I Play Trombone/Frank Rosolino
(Bethlehem BCP-26, FSR reissue)
最近,ソニー・クラークのサイドメンでのプレイが気になっている。勿論,クールストラッティンなどのリーダー盤での気合いの入ったロングソロの素晴らしさは論をまたないところです。サイドメンに回っても,艶のあるピアノの音,どこか哀愁を感じるフレージングは健在です。本日は,西海岸でのプレイ,トロンボーンのフランク・ロソリーノのリーダー盤でのプレイです。
ロソリーノに関しては,説明不要。西海岸を代表するテクニシャンですよね。自らもこの楽器をプレイすると言う吉祥寺のオヤジが贔屓にしているプレイヤーとしても有名です。彼の言葉を借りると、ボントロのワンホーンというのは結構挑戦的なフォーマットで枚数が少ないんだそうだ。その編成でも重いこの楽器で軽妙なソロをこなして行くテクニックが凄いとのことだ。第1人者,JJの作品にトミフラ相手の「ブルー・トロンボン」と言うワンホーンアルバムがありますよね。これも本日アップのロソリーノのこのアルバムに触発されたものらしい。
さて本アルバム,56年LA録音。メンバーはFrank Rosolino(tb), Sonny Clark(p), Wilfred Middlebrooks(b), Stan Levey(ds)のカルテットです。全6曲編成。とにかくソニクラが素晴らしい!A-1の"I May Be Wrong"の中間部のソロ,B-1,ロリンズの"Doxy"でのイントロなど聴けば彼の貢献度の大きさを感じざるをえません。B-2、ロソリーノのオリジナル"My Delux"のソロはクラークのピアノの特徴がフルにいかされたパーフェクトな演奏ですね。また,この曲でのMiddleroooksのウォーキングベースの素晴らしさにも唸ってしまうに違いないです。個人的にはベストトラックですね。
所有盤は残念ながらFSR再発モノ盤です。オリジナル盤に出会いながらも,もう何年も逃し続けている悔しい一枚でもありますね。