杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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IIAs:Infectious intracranial aneurysms 

2007年02月21日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです  

以下のブランチ先生の症例はGroup A SterptococcusによるIEの症例だったが
afのためアスピリンとワーファリンを内服したいたので、これを中止とし
MRI(MRA)をしてmycotic aneurysmの検索をしたようだ。
http://sogonaika.blogspot.com/2007/02/this-is-another-great-case-that-has.html
ちょっと気になったのでpubmedでIEとCerebral mycotic aneurysm、
Review,Englishで検索してみると37件ヒットした。
一番よさそうだった以下のLancet Infec Dis 2006;6:742-48
"A dangerous dilemma: management of infectious intracranial aneurysms
complicating endocarditis"をざっと読んでみると、、
 http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S1473-3099(06)70631-4
Mycotic aneurysmと呼ばれていた概念は、最近ではIIAsなどと
呼ぶこともあるようだ。
PathogenはViridans group streptococci, Staphylococcus aureusがIIAsの全体
の75%-91%を占め、CNS, enterococci, beta-hemolytic streptococci、
HACEK, その他のGNR, fungiがある。
抗菌薬単独治療で消失してしまうaneurysmもあるようだが、中には
稀であるがruptureしてしまうこともある。
あるsmall studyではIEの治療中での、aneurysmのruptureによる出血は抗菌薬で
治療後平均23日(5日~35日)でおきるというものもあった
[J Neurosurg 1980;53:633-41]

不思議なことにaneurysmはMCA領域のdistalに多いという記載がある。
IIAの頻度はIEの2-4%程度という報告もあり出血のリスクもあるので
合併症として頭の片隅に入れておく必要があると感じた、、
いずれにしてもIIAsは合併してしまったら治療をする、しないも含めて、
また治療するなら手術での切除、clipping、血管内手術などいろいろと
ありどれを選択するかもneurosurgeonの技量次第か、、



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2 コメント

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桜色ですね~ (ID conference管理人)
2007-02-23 07:56:53
きれいな色ですね~
私も模様替えしようかな,と思わされました.
Streptococcus oralis のケースで,腎動脈瘤が破裂した経験があります(腰痛と肉眼的血尿が主訴でした).
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桜いいですよねー (Kanpo-Master (sara))
2007-02-23 08:33:44
ID conference管理人さん、

やっぱり、春は桜に限ります。
IDATENにも腎動脈瘤の破裂のケースが以前に
出されていた(確か、聖路加の古川先生はずばっと
当てておられましたが)のですが、先生の症例
だったでしょうか?
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