「岱風(たいふう)句抄」の全句を冊子の掲載順に並べ替えてweb上に保存しました。
祖父・岱風(たいふう)の「句抄」は祖父の7回忌にあたる昭和33年に発行されました。
ある日、「句抄」を本棚から十数年ぶりに取り出すと、用紙と製本が経年劣化していて、ほどなく手にするだけでぼろぼろに砕けそうでした。
そうなって消えてしまっては惜しいので ブログに掲載し、記録に残すことにしました。
自由律の俳句は季語にこだわらないので、いわゆる「俳句」ではないという考えもあるようです。
私は祖父の俳句は身辺と自然と時代を詠った「人間の詩」として愛誦しています。
全句は こちら
最初の六句。
春寒う市立てる町の人出哉
溝幾筋にして桃李園長閑
庭隅の残雪や松の葉のこぼれ
街道埃軽く吹き居り木の実植ゆ
紙鳶糸のもつれる夕雨落ちて
夕暮るゝ丘にさえずり移りせり
♪ 句抄の中に
蛙鳴くや末の児が夕餉をせまる
と言う句があります。この夕餉(ゆうげ-夕ご飯)を迫った末の児は、自分の父のことなんだろうか、
それとも三男の父と10歳違いで産まれた四男の叔父のことだろうかとふと考えます。
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