先日桜公園に行ったときに、数本だがカタクリが咲いている姿を見た。
今年は、カタクリが早く咲いているのかもしれない。
桜だって例年より早く咲いているのだから、春に咲く花もすべて早いに違いない。
だから、カタクリも早く咲くのだろう。
そうならば、毎年のように行っているカタクリの名所に行ってみたい。
私らが毎年のように行っているカタクリの名所は、関川村の鷹の巣キャンプ場。
例年なら、4月下旬が見ごろなのだが、今年はそこまで待っていたら花などすべて枯れているはずだ。
平日だし、車で行くところだし、あそこなら混むこともない。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関する「3つの密」とも縁遠い。
青空のよい天気で少し気温が低かったが、出かけてきた。
カタクリは、思った通り、一面に咲いていた。
しかも、すでに美しさのピークを過ぎていた。
着いたときには、低い気温と前日に少し雨が降ったので、カタクリは皆、一様に下を向いて濡れていた。
それでも、少し時間をおいて花に陽射しがたくさん注ぐのを待っていると、しゃんとして花びらが反り返る花を多く見るようになった。
少し時間をおいて、と書いたが、ほかの咲いている花を探していたのだ。
例年ならば、ヒトリシズカやキジムシロなどが咲いているはずなのだが、そこはまだ早すぎたようで、いずれも芽を出したばかりだったりつぼみだったりしていた。
そのとき、うれしい出会いがあった。
私が山野草の花に興味をもったのは、20年ほど前に職場の上司だったMさんの影響によるところが大きいのだが、なんとそのMさんご夫妻にお会いしたのだった。
Mさんは私の偉大な「師匠」なのだが、その師匠は、弟子のために、後でわざわざ教えてくれた。
何をというと、希少な「白いカタクリ」の花が咲いている場所である。
白い花のカタクリは、毎年同じ場所に咲くわけではなく、見つけることが非常に難しいのだ。
さすが師匠は、2か所で見つけたと教えてくれ、去って行った。
お礼を言いながら、言われた場所の辺りを探して見ると、あった!あった!!
しぼんでしまったものを入れると、合わせて4株の白花カタクリを見ることができた。
非常に珍しい。
白い花のカタクリは、何万分の一かの確立なのだそうだ。
私は、過去に1回しか見たことがなかったのに、しかもしおれそうなものを見ただけだったのに、今回完全にきれいなものを見ることができてうれしかった。
こんなに珍しいものを見ることができたのだから、何かいいことがありそうだ、と思うことにしたぞ。