阿部ブログ

日々思うこと

そぞろ中印国境が緊張状態に~インド山岳戦闘部隊創設~

2013年04月23日 | インド
中印国境地帯「マクマホン・ライン」 と「 カシミール国境」でも書いたが、また中国人民解放軍が国境付近で不穏な動きを見せている。

中国人民解放軍が、インド北部カシミール地方ラダック東部エリアに、小隊規模の部隊とみられる兵士が中印実効支配線を越えてインド側に約10km侵入した。対抗してインドも国境警備隊 (Indo-Tibetan Border Police)を同地に展開して監視を続けている。

現在、インド軍は、マクマホンラインやカシミールと言った中印国境での防衛力強化に注力している。特に前線に展開する歩兵師団や戦車連隊、砲兵連隊など既存部隊とは別に、3万人~4万人規模の「山岳作戦部隊」を創設する。インドは、中国と同様に第12次五年計画(2012~2017年)と第13次五カ年計画中(2018年~2020年)に約8100億ルピーを拠出し、特殊車両など新部隊の装備を調達しつつ、道路や橋、トンネルなどインフラの強靱化を行う計画だ。

山岳作戦部隊は、山岳即応部隊と山岳戦闘部隊から構成され、本部及び本部中隊は、西ベンガル州に置かれる予定。山岳作戦部隊の創設とは別に、インドは着々と国境防備を強化している。注目すべきは、チベット南部地区近傍のアルナーチャル・プラデーシュ州の国境河に、高速警備艇、哨戒艦などの装備を国境前線に配備しており、国境警備隊は当然の事ながら、軍情報部隊やインド警察部隊の対テロ軍用犬も展開して中国人民解放軍の監視を強化している。

過去ブログの通り、インドとは軍事同盟を締結して、相互に軍事技術や情報・データの交換を進めるべきだ。インドの核兵器も抑止になり得る。
日本とインドの軍事同盟 ~日印ラッパロ条約を締結せよ~

それとインドには是非ともチベットを奪還して解放してもらいたいものだ。

ロシア太平洋艦隊がイラン寄港、地中海へ移動する

2013年04月23日 | ロシア
過去ブログでも書いているが、ロシア海軍がシリア内戦を見据えた活動を活発化させている。

ロシアが地中海艦隊を編成する意向
ロシア海軍がいよいよ黒海&東地中海域で軍事演習を開始

ロシア海軍がシリア情勢を睨み東地中海で演習予定

2013年3月19日にウラジオストクを出港した、ロシア太平洋艦隊第9支隊が、イランのバンダレ・アッバース港(ペルシア語: بندر عباس‎ Bandar-e ʿAbbās)に寄港している。バンダレ・アッバース港は、ホルムズ海峡北岸に位置する都市で、昔からインド洋を中心とする交易で繁栄してきた港町。

第9支隊の編成は、対潜艦アドミラル・パンテレーエフ、揚陸艦アドミラル・ネヴェリスキー、ペレスウェート、海洋給油船ペチェンガ、救助船フォーチィ・クリロフの5隻で、揚陸艦には、ロシア海軍歩兵部隊が乗船している。
バンダレ・アッバース港に寄港しているのは、対潜艦アドミラル・パンテレーエフ、揚陸艦アドミラル・ネヴェリスキー、ペレスウェートの3隻で、明日24日まで滞港する。第9支隊は、24日以降、スエズ運河を経て地中海に入ってシリアのタルトゥス港に入る。

ロシア海軍、特に太平洋艦隊の艦船が地中海に派遣される事は、現シリア・アサド政権を支援するロシアの強い国家意志を感じさせるに十分だ。片や米国務長官は、シリアの反政府勢力への支援を倍増させると明言している。支援は金額にして2億5000万ドルで、食料品や医薬品など非殺傷物品に限定しているとは言え、特殊部隊による戦闘訓練支援が行われており、特に化学兵器使用問題が浮上してから、BC兵器に対する訓練は拡大している。今後支援は拡大され、型落ち装甲車や、ボディアーマーなど防護装備品など供給されると推測されている。

このような西側の反政府支援に対してシリア大統領は、反政府テロリストを支援しつづければ、高い代価を支払うことになるし、現政権に敗北という選択肢はない発言している。ソビエト時代から中東地域で重要な地位を占めてきた2代にわたるアサド政権は、ロシアにとってシリア内戦は座視できない状況であることは理解出来る。