をめぐる右派の性差別的・人種差別的な態度については、映画の後半でも「元修正主義者」と紹介される女性が証言する。保守界隈に身を置いた立場から否定主義者たちの振る舞いについて語るのだが、実はこの女性は、数年前まで「ネクスト櫻井よしこ」として保守論壇で注目を浴び、実際、右派の月刊誌にも何度か寄稿したことのある人物。だが、あるときから「ナショナリスト」たちの主張を疑うようになり、今は距離を置いているという。

 さらに、この女性が“否定主義者の嘘”を告白する場面は、映画『主戦場』のハイライトのひとつとなっている。詳しくは劇場で直接見ていただきたいのだが、ここでは予備知識として、あるいは鑑賞後のための補足情報として記しておこう。

 はじまりは、産経新聞が2014年11月1日の紙面で〈著名な米国のジャーナリストが日本の慰安婦問題の調査に本格的に取り組み始めた〉として、マイケル・ヨン氏というフリージャーナリストを紹介したことだった。これに続けて産経は、同月27日付で「慰安婦『奴隷化』文書なし 米政府2007年報告に明記」と題した記事を掲載。ともに古森義久・ワシントン駐在客員特派員による署名記事である。書き出しはこうだ。

〈米政府がクリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施したドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏づける米側の政府・軍の文書は一点も発見されなかったことが明らかとなった。〉

 記事の言う「大規模な再調査」というのは、2007年に米政府がまとめた「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班米国議会あて最終報告」(通称・IWG報告書)のことを指している。産経は、〈慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏とその調査班と産経新聞の取材により、慰安婦問題に関する調査結果部分の全容が確認された〉として、IWG報告書のなかに「慰安婦関連は皆無」だったことを根拠に〈日本側の慰安婦問題での主張の強力な補強になることも期待される〉と書いた。

 マイケル・ヨン氏は「IWG報告書をスクープ」ともてはやされ、「正論」(産経新聞社)や「週刊文春」(文藝春秋)でも「報告書は『二十万人の女性を強制連行して性奴隷にした』という事実が一切ないことを証明している」などと触れ回った。これ以降、保守界隈では「結果的にIWGは『慰安婦を軍が強制連行などして性奴隷とした証拠はなかった』とするもの」(ケント・ギルバート)などとして広く流通。ようするに、IWG報告書は右派陣営から“慰安婦問題の犯罪性を否定する切り札”として扱われてきた。

 ところが、である。映画『主戦場』では、このIWG報告書をめぐる右派の言説が見事にひっくり返される。実は、前述の「元修正主義者」の女性こそ、ヨン氏とは別の米国人とともにくだんの報告書を「発見」した人物で、いわば真のオリジネーター。その彼女が、映画のなかで後悔の言葉とともに語るのが、“IWG報告書をめぐる右派の宣伝がいかに虚構であるか”という具体的な説明なのだ。

 しかも、映画のなかでは名指しこそされていないが、マイケル・ヨン氏は慰安婦問題をめぐって、普通では到底考えられない額の「調査費」まで受け取っていたとされる。実際、ヨン氏は自身のブログに〈櫻井女史らは、私に調査をするようにお金を支払った〉と記しているのだ。あまりに生臭い話だが、映画ではこの「高額調査費」問題についても監督が櫻井氏に直撃しているので、ぜひ櫻井氏の“反応”をスクリーンで確認してほしい。


■『主戦場』ミキ・デザキ監督が本サイトに語った「どっちもどっち」批判

 ちなみに、映画の公開前には、出演者に極右歴史修正主義者やネトウヨ文化人が多数ラインナップされていることから「否定派の宣伝になるのではないか」との懸念の声もネット上で散見された。だが、この映画は単なる「両論併記」で終わらない。

 本作が映画デビュー作となるミキ・デザキ監督は、1983年生まれの日系アメリカ人2世。日本での英語教師やYouTuber、タイでの僧侶経験もあるという異色の映像作家だ。2013年にYouTubeで日本社会のなかのレイシズムの存在を指摘したところ、ネトウヨに炎上させられた。そうしたなかで、朝日新聞の植村隆・元記者に対するバッシングを目の当たりし、慰安婦問題への関心を高めたという。両陣営から介入されないため、クラウドファウンディングで資金を集めて『主戦場』を製作した。

 デザキ氏は本サイトの取材に対し、「両方の主張のどちらがより筋が通っているかを比較するべき」と語る。

「論点を並べて“どっちもどっちだ”というやり方は、実のところ政治的なスタンスの表明に他なりません。慰安婦問題に関しては、いま日本では右派の主張がメインストリームになっている。そこに挑戦を示さないことは、彼らの言いなりになるということであり、その現状を容認することに他なりませんから。日本のメディアの多くは両論併記を落としどころにしていますが、それは、客観主義を装うこと語るべきことにライトを当てていないということ。単に並べるだけでなく、比較することで生まれる結論があります」

 従軍慰安婦をめぐる否定派/肯定派の「論争」にスポットライトを当てながらも、決して“どっちもどっちにならない映画『主戦場』。終盤では、日本の歴史修正主義の背景にある極右団体「日本会議」や安倍晋三首相に連なる戦後日本政治の流れもフォーカスされる。

 一般公開に先駆けて行われた日本外国特派員協会での上映会後の質疑応答では、デザキ監督に対し否定派の言論人から批判的な質問も飛んだ。4月19日には、日本会議が〈この映画には、日本会議に関して著しい事実誤認が含まれている〉などとする声明をHPで公表。4月25日発売の「正論」ではケント・ギルバート氏が「とても見るに値しない映画」などとこき下ろしている。まさに大慌てといった感じだが、ようするに、それだけ否定論者たちの核心に迫った映画だということだろう。いずれにせよ、判断するのは観客だ。

(編集部)
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●カマトト産経系広報紙《岸田文雄首相が掲げる「新しい資本主義」の意味がよく分からない》➙新自由主義、小さな政府、市場原理主義経済

2021年11月18日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 「Dappi事件で浮上した自民党のネット工作」(週刊金曜日 1353号、2021年11月12日) ↑]


――――――― 矢崎泰久さん【発言2013】、《腰を抜かすほど驚いて、「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ…」…民主主義の大敵は投票に行かないことだ。…とにかく投票に行く。このことによってしか、悪政は拒否できない…棄権は危険だ!》

――――――― (狙撃兵)《歴然としているのは、選挙に行かないこの5割の有権者こそが今日の政治状況を変えうる最大勢力であるという点だ。そのうち2~3割が動いて投票率が70~80%の選挙が展開されるだけでも局面はガラリと変わることになる》。#投票倍増委員会 会員として、いつも通り、当然に、#わたしも投票します

――――――― (金口木舌)《▼県民の諦めやため息を都合よく解釈し「これが民意だ」と断じるのは早合点ではないか政治に失望し、それでも一票に未来を託した民に政治の方が近づくべき時である。民意を論ずるのは、その後でいい》

――――――― (神保哲生さん)《ほとんど政治に変革が期待できない日本でも、選挙の投票率が先進国の平均レベルに達した瞬間に、大きな変革が起きているのです。つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではないことを…》

――――――― 故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者

――――――― 中島岳志さん「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない野党共闘が否定されたのではない野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ

――――――― 金子勝さん《自公+維新で経済的難局を乗り切れるとはとても思えず、手痛いしっぺ返しを覚悟しなければならない。翻って立憲は世代交代でイメージを一新し、国民的利益を守るために全力を振るう必要がある。野党共闘の是非でモメている場合ではない単独で選挙を勝ち抜く地力がない現実を直視しなければダメだ



 (20211114[])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/詐欺商法に徹する「自公+維新」では経済的難局を乗り切れない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/297160)。

 《総選挙の結果にはガックリきた。この国はモリカケ桜をはじめとした安倍元首相をめぐる数々の疑惑を見逃す選択をした腐った資本主義がはびこり続けることになるだろう》。

 「地獄」一歩手前の結果は、メディアの大罪でもある。《振り返ってみれば、メディアが加担した詐欺商法のような与党の印象操作が横行する選挙戦だった》。
 (神保哲生さん)《つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではない》。

 漸く無料PCR検査と期待したら、医者と保健所からの許可って、アホですか? 

 お維コミの醜悪な野合。マスコミは、野合だ、野合だ…と何の批難もしないのね? あとの祭り。〝労働貴族〟様・連合はお維にも尾ッポをフルらしい。〝労働貴族〟様との関係、立憲民主党はよく考えた方が良くはないですか? 《野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ》(中島岳志さん)。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/その場しのぎご都合主義の連携を国民は信用しない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202111100000058.html)によると、《★ところが9日午前、いわゆる野党共闘を離脱した国民民主党幹事長・榛葉賀津也、国対委員長・古川元久は国会内で日本維新の会幹事長・馬場伸幸、国対委員長・遠藤敬と会談し国会対応や政策面での連携強化を確認した。不思議なのは連合だ共産党との関係は絶対許さないが、労組批判の維新には批判ひとつ言わない随分と物分かりがいい。どの党もどの組織もその場しのぎのご都合主義で合従連衡を繰り返していても国民は信用しない》。

 ああ悍ましや…お維・コミ・トファ(キト)。公明の子育ての党も、大概に嗤ったが、コミは労働者の党らしいですよ。あの〝労働貴族〟様の党、経団連の党とでも呼ぶべきでは?
 日刊ゲンダイの記事【維新・国民の接近にチラつく小池知事「国政復帰」の野望 両党トップとは“密”な関係】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/297158)によると、《急接近する日本維新の会と国民民主党の両党トップの共通の“友”が、東京都の小池知事だ。…その希望の党と選挙協力し、東京と大阪で候補者をすみ分けたのが、維新の松井代表だ。小池知事とは共通の政策ブレーンを介して盟友関係にあり、政界関係者からも「国民と維新が近づくたび、小池知事の顔がチラつく」との声が上がる》。
 いやだねぇ~、醜悪。

 最後に、産経系広報紙に出ていた文章【【経済快説】岸田首相の掲げる「新しい資本主義」はどうあるべきか 投資が行われにくい分野に資源を配分し資本主義の補完を】(zakzak 産経系広報紙)によると、《岸田文雄首相が掲げる「新しい資本主義」の意味がよく分からない。首相本人も具体的には分からないので、「新しい資本主義実現会議」などという奇妙な有識者会議を作ったのではないか。》
 分かるやろぅ! カマトトか! 学商竹中平蔵氏が絡んでるんだから。「新しい資本主義」=新しくもない新自由主義、小さな政府、市場原理主義経済だよ。水などのコモンズも売っぱらってしまえという経済だよ。何でもかんでも商売、商売。金持ちだけが儲かる経済。ドアホノミクスの《継承》。トリクルダウンなど決して起きない、格差拡大の経済。衆院選前に「広報」しておいてくれよ、全く。

   『●(ヨナオシフォーラム2020)《アベにスガるキシダメ内閣》よりも、
         #政権交代で命を守る新しい政権を! #わたしも投票します!
   『●経産省内閣復権でいいの? …デモクラシータイムス【総選挙の争点③
      どうするエネルギー EVと原発(古賀茂明×飯田哲也×山田厚史)】
   『●#VoiceProject #わたしも投票します #投票はあなたの声
      #投票倍増委員会 #YourVoteIsYourVoice #ImVotingToo
   『●「2/4」の選挙に行かない眠り猫の皆様が間接的に自公お維を
     支持する、それではいけない… #投票はあなたの声 #投票倍増委員会
   『●古舘寛治さん「『投票に行こう』というのが『異例』というなんて、
     どれだけ恐ろしい国なんだ。主権者は僕らなのに、みんなが黙っている…」
   『●神保哲生さん《…期待できないから投票に行っても意味がない、のでは
     なく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです》
   『●あとの祭り…アベノカビマスク《当初は配布の目的を「品薄対策」と
     しながら、…「再流行への備え」を強調。批判の回避に懸命》だったが…
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●脱メディアコントロールを! 《そもそも、野党に対して<批判ばかり>
        などと報道しているメディアは一体、何のために存在している》?
   『●《右も左も関係ない。シンプルに考えればいい。政治を私物化し、国の
      かたちを歪めてきた異常極まりない勢力は退場させなければならない》
   『●デタラメな選挙制度で《民意が示された》? ――――「岸田政権の
      下で、この国の未来をつくり上げてほしいとの民意が示された」?
   『●大阪の直接的・間接的お維支持者の皆さん、大阪「ト」知事三代らに
     イジメられることが快感にでもなっているの? それにしても酷い面子…
   『●御用マスコミまでもが喧伝する「立憲民主党敗北は野党共闘のせい」
        「野党は批判ばかり」…自公お維はよほど野党共闘が怖いのね?
   『●小選挙区2勝2敗 ―――《沖縄は民意をほごにされてきた地だ。
     …民から政治が遠のいていった沖縄で、選挙や民意を語ることは難しい》
   『●《期日前投票の定着や夜間の投票実績の少なさなど》を理由に投票〆切
      時刻を繰り上げ…なぜ、投票率を下げる方向に心血を注ぐのですか?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/297160

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。


金子勝の「天下の逆襲」
詐欺商法に徹する「自公+維新」では経済的難局を乗り切れない
公開日:2021/11/10 06:00 更新日:2021/11/10 06:00
今だけ無料

     (総選挙の結果にはガックリ(C)JMPA)

 総選挙の結果にはガックリきた。この国はモリカケ桜をはじめとした安倍元首相をめぐる数々の疑惑を見逃す選択をした。腐った資本主義がはびこり続けることになるだろう

 野党共闘の敗因はどこにあるのか。惜敗率90%以上の大接戦で競り負けたのは33選挙区もあった。政権交代のイメージ、あるいは立憲民主党が国政を担うイメージを有権者に伝えきれなかった点にあるのだろう。

 振り返ってみれば、メディアが加担した詐欺商法のような与党の印象操作が横行する選挙戦だった。岸田首相が掲げる「新しい資本主義」は中身が空っぽの上、内容はコロコロ変わるのに、何の突っ込みも受けない。「成長と分配」を繰り返すだけで、金融所得課税の強化は封印。格差是正のための教育や住宅への支援もウヤムヤになり、残ったのは給付金のバラマキだけ。「軽武装、経済重視」の宏池会の路線と違う改憲にシフトし、敵基地攻撃能力保有やら防衛費のGDP比2%超えまで言い出した。あらゆる成長戦略が失敗したアベノミクスもよみがえり、むしろ安倍路線そのものが残ってしまった。菅政権のコロナ失策も大した批判を受けず、自民党政治の責任は問われずじまいだ

 日本維新の会の躍進も、詐欺商法に徹したからだ。「是々非々」などと言って反自民の姿勢を見せたがる新自由主義の「身を切る改革」でコロナ禍の医療崩壊を招き、全国で断トツの死亡率を記録。にもかかわらず、何の反省もない英紙ガーディアンが「右翼ポピュリストが大阪の票を総取りと報じたが、海外メディアの方が真実を正確に伝えている。中国のバブル崩壊に続き、米国も危うい状況に差しかかっている。株価も住宅価格も急上昇しているのに、物価も金利も上がっている。自公+維新で経済的難局を乗り切れるとはとても思えず、手痛いしっぺ返しを覚悟しなければならない

 翻って立憲は世代交代でイメージを一新し、国民的利益を守るために全力を振るう必要がある。野党共闘の是非でモメている場合ではない単独で選挙を勝ち抜く地力がない現実を直視しなければダメだ

 敗因をしっかり分析し、地方での日常活動不足を反省する。そして「影の内閣」を組織して与党に政策論争を挑む。多方面で足腰を鍛えない限り、いまの日本政治の閉塞状況を打破することはできないだろう
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コメント (2)
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●山添拓議員の《送検》、八代英輝弁護士の《野党共闘に対する意図的な攻撃》とそれに群がるお維議員たち、中村格氏の警察庁長官へ昇格…

2021年09月21日 00時00分07秒 | Weblog

[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]


―――――― 《山本太郎代表…「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破》、《適菜収…一方、「社会をリセット」だの「新しい国をつくる」だのと騒ぎ、国を破壊してきたのは、新自由主義と政商、カルトに乗っ取られた自民党であり、その補完勢力としての維新の会である》。


(2021年09月19日[日])
一体何事かと思えば…。山添拓さんのつぶやきから:

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https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151513037803523
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151540221087749
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151591991365634

山添拓@pioneertaku84

2020年11月3日、休日を利用して趣味の鉄道写真を撮りに行った際に、長瀞町の秩父鉄道の線路を横断したことが、埼玉県警秩父警察署から軽犯罪法違反であるとの指摘を受け、本年9月16日付で送検した旨の連絡を受けました。軽率な行為だったと反省しています。

午後5:57 2021年9月18日
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私は、地域住民によって道がつけられ、水路に渡し板がかけられていた箇所を、列車が接近していない時間帯に、通行可能な道であるという認識のもとに、約1秒程度で渡りました。

午後5:57 2021年9月18日
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これが渡ることが禁止された箇所であったという指摘については、素直に従い、すべての事情を説明し、反省する旨を記した上申書も提出しています。
今後、二度とこのようなことのないようにいたします。

午後5:57 2021年9月18日
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 誰が共産党議員らを監視しているのやら…。10カ月も経った、なぜに今? 暗澹とした気分になる。
 ニーメラー牧師の警句を地で行く。

   『●ニーメラー牧師「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時」
      …高江や辺野古が破壊された時、「関生」が狙われた時…

 《共通政策に合意》した他の野党3党にもあまりに失礼だ。
 【ラサール石井 東憤西笑/八代英輝弁護士の「虚偽コメント問題」は公平であるべきTV局とスタッフの知性の劣化にも一因】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/294778)によると、《TBS系「ひるおび!」で八代英輝弁護士が「…」と発言した問題。「綱領」を「要綱」と間違い、全く書かれていないことをあるかのように述べたのは、ワイドショーでのたわ言と看過するには酷すぎる暴言だった。共産党は即刻抗議した。…問題は、田崎史郎氏がいたにもかかわらず間違いを指摘せず、番組自体も発言をスルーしてしまったことにある。そもそも出演者はバランスよく配置されるべきだ。その中で自由に討論すればよい。どうも室井佑月さんが降板したあたりからキャスティングがかなり偏っているように思える。発言が野党共闘に対する意図的な攻撃であり、あえて確信犯的に発言したものであるとしたら、客観的であるはずのコメンテーターとしては逸脱した行為であり、それを容認したのなら、結果的に番組自体が、政府広報、いやそれ以上の一政党を支援する装置になってしまったということになる。これはスタッフの矜持のなさと知性の劣化が招いたものか。》

   『●《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を
     求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》

  デマに群がる、蝟集するお維のあまりの醜悪さ…《共通政策に合意》した他の野党3党にもあまりに失礼だ。
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/八代英輝がタレ流したデマに嬉々として便乗した自民と維新 国を破壊してきたのはどっちだ?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294904)によると、《野党共闘を潰すために選挙直前を狙って確信犯的にデマを流した可能性を疑われても仕方がない。…デマゴーグを放置すれば社会はどんどんおかしくなっていく。実際、維新の会の議員らがこのデマに便乗足立康史は〈逆にTBSが謝罪とか訂正とかしたら、大変な問題になる〉、音喜多駿は〈共産党は公安も認定する通り暴力革命の路線を捨てておらず、TBS番組でコメンテーターの方が言いたかったことは正しいです〉とツイート》。

   『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、「安倍首相は、
      嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」
    《松尾 確かに。それで、室井さんの出演している『ひるおび!』
     (TBS)はどう? 個人的には八代英輝弁護士が面白いな
     と思っていて。安倍さんのお友だちなの?》

   『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
      あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩
    《5日放送の『ひるおび!』(TBS)でも、慰安婦問題など含む作品を
     展示した「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた件を
     とりあげるなか、八代英輝弁護士がこんな発言をしていた。
     「…この慰安婦問題っていうものが史実に基づかないものである
     こと。…」 八代弁護士は「表現自体をさせないという風潮は危険だな
     と思う」などとエクスキューズをいれつつも、「私自身はこれ
     (少女像)を置いて、こんなものあってはならないと議論する
     ということはアリだと思いますけどね」と続けるなど、
     嫌韓煽りを剥き出しにしていた》

 リテラの記事【八代弁護士らの共産党攻撃の根拠「公安調査庁」が“失笑”の報告書! 暴力活動の記載なく「コロナ政策提言で存在感」とまるで共産党】(https://lite-ra.com/2021/09/post-6021.html)によると、《八代弁護士は…「共産党は…党の要綱として廃止してませんから」「よくそういうところと組もうという話になるな、というのは個人的には感じますね」などと発言したが、そもそも日本共産党の「綱領」には「暴力的な革命」などという文言は一切なく、八代弁護士の発言は完全なデマだった》。
 このリテラの記事の結び、《れいわ新選組の山本太郎代表が今回の八代発言の共産党デマ攻撃の背景について、「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破していたが、この連中にそのまま権力を握らせていたら、それこそ、秘密警察による謀略支配はさらにエスカレートしていくだろう》。さすが、山本太郎さん。

 一方…こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。

   『●アベ様が《新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まる》、《官邸の
       忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》が…

 最後に、青木理さんの『日本の公安警察』。

   『●『日本の公安警察』読了(1/2)
    「1章 厚いベールの内側」、「2章 特高から公安へ」、
     「3章 監視・尾行から工作まで」、「4章 公安秘密部隊」、
     「5章 戦後の公安事件簿」、「6章 オウム・革マル派との〝戦い〟」、
     「7章 警察の外にある公安」、「8章 監視社会と公安警察」
    「奇々怪々な「菅生事件(すごう)という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、
     〝爆弾犯〟の異常な出世」

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
    《情報は、大物政治家や警察OBの代議士に流れているというのが、
     仲間内での公然の秘密であった。元来、秘密のベールに
     包まれているはずの『第四係』の懇親会終了後に自民党選出の
     国会議員が顔を見せるというのも、警察と自民党との癒着
     物語るものであろう》

 再度、引用する:

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https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/44ec4cf2d3eae47aa55c93e8c0a996e7
https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5e6abd0d5b21ef7d6d1f894069c32f8b

青木理さん『日本の公安警察』:

 奇々怪々な「菅生(すごう)事件」という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、〝爆弾犯の異常な出世。《…当時国家地方警察大分県本部に所属する公安警察官だった。…事件は一転して、公安警察による謀略事件だった疑いが浮上した。…〝オトリ捜査〟…。…共産党員らに有罪を言い渡した原判決を破棄し、全員無罪の判決を下した。寒村で突如として起きた「共産党員による駐在所爆破事件」は、地元の共産党周辺へと投入された公安警察官らによる謀略事件だったのである。…大分地裁は戸高を爆発物取締罰則違反で起訴し、その後福岡高裁も戸高の有罪を認定したが、結局は「爆発物に関する情報を警察の上司に報告したことが自首にあたる」として刑を免除される。驚くべきはこの後の戸高に対する処遇だった。警察庁は有罪判決からわずか三カ月後、警部補として復職を認めたのである。…復職後の戸高は警察大学校教授、警察庁装備・人事課長補佐などを歴任して警視の地位まで昇任。八五年、警察大学校術科教養部長を最後に退官したノンキャリアの公安警察官としては異例の出世った。…「パチンコ疑惑」…参院予算委員会で、再び「戸高…」の名前が物議を醸す。…警察OBが占める「たいよう共済」の常務に問題人物が就任…。戸高…のことだった。…こんなところにも顔を出している。…菅生事件の〝亡霊〟は事件から四〇年以上を経ても警察組織の中枢でひっそりと息づいていた。そしてプリベイドカードは、今も巨大な警察利権の一つとして指摘されている》。

 盗聴。《中野の警察大学校に本拠を置く「サクラ」部隊は、そんな秘密工作活動を発足以来三〇年以上にわたって延々と、そして水面下で続けてきた。だが一九八六年、組織に大きな転機が訪れる。共産党の緒方国際部長宅盗聴事件の発覚である。…緒方側の申し出を受け、NTT職員は現場を所轄する警視庁町田署に事実関係を通報した。しかし、到着した町田署員は緒方側から事情を聴くと近所で長時間の電話をし、緒方らに対して「警察は静観する」と言ったきり捜査に乗り出すことを拒否。NTT側が一一月二八日、同署に告発したにもかかわらず、これを受け取らず、翌二九日になってようやく受理した。/ところが一二月一日になると突如として実況見分を実施し、大量の〝証拠品〟を持ち帰ってしまう。極めて不透明な形で行われた見分は証拠隠滅すらうかがわせるものだった》。当時の検察総長伊藤榮樹氏のたとえ話・おとぎ話。損害賠償請求訴訟では賠償が命じられ、高裁でも勝訴、国側の上告断念で判決は確定。
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https://lite-ra.com/2021/09/post-6021.html

八代弁護士らの共産党攻撃の根拠「公安調査庁」が“失笑”の報告書! 暴力活動の記載なく「コロナ政策提言で存在感」とまるで共産党PR
2021.09.17 12:08

     (公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」2021年1月版)

 『ひるおび!』(TBS)レギュラーコメンテーターの八代英輝弁護士による日本共産党デマ発言だが、当の八代弁護士にも、同じ見解を持つ自民党政権や応援団にもまったく反省はないらしい

 八代弁護士は10日放送回のなかで「共産党はまだ『暴力的な革命』というものを、党の要綱として廃止してませんから」「よくそういうところと組もうという話になるな、というのは個人的には感じますね」などと発言したが、そもそも日本共産党の「綱領」には「暴力的な革命」などという文言は一切なく、八代弁護士の発言は完全なデマだった。

 ところが、13日に局アナがこの点について訂正・謝罪した一方、八代弁護士は「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした」などと開き直った。

 しかも、ネット上ではネトウヨや自民党応援団がこぞって「八代弁護士は何も間違ったことを言っていない」「共産党は破防法に基づく監視対象団体」「公安調査庁から暴力主義的な破壊活動をおこなう恐れがあると認定されている」などと叫び、加藤勝信官房長官までが「政府の認識は何ら変更するものではない」などと八代弁護士をアシストしている。

 まったく、連中の悪質さには呆れ果てるしかない。安倍・菅政権の閣議決定の根拠となり、いまもネトウヨや政権応援団が「共産党は暴力革命を捨てていない」ことの根拠としてがなり立てているのは、共産党が破壊活動防止法にもとづく公安調査庁の監視対象団体になっているということだが、この監視対象指定じたい、先日の記事で指摘したように、公安調査庁のでっちあげにすぎないのだ。

 破防法は既報のとおり東西冷戦下の1952年に共産党を排除する政治的な目的でつくられた法律で、その破防法に基づき、監視機関として、公安調査庁が設けられた。

 しかし、この70年近く、公安調査庁は破壊活動を裏付けるような証拠を一切上げられておらず、自民党や警察関係者にすら「無用の長物」「予算の無駄遣い」と冷笑されてきた。

 しかし、何も証拠を上げられていないのは当然で、公安調査庁は自分たちの組織と予算を維持するため、破壊活動の実態など何もないのに、70年近くも共産党に無理やり破壊活動の疑いをかけつづけてきただけなのだ。

 それを証明する公的資料がある。それは、公安調査庁が年に1度発表している、国内外の治安情勢や監視対象団体の動きをまとめた報告書「内外情勢の回顧と展望」だ。


■公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」2021年1月版の失笑ものの内容

 たとえば、最新版にあたる2021年1月の「内外情勢の回顧と展望」を見てみよう。共産党は、「国内情勢」を取り上げた章に登場する。ちなみに、国内情勢のトップバッターとして取り上げられている団体はオウム真理教で、つづいて過激派。共産党はその次の3番目に登場し、最後の4番目は「右翼団体など」となっている。

 一体どんなおどろおどろしい破壊活動が書かれているのか、と共産党のページを開くと、まず、タイトルにはこうあった。

「コロナ禍での政策提言などを通じて存在感のアピールに努めた共産党」

 え? 「暴力革命」とか「破壊活動」じゃなくて「コロナ政策の提言で存在感をアピール」? これって、むしろ政党として褒めてないか

 いや、でも、本文にはさすがに何か破壊活動を示唆するようなことを書いているはず、と思って目を移すと、レポートはこう始まる。

〈共産党は,1月,平成29年(2017年)以来3年ぶりとなる「日本共産党第28回大会」を開催した。大会では,安倍政権の一連の施策について,「憲法と平和,暮らしと経済,民主主義と人権などあらゆる分野で,戦後どの内閣もやってこなかった史上最悪の暴政の連続だった」と批判した。そして,この状況を打開するには,野党が政治的立場の違いを乗り越えて結束し,政権交代を目指すことが重要であると強調した上で,次期総選挙に向け,「野党間で相互敬意をもって一致点で団結し,連合政権をつくるために力を尽くす」などと野党共闘の発展を訴えた。大会には,「日本共産党第27回大会」(平成29年〈2017年〉)に続き,他野党・会派から来賓を迎え,挨拶の場を設けるなどして,共闘の印象付けを図った。〉

 本文が始まっても「暴力革命」や「破壊活動」に関係する記述はなかなか出てこず。その代わりに書かれていたのが、安倍政権は史上最悪の暴政の連続と批判し、その打開のために野党が一致団結しようと呼びかけた、という話だった。公安調査庁の解釈では、もしかしたらこれが「破壊活動の前触れ」ということになるのだろうか。さらに、レポートはこうつづく。

〈また,大会では,「日本共産党第23回大会」(平成16年〈2004年〉)以来となる綱領改定を行い,従来から取り組んできたジェンダー平等社会の実現を目指す旨新たに規定し,女性層に寄り添う姿勢を明確にした。なお,中国については,尖閣諸島周辺海域における中国公船の領海侵入など覇権主義的行動が深刻化していると指摘した上で,「日本共産党第23回大会」で同国を評価した部分を削除した。大会後,共産党は,大会決定や改定綱領の下,令和4年(2022年)の党設立100周年に向けて,党員数及び「しんぶん赤旗」読者数を,大会開催時と比べて3割増とすることなどを目標に党勢拡大活動に力を注いだ。〉


■公安調査庁が共産党の「各地で生活物資の配布活動」「中国批判」を明記 まるで共産党の宣伝パンフ

 相変わらず、「暴力革命」「破壊活動」の記述はなく、今度はその代わりに「ジェンダー平等社会の実現を目指す旨新たに規定」「女性層に寄り添う姿勢を明確にした」……。その上、この「回顧と展望」では、共産党が中国共産党批判をおこなっていると記述。ネトウヨ連中がわめいている「共産党は中国の手先」説を否定する形になっていた。

 もはや共産党の広報紙か「しんぶん赤旗」でも読まされている気になってくる。いくらなんでもこのままでは終わらないだろう、とさらに読み進めたのだが、後半部分にあったのはこんな解説だった。

〈共産党は,新型コロナウイルス感染症の感染拡大を捉え,「新型コロナ危機を体験して, これまでになく多くの人々が政治に目を向けている」と指摘した上で,無党派層を中心に 入党の働き掛けに努めた。この取組では,政府が打ち出した各種政策を捉え,全世帯へのマスク配布や「GoToトラベル」をめぐる対応を批判するとともに,党独自あるいは他野党と共同で提言や政府に対する申入れを行った。〉
〈また,共産党は,党の援助を受け,党幹部も輩出している青年組織・日本民主青年同盟とともに,各地で生活物資の配布活動を実施し,「党・民青と学生の結びつきが生まれていることから,民青を支え,援助を強めることが重要である」などと同活動を評価した。〉
〈9月に発足した菅政権に対しては,安倍政権の政治姿勢を全面的に継承する体制であると 批判し,対決姿勢を鮮明にした。また,次期総選挙については,「しんぶん赤旗」などで,次の総選挙で政権交代を実現するという本気度を国民に示すことが大事であると繰り返し訴えるとともに,いつ解散・総選挙になっても市民・野党共闘の勝利と党躍進を必ず勝ち取る構えで戦い抜くと強調して,選挙準備を進めた。〉

 公安調査庁が列挙しているのは、アベノマスク批判に「GoTo」批判、コロナ対策の提言や政府へ申し入れをおこなったこと……挙げ句、生活物資の配布活動を各地で実施したとも書いているが、これ、コロナ禍で市民に寄り添ういい政党だなあ、という感想しかない。むしろ、共産党の善行を喧伝する公安調査庁は共産党の手先なのではないか?と疑ってしまいそうになるほどだ。

 しかも、レポートはここで終わり。まさかと思うかもしれないが、これが公安調査庁による「共産党」にかんする2021年版の調査結果の全部なのだ。

 安倍・菅政権の閣議決定および八代弁護士の主張、氏を擁護する人びとは、「共産党は暴力革命路線を捨てていない」とする根拠として公安調査庁による調査対象団体に指定されていることを挙げていたが、その公安調査庁は、たんに共産党を調査対象団体にしているというだけで、共産党のPR原稿としか思えない調査結果しか残せていないのである。まったく、これほどの税金の無駄遣いがあるだろうか


■日本ペンクラブや生協、日本ジャーナリスト会議、アムネスティまで監視対象にしていた公安調査庁

 しかも、公安調査庁が自らの組織維持と予算獲得のために危険性をでっち上げている相手は、共産党だけではない。なんと、生活協同組合(生協)や日本ペンクラブなどの報道関係の任意団体まで監視対象に広げようとしていた前歴がある

 1996年に公安調査庁が下部組織である公安調査局に指示を出し、広範な団体について実態把握に乗り出していたことが、1999年に判明したのである。当時の新聞によると、公安調査庁は全国8カ所の公安調査局に対してそれぞれの「重点解明目標」を設定。たとえば、近畿公安調査局の指示項目には、こんなことが書かれていたという。

〈「大衆・市民運動関係」として、原発建設の賛否を問う住民投票運動のほか、市民オンブズマンの行政に対する告発や大気汚染・リゾート開発・ごみ問題等への取り組みなどを行う団体を列挙。女性の地位向上や消費税率引き上げ反対運動も含まれている。〉
〈「法曹・救援、文化、教育関係」の分野では(1)いじめ・不登校問題、日の丸・君が代反対などに対する諸団体の動向(2)諸団体による死刑廃止や人権擁護の取り組みなどに加え「言論・出版の自由を求める活動の実態」としてマスコミ関係団体も指定した。〉(中日新聞1999年11月25日付)

 そして、公安調査庁が名指ししたとされる団体には、日本ペンクラブや日本ジャーナリスト会議、生協、アムネスティ日本支部、情報公開法を求める市民運動、原水協原水禁などがあったというのである。

 消費税やリゾート開発に反対する団体、いじめや不登校問題に取り組んだり女性の地位向上をめざす団体、さらに日本ペンクラブが、一体どうして破壊活動をおこなう恐れのある団体になるのか、さっぱり意味がわからない

 当時、中日新聞では、奥平康弘・東大名誉教授が「『気に入らない団体はすべて調査しよう』という政府側の意向を反映した動きなのだろう」とコメントしていたが、この調査対象を見るとそれ以下。とにかく、自分たちが予算獲得できるためなら、なんでもいいから手当たり次第、危険性があることにして調査しようとしていたとしか思えない


■山本太郎が八代らの共産党攻撃に「確信犯」「政治の世界で反社って言ったら、自民党と維新」

 いずれにしても、これらの事実を見れば、公安調査庁がいかにデタラメで、連中の言う「破壊活動のおそれ」とやらが何の実態もないでっち上げであることがよくわかってもらえたはずだ。

 しかし、問題は安倍・菅政権になって、リストラ対象になっていたはずのこの役所が復活、その妄想と陰謀論丸出しのやり口をそのまま政権が利用するようになったことだ。

 まず、安倍政権時代の2016年3月にも〈日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である〉などとする答弁書を閣議決定した。

 2016年というのは、2015年に安保法案が可決・成立して以降、初の国政選挙である参院選がおこなわれたが、この参院選では、立憲主義に反する安保法制強行成立への抵抗から野党共闘が始動していた。この閣議決定は明らかに、参院選をにらんで、野党共闘潰しのために仕掛けられたものだった。

 そして、今年6月には、維新の鈴木宗男・参院議員の質問主意書に答えるかたちで、〈日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である〉などという答弁を閣議決定したのだが、これもやはり、今回の衆院選対策で、野党共闘に揺さぶりをかけようとしたものだ。

 前述したように、かつての自民党にはまだ、このインチキな公安調査庁のあり方を批判し、整理しようという良識的な姿勢があった。しかし、安倍・菅政権になって良識も倫理もなくなった自民党政権は、フェイク公安機関を平気で政敵叩きに利用し始めたのである。

 それは支持層も同じだ。当の八代弁護士はもちろん、ネトウヨも公安調査庁のインチキ丸出しの「共産党=暴力革命」という決めつけに乗っかって、総選挙を前に、自民党擁護と野党叩きを繰り広げているのだ。

 れいわ新選組の山本太郎代表が今回の八代発言の共産党デマ攻撃の背景について、「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破していたが、この連中にそのまま権力を握らせていたら、それこそ、秘密警察による謀略支配はさらにエスカレートしていくだろう

(編集部)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294904

適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

それでもバカとは戦え
八代英輝がタレ流したデマに嬉々として便乗した自民と維新 国を破壊してきたのはどっちだ?
公開日:2021/09/18 06:00 更新日:2021/09/18 06:00

     (「八代英輝弁護士の事務所は暴力団」とデマを流しても
      謝れば納得するのか(C)日刊ゲンダイ)

 弁護士の八代英輝が、日本共産党に関するデマをテレビ番組で垂れ流した。八代はTBS系「ひるおび!」(10日放送)にコメンテーターとして出演。野党4党(立憲民主、共産、社民、れいわ)の次期衆院選での共闘について「共産党はまだ暴力的な革命ってのを党の要綱として廃止していませんから、よくそういうところと組もうって話になるなと個人的には感じますね」と発言した。

 要綱は綱領の言い間違いなのだろうが、これはシンプルなデマである。

 弁護士なのだから、共産党が暴力革命路線を放棄していることを知らないわけがない。仮に知らなかったとしたら、それに反発した新左翼の動きも、日本の現代史もまったく知らないということになる。さすがにそれはありえない。よって、野党共闘を潰すために選挙直前を狙って確信犯的にデマを流した可能性を疑われても仕方がない。

 番組は「日本共産党の綱領にそのようなことは書かれていませんでした。訂正しておわびします」と謝罪(13日)。八代は「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方、日本共産党はそれをたびたび否定していることもあわせて申し上げるべきでした」などと言っていたが、話をゴマカすな。問題になったのは「私の認識」ではなく、デマを流したことである。

 また、謝れば済む話でもない。デマを流すのは簡単だが、デマを修復するのは難しい。テレビ番組で「八代の弁護士事務所は暴力団」とデマを流しても謝れば納得するのか

 デマゴーグを放置すれば社会はどんどんおかしくなっていく。実際、維新の会の議員らがこのデマに便乗。足立康史は〈逆にTBSが謝罪とか訂正とかしたら、大変な問題になる〉、音喜多駿は〈共産党は公安も認定する通り暴力革命の路線を捨てておらず、TBS番組でコメンテーターの方が言いたかったことは正しいです〉とツイート。

 これも論点のゴマカシだが、そもそも今の日本共産党は暴力革命路線どころか、かなり保守色が強い。一方、「社会をリセット」だの「新しい国をつくる」だのと騒ぎ、国を破壊してきたのは、新自由主義と政商、カルトに乗っ取られた自民党であり、その補完勢力としての維新の会である。公安が監視対象とすべきはこうした連中ではないか。
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コメント (1)
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●樋口健二さん《原発建設から、崩される風土…原発被曝労働者、原発下請け労働者、東海村JCO臨界事故、福島原発崩壊を写真で記録》

2021年08月12日 00時00分40秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


/ (2021年05月16日[日])
松原明さんによる、レイバーネットの記事【国家と大企業を相手にした男〜映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』】(http://www.labornetjp.org/news/2021/0302eiga)。

 《3月2日、ジャーナリストの永田浩三さんが監督したドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか写真家・樋口健二の世界』が、江古田映画祭で初披露された。約40人が参加し満席だった。映画はのっけから圧倒される。主人公の樋口さん(写真)は83歳だが元気そのもの。「私は“売れない写真家”。国家と大企業を相手にしたからあたりまえだ」と本と資料に埋もれた自宅で、写真を手に語りはじめる。渋く訥々としたナレーションは、野村瑞枝さんで味わい深い。映画は、小さい時から現在に至るかれの生涯をたどっていく。若いときロバートキャパの写真に出会い衝撃を受け、工員をやめて写真の道に入った樋口さん。一つのラーメンを夫婦で分けて食べるほどの極貧生活に耐えて、徐々にチャンスを掴んでいった。四日市公害の凄まじい実態を知り現場に飛び込んだ話。体がボロボロになった被害者から「マスコミはいやだ。あなたに撮ってほしい」と樋口さんは信頼を得ていく。(松原明)》

 10年前の樋口健二さんの言葉…「それでも昔は、上限が50ミリシーベルトだった。それが100に緩和され、今回の福島では250に上げられた250という数字は死に直結するものです。労働者の声を聞こうと、私は福島に行った。でもJヴィレッジに隔離され、取材は禁止。取材したら罰則が待っている。なぜ、そこまで隠すのか大変なことが起きているからでしょう。あと5年、10年したら、がんで死ぬ被曝労働者がどれだけ出ることか」。『X年後』を激しく恐れる…。

   『●原発銀座の被爆労働者
    「これはイギリスのチャンネル4によるドキュメンタリーである。
     日本のマスメディア、TVメディアはどこまで被爆労働者、
     〝原発ジプシー〟の実情を日本人に知らせてきただろうか? 
     日本の裁判所はどこまでそういった労働者の訴えの声に耳を
     真摯にかたむけてきただろうか?」

   『●被爆労働者なくして成り立たない社会の正当性とは?
    《結果、明らかに被曝だと実感しても、わずかの金で泣き寝入り
     例え労災訴訟を起こしても暴力と御用学者の証言でもみ消される
     広告漬けの大手マスコミもまともな報道はしない
     こうした実態は、20年も前から写真家の樋口健二氏が『原発被爆列島』
     (三一書房)などで告発し続けているが、現在も基本的にその実態は
     変わらない(樋口氏監督のテレビ番組
     「隠された被曝労働者~日本の原発労働者1」95年。
     イギリス Channel4。なぜ、日本でなくイギリスで放映なのか?)》

   『●原発被爆労働という〝原発ジプシー〟の労災
    「〝原発ジプシー〟問題を早くから告発してきた樋口健二さんも
     出てきます。「鳴き殺し」(被爆アラームのスイッチオフ)など
     杜撰な労働実態。結局、梅田さんの労災は不支給となった…」

   『●鳴き殺し・被爆労働者
    《作業をしているのはロボットじゃない
     福島原発の事故以来、現場作業で被曝した労働者は何十人何百人に
     上るのか? 東電は「特例上限の250ミリシーベルトを超えたのは
     6人だけ」と発表しているが、本当のところは誰にも分からない。
     いくらでも隠し事やゴマカシのきく世界が原発労働者なのである。
     世間から隔離され、隠されてきた原発労働者の実態を37年間
     追いかけてきたルポルタージュ問題作が復刊された。
     「闇に消される原発被曝者」(八月書館)だ。写真家の樋口健二氏が
     嫌がらせや妨害の中、体当たりで原発内部と被曝者に直接取材してきた
     ものである》

   『●福島第一原発に潜入したジャーナリスト
    「貴重な潜入記である。山岡さんの過去の記事から、こんなに易々と
     〝潜入〟出来て良いのかと不安になるし、それは山岡さん自身が
     感じられたことではないだろうか。原発作業員の声は、綿井健陽さんら
     ごく少数のジャーナリストからしか届けられていないし、東電や
     マスコミが取り上げることなどあり得ない状況。樋口健二さんへの
     インタビューも注目」

   『●「原発崩壊」樋口健二さん写真展
    「アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事…。
     原発の安全神話に早くから批判の目を向けてきた樋口健二さん。
     下請け原発労働者の被爆問題にも早くから取り組んでおられた。
     そのような被爆労働や労働者なくして成り立たない社会や
     原発労働環境の異常さ」
    《「私は原発建設から、崩される風土、反原発運動、核燃料輸送、
      原発被曝労働者、原発下請け労働者、東海村JCO 臨界事故
      福島原発崩壊を写真で記録した。その集大成の写真展としたい」
      (写真展開催にあたっての樋口氏のコメント)。》

   『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」

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http://www.labornetjp.org/news/2021/0302eiga

国家と大企業を相手にした男/映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』

国家と大企業を相手にした男〜映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』

 3月2日、ジャーナリストの永田浩三さんが監督したドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか写真家・樋口健二の世界』が、江古田映画祭(ギャラリー古藤)で初披露された。約40人が参加し満席だった。映画はのっけから圧倒される。主人公の樋口さんは83歳だが元気そのもの。「私は“売れない写真家”。国家と大企業を相手にしたからあたりまえだ」と本と資料に埋もれた自宅で、写真を手に語りはじめる。渋く訥々としたナレーションは、野村瑞枝さん(77歳/映画祭スタッフ・写真下)で味わい深い。

 映画は、小さい時から現在に至るかれの生涯をたどっていく。若いときロバートキャパの写真に出会い衝撃を受け、工員をやめて写真の道に入った樋口さん。一つのカップラーメンを夫婦で分けて食べるほどの極貧生活に耐えて、徐々にチャンスを掴んでいった。四日市公害の凄まじい実態を知り現場に飛び込んだ話。体がボロボロになった被害者から「マスコミはいやだ。あなたに撮ってほしい」と樋口さんは信頼を得ていく。そして『四日市』写真集を皮切りに、広島県の毒ガス島の被害実態、原発労働者の被ばく問題と続いていく。「一作十年」がモットーの樋口さんは、対象者に寄り添い一つのテーマを徹底して追求してきた。右翼からの脅しも受けた。だが、いつでも「毅然と立ち向かい写真を撮り続けた」という。「国が相手だから背中を見せたらやられてしまう堂々と迫ることだ」と。

     (*会場には樋口健二さんの写真が展示された)

 1977年、敦賀原発に入って撮った原発労働者の2カットの写真(上)は、世界中に広がり内外から高い評価を受けるようになった。“売れない写真家”は、だれもやらないテーマに取り組んだことで、80歳代になっても写真業界で生き残った。いまは学生に「ジャーナリズム講座」で教えているが、学生には必ずこう言うという。「ジャーナリストの前に人間であれ差別を許さない人間になれ」と。映画は、そうした樋口健二さんの生きざまを1時間20分に凝縮している。樋口さんの生々しく率直な語りぶりに、観客からは笑いが絶えなかった。映画が終わると大きな拍手が長く続いた。それは映画への最大の賛辞だった。

 アフタートークに登場した樋口健二さん(写真)。実際の樋口さんも映画と同じで、エネルギッシュで張りのある声。83歳とはとても思えない。「この映画にほとんど僕が言いたいことが入っている」と満足気だ。喋るのが大好きで「僕は朝までしゃべれる」と映画には出ない話を、身ぶり手ぶりを交えて語り約1時間語りまくった。その迫力に「毅然と国家にたてつく人間の凄みを感じた。

 最後に、記者は一つだけ質問した。「それまでモノクロ写真だったのが原発労働者の所からカラーになっている。なぜですか?」という問いだった。樋口さんは敦賀原発取材に至る経緯とカラーの理由を語ってくれた。その内容は収録した動画で見てほしい。→ 動画(5分20秒)



【映画『闇に消されてなるものか〜写真家・樋口健二の世界』アフタートーク】
 (https://www.youtube.com/watch?v=5DNLUy6HHDs

     (*監督の永田浩三さん)

 大好評だったドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか』。3月12日、13日にも「ギャラリー古藤」で上映されるが、残席はわずかになっている。この映画はこれから大きく広がっていく予感がした。(松原明

     (*連日盛況の江古田映画祭会場(ギャラリー古藤))

Last modified on 2021-03-03 09:11:38
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●カネカネカネの金(カネ)色の五つの輪で《国威を発揚》…《メディアの報道は死の重みに無関心…空襲に遭ったら仕方がないとでも言いたげ》

2021年07月09日 00時00分47秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]


/ (2021年07月04日[日])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/軍隊闊歩、戦時報道…後進国丸出しのこの国の選択肢】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/290242)。
リテラの記事【組織委の現役職員が五輪の異常な人件費と中抜き告発 日当は1人35万円どころか80万円!「政治、利権が絡んでこの金額に」】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5913.html)。

 (2021/06/09時点)《新型コロナウイルスの第4波は峠を越えてきたが依然、1日100人近くの死者が出ており、重症者も1000人を超えている。だが、メディアの報道は死の重みに無関心に見える。例えていうなら戦時下、空襲に遭ったら仕方がないとでも言いたげだ。防空壕に閉じこもっていろ、6週間後に迫った東京五輪開催で国威を発揚するため、「軍隊」(自衛隊)を総動員して敵を蹴散らすと言わんばかりだ。メディアの担い手が戦時報道化している自覚がないのが怖い》。
 《東京五輪によってパソナグループ電通暴利を貪っている実態がまたも明らかになった。東京五輪組織委員会の現役職員が5日放送の『報道特集』(TBS)の取材に応じ、パソナや電通による異常な人件費と中抜きの実情を告発したからだ》

   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆
     6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
    《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること
    《本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、
     産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから
     中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割が
     オリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は
     今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので
     系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべき
     という話が盛り上がりません。》

 《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること》。

 真の保守・真の右翼の皆さんであれば呆れ果てそうな《もはやこの国は後進国なのだ》《惨めな日本の姿》…COVID19禍の下、無為無策無能をさらす元政権・現政権。検査検査検査…・追跡・保護十分な補償・経済的人的物的支援以外に打つべき手はないというのに、COVID19での無為無策無能ぶりも含めて、最初はピンと来なかったのですが…(斎藤貴男さん)《医療費削減を目的とする “死なせる医療”が正当化されつつある時代》を痛切に感じる今日この頃だ。カネカネカネが目的の金(カネ)色の五つの輪のためならニッポンの市民の命など、IOCや自公お維にとってはどうでもいいようだ。

 カネカネカネの金(カネ)色の五つの輪など出来る状態にはないというのにこの国は…。カネカネの金(カネ)色の五つの輪強行で《国威を発揚》…《メディアの報道は死の重みに無関心空襲に遭ったら仕方がないとでも言いたげ》。(リテラ)《コロナ下に貴重な税金パソナや電通などに流れ、竹中平蔵氏のような政商が懐を肥やす。菅義偉首相はいまだに東京五輪による感染拡大の指摘を聞こうともしていないが、開催強行の背景にはこうした極めて「政治的、利権的」な金の流れがある。そして、それと引き換えにされるのが国民の命と健康なのである》。
 有観客か無観客かに議論を矮小化。議論の本質は開催中止のはずなのに。
 もう一点、カネカネカネの五輪貴族に「菅首相が中止を求めても開催される」「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」…とまで蔑まれています。恥ずかしくないのでしょうか? 世界中の笑い者。ニッポンの主権は何処に?

 カネカネカネの金(カネ)色の五つの輪・バカの祭典…《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバル巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》(斎藤貴男さん)。その政権に群がる、蝟集する醜悪な学商や政商たち。まさにバカの祭典に。

   『●ボイコフ教授《五輪がごり押しされるのは「主な理由は3つ。カネ、
     カネ、カネだ」…「そのカネのほとんどはアスリートではなく…」》
   『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバル
         巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》
   『●《「パソナ」の純利益が前年の10倍以上》―― カネカネカネの
     金(カネ)色の五つの輪に便乗して、アサマシき「なんでも金、金、金」…
   『●《私たちの艱難辛苦は、ひとえに五輪で巨万の富を得る貴族らとグローバルと
         巨大資本、その走狗たる日本の傀儡権力のために捧げられるのだ》
   『●PCR検査抑制論者の皆さんの沈黙 ――「検査の能力あるんですか?
       仮にあるとして、じゃあ一般の感染者の検査どうするんですか?」
   『●《竹中氏がこんなむちゃくちゃな論理を言い張ってまで、五輪を開催
     させようとしているのは、自分がその利権に関係しているから》(リテラ)
   『●カネカネカネの五輪貴族「菅首相が中止を求めても開催される」
     「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」
   『●斎藤貴男さんの悪い予感的中…《世界の笑いものであり、憎悪の的…
      後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁》
   『●《「殺人オリンピック」「強行派は死の商人」「バカの祭典」といった
        ハッシュタグが次々と…中でもしっくりきたのが「パソナ五輪」》
   『●菅直人元首相「私は…内閣不信任決議案を否決したが、会期は延長した。
         首相は今日、決議案を否決したけれど、会期は延長していない」

 さて、最後に、東京では、4度目の緊急事態宣言だそうです。
 核発電人災の原子力緊急事態宣言下でウラアリなオ・モ・テ・ナ・シだの、アンダーコントロールだの、果ては、復興五輪だのと嘯き、COVID19緊急事態事態宣言下でも《コロナに打ち勝った証》として五輪貴族やその取り巻きによる〝バカの祭典〟〝パソナ五輪〟を強行。一体どんな国??
 東京新聞の記事【<新型コロナ・8日>東京で新たに896人感染、19日連続で前週同じ曜日上回る】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/115385)によると、《東京都は8日、新型コロナウイルスの感染者が新たに896人、死者2人が報告されたと発表した。感染者は1週間前の木曜日より223人増え、前の週の同じ曜日に比べて増えたのは19日連続となった。新規感染者数(1週間平均)は、8日時点で前の週に比べ26.9%増えた。都内の累計の患者数は17万9252人で、このうち現在入院している重症患者は60人となった。…また感染者432人に対する変異株のスクリーニング検査では、新たにインド由来の「L452R」に98人が感染したと確認された。インド型の感染割合は約23%。》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/290242

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
軍隊闊歩、戦時報道…後進国丸出しのこの国の選択肢
公開日:2021/06/09 06:00 更新日:2021/06/09 06:00
今だけ無料

   (ワクチン接種率はOECD最下位、
    もはやこの国は後進国(C)共同通信社)

 新型コロナウイルスの第4波は峠を越えてきたが依然、1日100人近くの死者が出ており、重症者も1000人を超えている。だが、メディアの報道は死の重みに無関心に見える。例えていうなら戦時下、空襲に遭ったら仕方がないとでも言いたげだ。防空壕に閉じこもっていろ、6週間後に迫った東京五輪開催で国威を発揚するため、「軍隊」(自衛隊)を総動員して敵を蹴散らすと言わんばかりだ。メディアの担い手が戦時報道化している自覚がないのが怖い

 新型コロナによる死者は累計1万3500人を突破。阪神・淡路大震災の倍以上の大惨事だ。官邸は災害対策本部を構え、自衛隊が医療支援に全力を挙げるのが本来の対応ではないか。それどころか、菅政権は国民皆保険を壊してしまった。無症状者のPCR検査は自己負担になり、感染しても病院にも隔離施設にも入れない。ワクチン接種率はOECD(経済協力開発機構)最下位になり、五輪開催の体裁を整えるために「軍隊」を動員する国民の命や健康が放置される中で、五輪関係者はワクチン優先接種、毎日PCR検査、専用車で送迎のダブルスタンダードだ。

 おまけに、「軍隊」に歯向かえば何の支援も受けられない状況が生まれた。感染爆発に襲われている沖縄県の玉城デニー知事が大規模接種センターの設置を求めた防衛省は拒否。これでは香港やミャンマーと変わらないではないか。自衛隊は菅首相や岸防衛相の私兵になったのか。

 さらに菅政権は企業などの職域接種をブチ上げた。最低2000回が条件だから、対象は大企業のみ。これでは、ワクチン格差が生み出される一方だ。地域で取り残されている独居老人、シングルマザー、住民票を持たないホームレスらの弱者は置き去り

 大規模接種に振り向けられる米モデルナ製5000万回分で、せいぜい全人口の4分の1。残り4分の3を担う自治体の接種が最も大事なはずだ。きめ細かい計画に基づく接種を政府がサポートし、リスクの高い人から順に救いの手を差し伸べるのが本来の筋だろう。

 もはやこの国は後進国なのだ。ワクチンは作れない、行き渡らない、接触確認アプリは動かない、軍隊が闊歩する。惨めな日本の姿を目に焼き付け、新たな未来を選択しなければいけない。
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https://lite-ra.com/2021/06/post-5913.html

組織委の現役職員が五輪の異常な人件費と中抜き告発 日当は135万円どころか80万円!「政治、利権が絡んでこの金額に」
2021.06.08 08:20

     (『報道特集』の取材に応じる組織委の現役職員)

 東京五輪によってパソナグループ電通暴利を貪っている実態がまたも明らかになった。東京五輪組織委員会の現役職員が5日放送の『報道特集』(TBS)の取材に応じ、パソナや電通による異常な人件費と中抜きの実情を告発したからだ。

「お金の流れというのは我々も疑問に感じるところではありますので、この実態を知ってほしい」

 そう言って今回、組織委の現役職員がまず言及したのは、高額な人件費問題だ

 本サイトでも取り上げてきたように(既報参照 → https://lite-ra.com/2021/05/post-5901.html)、5月末になって組織委が会場運営を委託した企業と交わした契約書とその内訳書が流出。その契約書は東京五輪の42会場あるうちのひとつでバトミントンなどの競技がおこなわれる武蔵野の森総合スポーツプラザのもので、組織委は会場運営を大手広告代理店に委託。委託先の中心を担っているのは電通をはじめ、博報堂、ADK、東急エージェンシーといった大手広告代理店で、武蔵野の森総合スポーツプラザの委託先は東急エージェンシー。契約金額は税込みで6億2304万円にものぼる。

 そして、内訳書によると、「本大会に向けての準備業務」を担うディレクターの1日当たりの「単価」は、なんと35万円。日数は「40日」となっており、つまり1カ月ちょっとで合計1400万円にものぼっていたのだ。

 ところが、5月26日におこなわれた衆院文科委員会では、この契約書に記された単価について組織委の布村幸彦副事務総長は「必要な経費やバックヤードの費用を含むものと推測され、人件費単価そのものではない」などと否定していた。

 しかし、今回『報道特集』の取材に応じた組織委の現役職員は、「これは1人当たりの単価だと思います」「人件費ですね。これは1日単価ですね」「実際の運営に当たる人数で当然、見積もりを出していると思う」と指摘。準備業務のディレクターの人件費が1日35万円だというのは間違いないと述べたのだ。


丸川珠代「30万円はマニュアル策定業務も入った金額」は嘘! 策定も本番業務も別枠で合計80万円

 この組織委現役職員の証言によって、丸川珠代・五輪担当相の国会答弁が完全に虚偽だったことも明らかになった。

 丸川五輪担当相は4月19日の衆院決算行政監視委員会において、毎日新聞が1日当たりの人件費単価が最高30万円である(その後、流出した内訳書では35万円だった)と報道したことに対し、「人件費単価を設定した契約ではなくて、各競技会場の設備の特徴を踏まえて、すごく詳細な分厚い運営計画というのをまずおつくりになる」「運営マニュアルを策定するというのに大変な労力がかかる」などと答弁。さまざまな業務を含めてのものだと説明を受けているなどと述べていた。

 しかし、今回、『報道特集』で告発した組織委の現役職員は、35万円が「準備業務」だけの金額で、「運営マニュアル策定」などは別に報酬が支払われていることを指摘したのだ。

 番組では、流出した内訳書をあらためて紹介し、会場運営計画策定業務のディレクターに125万円、準備業務のディレクターに135万円、会場運営業務にあたる運営統括に120万円という記述があることを説明。「組織委員会の現役職員はこれらを同一人物が兼ねる場合もあると聞いている」というナレーションのあと、現役職員が登場し、こう証言した。

「計画の策定にあたった人がもちろん大会の準備業務もおこないますし、本番業務もおこなうということですので、同一人物に支払われる額なのではないか」

 そして、番組側の「いくらになるんですか」という質問に、現役職員はこう答えた。

合計で(1日)80万円ですね

 つまり、組織委が広告代理店に1日当たりの人件費として1人の人物準備業務の35万円に、計画策定業務の25万円、「本番」での運営統括の20万円の合計80万円を支払っている場合があると証言したのである。

 ちなみに内訳書を見ると、前述したとおり「準備業務」は1日当たり35万円×40日=1400万円、「計画策定業務」は1日当たり25万円×40日=1000万円、「運営統括」は1日当たり20万円×53日=1060万円が計上されている。つまり、1人に合計3460万円が流れるということになるのだ。

 そして、この高額人件費について、組織委の現役職員はこう語った。

「一般的な感覚からしてありえない数字。本当にいびつだなと思う」

それにはやはり政治的なものが絡んでいたりとか、利権的なものが絡んでくるからこそ、こういった額になっているんじゃないかと推察します」


■組織委の計上人件費は1日計80万円なのにパソナが募集したマネージャー職の日給は1万2千円

 この、組織委の現役職員が口にした「政治的、利権的なものが絡んでいる」という指摘は極めて重要だ。というのも、こうした高額人件費は、そのまま労働者に支払われるわけではないからだ

 本サイトでも言及してきたように、パソナグループは「人材サービス」カテゴリーで「東京2020オフィシャルサポーター」として東京五輪組織委員会と2018年に契約を締結。一方、会場運営を支えるスタッフの多くは派遣であり、5月26日の衆院文科委での立憲民主党・斉木武志衆院議員の質疑によると「パートナー契約では、人材派遣サービスはパソナにしか許されていない。43会場の派遣スタッフを頼むときパソナに出さなくてはならない契約になっている」という。

 しかし、パソナのHPに掲載されている東京五輪大会スタッフ(職員)の募集概要によると、責任を担うマネージャーでもスタッフでも時給は1650円(深夜時間帯は125%の割増賃金)で、日給にして約1万2000円ほど。仮に1日合計80万円のディレクター職でも実際には日当1万2000円しか支払われないのだとすれば、パソナの中抜き率は98.5%にもなるのである。

 もはや「えぐい」という言葉しか出てこないが、パソナといえば、ご存知のとおり菅義偉首相のブレーンである竹中平蔵氏が取締役会長を務めている企業。そして、本サイトが報じたように、同社の2021年5月期の純利益予想額は、増減率で前期比約940%のプラス、前年の10倍強の数字になると見込まれているのだ。

 東京五輪開催により、菅首相に近いお友だち企業があくどいピンハネ商売で甘い汁を吸う──。「政治的、利権的なものが絡んでいる」という発言の重大さがこれでよくわかるというものだが、しかし今回、告発をおこなった組織委の現役職員はさらに重要な問題に踏み込んだ。

 前述したように、組織委は電通などの広告代理店に運営業務を委託しており、予算規模がもっとも大きいオリンピックスタジアムでは約35億円が支払われるというが、実際には電通などは下請け会社に再委託するだけ。だが、そこで電通などは「特別な報酬を得ている。それが「管理費」だ。

 この「管理費」は10〜15%が計上されており、オリンピックスタジアムの場合、管理費は10%。つまり、業務は下請けに再委託するだけだというのに3億5000万円あまりが広告代理店に渡る計算になるのだ。


■組織委の現役職員が「コロナ禍での福祉が重要ななかで、そういったお金の使われ方は、やるせない」

 組織委の現役職員は「実際の現場の運営にあたるのは下請け。我々は当然、直でその現場の業者とやりとりさせていただくこともありますので、広告代理店はその仲介をするのみ。契約の仲介をするのみという状況」と証言。しかも、組織委内部でも代理店を通さずに業者と直接契約すべきという問題提起があり、「直で事業者と契約させてくださいと異を唱えた部署もあった」ものの、「現状は以前と変わらず従前どおり、聞き入れてもらえなかった」と言うのだ。

 組織委内部からも、仲介するだけで数億円もの巨額が電通などの広告代理店に流れることに「おかしい」という声があがったというのに、無視されてしまった──。これは東京五輪がいかに「政治的、利権的」であるかということの証左ではないか。

 今回、重大な証言をおこなった組織委の現役職員は、こうした金の流れに心を痛め、このように語っていた。

「組織委員会の会計でまかないきれない部分は東京都ないし国の負担に……税金で賄われると思いますので、こういうコロナ禍で失業率も増えていて、そういった人に対する福祉が当然重要ななかで、そういったお金の使われ方をしているのは、やるせないと言いますか、許せないと言いますか、ありえないんじゃないかと思います」

 コロナ下に貴重な税金パソナや電通などに流れ、竹中平蔵氏のような政商が懐を肥やす。菅義偉首相はいまだに東京五輪による感染拡大の指摘を聞こうともしていないが、開催強行の背景にはこうした極めて「政治的、利権的」な金の流れがある。そして、それと引き換えにされるのが国民の命と健康なのである

(編集部)
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●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(2/2)

2021年06月24日 00時00分49秒 | Weblog

サケ漁をするアイヌ民族の畠山敏さん… (東京新聞2019年9月2日)↑】


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(その1/2へ)
集英社新書プラスのロング対談【対談 戦後75年 沖縄戦を生き抜いた人たちの思いをどう伝えるか?/香山リカ×三上智恵対談 前編】(https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/kayama_mikami/10110)と、
【対談 沖縄戦をはじめ歴史検証で、証言者を失うことの意味/香山リカ×三上智恵対談 後編】(https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/kayama_mikami/10122)。

 《護郷隊の生き残りたちの証言を丹念に拾ったドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」を撮った三上智恵監督は、映画に収まりきらなかった膨大な証言と、取材を継続する中で浮かび上がった事実を『証言 沖縄スパイ戦史』にまとめた》。
 《三上智恵監督は、映画に収まりきらなかった膨大な証言集を『証言 沖縄スパイ戦史』にまとめた。750ページの大著は今年2月の発売直後から注目を集め、重版を重ね、このほど4刷が出来(しゅったい)した。その三上氏と、平和運動や反差別運動にも携わる精神科医・香山リカ氏が、沖縄、戦争と平和、差別、ジェンダー、コロナ禍について、縦横無尽に語りあった対談の後編》

   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
     伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
     国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》

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https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/kayama_mikami/10122

対談
沖縄戦をはじめ歴史検証で、証言者を失うことの意味
香山リカ×三上智恵対談 後編
2020.8.18

太平洋戦争末期、日本軍第32軍牛島満司令官が自決し1945年6月23日に終わった表の戦争の裏で、沖縄北部では、少年兵部隊“護郷隊”が山にこもってゲリラ戦を継続していた。彼らを率いたのは陸軍中野学校出身の青年将校たちだ。少年たちは故郷の山で、敵の武器を拾って戦い、死んでいった。
そんな護郷隊の生き残りたちの証言を丹念に拾ったドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」を撮った三上智恵監督は、映画に収まりきらなかった膨大な証言集を『証言 沖縄スパイ戦史』にまとめた。
750ページの大著は今年2月の発売直後から注目を集め、重版を重ね、このほど4刷が出来した。
その三上氏と、平和運動や反差別運動にも携わる精神科医・香山リカ氏が、沖縄、戦争と平和、差別、ジェンダー、コロナ禍について、縦横無尽に語りあった対談の後編をお届けする。
構成・文=稲垣收 撮影=三好妙心


「日本兵が殺しに来た」記憶がよみがえったヨネちゃん

三上 私、この本の中に出てくる「18歳で日本軍のスパイリストに載った少女」のヨネちゃんのことで香山先生に聞いてみたいなって思っていたんです。ヨネちゃんは「九死に一生を得るという体験は普通、人生で1回しかないはずですけど、私には3回ありました」と語ってくれました。1回目は大阪の工場で働いていて戦争が激しくなって沖縄に帰る時「対馬丸」という船に乗ったんだけど米軍に攻撃されて、いったん宮崎に退避しつつ那覇まで来たですがその直後、同じ船が潜水艦に攻撃されて沈没して。1日違えばそこで死んでいた、と。もう1つは、物資を集積した船が家の前の海に来て、米軍の爆撃を受け目の前でみんなが死んで、海に手足が浮いているようなところを命からがら帰ってきたと。3回目は戦後、アメリカ兵に強姦されそうになって殺されかけた時です。
 でもそれ以外に、戦争中、日本軍からスパイの嫌疑をかけられて殺されそうになったけど、武下少尉という人が「屋我地島のヨネちゃんとスミちゃんを殺す奴は僕が殺す」と言って止めてくれたから殺されなかったという話を、私に何度も繰り返し、してくれたんです。
 ところが映画の撮影も編集も全部終わってから、武下少尉のお父さんが少尉について書いた本が見つかり、米軍に射殺された少尉が最後に1人の女の子の写真を持っていたという記述を見つけて、私はヨネちゃんの写真だろうと思ったんです。ヨネちゃんはたぶん武下さんが好きだったし、23歳の武下さんも海軍に誠心誠意協力してくれる18歳のヨネちゃんのことをかわいいと思っていたんじゃないか、この写真はたぶんヨネちゃんのだろう、と早合点して、リハビリ施設に入っているヨネちゃんのところに聞きに行ったんです。写真が出てきたわけじゃないんですけど、屋我地島のハンセン病療養施設「愛楽園」というところで「食料配分の事務をしていた女性だった」と書かれていたので、ヨネちゃんに、「これ、米子さんでは?」と聞いたんです。
 そしたらヨネちゃんが、「ああ、それは私じゃない。その写真はスミちゃんだ」と言ったんですね。「ヨネちゃんとスミちゃんを殺すやつは、俺が殺す」と武下少尉が言っていたという、そのスミちゃんのほうだったんです。
 後からいろいろ総合して考えると、島の同級生だったスミちゃんのほうが武下少尉と、より近しかった。武下少尉は飢えている部下を救うために愛楽園のお米を横流ししてもらっていたわけで、愛楽園の事務をしていたスミちゃんが大事な役割を果たしたんだろう、と。そして武下少尉が最後まで持っていたのはスミちゃんの写真だった。
 でも、私がその写真の話をした日にヨネちゃんは初めて、「実は夜中に男が5、6人入ってきて『ヨネコはいるか』と言って、自分を殺しに来た」という話を、私にしたんですよ。

香山 それが4つ目の、死にかけた話……。そんなことがあったんですね。

三上 そうそう、4つ目の話。「ヨネちゃん、殺されるから逃げてください」と別の水兵が言いに来たという話も何度も聞いていたけど、いつもその話は「武下さんが止めてくれたんだよ」という結末で終わるパターンだった。でも、その日初めて「実際、蚊帳をめくって『どこだ、どこだ』と言って土足で上がり込み自分を殺しに来た」と。真っ暗な中で、家の裏口から畑の中に転がり出て、お母さんと二人で逃げた、と。
 だけど、その「殺しに来た」という最もショッキングな話を、なんでそれまでしなかったんだろうと思って。あまりにつらい話だから、少し憧れていた武下少尉が助けてくれたという話にして、自分でも覆ってきたのかなと。
 そのかさぶたみたいなものを、私がはがしてしまったのか。最後まで持っていた写真はスミちゃんの写真だったんだ、と知らせてしまったせいで、と思いました。

香山 でも、その4つ目の話というのは、事実かどうかもちょっと分からないですよね。

     (「国民抗戦必携」)

三上 そうですかね……。でも、それ、ほんとにリハビリ施設の廊下のベンチで、もう私帰ろうと思って、もう1人の人を待っている時だったんですけど、ヨネちゃんは、何かすごい遠い目をして、急にその話をしたんですよね……。それで私も、すごくショックを受けて。だって「ヨネちゃんとスミちゃんは武下少尉が守ったから日本兵は殺しに来なかった」という話を映画でも伝えちゃったのに、実は殺しに来たんだ、と。つまり「ヨネちゃんとスミちゃんを殺すやつは、俺が殺す」と言った言葉では、武下少尉は部下や同僚の残虐行為を押さえられなかったわけですよね。
 結局、スパイ探しをして処刑することぐらいしか自分たちの飢えと不安を乗り越えるすべもなくなっていた海軍の敗残兵たちが、そういう血なまぐさい集団として夜中に行動する中で、18歳の女の子を家まで殺しに来たわけですよね。そこで彼女が逃げなかったら、女性として初めてスパイ虐殺の対象になったかもしれないという……。そんな話だったなら、映画の作り方も全然変わっていたと思うんです。

香山 その武下少尉の話で、ある種自分のファンタジーを完結させていたんですかね。

三上 そういうことってあると思います?

香山 あるんじゃないですか。何度も何度も反復することで、そのファンタジーのほうを自分の中では事実だというふうに言い聞かせていた、ということはあるかもしれない。それが心を守るためにも必要だったんでしょうね。

――でもそのファンタジーが、最後まで持っていたのは自分じゃなくて他の女の人の写真だったということを知って、崩れ去ったと。

香山 崩れ去ったと言うより、もうファンタジーを持ち続ける意味もなくなった、というか。長いこと、自分でそういうファンタジーを作っていたけど、もうその必要もなくなった、と。そうじゃなかったら、三上さんがその写真を見せても、「ああ、これは私だ」と言ったと思いますよ。だから、ヨネちゃんにとっては、それを言えてよかったと思います。自分でもうすうす武下少尉の思いは別のところにあるかもと気づきながら、自分の中でファンタジーを作ることで、ある種ボカしてきたみたいなところもあったはずだから、言えたのはよかったと思います。
 写真の、スミちゃんという人は、どうなったんでしたっけ?

三上 スミちゃんは、もうとっくに亡くなっているんですが、普通に結婚して、屋我地島の近くでで一生を終えたようです。スミちゃんは日本軍には狙われていないんです。
 ただ、武下さんがアメリカ軍によって殺されて、その手帳の中からスミちゃんの写真が出てきたためにスミちゃんは米軍の怒りを買い、お米を日本軍に横流しするのに協力したということで、その後、逮捕されます。だけどみんなが助けて、事なきを得るんですけども。でも一度は米軍に「敗残兵に協力した女」として捕まるところまでは行ったんです。だから、スミちゃんが生きていたら、この人の話も聞きたかった。もしかすると、最愛の武下さんを米軍に殺されてしまったという悲劇ですよね。でもご家族の手前、話すことはできなかったかな。……。


戦時中だけでなく現在も続く根深い女性差別

三上 これは本にも書きましたけど、戦前、強い日本軍という触れ込みであんな若い男の人たちが大勢島に入ってきた時に、駐留先の若い女の子たちにしたら、「天皇陛下に尽くしたい」「今ここの地域に駐留している海軍や陸軍の兵隊さんに協力したい」という思いと同時に、憧れもあっただろうし、将校だったりしたら輝いて見えただろうと思うんです。でも、そういう気持ちで日本軍に協力していたという話も、戦後、全くタブーになってしまった。「最後まで日本軍に尻尾を振っていた女ども」みたいに、地域の男社会から断罪されたりして。
 戦前戦中、権力も経済力もある日本軍に尻尾を振っていたのは男も同じで、女の人だけじゃない。でも、戦後になってから、「日本軍に必要以上に協力していたんじゃないか」「慰安婦でもないのに、そういうことまでして日本軍を追いかけ回していたんじゃないか」と揶揄されるような女性たちがいたり……。
 戦後は、この間までは日本軍に尻尾を振っていた男たちが、米軍とうまくやっていかないと、もう地域の生活が立ち行かないわけだから、あんなに憎いと言っていた米軍基地の中で働いて、プライドもなにもない状態で、アメリカにすり寄って生きていくわけですよね、沖縄では。だけど、その米軍相手の商売をする女性たちに対しては男の人たちが輪をかけて差別をするわけです。
 だから、日本軍にやられ、米軍にやられた男集団は、その情けなさからなのか、日本兵や米兵に体を売ったり、こびを売ったりして生きていく女を余計に軽蔑することで自分を保っているような部分がある。そんな風潮の中で、沖縄戦前後の女性の体験談の聞き取りはとても難しいという……。

香山 なるほど。沖縄における女性の問題というのも本当に根深いですよね。
 上間陽子さん(琉球大学教育学研究科教授)が『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』(太田出版)という本には10代で妊娠、出産し、恋人や夫の暴力から逃げてシングルマザーになり水商売で働く女性たちがたくさん出てきますよね。また、『東京貧困女子』(東洋経済新報社)で話題になった中村淳彦さんは、今回のコロナ禍での女性の貧困の問題を『新型コロナと貧困女子』(宝島新書)という本にいち早くまとめました。その中では沖縄の歓楽街、松山のキャバクラで働く女性にも取材していますが、「もう貧困とか、そういうレベルじゃないんです。松山のキャバ嬢はシンママ(シングルマザー)がばかりだから、パニック」と彼女たちが置かれているとても厳しい実態について話してます。

三上 ええ。男性社会の鬱憤みたいなものが、そういう仕事をやっている女の人に向けられていくところって、戦争の話が出てこなくなる、大きな理由の1つです。戦争証言で、被害を受けた話とかは比較的受け止められやすいからできるけれども、どうやって日本軍を支えて、その後その地域からどんな差別を受けて生きてきたかなんていう話は、全く出てこないし記録されることもない。そのことに私、去年、初めて気づいたんです。
 こういうのって、たとえば、NHKの「チコちゃんに叱られる!」に出ている岡村隆史さんがね、「コロナ明けたらなかなかの可愛い人が、短期間ですけれども、美人さんがお嬢(風俗嬢)やります。短時間でお金を稼がないと苦しいですから」っていう、本当に下の下の発言をラジオでしましたよね。そんな人が何で許されてNHKの番組に今も出ているのか、と。これ、何か日本の男社会の病巣の深さを見る思い。見るたびに不愉快な発言を思い出すので見なくなりました。大好きな番組だっただけに残念です。

香山 本当ですよね。先ほどの本にも繰り返し書かれているのは、歌舞伎町にしても沖縄・松山にしても、水商売とか風俗業で働く女性たちは、「普通の暮らしがしたい」、それだけだと。男の人からは、「遊ぶ金欲しさ」とか「派手な生活がしたいんだろう」みたいに言われるけど、とんでもないと。みんなギリギリで生活してて、シングルマザーだったり仕送りのない学生だったり、普通の生活をするためにそういう仕事をせざるを得ない、と。それなのに、「そういう人たちは好きでやっているんだ」とか「自分も楽しみたいからだ」と言われ続ける。病気になっても自己責任と言われます。これはまさに雇用の問題ですよね。正社員にはなかなかなれない、バイト代も極端に安く抑えられている、そういう中では子どもがいたり学校に通っていたりする女性たちは、昼間の仕事だけでは生活ができない仕組みになっているのです。特に沖縄ではそうじゃないですか。

三上 橋下徹元大阪府知事が以前、「海兵隊は、沖縄の普通の人をレイプするくらいなら風俗の人のところに行ってくれ」という趣旨の発言をしましたよね。お金を払ったら誰も傷つかないと本気で思うのでしょうか。これは女性には二種類いるという男性都合の許しがたい考え方です。「普通の女性、たとえば自分の妻とか娘なんかの操は守られるべきだけれども、納得してお金で解決できる女の人もいるんだから、そういう女の人のところに行ってください」という論理です。これに対しては、日本中の女性全員が怒るべきだと思うんですよ。
 たとえば20歳になったときに、客室乗務員でもモデルでも女優でもOLでも風俗嬢でも、どれを選んでもいいよと言われて、風俗を選ぶ人がいるはずないじゃないですか。なのに「物分かりのいい女がいるから、そっちに行ってください」というようなことを言ったあの橋下さんも岡村さんも、いまだにテレビに出続けているというのは、大衆がそれを許しているから。人の不倫はあんなに責めるのに、女性差別については追及が甘いのが情けない。

香山 本当ですよね。自分たちがそういう社会を作って女性たちを追い込んでいるのに、「好きでやってる」と思い込もうとしている。

――橋下徹発言で思い出すのは、終戦直後に日本政府が占領軍に対する“性の防波堤”として設置した「特殊慰安施設協会」ですね。占領軍兵士による一般女性への強姦を防ぐため、55千人の娼婦を募集したという。のちに総理になる池田勇人が当時大蔵官僚だったんですが、この協会の資金調達をしたそうです。

三上 終戦直後の満州でも、岐阜県の黒川村の人々が匪賊の襲撃から守ってもらうために、ソ連兵に「性的な接待」をして村人の保護を約束してもらうということもありました。その論理の中でも理解できないのが「兵隊さんとして戦争に行っている人の奥さんは守らなきゃいけない」と言って、まだ結婚する前の十代の女の人たちに、ソ連兵の接待をお願いしたんですよ。
 「守られるべき操を持った女性」という大多数のグループがいて、その対価として、「そうじゃない人たち」を差し出す、みたいなことがあちこちで行われた。「ある一定の人が諦めれば、この大きなグループの操、母であり、妻であり、妹や娘である大切な人たちが守られるんだ」という本当にとんでもない考え方を肯定している日本男性が、今この瞬間にもいっぱいいるんですよ。だから、岡村さんのあの発言も許されるんだと思う時に、煮え湯を飲まされた女性たちの歴史を考えてしまって、本当にはらわたが煮えくり返る思いで。

香山 今コロナ問題でテレビに毎日出ている西村康稔大臣も2012年にベトナムで買春をしたと週刊文春に報じられてますね。つまり「その人たちだってお金が欲しくてやっているんだから、別にどっちも傷ついてないんだから、いいじゃないか」みたいな考えを持ってるわけですよね。

三上 戦争中の従軍慰安婦についても、「あの人たちは高給取りだから選んできたんであって、軍隊の命令で連れていった、とか無理強いしたなんてことは一切ない」と言う元軍人に何人もお逢いしています。「いや、無理やり連れてこられたと言っている人たちは1人や2人じゃないから、そういうことだってあったんじゃないんですか」と言っても「いや、日本軍は規律が厳しかったからそんなことないと思う」と譲らない。

――どこの国の人も「私の国の軍隊は規律が厳しく品行方正だ」と言うんですよね。僕はこれを日本の30代の女性からも聞いたし、ロシアでもイスラエルでも一般の人から聞きましたけど。結局「自分の国の軍隊は悪いことはしない」と肯定したがる。

三上
 それは陸軍中野学校出身のМさんという人も言っていました。「従軍慰安婦というのは捏造で、これは情報戦だ。韓国、北朝鮮、あの半島の人たちの諜報戦に日本が負けたということなんだ。これを全く信じてしまっている日本の人たちがいるが、中野学校式の諜報戦というものがちゃんと機能していたら、こんなふうになっていない」と、100%捏造という立場で。

――産経新聞が中心になって、数年前からそういう「歴史戦」というキャンペーンをやっていますからね。戦史研究家の山崎雅弘さんが『歴史戦と思想戦 歴史問題の読み解き方』という集英社新書の中で書いていますが、その産経などの「歴史戦キャンペーン」では、「中国や韓国が捏造して、そういう情報戦をやっている、日本はその情報戦に勝たなければならない」と。

三上 うん、私もその本、読みました。もう、そういうところまで来ているんですよね。

香山 従軍慰安婦の問題といえば、去年の「あいちトリエンナーレ」での少女像などのことで、高須病院の高須医師が旗を振り、名古屋市の河村市長も応援団長だかになって、愛知県の大村知事をリコールするための運動を始めているじゃないですか。日本の男性たちの慰安婦とされ、心身に深い傷を受けた女性たちを慰めるための少女像で、そこまで彼らがエキサイトする理由がまったくわかりません。そのあいだに名古屋市はコロナの対策が遅れに遅れ、感染者が激増しています
 市長が知事に反旗を翻しているものだから、スムーズに協力を仰げない状態になっているのです。今や市民の生命の危機になっているわけです。

三上 そんなことで機能不全を起こしていたら本末転倒ですね。

香山 本当ですよ。「ここまで執念深いのは何なんだろう?」と恐ろしくなります。今は県知事リコールの理由として「その芸術祭の作品で、昭和天皇の写真を燃やす動画を見せたものがあったから」とか言っていますが、最初は明らかに市長も少女像を問題にしていました。写真などでみなさんご存じと思いますが、あどけない少女がベンチに座っているだけの、何の攻撃的なメッセージも感じさせない像です。それに対していい大人がこぞって反対している理由が、全く分からないです。
 おそらく、彼らの中には日本の男性の歴史の恥部である、この従軍慰安婦というものを絶対に認めたくないんですよね。

三上 一番嫌な「男の連帯感」ですね。

香山 まさに、さっき三上さんがおっしゃったように、女性を完全に2つに区分して、「お金で、喜んでそういう性的なこともする女」と「そうじゃない、自分の母親なり、妻なり、娘なり、潔癖、貞操が守られている女性」みたいな考え方。これがベースになっている。

三上 そう。だから彼らにとっては、「お金で割り切る物分かりのいい女」というグループがいないと駄目なんですよね。全部が妻であり、娘であったら駄目なんですよね。

香山 うん、そう。だから従軍慰安婦が少しでも給金をもらっていたという記録みたいなものを見つけると、鬼の首を取ったように「ほら、こんなに払われてるじゃないか」とか繰り返すわけでしょう。
 それは沖縄に対して、「米軍基地があって、むしろこんなに利潤があるじゃないか。もうかっているじゃないか」みたいな言いぐさとすごく似ている。誰かに犠牲を強いて、それなしでは生活が成り立たないようにしておいてから、「あの人たちだって喜んでやっているんだ」「いい思いしているんだろう」と言う。

三上 まさにそれ!です。でも「沖縄の人たちは得もしているんだから」とよく言う人が居ますが、沖縄県全体で、いわゆる軍用地料を「たくさんもらっている」と言えるぐらいの人は数十人しかいないようです。ほとんどの人たちが50万円から300万円ぐらいまでの間で、すごくリッチな暮らしをしている人なんて、本当に一握りしかいないんです。
 それ以外の沖縄県民は1円ももらってないわけです。その人たち全員が米軍の被害対象ですから。

香山 本当ですよ。今回、米軍でコロナのクラスターが発生して、もしかしたら、それが沖縄全土に蔓延している可能性だってある。それだって米軍による新たな被害です。直接的な暴力や性的なことじゃなくてもね。でも「大変だ、日本を挙げてとにかく沖縄を支援をしよう」という話にはならない。
 昨日も、玉城デニー知事が、「とにかく国で支援してもらわないと大変だ」と言っているのに、菅官房長官をはじめ皆冷淡じゃないですか。「困っているのは皆同じだ」とか、「沖縄だけやるわけにいかない」とこうういときだけ平等論が出てくる。で「自分たちが好きで選んだ道だろう」みたいなことで片づけちゃう。こういう考え方がある限り全然変わらないですよ。

三上 うん、本当ですね。


戦時中の日常を知ることで戦争をリアルに感じる

――今年戦後75年で、護郷隊の生き残りの人たちも、もう90歳とか亡くなっている人も多くて、実際、本当に戦争を体験された方たちがどんどん亡くなっていく中で、香山先生がおっしゃったように、右翼的な言説がどんどん伸びてきていますね。

香山 本当ですよ。この10年で右傾化は急速に進みました。10年前の自分の原稿やテレビでの発言をたまたま見て、「こんなに自由にものを言ってる」と驚かされることもあるほどです。

三上 だから、歴史を検証していく際に、証言者を失うことで不利なのは、私たちの側なんです。普通に、この戦争の実情を聞き取って伝えて、平和につなげていきたいという、戦後当たり前に続けられてきた活動があったわけですけど、この10年ぐらいで、「あったことを、なかったと言う歴史修正主義者」みたいな人たちがネット上の支持者の力を背景にダーッと出てきて。そんなの「取るに足りない、愚かしい行為」と思っていたら、あっという間にこの人たちがすごくリアルに政権や経済界ともつながって歴史戦を挑んできて。証言者を失った時に、ガクッと不利にならないようにもっと記録を大切にしないといけないと改めて思います。

香山 この対談をしている今日(2020年8月6日)はまさに広島の原爆の日ですが、「ああ、こういう方法もあるんだ」とすごく感心した企画がありました。NHK広島放送局が、当時の新聞記者の一郎さんと、妊娠中の主婦やすこさんと、シュン君という中学1年生の男の子の日記をもとに、ツイッターのアカウントを作って、時系列的に、彼らが体験したであろうことを、「当時ツイッターがもしあったなら」という形で投稿し続けているんですよ。

三上 うんうんうん、面白いですね。私も見ました。

香山 シュン君なんかも十数万人もフォロワーがいて、朝8時つまり原爆投下直前に「さあ、これから汽車に乗ろう」みたいなことをツイートすると、皆が「やめて~!!」とか「行かないで、シュン!!」「ダメダメ、行っちゃ!!」とか、とてもリアルにリプライをしていて。「こんなに身近に原爆を感じたのは初めてだ!」とか「すごい企画だ! でも、もうやめてほしい。涙が止まらない」などと真剣に感想を寄せている人もいます。
 どんな人たちがこんなリプライしているのかなと思って、その方たちのタイムラインを見てみたら、本当にごくふつうの主婦や学生、アルバイトの青年などなのです。とくに社会問題に関心があったわけでもなかった人が、たまたまこれを見つけてフォローして、そして「戦争って、原爆って、こんなだったんだ」とまさにリアルに感じている。
 ああいうふうに、むしろネットをうまく利用して、もうその人はもちろん死んでいないけど、その証言をもとにキャラクターを再現してみることもできるな、と思いました。もちろん皆、これはリアルじゃないと分かっている、だけど75年前の今日という設定にするとこうやって過去と対話することもできるんだ、と新鮮でした。

三上 ごっこ、であっても追体験はとても大事です。私たちも、琉球朝日放送で10年前の戦後65年の節目の年に、1月1日から12月31日まで「65年前の今日何があったか」というのを、毎日ローカルニュースの中でやっていったんです。それは私たちにとっても、すごく勉強になって。やっぱりこの温度、この湿度の日に何がったのか、それを取材者が自分に全部叩き込んでおくことが後でものを言うというか。
 「今、米軍が上陸したよね」とか「今、シュガーローフ(日本軍の首里防衛線の西端の丘。日本側呼称は安里五二高地)の辺りで戦闘をやっているんだね」とか「こんな雨が降っている時に南部に逃げていったんだ」ということを追体験するシステムを考えて、自分をそこに置くことって面白いなと思うし。
 ツイッターでは、東京に住んでいる方なんですけど、「棒兵隊」というアカウントの人が、戦争中の今日、何月何日、沖縄で何があったかということを、この数年毎日つぶやいているんです。本当に頭が下がります。護郷隊のこととかスパイ虐殺とかも全部出てくるんです。
 琉球新報も、沖縄タイムスも「沖縄戦新聞」というものを、00年前の今日、もし新聞があったとしたら、こういう記事だったというようなことで号外のようなものを出したり工夫しています。
 だけど今回は、本当にリアルタイムで全国の人がガーッと参加できるSNSというもので、みんなでできる追体験の、物すごく面白い実験になりましたね。

香山 そうですね。だから、これからそういうふうにいろんなツールを使えば、まだまだ新しいこともできるかな、とも思うんですよね。アニメ映画「この世界の片隅に」とも共通する手法ですよね。なにげない日常をずっと描いて、その人そのものに、まず親近感を持たせておいて、そこから戦争を考えてもらう。三上さんの『証言 沖縄スパイ戦史』も、まさにそうじゃないですか。証言者の方たちの個人個人、1人ひとりの生活の様子などが出てきて、ああ、こんな人なんだ、とまず共感を抱く。そこから一気に護郷隊の話になるので、引き込まれます。まさにここに出てくる人たちだって、新しいIT技術とか使うことで、亡くなった後でもその語りをよりリアルに残していくこともできるのではないでしょうか。

三上 そうですね。だから、この少年兵たちが、それぞれどんなことをやっている時に召集令状が来たかというのを書きました。召集されて嫌だった人も喜んだ人もいたし、親が反対した人も喜んだ人もいていろいろだけど、一応、志願という形でないと駄目だったから、自分から戦争に行ったと。「あれは志願じゃなかったよ」と言う人もいるけど、「志願して行きました」と言う人もいて。
 最終的に、今の世の中から見たら、「志願させられている」と言って間違いはないんだけど、自分から参戦したつもりの少年は、罪の意識も持ちやすい。日本軍が住民を苦しめているような場所の一角に護郷隊がいた場合は、少年兵といえども加害者にもなっちゃうわけですよね。おおむね被害者なんですけど、住民を見捨てたとか、負傷した戦友を置いてきたとか、「自分も加害者では」という部分があるからこそ、戦後、ペラペラしゃべることもできなかった。被害者でもあるけど、加害者にさせられていく怖さ。だからこそ、ずっと語れない、何十年もの苦しみがあった。
 被害者のほうが、苦しくてもまだ同情もしてもらえる分、語れるけど、加害の部分があるために、その他の被害の部分をしゃべる資格がないと思って、黙る人もいっぱいいるんです。
 そういうことは、この750ページぐらいの分量で書かないと、誰かの加害経験だけを書くと、「沖縄の人も加害者側だったじゃないか」と、そこだけまた本土の新聞とかにさらっていかれるのが嫌なので、そういう体験を混ぜ込むだけの質量を持って書かなきゃ、と思って書いたんです。

香山 なるほど。これだけのボリュームだと、恣意的にある傾向の人を選んだ、という印象はいっさいありませんものね。


沖縄戦を知ることで戦争を絵空事でないものとして捉えることができる

――日本で地上戦があったのは沖縄だけです。岐阜や北海道とかでも、中野学校卒業生がゲリラ戦を準備していたのはあったようですが……。先ほど香山先生がおっしゃったように、僕も以前「戦争はどこか遠くの戦場でやっているもの」というイメージを持っていたんですが、沖縄だと本当にもうそこでやっている。

香山
 ねえ、生活の場のすぐそこが戦場、ということですものね。
 だから今の私たちって、本当に頭の中で戦争ゲームみたいなイメージしかないから、バトルフィールドがどこか遠くにあって、そこでドンパチやって、戻ってきたら普通の日常がある、みたいなイメージしか持てないじゃないですか。でも、沖縄では全然違ったわけですものね。

三上 ですからそういう意味で、沖縄戦を知るということには、今の時代の日本に生きている私たちが、絵空事の戦争をリアルなものとして捉えなおすためにもってこいの教材になるんです。

香山 その通りです。たいへんな犠牲を強いてしまいましたが、そこから学ぶべきことも膨大にあります。

三上 たとえば、北部の山で避難している人は、山の上には敗走した日本軍がまだまだ潜んでいて「投降するな、投降するな」と民間人に言っているわけですよね。でも、下は全部もうアメリカが制覇している。で、夜になってアメリカ軍が寝たら、山を降りていって芋を掘りに行くわけです。そのときに、米軍が女の人を探しに来て強姦すると、「今だ」と言って皆、芋を掘るわけです。女の人を助けるなんていうことはもうできなくて、強姦されている悲鳴がキャーキャー聞こえている間は、派手に芋を掘っても米兵から捕まることもない、と。そんな証言もこの本にも書きましたけど。で、また山に上がったら日本の兵隊さんを恐れて、山を降りては米兵を恐れてと……。
 日本兵とアメリカ兵の目を盗んでいつも自分の住んでいる集落や、家の床下にある味噌を取りに行く。隣の人の畑にまだ芋が残っているはずだと掘りに行くのも、全部よく知っている地域で起きた出来事で。戦後、今になっても、そこを毎日、見ながら生活するわけですよね。「ここで強姦されていたのは那覇から来ている人だったのかな、俺はあの時助けもしなかったな」という場所を、毎日見ながら生活をする。そういう苦しみがあるから、その話はできない。私は当時北部に避難していたという読谷のおじいからこの話を聞いたけど、その北部の村の人は同じものを見ていても、「ここがそうだったんだよ」とは絶対言えないですよね。
 だから、どこかに行って戦争をするのもつらいけど、自分の地域で戦争をするなんて戦後も含めると何倍もつらい。故郷が戦場になるという非情な体験をこの国の住民がここまでしているわけですから、この事例から本気で学び取ってから、軍隊や武力による国防の議論をスタートさせて欲しいと思います。

香山 目の前の平和な風景が、ふと記憶の中の戦場の風景と重なる。考えられないことですが、それが戦争ということなんですよね。

(了)
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コメント
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