杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

当教室への連絡をいつでもお待ちしております.
23c2230@mail.goo.ne.jp
入局,大歓迎です!

OOPS ぱーと2  砂糖をなめてはいけません。

2007年10月23日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです  

先日、某病院にて昨日からの嘔吐を主訴に31歳男性が独歩で来院した。
他院で点滴してもらったが、良くならない、ということであった。既往は特になし
外見は中肉中背のコックさん、ただちょっと目がうつろな感じがするのと、話し方がちょっと舌が回りにくい、、という印象。お酒、たばこはやらず、暴飲暴食は
しない、とのこと。生ものも食べていない。診察すると”呼気が甘い感じ”がした。ただ、看護師さんによると診察直前までりんごジュースを飲んでいた、とのこと。ふーん、と思いながら、須藤先生直伝の爪の診察に入る。爪の形が変だ。あれっ!爪が半分しかないように見える。でも病的意義は良く分からない。舌はひどく乾いている。頚静脈は見えない。胸腹部は異常なくviral enteritisで認めるいわゆる漢方診察”心下否”の所見もない。下痢もない。
呼吸がちょっとだけ早く、深い。肩が呼吸で少し動いている。
よくよく聞いてみると、20才の働き始めたときから健康診断は一回もやっていない(何でやねん!)、今年1年間で20kg体重が落ちた(100kg→80kg)が食事は普通にとっている。須藤先生の声が耳元で聞こえてくる”食べても痩せるのはDMと甲状腺機能亢進症ですよ”また徳田先生の声も、、”腹部の疾患で頻呼吸になるのは急性腹症とかsepsisのときです”。お~、これはもしや、、、OOPS!! 代謝性疾患?? DM性ケトアシドーシスではあーりませんか?? すぐデキスターでBSチェックすると"Hi"の文字が!がびーん!そのまま入院となり、intensive therapyとなりました。僕がほとんど眠れなかったのは言うまでもありません。データはこれに近かった、、が、もっと悪かった(BS 870mg/dl)。が、助けられて良かった。疲れがまだとれない@Kanpo-Masterでした。
http://www.igaku-shoin.co.jp/misc/medicina/seminar4208/

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。