Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●樋口健二さん《原発建設から、崩される風土…原発被曝労働者、原発下請け労働者、東海村JCO臨界事故、福島原発崩壊を写真で記録》

2021年08月12日 00時00分40秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


/ (2021年05月16日[日])
松原明さんによる、レイバーネットの記事【国家と大企業を相手にした男〜映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』】(http://www.labornetjp.org/news/2021/0302eiga)。

 《3月2日、ジャーナリストの永田浩三さんが監督したドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか写真家・樋口健二の世界』が、江古田映画祭で初披露された。約40人が参加し満席だった。映画はのっけから圧倒される。主人公の樋口さん(写真)は83歳だが元気そのもの。「私は“売れない写真家”。国家と大企業を相手にしたからあたりまえだ」と本と資料に埋もれた自宅で、写真を手に語りはじめる。渋く訥々としたナレーションは、野村瑞枝さんで味わい深い。映画は、小さい時から現在に至るかれの生涯をたどっていく。若いときロバートキャパの写真に出会い衝撃を受け、工員をやめて写真の道に入った樋口さん。一つのラーメンを夫婦で分けて食べるほどの極貧生活に耐えて、徐々にチャンスを掴んでいった。四日市公害の凄まじい実態を知り現場に飛び込んだ話。体がボロボロになった被害者から「マスコミはいやだ。あなたに撮ってほしい」と樋口さんは信頼を得ていく。(松原明)》

 10年前の樋口健二さんの言葉…「それでも昔は、上限が50ミリシーベルトだった。それが100に緩和され、今回の福島では250に上げられた250という数字は死に直結するものです。労働者の声を聞こうと、私は福島に行った。でもJヴィレッジに隔離され、取材は禁止。取材したら罰則が待っている。なぜ、そこまで隠すのか大変なことが起きているからでしょう。あと5年、10年したら、がんで死ぬ被曝労働者がどれだけ出ることか」。『X年後』を激しく恐れる…。

   『●原発銀座の被爆労働者
    「これはイギリスのチャンネル4によるドキュメンタリーである。
     日本のマスメディア、TVメディアはどこまで被爆労働者、
     〝原発ジプシー〟の実情を日本人に知らせてきただろうか? 
     日本の裁判所はどこまでそういった労働者の訴えの声に耳を
     真摯にかたむけてきただろうか?」

   『●被爆労働者なくして成り立たない社会の正当性とは?
    《結果、明らかに被曝だと実感しても、わずかの金で泣き寝入り
     例え労災訴訟を起こしても暴力と御用学者の証言でもみ消される
     広告漬けの大手マスコミもまともな報道はしない
     こうした実態は、20年も前から写真家の樋口健二氏が『原発被爆列島』
     (三一書房)などで告発し続けているが、現在も基本的にその実態は
     変わらない(樋口氏監督のテレビ番組
     「隠された被曝労働者~日本の原発労働者1」95年。
     イギリス Channel4。なぜ、日本でなくイギリスで放映なのか?)》

   『●原発被爆労働という〝原発ジプシー〟の労災
    「〝原発ジプシー〟問題を早くから告発してきた樋口健二さんも
     出てきます。「鳴き殺し」(被爆アラームのスイッチオフ)など
     杜撰な労働実態。結局、梅田さんの労災は不支給となった…」

   『●鳴き殺し・被爆労働者
    《作業をしているのはロボットじゃない
     福島原発の事故以来、現場作業で被曝した労働者は何十人何百人に
     上るのか? 東電は「特例上限の250ミリシーベルトを超えたのは
     6人だけ」と発表しているが、本当のところは誰にも分からない。
     いくらでも隠し事やゴマカシのきく世界が原発労働者なのである。
     世間から隔離され、隠されてきた原発労働者の実態を37年間
     追いかけてきたルポルタージュ問題作が復刊された。
     「闇に消される原発被曝者」(八月書館)だ。写真家の樋口健二氏が
     嫌がらせや妨害の中、体当たりで原発内部と被曝者に直接取材してきた
     ものである》

   『●福島第一原発に潜入したジャーナリスト
    「貴重な潜入記である。山岡さんの過去の記事から、こんなに易々と
     〝潜入〟出来て良いのかと不安になるし、それは山岡さん自身が
     感じられたことではないだろうか。原発作業員の声は、綿井健陽さんら
     ごく少数のジャーナリストからしか届けられていないし、東電や
     マスコミが取り上げることなどあり得ない状況。樋口健二さんへの
     インタビューも注目」

   『●「原発崩壊」樋口健二さん写真展
    「アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事…。
     原発の安全神話に早くから批判の目を向けてきた樋口健二さん。
     下請け原発労働者の被爆問題にも早くから取り組んでおられた。
     そのような被爆労働や労働者なくして成り立たない社会や
     原発労働環境の異常さ」
    《「私は原発建設から、崩される風土、反原発運動、核燃料輸送、
      原発被曝労働者、原発下請け労働者、東海村JCO 臨界事故
      福島原発崩壊を写真で記録した。その集大成の写真展としたい」
      (写真展開催にあたっての樋口氏のコメント)。》

   『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」

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http://www.labornetjp.org/news/2021/0302eiga

国家と大企業を相手にした男/映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』

国家と大企業を相手にした男〜映画『闇に消されてなるものかー写真家・樋口健二の世界』

 3月2日、ジャーナリストの永田浩三さんが監督したドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか写真家・樋口健二の世界』が、江古田映画祭(ギャラリー古藤)で初披露された。約40人が参加し満席だった。映画はのっけから圧倒される。主人公の樋口さんは83歳だが元気そのもの。「私は“売れない写真家”。国家と大企業を相手にしたからあたりまえだ」と本と資料に埋もれた自宅で、写真を手に語りはじめる。渋く訥々としたナレーションは、野村瑞枝さん(77歳/映画祭スタッフ・写真下)で味わい深い。

 映画は、小さい時から現在に至るかれの生涯をたどっていく。若いときロバートキャパの写真に出会い衝撃を受け、工員をやめて写真の道に入った樋口さん。一つのカップラーメンを夫婦で分けて食べるほどの極貧生活に耐えて、徐々にチャンスを掴んでいった。四日市公害の凄まじい実態を知り現場に飛び込んだ話。体がボロボロになった被害者から「マスコミはいやだ。あなたに撮ってほしい」と樋口さんは信頼を得ていく。そして『四日市』写真集を皮切りに、広島県の毒ガス島の被害実態、原発労働者の被ばく問題と続いていく。「一作十年」がモットーの樋口さんは、対象者に寄り添い一つのテーマを徹底して追求してきた。右翼からの脅しも受けた。だが、いつでも「毅然と立ち向かい写真を撮り続けた」という。「国が相手だから背中を見せたらやられてしまう堂々と迫ることだ」と。

     (*会場には樋口健二さんの写真が展示された)

 1977年、敦賀原発に入って撮った原発労働者の2カットの写真(上)は、世界中に広がり内外から高い評価を受けるようになった。“売れない写真家”は、だれもやらないテーマに取り組んだことで、80歳代になっても写真業界で生き残った。いまは学生に「ジャーナリズム講座」で教えているが、学生には必ずこう言うという。「ジャーナリストの前に人間であれ差別を許さない人間になれ」と。映画は、そうした樋口健二さんの生きざまを1時間20分に凝縮している。樋口さんの生々しく率直な語りぶりに、観客からは笑いが絶えなかった。映画が終わると大きな拍手が長く続いた。それは映画への最大の賛辞だった。

 アフタートークに登場した樋口健二さん(写真)。実際の樋口さんも映画と同じで、エネルギッシュで張りのある声。83歳とはとても思えない。「この映画にほとんど僕が言いたいことが入っている」と満足気だ。喋るのが大好きで「僕は朝までしゃべれる」と映画には出ない話を、身ぶり手ぶりを交えて語り約1時間語りまくった。その迫力に「毅然と国家にたてつく人間の凄みを感じた。

 最後に、記者は一つだけ質問した。「それまでモノクロ写真だったのが原発労働者の所からカラーになっている。なぜですか?」という問いだった。樋口さんは敦賀原発取材に至る経緯とカラーの理由を語ってくれた。その内容は収録した動画で見てほしい。→ 動画(5分20秒)



【映画『闇に消されてなるものか〜写真家・樋口健二の世界』アフタートーク】
 (https://www.youtube.com/watch?v=5DNLUy6HHDs

     (*監督の永田浩三さん)

 大好評だったドキュメンタリー映画『闇に消されてなるものか』。3月12日、13日にも「ギャラリー古藤」で上映されるが、残席はわずかになっている。この映画はこれから大きく広がっていく予感がした。(松原明

     (*連日盛況の江古田映画祭会場(ギャラリー古藤))

Last modified on 2021-03-03 09:11:38
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●東京電力の下請け、孫請け、ひ孫請け…核発電人災の後始末や廃炉作業に《特定技能の外国人の雇用》か?

2019年04月29日 00時00分09秒 | Weblog


東京新聞の記事【福島第一、廃炉に特定技能外国人 東電受け入れへ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201904/CK2019041802000279.html)。
リテラの記事【東電と安倍政権が福島原発の廃炉作業を外国人労働者に押しつけ!「特定技能」制度を利用し被曝リスクと搾取の劣悪労働】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4667.html)。

 《福島第一では、東電や協力企業の社員が一日平均で計約四千人働いている。東電の広報担当者は「特定技能の外国人の雇用は協力会社の判断であり、具体的に雇用規模などが決まっているわけではない。発注元としてしっかり管理したい」と話している》。
 《本日、驚くべきニュースが報じられた。東京電力ホールディングスが、福島第一原発の廃炉作業などに新たな在留資格である「特定技能」の外国人労働者を受け入れる方針を示したのだ。これまでの外国人技能実習制度では、廃炉作業は「一般的に海外で発生しうるものではない」として受け入れは認められていなかった》。

   『●《廃炉の時代》、そして、核燃料サイクルという閉じない「環」…
                  未来無き核発電に邁進するアベ様独裁政権

 東京新聞の記事【廃炉に特定技能外国人 東電方針、安全策に懸念】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201904/CK2019041902000145.html)によると、《東京電力ホールディングスは…四月から始まった新たな在留資格「特定技能」の外国人労働者を福島第一原発(福島県)の廃炉作業などで受け入れる方針を明らかにした。核燃料が溶け落ちた原発構内で最も懸念されるのが作業員の被ばくだ。防止策は徹底されるのか、日本語が意思疎通の壁にならないか。具体策は見えない》。

   『●政界地獄耳《入管法改正…移民法…
     お寒いほどのスカスカの内容で、つまり法案といえるものではない》

 《法務省によると、廃炉作業への技能実習生の受け入れは「習得した技術を母国で役立てる」という制度の趣旨に合致しないとして、認めていない》とは言うけどね…。東電の下請け、孫請けひ孫請け…核発電人災の後始末や廃炉のために、《お寒いほどスカスカの内容な》法の下、《特定技能の外国人の雇用》? 東電やアベ様らは正気? 《廃炉への道のりは険しく遠い。あらためてつくづく思う。この国で大変なことが起きてしまった起こしてしまったと》…そんなニッポンの核発電人災の後始末や廃炉の現場で、奴隷労働させるつもり? 《原発での作業は建設業での受け入れが主となる見通し》だそうだけれど、東電が知らぬ間に、ねぇ? 御得意の《忖度》するんじゃないの?
 まず東電上層部の人々や自公お維の議員の先生方が現場で「特定技能」を発揮すべきではないのか?

 以下は最近のつぶやきから:

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◆昔のブログ 『●「原発崩壊」樋口健二さん写真展』/「原発の安全神話に早くから批判の目を向けてきた樋口健二さん。下請け原発労働者の被爆問題にも早くから取り組んでおられた。そのような被爆労働や労働者なくして成り立たない社会や原発労働環境の異常さ」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bf3e52d6de493f4a7f7a5298cba5abbf

◆昔のブログ 『●原発を稼働させるということ=誰かの犠牲の上でしか成り立たない社会』/「こんなことをやっていても、「放射能の直接的な影響で死んだ人は一人もいない」らしい。電力会社はそう嘯いている…【線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装】」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/42020e767b8a0d90e5641e9a213cc15a

◆昔のブログ 『●非常時だけでない、恒常的な被爆労働・犠牲でしか成り立たない原発という特殊な発電システム』/《累積被ばく線量を偽装…ごまかし…。下請け、孫請けひ孫請け…。末端の原発労働に近づくほど、日雇いや非正規労働者が増え、危険にさらされる》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2d6cd96b0f17151029f173753e33fc0c

◆昔のブログ 『●本当に大飯原発を再稼働させて良かったのか?』/「大飯原発の幹部らがのうのうと生活し、逆に原発下請や孫請け労働者が差別的に過剰に被爆させられている。これは原発人災のような非常時だけでなく、恒常的にそういう状態にあることが想像され…」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a368a5cefc3ba72d21dadf9104bf9386

◆昔のブログ 『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』/「非常時だけでなく、恒常的に労働者を被曝させなければ原子力発電は成り立たない。しかも、それは電力会社の幹部ではなく、下請けや孫請けの弱い労働者である。「たかが電気のために」…」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c2a811b05802d42660b96fcf4048999c

◆昔のブログ 『●東京電力の体質は変わらず』/「山岡俊介さん【加入組合をたらい回しーー未だ原発労働者の“中間搾取”を放置し続ける「東京電力」(Ⅰ)】《大手ゼネコンが元請→下請け→孫請け→ひ孫請け→現場労働者といった多重請負構造賃金の中抜きをやり易く…》」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a5407155a54f491a9397630a774bfa25
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201904/CK2019041802000279.html

福島第一、廃炉に特定技能外国人 東電受け入れへ
2019年4月18日 夕刊

 東京電力ホールディングスは十八日、四月から始まった新たな在留資格「特定技能」の外国人労働者を、福島第一原発(福島県)の廃炉作業などで受け入れる方針を明らかにした。再稼働を目指す東電の柏崎刈羽原発(新潟県)の工事でも受け入れる考え。建設業界では人手不足が深刻で、大手電力や建設会社は作業員の確保に苦労しており、全国の原発に波及する可能性がある。

 東電は協力会社数十社向けの会議で、特定技能の外国人受け入れについて既に説明した。対象業種は廃炉作業に関連する「建設」や「電気・電子情報関連産業」のほか、事務棟などでの仕事となる「ビルクリーニング」や「外食業」が該当するとした。

 廃炉作業では被ばくの防止が重要なため、線量計の携帯が必要な放射線管理区域では、放射線や作業手順に関する正しい理解が必要で、日本語での指示を正確に理解できる能力を持っていることが必要だと伝えたという。

 福島第一では、東電や協力企業の社員が一日平均で計約四千人働いている。

 東電の広報担当者は「特定技能の外国人の雇用は協力会社の判断であり、具体的に雇用規模などが決まっているわけではない。発注元としてしっかり管理したい」と話している。

 福島第一を巡っては、国際貢献が主目的の外国人技能実習生が、施設内の建設作業に従事したことが昨年発覚。東電が、福島第一の廃炉作業は特殊で国際貢献にならないとして、協力企業に対し是正を求めた問題もあった。特定技能外国人の活用が可能なことは法務省に確認済みだという。

 法務省によると、廃炉作業への技能実習生の受け入れは「習得した技術を母国で役立てる」という制度の趣旨に合致しないとして、認めていない


<特定技能> 少子高齢化などを背景とした人手不足に対処するため、国が4月1日施行の改正入管難民法で創設した外国人の新たな在留資格。建設や農業など14業種が対象。「1号」の取得には、就労分野の一定の技能と日常会話程度の日本語能力が必要。在留期限は通算5年で家族帯同は認められない。熟練技能が必要な「2号」は在留期間の更新や家族帯同が可能だが、当面は受け入れを建設業と造船・舶用工業に限る。原発での作業は建設業での受け入れが主となる見通し
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https://lite-ra.com/2019/04/post-4667.html

東電と安倍政権が福島原発の廃炉作業を外国人労働者に押しつけ!「特定技能」制度を利用し被曝リスクと搾取の劣悪労働
2019.04.18 10:58

     (東京電力ホールディングスHPより)

 今月1日、外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が施行されたが、本日、驚くべきニュースが報じられた。東京電力ホールディングスが、福島第一原発の廃炉作業などに新たな在留資格である「特定技能」の外国人労働者を受け入れる方針を示したのだ。

 これまでの外国人技能実習制度では、廃炉作業は「一般的に海外で発生しうるものではない」として受け入れは認められていなかった。だが、東電の方針を本日の朝刊でいち早くスッパ抜いた朝日新聞の記事によると、東電が特定技能について法務省に問い合わせた結果、「新資格は受け入れ可能日本人が働いている場所は分け隔てなく働いてもらうことができる」(東電広報担当)と判断したのだという。

 この決定の背景には「深刻な人手不足」があると言うが、その大きな要因のひとつとなっているのは、東京五輪開催に伴い建設業界などを中心に人手が取られているということ。復興や廃炉作業の足を引っ張っておいて復興五輪安倍首相はよく言えたものだ

 そしてもうひとつは、原発作業員に対する給与の“ピンハネ”の横行だ多重下請け構造のなかで、違法な雇用契約、複数の会社による中間搾取によって日当や危険手当がきちんと払われていないという事例は数多く、危険と隣り合わせの作業を余儀なくされるにもかかわらず劣悪な労働環境が指摘されてきた。

 こうした原発作業員をめぐる状況を改善するのではなく、外国人労働者に押し付ける──。安倍首相は外国人労働者受け入れ拡大の改正案審議の際に「外国人材のみなさんは人間として受け入れる」と明言したが、さんざん懸念が示されてきたように、結局、実態は「安く使い倒せる労働力」として扱おうというのだ。これは、まさしく“奴隷労働”ではないか。

 しかも、原発作業員として外国人労働者を受け入れることで、労働環境の劣悪さが助長させることは目に見えている。

 たとえば、昨年、外国人技能実習生に除染作業をさせていたことが判明したが、このとき監理団体は技能実習生に「仕事は簡単」「誰でも出来る」としか説明していなかったという。一方、特定技能1号では、「日本語基礎テスト」または「日本語能力試験」で5段階のうち4番目にやさしいレベルの「N4」(ややゆっくりの会話であれば、ほぼ理解できるレベル)での合格が必要となるが、廃炉という危険が伴う作業についてしっかり意思疎通をはかることが現場で徹底されるのか。技能実習生の除染作業従事問題の一例をとっても不安しかないだろう。

 何より問題なのは、被曝線量の把握だ。国外の原発で働いて被曝した場合、被曝線量は労働者が自己申告しなければならないというが、今朝の朝日新聞では、廃炉作業に従事し『福島原発作業員の記』の著者でもある池田実さんが「日本人ですら、被曝による労災申請の方法はよく分からず、ためらう。外国人ではなおさらではないか」と懸念を示している。


■国連人権理事会でも「被爆のリスクと搾取」が問題視された福島原発作業

 しかも、昨年、国連人権理事会の特別報告者は「除染などのために雇われた労働者には、移民労働者やホームレスが含まれていると伝えられている」「被ばくのリスクに加え、経済的な理由から危険な労働条件を受け入れざるを得ない状況適切な訓練や防護措置が取られているかについて非常に懸念している」と声明を公表し、日本政府に対応を求めた。しかし、外務省は「政府として真摯に対応してきた。一方的な申し立てに基づく声明は、いたずらに不安をあおり混乱を招く」と反論した(東京新聞2018年8月17日付)。

 国連から原発作業について緊急の対応を求められても逆ギレして返すだけの日本政府──労働者の安全性の確保にまったく配慮を見せないこのような姿勢のまま廃炉作業への受け入れがはじまれば、外国人労働者がどんな危険に晒されるのかは火を見るより明らかだ

 徴用工問題では歴史を無視してヒステリックに「解決済み」と叫ぶ安倍政権だが、近い将来、原発作業をめぐっても従事させられた外国人労働者からの損害賠償請求などが起こり、国際問題に発展することも考えられる。安倍首相は法案審議でも外国人労働者の人権を軽視しつづけたが、このままでは世界から軽蔑される国になることは間違いないだろう。

(編集部)
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●東京電力の体質は変わらず

2013年10月12日 00時00分05秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事【加入組合をたらい回しーー未だ原発労働者の“中間搾取”を放置し続ける「東京電力」(Ⅰ)】http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、9月22日)。gendai.netの二つの記事、【東電社長ノラリクラリ衆院の汚染水審査はまったくの「茶番」】(http://gendai.net/articles/view/syakai/144823)と【東電の破綻処理阻む「原子力損害賠償支援機構」のバカ高給与】(http://gendai.net/articles/view/syakai/144877)。

 東京電力原発人災の後始末に従事させられる労働者は被曝労働を強いられた挙句・・・・・・、大変な環境下で作業をしていただいているにもかかわらず、ロクな対価を得られていない。

   『●被爆労働者なくして成り立たない社会の正当性とは?
   『●「原発崩壊」樋口健二さん写真展
   『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」

 一方、東電社長の国会閉会中審査での対応、ちらちらと見ただけだが、相変わらずの印象。

   『●「もはや犯罪というしかない」 ~東京電力汚染水流出大事故と再稼働・輸出という犯罪~
   『●東京電力原発人災対策へのお金を「ケチ」ったあげくに、致命的欠陥対策にドブ金か?
   『●東電原発人災対策がお粗末すぎる・・・・・・、そして「推進」しか出来ない原子力「規制」委員会

 また、自民党議員の無責任発言に怒りがわく・・・・・・「自民党委員は「もはや東電だけの責任ではない」「安全神話を推進してきた側(政府)にも責任がある」などと東電擁護論を展開」。「安全神話を推進してきた側」って、分かってるのかいな?? 

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、9月22日】

2013/09/22
加入組合をたらい回しーー未だ原発労働者の中間搾取を放置し続ける「東京電力」(
執筆者: Yamaoka (8:31 pm)

 本紙は今年7月、福島第一原発事故後の実に過酷な状況のなか、原発周辺のガレキ撤去などに従事したが、わずかの賃金しかもられず、また被曝などの健康被害保証もされていない原発労働者2名が加入した労働組合「全国格差撤廃推進労働組合」(東京都豊島区)が、仕事を発注した「東京電力」、元請「清水建設」などに団体交渉を申し入れたものの、「雇用関係がない」との一言で拒否されたことを報じた。(冒頭写真=事故直後の会見で謝罪する東電の勝俣恒久会長・中央人物ら。肩書きは当時)
  しかし、その際も述べたように、すでに国(厚労省)は昨年末、東電が発注→東電グループ会社「東京エネシス」(1945。東証1部)や「清水建設」を始めとする大手ゼネコンが元請→下請け→孫請け→ひ孫請け→現場労働者といった多重請負構造は、雇用責任(被曝に対する健康被害保証も)を曖昧にし、賃金の中抜きをやり易くするための「偽装請負」だと実質、認定し監視強化を要請、これに対し東電も「元請各社に再発防止を徹底させる」などと答えていた(横写真=「朝日」12年12月9日記事)
  これでは、以前と何ら変わらず、まったく是正する気などないということではないか!?
  これに対し、組合は東電などの回答につき、「下請けに責任を擦り付け卑劣な体質」として団体交渉を再度、再々度と改めて2度に渡り申し入れるも、その2度ともやはり同じ理由の繰り返しで拒否。ところが、東電はこの表向きの返事とは別に、うるさいこの組合を“懐柔”できないかと思ったのか裏で交渉を持っていたのだ。
  結果は、組合を単に“たらい回し”することになっただけなのだが、その一連の経緯をスッパ抜くーー。

・・・・・・・・・
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http://gendai.net/articles/view/syakai/144823

東電社長ノラリクラリ 衆院の汚染水審査はまったくの「茶番
2013年9月28日 掲載

 まったくの「茶番劇」だった。27日、衆院の経済産業委員会が開いた福島原発の汚染水問題をめぐる閉会中審査。参考人で出席した東電の広瀬直己社長は冒頭、「本当に申し訳ない」と陳謝したものの、その後の野党の追及にはノラリクラリで、反省には程遠かった

 東京五輪招致に影響する――との政府・与党の思惑で日程が先延ばしされ、ようやく実現した閉会中審査。汚染水対策をめぐる東電の後手後手対応や、安倍首相が“国際公約”した「コントロール」発言の真偽などを追及すると期待されていた。

 だが、そもそも、安倍が外遊で不在の中で開かれている段階で、この日の委員会は緊迫感ゼロ。最初に質問に立った自民党委員は「もはや東電だけの責任ではない」「安全神話を推進してきた側(政府)にも責任がある」などと東電擁護論を展開するばかりだ。東電の対応を疑問視するどころか、逆に「国に何を期待するのか」なんてご用聞きしているから話にならない。

   「東電の汚染水対策に470億円もの国費が投じられることに批判の声が
    あるのに、さらに甘い汁を吸わせようなんてとんでもない。この先、
    一体どれだけの税金がつぎ込まれるのか分からない状況で、責任の所在を
    曖昧にしたままでいいのか」(科学ジャーナリスト)

 質問らしい質問をしたのは民主党の馬淵澄夫議員ぐらい。馬淵は首相補佐官当時に東電と地下の遮水壁設置を協議した経緯を説明。協議を前に進ませるため、遮水壁の基本設計着手をプレス発表しようとしたところ、直前になって、東電が「1000億円レベルのさらなる債務計上を余儀なくされる」「市場から債務超過に一歩近づいた(略)との厳しい評価を受ける可能性が大きい」と“抵抗”し、見送られたことを明かしつつ、広瀬社長に「国費がなくても遮水壁をやるのか」と迫った。

 だが、与党をバックに広瀬社長はシレッとしたもの。馬淵の質問には真正面から答えず、「しっかりと判断したい」とはぐらかすだけ。他の野党委員からも同様の質問が出たが、「ケチって、やること(遮水壁)をやらなかったんじゃないかという批判の声があるが、そんなことはない」と開き直る始末だった。


<凍土壁案復活の経緯も明らかにすべき>

 ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

   「『原子力ムラ内閣』と呼ばれている安倍政権を味方につけた東電は
    記者会見でもノラリクラリです。国会の委員会では、馬淵案(凍土壁)が
    なぜ途中で立ち消えになり、なぜ、今になって再浮上したのか。
    『やっぱり遮水壁が必要』というなら、先送りした当時の判断は間違いだった
    ということ。誤った判断を誰がしたのか。東電はそういう経過をつまびらかに
    するべきなのに、ふざけています

 自公で数を握る国会では、野党の質問なんて痛くもかゆくもない――。東電のそんなナメた態度が許されるなら、委員会なんて無意味。この先も、汚染水問題はヤミの中だ。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/144877

東電の破綻処理阻む「原子力損害賠償支援機構」のバカ高給与
2013年10月1日 掲載

 東京電力に対する原子力損害賠償支援機構からの資金交付額が先月末にとうとう3兆円を突破した。原資は国債、つまり国の借金で、国民の税金ということになる。東電は「機構からの資金援助を受けながら、原子力事故の被害に遭われた方々の立場に寄り添った親身・親切な賠償を実現していく」と言っているが、総額はこの程度で終わらないだろう。賠償だけで10兆~20兆円が見込まれている上、廃炉や除染作業でさらに莫大なカネが必要になるのは必至だ。

 東電が利益を出せばカネは返済されるという。しかし、この見通しはまったく立たない。資金援助の前提となる東電の経営再建計画は破綻同然なのだ。計画に盛り込まれた柏崎刈羽原発の再稼働のメドは立たず、福島原発5、6号機の廃炉も新たに決まった。現場では汚染水漏出など問題も相次ぐ。再建計画は絵に描いたモチで、東電がカネを返済できる可能性はゼロに近い。


<理事の年収は1500万円超>

 やはり東電は一刻も早く潰すべきではないか。破綻処理した上で、現実的な再建計画を練り直さないとダメだ。

 それもやらずになぜ、支援機構は東電の言うがままにカネを払い続けるのか

   「機構は資本金140億円のうち、政府出資が70億円の三セク。
    理事には警察庁や財務省、経産省の天下りが就いていて、理事の年収は
    1500万円超あります。職員の年収も高く、平均42歳で900万円超。
    これは一般の国家公務員の平均年収の1.3倍。右から左にカネを流すだけで、
    こんなに高給の三セクは他にありません」(経済ジャーナリスト)

 機構は、職員の高給の理由として「東電の財務分析や経営合理化策の検討など高度の専門性を備えている者を採用」と説明しているが、今の東電は財務状況はボロボロ、合理化計画もメタメタだ。「高度の専門性」のある職員は東電の一体何を見て、どう分析しているのか。

 役人の天下り先を温存するためのスキームは絶対に必要ない
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●反省なき自民党を体現: 「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」

2013年07月13日 00時00分07秒 | Weblog


あっという間に3週間ほど経過。すでに忘却? asahi.comの記事二つ(http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201306180077.htmlhttp://www.asahi.com/politics/update/0617/TKY201306170249.html?ref=reca)、とnikkansports.com(http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20130619-1144735.html)の記事。
 アップするのが遅くなってしまいました。

 まだこんなことを言っている・・・。被災者や被爆者、自殺者を馬鹿にしている。東京電力原発人災「を含めて」と言っていますので、過去の東海村JOC臨界事故小出裕章さんのよく引用される『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』(新潮文庫))の作業員2名を含めているのですね? お二人だけではありません、二次被曝した救急隊員、大泉実成さんのご家族(『●『夢を操る ~マレー・セノイ族に会いに行く~』読了(1/4)http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/82cf5c55f31ec246a25c76233f55bfd4)を含め多くの方が被爆で苦しんでいるというのに。

   『●被爆労働者なくして成り立たない社会の正当性とは?
   『●消された放射能汚染: 米軍ヘリ墜落ストロンチウム消失事件
   『●内省の〝無い〟国 ~不適切かつ無責任で、道徳的に誤った国~
   『●懲りずに原発推進の旗を振る者達でさへ無視できない存在としての小出裕章さん
   『●「原発崩壊」樋口健二さん写真展
   『●『自然と人間』(2013年2月号、Vol.200)についてのつぶやき
   『●原発・原子力ムラに関わる組織ぐるみ選挙の一端

 「電力の安定供給が不可欠としたうえで、「原発は廃炉まで考えると莫大(ばくだい)なお金がかかるが、稼働している間のコストは比較的安い」」なんて一体どういう発想か、ついていけない。
 それでも支持・投票する方々の「品格」・「資質」は?

   『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
   『●映画『放射線を浴びた『X年後』』: 
         「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」

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http://www.asahi.com/politics/update/0618/TKY201306180077.html

2013年6月18日12時26分
「高市氏発言は事実誤認」野党批判 菅官房長官は擁護

自民党の高市早苗政調会長が「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」などとして原発再稼働を目指す考えを示したことについて、福島県出身の荒井広幸・新党改革幹事長は18日、国会内で記者会見を開き、「事実誤認だ。避難中に亡くなられた人がいる。実態を直視できていない」と批判した。

 一方、高市政調会長は同日、国会内で記者団に「福島の原発事故では、被曝(ひばく)が直接の原因で亡くなった方はいないが、安全基準は最高レベルを保たなければいけないということをお伝えしたかった」と釈明。菅義偉官房長官も会見で「前後を見るとそんな問題になるような発言ではなかった」と問題視しない考えを示した。
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http://www.asahi.com/politics/update/0617/TKY201306170249.html?ref=reca

2013年6月17日23時21分
原発事故による死亡者は出てない」自民・高市政調会長

自民党の高市早苗政調会長は17日、神戸市の党兵庫県連の会合で、「事故を起こした東京電力福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない。安全性を最大限確保しながら活用するしかない」と原発再稼働を目指す考えを強調した。

 原発事故により多くの避難者が出ている現状で「死亡者が出ていない」との理由を挙げて、再稼働方針を強調する姿勢には、批判が出る可能性もある。

 自民党は参院選公約の最終案で、再稼働について「地元自治体の理解を得られるよう最大限の努力をする」と推進する考えを盛り込んでいる。高市氏は産業競争力の維持には電力の安定供給が不可欠としたうえで、「原発は廃炉まで考えると莫大(ばくだい)なお金がかかるが、稼働している間のコストは比較的安い」と語った。
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http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20130619-1144735.html

高市氏に発言撤回要求 福島県連

 自民党福島県連は19日、東京電力福島第1原発事故で死者が出ていないとして原発再稼働に意欲を示した高市早苗政調会長に発言の撤回と謝罪を求める抗議文を党執行部に提出した。

 抗議文は「(高市氏の発言は)福島県の現状認識に乏しく、亡くなられた方々、避難されている方々をはじめ、県民への配慮が全くない。不適切で、強い憤りを感じる」と強く批判した。

 同時に「原発事故の影響による過酷な避難で亡くなられた方、精神的に追い詰められて自殺された方など1400人を超える災害関連死が認定されている」と被災地の現状を指摘した。(共同)

 [2013年6月19日12時0分]
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コメント (1)
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●『DAYS JAPAN』(2012 NOV,Vol.9,No.12)についてのつぶやき

2012年10月23日 00時00分28秒 | Weblog


DAYS JAPAN』(2012 NOV,Vol.9,No.12)が到着 / 特集「私たちは子供を守る -原発事故、2年目の夏-」(落合恵子大田昌秀小出裕章中村敦夫矢ケ崎克馬・桑原史成・樋口健二・江成常夫・福島菊次郎・・・)。前泊博盛「オスプレイ配備、県民の声を聴け!」

『DAYS JAPAN』(2012 NOV,Vol.9,No.12)/松田明功氏「チェルノブイリとフクシマ第10回 「たね蒔きジャーナル」打ち切りの意味するもの」。斎藤美奈子さん「OUTLOOK 計器が壊れて暴走する安倍自民党のご乱心」、「あ、あべなの~。マジかよ---!」、同感

『DAYS JAPAN』(2012 NOV,Vol.9,No.12)/表紙の抜けるが素晴らしい、「球美の里に、第4次保養グループとして訪れた福島の子ども。きれいな海でめいっ・・久米島」。「球美の里保養に参加して 保養参加保護者からのコメント」。那須圭子氏「祝島・天空の棚田」

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●「原発崩壊」樋口健二さん写真展

2012年04月10日 02時19分44秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、4月4日付)。

 原発の安全神話に早くから批判の目を向けてきた樋口健二さん。下請け原発労働者の被爆問題にも早くから取り組んでおられた。そのような被爆労働や労働者なくして成り立たない社会や原発労働環境の異常さ。

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、4月4日付】

2012/04/04
<お知らせ>樋口健二写真展「原発崩壊」
執筆者: Yamaoka (1:20 pm)

 樋口健二氏(75)といえば、30年以上も前から原発作業員を追い続け、原発が被曝労働なしには成立しない産業であることを一貫して訴えてきたフォト・ジャーナリスト。このたび、写真集「原発崩壊」が第17回平和・協同ジャーナリスト基金賞を受賞したことを記念して、東京・大阪で写真展が開かれる。
 福島第一原発の大事故によって、原発労働の危険性がにわかに注目された。しかし通常の運転中でも作業員は少なからず被曝してきたし、下請け・孫請けの労働者は最も過酷な被曝労働に従事してきたことは、これまであまり知られてこなかった。
 樋口氏は、本紙・山岡の著書『福島第一原発潜入記――高濃度汚染現場と作業員の真実』でも取材に応じていただいている。

   「私は原発建設から、崩される風土、反原発運動、核燃料輸送、原発被曝労働者、
    原発下請け労働者、東海村JOC 臨界事故、福島原発崩壊を写真で記録した。
    その集大成の写真展としたい」(写真展開催にあたっての樋口氏のコメント)。

<期間>
  東京:2012年4月12日(木)~4月18日(水)
  大阪:2012年5月7日(月)~5月16日(水)
  時間:午前10:00~午後6:00(最終日 午後3:00まで)
  休館:日曜・祝日
  会場:オリンパスプラザ

写真展の詳細はこちらをご覧ください。
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●福島第一原発に潜入したジャーナリスト

2011年09月17日 00時02分39秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルhttp://www.accessjournal.jp/modules/weblog/)の9月13日の記事。

 まだ手にしていないが、貴重な潜入記である。山岡さんの過去の記事から、こんなに易々と〝潜入〟出来て良いのかと不安になるし、それは山岡さん自身が感じられたことではないだろうか。原発作業員の声は、綿井健陽さんさんらごく少数のジャーナリストからしか届けられていないし、東電やマスコミが取り上げることなどあり得ない状況。樋口健二さんへのインタビューも注目。

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/の2011年9月13日】

2011/09/13
<本紙・山岡の出版のお知らせ>『福島第一原発潜入記――高濃度汚染現場と作業員の真実』(双葉社。9月27日から全国発売)
執筆者: Yamaoka (6:10 pm)

 この間、すでに東日本大震災に端を発する原発関連本はかなり出ている。だが、本書のような切り口のものはないと断言できる。
 それはそうだろう。福島第一原発に潜入したマスコミ人はボク1人で、その手口が詳細に書かれているのだから。
 もっとも、「それがどうした!?」と思われるかも知れない。確かに、潜入の手口を知ったところで何か実益があるとは思われない。だが、注釈などを多く入れることで、潜入のエンターテイメント性を楽しみながら、通読すると、「原発の本当の姿」について知識が身につくという作りになっている。
 さらに、本書のもう一つの大きな特徴は、紙面の約4割は原発で働く人の生の声を入れている点で、これも他の原発関連本ではあり得ない。
 ボクが原発作業員の声にこだわったのは、原発は事故の時だけでなく、日常的に作業員の被曝の上に成り立っている現実があるからだ。
 今回の福島第一原発の事故を契機に、原発の是非が問われている。反対派の最大の理由は、事故が起きた時のリスクの大きさに尽きる。だが、それ以前に、作業員の日々の被曝なしで成り立たないようなものを稼働させていいのか!?
 エラソーに能書き垂れたり、この間の自衛隊や警察などの活動を英雄視するような(公務員なのだから当然)他のマスコミ関係者のものとはワケが違い、必ずや何らか得るところがあると自負している。
 実に40年近くも前から原発被爆者の取材をしている写真家・樋口健二へのインタビューも掲載している。また、佐高信氏に本書を推薦してもらった。(1300円)
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●鳴き殺し・被爆労働者

2011年07月25日 04時42分38秒 | Weblog


gendai.netに出ていた記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/131454)。

 樋口健二さんは原発ジプシー・被爆労働者に関する報道の第一人者。チャンネル4の映像は必見である。電力会社が囲い込み、今や、被爆労働者の現在の声を報道することは困難となっている。フリージャーナリストが要求しても電力会社はお茶を濁すばかりだし、大手マスコミもダンマリ。重労働にマスクを外す「鳴き殺し」の上に、世間に声を発して「鳴く」ことさへ許されない

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http://gendai.net/articles/view/syakai/131454

著者が語る隠された福島原発事故の恐怖
                            2011712 掲載

復刊した問題のルポ「闇に消される原発被曝者」

作業をしているのはロボットじゃない
 福島原発の事故以来、現場作業で被曝(ひばく)した労働者は何十人何百人に上るのか?
 東電は「特例上限の250ミリシーベルトを超えたのは6人だけ」と発表しているが、本当のところは誰にも分からない。いくらでも隠し事やゴマカシのきく世界が原発労働者なのである。
 世間から隔離され、隠されてきた原発労働者の実態を37年間追いかけてきたルポルタージュ問題作が復刊された。「闇に消される原発被曝者」(八月書館)だ。写真家の樋口健二氏が嫌がらせや妨害の中、体当たりで原発内部と被曝者に直接取材してきたものである。
 あらためて樋口氏に聞いた。
「原発労働者の過酷な実態は、37年前から変わっていませんよ。東電協力企業社員といったやさしい言葉に置き換えられたけど、30万円とか50万円というカネで原発労働者が全国から福島に集められ、大量被曝が確実の原発に送り込まれている。テレビなどの報道では、高濃度の建屋内はロボットが作業していることになっている。あれはウソです。原発内はパイプが縦横に走り、高い場所での作業も必要。ロボットでは手に負えない。修理修復や放射能除去の掃除は人海戦術でやるしかない。人間であれば、息をする。こうしている間にも、次々と労働者は内部被曝しているのです」
 与えられた作業のノルマを達成しないと、労働者は賃金をもらえない。だから、線量計のアラームが鳴ろうと無視して作業を続ける。暑いし苦しいし見えづらいから、防毒マスクをはずして作業する労働者も少なくない。その結果、体が動かなくなり、やがてがん死。そんな人を樋口氏は何人も見てきた。
「それでも昔は、上限が50ミリシーベルトだった。それが100に緩和され、今回の福島では250に上げられた250という数字は死に直結するものです。労働者の声を聞こうと、私は福島に行った。でもJヴィレッジに隔離され、取材は禁止。取材したら罰則が待っている。なぜ、そこまで隠すのか。大変なことが起きているからでしょう。あと5年、10年したら、がんで死ぬ被曝労働者がどれだけ出ることか」
 闇に消される原発労働者は、いま現在も生み続けられている。それが現実なのだ。
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●原発被爆労働という〝原発ジプシー〟の労災

2011年07月18日 00時00分06秒 | Weblog


CMLに出ていた記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010528.html)。映像がアップされています(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=1A6b0sgGLdc)。

 このような犠牲なくして成り立たない発電システムや社会は間違っている。労働の対価を得ていたのだから我慢せよというのか? 社会が誤りを犯し続けてきたのだから、身体を元に戻すことができない訳であり、せめて、国(税金)や電力会社が生活を保障すべきではないのか? 米軍基地に無駄金を使うなどドブに捨てるようなもので、こういうところにこそ使うべきではないのか? 福島第一原発の被災者も同様である。労働の対価や誘致の補助金について一万歩譲歩したとしても、原発に反対していた周辺地域に住む被災者や、特に、最も影響を受ける子供たちに何の罪があるのか? 
 梅田隆亮さんのQ大病院の診察資料を日立プラントが偽装したのか? 電力会社のヤラセ体質と同じか?
 内部被爆の証拠がようやく発見。「原発被爆労働の実態」が広く知られるべきである。それを知ったうえでも、原子力発電を続けるべきである、というのなら返す言葉もない・・・。
 〝原発ジプシー〟問題を早くから告発してきた樋口健二さんも出てきます。
 「鳴き殺し」(被爆アラームのスイッチオフ)など杜撰な労働実態。結局、梅田さんの労災は不支給となった・・・。喫煙者だったことが理由らしい。喫煙で内部被爆するのか? 現在、再審請求中。
 金平茂紀さんの厚労省の対応に対する疑問。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010528.html

[CML 010659] Re: きょうの 「報道特集」 元原発作業員のたった一人の戦い
              2011年 7月 11日 (月) 01:27:24 JST

ここで見ることができます。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=1A6b0sgGLdc

----- Original Message -----

From: ・・・・・・
To:  ・・・・・・
Sent: Saturday, July 09, 2011 11:48 AM
Subject: [CML 010639] きょうの 「報道特集」 元原発作業員のたった一人の戦い

> ・・・さんからの情報です。
> 
> TBSで きょうの夕方 5:30からの番組後半。
> 
> 「30年のたった一人の戦い・・・
> 元原発作業員が健康被害を訴えて
>原発労働者と労災▽心筋梗塞との因果関係
>日当は当時で1万円▽作業員が着る赤い服の意味
>「ねばい鼻血」▽倦怠感と脱力感▽「鳴き殺し」とは?
> ▽30年前の報道特集に残っていた映像
>「診断書」と「覚書」の謎▽振り込まれた金
>彼の心を支えたもの▽見つかったデータ
>原発作業員は伸べ39万人超
> http://www.tbs.co.jp/houtoku/
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●被爆労働者なくして成り立たない社会の正当性とは?

2011年03月28日 04時20分23秒 | Weblog


一昨日の被爆労働者・原発ジプシーについて、別の記事。アクセスジャーナルhttp://www.accessjournal.jp/modules/weblog/)の山岡俊介さんの3月25日の記事です。「原発労働者の許容被曝限度は年間50ミリシーベルト」は、今回、その5倍の250ミリシーベルトに高められている。

 このような犠牲者なくして成り立たない社会で本当にいいのでしょうか?

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/

                                2011/03/25
原発下請け労働者供給を仕切るフィクサーの正体
                        執筆者: Yamaoka (1:50 am)

 今回の大震災による福島原発事故を機に、原発被曝の恐ろしさが世間の注目を集めている。また、原発冷却のために被曝も覚悟で決死の放水を行った自衛隊員や東京消防庁職員が英雄視されている。
 だが、わが国の原発被曝は何も今回が始めてではない。わが国で初の商業原発が稼働し出して(1966年。東海発電所)半世紀近く経つが、重大な被曝ケースはJOC臨界事故99年。2名死去)以外にも、数多くあると思われる。それがほとんど表沙汰になっていないのはこの間、わずかの金銭や暴力で持って闇に葬られて来たからだ。
 実は今回の福島原発事故が起きて、ほくそえんでいると思われる勢力がいる。この間、原発のもっとも危ない現場に人出しをして来た連中だ。

    「原発は安全といいながら、どこも田舎にある。
     最初は仕事の少ない地元民が労働力になる。
     だが、被曝の実態が次第に知れ渡りなり手が少なくなり、
     釜ケ崎や山谷の日雇い労働者を遠くから
     かき集めるようになった。だが、日雇い労働者さえ
     敬遠するようになり、それ以降は事情を知らない外国人、
     身内のいない訳ありの者をかき集めるようになった。
     こうした手配には、当然、そのスジの者が絡むが、
     今回の事故でますます危ない作業のなり手はいなくなる
     だろうからね」(事情通)


 重大な被曝が起きるのは必然性がある。

 現在、原発労働者の許容被曝限度は年間50ミリシーベルト(一日は1ミリシーベルトが目安)だが、そもそも、一般人の年間限度(1ミリシーベルト)の50倍というのもおかしな話だ。

    「それに、放射線の高いところだとわずかの時間で
     1ミリシーベルトをオーバーし、仕事にならない。
     そういう危ない現場ほど下請けのなかでも7次、8次が
     担当しており、立場のもっとも弱い彼らは上から
     早く仕事をやれとせっつかれ、自ら被曝量を計る
     アラームを切ってやることにならざるを得ないからだ」(同)


 結果、明らかに被曝だと実感しても、わずかの金で泣き寝入り例え労災訴訟を起こしても暴力と御用学者の証言でもみ消される。広告漬けの大手マスコミもまともな報道はしない

 こうした実態は、20年も前から写真家の樋口健二氏が『原発被爆列島』(三一書房)などで告発し続けているが、現在も基本的にその実態は変わらない(樋口氏監督のテレビ番組「隠された被曝労働者~日本の原発労働者1」95年。イギリス Channel4なぜ、日本でなくイギリスで放映なのか?)。
 それどころか、前出の事情通は、被曝隠しはますます巧みになっているという。
 ・・・・・・。

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●原発銀座の被爆労働者

2011年03月25日 04時52分55秒 | Weblog


CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008240.html)をコピペ。

 先日紹介した堀江邦夫さんの『原発ジプシー』(講談社文庫)(http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4061833545/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1)。知っているつもりではいましたが、やはりこのチャンネル4の写真家樋口健二さんを主人公に据えた「原発銀座GENPATU GINZAでの被爆労働」に関するドキュメンタリーを見てみると、その悲惨さに胸が塞がれる思いになるし、自分の生活がこのような被爆労働者に支えられていることに申し訳なさを感じる。こういう社会であってはならないと思う。松下竜一さんらが言っていたように、そういう社会であってはならなかったはずなのに。一方、いま、福島第一原発で、現場の労働者や自衛官、消防署員らに被爆労働をさせている・・・。

  “No masks, no training”
     「沈黙をおカネで買う」「おカネで口封じ」
     「体内に時限爆弾」

 これはイギリスのチャンネル4によるドキュメンタリーである。日本のマスメディア、TVメディアはどこまで被爆労働者、〝原発ジプシー〟の実情を日本人に知らせてきただろうか? 日本の裁判所はどこまでそういった労働者の訴えの声に耳を真摯にかたむけてきただろうか?

==========================================
http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008240.html
 
[CML 008360] 「日本の原発奴隷」とチャンネル4のドキュメンタリー
                                                                    2011 3 20 () 02:21:37 JST

 「日本の原発奴隷」は最近のMLでも紹介されていますが、その中で取り上げられている写真家の樋口健二氏が登場するドキュメンタリーをイギリスのチャンネル4が制作しています。

・・・・・・。

エル・ムンド[EL MUNDO:スペインの新聞 ]2003.6.8
 調査報告/原子力発電所における秘密
 日本の原発奴隷

   
http://www.jca.apc.org/mihama/rosai/elmundo030608.htm


イギリス channel4 1995年

 YouTube - 隠された被爆労働~日本の原発労働者1

   
http://www.youtube.com/watch?v=92fP58sMYus

 YouTube -
隠された被爆労働~日本の原発労働者2

   
http://www.youtube.com/watch?v=pJeiwVtRaQ8&feature=related

 YouTube -
隠された被爆労働~日本の原発労働者3

   
http://www.youtube.com/watch?v=mgLUTKxItt4&feature=related


若狭(原発)地域で50人を超える人が亡くなっている…

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