阿部ブログ

日々思うこと

北朝鮮軍が戦闘即応体制に移行

2013年03月29日 | 北朝鮮
北朝鮮人民軍は、3月27日までに韓国とのホットラインを全て切断し、最高度の戦闘即応体制に移行した。
特に、ソウルを標的をする長距離砲舞台と戦略ロケット部隊が臨戦態勢を敷いた。
米韓合同演習 "Key Resolve" がスタートした3月11日以降、北朝鮮全土でも人民軍の活動が活発化しており、燃料が乏しい空軍部隊も飛行訓練を実施しており、700ソーティに達している。

金正恩氏は、米韓演習後、38度線近傍の部隊を視察しており、現代戦は砲兵の戦争である、と発言している。(朝鮮中央放送)確かに38度線に近接するソウルにとって人民軍の砲兵部隊は、は脅威である。十分な作戦秘匿が行えれば、奇襲攻撃により、文字通りソウルを火の海にする事が出来るだろう。しかし、弾が尽きたときが運の尽きではあるが...

韓国国防省によれば、臨戦態勢以降後、人民軍に特に目立った動きは無いとしているが、韓国の情報収集の力は信用出来ない。先般のロケット発射の時も判断を誤っている。これを問題視した韓国政府は、直ちに米軍のUAV購入を決めたが、北朝鮮軍の枢要な部隊と施設は、硫黄島並みに地下下されており、簡単には部隊移動などの兆候をリアルタイムに、また精確に把握する事は困難だろう。

このように米韓軍事演習をトリガーとして、北朝鮮の態度は硬化しているが、米軍は、北朝鮮崩壊した際の演習&シュミレーション "Unified Quest" を、2月から実施している。実施主体は、陸軍が中心であるが、演習のポイントは、核兵器の保管場所の特定と、核兵器本体の無力化、若しくは奪取である。当然の事ながら特殊部隊を、潜水艦や輸送機から投入する事になるが、作戦は困難を極めるだろう。これが為、事前に改革派の党人と人民軍内部の協力者との密な調整が必要。

北朝鮮動乱となると、中国は動く。既に北朝鮮国境には瀋陽軍区の第39集団軍部隊が配置についており、速やかに国境を越えるだろう。ロシア軍は、警戒・偵察態勢はとるものの朝鮮戦争の時と同じく動く事はない。