玉川上水の木漏れ日の下

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ベトナム料理が食べたくなる映画「青いパパイヤの香り」

2021-03-19 | 映画と美術と音楽と

「青いパパイヤの香り」 1993年 フランス・ベトナム共同制作
監督:トラン・アン・ユン(ベトナム系フランス人)
カンヌ国際映画祭カメラドール受賞
セザール賞新人監督賞受賞

1951年のサイゴンを舞台に、家事使用人の少女「ムイ」のお話。
10歳の幼いムイの働く日常が淡々と描かれていく、そして10年の歳月が過ぎ・・・ムイは憧れの初恋の人と再会し結ばれる。メデタシメデタシ。
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特に大きな事件もなく、静かに話は進むのですが、ムイのことが気がかりで目が離せなくなる不思議な映画です。
ベトナムに行きたくなります、ベトナム料理が食べてたくなります。
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セリフはとても少なく、淡々と進行する美しい映画。
映像美に感動します。
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とにかく映像が美しい。
ムイの奉公先のお屋敷が良かった、家具、壺、食器、楽器、壁にかかる絵など小物もとても良い。
そこに暮らす人たちの描写も面白かった、働き者でやさしい奥様、仕事をしないでいつも楽器を弾いている旦那様(なんだか耳が痛い)、愚痴ばかり言う大奥様、いたずら盛りのションベン小僧、いろいろ教えてくれる先輩使用人のおばさん・・。
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この映画、実はパリに作られたセットでの撮影らしいのですが、ベトナムの空気感がよく出ていました。
特に夜のシーンの照明が綺麗、こんな光はありえないだろうと思いながらも映像の美しさに引き込まれてしまう。
スーっと横に(レールの上を)動きながら前へ後へと自在にピントを変える長〜いカットのカメラワークがとても良かった・・・黒澤明のころの日本映画を感じます。
「セットでの撮影」と分かるとカメラワークも照明も何もかも納得がいきました。
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音楽も素敵、現代音楽の合間にドビッシーのピアノ曲がさりげなく流れていたりするから心地よい。
そして何よりも所々で出てくるムイのつくる「ベトナム料理」がおいしそう!
青菜を強火でさっと炒めてナンプラーをジュっと垂らしたりするからたまらない「これ食べたい!」
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映画を観た翌朝、「これ食べたい!」が残っていて、
ナンプラー風味のアジアンイメージで野菜を刻み鍋を火にかけ料理を始めたのですが・・・結局ケチャップ味のオムライスになってしまった。
ケチャップから離れられない自分が悲しい。
今日のお昼はスパゲッティナポリタンかも?・・ハハ

「青いパパイヤの香り」予告編

お時間のある方:本編102分
(日本語字幕ではありません)


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