一昨日、もうすぐ正午を迎えるという時間だった。
私は、家族と関越高速道路を首都圏に向かって車を走らせていた。
助手席に座った息子と、アルビ話をしていたちょうどその時スマホが着信を知らせた。
スマホを見た息子が叫んだ。
「うわあ~、マジかよ。樹森監督、電撃解任!」
車を運転していた私は、スマホ画面を見る訳にいかず、息子が伝えてくれる情報をただ聞くしかなかった。
「後任には、入江徹コーチが就任。」
「強化本部強化部スカウト担当の本間勲氏が、トップチームのコーチに就任。」
チームから出された3連発のメールに、ただただ驚くしかなかった。
なぜ今、解任?
やるならもっと早く解任できたのじゃないか?
新人監督の育成も目指していたのじゃなかったか?
辛抱強く今季1シーズンかけて取り組むのじゃなかったのか?
その後、車内では家族でいろいろアルビのことを話しながら、目的地に向かった。
ただ、一昨日のそのときから昨夜深夜家に帰ってくるまで、余計な暇はなく、アルビ情報は(だけじゃないけど)ほとんどシャットアウトしたのだった。
X(旧ツイッター)を見てみると、樹森さんに同情的な見方をする人の意見が意外と多かったが、そのあたりは、さすが優しき新潟サポだと思う。
監督を支える体制がしっかりしていなかったとか、監督の望む補強ができていなかったとか言われていたが、たしかにもっともな話であった。
しかし、それはそれ、これはこれ。
もう動いている以上は、後戻りできない。
新たな体制で、勝利を目指して戦い続けるしか、監督、スタッフ、選手たちに残された道はないのである。
しかも、新体制となって2日後の今日は、大事なリーグ戦当日。
スタッフを含め全員が、事態を真剣に受け止めるのは大事だが、あまりにもガチガチに勝利に固執しすぎて、動きが悪くならなければいいが、とちょっぴり心配になった。
さて、あっという間に大切な再スタート初戦を迎えた。
アウェイで川崎フロンターレ戦。
昨季のルヴァン杯準々決勝では快勝だったよい結果を思い出し、勝ってほしいと期待を込めた。
スターティングメンバーの顔ぶれを見ると、経験豊富な選手の起用が目立った。
キャプテン堀米をはじめ、舞行龍、星、高木、谷口、そして小野。
まずは、信頼できる顔ぶれで堅実に試合を進めていきたいという意図が見えた。
橋本、奥村、長谷川ら生きのいい若手は、後半で勝負をかけるときに備えるという形だろうか。
そんなふうに読み取れ、いいと思った。
だけど、サッカーは、偶然性の高い得点があるから、そういうことが起こらないといいなとちょっぴり懸念した。
試合が始まって、アルビの試合の進め方は安定していると思った。
川崎がかけてきた圧はほどほどだったので、よくつなぎながら攻めようとしているのが見えた。
だけど、最初の失点は、相手の鮮やかなフリーキックの直接ゴール。
次の失点も、フリーキックからの流れでのゴールと、試合前に懸念していたことがもrに当たった格好だった。
後半は、よく攻めた。
特に、途中から出場した選手たちが攻撃を活性化させた。
長谷川、奥村、秋山の若い3人のプレーははつらつとしていた。
そして、チームとしても、よくボールがつながるなあ、と感心するばかりのパスワークを見ることができた。
だいぶ、いいときのアルビに戻ってきた感じがした。
ただし、相変わらずというかなんというか、ゴールが決まらない。
ゴールポストに嫌われたり、相手GKのファインセーブに遭ったり、ツキもなかった。
攻めているのに点は入らず、そうこうしているうちに試合時間はどんどん少なくなりアディショナルタイムには、決定的な3点目のゴールを食らってしまった。
万事休す。
でも、最後まであきらめず選手たちは戦ってくれた。
90分+5分、GK田代からのフィードを受けた奥村が、相手GKと1対1の場面を作り、見事に決めてみせた。
オフサイドの可能性もあったが、VARの結果、ゴールが認められた。
試合はそのまま1-3で敗れた。
入江新監督の初陣は、飾れなかった。
だけど、新潟を応援する者としては、今日のような試合を続けていってほしいと思う。
1-3で負けたことを除けば、いい試合だった。
ハーフタイムと試合終了後のスタッツを見ると、後半のよさがわかる。
つなぐプレーの見事さは、今年初めてと言ってもいいくらいのものだった。
原点回帰したな、と思えた。
これをもう一度磨いていけば、そのうちすごいものになるはずだ。
そして、勝てるはずだと信じよう。
ただ、もたもたしてはいられない。
すぐ上に勝ち点1の差でいたFC東京が勝ってしまい、降格圏脱出の条件がまた厳しくなってしまった。
次は、日曜日にホーム戦。
相手は、町田。
足元でチャカチャカするサッカーで、町田を翻弄して勝ちましょう。
Visca Albirex !!!
今日、試合開始前にアルビサポと監督交代についていろいろ話しましたけど、やっぱり同情的な声が多かったですね。
まぁ、甘いと言えば甘いのかもしれませんけど…。
まぁ、それはそれと言うことで、入江新監督の初陣、1ー3で敗れてしまったのは残念でしたけど、今日のような試合を続けていってほしいと言うのは同感ですね。
次節ホーム戦では入江新監督の初勝利よろしくお願いします。
樹森監督の解任後、付け焼刃のような入江監督の初陣。勝てはしませんでしたけど、付け焼刃ではなく、もう一度しっかり刀を研いでいると感じた試合でした。ただ、課題はやっぱり最後の決定力ですよね。そして、カウンター対策。
次の町田戦では、そこの改善がみられるかどうかがポイントですね。今のJ1では、決定的に弱小チームは見当たらないので、勝ち点を得るには相手より優位に立つストロングポイントがほしいところ。その辺を見せてもらいましょう。
ありがとうございました。