今はもう日本では余り見られなくなった、ギター流しがメキシコでは多く見られました。テンガロンハットに着飾った3人組、ネクタイで決めた二人組み、まったく普段と変わらない組など、様々です。それが昼となく、夜となく、飛行場でも街角でもレストランでもいたる所に出てくるのです。ギターだけのデュオ、バイオリンを入れたトリオと様々ですが、これが結構旨いのです。一日働いて1000円そこそこですから、多少ギターや音楽が好きなら仕事のあとこんな好きな事で副収入は楽しいかもしれません。私たちの泊まっているホテルにも毎夜ギターデュオがやってきますので、ギター好きの私はもちろんチップを入れて楽しみました。と言っても僅か4ドルです。他にチップをはずむ人はいませんでしたから、私のチップが聞いたのかその夜はかなり遅くまで彼らはそのホテルで演奏を聞かせてくれました。どうやら楽譜無しの耳コピーとか言っていました。たいした物です。彼らは天性の音楽感を備えているようです。
広い大地のメキシコですが、上空から見ても大部分が人の住んでいない、住めない部分が多く、従ってこれと言った産業が育たないのだと思います。失業率は4%近くですから、日本の約倍近い状況です。しかしオハイオ州の率よりはましです。でも、街角にはどうやら職のない人が多くいる感じです。交差点で新聞を売る人、路肩の駐車を見張ってチップをもらう人、駐車している車を勝手に洗っておいてチップをもらう人、露天の屋台で朝早くからなにやら飲食している人など、兎に角アメリカと違い街角に多くの人が見受けられるのです。この辺りでは時給一ドルは良いほうです。ですから、アメリカ企業がメキシコの廉価な労働力を求めて進出してくるのです。それにNFTAが拍車をかけているのです。