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ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

柊つながりの読書 ~「天国からの宅配便」(柊サナカ著;双葉社) 「猫をおくる」(野中柊著;新潮社)~

2025-08-19 21:54:18 | 読む

柊サナカさんの「天国からの宅配便」シリーズ。

貸出中だったから、第3作→第2作→第1作という順番で読むことになった。

最初に出た第1作の「天国からの宅配便」をようやく借りて読むことができた。

他の作品同様、1話完結の4話構成で、エピローグがついて、都合5話の収録。

 



この第1作では、

第1話 わたしたちの小さなお家

第2話 オセロの女王

第3話 午後十時のかくれんぼ

第4話 最後の課外授業

エピローグ

 

ゴミ屋敷、がんこ婆ちゃん、かくれんぼ好きな幼なじみ、高校時代の部活顧問…。

そして、エピローグの「もう二度と会いたくない」の言葉。

いずれも、ひとひねりあって、最後は心が温かくなる話ばかり。

やっぱり面白かった。

「天国からの宅配便」シリーズ以外の柊さんの作品はどんなものがあるのだろう、と興味を持った。

そのうち、このシリーズ以外の本も読んでみたい。

 

ところで、この「天国からの宅配便」を借りるとき歩いていたら、違う書架で、偶然「柊」の文字を見つけた。

「野中 柊」。

それは著者の名前だった。

えっ、名前に柊をつけているの?こちらの柊さんは。

たまたま飾ってあった本が、この本、「猫をおくる」(野中柊著;新潮社)。

表紙カバー裏を見てみたら、

1964年生まれ。立教大学卒業後、渡米。

1991年、ニューヨーク州在住時に「ヨモギ・アイス」で海燕新人文学賞を受賞して作家デビュー。(以下略)

と、あった。

おやおや、大学は珍しく同窓ですか。

へえ、そうなのかと思いつつ、さらに近くで調べてみると、新潟県出身。

なんと新発田市出身と書いてあるものもあった。

今まで、野中柊さんのことは、全く知らなかった。

自分の目や耳に入ってきていなかったということですな。

おやおや、これは目にふれたのだから、読んでみなくちゃいけないなと思って借りてきた。

 

本書は、連作の短編が6編。

猫のお世話と葬儀を行うお寺、多くの猫が住み、猫寺と呼ばれている木蓮寺が舞台の話。

寺は、猫専門の霊園も行っている。

タイトルの「おくる」は、葬送の意味だった。

菜々さんと呼ばれる猫、黒白の猫、ヨーヨーという片目の猫、白い仔猫…etc。

いろいろな猫が登場するが、猫との出会いや別れを通して、登場人物たちの生い立ちや考え方を描いていく。

寺の住職真道、火葬担当の藤井、事務員の瑞季、近所のこどもの麦、寺によく現れる猫の飼い主希実子…等々それぞれの話と猫の話をからめていく。

さほど大きな事件が起こるわけでもないが、人は、人や猫とかかわりながら、癒されながら、生きていく。

 

火葬シーンで、猫の骨には星があるということを知った。

いずれにせよ、猫が好きでないと、本書のような小説は書けないだろうと思った。

野中柊さん、こちらの柊さんも、他の作品が気になった。

機会を見て、また借りてくることにしよう。

 

柊サナカ、野中柊。

それぞれの味があった、柊つながりの読書であった。

 

 

なお、当ブログ「ON MY WAY」は、次のところに引っ越し作業を終えました。

https://s50foxonmyway.hatenablog.com/

当分の間、ここと同じ記事を載せていますが、今後そちらの方を見ていただければと思います。

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